JPH1089011A - 蒸気タービンケーシングのフランジ - Google Patents

蒸気タービンケーシングのフランジ

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JPH1089011A
JPH1089011A JP24051796A JP24051796A JPH1089011A JP H1089011 A JPH1089011 A JP H1089011A JP 24051796 A JP24051796 A JP 24051796A JP 24051796 A JP24051796 A JP 24051796A JP H1089011 A JPH1089011 A JP H1089011A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flange
bolt
casing
mating surface
steam turbine
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP24051796A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihiro Otani
幸広 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP24051796A priority Critical patent/JPH1089011A/ja
Publication of JPH1089011A publication Critical patent/JPH1089011A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水平2分割型の蒸気タービンケーシングのフ
ランジにおいて、フランジを締付けるボルト初期締付力
を軽減し、蒸気リークの発生を防止する。 【解決手段】 水平に2分割された蒸気タービンケーシ
ング1a,1bの各々に設けられボルト3によって互い
に締結される蒸気タービンケーシングのフランジ2a,
2bにおいて、フランジ合わせ面7に座ぐり8を施して
フランジ合わせ面7の接続面積を減少させるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水平2分割構造の
蒸気タービンケーシングの高温・高圧蒸気のリーク防止
効果を高めることができるフランジに関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンの高中圧ケーシングは、ケ
ーシング内部に高温・高圧の蒸気を保持した圧力容器で
あり、フランジをボルトで締結した水平2分割構造を採
用している場合が多い。
【0003】通常、タービン定格運転時において、ボル
トには(1)初期締付力、(2)ケーシングの内外差圧
によるフランジ合わせ面の口開き荷重、及び(3)フラ
ンジとボルトの材料差(線膨張係数差)による変形力が
高温雰囲気下で作用している。このため、ボルトにクリ
ープ変形を生じ、次第にボルト締付力が弛緩してフラン
ジ合わせ面から蒸気がリークする事象が発生する場合が
ある。この対策として、従来は蒸気リーク発生時にボル
トを増締めしてフランジ面圧を上げたり、蒸気タービン
を停止してフランジ部のネジを機械加工によってサイズ
アップする等の手段が行われている。
【0004】図4は、従来の蒸気タービンケーシングの
フランジ部縦断面図であり、図5はその下半部のフラン
ジ合わせ面の斜視図である。水平2分割構造の蒸気ター
ビンケーシング1a,1bは、フランジ2a,2bのば
か穴であるボルト穴6を貫通するボルト3によって上下
フランジ2a,2bを介して締結されている。また、締
結される上下フランジ2a,2bの合わせ面(接触面)
7は、蒸気リークを生じないように、図5に示すよう
に、その全面が機械加工によって正確に平面仕上げされ
ている。なお、4はボルト3に螺合されるナット、5は
ナット4とフランジ2aの間に介装されたワッシャであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来のタービン
ケーシングのフランジでは、蒸気リークを生じさせない
ために、ケーシング内面からボルト穴及びケーシング外
面に至るフランジ合わせ面(接触面)全面の面圧を少く
ともケーシング内外の差圧以上に常に保持する必要があ
る。しかし、前記のように、高温・高荷重にさらされる
ボルトにおいては、タービンの長時間運用時にクリープ
変形を生じて次第にボルト締付力が弛緩していき、特に
蒸気入口部近くの高温度になるボルトではこの傾向が顕
著であるため、フランジ面圧が低下して、場合によって
はフランジ合わせ面から蒸気がリークする危険性があ
る。
【0006】このため、ボルトのクリープ変形を防止す
る目的で、高クリープ強度を有する高価なボルト材の採
用が必要となったり、ボルトを積極的に冷却するための
複雑な構造を設ける必要が生じ、コストアップにつなが
る。加えて、ボルト締付力の低下は、締結されるフラン
ジ側、特に高応力が生じるナット座面に生じるクリープ
変形の連成効果によっても生起するので、ボルトと同様
にフランジについても高クリープ強度材及び冷却構造の
採用が必要となり、これがまたコストアップにつながる
ことになる。
【0007】本発明は、以上の従来の技術における問題
を解消し、コストアップにつながる材質・構造の変更な
しに、ボルト・フランジのクリープ変形によるボルト締
付力の弛緩を軽減して蒸気タービンの長時間運用時にお
ける蒸気リークを防止することができる蒸気タービンケ
ーシングのフランジを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、水平に2分割
された蒸気タービンケーシングの各々に設けられボルト
によって互いに締結される蒸気タービンケーシングのフ
ランジにおいて、フランジ合わせ面の少くとも一方に座
ぐり加工を施しフランジ合わせ面の接触面積を減少させ
るようにした。
【0009】以上のように、本発明においては、フラン
ジの合わせ面の接触面積を減少させるように座ぐり加工
を施すことによって、ボルト初期締付力を適切に減少さ
せることができる。これによってボルト及びフランジの
クリープ変形を低減し、タービンの長時間運用時におけ
る締付力の弛緩に伴うフランジ合わせ面からの蒸気リー
クを防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
1ないし図3によって説明する。図1は、実施の形態に
係る蒸気タービンケーシング全体を示す側面図、図2は
ボルトを含むフランジ部の縦断面図及び図3はケーシン
グ下半部のフランジ合わせ面の斜視図である。
【0011】図1に示されるように、タービンケーシン
グはフランジ合わせ面(接触面)7において、ケーシン
グ上半部1aとケーシング下半部1bに分離できるよう
な水平2分割構造となっている。そして図2に示される
ように、ケーシング1a,1bは、それぞれこれに設け
られたフランジ2a,2bにおいて、フランジ2bに植
込まれたボルト3をワッシャ5を介してナット4で締付
けることにより締結される。そして、実施の形態におい
ては、このフランジ2a,2bに対し、図3に示される
ように、合わせ面(接触面)7の接触面積を必要最小限
にするようにフランジ2b側の合わせ面7に座ぐり加工
が施される。この時、合わせ面7の座ぐり8の量(深
さ、広さ)は、タービン運転時のフランジ2a,2bの
変形状態を考慮し、またケーシングの自重やタービン組
立て時等の外力によって接触部において座屈を生じない
程度の適切な接触面を確保できる量とする。なお、座ぐ
り8の量を適切な値にするため、有限要素解析等によっ
て、事前に計算し見積っておくことが望ましい。
【0012】なお、合わせ面7に座ぐり加工を施す際
に、接触面として残す部分は、蒸気リークを生じないよ
うに、ケーシング内外角部9a,9bの2箇所で十分と
考えられる。しかし、タービン非定常運転時の過渡的な
高応力等(熱応力)によって万一接触面の一部分に塑性
変形を生じて蒸気がリークした場合に、ボルト穴6やケ
ーシング外面へ蒸気リークが及ばないように、ボルト穴
6のまわりに図3に示すように接触面を残しておくのが
安全である。
【0013】本実施の形態では、以上のように、フラン
ジ合わせ面7に座ぐり加工を施すことによって接触面積
が減少する。ここで、ケーシング内部の高圧蒸気を保持
するのに必要なフランジ面圧(内外差圧以上)は、接触
面積に関係なく一定であるので、フランジ2a,2bを
締結するのに必要なボルト3の初期締付力は(フランジ
面圧)×(接触面積)で求められるので、本実施の形態
では、合わせ面(接触面)7の全面を接触させる従来の
ものと比較してボルト3の初期締付力を大幅に軽減させ
ることができる。ボルト3の初期締付力の軽減は、締付
力が直接作用するフランジ側のナット座面の面圧も同時
に減少する効果をもたらす。
【0014】ここで、ボルト及びフランジのクリープ変
形に関して、一般に広く知られている定常クリープひず
み速度εc の式にNorton則(εc =Aσn 、ここ
でA,nは材料と温度に依存するクリープ定数、σは作
用応力である)を使用した場合、作用応力であるボルト
締付力はクリープひずみ速度εc に対してn乗(一般に
nは5〜10程度)で影響する。従って、締付力の軽減
はボルト及びフランジのクリープ変形を大幅に減少させ
る効果をもち、タービンの長時間運用におけるボルト締
付力の弛緩を遅延・防止し、タービンケーシングの耐蒸
気リーク性を向上させることができる。
【0015】なお、本実施の形態では、フランジ2b側
のフランジ合わせ面に座ぐり加工を施しているが、フラ
ンジ2a側のフランジ合わせ面に座ぐり加工を施すよう
にすることもでき、また、フランジ2a,2bの両者の
フランジ合わせ面に座ぐり加工を施すようにすることも
できる。
【0016】
【発明の効果】以上、本発明によれば、水平2分割構造
の蒸気タービンケーシングのフランジ合わせ面(接触
面)に対し、座ぐり加工を施してフランジ合わせ面の接
触面積を減少させることによって、ボルト初期締付力を
軽減させることができる。この結果、ボルト及びフラン
ジのクリープ変形が大幅に低減され、タービンの長時間
運用におけるボルト締付力の弛緩を遅延・防止し、蒸気
タービンケーシングの蒸気リークに対する信頼性を向上
することができる。加えて、ボルトおよびフランジに対
する高クリープ強度材の採用や複雑な冷却構造の設置が
不用となり、蒸気タービンケーシングのコストアップを
最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る蒸気タービンケー
シングの全体を示す側面図である。
【図2】同実施の形態におけるフランジ部の縦断面図で
ある。
【図3】同実施の形態におけるケーシング下半部のフラ
ンジ合わせ面の斜視図である。
【図4】従来の蒸気タービンケーシングのボルトを含む
フランジ部の縦断面図である。
【図5】従来の蒸気タービンケーシングの下半部のフラ
ンジ合わせ面の斜視図である。
【符号の説明】
1a ケーシング(上半部) 1b ケーシング(下半部) 2a フランジ(上半部) 2b フランジ(下半部) 3 ボルト 4 ナット 5 ワッシャ 6 ボルト穴 7 フランジ合わせ面(接触面) 8 座ぐり 9a ケーシング角部(内面) 9b ケーシング角部(外面)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平に2分割された蒸気タービンケーシ
    ングの各々に設けられボルトによって互いに締結される
    蒸気タービンケーシングのフランジにおいて、フランジ
    合わせ面の少くとも一方に座ぐり加工を施しフランジ合
    わせ面の接触面積を減少させるようにしたことを特徴と
    する蒸気タービンケーシングのフランジ。
JP24051796A 1996-09-11 1996-09-11 蒸気タービンケーシングのフランジ Withdrawn JPH1089011A (ja)

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JP24051796A JPH1089011A (ja) 1996-09-11 1996-09-11 蒸気タービンケーシングのフランジ

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JPH1089011A true JPH1089011A (ja) 1998-04-07

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Cited By (5)

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Effective date: 20031202