JPH1087354A - セメントクリンカーの製造方法 - Google Patents

セメントクリンカーの製造方法

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JPH1087354A
JPH1087354A JP8237625A JP23762596A JPH1087354A JP H1087354 A JPH1087354 A JP H1087354A JP 8237625 A JP8237625 A JP 8237625A JP 23762596 A JP23762596 A JP 23762596A JP H1087354 A JPH1087354 A JP H1087354A
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clinker
lime
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cement clinker
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JP8237625A
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Yoshiyuki Niizaki
義幸 新崎
Kaoru Kinoshita
薫 木下
Kunihiro Mori
邦広 森
Takeshi Murayama
岳史 村山
Tsutomu Ueno
務 上野
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Hokkaido Electric Power Co Inc
Nippon Steel Cement Co Ltd
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Hokkaido Electric Power Co Inc
Nittetsu Cement Co Ltd
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B7/00Hydraulic cements
    • C04B7/14Cements containing slag
    • C04B7/147Metallurgical slag
    • C04B7/153Mixtures thereof with other inorganic cementitious materials or other activators
    • C04B7/17Mixtures thereof with other inorganic cementitious materials or other activators with calcium oxide containing activators
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然資源の使用量を節減し、炭酸ガスの発生
量を減少させ、かつクリンカーの焼成条件を緩和化でき
るセメントクリンカーの製造方法を提供すること。 【構成】 酸化カルシウム、二酸化けい素、酸化アルミ
ニウム及び硫酸化合物を含有する水和処理組成物を排煙
処理に用いてなる使用済排煙処理剤をセメント調合原料
に混合して焼成することを特徴とするセメントクリンカ
ーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然資源の消費を
節減し、従来より緩和な条件でクリンカーを焼成するこ
とができるクリンカーの製造方法に関する。さらに詳し
くいえば、セメントの調合原料中に、排煙中の硫黄酸化
物、窒素酸化物、ハロゲン化水素化合物等を吸収固定さ
せた使用済み排煙処理剤を混合して、セメントの原料に
使用する石灰石、粘土、珪石等の資源を節減するととも
に、石灰石から脱離する炭酸ガスの発生量を抑制して地
球環境の保全に寄与し、かつクリンカーの焼成条件を緩
和化できるクリンカーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポルトランドセメントクリンカーの調合
原料としては、石灰石、粘土、けい石、酸化鉄原料が使
用されている。その他、酸化カルシウム、二酸化けい
素、酸化アルミニウム等を主要成分とする高炉スラグ、
二酸化けい素、酸化アルミニウム、酸化鉄等を主要成分
とするフライアッシュなども使用されることがある。焼
成するセメントの種類に合わせて、所定量のクリンカー
構成化合物が得られるように、各原料の化学成分の割合
を一定の範囲に調整して配合する。
【0003】表1に、普通ポルトランドセメントクリン
カー及び早強ポルトランドセメントクリンカーについ
て、各原料の化学成分の割合(率係数)、すなわち、
「二酸化けい素(SiO2 )+酸化アルミニウム(Al
2 3 )+酸化鉄(Fe2 3 )」に対する「酸化カル
シウム(硫酸カルシウム分補正)(CaO− 0.7S
3 )」の割合(水硬率、HMと略記する。)、「Al
2 3 +Fe2 3 」に対する「SiO2 」の割合(け
い酸率、SMと略記する。)、「Fe2 3 」に対する
「Al2 3 」の割合(鉄率、IMと略記する。)を示
す。
【0004】
【表1】
【0005】このような率係数を有するクリンカーが得
られるように、焼成中のダストの飛散分、石炭の灰分か
らの持ち込みなどの量を考慮して、各々の原料を配合
し、粉砕し、キルンで焼成してセメントクリンカーを製
造する。ここで焼成過程中には石灰石は下記式に従い炭
酸ガスを放出する。 CaCO3 →CaO+CO2 生成した生石灰は他の原料各成分と反応してクリンカー
構成化合物、すなわち、3CaO・SiO2 、2CaO
・SiO2 、3CaO・Al2 3 、4CaO・Al2
3 ・Fe2 3 などを生成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記表1の成分割合か
らも明らかなように、セメントクリンカーの製造のため
には石灰石や珪石などの資源が多量に使用される。ま
た、石灰石の分解の熱量を得るための燃料をも必要とす
る。また、焼成中に炭酸ガスを多量に発生して地球環境
に悪影響を及ぼすなどの問題もある。
【0007】普通ポルトランドセメントクリンカー1ト
ン(t)を製造するためには、通常1140kgの石灰石、
239kgの粘土(主要成分:SiO2 45〜78%、
Al2 3 10〜26%)、及び56kgの酸化鉄原料
を要する。また、焼成燃料として石炭111kgを消費
する。このうち、65kgが石灰石の分解に消費され、
この分解によって500kgの炭酸ガスが放出される。
【0008】CaOがクリンカー中に構成化合物となら
ずに、遊離CaO(遊離石灰)の形で存在すると、セメ
ントの強度が低下し、コンクリートのひび割れの原因と
なり有害な作用をする。遊離石灰の量は焼成温度を高く
することにより減少するので焼成は極力高い温度(1400
〜1450℃、場合によっては1500℃程度)に維持して行な
わなければならない。
【0009】そこで、従来、資源節減の見地から高炉ス
ラグやフライアッシュを調合原料に使用してきた。高炉
スラグやフライアッシュはCO2 成分を含まないため、
脱炭酸のための熱量が不要となり燃費が向上するが、こ
れらを用いても焼成温度を低下させることはできず、燃
料の使用量は大きかった。従って、本発明の課題は、資
源や燃料を節減することができ、地球環境の保全上の見
地から炭酸ガスの発生を抑制し(すなわち、石灰石の使
用を控え)、他の副生原料や産業廃棄物を積極的に利用
できるセメントクリンカーの製造方法を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、燃料使用
量を低減すべく種々検討の結果、すでに本発明者らが排
煙処理剤として開発している石灰系水和処理組成物を排
煙処理に供した処理済み組成物を調合原料に添加し焼成
することによって、燃料使用量が低下でき、かつ遊離石
灰が減少することを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0011】すなわち、この発明は、 1)酸化カルシウム、二酸化けい素、酸化アルミニウム
及び硫酸化合物を含有する水和処理組成物を排煙処理に
用いてなる使用済みの排煙処理剤をセメント調合原料に
混合して焼成することを特徴とするセメントクリンカー
の製造方法、 2)硫黄酸化物を含む排煙の処理に用いた使用済みの排
煙処理剤剤を使用する前記1に記載のセメントクリンカ
ーの製造方法、及び 3)使用済みの排煙処理剤の硫酸カルシウム成分を調合
原料に対し、5重量%以下の量配合する前記1または2
に記載のセメントクリンカーの製造方法である。
【0012】以下、本発明を詳しく説明する。この発明
で使用する、使用済みの排煙処理剤とは、特開昭 61-20
9038号、特開昭 63-283745号及び特開昭64-38130号等に
開示されるているものである。例えば、排煙処理剤は、
酸化カルシウムを供給できる物質と、硫酸化合物、ハロ
ゲン元素化合物、二酸化けい素、酸化アルミニウム、硫
化物、アルカリ金属の水酸物を供給できる物質群から選
択される1種以上を水と混合し、水和硬化させて得られ
る水和処理組成物として製造されるが(特開昭 63-2837
45号)、本発明においては酸化カルシウム、二酸化けい
素、酸化アルミニウム及び硫酸化合物を含有する水和処
理組成物を使用する。
【0013】ここで水和処理組成物における水和硬化と
は、原料混合物に水を加えて水和処理して諸物質(原
料)間の水和反応を進行させて硬化させることを言い、
湿空養生、熱水養生、蒸気養生などの養生も含まれる。
水和処理組成物の主要成分である、酸化カルシウムを供
給できる物質としては、例えば生石灰、消石灰、炭酸石
灰、セメント、スラグ、ドロマイトプラスター(石灰含
有)、及びアセチレン滓などの副生品などが挙げられ
る。
【0014】また、硫酸化合物を供給できる物質として
は、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウ
ム、石膏、その他亜硫酸化合物、エトリンガイト、カル
シウムサルフォアルミネート及びその水和物などが挙げ
られる。
【0015】さらに、二酸化けい素及び酸化アルミニウ
ム及び酸化カルシウム、硫酸化合物の4種の成分中少な
くとも2種類以上同時に供給しうる物質の例として、石
炭灰及び火山灰、セメント及びセメントクリンカー、ス
ラグ及びシラス、粘土鉱物、エトリンガイトなどの反応
性二酸化けい素、及びアルミニウム、カルシウムなどの
酸化物、硫酸塩などを含有する鉱物、流動層燃焼灰など
の炉内脱硫灰及び使用済みの排煙処理剤、汚泥焼却灰、
都市ゴミ焼却灰、セメントくず、アセチレン滓などが挙
げられる。
【0016】前記原料の中でも、好ましい組合せは、石
炭灰及び/または使用済石灰系排ガス処理剤(前記水和
処理組成物とほぼ同一の成分からなり、その他成分とし
て消石灰、石灰石粉末を含む。)と、消石灰、生石灰、
石膏及び火山灰からなる群から選ばれた少なくとも一つ
の組合せである。この発明においては、これらの原料を
混合し水和硬化して得られる、酸化カルシウム、硫酸化
合物、酸化アルミニウム及び二酸化けい素系硬化物を含
有する組成物からなる排煙処理剤を、硫黄酸化物、窒素
酸化物、ハロゲン化水素化合物等含む排煙、特に硫黄酸
化物を含む排煙を処理した後の硫酸カルシウムを含む組
成物を使用する。
【0017】すなわち、上述の組成物を公知の排煙処理
に供することにより、組成物中の活性な酸化カルシウム
が排煙中のSOx 、NOX 、ハロゲン化水素ガスと接触
反応してそれらを固定するが、SOx 成分は硫酸カルシ
ウムとして固定される。
【0018】例えば、排煙処理剤(水和処理組成物)を
SOx 含有排煙処理後の硬化物のそれぞれの成分割合
は、由来原料により大きく異なるが、大旨下記の範囲と
なる。
【0019】 CaSO4 40〜70% Al2 3 5〜25% SiO2 5〜60%
【0020】このようにして得られた使用済みの排煙処
理剤をセメントの他の原料と共に、前述したように範囲
の率係数が得られるように配合し、原料ミルで所定粒度
(90μ残分が10〜20%程度)まで粉砕して焼成に
供する。焼成は、概ね従来法と同様に1400〜1450℃の温
度、1時間程度で行なわれる。
【0021】使用済みの排煙処理剤の配合量は、硫酸カ
ルシウム成分が調合原料に対し5重量%以下となるよう
にする。5重量%を超えると焼成設備がサスペンション
プレヒータ付ロータリーキルンでは、1200℃近辺から硫
酸カルシウムの三酸化硫黄が分解し揮散してサスペンシ
ョンプレヒータ内で再び凝縮する際、通過する原料に付
着してサスペンションプレヒータを閉塞させる危険があ
るからである。
【0022】また、焼成されたクリンカー中に三酸化硫
黄が残留しており、凝結調整剤としての石こうを更に加
えるとJISに示されているセメントの三酸化硫黄の規
格(普通ポルトランドセメントで 3.0%以下、早強ポル
トランドセメントで 3.5%以下)を超えることがある。
さらに、クリンカー中の三酸化硫黄量が多過ぎると得ら
れるセメントの強度が低下することがある。
【0023】
【作用】使用済みの排煙処理剤を用いることによる資源
の節減及び炭酸ガス発生の抑制は以下に記載する作用に
よる。使用済みの排煙処理剤には、前述したようにセメ
ントの成分である酸化カルシウム、二酸化けい素、酸化
アルミニウムが含まれており、天然資源の使用を節減で
きる。また、これに含まれる酸化カルシウムは、CO2
成分を含まないので石灰石のように加熱中に炭酸ガスを
発生することはない。
【0024】また、本発明による焼成燃料の節減作用
は、次のように考えられる。サスペンションプレヒータ
を通過した原料がロータリーキルン内で加熱されクリン
カー構成化合物を生成する際に、排煙処理剤に含まれる
硫酸カルシウムが溶融し、原料全体の溶融温度を低下さ
せる。
【0025】各原料成分は、溶融した液相状態で反応し
結合して、各クリンカー構成化合物を生成する。硫酸カ
ルシウムは、他の原料よりも低い温度で溶融し、他の原
料を融し込み、それらの溶融を促進するため、全体の液
相形成温度が低下する。従って、クリンカー構成化合物
の生成反応も低い温度で生起し燃料原単位が下がる。
【0026】このように全体として焼成しやすくなるた
めに得られるクリンカーの遊離石灰の量も減少しセメン
トの品質も良好になる。酸化鉄も溶融を促進し、液相形
成温度を低下させる成分として働くが、酸化鉄を多く用
いると強度や色調などに悪影響を及ぼすという問題があ
るが、使用済排煙処理剤の使用によれば、強度や色調に
何等の問題を生じることなく溶融を促進する効果が得ら
れる。
【0027】クリンカー焼成に石こう及び硫黄を用いる
方法としては、特開平2-33659 号にサスペンションプレ
ヒータの途中から石こうを投入する方法が示されている
が、これはセメントに用いる石こうを低減させることを
目的としている。また、特公昭46-43398号に示されてい
る方法は早強セメントの強度を改善することを目的とし
ている。本発明は、石こうではなく、使用済みの排煙処
理剤を使用するものであり、その有効活用と資源の節約
を目的とするものである。また、キルンで使用する燃料
の低減を目的としており、従来の技術とは全く異なるも
のである。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。下記
の説明中「%」は特に記載がない限り重量を基準として
いる。
【0029】実施例1 表2に示す化学成分からなる使用済み排煙処理剤を1%
の混合率を目標として、石灰石、水砕スラグ、珪石、鉄
原料、石炭灰の各種セメント原料とともにクリンカーの
率係数が表3の値になるよう配合して原料ミルで粉砕し
て表4の普通ポルトランドセメントクリンカー用の調合
原料を得た。比較例1は、使用済みの排煙処理剤を用い
ない通常時の調合原料の配合である。
【0030】
【表2】 表2:使用済み排煙処理剤の化学成分成 分 含有率(%) 強熱減量 14.7 SiO2 23.7 Al2 3 7.9 Fe2 3 2.1 CaO 25.5SO3 24.9
【0031】
【表3】 表3:普通ポルトランドセメントクリンカーの目標率係
数 水硬率 2.20 けい酸率 2.60鉄率 1.60
【0032】
【表4】 表4:調合原料の配合(kg/クリンカー1t当り) 原料の種類 実施例1 比較例1 石灰石 1185 1203 水砕スラグ 153 162 けい石 69 64 酸化鉄原料 42 41 石炭灰 30 29 排煙処理剤 15 0 合計 1494 1499
【0033】使用済みの排煙処理剤を原料に用いた実施
例は、クリンカー1トン当りに使用する石灰石の量が比
較例と比べて減っている。また、原料の合計量も減って
いる。石灰石の使用量が減少したことによって、分解し
て放出される炭酸ガスの量が減り、合計量が少なくなっ
たと考えられる。これらの調合原料を5段式NSPキル
ン( 4.2mφ×61mL、日産能力3000t級)で焼成し
セメントクリンカーを製造した。そのときの時産能力、
重油換算燃料原単位(クリンカー1トン当たりの重油リ
ットル換算)、製造したクリンカーの遊離石灰量を表5
に示す。
【0034】
【表5】 表5:焼成時の能力、燃料原単位 原料の種類 実施例2 比較例2 クリンカー時産能力(t/h) 118.7 120.2 燃料原単位(l/クリンカー t) 73.9 78.0 クリンカーの遊離石灰量(%) 0.6 0.9
【0035】燃料原単位は、実施例が比較例に比べて大
きく低減しており、クリンカーの遊離石灰量も減少して
おり、使用済み排煙処理剤の効果が認められる。
【0036】実施例2 表6に示す化学成分(セメント協会標準試験法「けい酸
質原料の化学分析法」CAJS 1-12 及びJIS R 5202「ポル
トランドセメントの化学分析方法」による)の使用済み
排煙処理剤を2%の混合率を目標として、実施例1と同
様、石灰石、水砕スラグ、珪石、鉄原料、石炭灰の各種
セメント原料とともにクリンカーの率係数が表7の値に
なるよう配合して原料ミルで粉砕して表8の早強ポルト
ランドセメントクリンカー用の調合原料を得た。比較例
2は、使用済みの排煙処理剤を用いない通常時の調合原
料の配合である。
【0037】
【表6】 表6:使用済み排煙処理剤の化学成分成 分 含有率(%) 強熱減量 14.2 SiO2 23.6 Al2 3 7.9 Fe2 3 3.5 CaO 25.3SO3 24.2
【0038】
【表7】 表7:早強ポルトランドセメントクリンカーの目標率係
数 水硬率 2.26 けい酸率 2.72鉄率 1.65
【0039】
【表8】 表8:調合原料の配合(kg/クリンカーt当り) 原料の種類 実施例2 比較例2 石灰石 1130 1211 水砕スラグ 218 189 けい石 81 68 酸化鉄原料 44 44 排煙処理剤 30 0 合計 1503 1512
【0040】原料に使用済みの排煙処理剤を用いた実施
例は、普通ポルトランドセメントの場合と同様、クリン
カー1トン当りに使用する石灰石の量及び原料の合計量
が比較例と比べて減っている。石灰石の使用量が減少し
たことによって、発生する炭酸ガスの量も減ると考えら
れる。これらの調合原料を普通ポルトランドセメントの
場合と同様、5段式NSPキルンで焼成しセメントクリ
ンカーを製造した。そのときの時産能力、重油換算燃料
原単位、製造したクリンカーの遊離石灰量を表9に示
す。
【0041】
【表9】 表9:焼成時の能力、燃料原単位 原料の種類 実施例1 比較例1 クリンカー時産能力(t/h) 110.2 104.0 燃料原単位(l/クリンカー t) 76.7 84.0 クリンカーの遊離石灰量(%) 0.9 1.3
【0042】燃料原単位は、実施例では比較例に比べて
大きく低減している。またクリンカーの遊離石灰量も比
較例と比べて減少しており、使用済み排煙処理剤の効果
が認められた。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は酸化カ
ルシウム、二酸化けい素、酸化アルミニウム及び硫酸化
合物を含有し、排煙中の硫黄酸化物、窒素酸化物、ハロ
ゲン化水素化合物等を固定した使用済みの排煙処理剤を
セメントの調合原料中に混合するものであって、天然資
源の消費を節減できるだけでなく、かつクリンカーの焼
成条件を緩和化でき、その産業上の利用効果は極めて大
きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 邦広 北海道伊達市長和町163−1 北海道電力 株式会社伊達発電所内 (72)発明者 村山 岳史 北海道江別市対雁2−1 北海道電力株式 会社総合研究所内 (72)発明者 上野 務 北海道江別市対雁2−1 北海道電力株式 会社総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化カルシウム、二酸化けい素、酸化ア
    ルミニウム及び硫酸化合物を含有する水和処理組成物を
    排煙処理に用いてなる使用済みの排煙処理剤をセメント
    調合原料に混合して焼成することを特徴とするセメント
    クリンカーの製造方法。
  2. 【請求項2】 硫黄酸化物を含む排煙の処理に用いた使
    用済みの排煙処理剤剤を使用する請求項1に記載のセメ
    ントクリンカーの製造方法。
  3. 【請求項3】 使用済みの排煙処理剤の硫酸カルシウム
    成分を調合原料に対し、5重量%以下の量配合する請求
    項1または2に記載のセメントクリンカーの製造方法。
JP8237625A 1996-09-09 1996-09-09 セメントクリンカーの製造方法 Withdrawn JPH1087354A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009080087A (ja) * 2007-09-27 2009-04-16 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd セメント硬化体に用いられたセメントのクリンカ品種の推定方法
CN104926162A (zh) * 2015-06-15 2015-09-23 华南理工大学 一种低碳普通硅酸盐水泥及其制备方法

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