JPH1081747A - ポリイミド類の製造法、組成物およびその製品 - Google Patents

ポリイミド類の製造法、組成物およびその製品

Info

Publication number
JPH1081747A
JPH1081747A JP20868097A JP20868097A JPH1081747A JP H1081747 A JPH1081747 A JP H1081747A JP 20868097 A JP20868097 A JP 20868097A JP 20868097 A JP20868097 A JP 20868097A JP H1081747 A JPH1081747 A JP H1081747A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyimide
polyimides
insulating layer
polyamic acid
lactone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20868097A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Suzuki
篤 鈴木
Takashi Kubota
隆 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
REITETSUKU KK
Original Assignee
REITETSUKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by REITETSUKU KK filed Critical REITETSUKU KK
Priority to JP20868097A priority Critical patent/JPH1081747A/ja
Publication of JPH1081747A publication Critical patent/JPH1081747A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、実質的に精製なしに使用可能であ
る耐熱性に優れたポリイミド類の製造法、組成物および
その製品を提供するものである。 【解決手段】 イミド化剤としてγ−ラクトン類および
塩基性有機化合物を用いることによって、ポリアミド酸
をイミド化させることを特徴とするポリイミド類の製造
法である。本発明の最大の特徴は、イミド化剤として、
γ−ラクトン類、好ましくはγ−バレロラクトン及びγ
−ヘキサノラクトン、および塩基性有機化合物を用い
て、ポリアミド酸をイミド化させることにより、精製す
ることなしに諸物性の優れたポリイミド類を製造する方
法を見出したことにある。δ−ラクトン類もイミド化剤
として有用であるが、γ−ラクトン類の方が閉環速度が
早く経済的に有利であることが判明し、本発明に到達し
た。更に、本発明は上記ポリアミド酸が、ポリアミド酸
とテトラカルボン酸二無水物類の少なくとも1種および
(又は)2個以上の炭素を有するジアミンの少なくとも
1種を反応せしめて、得られたブロック共重合ポリアミ
ド酸を含むものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリアミド酸を効率
よくイミド化することにより、耐熱性に優れたポリイミ
ド類を経済的に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドは高度の耐熱性、機械的性
質、耐薬品性、電気絶縁性等を有しており、電気、機
械、航空、電子等の工業分野で幅広く使用されている。
【0003】ポリイミド、特に芳香族ポリイミドの一般
的な製造法としては、(1)テトラカルボン酸二無水物
と芳香族ジアミンとを当モル量加え、N−メチル−2−
ピロリドンやN,N−ジメチルアセトアミドのような有
機極性溶媒中で、室温乃至50℃で反応させ高分子量の
ポリアミド酸とした後、アルコール等の貧溶媒を添加し
てポリアミド酸を析出させ、濾別、洗浄、乾燥後、得ら
れたポリアミド酸を無酸素雰囲気中で250℃以上の高
い温度で加熱して閉環脱水反応(イミド化)せしめるこ
とによって粉末成形等に用いられるポリイミド粉末が製
造されている。この製造法によって高分子量のポリイミ
ド粉末を得るには、高分子量のポリアミド酸を経る必要
があるが、そのためには、用いるテトラカルボン酸が完
全に無水物となっている必要があり、保存時に加水分解
等によって一部カルボン酸となっている原料を用いると
高分子量のポリアミド酸は得られなくなると云う欠点が
ある。また、このようにしてポリアミド酸の微粉末を濾
別・乾燥したのち、無酸素の雰囲気中で高温熱処理する
など、作業性面で面倒であり、高コストとなる問題点が
ある。
【0004】(2)フェノール系、ナフトール系溶剤中
で水を共沸によって系外に除去しながら、高分子量のポ
リアミド酸のイミド化反応もしくは1段法でテトラカル
ボン酸二無水物とジアミンとの重縮合反応を行い、ポリ
イミド粉末を析出、回収したのち、再度同系溶剤に溶解
しポリイミド溶液を製造する方法が提案されているが
(特公昭47ー23191号、特開昭60ー19775
9号等)、フェノール系やナフトール系溶剤は悪臭を持
つと共に、皮膚に対する強い刺激性を有するため、コー
ティング剤、接着剤などに使用する一般的用途には適し
ていない。
【0005】(3)有機極性溶媒中のポリアミド酸を無
水酢酸等の無水脂肪酸およびピリジンなどの塩基性化合
物の存在下で化学的にイミド化を行いポリイミドを析出
させることが提案されている(特公昭37−97号)。
これらのポリイミドの製造方法では、使用する有機極性
溶媒量の20%以上の大過剰の無水酢酸を必要とし、副
生する酢酸による設備の腐食や回収並びに処理が問題と
なる等の点から、一旦、ポリイミド粉末として析出し、
酢酸、ピリジン等を除去して回収することが行われてい
る(特開昭61−95029号、特開平1ー96220
号)。
【0006】有機溶媒可溶型ポリイミドについては、p
ートルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、クロトン
酸等の有機酸の存在下、有機溶媒中で加熱し、副生する
水を共沸によって系外に除去することによって、ポリア
ミド酸をイミド化し、得られるポリイミド溶液を電線被
覆剤や接着剤として使用することが提案されている(特
開平1ー96220号、特開平7ー15750号)。こ
のようにして得られるポリイミド溶液中には有機酸が存
在するため、ポリイミドの分子量低下や、特に、接着剤
として用いる場合、耐湿性に問題を生じるため、ポリイ
ミド粉末として析出分離、精製して有機酸を除去するこ
とが必要となる。このような精製を行って初めて、得ら
れたポリイミド粉末は、成形用途に利用するとか再びN
−メチル−2−ピロリドンやその他有機極性溶媒に再溶
解して、フィルムに成形加工したり或いは電線被覆剤や
接着剤として使用することが可能となっている。
【0007】(4)極性有機溶媒中のポリアミド酸を支
持体にキャストもしくはコーティングを行い、加熱によ
って有機溶媒を除去したのち、250℃以上の高い温度
で加熱してイミド化を行うことが最も広く採用されてい
るポリイミドフィルムやポリイミド接着加工物の製造法
である。この製造法によって希望する分子量を持つポリ
イミドを得ることは可能であるが、イミド化にあたって
は無酸素の雰囲気中で高温処理することが必要であり作
業上またコスト的に不利である。また、ポリイミド接着
加工物においては、イミド化反応時の脱水反応により体
積収縮歪を生じるため、接着強度低下が問題となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、実質的に精
製なしに使用可能の耐熱性に優れたポリイミド類の製造
法、組成物およびその製品を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らの鋭意検討の
結果、上記目的は、下記の本発明によって工業的に有利
に達成された。すなわち、イミド化剤としてγ−ラクト
ン類および塩基性有機化合物を用いて、ポリアミド酸を
イミド化させることを特徴とするポリイミド類の製造法
である。本発明の最大の特徴は、イミド化剤として、γ
−ラクトン類および塩基性有機化合物を用いることによ
って、ポリアミド酸をイミド化させることにより、精製
することなしに諸物性の優れたポリイミド類を製造する
方法を見出したことにある。本発明者らの検討による
と、δ−ラクトン類もイミド化剤として有用であるが、
γ−ラクトン類の方が閉環速度が早く経済的に有利であ
ることが判明し、本発明に到達した。更に、本発明は上
記ポリアミド酸が、ポリアミド酸とテトラカルボン酸二
無水物類の少なくとも1種および(又は)2個以上の炭
素を有するジアミンの少なくとも1種を反応せしめて、
得られたブロック共重合ポリアミド酸を含むものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明は、ポリアミド酸をイミド化するに際し生じる種
々の問題点を解決し、効率的な製造方法を確立すべく鋭
意研究を重ねた結果、イミド化剤としてラクトン類およ
び塩基性有機化合物の存在下で、水を共沸によって系外
に除去しながら、ポリアミド酸のイミド化反応を行うも
のである。本発明のポリイミド製造法においては、少量
のイミド化剤の存在下に、用いられる反応温度は80℃
からそのとき使用する非溶媒が還流する温度または使用
する有機極性溶媒の沸点以下の温度であり、好ましくは
120℃から200℃の範囲であり、反応時間は30分
から10時間、好ましくは30分から5時間で充分であ
る。このようにして、使用時に、接着性や強度等の機械
的特性や耐電圧などの電気的特性などの種々の特性に悪
影響を及ぼす恐れのある物質を含まないため、精製する
ことなく使用することが出来るポリイミド溶液が得られ
る。
【0011】従来、イミド化剤として第一級脂肪酸無水
物が有効であり、特に、無水酢酸が好適であるとされて
きたが、前記のように使用する無水酢酸は刺激性や腐食
性が著しく、また、極性有機溶媒量の20%以上と大量
に使用する必要があり、残存する無水酢酸及び副生する
酢酸の処理も問題であった。本発明のイミド化剤は、γ
−ラクトン類もしくは反応条件下でγ−ラクトン生成可
能な前駆体であって、ラクトン類が、γ−バレロラクト
ン、γ−ヘキサノラクトン、γ−ヘプタノラクトン、γ
−オクタノラクトン、γ−ノナラクトン及びγ−デカラ
クトンの少なくとも1種であり、もしくは反応条件下に
上記ラクトンを生成するラクトン前駆体が、γ−オキシ
吉草酸などのγ−オキシカルボン酸やそれらの塩などの
少なくとも1種であることが好ましい。その使用量は重
合に使用するポリアミド酸の0.5重量%以上であれば
よい。これらのラクトン類は本発明のポリイミド類の溶
解を妨げないので、過剰に用いてもよい。このようにし
てイミド化率95%以上のポリイミド類を容易に得るこ
とが出来ることを見出し本発明に到達したものである。
特に望ましいイミド化剤は、γ−バレロラクトン及びγ
−ヘキサノラクトンであり、例えば、γ−バレロラクト
ンは下記塩基性有機化合物の存在下でポリアミド酸の脱
水に寄与し、イミド化を行うと共に自身はγ−オキシ吉
草酸に変化するが、副生する水が共沸によって系外に除
去されると再びγ−オキシ吉草酸はγ−バレロラクトン
に戻るため、イミド化剤の必要量は少なく済むと共に、
従来方法のようにイミド化剤に由来する、ポリイミドの
安定を損なうフリーの酸がポリイミド溶液中に存在しな
いため精製工程を必要としないなどの利点がある。更
に、イミド化剤と共に、ピリジン、トリエチルアミン、
トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミ
ン、ピコリン、N−メチルモルホリンまたはキノリン等
の塩基性有機化合物をイミド化剤の0.2〜2倍当量程
度、好ましくは当量併用することが望ましい。これらは
単独であっても混合して用いてもよい。
【0012】本発明に用いられるテトラカルボン酸二無
水物は特に限定されないが、 ピロメリット酸二無水物(PMDA) 3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物(BTDA) 3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物(BPDA) 2,2−ビス(3,4−カルボキシフェニル)プロパン
二無水物 4、4’−(ヘキサフルオロイソプロビリデン)ジフタ
ル酸二無水物 3、3’、4、4’−ビフェニルエーテルテトラカルボ
ン酸二無水物 3、3’、4、4’−ビフェニルスルフォンテトラカル
ボン酸二無水物類 1,2,3,4−ブテンテトラカルボン酸二無水物 ビシクロ[2,2,2]オクト−7−エン−2、3、
5、6−テトラカルボン酸二無水物(BCD) 等のテトラカルボン酸二無水物が挙げられ、これらは単
独でも混合して用いてもよい。
【0013】本発明に用いられるジアミンとしては特に
限定されないが、 3、3’−ジアミノジフェニルエーテル 4、4’ージアミノジフェニルエーテル 3、3’ージアミノジフェニルメタン 4、4’ージアミノジフェニルメタン 3、3’ージアミノジフェニルプロパン 4、4’ージアミノジフェニルプロパン 3、3’ージアミノジフェニルスルフォン 4、4’ージアミノジフェニルスルフォン 3、3’ージアミノジフェニルスルファイド 4、4’ージアミノジフェニルスルファイド 3、3’ージアミノベンゾフェノン 4、4’ージアミノベンゾフェノン 1ースルフォー2、4ージアミノベンゼン 2、4ージアミノフェノール 1ーメトキシー2、4ージアミノベンゼン 3、3’ージメチルー4、4’ージアミノジフェニルエ
ーテル 3、3’ージメトキシー4、4’ージアミノジフェニル
メタン 4,4’−ジアミノー3、3’5、5’−テトラメチル
ビフェニル パラフェニレンジアミン メタフェニレンジアミン 2,4−ジアミノトルエン 2、4ージアミノ安息香酸 2,6−ジアミノ安息香酸 3、5ージアミノ安息香酸 1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン 1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン 2,2−ビス[4−(4ーアミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフ
ォン ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフ
ォン 2,2−ビス[4−(4ーアミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサフルオロプロパン 9,9−ビス(4,3ーアミノフェニル)フルオレン 2,6−ジアミノ−4−トリフルオロメチルピリジン 1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1、1、3、3
−テトラメチルジシロキサン 1,3−ビス(3−アミノフェノキシメチル)−1、
1、3、3−テトラメチルジシロキサン 1,3−ビス(アミノフェニル)−1,1,3,3−テ
トラメチルジシロキサン α、ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロ
キサン 等のジアミン類が挙げられ、これらは単独でも混合して
用いてもよい。
【0014】また、好ましい有機極性溶媒として、N−
メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA
c)、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N,−ジメ
チルメトキシアセトアミド、イミダゾール、γ−ブチロ
ラクトン、ジメチルスルホキシドまたはジメチルスルホ
ン等が単独または混合して用いられる。用途によてはフ
ェノール類やナフトール類を単独又は混合して用いても
よい。副生する水を共沸によって系外に除去しながらイ
ミド化反応を行うために、これらの有機極性溶媒に、ベ
ンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、キシレン、シクロ
ヘキサン、ジオキサンまたはテトラリンなどを加えると
よい。
【0015】本発明方法により製造されるポリイミド類
は、ジアミンおよびテトラカルボン酸類からなる基から
なるイミド単位を有し、各1種類のジアミンおよびテト
ラカルボン酸類からなる2成分系ホモポリマの構造を持
つポリイミドのみならずさらに、他の成分を加ること
で、希望する用途に適した多成分系ポリイミドを、ラン
ダム共重合体、ブロック共重合体等の構造で得ることが
できる。本発明のポリイミドは以下のようにしての製造
される。ジアミンとテトラカルボン酸二無水物の2成分
を極性溶有機溶媒中で、0〜80℃、好ましくは5〜5
0℃の温度で反応させてポリアミド酸を作る。ポリアミ
ド酸を経由せずに、一段法でポリイミドを得ることも可
能であるが、一段法では得られたポリイミドの分子量分
布が広くなり易く、また、分子量の制御が難しく、粘度
上昇を起こしやすい欠点があった。分子量の制御の容易
なポリアミド酸を経由する本発明の方法によれば、この
ような欠点を解消しうる。また、ポリアミド酸の分子量
を調節する目的で反応時に末端停止剤を使用し、ポリマ
分子末端をジカルボン酸無水物で封止する方法が用いら
れる。希望の分子量のポリアミド酸を得たのち、末端封
止およびイミド化を行うことが望ましいが、ブロック共
重合体を得るときは、低分子量ポリアミド酸もしくは低
分子量ポリイミドにジアミンおよび(又は)テトラカル
ボン酸二無水物と共に計算量のジカルボン酸無水物を添
加し、生成するブロック共重合体の分子量を調製する方
法が有効である。末端停止剤として、無水フタール酸、
ベンゾフェノンジカルボン酸無水物類、マレイン酸無水
物、メチルマレイン酸無水物、ナジック酸無水物、ビシ
クロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2、3−ジカル
ボン酸無水物等のジカルボン酸無水物から選ばれた少な
くとも1種が好ましい。
【0016】成形用ポリイミド粉末を製造する場合は、
ジメチルアセトミド等の極性溶有機溶媒中で重縮合した
ポリアミド酸溶液に、イミド化剤としてγ−バレロラク
トンと塩基性化合物としてピリジンとトルエン等の非溶
媒とともに添加し、120℃〜200℃の温度で水を共
沸で系外に除去しながらイミド化反応を行うと、微粉末
状のポリイミドが析出するので、このポリイミドを濾別
・乾燥することで、容易に分子量数万から30万程度で
イミド化率95%以上の粉末状ポリイミド樹脂を得るこ
とができる。
【0017】また、高強度のポリイミドフィルムを製造
する場合は、極性有機溶媒中で反応せしめたポリアミド
酸に、前記のイミド化剤、塩基性化合物および非溶媒を
添加しイミド化反応を行い得られたポリマー濃度が5〜
30重量%のポリイミド溶液を、支持体にキャストし、
溶媒を蒸発除去することによりポリイミドフィルムを得
ることができる。
【0018】ポリアミド酸溶液からのフイルム製造は、
一般に以下のようにして行われている。まず、ポリアミ
ド酸溶液をステンレスベルト等に流延し、加熱して溶媒
を除去することによって自己支持性を持たせたポリアミ
ド酸フイルムをステンレスベルトから剥離し、フイルム
の両端を保持し、加熱雰囲気中に通して脱水閉環しポリ
イミドフイルムとする。この溶媒除去時、および加熱閉
環の初期段階にポリアミド酸の分子量低下および体積収
縮によるフイルムの破断が起り、また、閉環に高温を必
要とする為、フイルムの酸化による劣化や、熱膨張によ
るたるみや付着、破損など、好ましからざる問題を生じ
ている。
【0019】これに対し、本発明のポリイミドを用いて
フイルムを製造する際には、このような問題点はほとん
ど発生せず、フイルムの製造は容易であり、また高温閉
環を必要としない為、設備は安価となり、収率が高くな
ることもあって、フイルムの製造原価を著しく安価に出
来る利点がある。
【0020】上記ポリイミドの優れた耐熱性、電気的性
能を出来るだけ満足させながら、寸法安定性、耐衝撃
性、加工性等の向上や接着性などを付与するには、2成
分系ポリイミドに加え、多成分系ポリイミドも用いられ
る。
【0021】ランダム共重合体は各成分の優れた特性を
有するよりも、各成分の内で低い特性に収斂する傾向を
有するため、ランダム共重合体よりもブロック共重合体
の方が、希望する特性を設計する点から用途によっては
好ましい。本発明のブロック共重合ポリイミド類は以下
のようにして製造される。分子量が2000以下の低分
子量のポリアミド酸オリゴマーを溶解しているNMPの
ような有機極性溶媒中に、更にテトラカルボン酸二無水
物の少なくとも1種および(又は)ジアミンの少なくと
も1種を添加して反応せしめて、ブロック共重合ポリア
ミド酸類を製造する。これにイミド化剤として例えばγ
−バレロラクトンを、塩基性有機化合物として例えばピ
リジンを加え、トルエン等の存在に加熱して、水を共沸
によって系外に除去しながら、イミド化反応を行うと、
NMPに溶解しているブロック共重合ポリイミド類が得
られる。また、分子量が5000以下の、好ましくは2
000以下の低分子量ポリアミド酸オリゴマーに、イミ
ド化剤、塩基性有機化合物を加えて、イミド化すること
によってカルボン酸末端またはアミノ基末端を持った低
分子量のポリイミドオリゴマーを得た後、テトラカルボ
ン酸二無水物類の少なくとも1種および(又は)ジアミ
ンの少なくとも1種を添加して、共沸によって副生する
水を系外に除去しながらイミド化反応することによっ
て、ブロック共重合ポリイミド類を得ることが出来る。
このような方法を用いると、反応中に交換反応によっ
て、部分的にランダム共重合化することが防止されるた
め完全なブロック共重合ポリイミド類が得られる。
【0022】接着性が要求される用途のポリイミドにつ
いては、接着性および加工性を付与するする為、ジアミ
ン成分として、ジアミノシロキサン化合物、ジアミノフ
ルオロ化合物、ジアミノ含サルファイド化合物等を共重
合すると共に、末端停止剤を用いて、ポリマ末端を封鎖
し、分子量を5万〜10万程度に調整すると共に、接着
加工時または接着後の熱処理によって部分的に架橋し高
分子量化する物である事が好ましい。
【0023】本発明のポリイミドに架橋性を付与させる
ような目的の為には、テトラカルボン酸成分として、ビ
シクロ〔2,2,2〕オクト−7−エン−2,3,5,
6−テトラカルボン酸二無水物を共重合させるとか、末
端停止剤としてマレイン酸無水物や、ナジック酸無水物
または3−エチニルアニリン等を用いたり、ジアミン類
とマレイン酸無水物やナジック酸無水物を反応させて得
られるビスイミドをブレンドしても良い。
【0024】これらのポリイミドはN−メチルピロリド
ン、ジメチルアセトアミドなどの極性溶媒に溶解して用
いられる。必要に応じ粘度を下げるなどの目的で混合キ
シレンなど、一般の接着剤に用いられている溶媒を加え
ても良い。
【0025】本発明のポリイミド類に電着性を付与する
ため、ジアミン成分としてカルボキシル基を有する芳香
族ジアミンを10乃至20モル%含有するブロック共重
合のポリイミド組成物溶液に、トリエチルアミンのよう
な塩基性化合物を加え、約40℃1時間加熱して、カル
ボン酸を中和した後、水を添加して電着塗料を作ること
が出来る。本電着塗料はアニオン電着が可能であり、得
られた塗膜は優れた密着性、耐熱性を備えている。
【0026】カルボキシル基を有する芳香族ジアミンと
しては、ベンゼン、ナフタレン、ジフェニルやジフェニ
ルエーテルなどの芳香族環にアミノ基2基と1〜2個の
カルボキシル基とを有する化合物が用いられ、例えば、
2、4−ジアミノ安息香酸、2、6−ジアミノ安息香
酸、3、5−ジアミノ安息香酸等が挙げられるが、この
化合物に特に限定するものではない。
【0027】銅箔、ステンレスシート、42ニッケルシ
ートなどの金属箔やシート、およびポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、ポリ
フェニレンスルフィドや、ポリエーテルスルホンのフイ
ルムやシートなどに代表される基材フイルムの耐薬品
性、耐酸化性、耐摩耗性や機械的特性等を改善する為、
基材フイルムの片面または両面に本発明のポリイミド類
を被覆・配設すると特性が改善されたフイルム積層体が
得られる。このようにして得られるフイルム積層体は、
基材フイルム本来の特性より改善される為、従来の使用
限界を超えて使用することができる。このような用途の
例として、プリント基板に微細な半田ペーストをスクリ
ーン印刷する為のスクリーン印刷版用の版材やフレキシ
ブルプリント基板などがある。
【0028】フイルム積層体の表層に配設された本発明
のポリイミド被覆層は同種もしくは他の基材フイルム材
料との張り合わせる際の接着層として利用することが出
来る。その用途の一例として、熱接着性フイルム、フレ
キシブルプリント配線回路板やリードフレームに張り合
わせるカバーフイルムなどがある。
【0029】これらの用途の中で特に有用な物は、市販
のポリイミドフイルムの表面に本発明のポリイミドを塗
布したフイルム積層体である。ポリイミドフイルムをプ
リント配線板に用いる場合、ケミカルエッチングなどの
方法によって、ポリイミドフイルムの所定の場所に一定
のピッチに従って微細な貫通孔を設ける必要がある。こ
のような場合、感光性のドライフイルムがレジスト材料
として用いられるが、一般に、ドライフイルムは、ポリ
イミドフイルムに対して接着性が劣る為、ケミカルエッ
チング時に、ポリイミドフイルムとドライフイルムレジ
ストとの間にエッチング液が浸入し、所定の形状をもっ
た貫通孔が得られにくいという問題点がある。本発明の
ポリイミドを市販ポリイミドフイルムに塗布して得られ
るフイルム積層体はドライフイルムに対しても馴染みが
良く、良好な接着性を示す為、ケミカルエッチング時の
問題点を解消することが出来る。
【0030】更に、本発明のポリイミド類の用途例とし
て、プリント配線回路板や金属ベースの半導体パッケー
ジの絶縁層、本発明のポリイミドとシリカ粒子のような
フィラーとを組み合わせた半導体封止剤、本発明のポリ
イミドに導電性カーボン及び銀、銅やニッケルなどの金
属微粒子ならびに銀やニッケルなどの金属をメッキした
プラスチック微粒子などのような導電性微粒子を配合し
た導電性接着剤等がある。
【0031】接着性を付与する為には、両末端ジアミン
のシロキサン化合物をジアミン成分として3から50モ
ル%含有するブロック共重合ポリイミド類を使用するこ
とが好ましい。
【0032】金属ベースの半導体パッケージは、電磁波
シールドを施し、放熱性の良い実装を行うことが出来る
ため、高密度実装の用途に適しているが、金属ベースの
基板に要求される絶縁層として、本発明のポリイミド類
は耐熱性および接着性の性能面から好ましい。その半導
体パッケージの構造として、搭載された半導体チップ、
導体回路、複数の外部接続端子および必要箇所を絶縁層
で被覆された金属基板で構成されており、ポリイミド類
からなる絶縁層が1層もしくは2層以上からなり、各絶
縁層上に導体回路が形成されるとともに、各絶縁層を貫
通して導体回路間で複数の電気接続されている構造体
が、高密度実装用として特に好ましい。
【0033】金属ベースのプリント配線回路板の絶縁層
についても、本発明のポリイミド類は耐熱性および接着
性の良好な性能を有するので、上記電磁波シールド特性
・放熱特性を生かしたプリント配線回路板を得ることが
出来る。
【0034】特に、高密度実装用のプリント配線回路板
については、導体基板上に電解メッキ法で微細配線パタ
ーンを形成したものを、金属シート上に形成されたポリ
イミド絶縁層上に上記導体基板から熱転写するとか、金
属シート上に形成された絶縁層に銅箔を張り合わせた基
板について、銅箔をフォトエッチング法で配線パターン
を形成するとか、金属シート上に形成された絶縁層にス
パッタリング法で銅薄膜を形成した上にフォトメッキ法
で配線パターンを形成するなどの方法によりポリイミド
絶縁層が単層もしくは多層の金属ベースのプリント配線
回路板を作ることが出来る。
【0035】本発明の分子量約5万〜約10万のブロッ
ク共重合ポリイミド類からなるポリイミド接着剤、コー
ティング剤、電着塗料、熱接着フィルム等は、現在広く
使用されているポリアミド酸溶液の製品に比較し、長期
保存してもゲル化せず保存安定性に優れ、無酸素の雰囲
気中で高温熱処理する必要もないため取り扱いが大変便
利である。特に、接着性に関与する成分に規則性のある
配列を与えることが可能なため、ポリマー設計の自由度
を拡大することが出来るものである。
【0036】
【実施例】以下に本発明を実施例等によって詳細に説明
する。なお、本発明は以下の実施例には限定されない。
【0037】実施例1 温度計、撹拌装置、水分定量受
器付きの還流コンデンサ及び窒素ガス吹込口を備えた5
00mlの4口セパラブルフラスコに、N、N−ジメチ
ルアセトアミド195gとα、ω−ビス(3−アミノプ
ロピル)ポリジメチルシロキサン(平均分子量802)
8.57g、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]スルフォン21.07g、3、3’、4、4’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物17.65g、無
水フタル酸0.71gを加え、10℃で1時間、次いで
室温で3時間撹拌しポリアミド酸の粘凋な溶液を得た。
引き続きこのポリアミド酸溶液にピリジン1.03g、
トルエン50g、γ−バレロラクトン1.3gを加え、
室温で20分撹拌した後、昇温して160℃で1時間、
180℃で1時間還流下に水を除去しながら加熱撹拌し
たのち、トルエンを系外に除去しながらさらに2時間反
応してポリイミド溶液を得た。
【0038】厚み18μmの銅箔(三井金属製 3EC
−HTE)上にポリイミド溶液をキャストして、240
℃で1時間乾燥しポリイミド層の厚み25μmのフレキ
シブルプリント基板を得た。180度ピール剥離強度
(測定法JIS C 6471)は1.4kg/cmで
あり、熱水中85℃、30分間処理後のピール剥離強度
は1.05kg/cmであった。
【0039】実施例2 温度計、撹拌装置、水分定量受
器付きの還流コンデンサ及び窒素ガス吹込口を備えた5
00mlの4口セパラブルフラスコに、N、N−ジメチ
ルアセトアミド180g、3、3’、4、4’−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物16.11g、1,
3−ビス(3−アミノプロピル)−1、1、3、3−テ
トラメチルジシロキサン0.51gを加え、10℃で1
時間、ついで室温で30分撹拌した。この溶液に、2,
2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プ
ロパン19.5g、無水フタル酸0.71gを加え、1
0℃で1時間、ついで室温で3時間撹拌しポリアミド酸
の粘凋な溶液を得た。このポリアミド酸溶液に、γ−ヘ
キサノラクトン1.48g、ピリジン1.03g、トル
エン50gを加え実施例1と同様に反応を行い、ポリイ
ミド溶液を得た。
【0040】厚み18μmの銅箔(三井金属製 3EC
−HTE)上にポリイミド溶液をキャストして、240
℃1時間乾燥しポリイミド層の厚み25μmのフレキシ
ブルプリント基板を得た。180度ピール剥離強度(測
定法JIS C 6471)は1.5kg/cmであ
り、85℃熱水中30分間処理後のピール剥離強度は
1.18kg/cmであった。
【0041】また、上記フレキシブルプリント基板のポ
リイミド面と200μmの厚みの42ニッケルシートと
を重ね合わせ、真空ポンプの減圧下で圧力20kg/c
m2、温度270℃で1時間プレスを行い銅/42ニッ
ケルの張合せ材料(金属ベースプリント基板用)を得
た。銅/ポリイミド界面および42ニッケル/ポリイミ
ド界面の接着は充分であり、85℃の熱水中で30分処
理しても剥離はなかった。
【0042】比較例1 実施例1に使用したイミド化剤
γ−バレロラクトンの代わりに、P−トルエンスルホン
酸を使用した以外は実施例1の条件に従いポリイミド溶
液を得た。実施例1と同様にして、厚み18μmの銅箔
(三井金属製 3EC−HTE)上にポリイミド溶液を
キャストして、ポリイミド層の厚み25μmのフレキシ
ブルプリント基板を得た。180度ピール剥離強度(測
定法JIS C 6471)は0.7kg/cmであ
り、85℃熱水中30分間処理後のピール剥離強度は
0.2kg/cmであり、実用に供することの出来ない
水準であった。
【0043】比較例2 実施例2に使用したイミド化剤
γ−ヘキサノラクトンの代わりに、当モル量のクロトン
酸を使用した以外は実施例2と同様の条件に従いポリイ
ミド溶液を得た。厚み18μmの銅箔(三井金属製 3
EC−HTE)上にポリイミド溶液をキャストして、ポ
リイミド層の厚み25μmのフレキシブルプリント基板
を得た。180度ピール剥離強度(測定法JIS C
6471)は0.9kg/cmであり、85℃熱水中3
0分間処理後のピール剥離強度は0.3kg/cmであ
り、実用に供することの出来ない水準であった。
【0044】実施例3 実施例1で得られたポリイミド
溶液20gに粒子径3〜8μmのニッケルおよび金メッ
キを施したポリスチレン粒子2.3gをサンドグライン
ドミルを使用して30分間分散させた後、更に分散液中
に上記ポリイミド溶液80gを加え、引き続きサンドグ
ラインドミルで30分間分散させて、異方導電性塗料を
得た。この異方導電性塗料を100μmピッチのフレキ
シブル回路基板の導通端子部に膜厚が20μm得られる
ようにコーティングした後、真空乾燥機で110℃20
分間乾燥した。得られたフレキシブル回路基板の導通端
子部を同一ピッチのITO回路ガラス板と重ねあわせ、
クッション材のポリイミドフイルムを介して、260
℃、20kg/cm2の圧力で20秒間圧着した。得ら
れた熱圧着された回路間の導通抵抗は0.5Ω以下であ
り、60℃90%RH1000時間の高温高湿テスト後
の接着強度も0.5kg/cm以上を示し、良好な性能
を示した。
【0045】実施例4 実施例2で得られたポリイミド
溶液を厚み50μmの2軸延伸したポリフェニレンスル
フィドフイルム(東レ製 商品名トレリナ)を基材フイ
ルムとして、フイルム表面に膜厚が20μm得られるよ
うにコーティングした後、真空乾燥機で110℃20分
間乾燥した。得られたフイルム積層体と厚さ30μmの
ステンレス鋼SUS301の金属層とを熱プレス機を用
いて張り合わせ、この得られた金属積層体をYAGレー
ザー加工機の加工ステージの枠に固定し、この枠を穴あ
け加工すべき複数のパターンに応じて移動させ金属層側
からレーザー光として、YAGレーザーの第2高調波
(波長532nm)を第4高調波発生ユニット(非線形
光学結晶素子から構成)に入射して得られた第4高調波
(波長266nm)を用いて加工した物である。このス
テンレス鋼からなる金属層に電極を付け、リン酸および
硫酸からなる電解水溶液中に50℃で噴流を当てながら
電解研磨して金属層の貫通孔内壁の凹凸を平滑化した。
基材フイルムとの金属積層体の外周がアルミ角パイプの
印刷枠に接着剤によって支持し、その金属積層体には印
刷版の主要構成部である金属層が基材フイルムの表面に
配設され、複数の開口貫通孔が形成されている構造体を
スクリーン法の印刷用印刷版として使用できる。この版
は基材フイルムの接着剤として耐熱性の高いポリイミド
樹脂を使用しているので、被印刷体との密着性は良好で
あり、レーザー加工の際接着剤の発泡現象が見られず、
300回連続印刷後も被印刷体に印刷インキのニジミは
見られなかった
【0046】
【発明の効果】本発明は、イミド化剤として、γ−ラク
トン類および塩基性有機化合物を用いて、テトラカルボ
ン酸とジアミンとから諸物性の優れたポリイミド類を直
接製造する方法を見出したことにある。得られたポリイ
ミド組成物は、長期保存してもゲル化せず保存安定性に
優れ、無酸素の雰囲気中で高温熱処理する必要もないた
め取り扱いが大変便利であり、粉末成形、フィルム、熱
接着性フィルム、フレキシブルプリント配線回路板やリ
ードフレームに貼合わせるカバーフィルムの接着層、プ
リント配線回路板や半導体パッケージの絶縁層、半導体
封止剤、導電性接着剤、電着塗料等の幅広い用途に利用
出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 9/02 C09J 9/02 179/08 179/08 Z H01L 23/29 H05K 1/03 610N 23/31 3/46 T H05K 1/03 610 N 3/46 H01L 23/30 R

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イミド化剤としてγ−ラクトン類および
    塩基性有機化合物を用いて、ポリアミド酸をイミド化さ
    せることを特徴とするポリイミド類の製造法。
  2. 【請求項2】 上記ポリアミド酸が、ポリアミド酸とテ
    トラカルボン酸二無水物の少なくとも1種および(又
    は)2個以上の炭素を有するジアミンの少なくとも1種
    とを反応せしめて得られたブロック共重合ポリアミド酸
    であることを特徴とする請求項1記載のポリイミド類の
    製造法。
  3. 【請求項3】 上記γ−ラクトン類が、下記構造のラク
    トン類の少なくとも1種である請求項1または請求項2
    のポリイミド類の製造法。 【化1】
  4. 【請求項4】 上記塩基性有機化合物が、ピリジン、ト
    リエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、トリ
    エチレンジアミン、ピコリン、N−メチルモルホリンお
    よびキノリンから選ばれた少くとも1種である請求項1
    から請求項3のいずれかのポリイミド類の製造法。
  5. 【請求項5】 上記ポリアミド酸が、ジアミノシロキサ
    ン化合物を1成分として含有することを特徴とする請求
    項1から請求項4のいずれかのポリイミド類の製造法。
  6. 【請求項6】 上記ポリアミド酸が、芳香族ジアミノカ
    ルボン酸を1成分として含有することを特徴とする請求
    項1から請求項5のいずれかのポリイミド類の製造法。
  7. 【請求項7】 請求項6のポリイミド類、有機極性溶
    媒、アミン類及び水を主成分とすることを特徴とするア
    ニオン電着塗料組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかのポリイミド
    類を主成分とする組成物からなるポリイミドフィルム。
  9. 【請求項9】 基材フィルムに請求項1から6のいずれ
    かのポリイミド類を配設してなるフィルム積層体。
  10. 【請求項10】 請求項1から6のいずれかのポリイミ
    ド類と有機極性溶媒とを主成分とすることを特徴とする
    接着用組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1から7のいずれかのポリイミ
    ド類を絶縁層とすることを特徴とするプリント配線回路
    板。
  12. 【請求項12】 導体回路、複数の外部接続端子および
    必要箇所を絶縁層で被覆された金属基板で構成されたプ
    リント配線回路板において、請求項1から7のいずれか
    のポリイミド類の絶縁層が1層もしくは2層以上からな
    り、各絶縁層上に導体回路が形成されるとともに、各絶
    縁層を貫通して導体回路間で複数の電気接続されている
    ことを特徴とするプリント配線回路板。
  13. 【請求項13】 搭載された半導体チップ、導体回路、
    複数の外部接続端子および必要箇所を絶縁層で被覆され
    た金属基板で構成された半導体パッケージにおいて、請
    求項1から7のいずれかのポリイミド類の絶縁層が1層
    もしくは2層以上からなり、各絶縁層上に導体回路が形
    成されるとともに、各絶縁層を貫通して導体回路間で複
    数の電気接続されていることを特徴とする半導体パッケ
    ージ
  14. 【請求項14】 請求項1から6のいずれかのポリイミ
    ド類とフィラーを必須成分とすることを特徴とする半導
    体封止剤。
  15. 【請求項15】 請求項1から6のいずれかのポリイミ
    ド類と導電性微粒子とからなる導電性接着剤。
JP20868097A 1996-07-18 1997-07-17 ポリイミド類の製造法、組成物およびその製品 Pending JPH1081747A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20868097A JPH1081747A (ja) 1996-07-18 1997-07-17 ポリイミド類の製造法、組成物およびその製品

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20791796 1996-07-18
JP8-207917 1996-07-18
JP20868097A JPH1081747A (ja) 1996-07-18 1997-07-17 ポリイミド類の製造法、組成物およびその製品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1081747A true JPH1081747A (ja) 1998-03-31

Family

ID=26516541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20868097A Pending JPH1081747A (ja) 1996-07-18 1997-07-17 ポリイミド類の製造法、組成物およびその製品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1081747A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000255013A (ja) * 1999-03-05 2000-09-19 Dainippon Printing Co Ltd 溶剤可溶型ポリイミドを用いた導電体積層体とその製法
JP2001072957A (ja) * 1999-03-26 2001-03-21 Hitachi Chem Co Ltd 回路用接続部材
WO2007132529A1 (ja) * 2006-05-17 2007-11-22 Pi R & D Co., Ltd. 金属複合フィルム及びその製造方法
JP2012062477A (ja) * 1999-03-26 2012-03-29 Hitachi Chem Co Ltd 回路用接続部材
JP2016121295A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 富士ゼロックス株式会社 ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法
JP6334793B1 (ja) * 2017-02-15 2018-05-30 株式会社イハラ合成 廃材を利用したホットメルト接着剤の製造方法
JP2019089998A (ja) * 2017-07-13 2019-06-13 セントラル硝子株式会社 ポリイミド粉体の製造方法
WO2023032491A1 (ja) * 2021-08-31 2023-03-09 Eneos株式会社 反応促進剤

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000255013A (ja) * 1999-03-05 2000-09-19 Dainippon Printing Co Ltd 溶剤可溶型ポリイミドを用いた導電体積層体とその製法
JP4493114B2 (ja) * 1999-03-05 2010-06-30 大日本印刷株式会社 溶剤可溶型ポリイミドを用いた導電体積層体とその製法
JP2014025065A (ja) * 1999-03-26 2014-02-06 Hitachi Chemical Co Ltd 回路用接続部材
JP2001072957A (ja) * 1999-03-26 2001-03-21 Hitachi Chem Co Ltd 回路用接続部材
JP2012062477A (ja) * 1999-03-26 2012-03-29 Hitachi Chem Co Ltd 回路用接続部材
US8771496B2 (en) 2006-05-17 2014-07-08 Pi R&D Co., Ltd. Process for producing metal composite film
WO2007132529A1 (ja) * 2006-05-17 2007-11-22 Pi R & D Co., Ltd. 金属複合フィルム及びその製造方法
JP2016121295A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 富士ゼロックス株式会社 ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法
CN106189226A (zh) * 2014-12-25 2016-12-07 富士施乐株式会社 聚酰亚胺前体组合物、聚酰亚胺成形体、以及聚酰亚胺成形体的制备方法
JP6334793B1 (ja) * 2017-02-15 2018-05-30 株式会社イハラ合成 廃材を利用したホットメルト接着剤の製造方法
JP2018131602A (ja) * 2017-02-15 2018-08-23 株式会社イハラ合成 廃材を利用したホットメルト接着剤の製造方法
JP2019089998A (ja) * 2017-07-13 2019-06-13 セントラル硝子株式会社 ポリイミド粉体の製造方法
WO2023032491A1 (ja) * 2021-08-31 2023-03-09 Eneos株式会社 反応促進剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7285321B2 (en) Multilayer substrates having at least two dissimilar polyimide layers, useful for electronics-type applications, and compositions relating thereto
JP6767759B2 (ja) ポリイミド、樹脂フィルム及び金属張積層板
TWI595024B (zh) 聚醯胺酸、覆銅板及電路板
JPWO2008133182A1 (ja) 金属−樹脂積層体
KR100733105B1 (ko) 폴리이미드 필름, 그의 제조 방법 및 폴리이미드 필름기재를 사용한 금속 상호접속 판
JP4925619B2 (ja) ポリイミド樹脂およびそれを用いた導体付きフィルム
JP3482723B2 (ja) 多層芳香族ポリイミドフィルム
KR101077405B1 (ko) 배선기판용 적층체
JPH10114824A (ja) ポリイミド類の製造方法、組成物およびその製品
JP3786157B2 (ja) 接着性の改良されたポリイミドフィルム、その製法および積層体
JPH1081747A (ja) ポリイミド類の製造法、組成物およびその製品
JPH10101795A (ja) ポリイミド類の製法、組成物およびその製品
CN106795284B (zh) 聚酰亚胺共聚物及使用其的成形体
JP2008184558A (ja) エステル基及びオキサゾール構造を有するポリイミド前駆体、ポリイミド及びその製造方法
US7452610B2 (en) Multi-layer polyimide films and flexible circuit substrates therefrom
JP4796687B2 (ja) 接着剤組成物
EP1616898A1 (en) Polyamic acids, polyimide films and polyimide-metal laminates and methods for making same
JP2019014062A (ja) 積層体、フレキシブル金属張積層板、およびフレキシブルプリント回路基板
JP2000080178A (ja) 共重合ポリイミドフィルム、その製造方法およびこれを基材とした金属配線板
TW202146232A (zh) 金屬被覆聚合物膜及電子裝置
EP1614535B1 (en) Multi-layer polyimide films and flexible circuit substrates therefrom
JP2002155140A (ja) ポリイミドフィルム、その製造方法およびこれを基材とした金属配線板
JP2006176581A (ja) ポリアミック酸、それからなるポリイミドフィルム、その製造方法およびフレキシブル回路基板
CN115505261B (zh) 高分子薄膜及其制造方法
CN115505262B (zh) 高分子薄膜及其制造方法