JPH1081056A - 複写防止媒体及びその作成方法 - Google Patents

複写防止媒体及びその作成方法

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JPH1081056A
JPH1081056A JP8257327A JP25732796A JPH1081056A JP H1081056 A JPH1081056 A JP H1081056A JP 8257327 A JP8257327 A JP 8257327A JP 25732796 A JP25732796 A JP 25732796A JP H1081056 A JPH1081056 A JP H1081056A
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Japan
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copy
light reflecting
reflecting portion
thin film
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Application number
JP8257327A
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English (en)
Inventor
Satoshi Kinoshita
聡 木下
Akiko Chiyoda
明子 千代田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カラーコピー機による偽造防止効果のある複写
防止媒体とその作成方法を提供する。 【解決手段】複写防止媒体面に少なくとも2種以上の反
射率の異なる光反射部A,B,C−−−によって警告マ
ーク等の潜在パターンを形成し、カラーコピー機による
複写物で潜在パターンを顕在化させる。潜在パターンの
作成方法は、表面粗さの異なる下地層12−1、12−
2、12−3−−−を潜在パターンにしたがって基材1
1の上に形成し、その上に金属蒸着によって金属薄膜層
13を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機を用いて偽
造又は改ざんされた複写物の判別機能を有する複写防止
媒体とその作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カラーコピー機等の複写機の技術
的進歩により、高度な偽造防止策が施されているはずの
銀行券、商品券、株券、債権等の金券、証明書、鑑定
書、入場券、招待券、定期券、並びに、IDカード等の
複写防止媒体の複写物が、市場に出回るようになり、社
会問題となっている。これらの複写機を用いた偽造を抑
制する方法として、従来から、複写防止媒体に、アルミ
粉等からなる銀インキによって、一部の情報を形成する
ことが知られている。この銀インキを用いた複写防止媒
体が、カラーコピー機等の複写機によって、偽造された
としても、光沢感のある銀インキの銀色は、複写物では
再現されない。従って、銀インキの銀色を見ることで、
複写機を用いて偽造された複写物かどうかを判別するこ
とができるため、銀インキには偽造を防止する効果があ
る。また、ホログラムや回折格子の回折構造も、同様
に、複写機で再現できず、複写防止媒体の一部に設けら
れることが行われている。ホログラムや回折格子などの
回折構造は、観察方向や照明方向を変えることで、その
回折光を動的に変化させることができるため、この動的
な変化を確認することにより、回折構造が設けられた複
写防止媒体の真偽を判別することができる。さらに、特
開平7−309062号公報では、ピッチの異なるスク
リーン線数で形成された大きさが異なり、同じ濃度を有
する2種類の網点を、目視では判別できないように隣接
してパターン状に、複写防止媒体に設けることが提案さ
れている。この複写防止媒体が、カラーコピー機等の複
写機で複写されると、複写機の低い解像度によって、2
種類の網点の濃度バランスが崩壊し、パターンが顕在化
するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、銀インキ
は、アルミ等からなる扁平な金属粉を透明なビヒクルに
混合させたものであり、金属粉の扁平面の方向にばらつ
きがある。従って、マクロ的にみると、銀インキの反射
表面は、粗面である。一方、カラーコピー機は、被複写
物の表面の法線に対して45度の角度で光源から光を照
射し、その表面の法線に対して0度方向に設置されてい
る受光部で、その表面からの散乱光を受光し、その受光
強度に応じて、被複写物の情報を再現するものである。
よって、銀インキの反射表面は、カラーコピー機の光源
からの光を散乱反射し、その反射光の一部をカラーコピ
ー機の受光部に入射させる。この入射光の強度に基づい
て、カラーコピー機は、被複写物の銀インキの部分を、
複写物では光沢感のない薄い灰色系の色相に再現する。
しかしながら、このように、銀インキの弱い輝きのある
銀色が、複写物において、薄い灰色に再現されるという
変化は、それ自体、インパクトに欠けるため、人によっ
ては、この変化に気が付かず、複写物を本物の複写防止
媒体と見間違えることもあり、また、この程度の変化で
は、複写機による偽造行為を抑制することができないと
いう問題がある。また、ホログラムや回折格子を複写防
止媒体の一部に設けた場合、前述のカラーコピー機の構
造から、45度の方向から入射した照明光による0度の
方向へのホログラムや回折格子の再生像が、複写物に再
現される。ところで、混雑時における短時間の複写物の
判別作業や、暗がりでの複写物の判別作業においては、
回折構造による回折光の動的な変化が充分に確認でき
ず、複写物を本物の複写防止媒体と見間違えるという問
題がある。さらに、特開平7−309062号公報で提
案されている方法では、複写機の解像度に依存している
ため、複写機の解像度や再現性等の性能向上にともな
い、偽造防止効果が薄れていくことが予想されるという
問題がある。本発明は、前述の問題点を鑑みてなされた
もので、目視のみで真偽判別作業が容易にできる複写防
止媒体とその作成方法の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明による複写防止媒体は、第1の金属薄膜層と
第1の下地層とからなる第1の光反射部と、第2の金属
薄膜層と第2の下地層とからなる第2の光反射部とを有
する複写防止媒体であって、第1の下地層と第2の下地
層とが異なり、第1の金属薄膜層の表面粗さと第2の金
属薄膜層の表面粗さとが異なるため、第1の光反射部と
第2の光反射部との反射率を異ならせることができる。
また、第1の金属薄膜層と第2の金属薄膜層とが同一材
料であれば、金属薄膜層の形成工程を1度ですますこと
ができるとともに、複写防止媒体での第1の光反射部と
第2の光反射部との差が、目視では判別しにくくなる。
第1の下地層に微粒子が含まれず、第2の下地層に微粒
子が含まれていたり、所定面積あたりの第1の下地層に
含まれる微粒子の含有量と、所定面積あたりの第2の下
地層に含まれる微粒子の含有量とが異なったり、所定面
積あたりの第1の下地層に含まれる微粒子の平均粒径
と、所定面積あたりの第2の下地層に含まれる微粒子の
平均粒径とが異なったり、第1の下地層の膜厚と、第2
の下地層の膜厚が異なれば、容易に、第1の金属薄膜層
の表面粗さと第2の金属薄膜層の表面粗さとを異ならせ
ることができる。隣接して設けられた第1の光反射部及
び第2の光反射部によって、潜在パターンが形成されて
いれば、複写物における第1の光反射部と第2の光反射
部との再現状態の差により、潜在パターンが現出する。
第1の光反射部及び第2の光反射部上に、カムフラージ
ュパターンが形成されていれば、複写防止媒体における
第1の光反射部と第2の光反射部との反射率の差をカム
フラージュすることができる。第1の光反射部及び第2
の光反射部上に、個別情報が形成されていてもよい。ま
た、本発明による複写防止媒体の作成方法は、第1の光
反射部と第2の光反射部とを有する複写防止媒体の作成
方法であって、基材を準備するステップと、基材上に、
第1の下地層を形成するステップと、基材上に、所定面
積当たりの微粒子の有無若しくは含有量又は微粒子の平
均粒径が、又は、膜厚が、第1の下地層と異なる第2の
下地層を形成するステップと、第1の下地層及び第2の
下地層上に、金属薄膜層を形成するステップと、第1の
下地層上の金属薄膜層を第1の光反射部とするステップ
と、第2の下地層上の金属薄膜層を第2の光反射部とす
るステップとを有することで、容易に、第1の金属薄膜
層の表面粗さと第2の金属薄膜層の表面粗さとを異なら
せることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面にしたがって、本発明
を詳細に説明する。図1は、本発明による複写防止媒体
の原理を説明するための図である。一般に、複写機で
は、図1に示すように、複写しようとする被複写物の表
面の法線に対して45度の角度方向の光源から光を照射
し、被複写物の表面で反射散乱する光のうち、法線に対
して0度の角度方向に反射する光を、その方向に設けら
れた受光部で受光し、その受光強度を読み取り、それを
再現する方式が採用されている。なお、本出願におい
て、角度をいうときはすべて法線に対する角度とする。
また、被複写物となる複写防止媒体は、多色印刷された
ものが多く、カラーコピー機では、3原色の各成分ごと
に、受光部で受光される被複写物の表面からの反射光の
受光強度が計測され、その受光強度に応じて、被複写物
の濃度階調や色調が再現される。図1(a)は、一般的
な白色紙を被複写物とした場合を示す図である。照明光
は、被複写物の表面で反射散乱され、0度の角度方向に
反射した光のみが受光部に到達し、受光強度が測定され
る。この受光強度に基づいて、被複写物の濃度階調や色
調が、複写物に再現される。一般的な白色紙面の場合、
反射散乱光の分布は、ほぼ均等であり、0度の角度方向
における反射率は、後述する銀インキや金属光沢に比べ
て大きく、複写機によって複写物に白く再現される。一
方、図1(b)は、鏡面のような金属光沢面を被複写物
とした場合を示す図である。45度の角度方向で照射さ
れた照明光は、金属光沢面で、ほとんど−45度の角度
方向に正反射するため、0度に角度方向にある複写機の
受光部は、反射光をほとんど受光しない。従って、金属
光沢面は、複写機によって複写物に黒く再現される。ま
た、図1(c)は、銀インキによる印刷面を、被複写物
とした場合を示す図である。銀インキによる印刷面は、
反射散乱光の分布が、一般の白色紙よりも、正反射方向
に偏っており、一般の白色紙と金属光沢面との中間的な
特性を示すため、0度に角度方向における反射率も、中
間的な値となる。従って、銀インキによる印刷面は、複
写機によって複写物に輝きのない薄い灰色に再現され
る。これら金属光沢面や銀インキによる印刷面の輝き
は、種々の角度方向から照射される光の中の一部が、金
属光沢面や銀インキの金属粉の表面で正反射され、この
反射光が目に入ってくるためである。ところで、カラー
コピー機等の複写機は、その構造上、正反射光を受光す
ることができず、また、正反射面の再現もできないた
め、これらの光沢面を再現できない。ここで、カラーコ
ピー機の45度の角度方向に設けられた光源からの照明
光に対して、被複写物の0度の角度方向の反射光の比
率、すなわち、45度照射、0度反射率(以下、「反射
率45−0」という)を、次式であらわすことができ
る。 反射率45−0 = 0度の反射光量/45度の照射光
量×100
【0006】被複写物の表面に形成された光反射部の反
射率45−0と目視感覚、複写機によって複写物に再現
された光反射部の反射濃度と目視感覚、及び、被複写物
と複写物との差に関する評価を調べた結果を、表1に示
す。
【表1】 以上の計測の試料とした被複写物の光反射部は、アルミ
蒸着面であり、アルミを蒸着する基材の表面粗さを制御
することにより、反射率45−0の異なる光反射部を得
た。被複写物の光反射部の反射率45−0の計測は、マ
クベスプリントコントラストメーター「PCM−2」に
よりビジュアルフィルターを使用した。なお、以下、反
射率45−0の値は、すべて、この装置による測定値で
ある。複写物で再現された光反射部の反射濃度は、マク
ベス反射濃度計RD−918S(ビジュアルフィルタ
ー)型によって計測した。この反射濃度計は、45度の
角度方向から照明光を照射し、0度の角度方向に反射す
る光量を受光し、反射濃度換算を行う。さらに、目視感
覚の欄は、被複写物では光反射部を、複写物では再現さ
れた光反射部を、目視により表現し、また、評価の欄
は、被複写物の光反射部と複写物で再現された光反射部
とを、10人の人間に見せ、一見して、複写物の判別が
つくかどうかを確認し、判別がついた人の数を記載し
た。表1から、被複写物の光反射部が、複写物では輝き
のない黒又は濃い灰色に再現されれば、それらの違いは
明白となるため、誰が見てもその違いに気が付くととも
に、被複写物をよく知らない者であっても、複写物で再
現された黒又は濃い灰色の異常さに気が付くので、この
光反射部が真偽判別の機能を有する。しかしながら、被
複写物に単一の光反射部しかない場合、カラーコピー機
等の複写機で複写する際に、複写濃度をこの光反射部の
複写物での再現色に基づいて調整されると、例えば、光
反射部が灰色に再現され、被複写物を知らない人が、複
写物が複写されたものかどうか明確に判断できない場合
があった。そこで、本発明では、反射率の異なる2種以
上の光反射部を複写防止媒体に設けることにより、複写
濃度の調整による偽造を困難にするとともに、複写物に
おける2種以上の光反射部の再現状態によって、複写物
であることを目視で明確に判断できるようにしている。
【0007】図2は、本発明による複写防止媒体を示す
平面図である。以下、理解のしやすいように、「第1の
光反射部」が「第2の光反射部」よりも、反射率45−
0が小さいものとして説明する。図2(a)に示すよう
に、複写防止媒体1は、個別情報表示領域Kと潜在パタ
ーン領域Sとから構成されている。個別情報表示領域K
には、例えば、銀行券であれば、金額、シリアルナンバ
ー、製造所名等の文字、及び、人物像、日本銀行印、彩
紋等の図形からなり、複写機で複写されては困る複写防
止媒体自体に特有な個別情報4が、印刷や印字等の適宜
手段で設けられている。また、潜在パターン領域Sに
は、反射率45−0の異なる2種の光反射部、すなわ
ち、第1の光反射部Aと第2の光反射部Bとが隣接して
設けられている。これら光反射部AとBの境界線によっ
て、潜在パターン3が形成されている。潜在パターン3
は、「複写」、「偽物」、「無効」等の警告文字又はマ
ークから、適宜選択すればよい。なお、光反射部AとB
の反射率45−0差は、複写防止媒体における光反射部
AとBの違いを目視で見落とす程度のもので、カラーコ
ピー機等の複写機でその違いを複写物に再現できるよう
に、2〜10パーセントの範囲にあることが好ましく、
3〜5パーセントの範囲が両者のバランスから望まし
い。ここで、光反射部AとBの反射率45−0の差が、
10パーセントを越えると、本物である複写防止媒体1
であっても、目視困難でなければならない潜在パターン
3が顕在化し、目視により容易に見分けられるため、複
写防止媒体を複写物と間違えてしまうことがある。ま
た、光反射部AとBの反射率45−0の差が、2パーセ
ント未満であると、カラーコピー機によって複写された
複写物であっても、両光反射部による反射率差によって
顕在化するはずの潜在パターン3が顕在化せず、複写物
を容易に見分けられないことがある。また、複写防止媒
体1の潜在パターン3を一層見分けにくくするため、微
細な文字、模様、波線等からなるカムフラージュパター
ン5が、潜在パターン3を設ける潜在パターン領域S
に、印刷により形成されている。
【0008】図2(b)は、図2(a)で示されている
複写防止媒体1がカラーコピー機等の複写機で複写され
た複写物2を示す図である。複写物2の個別情報表示領
域K’は、複写防止媒体1の個別情報表示領域Kと、ほ
とんど同じように再現される。一方、複写防止媒体1の
潜在パターン領域Sに対応する複写物2の潜在パターン
領域の再現領域S’において、図2(b)で示すよう
に、第1の光反射部Aの再現領域A’と第2の光反射部
Bの再現領域B’の再現状態の差によって、複写防止媒
体1で目視困難であった潜在パターン3が、複写物2で
は、顕在化し、牽制パターン3’として容易に目視で確
認できるようになる。この潜在パターン3の顕在化は、
複写防止媒体1の特定な部分の濃度や色調の微妙な変化
と異なり、複写防止媒体1で目視困難であったパターン
が複写物で現出するため、インパクトがある。従って、
複写防止媒体1をよく知らない者であっても、複写物を
見るだけで、その異常さがわかるので、この顕在化によ
る、複写物の判定機能は大きな効果がある。
【0009】また、前述したように、アルミ蒸着面など
の金属光沢面は、反射率45−0が30パーセントを越
えて、40〜50パーセントになると、複写物では薄い
灰色に再現されてしまい、複写物の判定機能が低下す
る。しかし、本発明の複写防止媒体のように2種の光反
射部を有することで、反射率45−0が30パーセント
を越えていたとしても、複写物は、再現された光反射部
に薄いカブリが発生じた状態となりるものの、その中
に、濃度の異なる2つの光反射部の再現領域が見える状
態となる。なお、光反射部の反射率45−0が30パー
セントを越えると、光反射部は若干の光沢が感じられる
程度となり、複写防止媒体の全体を見た場合の不自然さ
が減少する。
【0010】ここで、潜在パターン3を設ける複写防止
媒体1の場所は、図2(a)の例に限らず、複写防止媒
体1上であれば、どのような位置にあってもよいが、複
写機を用いて偽造された複写物の目に付きやすい場所に
設けることが好ましい。さらに、潜在パターン表示領域
Sと個別情報表示領域Kとは、図2(a)のように、区
画する必要はなく、適宜重なり合ってもよく、個別情報
表示4が、光反射部AとB上に設けられてもよい。
【0011】次に、本発明による複写防止媒体の作成方
法について説明する。一般に、金属薄膜層の反射率45
−0は、薄膜を形成する層(下地層)の表面粗さによっ
て変化することが知られている。そこで、下地層の表面
粗さを制御することによって、2種以上の異なる反射率
45−0を有する光反射部を形成することが可能とな
る。
【0012】図3は、本発明による複写防止媒体1の潜
在パターン領域Sを説明するための模式断面図である。
図3(a)に示す実施形態は、粗面な(表面粗さの大き
い)基材11−2上に平滑な(表面粗さの小さい)下地
層12−1を設けることで、表面粗さの異なる2種類の
面を形成し、基材11−2の露出部分を第2の下地層、
下地層12−1を第1の下地層としている。この第1の
下地層と第2の下地層上に、真空蒸着法等により、金属
薄膜層13を形成することで、反射率45−0の異なる
2種の光反射部AとB、すなわち、第1の光反射部と第
2の光反射部が得られる。基材11−2は、金属との接
着性がよく、表面が粗面なものであれば使用でき、例え
ば、顔料などの微粒子を含む粗面なポリエチレンテレフ
タレートシート等のプラスチックシートが使用できる。
下地層12−1は、基材11−2の表面の粗面を埋め
て、粗面を平滑化できるものであればよく、例えば、顔
料などの微粒子を含まない透明なポリエステル系樹脂な
どの合成樹脂が使用でき、基材11−2の表面の粗面を
埋めれる程度の厚さ、例えば、0.1〜20μm程度の
厚さに形成される。金属薄膜層13としては、金属反射
する材料、例えば、アルミニウムなどの金属が使用で
き、均一な薄膜が形成され、金属光沢が得られる厚さ、
例えば、200〜1000オングストロームの厚さで形
成される。金属薄膜層13は、真空蒸着法やスパッタリ
ング法等の薄膜形成手段により、形成することができ
る。なお、アルミニウム等の金属単体に代えて、硫化亜
鉛等の透明で高い屈折率を有する金属化合物を金属薄膜
層13として、使用してもよい。高い屈折率を有する金
属化合物は、界面での屈折率差によって、入射光の一部
を正反射方向に反射するため、金属化合物が形成された
部分の複写物は、形成されていない部分に比べて黒ずん
で再現される。高い屈折率を有する金属化合物は、金属
の単体のように複写防止媒体が金属光沢を持たず、複写
防止媒体としての自然さが増す。
【0013】図3(b)に示す実施形態は、図3(a)
の実施形態とは逆に、平滑な基材11−1上に粗面な下
地層12−2を設けることで、表面粗さの異なる2種類
の面を形成し、基材11−1の露出部分を第1の下地
層、下地層12−2を第2の下地層としている。この第
1の下地層と第2の下地層上に、金属蒸着を行って、金
属薄膜層13を形成することで、反射率45−0の異な
る2種の光反射部AとB、すなわち、第1の光反射部と
第2の光反射部が得られる。基材11−1は、金属との
接着性がよく、表面が平滑なものであれば使用でき、例
えば、顔料などの微粒子を含まない平滑なポリエチレン
テレフタレートシートのプラスチックシートが使用でき
る。下地層12−2は、基材11−1の表面を粗面化で
きるものであればよく、例えば、二酸化珪素、炭酸カル
シウム、酸化チタンなどの無機顔料、金属せっけん類、
及び、ポリエチレンパウダー等のプラスチックパウダー
等の微粒子と、ポリエステル系樹脂などの合成樹脂との
混合物が使用でき、基材11−1の表面を粗面化できる
程度の厚さ、例えば、0.1〜10μm程度の厚さに形
成される。
【0014】ところで、図3(a)と(b)の実施形態
は、基材が金属との接着性のよい材料の場合に適用でき
るものの、例えば、上質紙のように極めて粗面で真空度
が上がらず、金属蒸着層との接着性がよくない基材に対
しては、次に示す実施形態を適用することができる。図
3(c)に示す実施形態は、基材11上に、平滑な下地
層12−1と粗面な下地層12−2を設けることで、表
面粗さの異なる2種類の面を形成し、平滑な下地層12
−1を第1の下地層、粗面な下地層12−2を第2の下
地層としている。この第1の下地層と第2の下地層上
に、金属蒸着を行って、金属薄膜層13を形成すること
で、反射率45−0の異なる2種の光反射部AとB、す
なわち、第1の光反射部と第2の光反射部が得られる。
基材11としては、上述のような上質紙等が使用でき
る。また、下地層12−1は、図3(a)の実施形態の
ものと同じものが使用でき、下地層12−2は、図3
(b)の実施形態のものと同じものが使用できる。
【0015】図3(d)に示す実施形態は、基材11上
全面に、下地層12−1を形成し、下地層12−1上の
一部分に、下地層11−2を形成している。基材11と
しては、図3(a)の実施態様の基材11−2及び図3
(b)の実施態様の基材11−1の両方を使用すること
ができる。下地層12−1、下地層12−2、及び、金
属薄膜層13としては、前述のものをそれぞれ使用する
ことができる。図3(c)の実施形態が、下地層12−
1と下地層12−2との毛抜き印刷(隙間が生じないよ
うに位置合わせをした印刷)を必要としているのに対し
て、図3(d)の実施形態では、そのような印刷を必要
とせず、容易に作成することができる。
【0016】図3(e)に示す実施形態は、図3(c)
の実施形態の下地層をもう一種増やして3種の下地層を
設けた場合である。下地層12−3としては、下地層1
2−2で使用できる材料を使うことができ、その際、微
粒子の粒径や単位面積あたりの含有量を変えることで、
異なった表面粗さにすることができる。
【0017】図3(f)に示す実施形態は、粗面な基材
11上に、膜厚の異なる2つの下地層12−1と12−
2を設けることで、表面粗さの異なる2種類の面を形成
し、膜厚の厚い下地層を第1の下地層12−1、膜厚の
薄い下地層を第2の下地層12−2としている。この第
1の下地層12−1と第2の下地層12−2上に、真空
蒸着法等により、金属薄膜層13を形成することで、反
射率45−0の異なる2種の光反射部AとB、すなわ
ち、第1の光反射部と第2の光反射部が得られる。基材
11、第1の下地層12−1、第2の下地層12−2、
及び、金属薄膜層13としては、それぞれ、図3(a)
の実施形態と同じものが使用できる。
【0018】図4は、完成した複写防止媒体を示す断面
図である。複写防止媒体1は、印刷適性を上げるため
に、図3(a)の実施形態と同じ2種の光反射部の上に
ポリエステル系樹脂等の合成樹脂のアンカー層14が、
0.1〜5μmの厚さで設けられている。また、アンカ
ー層14上には、カムフラージュパターン印刷層15
を、オフセット、シルク等の印刷方法で印刷している。
さらに、個別情報印刷層16が、印刷や印字などによっ
て設けられている。最後に、ポリエステル系樹脂やアク
リル系樹脂等による保護層17が設けられている。な
お、保護層17として、透明プラスチックフィルムを積
層してもよく、ポリエステル系樹脂やアクリル系樹脂等
に染料や顔料を混入した着色層等を設けてもよい。
【0019】(実施例1)中心線平均粗さ(以下、Ra
とする)が0.26μm、厚さ188μmの白色ポリエ
チレンテレフタレートシートからなる基材に、シルクス
クリーン印刷によって、微粒子を含まない透明ポリエス
テル系樹脂を1μmの厚さで部分的に塗布し、「COP
Y」の文字パターンの下地層を形成した。下地層のRa
は、0.20μmであった。次に、基材及び下地層上
に、アルミニウムを500オングストロームの厚さまで
真空蒸着して、金属薄膜層を設け、下地層上の金属薄膜
層を第1の光反射部、基材上の金属薄膜層を第2の光反
射部とした。第1の光反射部のRaは、0.20μmで
あり、反射率45−0は、18パーセントであった。ま
た、第2の光反射部のRaは、0.26μmであり、反
射率45−0は、14パーセントであった。このように
作成された複写防止媒体において、第1の光反射部と第
2の光反射部との境界線からなる潜在パターン「COP
Y」を、目視では判別しにくいものであった。また、こ
の複写防止媒体を、カラーコピー機(CLC500、キ
ャノン製)で複写したところ、潜在パターンである「C
OPY」の文字が顕在化し、複写物であることが容易に
識別できた。
【0020】(実施例2)Raが0.05μm、厚さ1
88μmの透明ポリエチレンテレフタレートシート上か
らなる基材に、グラビア印刷によって、塩化ビニル酢酸
ビニル共重合体系樹脂100重量部に対して、微粒子と
してマイクロシリカを5重量部混合したインキを1μm
の厚さで部分的に塗布し、「COPY」の文字パターン
の下地層を形成した。下地層のRaは、0.10μmで
あった。次に、基材及び下地層上に、アルミニウムを5
00オングストロームの厚さまで真空蒸着して、金属薄
膜層を設け、基材上の金属薄膜層を第1の光反射部、下
地上の金属薄膜層を第2の光反射部とした。第1の光反
射部のRaは、0.05μmであり、また、第2の光反
射部のRaは、0.10μmであった。さらに、グラビ
ア印刷によって、金属薄膜層上に、ポリエステル系樹脂
を1μmの厚さで印刷し、アンカー層とした。このアン
カー層上に、青色染料を含むインキを用いて、グラビア
印刷により、カムフラージュパターン印刷層を形成し
た。また、個別情報表示を、グラビア印刷で行い、個別
情報印刷層を形成した。第1の光反射部の反射率45−
0は、6パーセントであり、また、第2の光反射部の反
射率45−0は、10パーセントであった。このように
作成された複写防止媒体において、カムフラージュパタ
ーン印刷層によって、いっそう、第1の光反射部と第2
の光反射部との境界線からなる潜在パターン「COP
Y」を、目視では判別しにくいものであった。また、こ
の複写防止媒体を、カラーコピー機(CLC500、キ
ャノン製)で複写したところ、潜在パターンである「C
OPY」の文字が顕在化し、複写物であることが容易に
識別できた。
【0021】(実施例3)上質紙からなる基材に、微粒
子を含まない透明ポリエステル系樹脂を20μmの厚さ
で部分的に塗布し、「COPY」の文字パターンの第1
の下地層を形成した。次に、「COPY」の文字パター
ンの背景として、ポリエステル系樹脂100重量部に対
して、微粒子としてステアリン酸カルシウムを10重量
部混合したインキを1μmの厚さで毛抜き印刷し、第2
の下地層を形成した。第1の下地層のRaは、0.30
μmであり、第2の下地層のRaは、0.37μmであ
った。次に、第1の下地層及び第2の下地層上に、アル
ミニウムを500オングストロームの厚さまで真空蒸着
して、金属薄膜層を設け、第1の下地層上の金属薄膜層
を第1の光反射部、第2の下地層上の金属薄膜層を第2
の光反射部とした。第1の光反射部のRaは、0.30
μmであり、また、第2の光反射部のRaは、0.37
μmであった。第1の光反射部の反射率45−0は、2
0パーセントであり、また、第2の光反射部の反射率4
5−0は、24パーセントであった。このように作成さ
れた複写防止媒体において、第1の光反射部と第2の光
反射部との境界線からなる潜在パターン「COPY」
を、目視では判別しにくいものであった。また、この複
写防止媒体を、カラーコピー機(CLC500、キャノ
ン製)で複写したところ、潜在パターンである「COP
Y」の文字が顕在化し、複写物であることが容易に識別
できた。
【0022】(実施例4)上質紙からなる基材に、微粒
子を含まない透明ポリエステル系樹脂を20μmの厚さ
で全面に塗布し、第1の下地層を形成した。次に、塩化
ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂100重量部に対し
て、微粒子としてマイクロシリカを10重量部混合した
白色アクリル系樹脂を1μmの厚さで「COPY」の文
字パターンに印刷し、第2の下地層を形成した。第1の
下地層のRaは、0.24μmであり、第2の下地層の
Raは、0.29μmであった。次に、第1の下地層及
び第2の下地層上に、アルミニウムを500オングスト
ロームの厚さまで真空蒸着して、金属薄膜層を設け、第
1の下地層上の金属薄膜層を第1の光反射部、第2の下
地層上の金属薄膜層を第2の光反射部とした。第1の光
反射部のRaは、0.24μmであり、また、第2の光
反射部のRaは、0.29μmであった。第1の光反射
部の反射率45−0は、15パーセントであり、また、
第2の光反射部の反射率45−0は、19パーセントで
あった。このように作成された複写防止媒体において、
第1の光反射部と第2の光反射部との境界線からなる潜
在パターン「COPY」を、目視では判別しにくいもの
であった。また、この複写防止媒体を、カラーコピー機
(CLC500、キャノン製)で複写したところ、潜在
パターンである「COPY」の文字が顕在化し、複写物
であることが容易に識別できた。
【0023】(実施例5)上質紙からなる基材に、微粒
子を含まない透明ポリエステル系樹脂を10μmの厚さ
で部分的に塗布し、第1の下地層を形成した。次に、残
りの一部分に、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂1
00重量部に対して、微粒子としてマイクロシリカ(平
均粒径:2μm)を5重量部混合したインキを1μmの
厚さで印刷し、第2の下地層を形成し、さらに、残りの
部分に、アクリル系樹脂100重量部に対して、微粒子
としてマイクロシリカ(平均粒径:5μm)を10重量
部混合した白色アクリル系樹脂を1μmの厚さで毛抜き
印刷し、第3の下地層を形成した。第1の下地層のRa
は、0.22μmであり、第2の下地層のRaは、0.
25μmであり、第3の下地層のRaは、0.30μm
であった。次に、第1の下地層、第2の下地層及び第3
の下地層上に、アルミニウムを500オングストローム
の厚さまで真空蒸着して、金属薄膜層を設け、第1の下
地層上の金属薄膜層を第1の光反射部、第2の下地層上
の金属薄膜層を第2の光反射部、第3の下地層上の金属
薄膜層を第3の光反射部とした。第1の光反射部のRa
は、0.22μmあり、第2の光反射部のRaは、0.
25μm、また、第2の光反射部のRaは、0.30μ
mであった。第1の光反射部の反射率45−0は、12
パーセントであり、第2の光反射部の反射率45−0
は、14パーセントであり、また、第2の光反射部の反
射率45−0は、18パーセントであった。このように
作成された複写防止媒体において、第1の光反射部、第
2の光反射部、第3の光反射部を、目視では判別しにく
いものであった。また、この複写防止媒体を、カラーコ
ピー機(CLC500、キャノン製)で複写したとこ
ろ、各光反射部が顕在化し、複写物であることが容易に
識別できた。
【0024】(実施例6)Raが0.23μm、厚さ1
88μmの白色ポリエチレンテレフタレートシートから
なる基材に、シルクスクリーン印刷によって、微粒子を
含まない塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂を5μm
の厚さで部分的に塗布し、「COPY」の文字パターン
の部分に第1の下地層を形成した。ついで、「COP
Y」の文字パターンの背景部分に、第1の下地層と同様
の材料を、1μmの厚さに形成することで、第2の下地
層を形成した。第1の下地層のRaは、0.11μm、
第2の下地層のRaは、0.18μmであった。次に、
両下地層上に、アルミニウムを500オングストローム
の厚さまで真空蒸着して、金属薄膜層を設け、第1の下
地層上の金属薄膜層を第1の光反射部、第2の下地層上
の金属薄膜層を金属薄膜層を第2の光反射部とした。第
1の光反射部のRaは、0.11μmであり、反射率4
5−0は、7パーセントであった。また、第2の光反射
部のRaは、0.18μmであり、反射率45−0は、
13パーセントであった。このように作成された複写防
止媒体において、第1の光反射部と第2の光反射部との
境界線からなる潜在パターン「COPY」を、目視では
判別しにくいものであった。また、この複写防止媒体
を、カラーコピー機(CLC500、キャノン製)で複
写したところ、潜在パターンである「COPY」の文字
が顕在化し、複写物であることが容易に識別できた。
【0025】
【発明の効果】本発明による複写防止媒体は、第1の金
属薄膜層の表面粗さと、第2の金属薄膜層の表面粗さと
が異なるため、第1の光反射部と第2の光反射部との反
射率を異ならせることができるので、複写物における第
1の光反射部と第2の光反射部との再現状態に差が生
じ、複写機の濃度調節による偽造を困難にするととも
に、複写物が複写されたものであることを目視で明確に
判断でき、複写防止媒体の複写機による偽造を抑制でき
るとともに、複写物の使用を防止することができる。ま
た、第1の金属薄膜層と第2の金属薄膜層とが同一材料
であれば、金属薄膜層の形成工程を1度ですますことが
できるとともに、複写防止媒体での第1の光反射部と第
2の光反射部との差が、目視では判別しにくくなるた
め、本物である複写防止媒体と複写機により偽造された
複写物との差が明確となる。第1の下地層に微粒子が含
まれず、第2の下地層に微粒子が含まれていたり、所定
面積あたりの第1の下地層に含まれる微粒子の含有量
と、所定面積あたりの第2の下地層に含まれる微粒子の
含有量とが異なったり、所定面積あたりの第1の下地層
に含まれる微粒子の平均粒径と、所定面積あたりの第2
の下地層に含まれる微粒子の平均粒径とが異なったり、
第1の下地層の膜厚と、第2の下地層の膜厚が異なれ
ば、容易に、第1の金属薄膜層の表面粗さと第2の金属
薄膜層の表面粗さとを異ならせることができ、よって、
第1の光反射部と第2の光反射部との反射率を異ならせ
ることができる。潜在パターンが形成されていれば、複
写物における第1の光反射部と第2の光反射部との再現
状態の差により、潜在パターンが現出するため、本物の
複写防止媒体を知らない人であっても、複写物の判別を
容易にすることができる。カムフラージュパターンが形
成されていれば、複写防止媒体における第1の光反射部
と第2の光反射部との反射率の差をカムフラージュする
ことができるので、本物である複写防止媒体の2つの光
反射部の差を目視で判別しにくすることができる。ま
た、本発明による複写防止媒体の作成方法は、第1の光
反射部と第2の光反射部とを有する複写防止媒体の作成
方法であって、基材を準備するステップと、基材上に、
第1の下地層を形成するステップと、基材上に、所定面
積当たりの微粉末の有無若しくは含有量又は微粉末の平
均粒径が、又は、膜厚が、第1の下地層と異なる第2の
下地層を形成するステップと、第1の下地層及び第2の
下地層上に、金属薄膜層を形成するステップと、第1の
下地層上の金属薄膜層を第1の光反射部とするステップ
と、第2の下地層上の金属薄膜層を第2の光反射部とす
るステップとを有することで、容易に、第1の金属薄膜
層の表面粗さと第2の金属薄膜層の表面粗さとを異なら
せることができ、よって、第1の光反射部と第2の光反
射部との反射率を異ならせることができるので、複写物
における第1の光反射部と第2の光反射部との再現状態
に差が生じ、複写機の濃度調節による偽造を困難にする
とともに、複写物が複写されたものであることを目視で
明確に判断でき、複写防止媒体の複写機による偽造を抑
制できるとともに、複写物の使用を防止することができ
る複写防止媒体を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による複写防止媒体の原理を説
明するための図である。
【図2】図2は、本発明による複写防止媒体を示す平面
図である。
【図3】図3は、本発明による複写防止媒体の潜在パタ
ーン領域Sを説明するための模式断面図である。
【図4】図4は、完成した複写防止媒体を示す断面図で
ある。
【符号の説明】 1 複写防止媒体 2 複写物 3 潜在パターン 3’ 牽制パターン 4 個別情報 5 カムフラージュパターン 11、11−1、11−2 基材 12−1、12−2、12−3 下地層 13 金属薄膜層 14 アンカー層 15 カムフラージュパターン印刷層 16 個別情報印刷層 17 保護層 A 第1の光反射部 B 第2の光反射部 C 第3の光反射部 A’ 第1の光反射部の再現領域 B’ 第2の光反射部の再現領域 C’ 第3の光反射部の再現領域 K 個別情報表示領域 K’ 個別情報表示領域の再現領域 S 潜在パターン領域 S’ 潜在パターン領域の再現領域

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の金属薄膜層と第1の下地層とから
    なる第1の光反射部と、第2の金属薄膜層と第2の下地
    層とからなる第2の光反射部とを有する複写防止媒体で
    あって、前記第1の下地層と前記第2の下地層とが異な
    り、前記第1の金属薄膜層の表面粗さと前記第2の金属
    薄膜層の表面粗さとが異なることを特徴とする複写防止
    媒体。
  2. 【請求項2】 前記第1の金属薄膜層と前記第2の金属
    薄膜層とが同一材料である請求項1記載の複写防止媒
    体。
  3. 【請求項3】 前記第1の下地層に微粒子が含まれず、
    前記第2の下地層に微粒子が含まれる請求項1又は2記
    載の複写防止媒体。
  4. 【請求項4】 所定面積あたりの前記第1の下地層に含
    まれる微粒子の含有量と、前記所定面積あたりの前記第
    2の下地層に含まれる微粒子の含有量とが異なる請求項
    1又は2記載の複写防止媒体。
  5. 【請求項5】 所定面積あたりの前記第1の下地層に含
    まれる微粒子の平均粒径と、前記所定面積あたりの前記
    第2の下地層に含まれる微粒子の平均粒径とが異なる請
    求項1から4のいずれか1項記載の複写防止媒体。
  6. 【請求項6】 前記第1の下地層の膜厚と、前記第2の
    下地層の膜厚が異なる請求項1から5のいずれか1項記
    載の複写防止媒体。
  7. 【請求項7】 隣接して設けられた前記第1の光反射部
    及び前記第2の光反射部によって、潜在パターンが形成
    されている請求項1から6のいずれか1項記載の複写防
    止媒体。
  8. 【請求項8】 前記第1の光反射部及び前記第2の光反
    射部上に、カムフラージュパターンが形成されている請
    求項1から7のいずれか1項記載の複写防止媒体。
  9. 【請求項9】 前記第1の光反射部及び前記第2の光反
    射部上に、個別情報が形成されている請求項1から8の
    いずれか1項記載の複写防止媒体。
  10. 【請求項10】 第1の光反射部と第2の光反射部とを
    有する複写防止媒体の作成方法であって、 基材を準備するステップと、 前記基材上に、第1の下地層を形成するステップと、 前記基材上に、所定面積当たりの微粒子の有無若しくは
    含有量又は微粒子の平均粒径が、又は、膜厚が、前記第
    1の下地層と異なる第2の下地層を形成するステップ
    と、 前記第1の下地層及び前記第2の下地層上に、金属薄膜
    層を形成するステップと、 前記第1の下地層上の前記金属薄膜層を第1の光反射部
    とするステップと、 前記第2の下地層上の前記金属薄膜層を第2の光反射部
    とするステップとを有することを特徴をする複写防止媒
    体の作成方法。
JP8257327A 1996-09-09 1996-09-09 複写防止媒体及びその作成方法 Withdrawn JPH1081056A (ja)

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