JPH1079943A - 動きベクトル検出装置 - Google Patents

動きベクトル検出装置

Info

Publication number
JPH1079943A
JPH1079943A JP23440696A JP23440696A JPH1079943A JP H1079943 A JPH1079943 A JP H1079943A JP 23440696 A JP23440696 A JP 23440696A JP 23440696 A JP23440696 A JP 23440696A JP H1079943 A JPH1079943 A JP H1079943A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motion vector
prediction error
image data
search
bits
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23440696A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiro Omatsu
智裕 尾松
Hiroshi Kusao
寛 草尾
Masaaki Hyodo
正晃 兵頭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP23440696A priority Critical patent/JPH1079943A/ja
Publication of JPH1079943A publication Critical patent/JPH1079943A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動きベクトルの誤検出を低減し、且つ動きベ
クトルを検出するのに要する演算量を削減することがで
きると共に、ハードウェアの回路規模の削減を図ること
ができる動きベクトル検出装置を提供すること。 【解決手段】 ブロックマッチング法を用いて動きベク
トルを検出する動きベクトル検出装置において、画像デ
ータの上位側のビットを用いて予測誤差を演算し、該演
算の結果に基づき動きベクトル候補群を検出する第1の
動きベクトル検出手段100Aと、前記動きベクトル候
補群に対応する画像データの前記上位側のビットと該ビ
ットの下位側のビットとを用いて予測誤差を演算し、該
演算の結果に基づき前記動きベクトル候補群の中から動
きベクトルを検出する第2の動きベクトル検出手段10
0Bとを備え、動きベクトルの探索を階層化して検出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MPEG(Moving
Picture coding Experts Group)等の動画像データの圧
縮符号化において動きベクトルを検出する動きベクトル
検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、MPEG等の動画像データの圧縮
符号化技術を構成する要素技術のひとつとして、動き補
償予測がある。この動き補償予測では、現画像の或る部
分が、前画像の別の部分から動いて来たものとみなして
現画像を予測し、動画像の動きの方向及び距離を動きベ
クトルとして検出する。このように、動き補償予測で
は、画像情報を動きベクトルとして表現することによ
り、符号化する画像データのデータ量を削減する。
【0003】動きベクトルを検出するための一手法とし
てブロックマッチング法がある。このブロックマッチン
グ法とは、現画像(以下、「符号化対象画像フレーム」
と記す)を、例えば16×16画素からなる複数の小ブ
ロックに分割し、各小ブロックの画像と最も類似する前
画像(以下、「参照画像フレーム」と記す)の領域を探
索することにより、各小ブロックの動きベクトルを検出
するものである。このブロックマッチング法には、探索
の対象とする範囲内の全てについて詳細に探索する全探
索法や、予め探索範囲を絞って探索する簡略探索法があ
り、この簡略探索法にはテレスコピック探索法や2ステ
ップ探索法がある。これらの探索法では、符号化対象画
像フレームの小ブロックの画像と参照画像フレームの或
る領域との類似度を表わす「予測誤差」を演算し、この
予測誤差を評価して動きベクトルを検出する。この予測
誤差は、その値が小さい程類似度が高いことを意味する
指数である。
【0004】以下、図18及び図19を参照しながら、
全探索法及び簡略探索法について説明する。ここで、図
18は全探索法の概念を説明するための説明図であり、
図19は簡略探索法(2ステップ探索法)による動きベ
クトルの検出法を説明するための説明図である。先ず、
全探索法は、参照画像フレームの探索の対象となる範囲
内の全領域について予測誤差を求め、この予測誤差が最
小となる領域を探索して動きベクトルを検出する最も一
般的な手法である。例えば、図18において、符号化対
象画像フレーム502における小ブロック504の動き
ベクトルを検出しようとする場合、先ず、ブロック50
4と同一サイズのサーチブロック503を参照画像フレ
ーム501上に仮定する。
【0005】次に、小ブロック504の中心位置に対応
する参照画像フレーム501上の位置を基準点(以下、
「探索基準点」と記す)511として、縦横共に−i〜
+j画素の探索領域505B内でサーチブロック503
を画素単位で移動し、順次ブロック504とサーチブロ
ック503との類似度を表す予測誤差を演算する。そし
て、予測誤差が最も小さくなるサーチブロック503の
位置(以下、「探索点」と記す)を特定し、探索基準点
に対する探索点の相対的な位置を小ブロック504の動
きベクトルとして検出する。
【0006】この全探索法に対し、簡略探索法であるテ
レスコピック探索法や2ステップ探索法は、演算量を軽
減する目的で考案された手法の一つであり、先ず探索の
対象とする範囲内の所定の幾つかの代表点について探索
し、その探索結果に基づいて探索範囲を絞って探索する
ものである。例えば、前述の図18に示す小ブロック5
03の任意の1画素の取り得る範囲(以下、「探索範
囲」と記す)を、図19に示すように、参照画像フレー
ム501の探索基準点511を基準として縦横共に−6
〜+6画素の範囲505とした場合、2ステップ法によ
れば、先ず探索基準点511を中心とする探索範囲50
5内の画素の中から3画素毎に25個の画素点を第1代
表点512(図18に数字1で示す全ての画素点)とし
て選択する。
【0007】次に、25個の第1代表点512に対して
予測誤差を演算し、この25個の第1代表点の中から最
小の予測誤差をもつ1個を第1探索点513として検出
する。次に、この第1探索点513を基準として縦横共
に−2〜+2画素の範囲(以下、「2次探索範囲」と記
す)505A内にある24個の画素点を第2代表点51
4(図18に数字2で示す画素点)として選択する。次
に、2次探索範囲505A内にある24個の第2代表点
514と1個の第1探索点513に対して予測誤差を演
算し、これらの中から最小の予測誤差をもつ画素点を第
2次探索点515として求め、探索基準点511に対す
る第2次探索点515の相対位置を、前述の図18に示
す小ブロック504の動きベクトルとして検出する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た全探索法によれば、予測誤差が最小となる画素点を探
索するにあたって、参照画像フレームの探索領域の画素
点の全てについて予測誤差を求めるので、膨大な演算量
を必要とし、ハードウェアの回路規模が著しく大きくな
るという問題がある。
【0009】また、簡略探索法によれば、全探索法と比
較して動きベクトルを検出するための演算量は低減され
るが、初期の探索段階で探索点の選択を誤ると、以降の
探索段階で検出される動きベクトルが、全探索法で検出
される動きベクトルとは異なったものとなり、符号化効
率が著しく低下するという問題がある。
【0010】本発明は、かかる問題に鑑みてなされたも
のであって、動きベクトルの誤検出を低減すると共に、
動きベクトルを検出するのに要する演算量を削減するこ
とができ、ハードウェアの回路規模の削減を図ることが
できる動きベクトル検出装置を提供することを課題とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決達成するため、以下の構成を有する。即ち、請求項1
に記載の発明に係る動きベクトル検出装置は、ブロック
マッチング法を用いて動きベクトルを検出する動きベク
トル検出装置において、画像データの上位側のビットを
用いて予測誤差を演算し、該演算の結果に基づき動きベ
クトル候補群を検出する第1の動きベクトル検出手段
と、前記動きベクトル候補群に対応する画像データの前
記上位側のビットと該ビットの下位側のビットとを用い
て予測誤差を演算し、該演算の結果に基づき前記動きベ
クトル候補群の中から動きベクトルを検出する第2の動
きベクトル検出手段とを備えて構成されている。
【0012】また、請求項2に記載の動きベクトル検出
装置は、請求項1に記載の動きベクトル検出装置におい
て、第1及び第2の動きベクトル検出手段が、画像デー
タの上位側のビット数をビット長とするビット列を入力
して予測誤差を演算する複数の予測誤差演算手段を共有
して備え、前記複数の予測誤差演算手段が、それぞれ独
立的に機能して、第1の動きベクトル検出手段として予
測誤差を演算し、前記複数の予測誤差演算手段が、キャ
リーを介して縦従的に機能して、第2の動きベクトル検
出手段として予測誤差を演算するように構成されてい
る。
【0013】さらに、請求項3に記載の動きベクトル検
出装置は、請求項2に記載の動きベクトル検出装置にお
いて、キャリーは、リップル・キャリー方式により生成
されるように構成されている。
【0014】さらにまた、請求項4に記載の動きベクト
ル検出装置は、請求項2に記載の動きベクトル検出装置
において、キャリーは、キャリー・ルック・アヘッド方
式により生成されるように構成されている。
【0015】以下、前記構成された本発明の作用を述べ
る。即ち、請求項1に記載の発明に係る動きベクトル検
出装置によれば、第1の動きベクトル検出手段は、画像
データの上位側のビットを用いて予測誤差を演算し、こ
の予測誤差が小さな複数の画素点を選択し、これら複数
の画素点を動きベクトル候補群として検出する。次に、
第2の動きベクトル検出手段は、第1の動きベクトル検
出手段により検出された動きベクトル候補群に対応する
画像データを対象として予測誤差を演算する。この場
合、この第2の動きベクトル検出手段では、第1の動き
ベクトル検出手段で使用した上位側のビットに加えて、
その下位側のビットをも含むデータを用いて演算するの
で、さらに詳細な予測誤差が求められる。
【0016】また、請求項2に記載の発明に係る動きベ
クトル検出装置によれば、先ず、複数の予測誤差演算手
段のそれぞれは独立に機能し、画像データの上位側のビ
ットを用いて、第1の動きベクトル検出手段として予測
誤差を演算する。そして、第1の動きベクトル検出手段
は、この演算結果に基づき、例えば予測誤差が小さな複
数の画素点を選択し、これら複数の画素点を動きベクト
ル候補群として検出する。次に、複数の予測誤差演算手
段のそれぞれは、互いにキャリーを介して縦従的に機能
して、これら複数の予測誤差演算手段は、入力可能なデ
ータビット長が拡張された1つの予測誤差演算手段を構
成する。このデータビット長が拡張された予測誤差演算
手段(従属的に機能する複数の予測誤差演算手段)は、
前記第1の動きベクトル検出手段により検出された動き
ベクトル候補群に対応する画像データを対象として予測
誤差を演算する。この場合、この第2の動きベクトル検
出手段では、第1の動きベクトル検出手段で使用した上
位側のビットに加えて、その下位側のビットをも含むデ
ータを用いて演算するので、さらに詳細な予測誤差が求
められる。
【0017】さらに、請求項3に記載の発明に係る動き
ベクトル検出装置によれば、例えば、下位ビット側から
上位ビット側に順に割り当てられる各第1の予測誤差演
算手段は、その下位側から送られたキャリーを取り込ん
で予測誤差を演算し、この演算結果に基づいて生成され
たキャリーを上位側に送る。これにより、複数の第1の
予測誤差演算手段は、キャリーを介して従属的に機能し
て、データ幅が拡張された第2の予測誤差演算手段とし
て機能する。
【0018】さらにまた、請求項4に記載の発明に係る
動きベクトル検出装置によれば、例えば、下位ビット側
に割り当てられた第1の予測誤差演算手段は、上位側に
割り当てられた全ての第1の予測誤差演算手段に対して
キャリーを送り、上位側に割り当てられた第1の予測誤
差演算手段は、その下位側の全ての第1の予測誤差演算
手段からキャリーを入力する。これにより、複数の第1
の予測誤差演算手段は、キャリーを介して従属的に機能
して、データ幅が拡張された第2の予測誤差演算手段と
して機能する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図17を参照しなが
ら、1画素あたり8ビットから構成される画像データを
入力して動きベクトルを検出する場合を例として、本発
明の第1及び第2の実施の形態にかかる動きベクトル検
出装置について説明する。ここで、図1は第1の実施形
態の動きベクトル検出装置の構成図であり、図2及び図
3は第1の実施形態の装置を構成する第1段階動きベク
トル検出器の詳細な構成図であり、図4及び図5は、同
じく第1の実施形態の装置を構成する第2段階動きベク
トル検出器の詳細な構成図であり、図6〜図8は、第1
の実施形態の装置の動作説明図である。また、図9は第
2の実施形態の動きベクトル検出装置の構成図であり、
図10〜図17は第2の実施形態の装置を構成する各部
の詳細な構成図である。
【0020】(第1の実施の形態について)図1に示す
第1の実施形態の装置は、参照画像データ及び符号化対
象画像データからなる画像データの上位側のビットを用
いて、各画素点について予測誤差を演算し、該演算の結
果に基づき動きベクトル候補群を検出する1次動きベク
トル検出部100A(第1の動きベクトル検出手段)
と、前記動きベクトル候補群について画像データの上位
側及び下位側のビットを用いて予測誤差を演算し、該演
算の結果に基づいて前記動きベクトル候補群の中から予
測誤差が最小となるものを特定して動きベクトルを検出
する2次動きベクトル検出部100B(第2の動きベク
トル検出手段)とを備えて構成されている。
【0021】ここで、1次動きベクトル検出部100A
は、参照画像データを蓄える参照フレーム第1メモリ1
01と、符号化対象画像データを蓄える対象フレーム第
1メモリ102と、前記参照フレーム第1メモリ101
及び対象フレーム第1メモリ102からの画像データの
読出しを制御すると共に後述の第1段階動きベクトル検
出器104の制御を行う第1データ制御器103と、前
記参照フレーム第1メモリ101及び対象フレーム第1
メモリ102からそれぞれ読み出された符号化対象画像
データ及び参照画像データの上位側のビットを用いて予
測誤差及び動きベクトル候補群を求める第1段階動きベ
クトル検出器104と、該第1段階動きベクトル検出器
104で求めた動きベクトル候補群及び予測誤差を格納
するベクトル記憶装置105とから構成されている。
【0022】また、2次動きベクトル検出部100B
は、参照画像データを蓄える参照フレーム第2メモリ1
06と、符号化対象画像データを蓄える対象フレーム第
2メモリ107と、前記ベクトル記憶装置105に格納
された動きベクトル候補群及び予測誤差に基づいて参照
フレーム第2メモリ106と対象フレーム第2メモリ1
07とから動きベクトル候補群に対応する画像データの
読出しを制御すると共に後述の第2段階動きベクトル検
出器109の制御を行う第2データ制御器108と、前
記参照フレーム第2メモリ106及び対象フレーム第2
メモリ107からそれぞれ符号化対象画像データ及び参
照画像データを読み出して動きベクトルを検出する第2
段階動きベクトル検出器109とから構成されている。
【0023】ここで、第1段階動きベクトル検出器10
4は、図2に詳細な構成を示すように、入力した8ビッ
トの参照画像データから上位2ビットを切り出して後段
の演算ユニット群113Gの一方の入力として出力する
参照画像データ分配器111と、入力した8ビットの符
号化対象画像データから上位2ビットを切り出して後段
の演算ユニット群113Gの他方の入力として出力する
符号化画像データ分配器112と、前記参照画像データ
分配器111及び符号化画像データ分配器112からそ
れぞれ入力した上位2ビットからなる参照画像データ及
び符号化対象画像データを用いて予測誤差を演算する演
算ユニット群113Gと、前記演算ユニット群113G
で求めた予測誤差の大小を比較して動きベクトル候補群
を選択する比較選択器114とから構成されている。こ
こで、演算ユニット群113Gは36基の演算ユニット
113から構成され、後述する図6に示す36個の画素
点(第1候補点)のそれぞれに対して1基の演算ユニッ
ト113が割り当てられている。
【0024】また、図2に示す演算ユニット113は、
図3に詳細な構成を示すように、入力した上位2ビット
の参照画像データと符号化対象画像データとの差分を演
算して3ビットの差分データを出力する差分演算器12
1と、この3ビットの差分データの絶対値を求める絶対
値演算器122と、この差分データの絶対値を後述のレ
ジスタ124の内容に加算する全加算器123と、前記
全加算器123の出力を保持する前述のレジスタ124
とから構成され、レジスタ124の内容が演算結果であ
る予測誤差として出力される。
【0025】さらに、図1に示す第2段階動きベクトル
検出器109は、図4に詳細を示すように、8ビットの
データを取り扱うことができる点で、前述の図2に示す
第1段階動きベクトル検出器104と異なる。即ち、図
4に示す第2段階動きベクトル検出器109は、1画素
あたり8ビットの参照画像データを後述する演算ユニッ
ト群133Gに出力する参照画像データ分配器131
と、1画素あたり8ビットの符号化対象画像データを後
述する演算ユニット群133Bに出力する対象画像デー
タ分配器132と、前記参照画像データ分配器131及
び対象画像データ分配器132から参照画像データ及び
符号化対象画像データを入力して予測誤差を演算する演
算ユニット群133Gと、前記演算ユニット群133G
で求められた予測誤差に基づいて動きベクトルを検出す
る比較選択器134とから構成されている。ここで、演
算ユニット群133Gを構成する演算ユニット133
は、後述の図7に示す9個の第2候補点のそれぞれに対
して1基が割り当てられている。
【0026】さらにまた、図4に示す演算ユニット13
3は、図5に詳細な構成を示すように、入力した参照画
像データと符号化対象画像データとの差分を求めて9ビ
ットの差分データを出力する差分演算器141と、この
9ビットの差分データの絶対値を求める絶対値演算器1
42と、この差分データの絶対値を後述のレジスタ14
4の内容に加算する全加算器143と、全加算器143
の出力を累積的に格納するレジスタ144とから構成さ
れている。
【0027】以下、このように構成された第1の実施形
態の動きベクトル検出装置の動作について、図6〜図8
を参照しながら詳細に説明する。なお、構成について
は、適宜図1〜図5を参照する。本実施形態の装置は、
動きベクトルを検出するにあたって、最も予測誤差の小
さな画素点(探索点)を探索するものであるが、この探
索を2段階に分けて行う。以下の動作の説明は、先ず第
1段階の動きベクトル探索について行い、その後第2段
階の動きベクトル探索について順に行う。
【0028】第1段階の動きベクトル探索は、図1に示
す1次動きベクトル検出部100Aが以下のように動作
して行う。先ず、図1に示す参照フレーム第1メモリ1
01及び対象フレーム第1メモリ102は、第1データ
制御器103に制御されて、前のフレームの画像データ
である参照画像データ及び現在のフレームの画像データ
である符号化対象画像データをそれぞれ入力して格納す
る。次に、第1段階動きベクトル検出器104は、第1
データ制御器103に制御されて、図6に示すように、
例えば縦横共に−3〜+2画素の探索範囲505C内に
ある36個の画素点を第1候補点152(図6において
数字0及び1で示す全ての画素点)とし、参照フレーム
第1メモリ101及び対象フレーム第1メモリ102か
ら36個の第1候補点に対応する参照画像データ及び符
号化対象画像データを読み取る。
【0029】次に、第1段階動きベクトル検出器104
は、読み取った参照画像データ及び符号化対象データの
上位2ビットを用いて、図6に示す36個の第1候補点
について予測誤差を演算する。そして、図7に示すよう
に、36個の候補点の中から予測誤差の小さい順に9個
の第1候補点(図7において数字2で示す全ての画素
点)を選択し、これを第2候補点、即ち動きベクトル候
補群として検出する。この検出結果を予測誤差と共にベ
クトル記憶装置105に格納する。
【0030】ここで、第1段階動きベクトル検出器10
4の動作について、さらに詳細に説明する。図2に詳細
な構成を示す第1段階動きベクトル検出器104におい
て、参照画像データ分配器111及び符号化画像データ
分配器112は、図6に示す36個の第1候補点に対応
する符号化画像データ及び参照画像データの上位2ビッ
トをそれぞれ切り出して後段の演算ユニット群113G
に与える。36個の候補点のそれぞれに対応づけて割り
当てられた36基の演算ユニット113のそれぞれは、
前段の参照画像データ分配器111及び対象画像データ
分配器112より、対応する第1候補点の符号化画像デ
ータ及び参照画像データの上位2ビットを入力する。
【0031】このとき、図3に詳細な構成を示す演算ユ
ニット113において、差分演算器121は、参照画像
データと符号化対象画像データとの上位2ビットの差分
を演算して3ビットの差分データを絶対値演算器122
に与える。この絶対値演算器122は差分データの絶対
値を求めて全加算器123に与える。全加算器123
は、その後段のレジスタ124に格納された前回の加算
結果に対して絶対値演算器122から与えられた差分デ
ータの絶対値を加算し、この加算結果を再び後段のレジ
スタ124に与える。レジスタ124は、その内容を加
算器123から新たに与えられる内容に置き換えて更新
する。
【0032】このようにして、図2に示す各演算ユニッ
ト113が、図6に示す探索範囲505C内の全ての画
素点(36個の第1候補点)に対応する画像データを順
次入力して演算処理する結果、演算ユニット113を構
成する図3に示すレジスタ124には差分データの絶対
値が累積的に加算され、各演算ユニット113はこれを
予測誤差としてそれぞれ出力する。これら予測誤差のそ
れぞれは、図2に示す比較選択器114により互いの大
小が比較され、36個の第1候補点の中から予測誤差の
小さい順に9個が第2候補点として選択される。この9
個の第2候補点は、動きベクトル候補群として、その予
測誤差と共に図1に示すベクトル記憶装置105に格納
され、以下に説明する第2段階の動きベクトル探索の対
象とされる。
【0033】以下、第2段階の動きベクトル探索につい
て説明する。この第2段階の動きベクトル探索は、図1
に示す2次動きベクトル検出部100Bが以下のように
動作して行う。上述したように、1次動きベクトル探索
部100Aにおける第1段階の動きベクトル探索の結
果、動きベクトル候補群が選ばれると、次に、図1に示
す2次動きベクトル検出部100Bを構成する第2デー
タ制御器108は、ベクトル記録装置105を参照し
て、図7に示す9個の各第2候補点153の参照画像デ
ータ及び符号化対象画像データのそれぞれを、参照フレ
ーム第1メモリ101及び対象フレーム第1メモリ10
2から参照フレーム第2メモリ106及び対象フレーム
第2メモリ107に書き込む。
【0034】なお、参照フレーム第1メモリ101及び
対象フレーム第1メモリ102の内容を参照フレーム第
2メモリ106及び対象フレーム第2メモリ107に書
き込むにあたっては、9個の第2候補点の画像データに
限らず、全てを書き込むように構成してもよい。このよ
うに構成した場合、必要とする9個の候補点の画像デー
タを後段の第2段階動きベクトル検出器109に読み込
ませるにあたっては、第2データ制御器108が9個の
第2候補点153の画像データが格納されたアドレスを
指定して、参照フレーム第2メモリ106及び対象フレ
ーム第2メモリ107をアクセスする。
【0035】次に、第2段階動きベクトル検出器109
は、参照フレーム第2メモリ106及び対象フレーム第
2メモリ107に書き込まれた9個の第2候補点153
の画像データの全ビット(8ビット/1画素)を用いて
予測誤差を演算し、図8に示すように、9個の第2候補
点153の中から予測誤差を最小とする1個を探索点1
54として特定する。そして、この特定された探索点1
54と探索基準点151との相対位置から動きベクトル
を検出する。
【0036】ここで、動きベクトル検出器109の動作
について、さらに詳細に説明する。図4に詳細な構成を
示す第2段階動きベクトル検出器109は、図7に示す
9個の第2候補点153の画像データの全て(8ビット
/1画素)を用いて、前述の第1段階動きベクトル検出
器104と同様に動作して、図8に示す探索点154を
特定する。即ち、第2段階動きベクトル検出器109を
構成する図4に示す演算ユニット133は、前述の演算
ユニット113と同様に動作して、累積された予測誤差
を出力する。この予測誤差は、同図に示す比較選択器1
34により互いの大小が比較され、9個の第2候補点の
中から予測誤差(第2の予測誤差)が最も小さな1個が
探索点154として特定され、探索基準点151との相
対位置より動きベクトルが検出される。
【0037】なお、上述した本実施形態の装置は、第1
段階の動きベクトル探索において、探索範囲505C内
にある全ての画素点を対象として予測誤差を演算するよ
うに構成したが、第1段階の探索で候補点の間引きを行
うように構成してもよい。また、第1段階の動きベクト
ル探索では、画像データの上位2ビットを用いて探索を
行い、第2段階の動きベクトル探索では全ビット(8ビ
ット/画素)を用いて探索を行うものとして構成した
が、各段階で使用する画像データのビット数は、後段側
が大きくなっていればどのような配分であってもよく、
さらに段数を増やして構成してもよい。
【0038】また、従来の階層化探索法である2ステッ
プサーチや3ステップサーチでは、候補点の間引きを行
うため、動きベクトルの検出精度が低下するが、本実施
形態の装置によれば、探索を階層化して画像データの有
効ビット数を段階的に増やしながら全ての候補点につい
て探索するので、ハードウェアの規模を削減しながら、
同時に高い検出精度を維持することができる。
【0039】(第2の実施の形態について)次に、図9
〜図17を参照しながら、本発明の第2の実施の形態に
係る動きベクトル検出装置について説明する。図9に示
す本実施形態の装置は、前述の第1の実施形態の装置と
同様に、動きベクトルの検出を段階的に行うものである
が、第1段階の動きベクトル探索で用いる予測誤差の演
算ユニットと第2段階の探索で用いる演算ユニットとを
共用することに特徴を有して構成されている。
【0040】即ち、図9に示す本実施形態の装置は、参
照画像データを蓄える参照フレームメモリ161と、符
号化対象画像データを蓄える対象フレームメモリ162
と、前記参照フレームメモリ161及び対象フレームメ
モリ162から画像データの読出し制御を行うと共に後
述の多段階動きベクトル検出器164の制御を行うデー
タ制御器163と、前記参照フレームメモリ161及び
対象フレームメモリ162から符号化対象画像データ及
び参照画像データを読み出して予測誤差及び動きベクト
ルを求める多段階動きベクトル検出器164と、該多段
階動きベクトル検出器164で求められた動きベクトル
及び予測誤差を格納するベクトル記憶装置166と、前
記多段階動きベクトル検出器164の動作を制御する多
段階ベクトル検出制御器165とを備えて構成されてい
る。
【0041】ここで、図9に示す多段階動きベクトル検
出器164は、図10に詳細な構成を示すように、入力
した参照画像データを後述の演算ユニット群173Gに
出力する参照画像データ分配器171と、入力した符号
化対象画像データを後述の各演算ユニット群173Gに
出力する対象画像データ分配器172と、参照画像デー
タ分配器171及び対象画像データ分配器172から入
力した参照画像データ及び符号化対象画像データから予
測誤差を演算する演算ユニット群173Gと、前記演算
ユニット群173Gで求められた予測誤差を比較し、1
個或いは複数個の動きベクトルを検出する比較演算器1
74とを備えて構成されている。ここで、演算ユニット
群173Gは、後述するように複数の演算ユニット17
3から構成されている。
【0042】また、図10に示す演算ユニット173
は、図11にその詳細な構成を示すように、時分割して
入力する4画素分の符号化対象画像データ及び参照画像
データの上位2ビットを後述する差分演算器群183G
に出力するビットスライス制御群181Gと、後述する
差分演算器群183Gに画像データを中継すると共にキ
ャリーの中継を行う差分演算用入力/キャリー制御器1
82と、入力された符号化画像データと参照画像データ
との差分を演算して3ビットの差分データを出力する差
分演算器群183Gと、差分データの絶対値を求める絶
対値演算器群184Gと、後述する加算器群186Gの
キャリーの中継を行うと共に絶対値演算器群184Gが
出力する差分データの絶対値を中継する加算器用入力/
キャリー制御器185と、加算器用入力/キャリー制御
器185に中継された差分データの絶対値を後述するレ
ジスタ群187Gの内容に加算する加算器186と、該
加算器群186Gの加算結果を格納するレジスタ群18
7Gと、レジスタ群187Gの出力を統括して差の絶対
値和を出力する統合部188とを備えて構成されてい
る。なお、ビットスライス制御群181Gは、時分割し
て入力する4画素分の参照画像データ及び符号化対象画
像データの上位2ビットを切り出してそれぞれ出力する
2基のビットスライス制御部181から構成されてい
る。
【0043】ここで、差分演算器群183G、絶対値演
算器群184G、加算器群186G及びレジスタ群18
7Gの各群を構成する差分演算器183、絶対値演算器
184、加算器186aまたは186b、レジスタ18
7が形成する一連の経路は予測誤差演算ユニット(予測
誤差演算手段)を形成する。また、差分演算器群183
Gを構成する4基の差分演算器183は、キャリーを中
継して(介して)縦従的に接続されると、2ビットから
8ビットに入力ビット幅が拡張された1つの差分演算器
として機能する。同様に、絶対値演算器群184G、加
算器群186G及びレジスタ群187Gの各群において
各構成要素がキャリーを介して縦従的に接続されると、
先の予測誤差演算ユニットがキャリーを介して縦従的に
接続され、2ビットから8ビットに入力ビット幅が拡張
されて機能するものとなる。なお、キャリーを中継しな
い場合には、各群の構成要素は単独で機能し、予測誤差
演算ユニットは独立に機能するものとなる。
【0044】例えば、図11に示す加算器群186Gを
構成する加算器186は、図12にその詳細な構成を示
すように、外部から入力した8ビットデータを上位6ビ
ットと下位2ビットに分けてそれぞれを後述の半加算器
192と全加算器193とに入力する分配器191と、
分配器191から分配される6ビットデータと全加算器
193からの1ビットのキャリーとの和を求める半加算
器192と、分配器191から分配される下位2ビット
データと外部から入力する2ビットデータとの和を求め
る全加算器193とを備えて構成されている。
【0045】同図に示すように、加算器群186Gを構
成する各加算器186が単独に機能する場合には、下位
側からのキャリーを強制的に“0”に固定して、8ビッ
トデータと2ビットデータの加算器として機能する。ま
た、キャリーを介して縦従的に接続されて機能する場合
には、図12に示す加算器群186Gの構成が、等価的
に図13(a)に示す構成に修正される。即ち、この場
合、加算器186を構成する全加算器193が生成する
キャリーは上位側の全加算器193に与えられ、4基の
加算器186がキャリーを介して縦従的に接続される。
この場合、最上位の加算器186を除いて、半加算器1
92の出力が無視され、外部から入力される8ビットデ
ータの下位2ビットに外部から入力される2ビットデー
タを加算して2ビットデータを出力するものとなる。な
お、最下位の加算器186に入力されるキャリーは強制
的に“0”に固定される。
【0046】このように、キャリーを介して4基の加算
器186を縦従的に接続する結果、最上位の加算器18
6の分配器191に外部から入力される8ビットデータ
を除いて、下位側の3基の加算器186の分配器191
に外部から入力される8ビットデータは下位2ビットの
みが有効とされるので、結果として図13(b)にシン
ボル化して示すように、加算器群186Gは、14ビッ
トデータと8ビットデータとを加算して14ビットデー
タを出力する1つの加算器として機能する。
【0047】また、図11に示すビットスライス制御群
181Gを構成する2基のビットスライス制御部181
は、図14(a)に詳細な構成を示すように、入力した
8ビットデータを下位ビット側から順に4系統の2ビッ
トデータに分割する分配器201と、該分配器201に
分割された下位側の3系統または最上位の1系統の何れ
かに切り替えて出力する切替器群202Gと、前記分配
器201に分割された最上位の系統の2ビットと3基の
切替器202の出力とをそれぞれ入力して保持するレジ
スタ群203Gとを備えて構成されている。
【0048】さらに、図11に示す統合部188は、図
15(a)に詳細な構成を示すように、入力した4系統
の8ビットデータから1系統を選択して切り替える切替
器211と、入力した4系統の8ビットデータのうち下
位側3系統の8ビットデータの下位2ビットまたは0を
選択して切り替える切替器212と、切替器211及び
212の出力を保持するレジスタ213とを備えて構成
されている。
【0049】以下、前述した第1の実施形態と同様に、
図6に示すように、動きベクトルの探索範囲を縦横共に
探索基準点151に対して−3〜+2画素の範囲505
Cとし、画像データは1画素あたり8ビットから構成さ
れているものとし、分割された小ブロックのサイズを8
×8画素とし、図9に示す多段階動きベクトル演算器1
64が9基の演算ユニット173を有している場合を例
として、本実施形態の装置の動作について詳細に説明す
る。なお、説明にあたっては、必要に応じて、前述の図
6から図8を援用する。
【0050】以下に詳細に説明するように、本実施形態
の装置は、第1段階の動きベクトル探索において全ての
候補点に対して画像データの上位2ビットを用いて予測
誤差を演算して候補点を9個に絞り、第2段階の動きベ
クトル探索において第1段階の探索で絞られた9個の候
補点に対して予測誤差を演算して、最終的に1個の候補
点(探索点)に絞り込んで探索を行うものである。
【0051】先ず、第1段階の動きベクトル探索では、
図6に示す36個の第1候補点152を対象に予測誤差
を演算する。即ち、図9に示す多段階動きベクトル検出
器164は、参照画像データ及び符号化対象画像データ
のそれぞれ上位2ビットを用いて動きベクトル候補群の
検出を行う。このとき、図10に示すように、1基の演
算ユニット173に対して4個の第1候補点152に対
応した予測誤差演算を割り当て、全9基の演算ユニット
173を用いることにより、全36個の第1候補点15
2の予測誤差の演算を並列に行う。
【0052】この第1段階の動きベクトル探索におい
て、図11に示すビットスライス制御部181は、時分
割して入力した4画素分の参照画像データ及び符号化対
象画像データのそれぞれ上位2ビットを順次切り出し
て、後段の差分演算用入力/キャリー制御器182に与
える。この時、ビットスライス制御部181は、図14
(a)に詳細を示すビットスライス制御部181の構成
が、等価的に同図(b)に示す構成となるように、同図
(a)に示す切替器群202Gの状態が制御される。こ
の結果、分配器201は、ビットスライス制御部181
に入力される8ビットデータの上位2ビットを切り出
し、これが後段のレジスタ203に共通に入力される。
【0053】このビットスライス制御部181への画像
データの入力は、4画素分の符号化対象画像データ及び
参照画像データをそれぞれ4回に時分割して行われ、符
号化画素および参照画素のそれぞれについて、4基のレ
ジスタからなるレジスタ群203Gに4画素分の各画像
データの上位2ビットを保持して、図11に示す差分演
算用入力/キャリー制御器182に出力する。
【0054】次に、図11に示す差分演算用入力/キャ
リー制御器182は、図16(a)に示すように、入力
端子群[a0,a1,b0,b1,c0,c1,d0,
d1]に入力した4組の2ビットの参照画像データ及び
符号化画像データを中継して、そのまま出力端子群[a
2,a3,b2,b3,c2,c3,d2,d3]から
出力し、後段の差分演算器群183Gに与える。この
時、キャリー入力端子群[b4,c4,d4]に入力さ
れるキャリーを中継せず、キャリー出力端子群[a5,
b5,c5]に“0”を出力し、各差分演算器183を
単独に機能させる。
【0055】そして、図11に示す差分演算器183の
それぞれは、4画素分の上位2ビットの参照画像データ
および符号化画像データを入力して差分を演算し、3ビ
ットの差分データを後段の絶対値演算器184に与え
る。絶対値演算器184は、入力した3ビットの差分デ
ータの絶対値を求めて、結果を2ビットの絶対値データ
として後段の加算器用入力/キャリー制御器185に与
える。この際、同図の絶対値演算器184間のキャリー
は使用せず、各絶対演算器184も単独で機能する。
【0056】次に、同図の加算器用入力およびキャリー
制御器185は、図17(a)に示すように、入力端子
群[e0,e1,f0,f1,g0,g1,h0,h
1]に入力したデータを、そのまま出力端子群[e2,
e3,f2,f3,g2,g3,h2,h3]から出力
し、後段の加算器群186Gに与える。この時、キャリ
ー入力端子群(f4,g4,h4)に入力するキャリー
を中継せず、キャリー出力端子群[e5,f5,g5]
に強制的に“0”を出力し、各加算器を単独に機能させ
る。この結果、図11に示す各加算器186は、絶対値
演算器184の出力(2ビット)とレジスタ187の出
力(8ビット)との和を演算し、この演算結果はレジス
タ187に累積される。各レジスタ187の累積結果
は、対応する候補点の予測誤差となる。即ち、4個の候
補点の予測誤差が4個のレジスタ187に格納される。
【0057】また、図11に示す統合部188は、図1
5(a)に示す統合部188の構成が同図(b)に示す
構成と等価となるように、その切替器211及び212
の状態が制御される。すなわち、同図(b)に示すよう
に、統合部188は、入力される4系統の8ビットデー
タの中から切替器211で1系統のみを選択してレジス
タ213の上位8ビットに入力する。また、レジスタ2
13の下位6ビットには“0”を入力し、これを上位8
ビットに連結して、図11に示す演算ユニット173の
14ビットの出力(差の絶対値和)とする。これを4回
繰り返すことで4個の候補点の予測誤差としての差の絶
対値和が、図10に示す各演算ユニット173から順次
出力される。
【0058】従って、計9個の演算ユニット173のそ
れぞれから4個の予測誤差が出力されると、36個全て
の候補点についての予測誤差が得られることになる。こ
れらの候補点の中から、図10に示す比較選択器174
により予測誤差の小さい順に9個が選択され、この9個
の候補点を第2段階の動きベクトル探索における探索対
象であるところの図7に示す第2候補点153として、
第1段階の動きベクトル探索が終了する。
【0059】次に、上述の第1段階の動きベクトル探索
で求められた9個の第2候補点153について、第2段
階の動きベクトル探索を行う。第2段階の動きベクトル
検出では、図7に示す9個の第2候補点153を対象と
して予測誤差の演算を行い、予測誤差が最小となる候補
点を特定して図8に示す探索点154を求め、動きベク
トルを検出する。
【0060】以下、第2段階の動きベクトル探索につい
て説明する。先ず、図10に示す1基の演算ユニット1
73に1個の第2候補点153の予測誤差の演算を割り
当て、9個の第2候補点153の予測誤差の演算を9基
の演算ユニット173で行う。すなわち、図11の演算
ユニット173の差分演算器群183G、加算器群18
6G、およびレジスタ群187Gのそれぞれにおける構
成要素間をキャリーを介して縦従的に結合して機能さ
せ、1個の第2候補点153について予測誤差の演算を
行うように機能させる。この時、予測誤差の演算は、画
像データの全ビット(8ビット/1画素)を用いて行
い、図7に示す全9個の候補点の予測誤差のうち図10
に示す比較選択器174により予測誤差の大小を比較
し、予測誤差が最小となる候補点を特定して最終的な動
きベクトルを検出する。
【0061】以下、詳細に説明する。先ず、第2段階の
動きベクトル探索にあたって、図11に示すビットスラ
イス制御部181は、入力した全ビット(8ビット/1
画素)の参照画像データおよび符号化対象画像データを
上位側より2ビット毎の4組に分け、後段の差分演算用
入力/キャリー制御器182に入力する。この時、ビッ
トスライス制御部181は、図14(a)に示すビット
スライス制御部181の構成が、同図(c)に示す構成
と等価となるように、その切替器群202Gの状態が制
御され、入力される8ビットデータのうち分配器201
で上位側から2ビット毎に分けて後段のレジスタ群20
3Gを構成する各レジスタに出力する。
【0062】また、図11に示す差分演算用入力/キャ
リー制御器182は、図16(b)に示すように、入力
端子群[a0,a1,b0,b1,c0,c1,d0,
d1]に入力した4組の2ビットの参照画像データおよ
び符号化対象画像データを中継して、そのまま出力端子
群[a2,a3,b2,b3,c2,c3,d2,d
3]から出力し、後段の差分演算器群183Gに与え
る。
【0063】また、この差分演算用入力/キャリー制御
器182は、各差分演算器183のキャリー出力をキャ
リー入力端子群(b4,c4,d4)にそれぞれ入力
し、これをキャリー出力端子群(a5,b5,c5)か
ら出力する。これにより、リップル・キャリー方式によ
り下位側からのキャリーが上位側に伝達され、4基の差
分演算器183が縦従的に機能し、1つの8ビット演算
器として動作する。このように機能する差分演算器群1
83Gは、参照画像データ及び符号化対象画像データの
全ビット(8ビット/1画素)を用いて8ビットの差分
演算を行い、この演算結果を後段の絶対値演算器群18
4Gに与える。
【0064】絶対値演算器群184Gは、前段の差分演
算器群183Gから与えられた差分データの絶対値を求
め、後段の加算器用入力/キャリー制御器185に与え
る。この時、4基の絶対値演算器184は互いにキャリ
ーを介して従属的に結合され、1個の絶対値演算器とし
て機能する。またこの時、同図11に示す加算器用入力
/キャリー制御器185は、図17(b)に示すよう
に、入力端子群[e0,e1,f0,f1,g0,g
1,h0,h1]に入力したデータを、そのまま出力端
子群[e2,e3,f2,f3,g2,g3,h2,h
3]から出力し、後段の加算器群186Gに与える。
【0065】また、後段の加算器群186Gのキャリー
出力をキャリー入力端子群[f4,g4,h4]に入力
し、これをキャリー出力端子群[e5,f5,g5]か
ら出力して、下位側から上位側の加算器186にリップ
ル・キャリー方式によりキャリーを伝達し、加算器群1
86Gを構成する4基の加算器186を1つの加算器と
して縦従的に機能させる。
【0066】すなわち、図11に示す加算器群186G
は、図13(a)に詳細な構成を示すように、キャリー
を介して4基の加算器186が従属的に結合して構成さ
れ、ビット幅が拡張された1つの加算器として機能す
る。ここで、下位側のビットの演算を担う3基の加算器
186は、2ビットデータの全加算器として動作し、上
位側2ビットの演算を担う最上位の加算器186は、8
ビットデータと2ビットデータとの加算器として動作す
る。このようにして、加算器群186Gは全体として図
13(b)に示すように、14ビット及び8ビットの入
力と14ビットの出力を備えた1つの加算器として機能
する。
【0067】この加算器群186Gの14ビットの出力
は、図11に示すレジスタ群187Gに格納されるが、
この時、同図に示す4基のレジスタ187のそれぞれ
は、上位側から8ビット、2ビット、2ビット、2ビッ
トのみが使用され、全体として14ビットのレジスタと
して動作する。従って、図11においてキャリーを介し
て従属的に統合された加算器群186Gとレジスタ群1
87Gとは、8ビット入力の累積加算器として機能し、
この累積結果は入力した画像データの候補点の予測誤差
となる。
【0068】また、図11に示す統合部188は、図1
5(a)に詳細に示す統合部188の構成が、同図
(c)に示す構成と等価となるように、切替器211及
び212の状態が制御され、図11に示す14ビットの
レジスタとして機能するレジスタ群187Gの出力は、
図15(c)に示す統合部188を構成するレジスタ2
13に保持され、これが図10に示す演算ユニット17
3の出力(予測誤差)として、同図に示す比較器174
に与えられる。そして、比較器174は、前段の9基の
演算ユニット173から与えられる予測誤差の大小を比
較して、予測誤差が最小となる候補点を図8に示す探索
点515として特定し、動きベクトルを算出する。この
動きベクトルは図9に示すベクトル記憶装置166に記
憶され、ベクトル記憶装置166は画像の各小ブロック
の動きベクトルを蓄積して、各画像フレームの動きベク
トル情報を格納する。
【0069】以上、詳細に説明したように、第2の実施
形態では、図11に示す差分演算用入力/キャリー制御
器182と加算用入力/キャリー制御部185を用いて
リプル・キャリー方式によりキャリーを伝達することに
より、差分演算器183、絶対値演算器184、加算器
186により構成される予測誤差演算ユニットを従属的
に統合したが、特にキャリーの伝達方式としては、特に
リプル・キャリー方式に限定されるものでなく、例え
ば、高速演算を目的として桁上がり処理を先見的に行う
キャリー・ルック・アヘッド方式を用いて実現すること
も可能である。
【0070】また、上述した第1及び第2の実施形態で
は、動きベクトルを検出するにあたって、2段階に分け
て候補点の探索を行ったが、さらに段階数を増やしても
よい。さらに、上述した第2の実施形態では、演算ユニ
ット173を4基の差分演算器183で構成したが、こ
れに限定されるものではなく、対象とする画像データの
構造に応じて適切な数の差分演算器を設ければよい。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
以下の効果を得ることができる。即ち、請求項1に記載
の発明によれば、先ず画像データの上位ビットのみを用
いて動きベクトル候補群を検出し、この動きベクトル候
補群を対象としてさらに詳細な予測誤差の演算を行うよ
うに構成したので、動きベクトル探索のための演算量を
大幅に削減することができる。
【0072】しかも、初期の段階では画像データの上位
側のビットのみを用い、動きベクトル候補群を絞り込む
に従ってより多くのビットを用いて予測誤差の演算処理
を行うように構成したので、初期の探索段階で画像デー
タのビット数を削減しても、動きベクトルの検出精度に
与える影響はほとんどなく、動きベクトルの誤検出を有
効に防止することができる。
【0073】また、請求項2〜請求項4に記載の発明に
よれば、第一段階の探索とそれ以降の探索段階で、1つ
の予測誤差演算部を共通に使用し動作させるように構成
したので、動きベクトルの検出精度を低下させることな
く、ハードウェアの規模を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る動きベクトル検出装置の
構成図である。
【図2】第1の実施形態に係る動きベクトル検出装置を
構成する第1段階動きベクトル検出器の構成図である。
【図3】第1の実施形態に係る動きベクトル検出装置の
第1段階動きベクトル検出器を構成する演算ユニットの
構成図である。
【図4】第1の実施形態に係る動きベクトル検出装置を
構成する第2段階動きベクトル検出器の構成図である。
【図5】第1の実施形態に係る動きベクトル検出装置の
第2段階動きベクトル検出器を構成する演算ユニットの
構成図である。
【図6】第1及び第2の実施形態に係る動きベクトル検
出装置の動作を説明するための説明図である。
【図7】第1及び第2の実施形態に係る動きベクトル検
出装置の動作を説明するための説明図である。
【図8】第1及び第2の実施形態に係る動きベクトル検
出装置の動作を説明するための説明図である。
【図9】第2の実施形態に係る動きベクトル検出装置の
構成図である。
【図10】第2の実施形態に係る動きベクトル検出装置
を構成する多段階動きベクトル検出器の構成図である。
【図11】第2の実施形態に係る動きベクトル検出装置
を構成する演算ユニットの構成図である。
【図12】第2の実施形態に係る動きベクトル検出装置
の演算ユニットを構成する加算器群の構成図である。
【図13】(a)は、第2の実施形態に係る動きベクト
ル検出装置の演算ユニットを構成する加算器群の構成図
である。(b)は、(a)に示す回路構成をシンボル化
して表した図である。
【図14】(a)〜(c)は、第2の実施形態に係る動
きベクトル検出装置の演算ユニットを構成するビットス
ライス制御部の構成図である。
【図15】(a)〜(c)は、第2の実施形態に係る動
きベクトル検出装置の演算ユニットを構成する統合部の
構成図である。
【図16】(a)及び(b)は、第2の実施形態に係る
動きベクトル検出装置の演算ユニットを構成する差分演
算用入力/キャリー制御器の動作の説明図である。
【図17】(a)及び(b)は、第2の実施形態に係る
動きベクトル検出装置の演算ユニットを構成する加算器
用入力/キャリー制御器の動作の説明図である。
【図18】ブロックマッチング法の概念を説明するため
の説明図である。
【図19】簡略探索法による動きベクトルの検出法を説
明するための説明図である。
【符号の説明】
100A 1次動きベクトル検出部 100B 2次動きベクトル検出部 101 参照フレーム第1メモリ 102 対象フレーム第1メモリ 103 第1データ制御部 104 第1段階動きベクトル検出器 105 ベクトル記憶装置 106 参照フレーム第2メモリ 107 対象フレーム第2メモリ 108 第2データ制御部 109 第2段階動きベクトル検出器 161 参照フレームメモリ 162 対象フレームメモリ 163 データ制御部 164 多段階動きベクトル検出器 165 多段階動きベクトル検出制御器 166 ベクトル記憶装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロックマッチング法を用いて動きベク
    トルを検出する動きベクトル検出装置において、 画像データの上位側のビットを用いて予測誤差を演算
    し、該演算の結果に基づき動きベクトル候補群を検出す
    る第1の動きベクトル検出手段と、 前記動きベクトル候補群に対応する画像データの前記上
    位側のビットと該ビットの下位側のビットとを用いて予
    測誤差を演算し、該演算の結果に基づき前記動きベクト
    ル候補群の中から動きベクトルを検出する第2の動きベ
    クトル検出手段とを備えたことを特徴とする動きベクト
    ル検出装置。
  2. 【請求項2】 第1及び第2の動きベクトル検出手段
    は、画像データの上位側のビット数をビット長とするビ
    ット列を入力して予測誤差を演算する複数の予測誤差演
    算手段を共有して備え、 前記複数の予測誤差演算手段が、それぞれ独立的に機能
    して、第1の動きベクトル検出手段として予測誤差を演
    算し、 前記複数の予測誤差演算手段が、キャリーを介して縦従
    的に機能して、第2の動きベクトル検出手段として予測
    誤差を演算することを特徴とする請求項1に記載の動き
    ベクトル検出装置。
  3. 【請求項3】 キャリーは、リップル・キャリー方式に
    より生成されることを特徴とする請求項2に記載の動き
    ベクトル検出装置。
  4. 【請求項4】 キャリーは、キャリー・ルック・アヘッ
    ド方式により生成されることを特徴とする請求項2に記
    載の動きベクトル検出装置。
JP23440696A 1996-09-04 1996-09-04 動きベクトル検出装置 Pending JPH1079943A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23440696A JPH1079943A (ja) 1996-09-04 1996-09-04 動きベクトル検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23440696A JPH1079943A (ja) 1996-09-04 1996-09-04 動きベクトル検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1079943A true JPH1079943A (ja) 1998-03-24

Family

ID=16970516

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23440696A Pending JPH1079943A (ja) 1996-09-04 1996-09-04 動きベクトル検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1079943A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005175872A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Sony Corp 動きベクトル検出装置、および動きベクトル検出方法、並びにコンピュータ・プログラム
JP2008060892A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Sanyo Electric Co Ltd 動き検出装置及び方法並びに撮像装置
JP2010034997A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Sony Corp 動きベクトル検出装置、動きベクトル検出方法及びプログラム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005175872A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Sony Corp 動きベクトル検出装置、および動きベクトル検出方法、並びにコンピュータ・プログラム
JP4525064B2 (ja) * 2003-12-11 2010-08-18 ソニー株式会社 動きベクトル検出装置、および動きベクトル検出方法、並びにコンピュータ・プログラム
JP2008060892A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Sanyo Electric Co Ltd 動き検出装置及び方法並びに撮像装置
JP2010034997A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Sony Corp 動きベクトル検出装置、動きベクトル検出方法及びプログラム
JP4697275B2 (ja) * 2008-07-30 2011-06-08 ソニー株式会社 動きベクトル検出装置、動きベクトル検出方法及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4141034A (en) Digital encoding of color video signals
US5274453A (en) Image processing system
US4937666A (en) Circuit implementation of block matching algorithm with fractional precision
JPH04501648A (ja) 画像列の動作を予測しかつ階層的コード化を行う方法及び装置
US6611559B1 (en) Apparatus and method of detecting motion vectors by calculating a correlation degree between each candidate block
JPH1079943A (ja) 動きベクトル検出装置
Kaukoranta et al. Vector quantization by lazy pairwise nearest neighbor method
US6707946B1 (en) Partition decoding method and device
US5991340A (en) Method and system for encoding and decoding data using run prediction
US5781128A (en) Data compression system and method
JP6881441B2 (ja) 算術符号化装置、算術符号化方法、及び、算術符号化回路
JP2608909B2 (ja) 動画像の予測符号化方式
JP2004229150A (ja) 動きベクトル探索方法および装置
WO1998030016A2 (en) Method and apparatus for half pixel sad generation
JPH01265684A (ja) 動き補償フレーム間予測符号化および復号化装置
JPH0569354B2 (ja)
JPH0368597B2 (ja)
JPH1013842A (ja) マルコフモデル画像符号化装置
JP2941751B2 (ja) 動きベクトル検出方法およびその装置
JPH0993581A (ja) 動画像符号化装置の動き検出装置
KR100316411B1 (ko) 제어 그리드 보간방식에 따른 영상부호기에서 판별형 벡터양자화를 이용한 제어점의 움직임 벡터 산출 장치
JP2007110602A (ja) 動きベクトル検出装置
JPH0834433B2 (ja) 符号化装置及び符号化方法
JP2000041251A (ja) 動きベクトル検出装置
JP2000134626A (ja) 動きベクトル符号化/復号方法および該方法を記録した記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040525

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041005