JPH1078447A - 回転検出装置と電子式軸流羽根車式水道メータ - Google Patents

回転検出装置と電子式軸流羽根車式水道メータ

Info

Publication number
JPH1078447A
JPH1078447A JP23481196A JP23481196A JPH1078447A JP H1078447 A JPH1078447 A JP H1078447A JP 23481196 A JP23481196 A JP 23481196A JP 23481196 A JP23481196 A JP 23481196A JP H1078447 A JPH1078447 A JP H1078447A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic sensor
rotation
permanent magnet
ferromagnetic
chips
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23481196A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshikatsu Imai
敏活 今井
Yukihisa Shikita
幸久 敷田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Tokei Denki Co Ltd
Original Assignee
Aichi Tokei Denki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aichi Tokei Denki Co Ltd filed Critical Aichi Tokei Denki Co Ltd
Priority to JP23481196A priority Critical patent/JPH1078447A/ja
Publication of JPH1078447A publication Critical patent/JPH1078447A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)
  • Indicating Or Recording The Presence, Absence, Or Direction Of Movement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 横型ウォルトマン式水道メータのような電子
式軸流羽根車式水道メータの羽根車の回転を検出する。
小形にする。温度変化や経時変化に悪影響されなくす
る。安定した動作を実現する。生産を容易にする。 【解決手段】 軸線Xに対称にNS着磁した永久磁石の
回転方向を磁気センサ15の信号に基づいて検出する。
磁気センサ基板22に2つのチップ20,21が搭載さ
れている。各チップ20,21は永久磁石14の回転角
でほぼ45°の位相θだけずらした位置にある。チップ
20の強磁性抵抗体18は直線27に対して45°傾斜
している。チップ21の強磁性抵抗体19は直線28と
45°の角をなす。各チップの信号波形は鋸歯状波状に
なり、互いに45°の位相差をもつ。これからデューテ
ィ50%で互いに45°位相差のある信号を作る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転検出装置と、こ
の回転検出装置を用いた電子式軸流羽根車式水道メータ
に関する。
【0002】
【従来の技術】モータや歯車等の回転体の回転方向検出
器として、特公昭63−18140号公報の従来技術が
公知である。
【0003】この回転方向検出器は、被測定回転体の回
転軸先端に取り付けた一個の永久磁石と、この永久磁石
の回転により生じる漏洩磁場方向の変化を検出する複数
の磁場検出素子を有し、しかもこれらの複数の磁場検出
素子が前記永久磁石の回転軸の延長線上もしくはその実
質的近傍に配置され、かつこれらの複数の磁場検出素子
の少なくとも2つが前記永久磁石の回転に対して互いに
位相の異なる出力を生じるように配置された一個の磁気
センサと、この磁気センサの出力を検出し前記永久磁石
の回転軸の回転方向を判別する駆動検出回路とから構成
され、しかも、前記永久磁石はその回転軸に対し、ほぼ
対称に着磁され、また前記複数の磁場検出素子はその少
なくとも二つが強磁性体磁気抵抗(効果)素子からな
り、かつ回転方向に45°の角度をなすように配置され
ている。
【0004】上記従来技術を利用して、電子式接線流羽
根車式水道メータの羽根車の回転を検出する回転検出装
置の一部を図9と図10に示す。図9(a)において、
1は羽根車の回転軸、2は回転軸1の上端に取り付けら
れた永久磁石で、回転軸に対して対称に着磁されてい
る。N,Sはその磁極でいわゆる端面着磁されている。
【0005】3は磁気抵抗素子で、平らなガラス等の絶
縁基板上に強磁性体の薄膜を真空蒸着法などで蒸着し、
これをホトリソグラフィー・エッチングにより抵抗体パ
ターンに形成し、更に抵抗体パターンを形成するのと同
様の方法で電極を形成したチップ4をケースに封入して
構成してある。
【0006】抵抗体パターンはジグザグ状に形成された
第1の抵抗体パターン5と、第2の抵抗体パターン6と
からなり、第2の抵抗体パターン6もジグザグ状に形成
されている。
【0007】7,8,9はリードで、リード7は抵抗体
パターン5の一端に、リード8は抵抗体パターン5と6
の共通接続部に、リード9は抵抗体パターン6の他端に
それぞれ電気的に接続されている。
【0008】両抵抗体パターン5,6を絶縁基板上に形
成したチップ4は、厚みの小さいケースに封入されて磁
気抵抗素子3が構成され、回転軸1の軸線の上方延長線
上に永久磁石2からわずか離れて配設され、かつチップ
4の平面が回転軸1の軸線と直角に配設されている。
【0009】従って、永久磁石2の漏洩磁場が絶縁基板
上の抵抗体パターン(以下単に抵抗体と略記する)5,
6の面内で回転し、この回転磁界によって抵抗体5,6
の抵抗値が変化する。
【0010】磁気抵抗素子3を図9(b)に示すよう
に、リード7を接地(GND)し、リード9に直流電圧
+V0 を印加すると、リード8の出力として、回転軸1
の回転角θ(厳密には2θ)に対して正弦波状に変化す
る図9(c)に示すような電圧波形が得られる。
【0011】リード8の電圧Vは、 V=(V0 /2)+ΔVsin2θ の関係で、回転角θの関数であらわされる。
【0012】水道メータでは、この電圧Vを図10に示
す波形整形回路でデューティ50%の方形波(パルス出
力波形)に整形して利用している。図10の波形整形回
路は、磁気抵抗素子3の出力リード8の電圧波形を帰還
抵抗Rfを接続したコンパレータ10で方形波に整形す
る。ポテンショメータVRを調整して方形波のデューテ
ィを50%に調節する。出力波形は同図にパルス出力波
形として図示した方形波になる。
【0013】ところで、図9では互いにその長手方向
(主たる電流方向)を直角に配列した二つの抵抗体5と
6を設けた磁気抵抗素子3が1個だけ図示してあるが、
実際の電子式接線流羽根車式水道メータでは、同様の構
造のもう一つの別の磁気抵抗素子が、磁気抵抗素子3に
対して回転軸1の円周方向に45°だけ位相をずらして
配設され、この別の磁気抵抗素子の正波波状の電圧波形
を、図6の波形整形回路と同様の構成のもう一つの別の
波形整形回路で方形波のパルス出力波形に整形するよう
にしている。
【0014】こうすることで、図10の波形整形回路の
出力波形である方形波Aと、上記別の波形整形回路の出
力波形である方形波Bが得られ、両方形波AとBは回転
軸1の角度で45°だけ位相のずれた関係になる(図1
1)。
【0015】図11で、一方の方形波Aの立上り時点で
は、他方の方形波Bのレベルが“L”になっている。水
道メータを流れる水の方向が逆になって、羽根車の回転
軸1の回転方向が逆になると、両方形波AとBの位相が
逆になり、方形波Aの立上り時点で他方の方形波Bのレ
ベルが“H”レベルに変わる。
【0016】この関係を利用して、回転軸1の回転方向
を知ることができ、このことは、前記特公昭63−18
140号公報の従来技術に詳しく記述されている。図1
1の従来例では、両方形波A,Bのデューディが何れも
50%で、両方形波A,Bの電気的な位相差は90°
(回転軸1の回転の位相差で表現すると45°)であ
り、方形波A,Bの1/4周期になっていて、このよう
な関係に両方形波のデューディと位相差を定めると、回
転軸1の回転方向を安定して確実に検知できる。
【0017】ところで、上記従来の電子式接線流羽根車
式水道メータでは、互いに90°の角度に形成された二
つの抵抗体5,6を有する磁気抵抗素子3と、同様の構
造の図示されてない別の磁気抵抗素子を、回転軸1の回
転方向に45°位相をずらして配置することで図11に
示すA,B二つの方形波を得るようにしているが、磁気
抵抗素子例えば3を構成する二つの抵抗体5,6のうち
一方の5だけを感磁性の強磁性磁気抵抗体で構成し、他
方の抵抗体6は磁気に感じない固定抵抗で構成するか、
定電流源で構成し、別のもう一つの図示してない磁気抵
抗素子も同様に強磁性磁気抵抗体と、固定抵抗又は定電
流源で構成しても、結果的に図11のように互いに位相
が45°ずれた方形波を得ることができる。
【0018】このように、少なくとも二つの強磁性抵抗
体を互いに位相をずらせばよく、望ましくは45°の位
相をずらして配設されておれば良く、このことは、前記
特公昭63−18140号公報に詳記されている。
【0019】ところで、横型ウォルトマン型電子式水道
メータでは、羽根車の回転軸の両端に軸受が配設されて
いることから、羽根車の回転を検出する磁気抵抗素子を
回転軸の延長線上に配設することが困難であるため、回
転軸に取り付けた永久磁石の半径方向に近接配置する。
【0020】このような永久磁石と磁気抵抗素子との配
置は、水道メータを小形化するには好都合で、例えば特
開平5−99711号公報記載のタービン式流量計で公
知である。
【0021】図12はこの種の従来技術で、同図(a)
(b)に示すように回転軸1の一端に取り付けられ円周
がN,S2極に着磁された永久磁石2に対し、永久磁石
2の半径方向に離れて磁気抵抗素子3を近接配置してい
る。
【0022】磁気抵抗素子3の構造は図5の従来技術の
場合と同じで、第1の抵抗体5と第2の抵抗体6が縦横
に形成されてケースに収納されている。つまり、第1の
抵抗体5のパターンの折り返しの長手方向は回転軸1と
永久磁石2のほぼ円周接線方向を向いており、第2の抵
抗体6のパターンの折り返しの長手方向は回転軸1と永
久磁石2のほぼ半径方向を向いている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】前記特公昭63−18
140号公報や図9の従来技術では、横型ウォルトマン
型電子式水道メータに適用するには、磁気抵抗素子を羽
根車の回転軸の延長線上に配設するのが困難で実用化で
きないという問題点があった。
【0024】また、特開平5−99711号公報や図1
2の従来技術では、羽根車の回転軸1が等速回転してい
る場合、永久磁石2のN極やS極が磁気抵抗素子3の方
向を向いているとき、つまりN又はSの磁極が磁気抵抗
素子3に最も接近した付近では、図12(b)に示すy
方向の強い磁界が短時間磁気抵抗素子3にかかる。そし
てN極とS極の間では、磁気抵抗素子3にかかる磁界が
弱くなり、x方向の印加時間が長くなる。
【0025】そのため、リード8の出力電圧Vは、図1
3のように正弦波から大幅に歪んだ波形になる。なお、
図13で実線はリード9に+V0 の電圧をかけてリード
7を接地したときのリード8の出力電圧波形、破線ロは
印加する電圧を逆向きにした場合の出力電圧波形であ
る。
【0026】このように、図12の従来技術では、出力
電圧波形が正弦波から大きく歪んだ波形になる。そのた
め、この出力電圧波形をコンパレータ等の波形整形回路
で方形波に整形するとデューディを50%にしにくく、
できたとしても、デューディが変化し易い位置になるの
で電子回路の動作が不安定になるという問題点があっ
た。
【0027】更にまた、特開平5−99711号公報や
図12の従来技術では、一つの磁気抵抗素子3で回転を
検出しているために、回転方向を検出することができ
ず、水道メータでは、正流と逆流を検出できなくて正確
な水使用量を計量できないという問題点もあった。
【0028】そこで、本発明はこれらの問題点を解消で
きる回転検出装置と、この回転検出装置を用いた電子式
軸流羽根車式水道メータを提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、回転軸に同軸的に取り付けら
れ、2極着磁された円形永久磁石と、前記円形永久磁石
の回転により生じる漏洩磁場の方向の変化を検出する磁
気センサとからなり、前記磁気センサを前記円形永久磁
石の外周面に近接配置した回転検出装置において、前記
円形永久磁石の着磁が回転軸に対して対称であり、前記
磁気センサは、四角形の磁気センサ基板上に2つの四角
形の絶縁基板に形成された磁気抵抗素子を前記磁気セン
サ基板の一つの辺に前記各絶縁基板の一辺が平行になる
ようにし、かつ離して配置され、前記磁気抵抗素子の主
たる抵抗パターンの方向が前記各磁気抵抗素子と前記回
転軸間の線に対して45°になるように形成されたもの
で、前記磁気センサにおける前記磁気センサ基板の一つ
の辺が前記円形永久磁石の外周面に近接配置され、かつ
前記磁気センサ基板面が回転軸に対して直交しているこ
とを特徴とする回転検出装置である。
【0030】請求項2の発明は、回転軸が羽根車(1
3)の回転軸(12)であって、かつ前記磁気センサ
(15)の出力から水使用量を算出するように構成した
ことを特徴とする請求項1の回転検出装置を用いた電子
式軸流羽根車式水道メータである。
【0031】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を実施例
1と実施例2に基づいて説明する。 〔実施例1〕図1〜図3において、11は電子式軸流羽
根車式水道メータとしての横型ウォルトマン式水道メー
タで、左右両端を軸承された回転可能の回転軸12と、
該回転軸に取り付けられた羽根車13と環状の永久磁石
14と、永久磁石14の外周にその先端部を近接配置し
た磁気センサ15等を有する。Xは永久磁石14の軸線
である。
【0032】磁気センサ15は矩形の外形を有する平板
状のガラス絶縁基板16,17上に折り返し状の強磁性
抵抗体18,19を夫々形成した第1と第2のチップ2
0,21を搭載した長方形の外形を有する平板状のセラ
ミック製磁気センサ基板22を、静電シールドのために
金属箔でくるみ、更に機械的保護と防湿のために周囲が
プラスチック23で被覆成形されている。
【0033】プラスチック23の外形つまり磁気センサ
15の外形は全体がほぼ円柱形で、その外形Φは20m
m、全高Hは35mmである。なお、図1では折り返し
状の強磁性抵抗体18,19を簡略化してハッチング様
の平行線で表現しているが、実際には周知の折り返し状
のパターンに形成されている。
【0034】第1のチップ20は、磁気センサ基板22
の一面の一つの角(すみ)24に、チップ20の外周の
隣接する2辺16a,16bが磁気センサ基板22の外
周の隣接する2辺22a,22bに沿うように搭載され
ている。
【0035】第2のチップ21は、磁気センサ基板22
の一面の前記1つの角24に隣り合う他の1つの角25
にチップ21の外周の隣接する2辺17b,17cが磁
気センサ基板22の外周の隣接する2辺22b,22c
に沿うように搭載されている。
【0036】磁気センサ基板22の外周のうち、前記両
角(すみ)24,25を結ぶ1辺22bを、該1辺22
bの中央22Bから永久磁石14の軸線Xに直角に引い
た半径方向の直線26に対して直交させ、かつ磁気セン
サ基板22の面を前記軸線(X)に直交する永久磁石1
4の回転面内に配設することにより、第1のチップ20
と第2のチップ21を永久磁石14の外周に適宜の角
度、例えば30°〜45°の位相をずらして配設してい
る。
【0037】この角度をθとすると、図1に示すように
永久磁石14の軸線Xから半径方向に延長して第1のチ
ップ20の強磁性抵抗体18のほぼ中央を通る直線27
と、永久磁石14の軸線Xから半径方向に延長して第2
のチップ21の強磁性抵抗体19のほぼ中央を通る直線
28とがなす角がθとなる。
【0038】なお、実際には、チップ20,21をなる
べく永久磁石14に近づけることで磁気センサの感度を
上げ、しかも両チップ20,21間の位相のずれを45
°に近づけて、図11に示すようにA,B両方形波の位
相のずれを周期Tの1/4に近づけるのが好ましいが、
水道メータの小形化という面も考慮して、実施例では、
θを45°より小さい36°としている。
【0039】なお、θが36°になったのは具体的には
磁気センサ基板22の幅が、小形化のために16mmし
かとれなかったためでもある。こうすることで、永久磁
石14の直径(外径)17mm、半径8.5mmに対し
て、軸線Xから図1の磁気センサ基板22の下端中央2
2Bまでの距離を14mm、軸線Xから磁気センサ15
の下端までの距離を13mmにすることができ、永久磁
石との間隔が4.5mmになった。
【0040】第1のチップ20に形成した折り返しの強
磁性抵抗体18の長手方向つまり主たる電流の方向は直
線27に対して45°の角度に定めてある。また第2の
チップ21に形成した折り返しの強磁性抵抗体19の長
手方向つまり主たる電流の方向は直線28に対して45
°の角度に定めてある。こうすることで、後述するよう
に磁気センサの出力波形は、鋸歯状波に近い波形にな
り、図13に示すような不都合な歪波になるのを避けら
れた。
【0041】第1のチップ20と第2のチップ21を搭
載した磁気センサ基板22は永久磁石14の回転に伴う
強磁性抵抗体18,19の抵抗変化を方形波のパルス信
号に変換整形する基準抵抗や集積回路が形成されて、図
4のような電子回路を構成している。
【0042】図4において、R1〜R4は強磁性抵抗体
18と共にブリッジ回路を構成する基準抵抗、29はこ
のようなブリッジ回路の出力信号を方形波に整形する波
形整形回路を抵抗R5,R6と共に構成するコンパレー
タである。
【0043】R8〜R9は強磁性抵抗体19と共にブリ
ッジ回路を構成する基準抵抗、30はこのようなブリッ
ジ回路の出力信号を方形波に整形する波形整形回路を抵
抗R12,R13と共に構成するコンパレータ、抵抗R
7は正電圧源+V0 か両ブリッジ回路へ電流を流す。
【0044】出力Aと出力Bにはチップ20と21で検
出した磁界の変化(永久磁石14の回転)を方形波に整
形したパルス信号が、図11で説明した方形波A,Bの
ように得られるが、この実施例では両パルス信号の位相
差は36°である。
【0045】出力Aと出力Bに得られた方形波のパルス
信号のデューディは後述するようにほぼ50%で、これ
ら両方形波のパルス信号に基づいて永久磁石14の回転
方向や回転数を周知の駆動検出回路などで判別する。ま
た、水道メータ11では、その信号を更に積算して水使
用量を算出する。
【0046】〔実施例2〕図5及び図6の実施例は前記
実施例1と比べて、第1と第2のチップ20,21に形
成した強磁性抵抗体の構成が異なり、そのために対応す
る電子回路の部分がわずかに相違している。
【0047】第1のチップ20のガラス製絶縁基板16
には実施例1の場合の強磁性抵抗体18と同じ角度(方
向)にその長手方向を形成した強磁性抵抗体18Aが設
けられ、更にこの強磁性抵抗体18Aに対してその長手
方向が直角に形成された別の強磁性抵抗体18Bが同一
チップに設けられ、両抵抗体18Aと18Bが電気的に
直列に接続されている。
【0048】第2のチップ21も同様に、実施例1の場
合の強磁性抵抗体19と同じ角度に形成した強磁性抵抗
体19Aと、この強磁性抵抗体19Aに対して直角に形
成された別の強磁性抵抗体19Bが同一チップに設けら
れ、両抵抗体19Aと19Bが電気的に直列接続されて
いる。
【0049】この実施例2の場合も、第1と第2のチッ
プ20,21は、実施例1の場合、つまり図1のチップ
20,21と同様に磁気センサ基板22の角(すみ)2
4,25に、各チップの縦・横を磁気センサ基板22の
縦・横に向きを揃えて搭載する。
【0050】こうすることで、磁気センサ15の電子回
路は、図6のようになり、従来の技術で説明した図10
の回路と殆ど同じ回路を2つ設けたものとなる。そし
て、この実施例2では、チップ20の強磁性抵抗体18
Aとチップ21の強磁性抵抗体19Aとが、永久磁石1
4の外周に近接して、円周角で適宜の角度、例えば36
°の位相をずらした位置に配置される。しかも各強磁性
抵抗体18Aと19Aの長手方向の角度は実施例1の図
1で説明した直線27,28に対し何れもそれぞれ45
°傾斜している。かつ、強磁性抵抗体18Aと19Aが
直列接続され、強磁性抵抗体19Aと19Bが直列接続
されている。
【0051】従って、実施例1に比べて、実施例2の場
合に第1と第2のチップの出力信号はほぼ同様の鋸歯状
波となり、その振幅は2倍となる。そして、第1と第2
のチップの出力信号同士の位相は永久磁石の回転角で例
えば36°だけずれたものとなる。
【0052】図7にこれらの出力信号を示す。同図は永
久磁石14が図1で時計方向に回転したときの信号波形
で、同図中、イは第1のチップの信号をロは第2のチッ
プの信号を示す。
【0053】信号イとロは、鋸歯状波を丸めたような波
形で、互いに永久磁石14の回転角で36°のずれがあ
る。つまり信号イに対し信号ロの位相は36°遅れてい
る。図8は、実施例2で永久磁石を反時計方向に逆転さ
せたときの信号イと信号ロの波形で、図7の場合と比較
して鏡像の関係になっており、信号ロに対し信号イの位
相が36°遅れている。
【0054】図7と図8の信号波形を見て明らかなよう
に、これを、図6の回路で方形波に波形成形すれば、ほ
ぼ50%のデューティが比較的安定して得られることが
わかる。
【0055】そのためには、強磁性抵抗体18Aと18
Bの磁場の影響がないときの抵抗値を、抵抗R2とR3
の抵抗値の和及び抵抗R4の抵抗値と同じに定める。ま
た、強磁性抵抗体19Aと19Bの磁場の影響がないと
きの抵抗値を、抵抗R9とR10の抵抗値の和及び抵抗
R11の抵抗値と同じに定める。
【0056】実際に、図6のように帰還抵抗R6,R1
3を用いた波形整形回路を用いた場合、時計方向回転の
正転時に50%であったデューティが反時計方向の逆転
時には40%となり、10%変化した。これは図7と図
8で説明したように、信号波形がほぼ鋸歯状波で、正転
時と逆転時では、波形の上昇、下降時の勾配の関係が逆
になるからである。
【0057】正帰還をかけないで波形整形したときに
は、正回転と逆回転でデューティの変化は殆どなかっ
た。正帰還をかけて整形回路にヒステリシスをかけるの
は、対ノイズ性を改善するためであるが、正転時と逆転
時にデューティが変るため、変化分を見込んで方形波の
出力パルスのデューティを設定すると良い。または、正
帰還をかけないのも一方法である。
【0058】ところで、本発明の装置や水道メータで、
磁気センサの消費電流を減らすには、センサを周知の方
法でパルス駆動すればよいが、パルス駆動する場合、検
出できる回転数は方形波の両パルス信号の重なりに依存
する。
【0059】実施例では、駆動パルスの周波数を256
Hzとした場合、水道メータに使用するのに十分な10
rpm以上の正逆回転の検出を安定して行うことができ
た。
【0060】
【発明の効果】本発明の回転検出装置は上述のように構
成されているので、永久磁石の外周に近接配置した小形
の磁気センサで、信号波形(方形波)のデューティを5
0%近くに容易に設定でき、しかも両信号パルスの重な
りも適当な値が安定して得られるため、温度変化や経時
変化に対して安定した動作が期待できる。また、性能が
安定したものを容易に生産できる。
【0061】そして、この回転検出装置を横型ウォルト
マン式水道メータのような電子式軸流羽根車式水道メー
タに用いることにより、小流から大流までの広い流量範
囲にわたって器差の安定したメータを小型に実現でき、
温度変化や経時変化に対して磁気センサの性能が変化し
て器差に悪影響を及ぼさない水道メータを実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における永久磁石と磁気セン
サの関係を説明する側面略図である。
【図2】本発明の水道メータの実施例の縦断面図であ
る。
【図3】本発明の一実施例に用いる磁気センサと永久磁
石を示すもので、(a)は一部縦断面正面図、(b)は
一部縦断面側面図である。
【図4】本発明の一実施例の要部の電子回路図である。
【図5】本発明の別の実施例に用いる磁気センサ用チッ
プで、(a)は第1のチップの側面図、(b)は第2の
チップの側面図である。
【図6】本発明の別の実施例の要部の電子回路図であ
る。
【図7】本発明の別の実施例の正転時の信号波形を示す
図である。
【図8】本発明の別の実施例の逆転時の信号波形を示す
図である。
【図9】従来技術で、(a)は斜視図、(b)は電気回
路図、(c)は出力電圧波形を示す線図である。
【図10】従来技術で、磁気抵抗素子の出力電圧を方形
波に整形する波形整形回路の回路図である。
【図11】方形波の二つのパルス信号から正回転と逆回
転を判別する原理を説明する図である。
【図12】別の従来技術で、(a)は斜視図、(b)は
左側面図である。
【図13】図12の従来技術で得られる信号電圧波形を
示す図である。
【符号の説明】
11 電子式軸流羽根車式水道メータ 12 回転軸 13 羽根車 14 永久磁石 15 磁気センサ 16,17 絶縁基板 16a,16b,17b,17c 辺 18,18A,18B,19,19A,19B 強磁
性抵抗素子 20,21 チップ 22 磁気センサ基板 22a,22b,22c 辺 22B 中央 24,25 角(すみ) 26,27,28 直線 X 軸線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に同軸的に取り付けられ、2極着
    磁された円形永久磁石と、 前記円形永久磁石の回転により生じる漏洩磁場の方向の
    変化を検出する磁気センサとからなり、 前記磁気センサを前記円形永久磁石の外周面に近接配置
    した回転検出装置において、 前記円形永久磁石の着磁が回転軸に対して対称であり、 前記磁気センサは、四角形の磁気センサ基板上に2つの
    四角形の絶縁基板に形成された磁気抵抗素子を前記磁気
    センサ基板の一つの辺に前記各絶縁基板の一辺が平行に
    なるようにし、かつ離して配置され、前記磁気抵抗素子
    の主たる抵抗パターンの方向が前記各磁気抵抗素子と前
    記回転軸間の線に対して45°になるように形成された
    もので、 前記磁気センサにおける前記磁気センサ基板の一つの辺
    が前記円形永久磁石の外周面に近接配置され、かつ前記
    磁気センサ基板面が回転軸に対して直交していることを
    特徴とする回転検出装置。
  2. 【請求項2】 回転軸が羽根車(13)の回転軸(1
    2)であって、かつ前記磁気センサ(15)の出力から
    水使用量を算出するように構成したことを特徴とする請
    求項1記載の回転検出装置を用いた電子式軸流羽根車式
    水道メータ。
JP23481196A 1996-09-05 1996-09-05 回転検出装置と電子式軸流羽根車式水道メータ Pending JPH1078447A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23481196A JPH1078447A (ja) 1996-09-05 1996-09-05 回転検出装置と電子式軸流羽根車式水道メータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23481196A JPH1078447A (ja) 1996-09-05 1996-09-05 回転検出装置と電子式軸流羽根車式水道メータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1078447A true JPH1078447A (ja) 1998-03-24

Family

ID=16976768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23481196A Pending JPH1078447A (ja) 1996-09-05 1996-09-05 回転検出装置と電子式軸流羽根車式水道メータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1078447A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006184143A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Noritz Corp 水量センサ
JP2007033080A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Noritz Corp 水流センサー及び給湯器
JP2007531159A (ja) * 2004-03-29 2007-11-01 ローズマウント インコーポレイテッド Can出力を絶縁した2線式トランスミッタ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007531159A (ja) * 2004-03-29 2007-11-01 ローズマウント インコーポレイテッド Can出力を絶縁した2線式トランスミッタ
JP4926041B2 (ja) * 2004-03-29 2012-05-09 ローズマウント インコーポレイテッド Can出力を絶縁した2線式トランスミッタ
JP2006184143A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Noritz Corp 水量センサ
JP2007033080A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Noritz Corp 水流センサー及び給湯器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7965004B2 (en) Electric motor
JP3397026B2 (ja) 磁気式回転検出装置
JPH11211409A (ja) 磁気式検出器
JPH1078447A (ja) 回転検出装置と電子式軸流羽根車式水道メータ
US5422569A (en) Rotation detecting apparatus using magnetroresistive element with an arrangement of detection units
JPH03135722A (ja) 回転センサ
TW201944031A (zh) 編碼器
JP2005069744A (ja) 磁気検出素子
JPH10227809A (ja) 回転状態検出装置
JPH1010141A (ja) 磁気式回転検出装置
JPH11118517A (ja) 回転体用センサ
JPH11311543A (ja) 磁気抵抗素子及び磁気検出装置
JP2613059B2 (ja) 磁気センサ
JPH06147816A (ja) 角度センサ
JPS6111982Y2 (ja)
JPH10267609A (ja) 回転量測定装置
JPH0320779Y2 (ja)
JPH01259217A (ja) 回転検出装置
JPH09287911A (ja) 回転変位検出装置
JP2003262537A (ja) 回転角センサ
JPH09133694A (ja) 回転検出装置
JP4018228B2 (ja) 回転位相制御装置
JPS61189412A (ja) 磁束密度変化検知装置
JPH09318389A (ja) 磁気検出装置
JPH112506A (ja) モータのロータ回転位置検出構造

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20060104

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060523

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061010