JPH1076837A - 自動車用暖房装置 - Google Patents

自動車用暖房装置

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JPH1076837A
JPH1076837A JP23663896A JP23663896A JPH1076837A JP H1076837 A JPH1076837 A JP H1076837A JP 23663896 A JP23663896 A JP 23663896A JP 23663896 A JP23663896 A JP 23663896A JP H1076837 A JPH1076837 A JP H1076837A
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JP
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hot water
heater
engine
heat exchanger
heating
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JP23663896A
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Yoshitoshi Noda
圭俊 野田
Terukazu Shindo
輝一 進藤
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Calsonic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フロントとリヤ側同時に暖房性能の向上が可能
で、燃費が向上し、故障時のリカバリーが可能な「自動
車用暖房装置」を提供する。 【解決手段】フロントユニット10とリヤユニット20
内にヒータコア13、23をそれぞれ設け、各ヒータコ
ア13、23の温水入口とエンジン1の温水出口との間
に、高温高圧の冷媒を利用して各ヒータコア13、23
へ流入する温水を加熱するコンデンサ3を設けるととも
に、各ヒータコア13、23の温水出口とエンジン1の
温水入口との間に、低温低圧の冷媒を利用して各ヒータ
コア13、23から流出した温水を冷却するエバポレー
タ6を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクル内の
高温高圧の冷媒を利用して温水を加熱するようにした自
動車用暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、最近の一部の高級車や比較的
車室内空間が大きいワンボックスカーなどには、室内全
体について快適な空調状態が得られるよう、車室内の前
方領域(たとえば、前席部分)はフロントユニットによ
り、後方領域(たとえば、第2席、第3席等の後席部
分)はリヤユニットによりそれぞれ独立に空気調和す
る、通常デュアルエアコンと称される自動車用空気調和
装置が搭載されている。
【0003】この種の自動車用空気調和装置として、た
とえば、暖房運転時において、フロントユニットはエン
ジン冷却水を熱源として利用するが、リヤユニットはコ
ンプレッサにより圧縮された高温高圧の冷媒を熱源とし
て利用するようにしたシステムがある。なお、この種の
装置は、冷媒の循環過程(冷凍サイクル)において低温
の外部空気から熱を汲み上げて車室内を暖房することか
ら、ヒートポンプ式の自動車用空気調和装置と称されて
いる。
【0004】ところが、この種の装置で暖房運転をする
場合、たとえば、冬季の朝のように外気温度が低いとき
には、起動時にエンジン冷却水の温度が低く、また、冷
媒の温度の上昇速度も俊敏でないため、運転開始と同時
に暖かい空気が吹き出されるような状態になりにくく、
いわゆる即暖性が不十分となり、また、暖房性能も不足
気味となるおそれがある。特に、ディーゼルエンジンを
搭載した車室内空間の大きいワンボックスカーでは、通
常のガソリンエンジン車と比べてエンジン冷却水の温度
上昇が遅く、しかも広い空間を暖房しなければならない
ことから、即暖性、暖房性能ともに不足する傾向があ
る。
【0005】そこで、現在では、エンジン冷却水の熱を
利用して冷媒を加熱し、エンタルピーが増加したより高
温の冷媒を用いて、より高い暖房性能を発揮するように
したヒートポンプ式自動車用空気調和装置が開発されて
いる(たとえば、特願平7−271621号参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フロン
トユニットは温水を利用しリヤユニットは高温高圧の冷
媒を利用してそれぞれ空気を加熱する上記のヒートポン
プ式システムにあっては、次のような懸念事項がある。
【0007】第1に、特にリヤユニットについて、一般
に冷凍サイクルにおいてはコンプレッサ保護のためコン
プレッサ吐出圧力が上昇した時にコンプレッサのON/
OFF制御を行って吐出圧力を下げるようにしているた
め、冷媒温度の上昇に一定の限界があり、したがって、
それとの熱交換により加熱される空気の温度、つまり吹
出風の温度にも一定の限界がある(たとえば、コンプレ
ッサの信頼性を考慮すると最大で60℃程度の吹出口温
度しか得られない)。
【0008】第2に、暖房時(低外気温度時)のみなら
ず温調時(中間外気温度時)においても常時コンプレッ
サを作動させるため、専ら温水を利用して空気を加熱す
る通常の暖房システムに対し燃費が低下するおそれがあ
る。
【0009】第3に、もし万が一コンプレッサ等が故障
した場合には、リヤユニットは一切機能しなくなり、後
席の暖房ができなくなってしまう。
【0010】第4に、フロントユニットとリヤユニット
とでそれぞれ別個の熱源(前者は温水、後者は高温高圧
の冷媒)を利用するため、1つの手段でフロントユニッ
トおよびリヤユニットについて同時に暖房性能の向上を
図ることができない。
【0011】ところで、たとえば寒冷地などにおいて
は、自動車用空調装置として車室内を暖房する装置(自
動車用暖房装置)のみを搭載した車両も多く、そうした
自動車用暖房装置に対する需要も多いことから、専ら暖
房にのみ着目し、上記の懸念事項を解決できる自動車用
暖房装置の開発が強く求められていた。
【0012】本発明は、本出願人が現在開発中のヒート
ポンプ式自動車用空気調和装置における上記課題に着目
してなされたものであり、既存の温水式ヒータを基本と
しつつ、上記の懸念事項をすべて解決しうる全く新しい
自動車用暖房装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、取り入れた空気を車室内に
向かって送る通風路内に、エンジンを冷却するための温
水を利用して取り入れ空気を加熱するヒータコアを設
け、当該ヒータコアの温水入口と前記エンジンの温水出
口との間に、冷凍サイクルを構成するコンプレッサから
吐出された冷媒を利用して前記ヒータコアへ流入する温
水を加熱する第1熱交換器を設け、前記ヒータコアの温
水出口と前記エンジンの温水入口との間に、前記第1熱
交換器から流出した冷媒を利用して前記ヒータコアから
流出した温水を冷却する第2熱交換器を設けたことを特
徴とする。
【0014】この発明にあっては、エンジンからヒータ
コアへ流れる温水は、第1熱交換器にて、コンプレッサ
から吐出された冷媒を利用して、つまり、コンプレッサ
から吐出された高温高圧の冷媒との熱交換(サイクルか
らの放熱)により加熱され、その温度が上昇する。これ
により、ヒータコアにはより高温の温水が流れるように
なるため、ヒータコアを通過する空気はより高温に加熱
され、吹出風温度が上昇する。また、ヒータコアからエ
ンジンへ戻る温水は、第2熱交換器にて、第1熱交換器
から流出した冷媒を利用して、つまり、第1熱交換器か
ら流出しリキッドタンクを経て膨脹弁で断熱膨脹された
低温低圧の気化しやすい冷媒との熱交換(サイクルへの
吸熱)により冷却された後、エンジンに帰還する。すな
わち、いわゆるヒートポンプ式ヒータのように高温高圧
の冷媒を利用して直接空気を加熱するのではなく間接的
に温水を加熱するものではあるが、温水を加熱すること
によってヒータコアを流れる温水温度が上昇することか
ら、通常の温水式ヒータと比べて暖房性能が向上する。
また、100℃近くまで温度上昇しうる温水を吹出風の
熱源とするため、コンプレッサ吐出圧力(Pd )制御に
より冷媒温度の上昇に一定の限界があるヒートポンプ式
ヒータと比べても暖房性能が向上する。
【0015】また、コンプレッサを停止すれば通常の温
水式ヒータとして作動するため、温水の温度が十分に上
昇した後コンプレッサを停止するようにすれば、常時コ
ンプレッサを作動させる必要はなくなる。
【0016】また、コンプレッサ等が故障した場合で
も、冷媒との熱交換による温水の加熱はできなくなるも
のの、通常の温水式ヒータとしてはなお作動しうるた
め、依然として暖房自体は可能である。
【0017】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明において、それぞれ取り入れた空気を車室内の前
方領域および後方領域に向かって送る第1通風路および
第2通風路を有し、前記ヒータコアをそれぞれ前記第1
通風路および前記第2通風路に配設したことを特徴とす
る。
【0018】この発明にあっては、車室内の前方領域
(フロント側)および後方領域(リヤ側)共に冷媒との
熱交換で加熱された温水によって暖房される。これによ
り、1つの手段でフロント側とリヤ側について同時に暖
房性能の向上が図られる。
【0019】請求項3記載の発明は、上記請求項1また
は2記載の発明において、前記第1熱交換器および前記
第2熱交換器をリキッドタンクおよび膨脹弁と共に一体
化したことを特徴とする。
【0020】この発明にあっては、第1熱交換器、第2
熱交換器、リキッドタンク、および膨脹弁が一体化さ
れ、スペース効率の有効化が図られる。たとえば、車両
の床下スペースに1ユニットで取り付けることができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を使って、本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明に係る自動車用暖房
装置の一実施形態を示す概略構成図である。この自動車
用暖房装置は、送風機により取り入れた内外気を加熱し
て車室内の前席および後席に向かってそれぞれ吹き出す
フロントユニット10とリヤユニット20とを有してい
る。
【0022】これら両ユニット10、20は、全く同じ
構成を有しており、従来一般の自動車用暖房装置と同
様、それぞれ、ケーシング内に形成された通風路11、
21内に、白抜き矢印で示す空気の流れ方向の上流側か
ら順に、送風機12、22およびヒータコア13、23
を配設して構成されている。以下、フロントユニット1
0内のヒータコア13をフロントヒータコア、リヤユニ
ット20内のヒータコア23をリヤヒータコアとそれぞ
れ呼ぶことにする。ヒータコア13、23は、エンジン
1の冷却水(温水)を利用して取り入れ空気を加熱する
熱交換器である。なお、図示しないが、より詳細には、
両ユニット10、20は上流側から順にインテークユニ
ットとヒータユニットを有し、両者をヒータダクトで連
結して構成されている。インテークユニットにはインテ
ークドアと前記送風機12、22が配置され、ヒータユ
ニットにはエアミックスドアと前記ヒータコア13、2
3が配置されている。エアミックスドアは、ヒータコア
13、23の前面に設けられ、ヒータコア13、23を
通過した温風とこれを迂回した冷風(外気)との比率を
調節してヒータコア13、23の下流域で所望温度の空
気を作ったり、あるいはヒータコア13、23に空気が
流通しないようにしている。また、ヒータユニットのヒ
ータコア13、23下流側には、それぞれ、車室内の前
席および後席への各種吹出口が形成されている。
【0023】エンジン1と各ユニット10、20内のヒ
ータコア13、23とはそれぞれ温水配管で連結されて
おり、エンジンから出た温水は途中で分流して各ヒータ
コア13、23へ流入し、各ヒータコア13、23から
流出した温水は途中で合流してエンジン1へ戻るように
なっている。また、図示しないが、各ヒータコア13、
23の温水入口にはウォータコックがそれぞれ設けられ
ており、このウォータコックを開状態にすることによっ
てエンジン1から各ヒータコア13、23へそれぞれ温
水が導入されるようになっている。
【0024】また、両ユニット10、20の外部には、
エンジン1によって回転駆動されるコンプレッサ2と、
第1熱交換器として機能する温水循環可能なコンデンサ
3と、リキッドタンク4と、膨脹弁5と、第2熱交換器
として機能する温水循環可能なエバポレータ6とが配設
されている。冷凍サイクルは、これらコンプレッサ2、
コンデンサ3、リキッドタンク4、膨脹弁5、およびエ
バポレータ6を配管で連結して構成されている。たとえ
ば、コンデンサ3およびエバポレータ6は、概略、図2
に示すような構造をしており、おのおのの内部には温水
が流れる通路と冷媒が流れる通路とがそれぞれ形成さ
れ、温水と冷媒との間で熱交換が行われるようになって
いる。
【0025】コンデンサ3は、ヒータコア13、23の
温水入口(の分流点)とエンジン1の温水出口との間に
設けられており、エンジン1から各ヒータコア13、2
3へ流れる温水を、コンプレッサ2から吐出された冷媒
を利用して、つまり、コンプレッサ1から吐出された高
温高圧の冷媒との熱交換(サイクルからの放熱)によっ
て加熱する機能を有している。
【0026】一方、エバポレータ6は、ヒータコア1
3、23の温水出口(の合流点)とエンジン1の温水入
口との間に設けられており、各ヒータコア13、23か
らエンジン1へ戻る温水を、コンデンサ3から流出した
冷媒を利用して、つまり、コンデンサ3から流出しリキ
ッドタンク4を経て膨脹弁5で断熱膨脹された低温低圧
の気化しやすい冷媒との熱交換(サイクルへの吸熱)に
よって冷却する機能を有している。
【0027】次に、作用を説明する。暖房時、フロント
ユニット10およびリヤユニット20共に、各ウォータ
コック(図示せず)を開にすると、エンジン1からコン
デンサ3を通ってフロントヒータコア13およびリヤヒ
ータコア23へそれぞれ温水が流入し、その後、内部を
流通した後、フロントヒータコア13およびリヤヒータ
コア23からそれぞれ流出しエバポレータ6を通ってエ
ンジン1に帰還する。このとき、コンプレッサ2をON
すると、コンプレッサ2→コンデンサ3→リキッドタン
ク4→膨脹弁5→エバポレータ6→コンプレッサ2と冷
媒が循環する冷凍サイクルが成立し、コンデンサ3およ
びエバポレータ6がそれぞれ機能する。すなわち、過熱
蒸気の状態でコンプレッサ2に吸入された冷媒はコンプ
レッサ2により断熱圧縮されて高温高圧のガス冷媒とな
ってコンプレッサ2から吐出される。この高温高圧のガ
ス冷媒はコンデンサ3に導かれ、ここでエンジン1から
流入した温水に熱を放出してその温水を加熱し、中温高
圧の液冷媒となる。ついで、この液冷媒はリキッドタン
ク4を経て、膨脹弁5を通過することにより断熱膨脹し
て気化しやすい気液混合冷媒となった後、エバポレータ
6に導かれ、ここで各ヒータコア13、23から流出し
た温水から熱を吸収してその温水を冷却し、蒸発しつつ
等圧膨脹を続け、過熱蒸気となって再びコンプレッサ2
に吸入される。したがって、エンジン1から各ヒータコ
ア13、23へ流れる温水は、コンデンサ3によって高
温高圧のガス冷媒との熱交換により加熱されてその温度
が上昇するため、各ヒータコア13、23にはより高温
の温水が流れるようになり、各ヒータコア13、23の
暖房性能が向上する。その結果、各ヒータコア13、2
3を通過する空気はより高温に加熱されることになる。
また、各ヒータコア13、23からエンジン1へ戻る温
水は、エバポレータ6によって低温低圧の気化しやすい
冷媒との熱交換により冷却されてその温度が低下するた
め、エンジン1の冷却効果が高まる。なお、コンプレッ
サ2をOFFすると、上記の冷凍サイクルは成立せず、
温水を利用した通常の温水式ヒータとして作動する。
【0028】このとき、各送風機12、22によりフロ
ントユニット10およびリヤユニット20内にそれぞれ
取り込まれた空気は、各ヒータコア13、23において
加熱された後、流下し、所定の吹出口から車室内の前席
および後席に吹き出される。その際、前席と後席とは各
エアミックスドア(図示せず)の開度を調節することに
よってそれぞれ独立に暖房または温調される。
【0029】また、温水の温度が十分に上昇した後は、
不必要に温水を加熱しないよう、コンプレッサ2をOF
Fしてヒートポンプシステムを停止させ、通常の温水式
ヒータとして作動させる。
【0030】なお、暖房初期においては、吹出風温度が
ある程度高くなるまで、各エアミックスドア(図示せ
ず)により空気が各ヒータコア13、23を通過しない
ようにする制御を加えることも可能である。
【0031】また、温調時には、各エアミックスドア
(図示せず)の開度を調節して各ヒータコア13、23
で加熱された温風とそれを迂回した冷風(外気)とのミ
ックス割合を調節して吹出口温度の調整を行う。
【0032】また、暖房を行う必要がない場合(たとえ
ば、夏場)には、各ウォータコック(図示せず)を閉に
して、各ヒータコア13、23に温水が導入されないよ
うにしておく。
【0033】したがって、本実施形態によれば、いわゆ
るヒートポンプ式ヒータのように高温高圧の冷媒を利用
して直接空気を加熱するのではなく間接的に温水を加熱
するものではあるが、冷媒により温水を加熱することに
よってヒータコア13、23を流れる温水温度が上昇す
るため、通常の温水式ヒータと比べて暖房性能が向上す
る。また、100℃近くまで温度上昇しうる温水を吹出
風の熱源とするため、上記したようにコンプレッサ吐出
圧力(Pd )制御により冷媒温度の上昇に一定の限界が
あるヒートポンプ式ヒータと比べても、暖房性能が向上
する。たとえば、実験によれば、最大で70℃以上の吹
出口温度が得られた。
【0034】また、コンプレッサ2をOFFすれば通常
の温水式ヒータとして作動するため、温水温度が十分に
上昇した後コンプレッサ2を停止するようにすれば、常
時コンプレッサ2を作動させる必要がなくなり、燃費の
向上を図ることができる。
【0035】さらに、コンプレッサ2等が故障した場合
でも、冷媒との熱交換による温水の加熱はできなくなる
ものの、通常の温水式ヒータとしてはなお作動しうるた
め、依然として暖房自体は可能である。つまり、コンプ
レッサ2およびシステム故障時のリカバリーが可能であ
る。
【0036】また、フロントユニット10およびリヤユ
ニット20共に冷媒との熱交換により加熱された温水に
よって暖房可能であるため、フロント側とリヤ側につい
て同時に暖房性能の向上を図ることができる。
【0037】なお、スペース効率の有効化とコストの低
減を図るためには、コンデンサ3、エバポレータ6、リ
キッドタンク4、および膨脹弁5を一体化することが好
ましい。図3はその一体化したユニットの一例を示す外
観図、図4は同ユニットの構造を示す模式図である。こ
こで、図4(A)は温水の流れる構造を示し、図4
(B)は冷媒の流れる構造を示している。
【0038】図中、30は一体化されたユニット、31
はコンデンサ3に相当するコンデンサ部、32はリキッ
ドタンク4に相当するリキッドタンク部、33はエバポ
レータ6に相当するエバポレータ部である。膨脹弁5は
ユニット30のエバポレータ部33に取り付けられてい
る。
【0039】このように、コンデンサ3、エバポレータ
6、リキッドタンク4、および膨脹弁5を一体化した場
合には、車両の床下スペースに1ユニットで取り付ける
ことができ、省スペース化が可能で、低コスト化も図ら
れる。また、リキッドタンク4とエバポレータ6を一体
化してリキッドタンク部32とエバポレータ部33を接
触させたため、両者の間で熱交換が行われ、性能が向上
する。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、高温高圧の冷媒を利用して温水を加熱するの
で、ヒータコアを流れる温水温度が上昇し、暖房性能が
向上する。また、コンプレッサを停止しても通常の温水
式ヒータとして作動するため、常時コンプレッサを作動
させる必要がなく、燃費の向上が図られる。さらに、コ
ンプレッサ等が故障した場合でも、通常の温水式ヒータ
としてはなお作動可能であるため、依然として暖房自体
は可能である。
【0041】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の効果に加え、車室内のフロント側および
リヤ側共に冷媒との熱交換により加熱された温水によっ
て暖房可能としたので、1つの手段でフロント側とリヤ
側について同時に暖房性能の向上を図ることができる。
【0042】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
1または2記載の発明の効果に加え、第1熱交換器、第
2熱交換器、リキッドタンク、および膨脹弁を一体化し
たので、スペース効率の有効化およびコストの低減が図
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用暖房装置の一実施形態を
示す概略構成図である。
【図2】図1に示すコンデンサおよびエバポレータの構
造を示す外観図である。
【図3】一体化されたユニットの一例を示す外観図であ
る。
【図4】同ユニットの構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1…エンジン 2…コンプレッサ 3…コンデンサ(第1熱交換器) 4…リキッドタンク 5…膨脹弁 6…エバポレータ(第2熱交換器) 11、21…通風路 13、23…ヒータコア 30…一体化されたユニット
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】取り入れた空気を車室内に向かって送る通
    風路(11、21)内に、エンジン(1)を冷却するた
    めの温水を利用して取り入れ空気を加熱するヒータコア
    (13、23)を設け、当該ヒータコア(13、23)
    の温水入口と前記エンジン(1)の温水出口との間に、
    冷凍サイクルを構成するコンプレッサ(2)から吐出さ
    れた冷媒を利用して前記ヒータコア(13、23)へ流
    入する温水を加熱する第1熱交換器(3)を設け、前記
    ヒータコア(13、23)の温水出口と前記エンジン
    (1)の温水入口との間に、前記第1熱交換器(3)か
    ら流出した冷媒を利用して前記ヒータコア(13、2
    3)から流出した温水を冷却する第2熱交換器(6)を
    設けたことを特徴とする自動車用暖房装置。
  2. 【請求項2】それぞれ取り入れた空気を車室内の前方領
    域および後方領域に向かって送る第1通風路(11)お
    よび第2通風路(21)を有し、前記ヒータコア(1
    3、23)をそれぞれ前記第1通風路(11)および前
    記第2通風路(21)に配設したことを特徴とする請求
    項1記載の自動車用暖房装置。
  3. 【請求項3】前記第1熱交換器(3)および前記第2熱
    交換器(6)をリキッドタンク(4)および膨脹弁
    (5)と共に一体化したことを特徴とする請求項1また
    は2記載の自動車用暖房装置。
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