JPH1068810A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JPH1068810A
JPH1068810A JP19702096A JP19702096A JPH1068810A JP H1068810 A JPH1068810 A JP H1068810A JP 19702096 A JP19702096 A JP 19702096A JP 19702096 A JP19702096 A JP 19702096A JP H1068810 A JPH1068810 A JP H1068810A
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    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
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    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1335Structural association of cells with optical devices, e.g. polarisers or reflectors
    • G02F1/133509Filters, e.g. light shielding masks
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブラックマトリクスが必要でないほど透過
率、色バラつきのないカラーフィルタを、簡単な工程で
製造することを目的とする。 【解決手段】 所定配列の複数のインク充填用凹部20
を有する原盤22を製造する第1工程と、それぞれのイ
ンク充填用凹部20に、予め設定された色のインクR、
G、Bを充填してインク層26を形成する第2工程と、
インクの充填された原盤22上に樹脂を滴下してひろ
げ、光透過性を有する樹脂層28を形成する第3工程
と、インク層26及び樹脂層28を、固化後に一体的に
原盤22から剥離する第4工程と、を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示パネル等
に用いられるカラーフィルタの製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景】液晶表示パネル等のカラーフィルタを製
造する方法として、染色法、顔料分散法、印刷法、電着
法などがある。
【0003】染色法は、染色用材料である水溶性高分子
材料に感光剤を添加して感光し、これをリソグラフィ工
程でパターニングしたのち、染色液に浸漬し着色パター
ンを得る方法である。
【0004】例えば、まず、ガラス基板の上にブラック
マトリクス(以下、BMという)を形成する。そして、
水溶性高分子材料に感光剤を添加して光が当たれば溶媒
に溶解しにくくなるようにした染色用材料を、BMの形
成された基板に塗布する。次に、マスクを通して染色用
材料の一部のみを露光し現像することで、第一のカラー
領域にのみ染色用材料が残るようパターニングする。そ
して、この染色用材料を染色液に浸漬して染色し、固着
させることで第一の着色層が形成される。この工程を3
回繰り返すことで3色のカラーフィルタが形成される。
【0005】この染色法で製造されたカラーフィルタ
は、透過率が高くて色が鮮やかな反面、耐光性、耐熱性
及び吸湿性において劣るという特性がある。
【0006】次に、顔料分散法は、顔料を分散した感光
性樹脂を基板に塗布し、これをパターニングすることに
より単色のパターンを得る、という工程を繰り返す方法
である。上記染色法が、染色用材料をパターニングして
から染色する方法であったのに対して、顔料分散法は、
予め着色された感光性樹脂を基板に塗布するものであ
る。そして、顔料分散法にて製造されたカラーフィルタ
は、耐性が高いものの透過率が多少低いという特性を持
っている。
【0007】さらに、上記感光性樹脂は、少なくとも塗
布された70%以上が除去・廃棄され材料の利用効率で
大きな課題を有する。
【0008】印刷法は、熱硬化性樹脂に顔料を分散させ
た塗料を繰り返し印刷によって3色を塗り分け、樹脂を
熱硬化させて着色層を形成する方法である。この印刷法
は、工程が簡易であるものの、平坦性に劣るものであ
る。
【0009】電着法は、パターニングされた透明電極を
基板に設けておき、これを顔料・樹脂・電解液等の入っ
た電着塗装液に浸漬して第一色を電着させる。そして、
この工程を3回繰り返し最後に焼成する方法である。こ
の電着法は、平坦性に優れているのでストライプパター
ンのカラー配列であれば有効であるが、モザイクパター
ンのようなカラー配列を形成することは困難である。
【0010】以上の製造方法のうち、印刷法は精度の点
で欠点があり、電着法はパターンが限定されるという欠
点があったので、従来、染色法及び顔料分散法が主とし
て用いられてきた。しかし、染色法及び顔料分散法は、
第1色、第2色、第3色の領域を形成する際に毎回リソ
グラフィの工程が必要であり、カラーフィルタの量産性
向上の大きな妨げとなっていた。
【0011】そこで、特開平7−146406号公報に
は、BMの形成されたガラス基板にインク受容層を形成
し、インクジェット方式によってこのインク受容層を染
色することによりカラーフィルタの量産性を向上させる
方法が開示されている。
【0012】しかしこの方法では、同一画素内において
もその着色濃度にバラつきを生じ、各画素に対応する一
つのフィルタ領域内においても、その中央部と周囲部と
では透過率に差が出てカラー濃度にムラができてしま
う。そこで、このような問題点を回避するために着色領
域を画素領域よりも大きくし、不要な領域を予め基板に
形成されたBMで隠すことにより透過率のバラつきを防
いでいる。つまり、BMがこのようなバラつきを押さえ
るための重要な要素となっている。
【0013】なお、BMのこのような必要性は上述のよ
うなインクジェット方式に限らず、従来の染色法又は顔
料分散法においても同様である。
【0014】しかし、BMは、スパッタ等によって基板
全面にCr薄膜を膜付けし、不要な部分をエッチングし
て形成するため、その形成に非常に多くの工数が必要と
なる。
【0015】あるいは、スパッタの代わりに、特開平1
−217302号公報に開示されるように、感光性材料
でBMを形成する方法もあるが、これにおいてもBMは
必要不可欠な要素である。
【0016】また、近年、液晶表示パネルの開口率を上
げるために、BMをアレイ基板に設ける技術が提案され
ており、BMを必要としないカラーフィルタの製造方法
が期待されている。
【0017】本発明は、上述したような課題を解決する
ものであり、その目的は、BMを必要としないほど透過
率、色バラつきのないカラーフィルタを、簡単な工程で
製造するためのカラーフィルタの製造方法を提供するこ
とにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係るカラーフィ
ルタの製造方法は、所定配列の複数のインク充填用凹部
を有する原盤を製造する第1工程と、それぞれのインク
充填用凹部に、予め設定された色のインクを充填してイ
ンク層を形成する第2工程と、前記インクの充填された
原盤上に樹脂を塗布し、光透過性を有する樹脂層を形成
する第3工程と、前記インク層及び樹脂層を、固化後に
一体的に前記原盤から剥離する第4工程と、を含む。
【0019】本発明は、要するに、原盤を型としてイン
ク層及び樹脂層を形成し、これらを一体的に固めてカラ
ーフィルタとする方法である。そして、インクを充填し
て形成されるインク層は均一の厚みで、シャープなエッ
ジを有するようになる。したがって、カラー濃度にむら
のないカラーフィルタを得ることができる。
【0020】また、原盤は、一旦製造すればその後、耐
久性の許す限り何度でも使用できるため、経済的であ
る。また、第1工程は、二枚目以降のカラーフィルタの
製造工程において省略でき、工程数の減少、及びコスト
削減を図ることができる。
【0021】第1工程として、具体的には例えば次の工
程がある。
【0022】(1)基板の表面にポジ型のレジストを塗
布し、前記インク充填用凹部の形成領域に光が透過する
マスクを介して前記レジストを露光、現像し、エッチン
グによって前記基板に前記インク充填用凹部を形成して
原盤を製造する工程。
【0023】この工程において、ポジ型のレジストは、
露光された部分が現像液により選択的に除去される物質
である。したがって、マスクを介してインク充填用凹部
の形成領域に光を当てると、この領域のレジストは溶け
やすくなる。そして、現像するとインク充填用凹部に相
当する領域のレジストのみが除去される。こうして、イ
ンク充填用凹部の形成領域以外の領域においてレジスト
で基板を覆い、この基板の表面に対してエッチングを行
うと、インク充填用凹部を形成することができる。な
お、エッチングとしては、ウェットエッチング、ドライ
エッチング等があるが、制御性の点からいうと反応性イ
オンエッチングが優れる。
【0024】こうして、エッチングによって形成される
インク充填用凹部は、エッチング条件を変えることによ
り、その形状及び面粗さを高精度かつ自由にコントロー
ルすることが可能である。そして、このインク充填用凹
部に充填されて形成されるインク層は、インク充填用凹
部の形状を忠実に転写するためバラつきのない均一な層
となる。
【0025】(2)基板の表面にネガ型のレジスト材料
を塗布し、マスクを介して露光、現像すると、インク充
填用凹部に相当する領域のレジスト材料が除去される。
そして、これをエッチングすることにより前記基板に前
記インク充填用凹部を形成して原盤を製造する工程。
【0026】この工程において、ネガ型のレジストは、
露光された部分が現像液に溶けにくくなる合成樹脂であ
る。したがって、マスクを介してインク充填用凹部の形
成領域以外の領域に光を当てると、インク充填用凹部の
形成領域以外の領域においてレジストは溶けにくくな
る。つまり、インク充填用凹部の形成領域では、レジス
トは溶けやすいままである。
【0027】そして、現像するとインク充填用凹部の形
成領域以外の領域ではレジストが残り、インク充填用凹
部の形成領域ではレジストが除去される。こうして、イ
ンク充填用凹部の形成領域以外の領域においてレジスト
で基板を覆い、この基板の表面に対してエッチングを行
うと、インク充填用凹部を形成することができる。
【0028】(3)基板の表面にポジ型のレジストを塗
布し、前記インク充填用凹部の形成領域をレーザ光によ
って直接露光し、現像し、エッチングによって前記基板
に前記インク充填用凹部を形成して原盤を製造する工
程。
【0029】この工程によれば、上記(1)の工程と比
較して、マスクが不要となる。
【0030】(4)基板の表面にネガ型のレジストを塗
布し、前記インク充填用凹部を除く領域をレーザ光によ
って直接露光し、現像し、エッチングによって前記基板
に前記インク充填用凹部を形成して原盤を製造する工
程。
【0031】この工程によれば、上記(2)の工程と比
較して、マスクが不要となる。
【0032】(5)基板の表面にポジ型のレジストを塗
布し、前記インク充填用凹部に対応する領域においてマ
スクを介して前記レジストを露光、現像した後、前記基
板及びレジストの表面を導体化して電気メッキ方法によ
り金属を電着させて金属層を形成し、この金属層を前記
基板及びレジストから剥離して原盤とする工程。
【0033】この工程において、ポジ型のレジストは、
露光された部分が現像液に溶けやすくなる合成樹脂であ
る。したがって、マスクを介してインク充填用凹部に対
応する領域以外の領域を露光すると、インク充填用凹部
に対応する領域においてはレジストは溶けにくく、イン
ク充填用凹部に対応する領域以外の領域においてレジス
トは溶けやすくなる。
【0034】そして、現像するとインク充填用凹部に対
応する領域以外のレジストが除去され、インク充填用凹
部に対応する領域ではレジストが残る。こうして残った
レジストは、凸型となる。
【0035】したがって、基板及びレジストを型とし
て、これらの表面に金属層を形成すれば、レジストが凸
型となって、インク充填用凹部を有する原盤を製造する
ことができる。
【0036】このインク充填用凹部は、リソグラフィに
よってパターン化されたレジストを凸型とし、この凸型
から金属製原盤が形成される。金属製原盤は剥離性に優
れ、転写不良を押さえることができる。
【0037】(6)基板の表面にネガ型のレジストを塗
布し、前記インク充填用凹部に対応する領域において光
マスクを介して前記レジストを露光、現像した後、前記
基板及びレジストの表面を導体化して電気メッキ方法に
より金属を電着させて金属層を形成し、この金属層を前
記基板及びレジストから剥離して原盤とする工程。
【0038】この工程において、ネガ型のレジストは、
露光された部分が現像液に溶けにくくなる合成樹脂であ
る。したがって、マスクを介してインク充填用凹部に対
応する領域に光を当てると、インク充填用凹部に対応す
る領域においてはレジストは溶けにくく、インク充填用
凹部に対応する領域以外の領域においてレジストは溶け
やすいままとなる。
【0039】そして、現像するとインク充填用凹部に対
応する領域以外のレジストが除去され、インク充填用凹
部に対応する領域ではレジストが残る。こうして残った
レジストは、凸型となる。
【0040】したがって、基板及びレジストを型とし
て、これらの表面に金属層を形成すれば、レジストが凸
型となって、インク充填用凹部を有する原盤を製造する
ことができる。
【0041】このインク充填用凹部は、リソグラフィに
よってパターン化されたレジストを凸型とし、この凸型
から金属製原盤が形成される。金属製原盤は剥離性に優
れ、転写不良を押さえることができる。
【0042】(7)前記第1工程は、基板の表面にポジ
型のレジストを塗布し、前記インク充填用凹部に対応す
る領域を除いてレーザ光により露光、現像した後、前記
基板及びレジストの表面を導体化して電気メッキ方法に
より金属を電着させて金属層を形成し、この金属層を前
記基板及びレジストから剥離して原盤とする工程。
【0043】この工程によれば、上記(5)の工程と比
較して、マスクが不要となる。
【0044】(8)基板の表面にネガ型のレジストを塗
布し、前記インク充填用凹部に対応する領域をレーザ光
により直接露光し、現像した後、前記基板及びレジスト
の表面を導体化して電気メッキ方法により金属を電着さ
せて金属層を形成し、この金属層を前記基板及びレジス
トから剥離して原盤とする工程。
【0045】また、前記基板自体をエッチングしてイン
ク充填用凹部を形成するときには、シリコンウエーハを
基板とすることが好ましい。シリコンウエーハをエッチ
ングする技術は、半導体デバイスの製造技術として用い
られており、高精度の加工が可能である。
【0046】この工程によれば、上記(6)の工程と比
較して、マスクが不要となる。
【0047】本発明は、前記第1工程後、前記第2工程
前に、前記インク充填用凹部に低撥水性のインク受容層
を形成することが好ましい。
【0048】例えば、水性インクを使用した場合、シリ
コンウエーハのような表面撥水性の原盤を用いると、イ
ンクの表面エネルギーより原盤の表面エネルギーが小さ
いので、インクはウエーハ表面で濡れを引き起こしにく
い。したがって、インクジェット装置のインク吐出駆動
部により飛行エネルギーを与えられたインク滴は、着弾
時に原盤上に定着せず輪転し、近隣に存在するインク滴
同士は凝集して所望のパターニングがしにくい。また、
同様の原因により、着弾時にインク滴が原盤にぶつかっ
たショックで飛散し、周囲のインクと混じり合い、混色
する場合がある。
【0049】そこで、インク充填用凹部に低撥水性のイ
ンク受容層を形成することで、パターニングを容易にし
て、周囲のインクとの混じり合いを防止することができ
る。
【0050】上記インク受容層は、例えば、セラミック
ス、セルロース、又は親水性樹脂で形成することが好ま
しい。
【0051】次に、第2工程では、前記インクをインク
ジェット方式によって充填することが好ましい。
【0052】インクジェット方式によれば、インクの充
填を高速化できるとともに、インクを無駄にすることが
ない。
【0053】また、第2工程では、前記インク充填用凹
部に、インクとの密着性の低い材質からなる離型層を形
成してから前記インクを充填することが好ましい。こう
することで、原盤からの型抜きを良好に行うことができ
る。離型層として、例えば、ニッケルやクロムの薄膜な
どが挙げられる。
【0054】あるいは、前記第2工程で充填されるイン
クに、離型剤を添加しておいてもよい。
【0055】さらに、第2工程では、前記インク充填用
凹部に充填された前記インクを熱処理して溶剤を蒸発さ
せて顔料を残す工程を含むことが好ましい。こうして、
インクの溶剤を飛ばしてから、第3工程で樹脂層を形成
することで、インク層の転写不良を防止することができ
る。
【0056】また、第2工程で充填される前記インク
は、放射線硬化型のものであることが好ましい。
【0057】あるいは、第3工程で塗布される前記樹脂
は、放射線あるいは熱硬化性のものであることが好まし
い。
【0058】特に、インク及び樹脂のいずれもが放射線
あるいは熱硬化性のものである場合には、インクが固化
する前に樹脂を塗布し、両者同時に放射線を当てて同時
に固化させることができる。
【0059】また、第3工程で、樹脂層の上に光透過性
の補強板を載せる工程を含むようにすれば、カラーフィ
ルタの強度を向上させることができる。
【0060】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下、本発明の好適な実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。図2(a)〜図2
(e)は、本発明の第1の実施形態における原盤を製造
する工程を示す図である。
【0061】まず、図2(a)に示すように、基板10
の上にレジスト12を塗布する。
【0062】基板10は、表面をエッチングして原盤と
するためのもので、ここではシリコンウエーハが用いら
れる。シリコンウエーハをエッチングする技術は、半導
体デバイスの製造技術において確立されており、高精度
なエッチングが可能である。なお、基板10は、エッチ
ングが可能な材料であれば、シリコンウエーハに限らず
ガラス基板であってもよい。
【0063】レジスト12は、いわゆるポジ型のもの
で、露光された部分が現像液により選択的に除去される
物質である。
【0064】次に、図2(b)に示すように、マスク1
4をレジスト12の上に配置し、マスク14を介してレ
ジスト12の所定領域のみを放射線16によって露光す
る。
【0065】マスク14は、図2(e)に示すインク充
填用凹部20の形成領域のみに放射線が透過するよう形
成されたものである。また、インク充填用凹部20は、
製造しようとするカラーフィルタの各色の形状又は配列
に応じて形成されるもので、例えば、10型のVGA仕
様の液晶表示パネルでは、約100μmピッチで、64
0×480×3(色)で90万画素、つまり約90万個
のインク充填用凹部20が形成される。
【0066】そして、露光した後これを現像液で現像す
ると、図2(c)に示すように、インク充填用凹部20
の領域のレジストのみが選択的に除去され、レジスト1
2が残る。
【0067】こうしてレジスト12がパターン化される
と、図2(d)に示すように、エッチングを行う。
【0068】例えば、エッチングとして反応性イオンエ
ッチングを用いる場合を例に説明すると、電極間に基板
10を配置して、フッ素ラジカル等の活性種18を基板
10の表面に引き寄せることにより基板10をエッチン
グする。反応性イオンエッチングによれば、ガス種、流
量、ガス圧、バイアス電圧等のエッチング条件変更する
ことにより、インク充填用凹部にテーパーを付けたり、
面を粗したり、矩形に形成したりと、所望の形状にエッ
チングすることができる。
【0069】次に、エッチングが完了すると、レジスト
12を除去して、インク充填用凹部20を有する基板1
0を原盤22とする。
【0070】この原盤22は、一旦製造すればその後、
耐久性の許す限り何度でも使用できるため経済的であ
る。また、原盤22の製造工程は、二枚目以降のカラー
フィルタの製造工程において省略でき、工程数の減少、
及びコスト削減を図ることができる。
【0071】こうして、原盤22が得られた後の工程を
図1(a)〜図1(c)に示す。図1(a)において、
原盤22のインク充填用凹部20に対向させてインクジ
ェット方式によりインクを吐出するヘッド24を配置し
てある。
【0072】ヘッド24は、例えばインクジェットプリ
ンタ用に実用化されたもので、インク充填用凹部20の
ピッチに対応させてインクを吐出できるようになってい
る。
【0073】例えば、このヘッド24を、駆動周波数5
kHz(1秒間に5000回の吐出)でインクを吐出す
る吐出口を5個、2列に配列し、一つのインク充填用凹
部20にインクを3滴ずつ吐出するとすれば、約90万
画素の10型VGA仕様のカラーフィルタ用の基板のイ
ンク充填用凹部20にインクを充填するのに要する時間
は、 90万×3滴/(5000回×5個×2列)=約54秒 となる。ここで、ヘッド24がインク充填用凹部20、
20間を移動する時間を考慮しても、2〜3分程度で基
板にインクを充填することができる。
【0074】なお、顔料分散法等によれば、フォトリソ
グラフィによる1色毎の形成時間が10分程度かかる
為、1枚約30分の時間が必要となる。これと比較する
と、本実施の形態では、インクの充填に2〜3分、その
後の樹脂塗布から剥離までの工程で1〜2分程度の時間
で形成可能であり、従来と比べて短時間でカラーフィル
タが形成できる。
【0075】図1(a)では、ヘッド24によって、例
えば赤インクR、緑インクG、青インクBをインク充填
用凹部20に吐出して、インク層26を形成する様子を
示してある。これらのインクは、色材を含有する放射線
硬化性のものでよい。
【0076】なお、材質によっては、原盤22とインク
層26及び樹脂層28との密着性が高くなる場合があ
り、インク層26及び樹脂層28を、固化後に一体的に
原盤22から剥離する際に、部分的にインク層26や樹
脂層28が欠落することが考えられる。
【0077】そこで、各インクを吐出する前に、原盤2
2におけるインク充填用凹部20を有する表面に離型剤
を塗布又はインクに予め添加しておき、その後の工程で
各インク層26及び樹脂層28が離型しやすいようにす
ることが好ましい。
【0078】そして、全てのインク充填用凹部20にイ
ンクを充填する。そして、インクに溶剤を含むものは、
熱処理を行ってインクの溶剤をとばす。この熱処理は、
100〜200℃で、ホットプレートを用いた場合は2
〜5分、ベイク炉で行う場合は20〜30分程度行うこ
とが好ましい。また、インク層26は、溶剤を飛ばすと
収縮するが、収縮後の厚みで必要なカラー濃度が確保で
きるだけの量を充填しておくことが必要である。
【0079】次に、図1(b)に示すように、インク層
26の上に樹脂層28を形成し、さらにその上にガラス
板29を載せる。
【0080】例えば、放射線硬化型のポリマからなる樹
脂を、インク層26の上から原盤22に塗布して樹脂層
28を形成する。そして、この樹脂層28の上に、補強
のためのガラス板29を載せて放射線を当て、ガラス板
29に接着するように樹脂層28を固まらせたものであ
る。なお、用途によっては、ガラス板29の代わりにフ
ィルム基板を用いることもできる。
【0081】なお、樹脂層28及びインク層26に同時
に放射線を当てて、両者を同時に固まらせてもよい。
【0082】こうして、インク層26、樹脂層28及び
ガラス板29が一体化すると、これらを原盤22から剥
離して、図1(c)に示すカラーフィルタの完成品を得
ることができる。
【0083】このカラーフィルタによれば、従来のよう
なBMを持たないにもかからわず、インク充填用凹部2
0が正確にインク層26に写し取られる構成のため、均
一な厚みで、隣接画素と混色のない高コントラストのカ
ラーフィルタが得られる。
【0084】さらに、必用に応じてインク層26上にオ
ーバーコート層を成形し、透明電極及び配向膜を付け
て、アレイに装着することになる。
【0085】上記実施態様では、ポジ型のレジスト12
を用いたが、ネガ型のレジストを用いてもよく、この場
合には、上記マスク14とはパターンが反転したマスク
が用いられる。あるいは、マスクを使用せずに、レーザ
によって直接基板10上に形成されたレジストを露光し
てもよい。
【0086】(第2の実施形態)次に、図3(a)〜図
3(e)は、本発明の第2の実施形態における原盤を製
造する工程を示す図である。
【0087】まず、図3(a)に示すように、基板30
にレジスト32を塗布し、マスク34をレジスト32の
上に配置し、マスク34を介してレジスト32の所定領
域のみを露光する。
【0088】ここで、レジスト32は、図2(a)〜図
2(e)のものと同一であるため説明を省略する。ま
た、マスク34は、図2(a)〜図2(e)のマスク1
4と、パターンが反転している点でのみ相違する。
【0089】つまり、マスク34は、図3(e)に示す
インク充填用凹部に相当する領域のレジストを選択的に
除去するためのものである。このインク充填用凹部42
は、図2(e)のインク充填用凹部20と同一形状のも
のである。
【0090】こうして、露光を行い現像すると、図3
(b)に示すように、インク充填用凹部42を形成する
ための凸型として、一部のレジスト32が残る。
【0091】そして次に、図3(c)に示すように、凸
型としてのレジスト32の上に金属層38を形成する。
例えば、レジスト32の表面にスパッタリング等によっ
てニッケルの膜を形成して表面導体化して、電気メッキ
法によりさらにニッケルを電着させることで、金属層3
8を形成し、これを原盤44とする。
【0092】さらに、この金属層38だけでは強度が弱
い場合には、樹脂等によって補強層40を形成して固め
(図3(d))、これらを基板30及びレジスト32か
ら剥離することで原盤44とすることも可能である(図
3(e))。この原盤44は、図2(e)の原盤22と
同一形状のものである。
【0093】こうして、原盤22が得られると、引き続
いて図1(a)〜図1(c)に示す工程を行うことで、
カラーフィルタを得ることができる。
【0094】この実施態様においても、ネガ型のレジス
トを用い、あるいは、マスクを使用せずにレーザによっ
て直接基板30上に形成されたレジストを露光してもよ
い。
【0095】(第3の実施形態)次に、図4(a)及び
図4(b)は、本発明の第3の実施形態を示す図であ
る。
【0096】まず、上述した第1の実施形態と同様にし
て、基板10をエッチングしてインク充填用凹部20を
有する原盤22を製造する。そして、図4(a)に示す
ように、この原盤22の上に離型性を向上させる材質の
離型層25を形成する。
【0097】離型層25としては、金属が好適である。
離型層25の形成方法として、例えば、制御性が良くか
つ経済的なスパッタ法を用いることができる。ただし、
スパッタ法に限定されるものではなく、その他に、真空
蒸着法、CVD法等を用いてもよい。なお、金属層の厚
みは、数十〜数千Åほどで良い。
【0098】金属材料としては、ニッケル、クロムが好
ましい。これらは、容易かつ経済的に原盤22上に薄膜
を形成できるものである。しかも、顔料や染料インク等
のインク材料との密着性が低い。特に、透過性が優れ樹
脂層として好適なアクリレート系の樹脂との密着性が低
い。
【0099】そして、図4(b)に示すように、ヘッド
24によってインクR,G,Bを吐出して、インク層2
6を形成する。
【0100】このカラーフィルタ製造方法によれば、離
型層25が形成されているので、固化後のインク層26
及び樹脂層28(図1(b)参照)を、欠落や転写不良
がなく、原盤22から一体的に剥離することができる。
そして、均一な厚みで、隣接画素と混色の無い高コント
ラストのカラーフィルタを高い良品率で得られる。ま
た、剥離される際に原盤22にかかる応力を小さくする
ことができるため、原盤22の耐久性が著しく向上させ
ることができて経済的である。さらには、原盤22、イ
ンク層26及び樹脂層28の材質の制約がかなり少なく
なり、材料選定の際の選択幅が広がるという効果が期待
できる。
【0101】なお、本発明に係る実施形態においては、
図5に示すように、原盤50に形成されたインク充填用
凹部52に、インク受容層54を形成することが好まし
い。こうすることで、インク56の濡れ性を向上させる
ことができる。なお、インク受容層54は、カラーフィ
ルタの完成品から剥離されてよく、あるいはカラーフィ
ルタと一体化して原盤50から剥離されるようにしても
よい。
【0102】
【実施例】次に、インク受容層の有無に関する実験結果
を説明する。
【0103】(実施例1)4インチのシリコンウエーハ
基板をフォトリソグラフィーの工程を経て、インク充填
用凹部(幅70μm、長さ20mm、深さ1μm、間隔
210μm)のパターンを数本形成し、これを原盤とし
た。この原盤に、アルミナコーティング剤GA−8(西
村硝子工業社製)をディッピングにて塗布し、基板にイ
ンク受容層を形成した。インクジェットプリント装置に
より、線幅70μm、長さ20mm、間隔210μmの
直線を各色20本ずつ描画するように設定し、印字を行
った。インクは、水性の顔料インクを使用し、シアン、
マゼンダ、イエロー、ブラックの4色を用いた。比較例
として、アルミナコートをしないシリコンウエーハ基板
を用意し、同様の印字を行った。印字後、5分間放置
し、ホットプレートにて120℃にて10分間加熱して
インクの溶媒を蒸発させ、顔料を凝集、固着させた。各
々の印字結果を目視にて観察し、パターニングの善し悪
しを評価した。結果を次の表に掲げる。
【0104】
【表1】 印字結果は、直線性および連続性の2項目について目視
評価した。直線性とは、印字された線が曲がらずに印字
されているかの評価である。また、連続性とは、印字さ
れた直線が印字に切れ目のない連続したものであるかど
うかの評価である。コーティングありの基板では、印字
結果が良好であった。他方、コーティング無しの基板で
は、基板表面の水濡れ性が悪く、インク滴が基板表面を
転がり、隣接するインク滴同士が凝集するため、印字さ
れた直線は歪曲し、印字は途切れ途切れの不連続な線分
になった。したがって、セラミックスコートにより、水
性インクとのマッチングがとれた結果、印字品質の良い
印字が可能となった。
【0105】(実施例2)4インチのシリコンウエーハ
基板をフォトリソグラフィーの工程を経て、対角2.5
インチのカラーフィルタ用のインク充填用凹部(縦80
μm、縦240μm、深さ10μm、これらのパターン
間隔は10μm)のパターンを形成し、これを原盤とし
た。この原盤に、ヒドロキシプロピルセルロース(日本
曹達製、HPC−L)の水溶液をスピンコートにて塗布
し、原盤にインク受容層を形成した。インクジェットプ
リント装置により、各々の画素にインクが入るように設
定し、印字を行った。インクは、水性の顔料インクでレ
ッド、グリーン、ブルーの3色を用いた。比較例とし
て、インク受容層の無いシリコンウエーハ原盤を用意
し、同様の印字を行った。印字後、5分間放置し、ホッ
トプレートにて120℃にて10分間加熱し、インクの
溶媒を蒸発させ、顔料を凝集、固着させた。各々の印字
結果を光学顕微鏡にて観察し、印字の善し悪しを評価し
た。結果を次の表に掲げる。
【0106】
【表2】 コーティングありの原盤は、隣接画素へのインクの飛散
や滲みはなく、印字結果は良好であった。他方コーティ
ング無しの基板では、インク滴が基板表面を輪転・飛散
し、隣接するインク滴同士が凝集するため混色や滲みを
起こし、印字されたカラーフィルタのパターンは、精細
性に欠けるものとなった。したがって、セルロース誘導
体のコーティングにより、水性インクとのマッチングが
とれた結果、印字品質の良い印字が可能となった。
【0107】(実施例3)アクリル樹脂基板をプラズマ
エッチングの工程を経て、インク充填用凹部(幅70μ
m、長さ20mm、深さ5μm、間隔210μm)のパ
ターンを数本形成し、これを原盤とした。この原盤に、
ポリビニルアルコール(クラレ製、PVA117)をイ
ンクジェットプリント装置により塗布した。インクジェ
ットプリント装置により、線幅70μm、長さ20m
m、間隔210μmの直線を20本描画するように設定
し、印字を行った。インクは、水性の顔料インクでブラ
ックを用いた。比較例として、コーティングをしないア
クリル樹脂原盤を用意し、同様の印字を行った。印字
後、1日放置し、インクの溶媒を蒸発させ、顔料を凝
集、固着させた。各々の印字結果を目視にて観察し、パ
ターニングの善し悪しを評価した。結果を次の表に掲げ
る。
【0108】
【表3】 コーティングありの原盤は、印字結果は良好であった。
他方、コーティング無しの原盤では、インク滴が基板表
面を転がり、隣接するインク滴同士が凝集するため、印
字された直線は歪曲し、印字は途切れ途切れの不連続な
線分になった。したがって、樹脂コートにより、基板は
親水化され、水性インクとのマッチングがとれた結果、
印字品質の良い印字が可能となった。
【0109】なお、インク受容層を形成する材料は従来
公知のものを使用することができる。耐熱性等を考慮す
ると、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、イミド系樹脂
が好適であり、更に水性インクと吸収性を考慮すると、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス等のセルロース誘導体が望ましい。その形成方法とし
ては、スピンコート、ロールコート、バーコート、スプ
レーコート、ディップコート等の方法を用いることがで
きる。表面グラフト重合法により高分子鎖を導入しても
よい。また、インク受容層をインクジェット法により塗
布・形成する方法は、材料の損失が無く、非常に有効な
塗布方法と言える。さらにセラミックス層を形成する方
法として、ゾルゲル法、電着法およびスパッタ法による
従来公知の薄膜形成技術が応用できる。
【0110】(その他の実験データ)図1(b)に示す
原盤22から、インク層26、樹脂層28及びガラス板
29を剥離して、図1(c)に示すカラーフィルタの完
成品を得るときに、インク層26がある程度堅牢な膜を
作らないと剥離されないことが実験で判明した。インク
層26が堅牢な膜を作るには、所定の温度が必要であ
る。
【0111】例えば、エマルジョンタイプのインクの最
低造膜温度は60〜80℃である。アクリル樹脂タイプ
のインクは、60〜100℃で硬化する。なお、加熱温
度の最高値は、色材の耐熱性によって決定される。色材
として顔料が使用されるときには300℃、染料が使用
されるときには120〜200℃が加熱温度の最高値で
ある。
【0112】ただし、加熱方法によって温度及び時間が
異なる。例えば、ホットプレート上では、110℃で1
0〜120分間の加熱が必要である。あるいは、オーブ
ン内では120℃で10〜120分間、真空乾燥機では
100℃で10〜120分間の加熱が必要である。
【0113】次に、インクについて、インクジェット方
式にて充填するときには、ヘッドを保護するために、粘
度が10cps以下で、表面張力が30dyne前後
で、水系のものが望ましい。具体的には、熱硬化タイ
プ、放射線硬化タイプのインクが上げられる。
【0114】熱硬化タイプのものとして、顔料インク及
び染料インクがあり、これらの組成を次表に示す。
【0115】1)顔料インク(エマルジョンタイプ):
耐熱性300℃
【表4】 2)染料インク(アクリル樹脂タイプ):耐熱性120
℃〜200℃
【表5】 放射線硬化タイプの顔料インクの組成を次表に示す。
【0116】
【表6】 次に、色材の具体例を次表に示す。
【0117】1)顔料
【表7】 なお、この他にも、紫色系、黄色系、シアニン系および
マゼンタ系の顔料等を併用することも可能である。
【0118】2)染料
【表8】 次に、離型剤の具体例を挙げると、4級アンモニウムク
ロライド化合物、アルキル酸性リン酸エステル化合物、
又は撥水性フッ素化合物などがある。これらの離型剤を
0.01〜0.2%溶かしたイソプロピルアルコール溶
液を、スピンコートまたはディップコートにより塗布し
て使用したところ、剥離を容易に行うことができた。あ
るいは、これらの離型剤は、インクに0.01〜0.2
%添加しても同様であった。または、金/チオールの薄
膜を原盤に形成しても同様である。
【0119】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜図1(c)は、本発明の実施形態
における原盤が得られた後の工程を示す図である。
【図2】図2(a)〜図2(e)は、本発明の第1の実
施形態における原盤を製造する工程を示す図である。
【図3】図3(a)〜図3(e)は、本発明の第2の実
施形態における原盤を製造する工程を示す図である。
【図4】図4(a)〜図4(b)は、本発明の第3の実
施形態に係る工程を示す図である。
【図5】インク充填用凹部にインク受容層を形成した原
盤の断面を示す図である。
【符号の説明】
10 基板 12 レジスト 14 マスク 16 放射線 18 活性元素 20 インク充填用凹部 22 原盤 26 インク層 28 樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 勝 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 神戸 貞男 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定配列の複数のインク充填用凹部を有
    する原盤を製造する第1工程と、 それぞれのインク充填用凹部に、予め設定された色のイ
    ンクを充填してインク層を形成する第2工程と、 前記インクの充填された原盤上に樹脂を塗布し、光透過
    性を有する樹脂層を形成する第3工程と、 前記インク層及び樹脂層を、固化後に一体的に前記原盤
    から剥離する第4工程と、 を含むカラーフィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカラーフィルタの製造方
    法において、 前記第1工程は、基板の表面にポジ型のレジストを塗布
    し、前記インク充填用凹部の形成領域に所定のパターン
    が形成されたマスクを介して前記レジストを露光、現像
    し、エッチングによって前記基板に前記インク充填用凹
    部を形成して原盤を製造する工程を含むカラーフィルタ
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のカラーフィルタの製造方
    法において、 前記第1工程は、基板の表面にネガ型のレジストを塗布
    し、前記インク充填用凹部の形成領域において所定のパ
    ターンが形成されたマスクを介して前記レジストを露
    光、現像し、エッチングによって前記基板に前記インク
    充填用凹部を形成して原盤を製造する工程を含むカラー
    フィルタの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のカラーフィルタの製造方
    法において、 前記第1工程は、基板の表面にポジ型のレジストを塗布
    し、前記インク充填用凹部の形成領域をレーザ光によっ
    て露光、現像し、エッチングによって前記基板に前記イ
    ンク充填用凹部を形成して原盤を製造する工程を含むカ
    ラーフィルタの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のカラーフィルタの製造方
    法において、 前記第1工程は、基板の表面にネガ型のレジストを塗布
    し、前記インク充填用凹部を除く領域をレーザ光によっ
    て露光、現像し、エッチングによって前記基板に前記イ
    ンク充填用凹部を形成して原盤を製造する工程を含むカ
    ラーフィルタの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のカラーフィルタの製造方
    法において、 前記第1工程は、基板の表面にポジ型のレジストを塗布
    し、前記インク充填用凹部に対応する領域において所定
    のパターンが形成されたマスクを介して前記レジストを
    露光、現像した後、前記基板及びレジストの表面を導体
    化して電気メッキ方法により金属を電着させて金属層を
    形成し、この金属層を前記基板及びレジストから剥離し
    て原盤とする工程を含むカラーフィルタの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のカラーフィルタの製造方
    法において、 前記第1工程は、基板の表面にネガ型のレジストを塗布
    し、前記インク充填用凹部に対応する領域において所定
    のパターンが形成されたマスクを介して前記レジストを
    露光、現像した後、前記基板及びレジストの表面を導体
    化して電気メッキ方法により金属を電着させて金属層を
    形成し、この金属層を前記基板及びレジストから剥離し
    て原盤とする工程を含むカラーフィルタの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のカラーフィルタの製造方
    法において、 前記第1工程は、基板の表面にポジ型のレジストを塗布
    し、前記インク充填用凹部に対応する領域を除いてレー
    ザ光により露光、現像した後、前記基板及びレジストの
    表面を導体化して電気メッキ方法により金属を電着させ
    て金属層を形成し、この金属層を前記基板及びレジスト
    から剥離して原盤とする工程を含むカラーフィルタの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のカラーフィルタの製造方
    法において、 前記第1工程は、基板の表面にネガ型のレジストを塗布
    し、前記インク充填用凹部に対応する領域をレーザ光に
    より露光、現像した後、前記基板及びレジストの表面を
    導体化して電気メッキ方法により金属を電着させて金属
    層を形成し、この金属層を前記基板及びレジストから剥
    離して原盤とする工程を含むカラーフィルタの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項2から請求項5のいずれかに記
    載のカラーフィルタの製造方法において、 前記基板は、シリコンウエーハであるカラーフィルタの
    製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1から請求項10のいずれかに
    記載のカラーフィルタの製造方法において、 前記第1工程後、前記第2工程前に、前記インク充填用
    凹部に低撥水性のインク受容層を形成するカラーフィル
    タの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のカラーフィルタの
    製造方法において、 前記インク受容層は、セラミックスにより形成されるカ
    ラーフィルタの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載のカラーフィルタの
    製造方法において、 前記インク受容層は、セルロース誘導体であるカラーフ
    ィルタの製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項11に記載のカラーフィルタの
    製造方法において、 前記インク受容層は、親水性樹脂であるカラーフィルタ
    の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項1から請求項14のいずれかに
    記載のカラーフィルタの製造方法において、 前記第2工程で、前記インクをインクジェット方式によ
    って充填するカラーフィルタの製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項1から請求項15のいずれかに
    記載のカラーフィルタの製造方法において、 前記第2工程で、前記インク充填用凹部を有する前記原
    盤表面に、前記インクとの密着性の低い材質からなる離
    型層を形成してから前記インクを充填するカラーフィル
    タの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項1から請求項15のいずれかに
    記載のカラーフィルタの製造方法において、 前記第2工程で充填されるインクは、離型剤が添加され
    ているカラーフィルタの製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項1から請求項17のいずれかに
    記載のカラーフィルタの製造方法において、 前記第2工程で、前記インク充填用凹部に充填された前
    記インクを熱処理して溶剤を蒸発させて色材を残す工程
    を含むカラーフィルタの製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項1から請求項17のいずれかに
    記載のカラーフィルタの製造方法において、 前記第2工程で充填される前記インクは、感光剤を含有
    して感光化され、放射線硬化性のものであるカラーフィ
    ルタの製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項1から請求項19のいずれかに
    記載のカラーフィルタの製造方法において、 前記第3工程で滴下される前記樹脂は、感光剤を含有し
    て感光化され、放射線硬化性のものであるカラーフィル
    タの製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項1から請求項20のいずれかに
    記載のカラーフィルタの製造方法において、 前記第3工程で、樹脂層の上に光透過性を有する補強板
    を載せる工程を含むカラーフィルタの製造方法。
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