JPH1061755A - 車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の制御装置

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JPH1061755A
JPH1061755A JP8223680A JP22368096A JPH1061755A JP H1061755 A JPH1061755 A JP H1061755A JP 8223680 A JP8223680 A JP 8223680A JP 22368096 A JP22368096 A JP 22368096A JP H1061755 A JPH1061755 A JP H1061755A
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JP
Japan
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vehicle
gear
traveling
automatic transmission
lowest
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JP8223680A
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English (en)
Inventor
Atsushi Tabata
淳 田端
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手動変速モードの最低速ギヤ段での走行にお
いても運転が容易となる車両用自動変速機の制御装置を
提供する。 【解決手段】 エンジンブレーキ制御手段96により、
手動変速モードにおいて自動変速機14の最低速ギヤ段
である第1速ギヤ段を除く他のギヤ段にエンジンブレー
キが作用させられることから、第1速ギヤ段に起因する
強いエンジンブレーキが車両に作用しない。また、最低
速ギヤ段走行判定手段98により自動変速機14に第1
速ギヤ段が用いられる走行状態と判定され且つ駆動走行
状態判定手段100により車両の駆動走行状態が判定さ
れる場合に、手動変速制御手段92によりその第1速ギ
ヤ段への変速が許可されるので、エンジンブレーキが作
用しない駆動走行時だけ第1速ギヤ段による大きな駆動
力で車両を走行させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用自動変速機
の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速モードが選択されている場合に
は、予め設定された変速線図から実際の車両の走行状態
に基づいて自動変速機のギヤ段を自動的に切り換える自
動変速制御手段と、手動変速モードが選択されている場
合には、手動切換操作装置の操作に応答して自動変速機
のギヤ段を切り換える手動変速制御手段とを備えた車両
用自動変速機の制御装置が知られている。たとえば、特
開平6−286493号公報に記載された自動変速機の
制御装置がそれである。このような自動変速機の制御装
置によれば、ステアリングホイールの近傍に設けたシフ
トレバーが手動変速用シフトゲートへ操作されることに
より手動変速モードとされ、さらにそのシフトレバーが
上方のアップシフト位置或いはダウンシフト位置へ操作
されることにより所望のギヤ段が選択されるようになっ
ている。このような制御装置によれば、一般に、自動変
速機であっても運転者の好みに応じたギヤ段を選択で
き、変速応答性が高められるので、車両のスポーツ性能
が好適に得られる。
【0003】ところで、上記のような自動変速機の制御
装置では、手動モードが選択されている場合には、一般
に、車両のスポーツ性能を高めるために、手動切換操作
装置の操作に応答して選択されたギヤ段がそのままに固
定されるだけでなく、各ギヤ段ではエンジンブレーキが
作用させられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、たとえ
ば、上記のように手動モードが選択された場合に各ギヤ
段においてエンジンブレーキが作用させられると、最低
速ギヤ段におけるエンジンブレーキ作用が強すぎて運転
者にとっては運転し辛いものとなる場合があった。この
ような不都合は、上記のように手動モードにおいて手動
切換操作装置の操作に応答して選択されたギヤ段がその
ままに固定される場合だけでなく、ギヤ段の切り換え範
囲のうち低速側ギヤ段に制限するシフトレンジが所定の
操作体或いはスイッチの操作に応答して選択された場合
も、同様であった。特に、加速性能を高めるために自動
変速機のギヤ段をたとえば前進5段以上に増加させた場
合には、そのような不都合が顕著であり、車両の加速走
行時における強い駆動力或いは加速力と減速走行におけ
る適切なエンジンブレーキ力とを同時に得ることが困難
となっていた。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、手動変速モード
の最低速ギヤ段での走行においても運転が容易となる車
両用自動変速機の制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するための第1発明の要旨とするところは、最低速ギヤ
段のエンジンブレーキが非作動となるように構成された
車両用自動変速機の制御装置であって、前記自動変速機
に最低速ギヤ段が用いられる走行状態であるか否かを判
定する最低速ギヤ段走行判定手段と、現在或いは最低速
ギヤ段への変速後において車両が駆動走行状態であるか
否かを判定する駆動走行状態判定手段と、前記最低速ギ
ヤ段走行判定手段により前記自動変速機に最低速ギヤ段
が用いられる走行状態と判定され且つ前記駆動走行状態
判定手段により車両の駆動走行状態が判定される場合に
は、上記最低速ギヤ段への変速を許容する手動変速制御
手段とを、含むことにある。
【0007】
【第1発明の効果】このようにすれば、最低速ギヤ段に
起因する強いエンジンブレーキが車両に作用しないの
で、手動操作による最低速ギヤ段での走行において運転
が容易となる。しかも、最低速ギヤ段での駆動走行状態
であるときに、手動切換操作装置の操作に関連する最低
速ギヤ段への変速が実行されるので、エンジンブレーキ
が作用しない駆動走行時だけ最低速ギヤ段による大きな
駆動力で車両を走行させることができる。
【0008】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
達成するための第2発明の要旨とするところは、最低速
ギヤ段のエンジンブレーキが非作動となるように構成さ
れた車両用自動変速機の制御装置であって、手動操作に
より最低速ギヤ段が指令された場合には、その最低速ギ
ヤ段が達成された後の車両が非駆動走行状態となると予
測されるか否かを判定する変速後駆動走行状態予測判定
手段と、その変速後駆動走行状態予測判定手段により最
低速ギヤ段が達成された後の車両が非駆動走行状態とな
ると予測される場合は最低速ギヤ段を禁止してその最低
速ギヤ段より上位のギヤ段を選択する手動変速制御手段
とを、含むことにある。
【0009】
【第2発明の効果】このようにすれば、最低速ギヤ段に
起因する強いエンジンブレーキが車両に作用しないの
で、手動操作による最低速ギヤ段での走行において運転
が容易となる。すなわち、最低速ギヤ段が達成された後
の車両が非駆動走行状態となると予測されるときには、
最低速ギヤ段が禁止されてその最低速ギヤ段より上位の
ギヤ段が選択されるので、非駆動走行状態において適切
なエンジンブレーキ作用で走行できる利点がある。
【0010】
【課題を解決するための第3の手段】また、前記目的を
達成するための第3発明の要旨とするところは、最低速
ギヤ段のエンジンブレーキが非作動となるように構成さ
れた車両用自動変速機の制御装置であって、変速に関連
する手動操作が行われた状態で車両が停止しているか否
かを判定する手動操作車両停止判定手段と、その手動操
作車両停止判定手段により車両が停止していると判定さ
れた場合は、前記最低速ギヤ段を選択する手動変速制御
手段とを、含むことにある。
【0011】
【第3発明の効果】このようにすれば、最低速ギヤ段に
起因する強いエンジンブレーキが車両に作用しないの
で、手動操作による最低速ギヤ段での走行において運転
が容易となる。しかも、エンジンブレーキが作用しない
駆動走行時では、最低速ギヤ段による大きな駆動力で車
両を走行させることができる。
【0012】
【課題を解決するための第4の手段】また、前記目的を
達成するための第4発明の要旨とするところは、手動操
作により最低速ギヤ段にて車両が走行しているか否かを
判定する最低速ギヤ段走行中判定手段と、車両が減速走
行であるか否かを判定する減速走行判定手段と、前記最
低速ギヤ段走行中判定手段により最低速ギヤ段にて車両
が走行していると判定され、且つ前記減速走行判定手段
により車両の減速走行であると判定された場合は前記最
低速ギヤ段を禁止してその最低速ギヤ段より上位のギヤ
段を選択する手動変速制御手段とを、含むことにある。
【0013】
【第4発明の効果】このようにすれば、手動変速制御手
段により、車両の減速走行であるときは前記最低速ギヤ
段が禁止されてその最低速ギヤ段より上位のギヤ段が選
択されるので、アクセルペダルの操作量が零である減速
走行状態において適切なエンジンブレーキ作用で走行で
きる。このため、最低速ギヤ段に起因する強いエンジン
ブレーキが車両に作用しないので、手動操作による最低
速ギヤ段での走行において運転が容易となる。
【0014】
【課題を解決するための第5の手段】また、前記目的を
達成するための第5発明の要旨とするところは、自動変
速機が最低速ギヤ段とされている車両の走行中に、エン
ジンブレーキ非作動モードからエンジンブレーキ作動モ
ードへ切り換えられたか否かを判定する最低速ギヤ段中
モード切換判定手段と、車両が減速走行であるか否かを
判定する減速走行判定手段と、前記最低速ギヤ段中モー
ド切換判定手段により、自動変速機が最低速ギヤ段とさ
れている車両の走行中にエンジンブレーキ非作動モード
からエンジンブレーキ作動モードへ切り換えられたこと
が判定され、且つ前記減速走行判定手段により車両の減
速走行が判定された場合には、前記最低速ギヤ段を禁止
してその最低速ギヤ段より上位のギヤ段を選択する手動
変速制御手段とを、含むことにある。
【0015】
【第5発明の効果】このようにすれば、最低速ギヤ段で
の車両の走行中にエンジンブレーキ非作動モードからエ
ンジンブレーキ作動モードへ切り換えられ、且つ車両の
減速走行が判定された場合には、手動変速制御手段によ
り、最低速ギヤ段が禁止されてその最低速ギヤ段より上
位のギヤ段が選択されるので、アクセルペダル操作量が
零である減速走行状態において適切なエンジンブレーキ
作用で走行できる利点がある。このため、最低速ギヤ段
に起因する強いエンジンブレーキが車両に作用しないの
で、手動操作による最低速ギヤ段での走行において運転
が容易となる。
【0016】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記車両の走行
状態に応じて複数のギヤ段を自動的に切り換える自動変
速モードと手動変速操作に応答してギヤ段を切り換える
手動変速モードとを有する車両用自動変速機の制御装置
において、前記手動変速モードが選択された場合には前
記自動変速機の最低速ギヤ段を除く他のギヤ段にエンジ
ンブレーキを作用させるエンジンブレーキ制御手段を、
設けたことにある。このようにすれば、エンジンブレー
キ制御手段により、前記手動変速モードにおいて自動変
速機の最低速ギヤ段を除く他のギヤ段にエンジンブレー
キが作用させられることから、手動変速モードにおいて
手動切換操作装置により最低速ギヤ段が選択された場合
でも、最低速ギヤ段に起因する強いエンジンブレーキが
車両に作用しないので、最低速ギヤ段での運転が容易と
なる。
【0017】また、好適には、上記車両用自動変速機の
制御装置は、前記手動変速モードにおいて前記自動変速
機に最低速ギヤ段が用いられる走行状態であるか否かを
判定する最低速ギヤ段走行判定手段と、車両が駆動走行
状態であるか否かを判定する駆動走行状態判定手段と、
前記最低速ギヤ段走行判定手段により前記自動変速機に
最低速ギヤ段が用いられる走行状態と判定され且つ前記
駆動走行状態判定手段により車両の駆動走行状態が判定
される場合に、その最低速ギヤ段への変速を実行する手
動変速制御手段とを、含むものである。このようにすれ
ば、最低速ギヤ段での駆動走行状態であるときに、手動
切換操作装置の操作に関連する最低速ギヤ段への変速が
実行されるので、エンジンブレーキが作用しない駆動走
行時だけ最低速ギヤ段による大きな駆動力で車両を走行
させることができる。
【0018】また、好適には、上記車両用自動変速機の
制御装置は、前記手動変速モードにおいて手動切換操作
装置の操作に従って最低速ギヤ段が指令された場合に
は、その最低速ギヤ段が達成された後の車両が非駆動走
行状態となると予測されるか否かを判定する変速後駆動
走行状態予測判定手段と、その変速後駆動走行状態予測
判定手段により最低速ギヤ段が達成された後の車両が非
駆動走行状態となると予測される場合はその最低速ギヤ
段を禁止してその最低速ギヤ段より上位のギヤ段を選択
する手動変速制御手段とを、含むものである。このよう
にすれば、最低速ギヤ段が達成された後の車両が非駆動
走行状態となると予測されるときには、最低速ギヤ段が
禁止されてその最低速ギヤ段より上位のギヤ段が選択さ
れるので、非駆動走行状態において適切なエンジンブレ
ーキ作用で走行できる利点がある。
【0019】また、好適には、上記手動変速制御手段
は、前記変速後駆動走行状態予測判定手段により最低速
ギヤ段が達成された後の車両が非駆動走行状態となると
予測されない場合、すなわち駆動走行が予想される場合
は、前記最低速ギヤ段を選択して前記自動変速機を最低
速ギヤ段に切り換える。このようにすれば、エンジンブ
レーキが作用しない駆動走行時では、最低速ギヤ段によ
る大きな駆動力で車両を走行させることができる。
【0020】また、好適には、上記車両用自動変速機の
制御装置は、手動変速モードにおいて最低速ギヤ段にて
車両が走行しているか否かを判定する最低速ギヤ段走行
中判定手段と、車両が減速走行であるか否かを判定する
減速走行判定手段と、上記最低速ギヤ段走行中判定手段
により最低速ギヤ段にて車両が走行していると判定され
且つ上記減速走行判定手段により車両の減速走行である
と判定された場合は前記最低速ギヤ段を禁止してその最
低速ギヤ段より上位のギヤ段を選択する手動変速制御手
段とを、含むものである。このようにすれば、手動変速
制御手段により、車両の減速走行であるときは前記最低
速ギヤ段が禁止されてその最低速ギヤ段より上位のギヤ
段が選択されるので、アクセルペダルの操作量が零であ
る減速走行状態において適切なエンジンブレーキ作用で
走行できる利点がある。
【0021】また、好適には、手動変速モードにおいて
車両が停止したことを判定する手動変速モード車両停止
判定手段が、さらに備えられ、上記手動変速制御手段
は、その手動変速モード車両停止判定手段により手動変
速モードにおいて車両が停止したことが判定された場合
には、最低速ギヤ段を選択して自動変速機を最低速ギヤ
段に切り換える。このようにすれば、車両の再発進時に
おける発進走行では、最低速ギヤ段による大きな駆動力
で車両を走行させることができる。
【0022】また、好適には、上記車両用自動変速機の
制御装置は、自動変速機が最低速ギヤ段とされている車
両の走行中に、自動変速モードから手動変速モードへ切
り換えられたか否かを判定する最低速ギヤ段中モード切
換判定手段と、車両が減速走行であるか否かを判定する
減速走行判定手段と、前記最低速ギヤ段中モード切換判
定手段により、自動変速機が最低速ギヤ段とされている
車両の走行中に自動変速モードから手動変速モードへ切
り換えられたことが判定され、且つ前記減速走行判定手
段により車両の減速走行が判定された場合には、前記最
低速ギヤ段を禁止してその最低速ギヤ段より上位のギヤ
段を選択する手動変速制御手段とを、含むものである。
このようにすれば、最低速ギヤ段での車両の走行中に自
動変速モードから手動変速モードへ切り換えられ、且つ
車両の減速走行が判定された場合には、手動変速制御手
段により、最低速ギヤ段が禁止されてその最低速ギヤ段
より上位のギヤ段が選択されるので、アクセルペダル操
作量が零である減速走行状態において適切なエンジンブ
レーキ作用で走行できる利点がある。
【0023】また、好適には、上記手動変速制御手段
は、最低速ギヤ段とされている車両の走行中に自動変速
モードから手動変速モードへ切り換えられたときに車両
の減速走行でない場合は、最低速ギヤ段を選択して自動
変速機を最低速ギヤ段に切り換える。このようにすれ
ば、エンジンブレーキが作用しない車両の駆動走行時に
おいて、最低速ギヤ段による大きな駆動力で車両を走行
させることができる。
【0024】また、好適には、前記手動変速制御手段に
より最低速ギヤ段が禁止された場合には、エンジンと自
動変速機との間の流体伝動装置に設けられたロックアッ
プクラッチの係合域または係合力を大きくするロックア
ップクラッチ係合増大手段が、さらに設けられる。この
ようにすれば、最低速ギヤ段が禁止されたときのロック
アップクラッチの係合域または係合力が大きくされるこ
とから、エンジンブレーキ作用の効果が一層高められる
ので、最低速ギヤ段による場合ほど大きくはなく、その
最低速ギヤ段より上位のギヤ段による場合よりも大き
い、適切な大きさのエンジンブレーキ作用が得られる。
【0025】また、好適には、前記手動変速制御手段
は、前記最低速ギヤ段より上位のギヤ段が手動切換操作
装置によって選択された場合には、その操作に対応した
ギヤ段を選択して自動変速機を切り換える。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0027】図1は、本発明の一実施例の変速制御装置
により変速制御される車両用自動変速機の一例を示す骨
子図である。図において、エンジン10の出力は、トル
クコンバータ12を介して自動変速機14に入力され、
図示しない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪へ伝
達されるようになっている。
【0028】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16に連結されたポンプインペラ18
と、自動変速機14の入力軸20に連結されたタービン
ランナー22と、それらポンプインペラ18およびター
ビンランナー22の間を直結するロックアップクラッチ
24と、一方向クラッチ26によって一方向の回転が阻
止されているステータ28とを備えている。
【0029】上記自動変速機14は、ハイおよびローの
2段の切り換えを行う第1変速機30と、後進ギヤ段お
よび前進4段の切り換えが可能な第2変速機32を備え
ている。第1変速機30は、サンギヤS0、リングギヤ
R0、およびキャリヤK0に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS0およびリングギヤR0に噛み合わされて
いる遊星ギヤP0から成るHL遊星歯車装置34と、サ
ンギヤS0とキャリヤK0との間に設けられたクラッチ
C0および一方向クラッチF0と、サンギヤS0および
ハウジング41間に設けられたブレーキB0とを備えて
いる。
【0030】第2変速機32は、サンギヤS1、リング
ギヤR1、およびキャリヤK1に回転可能に支持されて
それらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合わさ
れている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置36
と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリヤK
2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2およびリ
ングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成
る第2遊星歯車装置38と、サンギヤS3、リングギヤ
R3、およびキャリヤK3に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされて
いる遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置40とを備
えている。
【0031】上記サンギヤS1とサンギヤS2は互いに
一体的に連結され、リングギヤR1とキャリヤK2とキ
ャリヤK3とが一体的に連結され、そのキャリヤK3は
出力軸42に連結されている。また、リングギヤR2が
サンギヤS3に一体的に連結されている。そして、リン
グギヤR2およびサンギヤS3と中間軸44との間にク
ラッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS
2と中間軸44との間にクラッチC2が設けられてい
る。また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止
めるためのバンド形式のブレーキB1がハウジング41
に設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤ
S2とハウジング41との間には、一方向クラッチF1
およびブレーキB2が直列に設けられている。この一方
向クラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が
入力軸20と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合
させられるように構成されている。
【0032】キャリヤK1とハウジング41との間には
ブレーキB3が設けられており、リングギヤR3とハウ
ジング41との間には、ブレーキB4と一方向クラッチ
F2とが並列に設けられている。この一方向クラッチF
2は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合さ
せられるように構成されている。
【0033】以上のように構成された自動変速機14で
は、たとえば図2に示す作動表に従って後進1段および
変速比が順次異なる前進5段のギヤ段のいずれかに切り
換えられる。図2において○印は係合状態を示し、空欄
は解放状態を示し、●はエンジンブレーキのときの係合
状態を示している。最低速ギヤ段である第1速ギヤ段で
は、ブレーキB4の係合によってエンジンブレーキが発
生させられ得るが、本実施例では第1速ギヤ段において
そのブレーキB4の係合が行われないようになってい
る。本実施例の自動変速機14は、第1速ギヤ段乃至第
3速ギヤ段がエンジンブレーキが発生させられないギヤ
トレーンとされているが、第2速ギヤ段および第3速ギ
ヤ段は必要に応じてクラッチC0或いはブレーキB1が
係合させられることによりエンジンブレーキが発生させ
られるようになっている。また、第4速ギヤ段および第
5速ギヤ段は本来的にエンジンブレーキが発生させられ
るギヤトレーンではあるがその大きさは比較的小さい。
【0034】図3に示すように、車両のエンジン10の
吸気配管48には、アクセルペダル50およびスロット
ルアクチュエータ54によって操作されるスロットル弁
56が設けられている。また、エンジン10の回転速度
E を検出するエンジン回転速度センサ58、エンジン
10の吸入空気量Qを検出する吸入空気量センサ60、
吸入空気の温度TA を検出する吸入空気温度センサ6
2、上記スロットル弁56の開度θTHを検出するスロッ
トルセンサ64、出力軸42の回転速度NOUT すなわち
車速Vを検出する車速センサ66、エンジン10の冷却
水温度TW を検出する冷却水温センサ68、ブレーキの
作動を検出するブレーキスイッチ70、シフトレバー7
2の操作位置PSHを検出する操作位置センサ74、入力
軸20の回転速度NINすなわちクラッチC0の回転速度
C0(=タービン回転速度NT または入力軸回転速度N
IN)を検出する入力軸回転センサ73、油圧制御回路8
4の作動油温度TOIL を検出する油温センサ75などが
設けられており、それらのセンサから、エンジン回転速
度NE 、吸入空気量Q、吸入空気温度TA 、スロットル
弁56の開度θTH、車速V、エンジン冷却水温TW 、ブ
レーキの作動状態BK、シフトレバー72の操作位置P
SH、入力軸回転速度NC0、作動油温度TOIL を表す信号
がエンジン用電子制御装置76或いは変速用電子制御装
置78に供給されるようになっている。
【0035】上記シフトレバー72は、図4に示すよう
に、車両の前後方向に位置するPレンジ位置、Rレンジ
位置、Nレンジ位置、Dおよび4レンジ位置、3レンジ
位置、2レンジ位置へ操作されるとともに、上記Dレン
ジ位置から左側へ4レンジ位置、右側へ手動変速モード
位置すなわちDMモード位置へ車両の左右方向に操作さ
れるようにその支持機構が構成されている。シフトレバ
ー72が上記DMモード位置へ操作された場合には、そ
れまで選択されていた自動変速モードから手動変速モー
ドへ切り換えられる。このシフトレバー72はモード選
択操作装置としても機能している。
【0036】図5に示すように、上記車両のステアリン
グホイール77の右側位置には、1対のダウンシフトス
イッチ79RDおよびアップシフトスイッチ79RUが設け
られており、また、ステアリングホイール77の左側位
置には、1対のダウンシフトスイッチ79LDおよびアッ
プシフトスイッチ79LUが設けられている。それら2対
のスイッチ79RDおよび79RU、79LDおよび79
LUは、手動変速モードが選択された場合において、自動
変速機14の変速を優先的に実行させるために手動操作
される手動切換操作装置として機能するものであり、操
作出力を変速用電子制御装置78へ供給する。また、そ
の変速用電子制御装置78は、自動変速モードおよび手
動変速モードのうち上記シフトレバー72の操作により
選択された変速モードを表示器に表示させる。
【0037】図3のエンジン用電子制御装置76は、C
PU、RAM、ROM、入出力インターフェースを備え
た所謂マイクロコンピュータであって、CPUはRAM
の一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプ
ログラムに従って入力信号を処理し、種々のエンジン制
御を実行する。たとえば、燃料噴射量制御のために燃料
噴射弁80を制御し、点火時期制御のためにイグナイタ
82を制御し、アイドルスピード制御のために図示しな
いバイパス弁を制御し、トラクション制御或いはクルー
ズコントロール制御のためにスロットルアクチュエータ
54によりスロットル弁56を制御する。
【0038】変速用電子制御装置78も、上記と同様の
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、油圧制御回路84の各電
磁弁或いはリニヤソレノイド弁を駆動する。たとえば、
変速用電子制御装置78は、ロックアップクラッチ24
の係合、解放、スリップ量を制御するための指令値DS
LUをリニヤソレノイド弁SLU に供給し、その指令値D
SLUに対応した制御圧PSLU を出力させる。また、変
速用電子制御装置78は、自動変速モードが選択されて
いる場合には、たとえば図7に示す予め記憶された変速
線図から実際のスロットル弁開度θTHおよび車速Vに基
づいて変速判断を実行し、この判断されたギヤ段すなわ
ち変速が得られるようにする変速出力を行って電磁弁S
1、S2、S3を駆動することにより、自動変速機14
のギヤ段を自動的に切り換える。また、変速用電子制御
装置78は、シフトレバー72が手動変速モード(D
M)位置へ操作されることにより手動変速モードが選択
されている場合には、アップシフトスイッチ79RU、7
LU、ダウンシフトスイッチ79R 、79LDの操作に応
答して、自動変速機14のギヤ段を1段ずつ切り換え
る。なお、上記変速用電子制御装置78は、エンジン用
電子制御装置76と相互に通信可能に接続されており、
一方に必要な信号が他方から適宜送信されるようになっ
ている。
【0039】図6は、変速用電子制御装置78による制
御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図に
おいて、自動変速制御手段90は、自動変速モードが選
択されている場合には、たとえば図7に示す予め記憶さ
れた変速線図から車両の走行状態、たとえば実際のエン
ジン負荷(スロットル弁開度θTH、アクセル操作量、燃
料噴射量、吸入空気量など)および車速Vに基づいて変
速判断を行い、その判断された変速を達成するための変
速出力を実行し、自動変速機14のギヤ段を自動的に切
り換える。手動変速制御手段92は、手動変速モードが
選択されている場合には、手動切換操作装置として機能
するアップシフトスイッチ79LU、79 RU、ダウンシフ
トスイッチ79LD、79RDの操作に応答して自動変速機
14をその都度変速させる。
【0040】変速モード判定手段94は、上記自動変速
制御手段90がたとえば図7の変速線図から実際の車速
およびエンジン負荷に基づいて自動変速機14の変速判
断および変速出力を自動的に行うことを許容する自動変
速モードと、手動切換操作装置として機能する各シフト
スイッチ79RD、79RU、79LD、79LUの操作に応答
して手動変速制御手段92に自動変速機14をその都度
変速させる手動変速モードとのいずれが、シフトレバー
72によるモード切換操作に応答して選択されているか
を判定する。すなわち、変速モード判定手段94は、シ
フトレバー72がDMモード位置へ操作された場合には
手動変速モードと判定し、シフトレバー72が走行レン
ジ(R、D、4、3、2)へ操作された場合には自動変
速モードと判定する。
【0041】上記手動変速制御手段92は、前記変速モ
ード判定手段94により手動変速モードが判定されてい
る場合には、基本的には、少なくとも第2速ギヤ段より
上位のギヤ段において、シフトスイッチ79RD、7
RU、79LD、79LUの操作に応答して、その操作回数
だけ自動変速機14のギヤ段をアップ変速或いはダウン
変速させる。
【0042】エンジンブレーキ制御手段96は、シフト
レバー72がエンジンブレーキを得るためのエンジンブ
レーキレンジ(4、3、2)へ操作された場合や、変速
モード判定手段94により手動変速モードが選択されて
いると判定された場合には、図2の●印に示す摩擦係合
装置をギヤ段に応じて作動させることにより、自動変速
機14の最低速ギヤ段である第1速ギヤ段を除く他のギ
ヤ段すなわち第2速ギヤ段および第3速ギヤ段にエンジ
ンブレーキを作用させる。
【0043】最低速ギヤ段走行判定手段98は、手動変
速モードにおいて自動変速機14が第1速ギヤ段(最低
速ギヤ段)が用いられる走行状態、たとえば手動変速モ
ードにおいてシフトスイッチ79RD、79RU、79LD
79LUの操作により第1速ギヤ段が選択された走行状
態、第1速ギヤ段であるときに自動変速モードから手動
変速モードへ切り換えられた走行状態、或いは手動変速
モードにおいて車両停止したことにより第1速ギヤ段が
選択される走行状態であるか否かを判定する。駆動走行
状態判定手段100は、現在或いは第1速ギヤ段への変
速後において車両が駆動走行状態であるか否かを判定す
る。前記手動変速制御手段92は、上記最低速ギヤ段走
行判定手段98により自動変速機14に第1速ギヤ段が
用いられる走行状態と判定され且つ上記駆動走行状態判
定手段100により車両の駆動走行状態すなわちアクセ
ルペダルが踏み込まれることにより駆動力がエンジン1
0から駆動輪へ向かって伝達される走行状態(パワーオ
ン走行)が判定される場合に、その第1速ギヤ段への変
速を実行する。
【0044】変速後駆動走行状態予測判定手段102
は、手動変速モードにおいてシフトスイッチ79RD、7
RU、79LD、79LUの操作に従って第1速ギヤ段が指
令された場合には、その第1速ギヤ段が達成された後の
車両が非駆動走行状態、すなわち駆動輪からエンジン1
0へ向かって動力が伝達されるパワーオフ走行状態とな
ると予測されるか否かを判定する。前記手動変速制御手
段92は、その変速後駆動走行状態予測判定手段102
により第1速ギヤ段が達成された後の車両が非駆動走行
状態となると予測される場合はその第1速ギヤ段を禁止
してその第1速ギヤ段より上位の第2速ギヤ段を選択
し、自動変速機14を第2速ギヤ段に切り換える。ま
た、上記手動変速制御手段92は、変速後駆動走行状態
予測判定手段102により第1速ギヤ段が達成された後
の車両が非駆動走行状態となると予測されない場合、す
なわち駆動走行が予想される場合は、第1速ギヤ段を選
択して自動変速機14を第1速ギヤ段に切り換える。
【0045】最低速ギヤ段走行中判定手段104は、手
動変速モードにおいて第1速ギヤ段にて車両が走行して
いるか否かを判定する。減速走行判定手段106は、車
両が減速走行、すなわち運転者の減速意思によりアクセ
ルペダル操作量が零とされた走行であるか否かを判定す
る。この減速走行は非駆動走行と実質的に同一であり、
車両の駆動(パワーオン)走行と非駆動(パワーオフ)
走行とは択一的に定められるものであるから、上記減速
走行判定手段106は駆動走行判定手段と実質的に同一
である。前記手動変速制御手段92は、上記最低速ギヤ
段走行中判定手段104により、第1速ギヤ段にて車両
が走行していると判定され、且つ上記減速走行判定手段
106により車両の減速走行であると判定された場合
は、第1速ギヤ段を禁止してその第1速ギヤ段より上位
の第2速ギヤ段を選択し、自動変速機14を第2速ギヤ
段に切り換える。
【0046】また、手動変速モード車両停止判定手段1
08は、手動変速モードにおいて車両が停止したことを
判定する。上記手動変速制御手段92は、手動変速モー
ド車両停止判定手段108により手動変速モードにおい
て車両が停止したことが判定された場合には、第1速ギ
ヤ段を選択して自動変速機14を第1速ギヤ段に切り換
える。
【0047】最低速ギヤ段中モード切換判定手段110
は、自動変速機14が第1速ギヤ段とされている車両の
走行中に、自動変速モードから手動変速モードへ切り換
えられたか否かを判定する。前記手動変速制御手段92
は、上記最低速ギヤ段中モード切換判定手段110によ
り、自動変速機14が第1速ギヤ段とされている車両の
走行中に自動変速モードから手動変速モードへ切り換え
られたことが判定され、且つ前記減速走行判定手段10
6により車両の減速走行が判定された場合には、第1速
ギヤ段を禁止してその第1速ギヤ段より上位の第2ギヤ
段を選択する。また、上記手動変速制御手段92は、第
1速ギヤ段とされている車両の走行中に自動変速モード
から手動変速モードへ切り換えられたときに車両の減速
走行でない場合は、第1速ギヤ段を選択して自動変速機
14をその第1速ギヤ段に切り換える。
【0048】ロックアップクラッチ係合増大手段112
は、上記手動変速制御手段92により第1速ギヤ段が禁
止された場合には、エンジン10と自動変速機14との
間のトルクコンバータ(流体伝動装置)12に設けられ
たロックアップクラッチ24の係合領域を拡大しまたは
係合力を上昇させる。この係合領域とは、たとえば図8
に示す係合線の右側領域であり、係合領域の拡大とは、
たとえば図8の実線に示す係合線が破線に示す位置まで
低車速側(左側)へシフトさせられることである。ま
た、係合力の上昇とは、ロックアップクラッチ24の両
側の差圧を増大させてその押付け力を上昇させることで
ある。
【0049】図9、図10、図11、図12は、変速用
電子制御装置78による制御作動の要部すなわち手動変
速制御を説明するフローチャートである。図9は、エン
ジンブレーキモードであるときには所定のギヤ段にエン
ジンブレーキを作用させるルーチンであり、図10は、
手動変速モードが選択され且つシフトスイッチ79RD
79RU、79LD、79LUの操作に従って第1速ギヤ段が
選択指令された場合に、車両の非駆動状態に基づいて第
1速ギヤ段を禁止する手動変速制御ルーチン1である。
図11は、第1速ギヤ段にて走行中にDレンジから手動
変速モード(DM)位置へ操作された場合に、車両の非
駆動状態に基づいて第1速ギヤ段を禁止する手動変速制
御ルーチン2である。図12は、手動変速モードにおい
て第1速ギヤ段で走行している場合に、車両の非駆動状
態に基づいて第1速ギヤ段を禁止する手動変速制御ルー
チン3である。上記図10、図11、図12のルーチン
は、それらのうちの1つのみが単独で実行されてもよい
が、2つ以上のルーチンが並列的に実行されてもよい。
【0050】前記エンジンブレーキ制御手段96に対応
する図9のルーチンにおいて、ステップ(以下、ステッ
プを省略する)SA1では、シフトレバー72がエンジ
ンブレーキ(4、3、2)レンジへ操作されているか否
か、或いはシフトレバー72が手動変速モード(DM)
位置へ操作されているか否かに基づいてエンジンブレー
キモードが選択れているか否かが判断される。このSA
1の判断が否定された場合は本ルーチンが終了させられ
るが、肯定された場合は、SA2において自動変速機1
4のギヤ段が第2速ギヤ段であるか否かが判断される。
このSA2の判断が否定された場合はSA4が実行され
るが、肯定された場合は、SA3において、図示しない
エンジンブレーキ用電磁弁を作動させることによりクラ
ッチC0が係合させられた後、SA4が実行される。そ
のクラッチC0の係合により、第2速ギヤ段においてエ
ンジンブレーキが作用させられる。
【0051】上記SA4では、自動変速機14のギヤ段
が第3速ギヤ段であるか否かが判断される。このSA4
の判断が否定された場合は本ルーチンが終了させられる
が、肯定された場合は、SA5において、図示しないエ
ンジンブレーキ用電磁弁を作動させることによりブレー
キB1が係合させられた後、本ルーチンが終了させられ
る。そのブレーキB1の係合により、第3速ギヤ段にお
いてエンジンブレーキが作用させられる。
【0052】図10の手動変速制御ルーチン1において
は、SB1では、入力信号の読込などの入力信号処理が
実行される。次いで、変速モード判定手段94に対応す
るSB2では、手動変速(DM)モードが選択されてい
るか否かが判断される。このSB2の判断が否定された
場合は本ルーチンが終了させられるが、肯定された場合
は、前記最低速ギヤ段走行判定手段98或いは最低速ギ
ヤ段走行中判定手段104に対応するSB3においてダ
ウンシフトスイッチ79RD或いは79LDの操作に従って
第1速ギヤ段が選択指令されたか否かが判断される。そ
のSB3の判断が否定された場合、すなわち第1速ギヤ
段以外の他のギヤ段がシフトスイッチ79RD、79RU
79LD、79LUの操作に従って選択指令された場合は、
SB4において、そのシフトスイッチ79RD、79RU
79LD、79LUの操作に対応したギヤ段への変速がその
都度実行される。
【0053】しかし、上記SB3の判断が肯定された場
合、すなわちダウンシフトスイッチ79RD或いは79LD
の操作に従って第1速ギヤ段が選択指令された場合は、
前記駆動走行状態判定手段100或いは変速後駆動走行
状態判定手段102に対応するSB5において、仮に第
1速ギヤ段が達成された場合の車両が駆動走行状態すな
わちパワーオン走行状態であるか否かが、実際の車速V
およびスロットル弁開度θTHに基づいて判断される。こ
のSB5の判断が肯定された場合は、SB6において第
1速ギヤ段への変速が実行される。しかし、そのSB5
の判断が否定された場合、すなわち第1速ギヤ段への変
速後では非駆動走行状態(コースト走行状態)と推定さ
れる場合は、SB7において、第1速ギヤ段への変速が
禁止され且つ第2速ギヤ段への変速が実行される。但
し、たとえば第3ギヤ段においてダウンシフトスイッチ
79RD或いは79LDが2回操作された場合には、第2速
ギヤ段までの変速は実行される。本実施例では、上記S
B4、SB6、およびSB7が前記手動変速制御手段9
2に対応している。
【0054】次いで、前記ロックアップクラッチ係合増
大手段112に対応するSB8およびSB9において、
図8の破線に示すように係合線が移動させられることに
よりロックアップクラッチ24の係合領域が拡大される
とともに、ロックアップクラッチ24の差圧が所定値増
大させられてその押付力すなわち係合力が所定値上昇さ
せられる。
【0055】図11の手動変速制御ルーチン2において
は、SC1では、入力信号の読込などの入力信号処理が
実行される。次いで、SC2において、シフトレバー7
2がDレンジ位置から手動変速モード(DM)位置へ操
作されているか否かが判断される。このSC2の判断が
否定される場合は本ルーチンが終了させられるが、肯定
される場合は、SC3において、それまでのDレンジで
は第1速ギヤ段であったか否かが判断される。本実施例
では、上記SC2およびSC3が、自動変速機14が第
1速ギヤ段とされている車両の走行中に自動変速モード
から手動変速モードへ切り換えられたか否かを判定する
最低速ギヤ段中モード切換判定手段110或いは最低速
ギヤ段走行判定手段98に対応している。
【0056】上記SC3の判断が否定される場合は本ル
ーチンが終了させられるが、肯定される場合は、前記駆
動走行状態判定手段100或いは減速走行判定手段10
6に対応するSC4において、車両が減速走行、すなわ
ち運転者の減速意思によりアクセルペダル操作量が零と
されたコースト走行であるか否かが判定される。このS
C4の判断が否定される場合、すなわち車両の駆動走行
状態である場合には、SC5において第1速ギヤ段がそ
のまま維持される。
【0057】しかし、上記SC4の判断が肯定される場
合、すなわち車両が減速走行である場合は、SC6にお
いて、第1速ギヤ段への変速が禁止され且つ第2速ギヤ
段への変速が実行される。本実施例では、上記SC5お
よびSC6が前記手動変速制御手段92に対応してい
る。次いで、前記ロックアップクラッチ係合増大手段1
12に対応するSC7およびSC8において、図8の破
線に示すように係合線が移動させられることによりロッ
クアップクラッチ24の係合領域が拡大されるととも
に、ロックアップクラッチ24の差圧が所定値増大させ
られてその押付力すなわち係合力が所定値上昇させられ
る。
【0058】図12の手動変速制御ルーチン3において
は、SD1では、入力信号の読込などの入力信号処理が
実行される。次いで、変速モード判定手段94に対応す
るSD2では、手動変速(DM)モードが選択されてい
るか否かが判断される。このSD2の判断が否定される
場合は本ルーチンが終了させられるが、肯定される場合
は、前記最低速ギヤ段走行判定手段98或いは手動変速
モード車両停止判定手段108に対応するSD3におい
て、車速Vが予め設定された停止判定値α以下であるか
否かが判断される。この停止判定値αは、車両の停止状
態を判定するための値であり、たとえば2乃至3km/h程
度に設定される。
【0059】上記SD3の判断が肯定される場合、すな
わち手動変速モードにおいて車両が停止している場合に
は、SD4において第1速ギヤ段への変速が実行され
る。しかし、上記SD3の判断が否定される場合、すな
わち手動変速モードにおいて車両が停止していない場合
には、SD5において、ダウンシフトスイッチ79RD
いは79LDの操作に従って第1速ギヤ段が選択指令され
たか否かが判断される。このSD5の判断が否定された
場合は、SD6において、そのシフトスイッチ79RD
79RU、79LD、79LUの操作に対応したギヤ段への変
速がその都度実行される。
【0060】しかし、上記SD5の判断が肯定された場
合、すなわちダウンシフトスイッチ79RD或いは79LD
の操作に従って第1速ギヤ段が選択指令された場合は、
前記駆動走行状態判定手段100或いは減速走行判定手
段106に対応するSD7において、車両の減速走行で
あるか否かが判断される。このSD7の判断が否定され
た場合すなわち車両の駆動走行である場合は、前記SD
4において第1速ギヤ段への変速が実行される。しか
し、そのSD7の判断が肯定された場合、すなわち車両
の減速走行状態である場合は、SD7において、第1速
ギヤ段への変速が禁止され且つ第2速ギヤ段への変速が
実行される。本実施例では、上記SD4、SD6、およ
びSD8が前記手動変速制御手段92に対応している。
【0061】次いで、前記ロックアップクラッチ係合増
大手段112に対応するSD9およびSD10におい
て、図8の破線に示すように係合線が移動させられるこ
とによりロックアップクラッチ24の係合領域が拡大さ
れるとともに、ロックアップクラッチ24の差圧が所定
値増大させられてその押付力すなわち係合力が所定値上
昇させられる。
【0062】上述のように、本実施例によれば、エンジ
ンブレーキ制御手段96により、前記手動変速モードに
おいて自動変速機14の最低速ギヤ段である第1速ギヤ
段を除く他のギヤ段にエンジンブレーキが作用させられ
ることから、手動変速モードにおいてダウンシフトスイ
ッチ(手動切換操作装置)79RD或いは79LDの操作に
従って第1速ギヤ段が選択された場合でも、その第1速
ギヤ段に起因する強いエンジンブレーキが車両に作用し
ないので、第1速ギヤ段での運転が容易となる。
【0063】また、本実施例の制御装置は、手動変速モ
ードにおいて自動変速機14に第1速ギヤ段が用いられ
る走行状態であるか否かを判定する最低速ギヤ段走行判
定手段98(SB2、SC2、SC3、SD3)と、車
両が駆動走行状態であるか否かを判定する駆動走行状態
判定手段100(SB5、SC4、SD7)と、最低速
ギヤ段走行判定手段98により自動変速機14に第1速
ギヤ段が用いられる走行状態と判定され且つ駆動走行状
態判定手段100により車両の駆動走行状態が判定され
る場合に、その第1速ギヤ段への変速を許可してそれを
実行させる手動変速制御手段92(SB4、SB6、S
B7、SC5、SC6、SD4、SD6、SD8)と
を、含むものであることから、第1速ギヤ段での駆動走
行状態であるときに、ダウンシフトスイッチ79RD或い
は79LDの操作による第1速ギヤ段への変速が許可され
るので、エンジンブレーキが作用しない駆動走行時だけ
第1速ギヤ段による大きな駆動力で車両を走行させるこ
とができる。
【0064】また、本実施例の制御装置は、手動変速モ
ードにおいてダウンシフトスイッチ79RD或いは79LD
の操作に従って第1速ギヤ段が指令された場合には、そ
の第1速ギヤ段が達成された後の車両が非駆動走行状態
となると予測されるか否かを判定する変速後駆動走行状
態予測判定手段102(SB5)と、その変速後駆動走
行状態予測判定手段102により第1速ギヤ段が達成さ
れた後の車両が非駆動走行状態となると予測される場合
はその第1速ギヤ段を禁止してそれより上位の第2速ギ
ヤ段を選択する手動変速制御手段92(SB7)とを、
含むものであることから、第1速ギヤ段が達成された後
の車両が非駆動走行状態となると予測されるときには、
第1速ギヤ段が禁止されてそれより上位の第2速ギヤ段
が選択されるので、非駆動走行状態において適切なエン
ジンブレーキ作用で走行できる利点がある。
【0065】また、本実施例では、上記手動変速制御手
段92(SB6)は、変速後駆動走行状態予測判定手段
102により第1速ギヤ段が達成された後の車両が非駆
動走行状態となると予測されない場合、すなわち駆動走
行が予想される場合は、第1速ギヤ段を選択して自動変
速機14を第1速ギヤ段に切り換えるので、エンジンブ
レーキが作用しない駆動走行時では、第1速ギヤ段によ
る大きな駆動力で車両を走行させることができる。
【0066】また、本実施例の制御装置は、手動変速モ
ードにおいて第1速ギヤ段にて車両が走行しているか否
かを判定する最低速ギヤ段走行中判定手段104(SD
5)と、車両が減速走行であるか否かを判定する減速走
行判定手段106(SD7)と、上記最低速ギヤ段走行
中判定手段104により第1速ギヤ段にて車両が走行し
ていると判定され且つ上記減速走行判定手段106によ
り車両の減速走行であると判定された場合は第1速ギヤ
段を禁止してそれより上位の第2速ギヤ段を選択する手
動変速制御手段92(SD8)とを、含むものであるこ
とから、手動変速制御手段92により、車両の減速走行
であるときは第1速ギヤ段が禁止されてそれより上位の
第2速ギヤ段が選択されるので、アクセルペダルの操作
量が零である減速走行状態において適切なエンジンブレ
ーキ作用で走行できる利点がある。
【0067】また、上記制御装置には、手動変速モード
において車両が停止したことを判定する手動変速モード
車両停止判定手段108(SD3)が、さらに備えら
れ、上記手動変速制御手段92(SD4)は、その手動
変速モード車両停止判定手段108により手動変速モー
ドにおいて車両が停止したことが判定された場合には、
第1速ギヤ段を選択して自動変速機14をその第1速ギ
ヤ段に切り換えるので、車両の再発進時における発進走
行では、第1速ギヤ段による大きな駆動力で車両を走行
させることができる。
【0068】また、本実施例の制御装置は、自動変速機
14が第1速ギヤ段とされている車両の走行中に、自動
変速モードから手動変速モードへ切り換えられたか否か
を判定する最低速ギヤ段中モード切換判定手段110
(SC2、SC3)と、車両が減速走行であるか否かを
判定する減速走行判定手段106(SC4)と、最低速
ギヤ段中モード切換判定手段110により、自動変速機
14が第1速ギヤ段とされている車両の走行中に自動変
速モードから手動変速モードへ切り換えられたことが判
定され、且つ減速走行判定手段106により車両の減速
走行が判定された場合には、第1速ギヤ段を禁止してそ
れより上位の第2速ギヤ段を選択する手動変速制御手段
92(SC6)とを、含むものであることから、第1速
ギヤ段での車両の走行中に自動変速モードから手動変速
モードへ切り換えられ、且つ車両の減速走行が判定され
た場合には、手動変速制御手段92により第1速ギヤ段
が禁止されてそれより上位の第2速ギヤ段が選択される
ので、アクセルペダル操作量が零である減速走行状態に
おいて適切なエンジンブレーキ作用で走行できる利点が
ある。
【0069】また、上記制御装置において、上記手動変
速制御手段92(SC5)は、第1速ギヤ段とされてい
る車両の走行中に自動変速モードから手動変速モードへ
切り換えられたときに車両の減速走行でない場合は、第
1速ギヤ段を選択して自動変速機をその第1速ギヤ段に
切り換えるので、エンジンブレーキが作用しない車両の
駆動走行時において、第1速ギヤ段による大きな駆動力
で車両を走行させることができる。
【0070】また、本実施例では、手動変速制御手段9
2(SB7、SC6、SD8)により第1速ギヤ段が禁
止された場合には、エンジン10と自動変速機14との
間のトルクコンバータ12に設けられたロックアップク
ラッチ24の係合域または係合力を大きくするロックア
ップクラッチ係合増大手段112(SB8、SB9、S
C7、SC8、SD9、SD10)が、さらに設けられ
る。このため、第1速ギヤ段が禁止されたときのロック
アップクラッチ24の係合域または係合力が大きくされ
ることから、エンジンブレーキ作用の効果が一層高めら
れるので、第1速ギヤ段による場合ほど大きくはなく、
その第1速ギヤ段より上位の第2速ギヤ段による場合よ
りも大きい、適切な大きさのエンジンブレーキ作用が得
られる。
【0071】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0072】たとえば、前述の実施例のエンジンブレー
キ制御手段96は、エンジンブレーキモードであるとき
に第2速ギヤ段および第3速ギヤ段にエンジンブレーキ
を発生させるものであったが、第4速ギヤ段および第5
速ギヤ段も第2速ギヤ段および第3速ギヤ段と同様に、
駆動輪からエンジン10へ向かう動力伝達経路が一方向
クラッチなどによって遮断されるようにすなわちエンジ
ンブレーキが作用されないように構成されている場合に
は、それら第4速ギヤ段および第5速ギヤ段にエンジン
ブレーキモードであるときにエンジンブレーキを発生さ
せるものであってもよい。
【0073】また、前述の実施例では、第1速ギヤ段が
禁止されたときには、手動変速制御手段92(SB7、
SC6、SD8)により第2速ギヤ段への変速が実行さ
れていたが、第3速ギヤ段などの他のギヤ段であっても
よい。要するに、第1速ギヤ段よりも上位のギヤ段であ
ればよいのである。
【0074】また、前述の実施例のダウンシフトスイッ
チ79RD、79LD、アップシフトスイッチ79Ru、79
LUは、ステアリングホイール77に設けられていたが、
ステアリングコラム、ダッシュボードなどのように運転
席の近傍に設けられてもよい。
【0075】また、前述の実施例においては、手動切換
操作装置としてダウンシフトスイッチ79RD、79LD
アップシフトスイッチ79Ru、79LUが用いられていた
が、手動変速用の操作レバーなどの他の形式のものであ
ってもよい。なお、既にステアリングコラムに設けられ
たクルーズコントロール用設定レバーを、手動変速モー
ドであるときに手動変速用の操作レバーとして兼用する
ものであってもよい。
【0076】また、前述の実施例では、シフトレバー7
2がDMモード位置へ操作されることにより自動変速モ
ードから手動変速モードへ切り換えられるように構成さ
れていたが、独立に設けられたモード選択用操作釦或い
は操作レバーなどが操作されることによって手動変速モ
ードが選択されるように構成されてもよい。
【0077】また、前述の実施例において、自動変速機
14のギヤトレーン構成や変速段数は、本発明とは直接
的に関連はなく、種々の形式のものであっても差し支え
ない。
【0078】また、前述の実施例では、シフトレバー7
2の操作によって手動変速モードが選択され且つそのシ
フトレバー72による手動変速操作により指定されたギ
ヤ段が選択され且つ固定される形式の変速段固定タイプ
が説明されていたが、D、4、3、2のシフトレンジを
シフトレバー72とは別に設けた操作体或いはスイッチ
などを用いて電気的に変更可能に構成された変速段可変
タイプにも本発明が適用され得る。この場合には、上記
操作体或いはスイッチの操作に従って最低速レンジたと
えばLレンジに設定された場合には、前記手動変速制御
手段92によりそれよりも上段の2レンジへ自動的に切
り換えられたり、或いは上記最低速レンジにおいて最低
速ギヤ段から第2速ギヤ段へ自動的に切り換えられる。
【0079】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の変速制御装置によってギヤ
段が制御される車両用自動変速機の構成を説明する骨子
図である。
【図2】図1の自動変速機における、複数の摩擦係合装
置の作動の組合わせとそれにより成立するギヤ段との関
係を示す図表である。
【図3】図1の自動変速機を制御する油圧制御回路およ
び電気制御回路を含むブロック線図である。
【図4】図3のシフトレバーの操作位置を説明する図で
ある。
【図5】図3の各シフトスイッチのステアリングホイー
ル上の配置例を示す図である。
【図6】図3の変速用電子制御装置の制御機能の要部を
説明する機能ブロック線図である。
【図7】図6の自動変速制御手段において用いられる変
速線図の一例を示す図である。
【図8】図6のロックアップクラッチ係合増大手段によ
り係合領域が拡大されるために変更される、ロックアッ
プクラッチ係合線図の一例を示す図である。
【図9】図3の変速用電子制御装置の制御作動の要部を
説明するフローチャートであって、エンジンブレーキ制
御ルーチンを示す図である。
【図10】図3の変速用電子制御装置の制御作動の要部
を説明するフローチャートであって、手動変速制御ルー
チン1を示す図である。る。
【図11】図3の変速用電子制御装置の制御作動の要部
を説明するフローチャートであって、手動変速制御ルー
チン2を示す図である。る。
【図12】図3の変速用電子制御装置の制御作動の要部
を説明するフローチャートであって、手動変速制御ルー
チン3を示す図である。
【符号の説明】
14:自動変速機 92:手動変速制御手段 96:エンジンブレーキ制御手段 98:最低速ギヤ段走行判定手段 100:駆動走行状態判定手段 102:変速後駆動走行状態予測判定手段 104:最低速ギヤ段走行中判定手段 106:減速走行判定手段 108:手動変速モード車両停止判定手段 110:最低速ギヤ段中モード切換判定手段 112:ロックアップクラッチ係合増大手段 79RU、79LU:アップシフトスイッチ(手動切換操作
装置) 79RD、79LD:ダウンシフトスイッチ(手動切換操作
装置)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最低速ギヤ段のエンジンブレーキが非作
    動となるように構成された車両用自動変速機の制御装置
    であって、 前記自動変速機に最低速ギヤ段が用いられる走行状態で
    あるか否かを判定する最低速ギヤ段走行判定手段と、 現在或いは最低速ギヤ段への変速後において車両が駆動
    走行状態であるか否かを判定する駆動走行状態判定手段
    と、 前記最低速ギヤ段走行判定手段により前記自動変速機に
    最低速ギヤ段が用いられる走行状態と判定され且つ前記
    駆動走行状態判定手段により車両の駆動走行状態が判定
    される場合には、該最低速ギヤ段への変速を許容する手
    動変速制御手段とを、含むことを特徴とする車両用自動
    変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 最低速ギヤ段のエンジンブレーキが非作
    動となるように構成された車両用自動変速機の制御装置
    であって、 手動操作により最低速ギヤ段が指令された場合には、該
    最低速ギヤ段が達成された後の車両が非駆動走行状態と
    なると予測されるか否かを判定する変速後駆動走行状態
    予測判定手段と、 該変速後駆動走行状態予測判定手段により最低速ギヤ段
    が達成された後の車両が非駆動走行状態となると予測さ
    れる場合は該最低速ギヤ段を禁止して該最低速ギヤ段よ
    り上位のギヤ段を選択する手動変速制御手段とを含むこ
    とを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 最低速ギヤ段のエンジンブレーキが非作
    動となるように構成された車両用自動変速機の制御装置
    であって、 変速に関連する手動操作が行われた状態で車両が停止し
    ているか否かを判定する手動操作車両停止判定手段と、 該手動操作車両停止判定手段により車両が停止している
    と判定された場合は、前記最低速ギヤ段を選択する手動
    変速制御手段とを含むことを特徴とする車両用自動変速
    機の制御装置。
  4. 【請求項4】 手動操作により最低速ギヤ段にて車両が
    走行しているか否かを判定する最低速ギヤ段走行中判定
    手段と、 車両が減速走行であるか否かを判定する減速走行判定手
    段と、 前記最低速ギヤ段走行中判定手段により最低速ギヤ段に
    て車両が走行していると判定され、且つ前記減速走行判
    定手段により車両の減速走行であると判定された場合は
    前記最低速ギヤ段を禁止して該最低速ギヤ段より上位の
    ギヤ段を選択する手動変速制御手段とを含むことを特徴
    とする車両用自動変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】 自動変速機が最低速ギヤ段とされている
    車両の走行中に、エンジンブレーキ非作動モードからエ
    ンジンブレーキ作動モードへ切り換えられたか否かを判
    定する最低速ギヤ段中モード切換判定手段と、 車両が減速走行であるか否かを判定する減速走行判定手
    段と、 前記最低速ギヤ段中モード切換判定手段により、自動変
    速機が最低速ギヤ段とされている車両の走行中にエンジ
    ンブレーキ非作動モードからエンジンブレーキ作動モー
    ドへ切り換えられたことが判定され、且つ前記減速走行
    判定手段により車両の減速走行が判定された場合には、
    前記最低速ギヤ段を禁止して該最低速ギヤ段より上位の
    ギヤ段を選択する手動変速制御手段とを含むことを特徴
    とする車両用自動変速機の制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008051260A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機のエンジンブレーキ制御装置
JP2009108960A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Toyota Motor Corp 自動変速機の制御装置
JP2010249177A (ja) * 2009-04-13 2010-11-04 Honda Motor Co Ltd 自動変速機の変速制御装置

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