JPH106077A - 耐熱疲労性に優れた高強度はんだ - Google Patents

耐熱疲労性に優れた高強度はんだ

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JPH106077A
JPH106077A JP5717297A JP5717297A JPH106077A JP H106077 A JPH106077 A JP H106077A JP 5717297 A JP5717297 A JP 5717297A JP 5717297 A JP5717297 A JP 5717297A JP H106077 A JPH106077 A JP H106077A
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JP
Japan
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solder
weight
thermal fatigue
added
soldering
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Pending
Application number
JP5717297A
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English (en)
Inventor
Noboru Waide
和出  昇
Tatsuo Akusawa
辰雄 阿久沢
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Topy Industries Ltd
Original Assignee
Topy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】クラックの発生し易い苛酷な温度条件ストレス
下でも、長期間クラックが発生しない高強度はんだを提
供する。 【解決手段】Sn−Pbはんだに、Sb0.3〜1.0
重量%、Ga0.001〜0.1重量%及びAg0.3
〜3.0重量%と、Cu0.1〜0.5重量%及び/ま
たはIn0.3〜2.0重量%を添加混合した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、耐熱疲労性に優
れた高強度はんだに係り、詳記すれば、車両用の電装品
のように絶えず振動にさらされ、熱疲労が起こり易い環
境で使用される部品のはんだ付け、特に電子部品を印刷
基板に接合する用途に適したはんだ材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、はんだ材は、Sn−Pb二元素
を基本成分としており、またその性質を改善するため、
各種成分を添加することが知られている。車両用の電装
品のように、絶えず振動にさらされる環境で使用される
はんだ付けした印刷基板に於いては、はんだ内部にクラ
ックが発生して、通電不良による動作ミスを起こす等の
問題が発生している。
【0003】この原因は、使用環境温度雰囲気の昇降な
どによる熱サイクルによって全方向から圧縮・引っ張り
・セン断・ねじれなどのストレスを受けることと、印刷
基板が振動にされることなどによる機械的影響により、
基板及び実装部品に強い応力が発生し、それを接合部材
であるはんだが受け持つことになるため、はんだは常に
強い応力がかかった状態に置かれ、そのため長期間の使
用によって疲労破壊するものと推察される。
【0004】このような問題を解決するため、Sn−P
bはんだに、種々の元素を添加することが提案されてい
る。例えば、特開平3−32487号公報に於いては、
SbとInを添加することが開示され、特開平6−71
480号公報では、SbとTeを添加することが開示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記SbとInを添加
したはんだは、−数十℃〜+百数十℃という苛酷な熱衝
撃ストレスを繰り返し与えた場合は、はんだ接合面が剥
離する欠点があった。また、SbとTeを添加したはん
だは、上記苛酷な熱衝撃ストレスを繰り返し与えた場合
は、はんだフイレットに多くのシワが発生し、はんだ接
合面が剥離する欠点があった。
【0006】従って、上記従来法のいずれも、苛酷な温
度条件のストレス下で、長期間クラックが発生しないは
んだ材という点では、実用上未だ充分に満足すべきもの
ではない。この発明は、クラックの発生し易い苛酷な温
度条件ストレス下でも、長期間クラックが発生しないは
んだ材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため、一連の基礎的研究の結果、Sn−Pb
はんだに、Sb、Ga及びAgと、CuまたはInを特
定量添加混合したはんだは、苛酷な温度条件ストレス下
でもクラックが発生しない極めて耐熱疲労性に優れた高
強度はんだとなることを見いだし、本発明に到達した。
【0008】即ち、本発明は、Sn−Pbはんだに、S
b0.3〜1.0重量%、Ga0.001〜0.1重量
%及びAg0.3〜3.0重量%と、Cu0.1〜0.
5重量%及び/またはIn0.3〜2.0重量%を添加
混合したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に使用するSn−Pbはん
だは、Sn2〜95重量%で残部がPbとするのが良
い。この組成範囲に於いては、比較的低温でのはんだ付
けが可能となるからである。上記組成範囲の中で、特に
Sn63重量%、Pb37重量%のSn−Pb共晶はん
だを使用するのが好ましい。
【0010】本発明のSbは、固溶されている組織を微
細化させる役割をするものであり、添加量を0.3〜
1.0重量%としたのは、この上限を上回ると、Sbを
含む化合物が生成し、この下限を下回ると、その添加の
効果を発揮しないからである。Gaの添加量は0.00
1〜0.1重量%であり、この上限を上回ると、はんだ
表面に酸化物を作り、メタルとの接着が悪化するいわゆ
るドロツキが生じると共にヌレ性が悪化し、この下限を
下回ると、はんだの耐疲労性が悪化する。
【0011】Agの添加量は0.3〜3.0重量%であ
り、この上限を上回ると、化合物が生成し、この下限を
下回ると、はんだの耐疲労性が悪化する。Cuの添加量
は0.1〜0.5重量%であり、この上限を上回ると、
ヌレ性が悪化し、この下限を下回ると、はんだの耐疲労
性が悪化する。
【0012】Inの添加量は0.3〜2.0重量%であ
り、この上限を上回ると、ドロツキとヌレ性が悪化し、
この下限を下回ると、はんだの耐疲労性が悪化する。本
発明に於いては、CuとInとは、いずれか一方を添加
すれば良い。しかしながら、CuとInとの両方を併用
すると、耐疲労性が更に一段と向上する。
【0013】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に説明する
が、本発明はこの実施例に限定されない。次表1に、本
発明の合金組成のはんだの実施例と、本発明に属さない
実験用はんだ及び市販のはんだを比較のために挙げ、そ
れぞれのはんだの耐熱衝撃性の試験を行った。Sn−P
b共晶合金は、マレ−Sn(純度:3N)と同和Pb
(純度:4N)とを、Sn−37Pbとなるように配合
し、これに次表1に記載の元素を、次表1に記載の量配
合した。尚、表1中、×印は配合しない元素である。
【0014】
【表1】
【0015】図1に示すように、上記表1に記載のはん
だを、それぞれ250℃のはんだ浴1とした。このはん
だ浴1に、紙フエノ−ル基盤2にリ−ド線4が貫通した
コンデンサ−3を浸漬して、はんだ付けした。尚、フラ
ックスは、樹脂系ポストフラックス(ソルダックスFR
−206)を使用し、IPA浸漬法(加熱なし)によっ
て洗浄した。図中5a,5bは、はんだのフイレットで
ある。コンデンサ−3として、小(A)、中(B)及び
(大)の3種類について実験を行った。
【0016】熱衝撃試験は、上記はんだ付け品を、−4
0℃で30分間放置後120℃で30分間放置し、これ
を1サイクルとし、200サイクル及び500サイクル
繰り返し、フイレット5a,5bの外観をマクロ及びS
EM観察によって、表面状態及びクラック発生の有無を
判定した。200サイクルの結果を次表2に、500サ
イクルの結果を次表3に示す。
【0017】
【表2】
【0018】表2中、「評価」は、次の基準により行っ
た。 ◎:フイレット部に全く亀裂、変形のない場合 ○:一部界面変形または剥離があるが、軽度の場合 △:剥離及び界面変形が2つ以上の場合 ×:剥離及び変形多数で重度の場合
【0019】
【表3】
【0020】表3中、「評価」は、次の基準により行っ
た。 ◎:フイレット部に全く亀裂、変形のない場合 ○:一部界面変形がある場合 △:一部亀裂がある場合 ×:亀裂または界面変形が2つ以上ある場合 上記表2及び表3中の備考欄は、マクロ観察による評価
であり、SEM観察によるSEM像と、ミクロ組織観察
によるフイレット断面を観察した写真を、物件提出書に
添付した。
【0021】表2及び物件提出書に添付のSEM像から
明らかなように、200サイクル後で、市販品(Sbと
Inを添加したはんだ、SbとTeを添加したはんだ及
びその他)及び実験用はんだは、コンデンサA、B、C
のフイレット5a,5bの1カ所以上にクラックが発生
したのに対し、本発明のはんだ(本発明品1〜4)は、
全てにクラックが全く発生しなかった。
【0022】表3及び物件提出書に添付のSEM像から
明らかなように、500サイクル後で、市販品及び実験
用はんだの全てに多くのクラックが発生したり、剥離し
たのに対し、本発明のはんだ(本発明品1〜4)は、コ
ンデンサ−大(C)については、全くクラックが発生し
なかった。また、Sb、Ga、Ag及びCuに、更にI
nを添加した本発明品2,3は、全てのコンデンサ−
(A)〜(C)のいずれのフイレット5a,5bにもク
ラックが全く発生しなかった。
【0023】添付のフイレット断面を観察した写真から
明らかなように、市販品及び実験用はんだは、リ−ド線
のミクロ組織が粗大化しているが、本発明品2,3は、
界面組織が全く粗大化していない。このことは、ミクロ
組織が粗大化することにより、クラックが発生する理論
的根拠とも一致するものである。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、マイナス数十度からプ
ラス百数十度の繰り返し熱衝撃という極めて苛酷な温度
条件下でもクラックが発生しないので、車両用の電装品
のように、絶えず振動にさらされる熱サイクルストレス
のかかる部品に使用した場合に、疲労破壊寿命を著しく
向上させることができ、はんだ付けを行った機器の信頼
性を向上させることができる。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】耐疲労性の試験に供した試験片の断面図であ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Sn−Pbはんだに、Sb0.3〜1.0
    重量%、Ga0.001〜0.1重量%及びAg0.3
    〜3.0重量%と、Cu0.1〜0.5重量%及び/ま
    たはIn0.3〜2.0重量%を添加混合したことを特
    徴とする耐熱疲労性に優れた高強度はんだ。
  2. 【請求項2】前記Sn−Pbはんだは、Sn2〜95重
    量%で残部がPbである請求項1に記載のはんだ。
  3. 【請求項3】耐熱疲労特性の要求される部品のはんだ付
    けに使用する請求項1または2に記載のはんだ。
JP5717297A 1996-04-26 1997-02-26 耐熱疲労性に優れた高強度はんだ Pending JPH106077A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5717297A JPH106077A (ja) 1996-04-26 1997-02-26 耐熱疲労性に優れた高強度はんだ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-129291 1996-04-26
JP12929196 1996-04-26
JP5717297A JPH106077A (ja) 1996-04-26 1997-02-26 耐熱疲労性に優れた高強度はんだ

Publications (1)

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JPH106077A true JPH106077A (ja) 1998-01-13

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ID=26398197

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JP5717297A Pending JPH106077A (ja) 1996-04-26 1997-02-26 耐熱疲労性に優れた高強度はんだ

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11285569B2 (en) 2003-04-25 2022-03-29 Henkel Ag & Co. Kgaa Soldering material based on Sn Ag and Cu

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11285569B2 (en) 2003-04-25 2022-03-29 Henkel Ag & Co. Kgaa Soldering material based on Sn Ag and Cu

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