JPH105962A - 軽合金製ホイールの鋳造方法 - Google Patents

軽合金製ホイールの鋳造方法

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JPH105962A
JPH105962A JP8157072A JP15707296A JPH105962A JP H105962 A JPH105962 A JP H105962A JP 8157072 A JP8157072 A JP 8157072A JP 15707296 A JP15707296 A JP 15707296A JP H105962 A JPH105962 A JP H105962A
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Japan
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die
wheel
casting
light alloy
cotter
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JP8157072A
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Hisashi Yoshimura
久志 吉村
Masayuki Naka
正幸 中
Yasuyuki Murata
泰之 村田
Akira Ishida
彰 石田
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Topy Industries Ltd
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Topy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳造ホイールの厚肉部相当部の肉盗みと巣発
生抑制をはかることができる鋳造方法の提供。 【解決手段】 鋳抜き型14を全突出位置より後退させ
た状態でキャビティ内に溶湯17を充填し、溶湯凝固完
了前に鋳抜き型14を全突出位置まで突出させて鋳造ホ
イールの厚肉部相当部17aにある溶湯17を押圧する
とともに肉盗みする軽合金製ホイールの鋳造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽合金製ホイール
の鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軽合金製ホイールを金型を用いて
鋳造する場合、ディスク側のリムビードシートの半径方
向内側部分は型がホイール軸方向に抜けないので、厚肉
のまま鋳造する。しかし、厚肉部があることは、車両の
軽量化上望ましくないので、その部分を肉盗みしてホイ
ールを製造する方法が、たとえば特開平5−27840
1号公報に開示されている。そこでは、図6(1ピース
構造)、図7(2ピース構造)に示すように、シェル中
子2をホイール1の厚肉部に相当する部位に設置し、鋳
込んだ後、シェル中子2を取り除く方法がとられてい
る。2ピース構造では、シェル中子2除去後、リムとデ
ィスクが摩擦圧接される。また、米国特許第5,42
7,171号明細書には、図8に示すように、上型3に
ホイールの厚肉部に対して出没可能な可動中子4を組み
込み、摺動部5がキャビティ6に接触している摺動機構
により可動中子4を駆動させ、溶湯供給前に可動中子4
をホイールの厚肉部内に全突出させておき、ついで溶湯
をキャビティ6に充填し、溶湯凝固後、摺動部5にて摺
動させて可動中子4をホイールの厚肉部外に後退させ
て、その後型開きして製品を金型から取り外す方法が開
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平5−2
78401号公報に開示された方法も、米国特許第5,
427,171号明細書に開示された方法も、溶湯充填
前にキャビティに中子、可動中子を突出させておくの
で、中子、可動中子による押し湯効果はなく、鋳造時の
巣の発生に対しては対策が講じられていない。ディスク
側のリムビードシート部は溶湯が他の部分より遅く凝固
しやすい部位であり、しかもタイヤからの荷重が繰返し
かかる部位でもあるので、疲労亀裂の原因となる鋳巣は
少ないに方が望ましい。特開平5−278401号公報
に開示された従来方法では、通常の鋳造工程に対し、シ
ェル中子の崩壊、除去の作業工程が追加されるので、工
程増、製造時間増、コストアップを招く。また、2ピー
ス構造では、摩擦圧接工程がさらに追加され、更なる工
程増、製造時間増、コストアップを招く。また、米国特
許第5,427,171号明細書に開示された従来方法
では、摺動機構部がキャビティに接触しているので、溶
湯をキャビティに供給した時に溶湯が摺動面と摺動面の
間の隙間に入って凝固し、溶湯凝固後、摺動機構部を摺
動させて可動中子をホイールの厚肉部内から後退する方
向に移動させようとしても、動かない。また、溶湯が摺
動面と摺動面の間の隙間に入ることを阻止するように隙
間を零にすると、中子が熱膨張した時に摺動面でロック
してしまって、動かなくなる。すなわち、実際の作動
上、問題がある。また、米国特許第5,427,171
号明細書は可動中子のホイールの厚肉部への突入、後退
をリンク機構、トグル機構により行わせ、その機構部分
を上型内に組み込むことにより機構部分を溶湯から遮断
した実施例も開示しているが、その場合には、機構部分
が上型の放熱を悪化させるので、上型の放熱が悪化して
鋳物からの奪熱作用が低下し、鋳造欠陥を生じたり、ま
た機構部分が上型内への空冷、水冷などの強制冷却装置
の組み込みを困難にするので、上型の放熱を益々悪くす
るという問題を新たに生じている。また、機構が複雑な
ため、熱膨張差に伴なう作動不良が生じやすくなるとい
う問題が生じる。さらに、機構部分の設置のために上型
が薄肉になり、上型の強度上の問題を引き起こしてしま
う。本発明の目的は、ホイールの厚肉相当部を肉盗みし
てホイールを鋳造する方法であって、ディスク側リムビ
ードシート部の鋳巣を少なくすることができる、軽合金
製ホイールの鋳造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) 上型、下型、横型、上型に対して摺動可能でホ
イール厚肉部相当部内に突出、後退可能な鋳抜き型と、
鋳抜き型をホイール厚肉部相当部内に突出、後退させる
コッターと、からなる装置を用いて実行される軽合金製
ホイールの鋳造方法であって、鋳抜き型をホイール厚肉
部相当部内に全突出した位置から上型側に後退させた状
態で、上型、下型、横型を型締めして、上型、下型、横
型、鋳抜き型とでホイール鋳造用キャビティを形成する
工程と、前記ホイール鋳造用キャビティに軽合金溶湯を
注湯し充填する工程と、充填した軽合金溶湯が凝固完了
する前に、コッターを作動させて前記鋳抜き型を前記上
型からホイール厚肉部相当部内に全突出させてホイール
厚肉部相当部にある凝固途中の金属を押圧する工程と、
充填した軽合金溶湯の凝固完了後、前記コッターを作動
させて前記鋳抜き型を前記上型内に収納する工程と、上
型、下型、横型を型開きして軽合金製ホイールを型から
取り出す工程と、からなる軽合金製ホイールの鋳造方
法。 (2) 鋳抜き型による、ホイール厚肉部相当部にある
凝固途中の金属の押圧が、金属の固相率が0.2〜0.
8にある時に実行される(1)記載の軽合金製ホイール
の鋳造方法。 (3) 鋳抜き型による、ホイール厚肉部相当部にある
凝固途中の金属の押圧が、金属の固相率が0.5〜0.
7にある時に実行される(2)記載の軽合金製ホイール
の鋳造方法。
【0005】上記(1)、(2)、(3)の方法では、
鋳抜き型が、全突出状態よりも後退した位置にある時に
溶湯がキャビティに充填され、凝固完了前に全突出位置
に移動されるので、全突出位置への移動時に鋳抜き型が
凝固完了前の金属を押圧し、その部分(ディスク側リム
ビードシート部)に押し湯効果を与えて、その部分の鋳
巣を無くす、または少なくする。また、溶湯凝固完了前
に鋳抜き型を上型から全突出させるので、ホイールの厚
肉部相当部を肉盗みして鋳造することができる。シェル
中子を用いないので、型の崩壊、除去工程はなく、工程
増、コストアップがない。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明実施例に係る軽合金(たと
えば、アルミニウム合金、マグネシウム合金)製ホイー
ルの鋳造方法を、図1〜図4を参照して、説明する。図
1〜図5において、本発明実施例の軽合金製ホイールの
鋳造方法を実施する型装置10は、上型11、下型1
2、横型13、鋳抜き型14、ホルダー15、コッター
16、からなる。軽合金製ホイール鋳造型装置10は、
さらに、固定プラテン19、上型プレート20、サポー
トブロック21、上型ホルダー22、サポートピン2
3、クランププレート24、可動プラテン25、コッタ
ーホルダー26、コッタージョイント27、エジェクタ
ーピン18、エジェクタープレート29、エジェクター
ピン30、突当てプレート31を有する。軽合金製ホイ
ール鋳造型装置10は、さらに、、スプリング28を有
していてもよい。型装置10内に注湯された軽合金溶湯
17は凝固後製品(自動車用軽合金製ホイールからなる
鋳造製品、溶湯と同じ符号17を付してある)となる。
溶湯の型内への注湯は、低圧鋳造でも加圧注湯でもよ
い。
【0007】上型17は溶湯凝固後製品17から上方向
に取り出し可能な形状(製品厚肉部相当部に突出した部
分を持たない形状)としてある。上型11は、内側に上
方に向かって開放された凹状空間部を有している。そし
て、この凹状空間部に、コッター16、ホルダー15、
鋳抜き型14の一端部が納められている。コッター1
6、ホルダー15、鋳抜き型14の一端部は比較的単純
な構造をしているので、上型11の壁厚に十分な厚みを
もたせた状態で、また上型11の側壁の内側表面とコッ
ター16の外側表面との間に間隔をもたせた状態で、コ
ッター16は上型11の凹状空間部に可動に配置される
ことが可能になっている。上型11、下型12、周方向
に分割した割り型からなる複数の横型13、鋳抜き型1
4は、上型11、下型12、横型13を型閉じした状態
で、鋳造用キャビティ(溶湯17が注湯される部分)を
形成する。
【0008】鋳抜き型14は、複数あり、各鋳抜き型1
4はホイールのディスク背面の複数のリブ(図5の17
b)間に配置されている。鋳抜き型14は、金属(たと
えば、鋼)製の型からなり、上型11を斜めに(上下方
向に延びるホイール軸芯から0°より大で90°より小
の任意の角度、たとえば約45°、傾けられて)挿通し
ている。各鋳抜き型14は、鋳抜き型14の傾き角度の
方向に、上型11に対して相対移動可能であり、ホイー
ル厚肉部相当部(ホイールのディスク部側のリムビード
シートの半径方向内側部分で、図4で符号17aで示し
た部分)内に全突出した位置(図2に示した位置)と上
型11内に納まった位置(図3に示した位置)との間で
移動可能でかつその間の任意の位置(たとえば、図1に
示した位置)で停止可能な一端部14aと、該一端部1
4aから一定距離離れた位置にあり上型11の内側空間
部で移動する他端部14bを有する。鋳抜き型14が、
鋳抜き型14の傾き角度の方向に移動するので、リム1
7のウェル部のサイドウォール部の壁のディスク側の面
17cは鋳抜き型14の移動方向と同じ方向となり、リ
ム17のウェル部のサイドウォール部の壁厚はリムビー
ドシート部17dに近づくにつれて厚くなる。
【0009】ホルダー15は、各鋳抜き型14に対して
設けられ、各鋳抜き型14の他端部14b(上型の内側
空間部にある側の端部)を保持する。ホルダー15はそ
れが保持している鋳抜き型14の移動方向にその鋳抜き
型14とともに移動可能とされている。ホルダー15は
鋳抜き型14と一体に形成されてもよい(その場合は、
ホルダー15は無くなる)。コッター16は、単一の部
材で、ホルダー15(ホルダー15と鋳抜き型14が一
体形成される場合は鋳抜き型14)と摺動部16aにて
摺動可能とされている。摺動部16aは、上型11の内
側空間部内にあって、キャビティ内の溶湯から離れてお
り、摺動部16aが溶湯と接触することはない。摺動部
16aは、たとえばコッター16に形成された断面がT
字状の溝と、ホルダー15(ホルダー15と鋳抜き型1
4が一体形成される場合は鋳抜き型14)に形成したT
字状断面の凸部との、摺動可能の組み合わせから構成さ
れている。この摺動部16aは、鋳抜き型14の延びる
方向とほぼ直交する方向に延びている。また、コッター
16は、上型11の上下方向に延びる軸芯上を上型11
に対して相対動可能とされている。これによって、コッ
ター16が上型11に対し相対動したときに、コッター
16は、ホルダー15を介して複数の鋳抜き型14(ホ
ルダー15と鋳抜き型14が一体形成される場合は鋳抜
き型14)を、鋳抜き型移動方向に移動させる。この場
合、コッター16が上方に移動すると鋳抜き型14は上
型11内に納まる方向に移動し、コッター16が下方に
移動すると鋳抜き型14は上型11から突出する方向に
移動する。
【0010】固定プラテン19は、下型12を固定して
いる。可動プラテン25は固定プラテン19の上方で上
下方向に移動され、上型11、コッター16を上下動さ
せる。上型11は、上型プレート20に固定されてお
り、上型プレート20はサポートブロック21を介して
上型ホルダー22に保持されている。上型プレート2
0、サポートブロック21、上型ホルダー22は、サポ
ートピン23を介してクランププレート24に吊り下げ
られている。サポートピン23は上型ホルダー22に摺
動可能である。クランププレート24はボルトなどによ
って可動プラテン25に固定されている。コッター16
はコッタージョイント27によってコッターホルダー2
6に固定されており、コッターホルダー26は上端部で
ボルトなどによってクランププレート24に固定されて
いる。
【0011】エジェクターピン18は上型11を貫通し
てキャビティまで延びており、キャビティで凝固した製
品を上型11が上昇したときに上型11から押して外
す。エジェクターピン18はエジェクタープレート29
に保持されている。エジェクタープレート29からは別
のエジェクターピン30が上方に延びており、エジェク
ターピン30の上端が静止の突当てプレート31に当た
った時に押出力が製品に加えられて、製品が上型11か
らエジェクトされる。上型ホルダー22とクランププレ
ート24との間には、鋳抜き型14を抜くためのスプリ
ング28が必要に応じて介装される。しかし、通常は鋳
抜き型14は自重で上型11から抜けるので、その場合
には、スプリング28は設けなくてもよい。
【0012】つぎに、本発明実施例の軽合金製ホイール
の鋳造方法(上記装置の作用でもある)を、図1〜図5
を参照して、説明する。本発明実施例の軽合金製ホイー
ル鋳造方法は、鋳抜き型(金属製型)14をホイール
厚肉部相当部17a内に全突出した位置から上型側に後
退させた状態(後退量は0より大であれば任意、したが
って図3のように全後退でもよいし、図1のように全突
出と全後退の途中でもよい)で、上型11、下型12、
横型13を型締めして、上型11、下型12、横型1
3、鋳抜き型14とでホイール鋳造用キャビティを形成
する工程(図1で軽合金溶湯17を注湯する前の段階)
と、ホイール鋳造用キャビティに軽合金溶湯17を注
湯し充填する工程(図1の段階)と、充填した軽合金
溶湯17が凝固完了する前に、コッター16を作動(下
降)させて鋳抜き型14を上型11からホイール厚肉部
相当部17a内に全突出させてホイール厚肉部相当部1
7aにある凝固途中の金属を押圧する工程(図2の段
階)と、充填した軽合金溶湯17の凝固完了後、コッ
ター16を作動(上昇)させて鋳抜き型14を上型11
内に収納する工程(図3の段階)と、上型11、下型
12、横型13を型開きして(図4の段階)軽合金製ホ
イール17を型から取り出す工程(図5の段階)と、か
らなる。取り出しにおいては、図5に示すようにエジェ
クターピン18により軽合金製ホイール17を上型11
からはねだしてもよい。また、予め溶湯の凝固状態と溶
湯注湯開始からの経過時間との相関を試験で求めてお
き、それに基づいて実際の鋳造での溶湯の凝固状態を、
溶湯注湯開始からの経過時間により管理する。上記の
工程において、鋳抜き型14による、ホイール厚肉部相
当部17aにある凝固途中の金属の押圧は、凝固途中の
金属の固相率(固体/(固体+液体))が0.2〜0.
8にある時に実行されることが望ましく、とくに、金属
の固相率が0.5〜0.7にある時に実行されることが
望ましい。その理由は固相率が0.2より小の段階では
液状過ぎてスクイズ効果が出にくく、固相率が0.8よ
り大の段階では固く成り過ぎて押し湯効果が出にくくな
るからである。とくに固相率が0.5〜0.7にある場
合が良い。
【0013】上記の工程において鋳抜き型14にてホ
イール厚肉部相当部17aにある凝固途中の金属を押圧
するので、押し湯効果があり、それによって巣の発生が
抑制されるとともに、加圧効果(スクイズ効果)があ
り、それによって押された部位の製品の壁の金属組織が
緻密化されるとともに、巣があっても押しつぶされる。
この押された部位は従来遅く固まって最も巣が発生し易
い部位であるとともに、タイヤからの荷重を繰返し受け
る部位であるので、したがって疲労上最も厳しい部位の
一つであったので、本発明実施例の方法によって巣の発
生の抑制と組織の緻密化がはかられることにより、その
疲労強度が大幅に改善される。かくして鋳造された軽合
金製ホイール17は、図5に示すように、厚肉部相当部
17aがリブ17bを除いて肉盗みされている。その製
造においては、従来のシェル中子を用いておらず、シェ
ル中子の崩壊、除去の工程がない。そのため、工程増、
コストアップを伴わずに、厚肉部相当部17aの肉盗
み、それによるホイールの軽量化が可能になっている。
また、鋳抜き型14は金属製型であるので、繰り返し使
用することができる。さらに、鋳抜き型14を上型11
から突出させたり上型11に収納する機構が、鋳抜き型
14の上型11に対する摺動構造と、ホルダー15の鋳
抜き型14保持構造と、ホルダー15とコッター16と
の摺動構造とからなり、そこにはラックピニオン機構の
ような歯の噛合構造を除去してあるので、溶湯注湯時に
温度が高くなって歯が噛み合わなくなり作動不良が生じ
るという事態が発生することはない。
【0014】また、溶湯と非接触の摺動部16aにてホ
ルダー15(ホルダー15と鋳抜き型14が一体形成さ
れる場合は鋳抜き型14)とコッター16とを摺動させ
るので、摺動部16aの摺動面同士の隙間に溶湯が侵
入、凝固して摺動不能にロックするという事態は生じな
い。摺動部16aが、溶湯と非接触で、かつ高温の溶湯
から離れていて比較的低温のため、熱膨張差による摺動
性の悪化が生じないため、比較的小さな力でホルダー1
5(ホルダー15と鋳抜き型14が一体形成される場合
は鋳抜き型14)をコッター16に対して摺動させるこ
とができるので、リンク機構やトグル機構など力増幅機
構を用いる必要がなく、摺動部16aが小型で単純な構
造となる。その結果、ホルダー15、コッター16、摺
動部16aを上型11内の狭いスペースにも十分に配置
することができ、配置スペース上の問題も生じない。
【0015】
【発明の効果】請求項1の方法によれば、鋳抜き型を全
突出位置より後退させた状態で注湯し、溶湯が凝固完了
する前に鋳抜き型を全突出位置まで突出させるので、鋳
抜き型の全突出位置への移動時に、溶湯に押し湯効果と
スクイズ効果を作用させることができ、溶湯のうち鋳抜
き型により押された部分の巣発生を抑制できるとともに
組織の緻密化をはかることができ、ホイールの疲労耐久
性を向上させることができる。請求項2の方法によれ
ば、凝固途中の金属の固相率が0.2〜0.8にある時
に鋳抜き型による金属の押圧を実行するので、押し湯効
果とスクイズ効果が確実に得られる。請求項3の方法に
よれば、凝固途中の金属の固相率が0.5〜0.7にあ
る時に鋳抜き型による金属の押圧を実行するので、押し
湯効果とスクイズ効果がさらに確実に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の軽合金製ホイールの鋳造方
法で、鋳抜き型を全突出状態より後退させた状態にて溶
湯を注湯した段階の、断面図である。
【図2】本発明の一実施例の軽合金製ホイールの鋳造方
法で、溶湯凝固完了前に、鋳抜き型を上型から全突出さ
せ溶湯を押圧した段階の、断面図である。
【図3】本発明の一実施例の軽合金製ホイールの鋳造方
法で、溶湯凝固後、鋳抜き型を上型内に納めた段階の、
断面図である。
【図4】本発明の一実施例の軽合金製ホイールの鋳造方
法で、型開きした段階の、断面図である。
【図5】本発明の一実施例の軽合金製ホイールの鋳造方
法で、製品をはね出している段階の、断面図である。
【図6】従来のシェル中子を用いた肉盗み鋳造の1ピー
スホイール半断面図である。
【図7】従来のシェル中子を用いた肉盗み鋳造の2ピー
スホイール半断面図である。
【図8】従来の溶湯接触型摺動部をもつ鋳造装置の断面
図である。
【符号の説明】
10 軽合金製ホイール鋳造型装置 11 上型 12 下型 13 横型 14 鋳抜き型 15 ホルダー 16 コッター 16a 摺動部 17 軽合金溶湯または鋳造製品(軽合金製ホイール) 17a 厚肉部相当部 17b リブ 17c サイドウォール部のディスク側の面 18、30 エジェクターピン 19 固定プラテン 20 上型プレート 21 サポートブロック 22 上型ホルダー 23 サポートピン 24 クランププレート 25 可動プラテン 26 コッターホルダー 28 スプリング 29 エジェクタープレート 31 エジェクタープレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 彰 東京都千代田区四番町5番地9 トピー工 業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型、下型、横型、上型に対して摺動可
    能でホイール厚肉部相当部内に突出、後退可能な鋳抜き
    型と、鋳抜き型をホイール厚肉部相当部内に突出、後退
    させるコッターと、からなる装置を用いて実行される軽
    合金製ホイールの鋳造方法であって、 鋳抜き型をホイール厚肉部相当部内に全突出した位置か
    ら上型側に後退させた状態で、上型、下型、横型を型締
    めして、上型、下型、横型、鋳抜き型とでホイール鋳造
    用キャビティを形成する工程と、 前記ホイール鋳造用キャビティに軽合金溶湯を注湯し充
    填する工程と、 充填した軽合金溶湯が凝固完了する前に、コッターを作
    動させて前記鋳抜き型を前記上型からホイール厚肉部相
    当部内に全突出させてホイール厚肉部相当部にある凝固
    途中の金属を押圧する工程と、 充填した軽合金溶湯の凝固完了後、前記コッターを作動
    させて前記鋳抜き型を前記上型内に収納する工程と、 上型、下型、横型を型開きして軽合金製ホイールを型か
    ら取り出す工程と、からなる軽合金製ホイールの鋳造方
    法。
  2. 【請求項2】 鋳抜き型による、ホイール厚肉部相当部
    にある凝固途中の金属の押圧が、金属の固相率が0.2
    〜0.8にある時に実行される請求項1記載の軽合金製
    ホイールの鋳造方法。
  3. 【請求項3】 鋳抜き型による、ホイール厚肉部相当部
    にある凝固途中の金属の押圧が、金属の固相率が0.5
    〜0.7にある時に実行される請求項2記載の軽合金製
    ホイールの鋳造方法。
JP8157072A 1996-01-12 1996-06-18 軽合金製ホイールの鋳造方法 Pending JPH105962A (ja)

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