JPH1058934A - サスペンションのコンプライアンス制御装置 - Google Patents

サスペンションのコンプライアンス制御装置

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JPH1058934A
JPH1058934A JP23968796A JP23968796A JPH1058934A JP H1058934 A JPH1058934 A JP H1058934A JP 23968796 A JP23968796 A JP 23968796A JP 23968796 A JP23968796 A JP 23968796A JP H1058934 A JPH1058934 A JP H1058934A
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fluid
suspension
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JP23968796A
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Yuji Morita
雄二 森田
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KYB Corp
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Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の走行状態に応じてコンプライアンスを
制御することのできるサスペンションのコンプライアン
ス制御装置を提供することである。 【解決手段】 タイヤに連係する連結部材を、ラバーブ
ッシュ2を介してボディ側の軸3で支持するとともに、
ラバーブッシュ2には流体室6を形成し、この流体室6
に流体を出し入れする構成にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の走行状態
に応じてサスペンションのコンプライアンスを制御する
ことのできるサスペンションのコンプライアンス制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンプライアンスとは、弾性変形におけ
るたわみ易さをいう表現である。そして、サスペンショ
ンのコンプライアンスは、車輪としてのタイヤに連係す
る連係部材のマウント方式によって設定されることにな
る。図12に示す例では、タイヤtに連係するトランバ
ースリンク1を、ラバーブッシュ2を介して、ボディ側
の軸3で2点で支持している。また、図13に示す例で
は、タイヤtに連係するトランスバースリンク4を、ラ
バーブッシュ2を介して、ボディ側の軸3で支持してい
る。さらに、このトランスバースリンク4にテンション
ロッド5を連結するとともに、このテンションロッド5
も、ラバーブッシュ2を介して、ボディ側の軸3で支持
している。そして、凹凸の路面を通過する場合の前後方
向分力や、タイヤtのコーナリングフォースによる横
力、及び駆動力・制動力による前後方向の力が加わった
とき(例えば、矢印L)、これらラバーブッシュ2が矢印
方向に変位し、衝撃を緩和している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】いま、例えば、旋回時
における車両のスタビリティ制御をおこなっているとす
る。このスタビリティ制御では、エンジン出力とブレー
キ力とを制御して、車両のオーバーステアあるいはアン
ダーステア傾向を緩和するが、このときにタイヤtが前
後方向の変位及びトー変化すると、オーバーステアある
いはアンダーステア傾向を緩和するために発生させたヨ
ーイングモーメントが安定せず、スタビリティ制御の効
果が十分に発揮されなくなってしまう。
【0004】あるいは、制動時及び駆動時における車両
のスリップ制御をおこなっているとする。このスリップ
制御では、タイヤtのスリップ比を検出するが、このス
リップ比は車輪速から判定している。そのため、スリッ
プ比を検出するときにタイヤtが前後運動すると、車軸
と車体との進行速度がずれてしまい、その検出精度が低
下する。そして、正確なスリップ比を検出することがで
きなければ、スリップ制御の効果が十分に発揮されなく
なってしまう。ところが、これらスタビリティ制御やス
リップ制御の効果を十分に発揮させるために、タイヤt
の前後方向の変位及びトー変化を抑制するようコンプラ
イアンスを設定、すなわち、ラバーブッシュ2をたわみ
にくくしておくと、衝撃が吸収されずにハンドル側に伝
わって、通常走行時のハンドル操作性が悪くなってしま
う。この発明は、車両の走行状態に応じてコンプライア
ンスを制御することのできるサスペンションのコンプラ
イアンス制御装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、サスペン
ションのコンプライアンス制御装置に係り、車輪に連係
する連結部材を、ラバーブッシュを介してボディ側の軸
で支持するとともに、ラバーブッシュには流体室を形成
し、この流体室に流体を出し入れする構成にした点に特
徴を有する。第2の発明は、車輪に連係する連結部材
を、ラバーブッシュを介してボディ側の軸で支持すると
ともに、軸にピストンロッドの先端を連係させ、かつ、
連結部材に上記ピストンロッドを摺動自在に組み込んだ
シリンダを連係させ、このシリンダの流体室に流体を出
し入れする構成にした点に特徴を有する。
【0006】第3の発明は、第1又は2の発明におい
て、流体室に流体を出し入れする通路過程に、その通路
を連通したり、遮断したりする切換弁を設け、この切換
弁をコントローラーによって切り換える構成にした点に
特徴を有する。第4の発明は、第3の発明において、流
体を出し入れする通路過程に固定絞りを設けた点に特徴
を有する。第5の発明は、第1又は2の発明において、
流体室に流体を出し入れする通路過程に可変絞りを設
け、この可変絞りの開度をコントローラーによって制御
する構成にした点に特徴を有する。
【0007】
【発明の実施の形態】図1〜3に、この発明の第1実施
例のサスペンションのコンプライアンス制御装置を示
す。この図1は、前述したトランスバースリンク1、4
やテンションロッド5を支持するラバーブッシュ2の断
面図であり、矢印k1、k2方向に一対の液体室6a、6
bを形成している。そして、これら一対の液体室6a、
6bを通路7を介して連通するとともに、この通路7に
は切換弁8を設けている。切換弁8は、そのノーマル状
態で、スプリング9によって切換位置8aにあり通路7
を連通するが、ソレノイド10を励磁すると、切換位置
8bに切換わって通路7を遮断する。
【0008】いま、切換弁8が切換位置8aにあれば、
通路7が連通するので、例えば、軸3を固定した状態で
外筒31が図1の矢印k1方向に変位すれば、液体室6
aの液体が、通路7を介して液体室6bに移動すること
になる。同様に、図1の矢印k2方向に変位すれば、液
体室6bの液体が、通路7を介して液体室6aに移動す
ることになる。したがって、このときは、ラバーブッシ
ュ2の剛性を比較的に低く維持しておくことができる。
そして、その剛性によって、車両の通常走行時における
ハンドル操作性を保つのに最適なコンプライアンスを設
定しておけばよい。
【0009】それに対して、切換弁8が切換位置8bに
あれば、通路7が遮断されるので、液体は液体室6a、
6bに密封される。そして、例えば、図1の矢印k1
向に変位しようとしても、液体室6aの液体が移動でき
ず、タイヤtの前後方向の変位及びトー変化を抑制する
ことになる。同様に、図1の矢印k2方向に変位しよう
としても、液体室6bの液体が移動できず、タイヤtの
前後方向の変位及びトー変化を抑制することになる。し
たがって、このときは、ラバーブッシュ2の剛性を比較
的に高くすることができる。そして、その剛性によっ
て、タイヤtのトー変化を抑制するようコンプライアン
スを設定することができる。
【0010】ここで、旋回時における車両のスタビリテ
ィ制御について説明する。図2に示すように、操舵角、
車速、ヨーレート、横加速度をセンサ11〜14により
検出し、スタビリティ制御用コントローラー15に入力
している。そして、このスタビリティ制御用コントロー
ラー15では、これら入力信号を信号処理部16で信号
処理した後、制御部17で、車両の走行状態を判断して
いる。例えば、車体のスリップ角が大きく、かつ、スリ
ップ角速度も大きい場合、車両はオーバーステア傾向に
あるといえる。それに対して、本来発生すべき目標ヨー
レートよりも実際のヨーレートが少なければ、アンダー
ステア傾向にあるといえる。
【0011】そして、制御部17は、車両がオーバース
テアあるいはアンダーステア傾向にあると判断したら、
次のようにして、そのオーバーステアあるいはアンダー
ステア傾向を緩和している。オーバーステア傾向にある
と判断したとき、ブレーキアクチュエータ18に信号を
出力して、旋回外側の前輪にブレーキをかける。そし
て、車両の外向きのヨーイングモーメントを発生させ
て、オーバーステア傾向を緩和している。それに対し
て、アンダーステア傾向にあると判断したとき、スロッ
トルアクチュエータ19に信号を出力して、エンジン出
力を制御するとともに、ブレーキアクチュエータ18に
信号を出力して、後輪にブレーキをかける。そして、旋
回内側の後輪のブレーキ力を、旋回外側の後輪のブレー
キ力よりも大きくし、車両の内向きのヨーイングモーメ
ントを発生させて、アンダーステア傾向を緩和してい
る。
【0012】このようにして車両のスタビリティ制御を
おこなっているが、それに協調して、コントローラー2
0は、上記切換弁8のソレノイド10に通電したり、通
電しなかったりしている。つまり、車両の通常走行時に
は、ソレノイド10に通電しないで、切換弁8を切換位
置8aに保つ。したがって、このときは、ラバーブッシ
ュ2の剛性を比較的に低く維持し、通常走行に最適なコ
ンプライアンスを設定して、ハンドル操作性を保つこと
ができる。
【0013】それに対して、制御部17がオーバーステ
アあるいはアンダーステア傾向にあると判断した時に、
同時にコントローラー20は、ソレノイド10に通電し
て、切換弁8を切換位置8bに切り換える。したがっ
て、このときは、ラバーブッシュ2の剛性を比較的に高
くして、たわみにくくすることができ、タイヤtの前後
方向の変位及びトー変化を抑制するようコンプライアン
スを設定することができる。そして、タイヤtの前後方
向の変位及びトー変化を抑制すれば、オーバーステアあ
るいはアンダーステア傾向を緩和するために発生させた
ヨーイングモーメントを安定させることができる。
【0014】この第1実施例のサスペンションのコンプ
ライアンス制御装置によれば、車両の通常走行時に最適
なコンプライアンスを設定しながらも、そのコンプライ
アンスを、車両の走行状態に応じて制御することができ
る。そして、そのコンプライアンス制御を、旋回時にお
ける車両のスタビリティ制御と協調させたので、オーバ
ーステアあるいはアンダーステア傾向を緩和するために
発生させたヨーイングモーメントを安定させることがで
き、スタビリティ制御の効果を十分に発揮させることが
できる。
【0015】なお、コントローラー20には、制御部1
5で判断されたオーバーステアあるいはアンダーステア
傾向を伝えるのではなく、図3に示すように、信号処理
部16で処理された信号を直接入力してもかまわない。
この場合は、コントローラー20でも演算しなければな
らないことになるが、例えば、このコントローラー20
で、オーバステアあるいはアンダーステア傾向を初期の
時点で判断するようにしておけば、スタビリティ制御に
さきがけて、サスペンションのコンプライアンス制御を
おこなうことも可能となる。また、もちろんスタビリテ
ィ制御用コントローラー15とコントローラー20とは
別のものである必要はなく、一体のものであってもよ
い。
【0016】図4に示す第2実施例は、液体室6a、6
bを連通する通路7に、固定絞り21を設けただけで、
その他の構成は上記第1実施例とまったく同じである。
したがって、同一の構成要素には同一の符号を付すとと
もに、その詳細な説明を省略する。この第2実施例のサ
スペンションのコンプライアンス制御装置によれば、液
体室6a、6b間を固定絞り21を介して液体が移動す
るとき、優れた動特性と高い減衰作用を持たせることが
でき、シミーやこもり音の発生を抑えることができる。
【0017】図5に示す第3実施例は、液体室6a、6
bを連通する通路7に、切換弁8及び固定絞り21の代
わりに可変絞り22を設け、その開度をコントローラー
20によって制御している。なお、その他の構成は上記
第1実施例とまったく同じなので、同一の構成要素には
同一の符号を付すとともに、その詳細な説明を省略す
る。この第3実施例のサスペンションのコンプライアン
ス制御装置によれば、切換弁8が不要になるだけでな
く、可変絞り22の開度に応じて、コンプライアンスを
無段階に設定することができる。しかも、第2実施例と
同様に、液体室6a、6b間を可変絞り22を介して液
体が移動するとき、優れた動特性と高い減衰作用を持た
せることができ、シミーやこもり音の発生を抑えること
ができる。
【0018】図6に示す第4実施例は、ラバーブッシュ
2に、液体室6を一つだけ形成した例である。そして、
この液体室6を通路7を介してアキュムレータ23に接
続するとともに、この通路には切換弁8を設けている。
この第4実施例でも、切換弁8が切換位置8aにあれ
ば、通路7が連通するので、液体室6の液体が通路7を
介してアキュムレータ23に移動することになる。した
がって、このときは、ラバーブッシュ2の剛性を比較的
に低く維持することができる。そして、その剛性によっ
て、車両の通常走行時におけるハンドル操作性を保つの
に最適なコンプライアンスを設定しておけばよい。それ
に対して、切換弁8が切換位置8bにあれば、通路7が
遮断されるので、液体室6の液体が移動できなくなる。
したがって、このときは、ラバーブッシュ2の剛性を比
較的に高くして、たわみにくくすることができ、タイヤ
tの前後方向の変位及びトー変化を抑制するようコンプ
ライアンスを設定することができる。
【0019】この第4実施例のサスペンションのコンプ
ライアンス制御装置でも、第1実施例と同様に、車両の
通常走行時に最適なコンプライアンスを設定しながら
も、そのコンプライアンスを、車両の走行状態に応じて
制御することができる。そして、そのコンプライアンス
制御を、旋回時における車両のスタビリティ制御と協調
させれば、オーバーステアあるいはアンダーステア傾向
を緩和するために発生させたヨーイングモーメントを安
定させることができ、スタビリティ制御の効果を十分に
発揮させることができる。もちろん、この第4実施例で
も、上記第2、3実施例のように、通路7に固定絞り2
1を設けたり、切換弁8及び固定絞り21の代わりに可
変絞り22を設けたりしてもかまわない。
【0020】図7〜10に示す第5実施例では、ラバー
ブッシュ2は従来例と同じままで、ピストンロッド24
とシリンダ25とによってサスペンションのコンプライ
アンスを制御している。図7に示すように、ピストンロ
ッド24の先端を軸3にボールジョイントを介して連係
するとともに、このピストンロッド24、トランバース
リンク1にボールジョイントを介して連係するシリンダ
25に、摺動自在に摺動自在に組み込んでいる。そし
て、シリンダ25内に区画された一対の液体室25a、
25bを通路7を介して連通するとともに、この通路7
には切換弁8を設けている。この第5実施例でも、切換
弁8が切換位置8aにあれば、液体が液体室25a、2
5b間を移動しうることになる。したがって、このとき
は、コンプライアンスが、ラバーブッシュ2自体の剛性
によって決められることになる。そして、その剛性によ
って、車両の通常走行時におけるハンドル操作性を保つ
のに最適なコンプライアンスを設定しておけばよい。
【0021】それに対して、切換弁8が切換位置8bに
あれば、液体は液体室25a、25bに密封されるの
で、液体は液体室25a、25b間を移動できない。し
たがって、このときは、コンプライアンスが、ラバーブ
ッシュ2自体の剛性に加え、流体室25a、25bの流
体圧によって決められることになる。したがって、ゴム
ブッシュ2がたわみにくくなり、タイヤtの前後方向の
変位及びトー変化を抑制するようコンプライアンスを設
定することができる。なお、その他にも、図8〜10に
示すようにして、流体室25a、25bに流体を出し入
れしてもかまわない。
【0022】例えば、図8に示すものは、流体室25b
を切換弁8を介してアキュムレータ23に接続してい
る。また、図9に示すものは、両流体室25a、25b
を通路7を介して連通している。そして、この通路7
を、切換弁8を介してアキュムレータ23に接続してい
る。さらに、図10に示すものは、両流体室25a、2
5bを通路7を介して連通するとともに、この通路7に
は切換弁8を設けている。そして、この通路7をアキュ
ムレータ23に接続している。そして、これら図8〜1
0に示すものでは、アキュムレータ23を設けたので、
通路7の圧力がこのアキュムレータ23の設定圧により
設定されることになる。したがって、その設定圧を変更
することで、コンプライアンスを容易に設定し直すこと
もできる。
【0023】この第5実施例のサスペンションのコンプ
ライアンス制御装置でも、第1実施例と同様に、車両の
通常走行時に最適なコンプライアンスを設定しながら
も、そのコンプライアンスを、車両の走行状態に応じて
制御することができる。そして、そのコンプライアンス
制御を、旋回時における車両のスタビリティ制御と協調
させれば、オーバーステアあるいはアンダーステア傾向
を緩和するために発生させたヨーイングモーメントを安
定させることができ、スタビリティ制御の効果を十分に
発揮させることができる。なお、この第5実施例でも、
第2、3実施例のように、通路7に固定絞り21を設け
たり、切換弁8及び固定絞り21の代わりに可変絞り2
2を設けたりしてもかまわない。
【0024】なお、これら第1〜5実施例では、旋回時
におけるスタビリティ制御に協調させてコンプライアン
ス制御をおこなっているが、その他の制御、例えば、ス
リップ制御に協調させてもよい。図11に示すように、
車両の制動時や駆動時に、車輪速をセンサ26により検
出し、スリップ制御用コントローラー27に入力してい
る。スリップ制御用コントローラー27では、この入力
信号を信号処理部28で信号処理した後、制御部29
で、その検出値からスリップ比を判定している。そし
て、制御部29は、そのスリップ比が設定スリップ比に
達すると、ブレーキ18とスロットルアクチュエータ1
9とを制御して、車両のスリップを防止している
【0025】このようにして制御部29がスリップ比を
演算するとき、同時にコントローラー30は、切換弁8
を切換位置8bに切換えたり、可変絞り22の開度を小
さくして、ゴムブッシュ2をたわみにくくし、タイヤt
の前後方向の変位及びトー変化を抑制する。そして、タ
イヤtの前後方向の変位及びトー変化を抑制すれば、車
軸と車体との進行速度がずれることがなく、車輪速を正
確に検出することができる。したがって、スリップ比の
検出精度を維持することができ、スリップ制御の効果を
十分に発揮させることができる。なお、これら実施例で
は、流体として液体を用いているが、気体を用いてもか
まわない。
【0026】
【発明の効果】第1、2の発明によれば、流体室に流体
を出し入れすることで、サスペンションのコンプライア
ンスを制御することができる。したがって、車両の通常
走行時に最適なコンプライアンスを設定しながらも、そ
のコンプライアンスを車両の走行状態に応じて制御する
ことができる。例えば、旋回時における車両のスタビリ
ティ制御に協調させてコンプライアンスを高く設定すれ
ば、オーバーステアあるいはアンダーステア傾向を緩和
するために発生させたヨーイングモーメントを安定させ
ることができ、スタビリティ制御の効果を十分に発揮さ
せることができる。また、制動時や駆動時における車両
のスリップ制御に協調させてコンプライアンスを高く設
定すれば、スリップ比の検出精度を保つことができ、ス
リップ制御の効果を十分に発揮させることができる。
【0027】第3の発明によれば、第1、2の発明にお
いて、切換弁を切り換えると、2段階にコンプライアン
スを設定することができる。第4の発明によれば、第3
の発明において、優れた動特性と高い減衰作用を持たせ
ることができ、シミーやこもり音の発生を抑えることが
できる。第5の発明によれば、第1、2の発明におい
て、切換弁が不要になるだけでなく、可変絞りの開度に
応じて、コンプライアンスを無段階に設定することがで
きる。しかも、第4の発明と同様に、優れた動特性と高
い減衰作用を持たせることができ、シミーやこもり音の
発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のサスペンションのコンプライアン
ス制御装置を示す図で、ゴムブッシュ2の断面図であ
る。
【図2】スタビリティ制御と協調させたサスペンション
のコンプライアンス制御装置の回路図である。
【図3】スタビリティ制御と協調させたサスペンション
のコンプライアンス制御装置の回路図で、その他の例を
示している。
【図4】第2実施例のサスペンションのコンプライアン
ス制御装置を示す図で、ゴムブッシュ2の断面図であ
る。
【図5】第3実施例のサスペンションのコンプライアン
ス制御装置を示す図で、ゴムブッシュ2の断面図であ
る。
【図6】第4実施例のサスペンションのコンプライアン
ス制御装置を示す図で、ゴムブッシュ2の断面図であ
る。
【図7】第5実施例のサスペンションのコンプライアン
ス制御装置を示す図である。
【図8】第5実施例におけるその他のサスペンションの
コンプライアンス制御装置を示す図である。
【図9】第5実施例におけるその他のサスペンションの
コンプライアンス制御装置を示す図である。
【図10】第5実施例におけるその他のサスペンション
のコンプライアンス制御装置を示す図である。
【図11】スリップ制御と協調させたサスペンションの
コンプライアンス制御装置の回路図である。
【図12】車両のサスペンションを示す図である。
【図13】車両のサスペンションのその他の例を示す図
である。
【符号の説明】
1、4 トランバースリンク 2 ラバーブッシュ 3 軸 5 テンションロッド 6、25 液体室 7 通路 8 切換弁 15 スタビリティ制御用コントローラー 20、30 コントローラー 21 固定絞り 22 可変絞り 24 ピストンロッド 25 シリンダ 27 スリップ制御用コントローラー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪に連係する連結部材を、ラバーブッ
    シュを介してボディ側の軸で支持するとともに、ラバー
    ブッシュには流体室を形成し、この流体室に流体を出し
    入れする構成にしたことを特徴とするサスペンションの
    コンプライアンス制御装置。
  2. 【請求項2】 車輪に連係する連結部材を、ラバーブッ
    シュを介してボディ側の軸で支持するとともに、軸にピ
    ストンロッドの先端を連係させ、かつ、連結部材に上記
    ピストンロッドを摺動自在に組み込んだシリンダを連係
    させ、このシリンダの流体室に流体を出し入れする構成
    にしたことを特徴とするサスペンションのコンプライア
    ンス制御装置。
  3. 【請求項3】 流体室に流体を出し入れする通路過程
    に、その通路を連通したり、遮断したりする切換弁を設
    け、この切換弁をコントローラーによって切り換える構
    成にしたことを特徴とする請求項1又は2記載のサスペ
    ンションのコンプライアンス制御装置。
  4. 【請求項4】 流体を出し入れする通路過程に固定絞り
    を設けたことを特徴とする請求項3記載のサスペンショ
    ンのコンプライアンス制御装置。
  5. 【請求項5】 流体室に流体を出し入れする通路過程に
    可変絞りを設け、この可変絞りの開度をコントローラー
    によって制御する構成にしたことを特徴とする請求項1
    又は2記載のサスペンションのコンプライアンス制御装
    置。
JP23968796A 1996-08-22 1996-08-22 サスペンションのコンプライアンス制御装置 Pending JPH1058934A (ja)

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Cited By (2)

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DE102012001655A1 (de) * 2012-01-27 2013-08-01 Audi Ag Hydraulisch dämpfendes Lager für ein Fahrwerk eines Fahrzeuges, insbesondere eines Kraftfahrzeugs, sowie Verfahren zur Veränderung der Position eines Fahrwerklagers
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