JPH10512450A - 転移によるdnaの組込み - Google Patents

転移によるdnaの組込み

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JPH10512450A
JPH10512450A JP8522557A JP52255796A JPH10512450A JP H10512450 A JPH10512450 A JP H10512450A JP 8522557 A JP8522557 A JP 8522557A JP 52255796 A JP52255796 A JP 52255796A JP H10512450 A JPH10512450 A JP H10512450A
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Abstract

(57)【要約】 問題のDNA配列の多数のコピーを有するグラム陽性細菌のマルチコピー菌株は、問題のDNA配列を含んでなるDNA構築物をレシピエント細胞のゲノムの中に転移により導入し、引き続いてDNA構築物を受け取った細胞の選択に使用したマーカー遺伝子を分離系により欠失させることを含んでなる方法を使用することによって、構築することができる。マルチコピー菌株は好ましくは望ましくないマーカー、例えば、抗生物質耐性マーカーを含有しない。

Description

【発明の詳細な説明】 転移によるDNAの組込み 発明の分野 本発明は、そのゲノムの中に問題のDNA配列の2以上のコピーを組込み、選 択マーカーを含有しないことができる、細菌細胞の構築に有用な新規なDNA構 築物、およびこのような細胞を構築する方法に関する。 発明の背景 原核生物の転移可能な成分は、原核生物のゲノム内の1つまたは多数の部位に おいて挿入可能な離散配列である。通常、このような成分はトランスポザーゼタ ンパク質をコードする遺伝子と、トランスポザーゼタンパク質により認識される 配列によりフランクされた耐性遺伝子を含んでなる転移可能なカセットとから成 る。宿主細胞のゲノムの中への転移可能なカセット(これは、例えば、ランダム 部位またはホットスポット部位において起こることがある)は、トランスポザー ゼタンパク質による認識を介して起こり、また、トランスポザーゼタンパク質に よる転移可能なカセットのフランキング配列との相互作用を介して起こる。 転移可能な成分の異なるクラスが存在する。1つのクラスは、i)トランスポ ザーゼタンパク質または転移を仲介する他の決定子をコードする小さい(2kb より小さい)DNA断片である挿入配列(IS)、およびii)複合トランスポ ゾン、すなわち、挿入配列の2つのコピーによりフランクされたDNA断片を含 んでなる。すべてのIS配列の末端部分は、逆方向反復塩基配列を含んでなる。 トランスポザーゼタンパク質は、これらの末端配列を認識し、そして前記配列と 相互作用してゲノム内で転移を行うことによって機能する。 トランスポゾンの第2クラスは、トランスポゾンのTn3ファミリーである。 これらのトランスポゾンは、2段階の転移プロセスに関係する2つの産物をコー ドする:トランスポザーゼおよびリゾルバーゼ。この第2クラスに属するトラン スポゾンは、ほぼ35〜40bpの逆方向末端反復を有する。 第3クラスは、バクテリオファージMuおよび関係するファージを包含する。 バクテリオファージMuは、36kbのゲノムを有する他のトランスポゾンに関 し大きい。Muは転移プロセスに関係する2つの遺伝子産物、すなわち、70k Daのトランスポザーゼおよびほぼ33kDaのアクセサリータンパク質、をコ ードする。Muを他のトランスポゾンと区別するMuの異常な特徴は、その末端 が逆方向反復塩基配列ではないことである。しかしながら、Muトランスポザー ゼは、in vitro結合アッセイにおいて両端に結合することが示された。 トランスポゾンはグラム陽性およびグラム陰性細菌における突然変異誘発およ びクローニングに広範に使用されてきている:Youngman、P.J.、P erkins、J.B.、Losck、R.(1983)糞便連鎖球菌トランス ポゾンTn917を用いるバシラス ズブチリスにおける遺伝子転移及び挿入突 然変異誘発「Proc.Natl.Acad.Sci.USA」80、2305 −2309;Youngman、P.、Perkins、P.、Perkins 、J.B.、Losick、R.(1984)、バシラス ズブチリスにおける 転移またはトランスポゾンを生む(transposone−borne)er 遺伝子の発現に影響を及 ぼさずに、外来のDNAを挿入することができる、Tn917の1末端近くのク ローニング部位の構築、「Plasmid」12、1−9;Youngman、 P.(1985)バシラス ズブチリス及び他のグラム陽性菌におけるTn91 7トランスポジションを回収し、利用するためのプラスミドベクター、p.79 −103、K.Hardy(編)、「Plasmid:a practical approach」IRL Press、Oxford;Kleckner、 N.、Roth、J.、Botstein、D.(1977)転位させることが できる薬物耐性要素を用いるin vivo遺伝子工学、細菌の遺伝学における 新しい方法、「J.Mol.Biol.」、116、125−159;Wati 、M.R.、Priest、F.G.、Mitchell、W.J.(1990 )バシラス リヘニホルミスにおけるTn917を用いる突然変異誘発「FEM S microbiol.Lett.」71、211−214;Petit、M .−A.、Bruand、C.、Janniere、L.、Ehrlich、S .D.(1990)バシラス ズブチリスにおいて活性なTn10由来トランス ポゾン、「J.Bacteriol.」172、6736−6740。 後者の参考文献には、pHV1248およびpHV1249が記載されており 、これらのプラスミドは複製のために熱感受性であり、バシラス・ズブチリス( B.subtilis)において発現するように修飾されたTn10からのトラ ンスポザーゼ遺伝子、およびクロラムフェニコール耐性遺伝子(ミニ−Tn10 )をフランキングしてバシラス・ズブチリス(B.subtilis)染色体の 中へのミニ−Tn10の転移を可能とするために十分なTn10のIS10成分 からの配列を有する。 Maguin他(Maguin、E.、Duwat、P.、He ge、T.、Ehrlich、D、Gruss、A.(1992)グラム陽性菌 のための新しい熱感受性プラスミド、「J.Bacteriol.」174、5 633−5638)は、この系の別のバージョンを記載している。 欧州特許(EP)第485,701号明細書には、DNA配列の単一のコピー を原核細胞のゲノムの中に導入するためにトランスポゾンを使用することが記載 されており、トランスポザーゼタンパク質はシスでコードされる。 Slugenova他、((1993)、バシラス・ズブチリスの工業的な株 におけるpTVA1の染色体組込みによる増強されたα−アミラーゼ生産、「B iotechnology Letters」15、483−488)は、修飾 されたトランスポゾン Tn917と、前記トランスポゾンの外側に位置する問 題のα−アミラーゼ遺伝子とを含んでなるプラスミドpTVA1の多重組込みを 記載している。抗生物質耐性マーカー遺伝子は、得られる株の中に存在する。 欧州特許(EP)第0,332,488号明細書には、マルチコピーの細菌株 、すなわち、問題の遺伝子の多数のコピーを含んでなる株、の構築のための転移 に基づく系が記載されており、前記株は問題の遺伝子が導入された選択可能なマ ーカーの多数のコピーをさらに含んでなる。グラム陰性細菌の修飾のためのファ ージMuトランスポゾンの使用により、この系は例示されている。 WO95/01095号明細書には、真核生物(例えば、動物)の染色体の中 に外性遺伝子を安定に形質転換するためのベクターとして、ミニトランスポゾン を使用することが記載されている。 Simon、R.、Priefer、U.、P hler、A.((1983 )、in vivo遺伝子工学のための広宿主範囲流 通:グラム陰性菌におけるトランスポゾン突然変異誘発、「Bio/Techn ology」1、784−791)は、トランスポゾンを他のグラム陰性株の中 に接合により転移するために大腸菌(E.coli)特異的ベクターを使用する ことを記載している。 前述のマルチコピー株のいくつかは、問題の遺伝子と、抗生物質選択可能なマ ーカーとを含んでなる遺伝子構築物を組込み、そして増加する投与量の抗生物質 の存在において細胞を培養して前記構築物を増幅することによって、産生された 。したがって、得られる細胞は典型的には多数の抗生物質耐性遺伝子を含んでな る。このような遺伝子の存在は、特に環境的および産物の承認の観点から、望ま しくない。 非抗生物質選択マーカーはマルチコピー株の構築に使用されてきている。He rrero、M.、de Lorenzo、V.、Timmis、K.N.(( 1990)、グラム陰性菌における外来遺伝子のクローニング及び安定な染色体 組込みのための、非抗生物質選択マーカーを含有するトランスポゾンベクター、 「J.Bacteriol.」172、6557−6567)は、除草剤または 重金属耐性を選択マーカーとして使用する、このような系を記載している。 抗生物質耐性マーカーの使用に関する他の別法は、ドイツ国特許(DE)第4 ,231,764号明細書に記載されており、ここにおいてThy-(トリメト プリム耐性)およびThy+(thyプロトトロピー)の択一の選択をバシラス (Bacillus)種における産物遺伝子の導入のために使用し、これにより 選択可能なマーカーの使用を回避している。 細菌種の染色体からのDNAセグメントの特定の欠失は、相同組換えにより伝 統的に実施されてきている(Hamilton、C. H.、Aldea、M.、Washburn、B.K.、Babitzke、P .(1989)、大腸菌における欠失及び遺伝子置換を生じさせる新しい方法、 「J.Bacteriol.」171、4617−4662;Maguin、E .、Duwat、P.、Hege、T.、Ehrlich、D、Gruss、A .(1922)、グラム陽性菌のための新しい熱感受性プラスミド、「J.Ba cteriol.」174、5633−5638)。しかしながら、問題の遺伝 子のコピーに各々が連鎖された耐性マーカー遺伝子の多数の直列のコピーを有す る株からこのような遺伝子を欠失するために、相同組換えを使用することはほと んど不可能である。なぜなら、相同組換えは、また、問題の遺伝子の余分のコピ ーを欠失するからである。 ファージラムダまたはP1からの成分を使用して、組込みおよび細菌の染色体 からの配列の取り出しのために、部位特異的組換え系を使用するという考え、お よびこれを達成するいくつかの特定の方法が記載された(Hasan、N.、K oob、M.、Szybalski、W.(1994)、大腸菌のゲノムの標的 化、I.Cre−lox−仲介のori−プラスミドのin vitro発生並 びにそれらのin vitro染色体組込み及び取り出し、「Gene」150 、51−56)。cre−lox系は、下記の文献にさらに記載された:Abr emski、K.、Hoess、R.、Sternberg、N.(1983) 、P1部位特異的組換え:組換え後のトポロジカルに連結していない産物につい ての証拠、「Cell」32、1301−1311。別の系は広い宿主範囲のプ ラスミドRP4の組換え系に基づく(Eberl、L.、Kristensen 、C.S.、Givskov、M.、Grohmann、E.、Gerlitz 、M.、Schwab、H.(1994 )、広い宿主範囲のプラスミドRP4のparCBAオペロンでコードされたマ ルチマー分離系の分析、「Mol.Microbiol.」12、131−14 1))。Stark、W.M.、Boocock、M.R.、Sherratt 、D.J.(1992)、部位特異的組換えによる触媒作用、「Trends in Genetics」、8、432−439は、リゾルバーゼ作用のメカニ ズムを概観する論文である。Camilli他((1994)、Use of genetic recombination as a reporter of gene expression、Proc.Natl.Acad.Sc i.USA、91、2634−2638)は、染色体遺伝子からの遺伝子の発現 の永久的、遺伝性マーカーとしてビブリオ・コレレ(Vibrio chole rae)中のγδトランスポゾンからのres部位およびリゾルバーゼの使用を 記載している。分離系はマーカー遺伝子の切除に使用されない。Chang、L .−K.他((1994、Tn917as1の構築、バシラス ズブチリス遺伝 子の突然変異誘発及びクローニングのために有用なトランスポゾン、「Gene 」150、129−134)は、erm−res−tnpA(トランスポザーゼ )−tnpR(リゾルバーゼ)samt IR−res−oricolE1−A BR1−ABR2−IR(pD917;Tn917ac1)を含有するプラスミド (pE194)を記載している。2つのres部位がそこに存在して転移を許し て、介在するDNAの切除のためではなく、適切に機能させる。 広い宿主範囲、グラム陽性プラスミドpAMβ1(Clewell、D.B. 、Yagi、Y.、Dunny、G.M.、Schultz、S.K.(197 4)糞便連鎖球菌の菌株における3つのプラスミドデオキシリボ核酸分子の特性 決定:エリスロマイシン耐 性を決定するプラスミドの同定、「J.Bacteriol.」117、283 −289)は、分離系を含有すると記載され、この分離系は部位特異的組換え事 象を介してプラスミドのマルチマーをモノマーに分離し、特定のプラスミドをコ ードする酵素(リゾルバーゼ)およびプラスミド上の部位、res、を必要とす る(Swinfield、T.−J.、Janniere、L.、Ehrlic h、S.D.、Minton、N.P.(1991)。バシラス・ズブチリスに おけるpAMβ1誘導クローニングベクターの分離安定性を増強する糞便腸球菌 (Enterococcus faecalis)のプラスミドpAMβ1の領 域の特性決定、「Plasmid」26、209−221;Janniere、 L.、Gruss、A.、Ehrlich、S.D.(1993)Plasmi ds、pp.625−644 in Sonenshein、A.L.、Hoc h、J.A.、Losick、R.(編)Bacillus subtilis and other gram−positive bacteria:Bi ochemistry、Pysiology and molecular g entics.American society for microbio logy、Washington D.C.)。 細菌細胞のゲノムから単一の選択可能なマーカー遺伝子を除去するために、部 位特異的組換え系を使用することが示唆された。例えば、Dale、他((19 91)遺伝子の転移とそれに続く宿主ゲノムからの選択遺伝子の除去、「Pro c.Natl.Acad.Sci.USA」88、10558−10562)は 、トランスジェニック植物からのマーカーの除去にcre/lox系を使用する ことを記載しており、そしてこの系の使用は同じ宿主の中への遺伝子の転移の引 き続くラウンドにおいて異なる選択可能なマーカーの 必要性を排除すると述べている。Kristensen、C.S.他(1995 )、「J.Bacteriol.」177、52−58、には、グラム陰性細菌 からの染色体セグメント(例えば、異種DNAとともに導入されたマーカー遺伝 子)の正確な切除に、プラスミドRP4のマルチマー分離系を使用することが記 載されている。この系は究極的に選択マーカーを欠く異種DNAセグメントの染 色体の挿入の発生において重要であることをもくろんでいると、述べられている 。 WO第95/02058号明細書には、トランスポザーゼ、リゾルバーゼ、お よびres部位を含有するバシラス・スリンジエンシス(B.thuringi ensis)からの新規なトランスポゾン(tn5401)が記載されている。 このトランスポゾンはプラスミドにおいて使用され、このプラスミドはバシラス ・スリンジエンシスのDNA(例えば、由来およびトキシン遺伝子)および、r es部位によりフランクされた、非バシラス・スリンジエンシス(B.thur ingiensis)のDNA(例えば、大腸菌(E.coli)由来の選択可 能なマーカー遺伝子)を含有する。このプラスミドはバシラス・スリンジエンシ スの中に導入される。引き続いて、リゾルバーゼを発現するプラスミドが導入さ れ(例えば、エントリレ(entrire)トランスポゾンを含有する温度感受 性プラスミド−しかしリゾルバーゼドナーとしてのみ使用される)これにより非 バシラス・スリンジエンシスのDNAは第1プラスミドから切除される。 技術水準に関する結論 上記の引用に基づいて、下記の結論を技術水準に関し行うことができる: 転移により問題の多数の遺伝子を挿入することは、例えば、欧州 特許(EP)第332,488号に記載されているように、既知である。しかし ながら、問題の多数の転移された配列を有するすべての菌株は選択可能なマーカ ーを含有する。 染色体またはプラスミドからの部位特異的組換えを介するマーカーの除去は既 知である(参照、Kristensen他(1995)、Eberl他(199 4)、WO第95/02058号)。トランスポゾンにより導入されたマーカー を除去することは知られていた。 異種の選択可能なマーカー遺伝子が存在しないマルチコピーの菌株は既知であ った(ドイツ国特許(DE)第4,231,764号)これらの菌株は、Thy マーカーの使用に依存する厄介な方法により構築された。 本発明の目的は、1または2以上の問題の遺伝子の安定な、固定されかつよく 定められたコピー数を収容し、最終の菌株において選択可能なマーカー遺伝子が 存在しない、細菌細胞を構築することである。 発明の簡単な説明 本発明は、トランスポザーゼ標的配列および転移の達成に必要なトランスポザ ーゼ遺伝子に加えて、部位特異的組換え酵素の標的配列を含有するDNA構築物 を、マルチコピーのグラム陽性細菌の菌株の構築に使用できるという驚くべき発 見に基づく。 本発明の第1の面において、本発明は、宿主細胞のゲノムの中への組込みに有 用なDNA構築物に関し、このDNA構築物は、構造IR(1)−P−R−M2 −R−IR(2)またはIR(1)−R−M2−R−P−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し 、 Pは問題のDNA配列を表し、 Rは部位特異的組換え酵素の標的配列を表し、そして M2は選択可能なマーカー遺伝子を表す、 を含んでなり、前記構造は遺伝子(T)と会合し、遺伝子(T)はトランスポザ ーゼ標的配列IR(1)およびIR(2)を認識しかつそれと相互作用すること ができ、そしてIR(1)およびIR(2)配列により定められる前記構造の外 側に位置する。 本発明の関係において、用語「と会合する」は、Tが本発明のDNA構築物上 に存在するが、IR(1)およびIR(2)配列により定められる構造と直接接 触することは必要ではない、すなわち、IR(1)およびIR(2)内に位置し そしてIR(1)およびIR(2)を含んでなる。したがって、リンカーまたは 他の配列は前記構造とTとの間に存在することができる。Tの正確な位置は、遺 伝子がIR(1)およびIR(2)配列により定められる構造の外側に位置する かぎり、臨界的ではない。したがって、TはIR(1)およびIR(2)配列に より定められる構造のいずれかの側に位置することができる。 本発明の関係において、用語「選択可能なマーカー遺伝子」は、遺伝子産物を 発現する宿主細胞に選択可能な特性、例えば、抗生物質に対する耐性を提供する 遺伝子産物をコードするDNA配列を示すことを意図する。DNA配列M2は、 選択可能なマーカーをコードするDNA配列の発現に要求されるか、またはそれ に関係する1または2以上の要素、例えば、プロモーター、ターミネーターおよ びその他をさらに含んでなることができる。調節要素は、DNA配列に対して異 種または相同であることができる。 用語「トランスポザーゼ遺伝子」は、トランスポザーゼタンパク 質、すなわち、転移が起こるために必須であるタンパク質をコードするDNA配 列を示すことを意図する。この遺伝子は、トランスポザーゼタンパク質をコード するDNA配列の発現に要求されるか、またはそれに関係する1または2以上の 調節要素、例えば、プロモーター、ターミネーターおよびその他をさらに含んで なることができる。1または2以上の調節要素は、DNA配列に対して異種また は相同であることができる。 用語「トランスポザーゼ標的配列」は、トランスポザーゼ遺伝子Tによりコー ドされるトランスポザーゼタンパク質により認識されるDNA配列を示すことを 意図する。トランスポザーゼ標的配列IR(1)およびIR(2)は、これらの 配列の機能を保持するために十分なトランスポザーゼ末端配列誘導DNAを含有 して、Tによりコードされるトランスポザーゼを発現するときこれらの配列を含 んでなりかつこれらの配列内に位置する前記構造の転移を可能とする。転移のた めに十分な最小配列は、系を発生させたトランスポゾンに依存して組成および長 さが変化する。例えば、Tn10誘導トランスポザーゼ標的配列について、23 または42塩基対は転移を可能にするために十分である(Kleckner、N .(1988)Transposon Tn10.pp.227−268 in Berg、D.E.、およびHowe、M.M.(編)。Mobile DN A。American society for microbiology、 Washington、D.C.)。 本発明の関係において、「部位特異的組換え酵素の標的配列」は、部位特異的 組換え酵素により認識されるDNA配列を示すことを意図する(下記においてさ らに詳細に説明する)。標的配列は同一であることができるが、同一である必要 はない。したがって、リコンビナーゼが配列を認識しかつ配列と相互作用するこ とができるか ぎり、配列の間の変動は起こることができる。 用語「問題のDNA配列」は、所望のRNAまたはタンパク質産物(宿主細胞 に対して異種または自生である)をコードするか、またはそれ自体宿主細胞に所 望の性質、例えば、突然変異の表現型を与える配列を示すために使用する。適当 ならば、DNA配列は、また、所望のRNAまたはタンパク質産物をコードする DNA配列の発現に要求されるか、またはそれに関係する1または2以上の調節 要素、例えば、プロモーター、ターミネーターおよびその他を含んでなることが できる。1または2以上の調節要素は、DNA配列に対して異種または相同であ ることができる。 本発明の新規なDNA構築物は、ゲノムの中に組込まれたDNA配列の1つ、 好ましくは多数の、ランダムに位置するコピーを含んでなる菌株の構築において 特に用途を見出し、菌株の細胞は好ましい面において選択可能なマーカーをコー ドする遺伝子を含有せず、選択可能なマーカーの存在は、例えば、環境的観点か ら、望ましくない。本発明のDNA構築物は、欧州特許(EP)第485,70 1号において提供されているものとは異なり、本発明における選択可能なマーカ ー遺伝子は、トランスポザーゼ標的配列によりフランクされている構造の外側に 位置する。この位置は本発明によるマーカー不含細胞を構築するために必須であ る。 転移により修飾された細胞の構築において使用するマーカー遺伝子を欠失させ る前述のリコンビナーゼ系を使用する別のアプローチは、相同組換えによりマー カー遺伝子の欠失を行うことである。したがって、本発明の第2の面において、 構造IR(1)−P−R’−M2−R”−IR(2)またはIR(1)−R’− M2−R”−P−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し 、 Pは問題のDNA配列を含んでなるDNA断片を表し、 R’およびR”は、それぞれ、選択可能なマーカー遺伝子M2のいずれかの側 に平行の反復で与えられたDNA配列を表し、そして M2は選択可能なマーカー遺伝子を表す、 を含んでなるDNA構築物が提供され、前記構造は遺伝子(T)と会合し、遺伝 子(T)はトランスポザーゼ標的配列IR(1)およびIR(2)を認識しかつ それらと相互作用することができ、そしてIR(1)およびIR(2)配列によ り定められる構造の外側、すなわち、構造IR(1)−P−R’−M2−R”− IR(2)またはIR(1)−R’−M2−R”−P−IR(2)の外側に位置 する。 用語「平行の反復で与えられた」は、M2をフランクするDNA配列R’およ びR”が配列の間で相同組換えを起こすために十分に相同であるを示すことを意 図する。好ましくは、配列R’およびR”の各々は少なくとも20ヌクレオチド 、より好ましくは少なくとも50ヌクレオチド、例えば、50〜100ヌクレオ チド、なおいっそう好ましくは少なくとも500ヌクレオチド(例えば、500 〜1000ヌクレオチド)、最も好ましくは少なくとも1000ヌクレオチド、 例えば、1000〜3000ヌクレオチドの実質的に同一のセグメントを含んで なる。 部位特異的組換え酵素(第1の面)の標的配列または平行反復(第2の面)の 存在は、そのゲノムの中に転移によりマーカー遺伝子を受け取った宿主細胞のゲ ノムからのマーカー遺伝子M2の特異的欠失を可能とする。さらに詳しくは、本 発明の第1および第2の面に従うDNA構築物は、それぞれ、マーカー遺伝子M 2が部位特異的組換え酵素の標的配列の中間または平行反復配列の中間に位置し 、特にマーカー不含マルチコピー菌株(すなわち、それらのゲノムの中に問題の 組込まれたDNA配列の多数のコピーを含んでなる細菌細胞)の構築のために有 用である。簡単に述べると、DNA構築物の各々は2工程の組込みプロセスにお いて使用することを意図し、ここで、第1工程において、断片IR(1)−P− R−M2−R−IR(2)またはIR(1)−R−M2−R−P−IR(2)( 第1の面)、またはIR(1)−P−R’−M2−R”−IR(2)またはIR (1)−R’−M2−R”−P−IR(2)(第2の面)のゲノムの組込みを、 転移およびM2+−細胞についての選択により達成し、そして、第2工程におい て、トランスで提供されかつマーカー遺伝子M2をフランキングする標的配列R と相互作用する部位特異的組換え酵素(第1の面)または平行反復配列R’およ びR”の間の組換え(第2の面)により、選択可能なマーカー遺伝子M2を排除 する。 本発明の関係において、用語「マーカー不含」は、問題のDNA配列の多数の コピーを組込んだ細胞が選択可能なマーカー、例えば、抗生物質耐性を発現しな いを示すことを意図し、選択可能なマーカーの存在は細胞において望ましくなく 、マーカーは細胞の構築において必要であるか、または有利に使用される。 発明の詳細な説明 下記において、本発明の種々の面をさらに詳細に説明する。 本発明のDNA構築物 本発明の第1および第2の面に従うDNA構築物に加えて、第3の面において 、本発明は、構造IR(1)−R−M2−T−R−P−IR(2)、IR(1) −P−R−M2−T−R−IR(2)、IR(1)−R−T−M2−R−P−I R(2)またはIR(1) −P−R−T−M2−R−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 Rは部位特異的組換え酵素の標的配列を表し、 M2は選択可能なマーカー遺伝子を表し、そして Tはトランスポザーゼ遺伝子Tを表す、 を含んでなるDNA構築物に関する。 本発明の第1の面に従うDNA構築物に比較して、第3の面のDNA構築物は 、IR(1)およびIR(2)配列により定められる構造の外側よりむしろ前記 構造の内側にトランスポザーゼ遺伝子Tを含んでなる。 同様に、第4の面において、本発明は、構造IR(1)−R’−M2−T−R ”−P−IR(2)、IR(1)−P−R’−M2−T−R”−IR(2)、I R(1)−R’−T−M2−R”−P−IR(2)またはIR(1)−P−R’ −T−M2−R”−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 R’およびR”は平行反復配列を表し、 M2は選択可能なマーカー遺伝子を表し、そして Tはトランスポザーゼ遺伝子Tを表す、 を含んでなるDNA構築物に関する。 本発明のDNA構築物は、好ましくは、グラム陽性細菌、特にバシラス(Ba cillus)の菌株中で転移することができるものである。 選択可能なマーカー 逆方向反復塩基配列IR(1)およびIR(2)内に位置しかつそれらを含ん でなる本発明のDNA構築物の部分(例えば、本発明の第1の面に関する構造I R(1)−P−R−M2−R−IR(2)またはIR(1)−R−M2−R−P −IR(2))がゲノムの中に組込まれた細胞についての選択を促進するために 、DNA構築物はIR(1)およびIR(2)により定められかつIR(1)お よびIR(2)を含んでなる構造の外側にそれ以上の選択可能なマーカー遺伝子 M1を含んでなる。この場合において、DNA構築物はIR(1)およびIR( 2)により定められかつIR(1)およびIR(2)を含んでなる構造の外側に 存在する第1の選択可能なマーカー遺伝子M1と、前記構造内の第2のマーカー M2とを含んでなる。これにより、M1がM2と異なるとき、本発明のDNA構 築物がレシピエント細胞のゲノムの中に転移されるとき、2工程の選択を行うこ とができ、第1工程はDNA構築物が導入された細胞(M1+、M2+細胞)につ いて選択し、そしてマーカー遺伝子M2を含んでなる第2工程はIR(1)およ びIR(2)により定められる構造がゲノムの中に組込まれ、かつDNA構築物 の残りの部分(M1を有する)が失われた細胞(M1-、M2+)について選択す る。引き続いて、マーカー遺伝子M2は得られる細胞からリゾルバーゼタンパク 質の作用により排除可能である。 選択可能なマーカーは、その遺伝子または非抗生物質マーカー遺伝子、例えば 、増殖阻害の他の型を緩和する遺伝子を発現する細胞に抗生物質耐性を付与する 産物をコードする遺伝子、すなわち、遺伝子を含有する細胞をその他の方法で増 殖阻害条件下に増殖させるマーカー遺伝子であることができる。このような遺伝 子の例は下記のものを包含する:栄養要求性菌株にプロトトロピーを付与する遺 伝子、例えば、dal -菌株の中に導入されたdal遺伝子(参照、B.Did erichsen in Bacillus:Molecular Gneti cs and Biotechnology Applications、A. T.GanesanおよびJ.A.Hoch、編、Academics Pre ss、1986、pp.35−46)、またはthy -細胞の中に導入された hy 遺伝子(参照、GryczanおよびDubnau(1982)、Gene 、20、459−469)またはその遺伝子を収容する細胞を特定の条件下に増 殖させる遺伝子、例えば、amdS遺伝子、その発現はその遺伝子を収容する細 胞を窒素または炭素源としてのみアセトアミド上で増殖させる(例えば、欧州特 許(EP)第635,574号に記載されているように)、またはその遺伝子を 発現する細胞に重金属(例えば、亜ヒ酸塩、ヒ酸塩、アンチモン、カドミウムま たは有機水銀化合物)に対する耐性を付与する遺伝子。これらの条件下に生存す る細胞は、染色体外の状態で導入されたDNA構築物を含有する細胞または前述 の構造が組込まれた細胞であろう。また、選択可能なマーカー遺伝子はその遺伝 子を発現する細胞に免疫性を付与するものであることができる。 問題のDNA配列 本発明のDNA構築物の中に存在する問題のDNA配列は、いずれかの機能を 有するか、またはコードするDNA配列であることができる。例えば、DNA配 列は構造タンパク質または調節タンパク質をコードする配列を含んでなるか、ま たは調節配列、例えば、プロモーターを含んでなることができる。また、挿入さ れた配列は生物学的機能を有することが知られていないものであることができ、 例えば、必須遺伝子内にそれ自体を挿入し、これにより遺伝子の機能を妨害する ことによって、細胞の機能を妨害するために使用でき る。問題のDNA配列は遺伝子であることができ、こうしてその発現に要求され る必要な調節要素、例えば、プロモーター、ターミネーターまたはリボソーム結 合部位と会合することができる。 上記から理解されるように、本発明は問題のDNA配列の多数のコピーを含ん でなる細菌細胞を構築するとき特に使用される。このようなマルチコピー菌株は 問題のポリペプチドの工業的生産に特に重要であり、したがって、高度に好まし い態様において、問題のDNA配列は問題のポリペプチドをコードする。 ポリペプチドは、転位ポリペプチド、すなわち、発現されたとき、細胞膜を横 切ってポリペプチドを転位させることができるシグナル配列を有するポリペプチ ドであることができる。特に、転位ポリペプチドは、分泌されたポリペプチド、 または問題の細菌細胞の分泌機構に関係するポリペプチドであることができる。 ポリペプチドは、分泌されるか、またはされないにかかわらず、酵素、例えば 、デンプン分解酵素、脂肪分解酵素、タンパク質分解酵素、セルロース分解酵素 、オキシドレダクターゼまたは植物細胞壁分解酵素から選択される酵素であるこ とができる。このような酵素の例は、下記のものを包含する:AMG、アミラー ゼ、リパーゼ、クチナーゼ、エステラーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、プロ テアーゼ、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、フェノロキシダーゼ、カタラーゼ、 グルコースオキシダーゼ、フィターゼ、リアーゼ、ペクチナーゼ、グルコシダー ゼ、マンノシダーゼ、イソメラーゼ、インベルターゼ、トランスフェラーゼ、リ ボヌクレアーゼ、ガラクトシダーゼおよびキチナーゼ。また、分泌されたポリペ プチドは、ホルモン、成長因子、レセプターまたはその他であることができる。 分泌経路の転位ポリペプチドの好ましい例は、PrsA(WO94/1947 1)であり、これは、バシラス(Bacillus) の細胞において過度に発現するとき、このような細胞からの問題の分泌されたポ リペプチドの分泌が増加することが見出された。 トランスポザーゼおよびトランスポザーゼ認識配列 トランスポザーゼ遺伝子およびトランスポザーゼ標的配列は、一緒に機能でき るように選択しなくてはならないことが理解されるであろう。本発明において、 任意のトランスポザーゼ認識配列を対応するトランスポザーゼと一緒に使用する ことができる。典型的には、トランスポザーゼ遺伝子およびトランスポザーゼ標 的配列はトランスポゾンの同一クラスから(前述の発明の背景の節を参照のこと )、好ましくは同一トランスポゾンから誘導される。トランスポザーゼ認識配列 は、逆方向反復塩基配列、例えば、Tn1、Tn2、Tn3、Tn5、Tn9、 Tn10およびTn903から誘導された逆方向反復塩基配列であることができ る。 また、トランスポザーゼ認識配列は逆方向反復を含有しない。このような配列 は、バクテリオファージMuのトランスポザーゼ認識配列および関係するトラン スポゾンから誘導された配列である。トランスポザーゼ認識配列がバクテリオフ ァージMuから誘導されるとき、トランスポザーゼに加えてアクセサリータンパ ク質を供給することが必要であるであろう(前述の発明の背景の節を参照のこと )。 トランスポザーゼ遺伝子およびトランスポザーゼ標的配列は、標準的技術の使 用により関係する源から単離することによって、または既知の技術に基づいて合 成することのいずれかによって、天然に存在するトランスポザーゼから誘導する ことができる。天然に存在する配列の機能的類似体または誘導体は、それらが転 移を仲介できるかぎり、使用できることが理解されるであろう。機能的類似体ま たは誘導体は合成的に調製することができ、そして1または2以上 のヌクレオチドにおいて野生型配列と異なる。 リゾルバーゼおよびリゾルバーゼ標的配列 本発明の第2の面に従う本質的特徴は、いったん宿主ゲノムの中への転移が起 こったとき、マーカー遺伝子M2を特異的に欠失させる部位特異的組換え系の使 用であることが理解されるであろう。いくつかの部位特異的組換え系は既知であ り(前述の発明の背景の節を参照のこと)、それらのすべては本発明において使 用するために有用であると考えられる。本発明の目的に対して、好ましい使用は 2つの要素から成る系の使用である:部位特異的組換え酵素および前記酵素の標 的配列。 このような系の例は、下記の通りである:標的配列としてpAMβ1res配 列を有するpAMβ1リゾルバーゼ(Janniere、L.、Gruss、A .、Ehrlich、S.D.(1993)、Plasmid、pp.625− 644 in Sonenshein、A.L.、Hoch、J.A.、Los ick、R.(編)Bacillus subtilis and other gram−positive bacteria:Biochemistry 、Physiology and molecular genetics、A merican society for microbiology、Was hington D.C.)および標的配列としてP1 lox部位を有するフ ァージP1Cre酵素(Hasan、N.、Koob、M.、Szybalsk i、W.(1994).Escherichia coli genome t argeting、I.Cre−lox−mediated in vitro generation of ori plasmids and thei r in vivo chromosomal integration an d retr ieval、Gene、150、51−56)である。 リコンビナーゼ酵素およびこの酵素の標的配列をコードするDNA配列は、標 準的技術の使用により関係する源から単離することによって、または既知の技術 に基づいて合成することによって、天然に存在する系(前述したように)から誘 導することができることが理解されるであろう。天然に存在する配列の機能的類 似体または誘導体は、それらが意図する方法において機能するかぎり、使用でき ることが理解されるであろう。機能的類似体または誘導体は合成的に調製するこ とができ、そして1または2以上のヌクレオチドにおいて野生型配列と異なる。 いくつかの目的に対して、リコンビナーゼ酵素をコードする遺伝子(トランス で提供されるとき)を、この遺伝子を含んでなる天然に存在するプラスミド、例 えば、pAMβ1の使用により、細胞の中に導入することが有利であることがあ る。 リコンビナーゼ酵素をコードするDNA配列は、好ましくはトランスで提供さ れる。しかしながら、DNA配列は、本発明のDNA構築物を有するベクターの 中に存在することが有利であることがある。この場合において、DNA配列は好 ましくは宿主細胞のゲノムの中に組込まれたベクターの部分の中に位置し、最も 好ましくは組込み後にリコンビナーゼ酵素の作用のためにゲノムから切除された DNAの部分上に位置する。さらに、DNA配列は誘導可能なまたは調節可能な プロモーター、例えば、温度誘導可能なプロモーターまたはキシロース誘導可能 なプロモーターまたはSPACプロモーターの制御下に位置し、こうして、転移 が起こった後にのみDNA配列からの発現が起こるように制御することができる 。リコンビナーゼ酵素をコードするDNA配列がシスでかつ調節可能なプロモー ターの制御下に提供される場合、本発明の方法はただ1つの形質転 換工程を使用して達成することができる。 さらに、部位特異的組換え酵素をコードする遺伝子をこの分野においてよく知 られている方法により操作して、宿主菌株においてその遺伝子が適切に発現でき るようにすることができる。それは、いったん部位特異的組換え事象が起こった とき、温度感受性またはその他の方法の条件的レプリコンへの転移により、宿主 細胞からの遺伝子の喪失を容易にすることであろう。 逆選択可能なマーカーと組み合わせた相同組換え 本発明の第2の面に従うDNA構築物を使用するとき、選択可能なマーカー遺 伝子をDNA配列R’とR”との間の相同組換えにより欠失させることができる が、このような相同組換えは非常に低い頻度で起こることができ、これについて スクリーニングを達成することは実際に困難であることがある。この実際的問題 を回避するために、選択可能なマーカー遺伝子M2は選択した宿主細胞において 逆選択することができる遺伝子であることが有利であろう。換言すると、マーカ ーを使用することが望ましいことがあり、その存在ならびに非存在を選択するこ とができる。例えば、マーカー遺伝子は栄養要求性細胞にプロトトロピーを付与 するもの、例えば、thy -細胞において使用するためのthy遺伝子(Gyc zan、T.J.およびDubnau、D.(1982)、バシラス ズブチリ スにおける組換えプラスミドの直接選択、「Gene」20、459−469) 、またはその遺伝子を発現する細胞を特定の基質上で増殖させる遺伝子、例えば 、amdS遺伝子、その発現は細胞を窒素または炭素源としてのみアセトアミド 上で増殖させる(欧州特許(EP)第635,574号)。thy遺伝子を選択 可能なマーカーM2として使用するとき、第2の面に従うDNA構築物をthy - −細胞の中に導入して、構築物を受け取った細胞の選択を可能と し(第1工程)そして第2工程において、得られる細胞をthy遺伝子の存在に 対して許容できない培地上で増殖させ、これによりthy遺伝子を失った細胞に ついて相同組換えにより選択できるようにする(逆選択マーカーとしてthy遺 伝子を使用する原理はGryczanおよびDubnau、前掲、に詳細に記載 されている)。同様に、amdS遺伝子を2工程の手法において使用することが でき、ここで第1工程において、炭素または窒素源としてのみアセトアミド上で 増殖させることによってamdS含有細胞について選択を行い、そして第2工程 において、フルオロアセトアミドおよび窒素源として尿素を含有する培地上で細 胞を増殖させることによって逆選択を行い(参照、欧州特許(EP)第635, 574号)これによりamdS遺伝子を含有しない細胞を選択する。 本発明のDNA構築物の構築 本発明のDNA構築物は、天然に存在する、またはその他の方法で存在するト ランスポゾン送出しベクターに基づいて好都合に構築することができる。文献に 記載されているトランスポゾン送出しベクターは、必要に応じて意図する宿主生 物において発現するように修飾された、トランスポザーゼ遺伝子、および宿主ゲ ノムの中への耐性遺伝子の転移を可能とするために十分な、もとのトランスポゾ ンの末端(例えば、逆方向反復塩基配列)から誘導されたDNAによりフランク された耐性遺伝子を本質的に含有する、転移可能なカセットを含有する。 1つの態様において、本発明のDNA構築物は、このようなトランスポゾン送 出しベクターの修飾により調製することができ、このような修飾は、転移により 宿主ゲノムの中に組込まれる構造内に、抗生物質耐性遺伝子の置換によるか、ま たはその遺伝子に加えて、問題のDNA配列を含有するように行われる。さらに 、抗生物質耐 性遺伝子を任意の他の選択可能なマーカー遺伝子で置換することが可能である。 トランスポゾン送出しベクターの修飾は、この分野において知られている方法に より達成できる。別の態様において、本発明のDNA構築物は、この分野におい て知られている方法を使用して、DNA構築物により構成されるべき、単離され た要素の各々を接合することによって調製される。 DNA構築物が組込まれた細胞から選択可能なマーカー遺伝子を排除すべきと き、マーカーはリゾルバーゼ標的配列によるか、または平行に反復した相同DN A配列によりフランクされるべきである。これらの配列は、前述したように、こ の分野において知られている方法により調製されたDNA構築物の中に挿入する ことができる。問題の遺伝子はこれらの標的配列によりフランクされた構造の外 側に位置することが重要である。 本発明のベクター 複製起点 本発明において使用するために、一般に、本発明のDNA構築物は複製起点に 連鎖される、すなわち、ベクター上に存在する。本発明の関係において、用語「 ベクター」は、自律的に複製する染色体外要素として機能することができるDN A分子を表示することを意図する。ベクターは、例えば、プラスミドまたはバク テリオファージであることができる。 複製起点はトランスポザーゼ認識配列IR(1)およびIR(2)の間に位置 すべきでない。なぜなら、このような位置は宿主細胞のゲノムの中に組込まれる 複製起点を生ずるであろうからである。複製起点のゲノムの組込みは、安定性観 点から望ましくない。 上記のことを除外して、複製起点の位置は決定的ではない。したがって、本発 明のDNA構築物において、複製起点は「T」および 「M1」(存在する場合)のいずれかの側に位置することができる。 組込まれたDNA構築物を収容する細胞を単離できる効率を改良しようとする 場合、DNA構築物は条件的複製起点を含んでなるベクター上に存在することが できる。換言すると、ある種の(許容)条件下に複製することができ、そして他 の(非許容)条件下に複製することができないベクターを使用することができる 。ベクターは、例えば、複製のために温度感受性であるベクターであることがで きる。したがって、本発明の方法の態様において、組込むべきDNA構築物を含 んでなるベクターは、宿主細胞の増殖は可能であるが、その高温度においては複 製することができないベクターである。細菌細胞を最初にベクターの複製を許す 温度において培養し、引き続いて、細菌のゲノムの中への本発明のDNA構築物 の組込みが起こった後、ベクターの複製を許さない温度において培養し、こうし て細胞の中に導入されたベクターが細胞から失われるようにする。非許容温度に おける培養は、組込まれたDNA構築物を含有する細胞のみが生存することを保 証する、選択的条件下に実施される。 組込みおよび引き続く細胞からのベクターの喪失の効率を増加する他の方法は 、前述したように選択的条件下に宿主細胞を培養した後、ベクターで形質転換さ れた細胞をプラスミド−キュアリング剤、例えば、ノボビオシン(Gad 、I .他、1987、「Zbl.Bakt.Hyg.A.」267、136−145 )で処理することであろう。 条件的複製起点のなお他のタイプは、制限された宿主範囲のプラスミドの1つ 、すなわち、制限された数の微生物種においてのみ複製できるプラスミドである ことができる。本発明の目的に対して、DNA構築物を転移すべきレシピエント 細胞の中で複製できない、 制限された宿主範囲のプラスミドから誘導される複製起点を選択すべきである。 本発明のDNA構築物をトランスポゾン送出しベクターの修飾により構築する とき、これらのベクター上に通常存在する複製起点を使用することができる。そ うでなければ、意図する宿主細胞の中への導入に適当なベクターの中にDNA構 築物を挿入することによって、複製起点を好都合に提供することができる。宿主 細胞のゲノムの中への転移可能なカセットの組込みは、変異誘発にトランスポゾ ン送出しベクターを使用する文献(Petit他、1990、前掲)に記載され ている手順に従い達成することができる。 シス作用性接合要素 本発明のDNA構築物を有する本発明のベクターを、問題のレシピエント細胞 の中に、接合により導入することが望ましいことがある(下記の「単一またはマ ルチ−コピーの、必要に応じてマーカー不含菌株の構築」と題する節においてさ らに説明されている)。この目的で、DNA構築物またはベクターは、接合を起 こさせるために要求される、いわゆるシス作用性DNA配列を含んでなる。 したがって、本発明のDNA構築物を有するベクターを接合によりレシピエン ト細胞の中に導入すべきとき、DNA構築物またはベクターはDNA構築物を含 んでなるプラスミドの転移に要求されるシス作用性DNA配列をさらに含んでな る。 シス作用性DNA配列は、好都合には、移動化を仲介することができる任意の DNA配列またはDNA部位であることができ、好ましい例はテトラサイクリン 耐性プラスミドpBC16のoriTまたは黄色ブドウ球菌(Staphylo coccus aureus)カナマイシン耐性プラスミドpUB110のor iT (Sellinger他、Journal of Bacteriolog y、June 1990、pp.3290−3297に記載されているように) またはoriTの機能的類似体または部分である。 本発明のDNA構築物を有するベクターのすべてのタイプ(本発明の第1、第 2、第3および第4の面に関して定義した構造の任意のものを有する)について 、シス作用性配列はベクター上に位置することができるが、IR(1)およびI R(2)により定義されかつIR(1)およびIR(2)を含んでなる構造の外 側に位置し、これにより配列はトランスポゾン送出しベクターと一緒に切除され るであろう。したがって、シス作用性DNA配列は前記構造およびDNA配列T および、存在する場合、DNA配列M1、のいずれかの側に位置することができ る。 本発明の第1、第2、第3および第4の面の好ましい態様において、シス作用 性配列はリゾルバーゼ標的配列Rおよび、それぞれ、平行反復配列R’およびR ”内に位置しかつそれらを含んでなる構造の部分の中に位置する。これにより、 シス作用性配列は − 選択可能なマーカー遺伝子M2および必要に応じてT( 本発明の第2および第4の面)と一緒に − DNA構造が組込まれた細胞のゲ ノムから切除することができる。 単一またはマルチ−コピーの、必要に応じてマーカー不含菌株の構築 マルチコピーの、マーカー不含の生産菌株の構築は、前述のDNA構築物を使 用することにより、問題のDNA配列の1または2以上のコピーを細菌細胞のゲ ノムの中に段階的組込みを可能とすることによって達成することができることが 理解されるであろう。この方法は、転移および引き続く部位特異的マーカー欠失 の反復した工程を含んでなる。 したがって、他の面において、本発明は、さらに前述したように 、第1、第2、第3および第4の面に従うDNA構築物を使用して本発明の細菌 細胞を構築する方法に関する。 したがって、他の面において、本発明は、そのゲノムDNAの中に問題のDN A配列の2以上のコピーを組込み、そして望ましくない選択可能なマーカーをコ ードするDNA配列を含有しない細菌細胞を構築する方法に関し、この方法は、 a) トランスポザーゼ遺伝子Tおよび必要に応じて選択可能なマーカー遺伝 子M1と会合した構造IR(1)−P−R−M2−R−IR(2)またはIR( 1)−R−M2−R−P−IR(2)を含んでなる本発明の第1の面に従うDN A構築物を含んでなる第1ベクターを宿主細胞の中に導入し、ここで、Rは部位 特異的組換え酵素の標的配列を表わし、 b) それらのゲノムの中に構造IR(1)−P−R−M2−R−IR(2) またはIR(1)−R−M2−R−P−IR(2)を含んでなるM2+および必 要に応じてM1-である細胞について選択し、 c) 部位特異的リコンビナーゼをコードするDNA配列を含んでなる第2ベ クターを工程b)において選択された細胞の中に導入して、細胞のゲノムから構 造R−M2またはM2−Rを切除し、これにより構造IR(1)−R−P−IR (2)またはIR(1)−P−R−IR(2)を組込んだ細胞を獲得し、 d) 工程c)から得られた細胞を第2プラスミドのためにキュアーし、そし て必要に応じて e) 工程a〜d)を1または2回以上反復して、構造IR(1)−R−P− IR(2)またはIR(1)−P−R−IR(2)の1または2以上の追加のコ ピーを含んでなる細菌細胞を生産する、ことを含んでなる。 なお他の面において、本発明は、そのゲノムDNAの中に問題のDNA配列の 2以上のコピーを組込み、そして望ましくない選択可能なマーカーをコードする DNA配列を含有しない細菌細胞を構築する方法に関係し、この方法は、 a) 必要に応じて選択可能なマーカー遺伝子M1と会合した構造IR(1) −R−M2−T−R−P−IR(2)、IR(1)−P−R−M2−T−R−I R(2)、IR(1)−R−T−M2−R−P−IR(2)またはIR(1)− P−R−T−M2−R−IR(2)を含んでなる本発明の第3の面に従うDNA 構築物を含んでなる第1ベクターを宿主細胞の中に導入し、 b) それらのゲノムの中にa)において識別された構造の1つを含んでなる M1-(M1がベクター上に存在する場合)および、M2+である細胞について選 択し、 c) マーカー遺伝子M2のコピー数が増加した細胞について選択し、 d) 部位特異的リコンビナーゼをコードするDNA配列を含んでなる第2ベ クターを工程b)において選択された細胞の中に導入して、細胞のゲノムから構 造R−M2−T、R−T−M2、M2−T−RまたはT−R−M2を切除し、こ れにより構造IR(1)−R−P−IR(2)またはIR(1)−P−R−IR (2)を組込んだ細胞を獲得し、 e) 工程d)から得られた細胞を第2プラスミドのためにキュアーし、そし て必要に応じて f) 工程a〜eを1または2回以上反復して、構造IR(1)−R−P−I R(2)またはIR(1)−P−R−IR(2)の1または2以上の追加のコピ ーを含んでなる細菌細胞を生産する、ことを含んでなる。 なお他の面において、本発明は、そのゲノムDNAの中に問題のDNA配列の 2以上のコピーを組込み、そして望ましくない選択可能なマーカーをコードする DNA配列を含有しない細菌細胞を構築する方法に関し、この方法は、 a) トランスポザーゼ遺伝子Tおよび必要に応じて選択可能なマーカー遺伝 子M1と会合した構造IR(1)−P−R’−M2−R”−IR(2)またはI R(1)−R’−M2−R”−P−IR(2)を含んでなる本発明の第2の面に 従うのDNA構築物を含んでなる第1ベクターを宿主細胞の中に導入し、ここで R’およびR”は平行反復配列を表し、 b) それらのゲノムの中に構造IR(1)−P−R’−M2−R”−IR( 2)またはIR(1)−R’−M2−R”−P−IR(2)を含んでなるM1- (M1がベクター上に存在する場合)およびM2+である細胞について選択し、 c) DNA配列R’およびR”の間の相同組換えを起こさせて、選択可能な マーカー遺伝子M2を切除し、これにより構造IR(1)−R’/R”−P−I R(2)またはIR(1)−P−R’/R”−IR(2)(ここでR’/R”は 共通の組換え配列を表す)を組込んだ細胞を獲得し、そして必要に応じて d) 工程a〜cを1または2回以上反復して、DNA構造IR(1)−R’ /R”−P−IR(2)またはIR(1)−P−R’/R”−IR(2)の1ま たは2以上の追加のコピーを含んでなる細菌細胞を生産する、 ことを含んでなる。 なお他の面において、本発明は、そのゲノムDNAの中に問題のDNA配列の 2以上のコピーを組込み、そして望ましくない選択可能なマーカーをコードする DNA配列を含有しない細菌細胞を構築 する方法に関し、この方法は、 a) 必要に応じて選択可能なマーカー遺伝子M1と会合した構造IR(1) −R’−M2−T−R”−P−IR(2)、IR(1)−P−R’−M2−T− R”−IR(2)、IR(1)−R’−T−M2−R”−P−IR(2)または IR(1)−P−R’−T−M2−R”−IR(2)を含んでなる本発明の第4 の面に従うDNA構築物を含んでなる第1ベクターを宿主細胞の中に導入し、こ こでR’およびR”は平行反復配列を表し、 b) それらのゲノムの中にa)において同定した関係する構造を含んでなる M1-(M1がベクター上に存在する場合)およびM2+である細胞について選択 し、 c) 選択可能なマーカー遺伝子M2のコピー数が増加した細胞について選択 し、 d) DNA配列R’およびR”の間の相同組換えを起こさせて、選択可能な マーカー遺伝子M2を切除し、これにより構造IR(1)−R’/R”−P−I R(2)またはIR(1)−P−R’/R”−IR(2)(ここでR’/R”は 共通の組換え配列を表す)を組込んだ細胞を獲得し、そして必要に応じて e) 工程a〜dを1または2回以上反復して、DNA構造IR(1)−R’ /R”−P−IR(2)またはIR(1)−P−R’/R”−IR(2)の1ま たは2以上の追加のコピーを含んでなる細菌細胞を生産する、 ことを含んでなる。 それぞれ、第1および第3の面に従うDNA構築物の組込みは、構造IR(1 )−R−P−IR(2)またはIR(1)−P−R−IR(2)を有する同一細 胞を生ずること、およびそれぞれ、第2および第4の面に従うDNA構築物の組 込みは、構造IR(1)− R’/R”−P−IR(2)またはIR(1)−P−R’/R”−IR(2)を 有する同一細胞を生ずることにが認めるられるであろう。 上記の方法の任意の方法の工程a)において、ベクターを細菌細胞の中に問題 の細菌細胞に適当な任意の方法により導入することができる。細菌細胞の中にD NAを導入する種々の方法は、この分野においてよく知られている。これらはコ ンピテント細胞(化学的処理、または「天然の」コンピテンス)、プロトプラス トの形質転換、接合、エレクトロポレーション、トランスダクション、または衝 撃(ballistic)形質転換を包含する。接合はクローニングベクターと してよく知られた自己転移性プラスミド(例えば、プラスミドpLS20)を使 用して達成することができ、下記の特定の接合法はDNAを細胞、例えば、バシ ラス(Bacillus)種の細胞の中に導入するために適用することができ、 後者の細胞は慣用法、例えば、プロトプラスト融合およびその他の方法によりD NAを受け取ることができないか、または困難である。 さらに詳しくは、接合は好都合には下記の方法により達成される。i)本発明 のDNA構築物と、トランス作用性移動化要素の存在において接合によるプラス ミドの転移に要求される少なくとも1つのシス作用性DNA配列とを含んでなる プラスミド、およびii)前記トランス作用性移動化要素をコードする少なくと も1つのDNA配列とを有する細菌ドナー細胞の集団を、レシピエント細胞の集 団と、プラスミドをドナー細胞の集団からレシピエント細胞の集団に接合により 転移させる条件下に、混合する。ドナー細胞の集団は、例えば、大腸菌(E.c oli)またはバシラス(Bacillus)種の細胞の集団であることができ 、このような細胞の例は後述する。レシピエント細胞は好ましくはバシラス(B acillu s)種の細胞、例えば、さらに後述するものである。バシラス・リヘニフォルミ ス(B.licheniformis)、バシラス・アミロリクファシエンス( B.amyloliquefaciens)およびバシラス・レンツス(B.l entus)レシピエント細胞およびバシラス・ズブチリスの非コンピテント細 胞は特に重要である。好ましいシス作用性DNA配列および本発明のDNA構築 物またはベクターにおけるそのDNA配列の好ましい位置は、上記の「シス作用 性接合要素」と題する節に記載されている。 用語「トランス作用性移動化要素」は、上記において定義したシス作用性DN A配列を含有するDNA配列の接合的転移を仲介するタンパク質を示すことを意 図する。トランス作用性移動化要素は、接合的プラスミド、例えば、バシラス( Bacillus)種のプラスミドpLS20(KoehlerおよびThor ne、Journal of Bacteriology、Nov.1987、 pp.5771−5278)によりコードされるタンパク質、またはその一部分 または誘導体であることができるか、またはプラスミドpBC16またはpUB 110のDNA配列、例えば、orf−β(Sellinger他、「Jour nal of Bacteriology」、June 1990、pp.32 90−3297)または機能的類似体またはその一部分であることができる。移 動化要素はトランスで活性するので、それはドナー細胞のゲノムの中にまたは前 記ドナー細胞の中に存在する第2プラスミド上に存在するDNAによりコードさ れることができることが理解されるであろう。 細胞の混合はドナー細胞およびレシピエント細胞を混合することによって好都 合に達成され、細胞を30〜37℃において少なくとも4時間放置し、DNA構 築物を受け取ったレシピエント細胞につ いて選択する。それ以上の言及については、Selinger他、1990を参 照のこと。 工程b)において使用すべき培養条件は、なかでも、選択可能なマーカーの種 類に依存する。例えば、M2によりコードされる選択可能なマーカーは抗生物質 耐性であるとき、b)の培養を適当な投与量の問題の抗生物質の存在において実 施して、M2を受け取り、M2を発現する細胞を選択する。 選択およびスクリーニングは、レシピエント宿主細胞の中に導入されるDNA 構築物上の抗生物質耐性マーカーM1およびM2の存在によりかなり促進される 。マーカーM1はDNA構築物の「ベクター部分」、すなわち、IR(1)およ びIR(2)により定められる構造の外側の構築物の部分、上に存在するが、こ れに対してマーカー遺伝子M2は前記構造内に存在する。しかしながら、また、 DNA構築物がただ1つの選択可能なマーカー、すなわち、M1またはM2を含 んでなるとき、首尾よい転移を得ることができる。 適当な増殖、例えば、pHV1248について文献に記載されている増殖(P etit、M.−A.、Bruand、C.、Janniere、L.、Ehr lich、S.D.(1990)、バシラス ズブチリスにおいて活性なTn1 0誘導トランスポゾン、「J.Bacteriol.」172、6736−67 40)を行った後、適切な抗生物質を含有するプレート上でM2を含有する菌株 を選択し、M1の非存在についてレプリカのプレーティングによりスクリーニン グする。このような菌株はトランスポゾン送出しベクターをもはや有さず、そし てそれらのゲノムの中に組込まれた転移可能な構造を有する。転移によるDNA 構築物の組込みは、宿主細胞のゲノムを通じてランダム位置において起こること ができる。したがって、マルチコピーの細胞が生産されるとき、組込まれたコピ ーは、細胞の遺伝的安定性を増加することに寄与する細胞のランダムな、別々の 位置に存在するであろう。 Pの存在はこの分野において知られている方法、例えば、適当ならば、サザン 分析、PCR増幅、またはPの表現型の発現により評価することができる。細胞 の中に導入すべきDNA構築物が選択可能なマーカー遺伝子M1を有するとき、 いったん転移が起こったとき、導入されたDNAのベクター部分の損失を示すた めに、M1表現型の喪失が使用される。 本発明の第1または第3の面に従うDNA構築物を使用するとき(すなわち、 DNA構築物は部位特異的リコンビナーゼ酵素の標的配列を含んでなる)引き続 く工程は、M2をフランキングする標的配列に対して同族の部位特異的組換え酵 素を発現する第2ベクターを、第1ベクターを受け取った菌株の中に導入するこ とである。組換え酵素の活性は、2つの標的配列を組換え、これはゲノムにおい てM2および必要に応じてTをフランクし、したがって、このマーカー遺伝子お よび必要に応じてTを欠失させ、これは、例えば、レプリカプレーティングによ る、スクリーニングにより容易に検出される事象である。 いったんM2不含菌株が得られると、これらの菌株を組換え酵素を発現するプ ラスミドのために、例えば、ベクターが温度感受性レプリコンである場合、非許 容性温度における増殖により、キュアーする。また、ベクターを宿主中である時 間の間滞留させ、次いで宿主をベクターのためにキュアーさせ、そしてプラスミ ド不含細胞をM2の喪失についてスクリーニングする。 このプロセスにより、問題の遺伝子の1つの転移コピーを含有するが、マーカ ー遺伝子を含有しない菌株が得られる。転移およびマーカーの欠失の新しいラウ ンドにおいて宿主菌株として、この菌株 を今度使用し、ここで第1ラウンドにおけるのと正確に同一の修飾されたトラン スポゾン送出しベクターおよびベクターをコードする組換え酵素を使用すること が可能である、すなわち、 i)修飾されたトランスポゾン送出しベクターを宿主菌株の中に導入し、 ii)問題のDNA配列の転移コピー+マーカー遺伝子M2を含有し、トラン スポゾン送出しベクターを含有しない菌株が、前述したように、得られ、 iii)同族の部位特異的組換え酵素を発現するベクターをこれらの菌株の中 に導入し(第3の面に従うDNA構築物の場合において)、そして iv)組換え酵素の活性(第1または第3の面に従うDNA構築物から構築し たとき)または相同組換え(第2または第4の面に従うDNA構築物から構築し たとき)のためにマーカー遺伝子M2および必要に応じてTが欠失された菌株を 前述したように単離し、そしてこのような菌株のプラスミド不含バージョンが得 られる。 これにより、問題の遺伝子の2つの転移コピーを含有するが、マーカー遺伝子 を含有しない菌株が得られる。 これは再び転移およびマーカー欠失の新しいラウンドにおける宿主菌株として 働き、そしてこのプロセスを本質的に無限の回数反復することができる。 リコンビナーゼ酵素をコードするDNA配列が調節可能なプロモーター下にシ スで提供される場合(前述したように)、ただ1つの形質転換工程を各ラウンド において実施することが必要なだけである。実際には、転移が達成されたとき、 調節可能なプロモーターをオンにスイッチし、リコンビナーゼ酵素を発現させる 。 部位特異的組換え酵素によるマーカーの欠失は、染色体の中に同 族標的配列の1コピーを残す。引き続く転移事象は、この標的配列の新しいコピ ーを持ち込む。転移はゲノム内の実質的な数の部位に起こることができるので、 ランダム組込みに近づくとき、新しい標的配列は高い確率で最初のものからかな りの距離で位置するであろう。部位特異的組換え酵素は非常に離れた配列上で低 い効率で機能するであろうと考えられる。さらに、実質的な量のゲノムDNAの 欠失は、このような組換え事象から生ずるので、この起こった菌株は記載する手 順により単離されないであろうと考えられる。 本発明の第2または第4の面のDNA構築物の使用により産生された菌株に関 して、類似の方法を実施する。この場合において、マーカー遺伝子M2および、 関係するとき、Tは、配列R’およびR”の間の相同組換えにより切除される。 本発明の細胞 それ以上の面において、本発明は、そのゲノムの中に、下記の構造IR(1) −P−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、そして Pは問題のDNA配列を表す、 を含んでなるDNA構築物の2以上のコピーを組込んだ細菌細胞に関し、ここで 構造IR(1)−P−IR(2)は望ましくない選択可能なマーカーをコードし ない。この構造は、R(1)およびIR(2)の中間に、組換え標的配列Rまた は共通の相同組換え配列R’/R”をさらに含む。 本発明の関係において、用語「ゲノム」は、染色体と、安定に遺伝した染色体 外要素とを含んでなる細胞の構成的DNAを示すことを意図する。 本発明の関係において、DNA構築物を組込むべき細胞は、宿主 細胞、宿主菌株、レシピエント菌株または細胞、修飾された細胞またはその他で ある。これらの用語は互換的に使用されることが理解されるであろう。 細胞のゲノム中のIR(1)およびIR(2)の存在は、細胞の機能について 必須ではないが、細胞が転移により、すなわち、トランスポゾンの使用により構 築されたという事実に対する証拠である。こうして、転移により修飾された細胞 のみは上記の構造を含んでなる。必要に応じて、IR(1)および/またはIR (2)は、慣用手段により、細胞から欠失または不活性化させることができる。 それ以上の面において、本発明は、そのゲノムの中に、下記の構造IR(1) −P−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、そして Pは問題のDNA配列を表す、 を含んでなるDNA構築物の少なくとも2つのコピーを組込んだ細菌細胞に関し 、この構造は、R(1)およびIR(2)の中間に、組換え標的配列Rまたは共 通の相同組換え配列R’/R”をさらに含む。 現在、この開示はマルチコピーのグラム陽性細胞、特にバシラス(Bacil lus)細胞の構築のために転移を使用することについての最初の記載であると 考えられる。細胞のゲノムの中にRまたはR’/R”をさらに含んでなる構造I R(1)−P−IR(2)の多数の、通常ランダムに位置するコピーの存在は、 転移により構築された。 上記の開示から、本発明は、それらのゲノムの中に、問題のDNA配列の多数 のコピーを組込んで含む、マルチコピーのグラム陽性細菌の菌株、すなわち、細 菌細胞を構築する非常に便利な、効率よ い方法であることが明らかであろう。本発明により産生された細胞は、a)それ らのゲノムの中に構造IR(1)−P−IR(2)を含んでなるDNA構築物の 少なくとも2つのコピーを組込んだ細胞、この構造はIR(1)およびIR(2 )の中間に組換え標的配列Rまたは共通の相同組換え配列R’/R”をさらに含 んでなり、この構造は望ましくない、例えば、抗生物質耐性マーカーをコードす る遺伝子を含有しない。 そのゲノム(また、DNA配列RまたはR’/R”をさらに含んでなる構造I R(1)−P−IR(2)の外側)において、抗生物質耐性マーカーまたは他の 望ましくないタイプのマーカーを含有しない細胞は、特に重要である。通常、マ ルチコピーの菌株が普通の方法により構築されるとき、このような遺伝子は当然 の帰結として存在し、このような普通の方法は、この分野において知られている 転移送出しベクターに基づくとき転移を包含する。 本発明の細胞は好ましくは導入された選択可能なマーカーを含有しないが、無 害の(すなわち、望ましくないものでない)選択可能なマーカー、例えば、増殖 阻害マーカーまたは抗生物質耐性マーカーをコードする遺伝子を含有することが できる。これらのタイプのマーカーは、「選択マーカー」と題する節において詳 細に説明された。 本発明の細胞は、バシラス(Bacillus)種またはラクトバシルス(L actobacillus)種の細胞である。バシラス(Bacillus)種 の適当な細胞の例は、バシラス・ズブチリス、バシラス・リヘニフォルミス(B acillus licheniformis)、バシラス・レンツス(Bac illus lentus)、バシラス・ブレビス(Bacillus bre vis)、バシラス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、バシラス・アルカロフィルス(B acillus alkalophilus)、バシラス・アミロリクファシエ ンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バシラス・ コアギュランス(Bacillus coagulans)、バシラス・サーキ ュランス(Bacillus circulans)、バシラス・ラウツス(B acillus lautus)、バシラス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)から成る群より選択することができる。バシラス ・レンツスの使用に関して、転移が前記種の細胞において働くことができるとい う事実に対する先行の開示および指示は存在しなかったことを言及することがで きる。 本発明の細胞の中に存在する問題のDNA配列に関して、前述の節「問題のD NA配列」を参照のこと。 最後に、マーカーを含有しない、単一または多数のコピーの菌株を構築するこ とを望まない環境下に、それらのゲノムの中に、問題のDNA配列の1または2 以上のコピーを含んでなる細胞を同定する目的において使用した後、M2を排除 する必要はないことが理解されるであろう。このような場合において、転移は問 題のDNA配列の少なくとも1つ、好ましくは多数のコピーを細胞のゲノムの中 に導入する便利な方法として働く。 問題のポリペプチドの産生 そのゲノムの中に組込まれたIR(1)およびIR(2)の中間にDNA配列 RまたはR’/R”をさらに含んでなる構造IR(1)−P−IR(2)の2以 上のコピーを含んでなる本発明の細胞、または前述したように本発明の方法によ り調製された細胞は、問題 のDNA配列Pによりコードされる問題のポリペプチドを生産する方法において 適当に使用することができる。 この方法は、適当な栄養培地中でポリペプチドの発現を許す条件下に問題の細 胞を培養し、次いで生ずるポリペプチドを培養から回収することを含んでなる。 細胞の培養に使用する培地は、細胞の増殖に適当な任意の慣用の培地、例えば 、適当な補助物質を含有する最小または複合培地であることができる。適当な培 地は商業的供給会社から入手可能であるか、または出版された(例えば、アメリ カン・タイプ・カルチャー・コレクションのカタログにおいて)処方に従い調製 することができる。次いで、細胞が産生したポリペプチドを培地から慣用手順に より回収ことができ、この手順は細胞を培地から遠心または濾過により分離し、 上清または濾液のタンパク質成分を塩、例えば、硫酸アンモニウムにより沈降さ せ、問題のポリペプチドのタイプに依存して、種々のクロマトグラフィー法、例 えば、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、アフィニ ティークロマトグラフィーまたはその他により精製することを包含する。 ポリペプチドは好ましくは転位ポリペプチド、特に分泌されたポリペプチド、 例えば、分泌された酵素である。また、転位ポリペプチドはPrsAである。本 発明のこの面に従い生産することができるポリペプチドの例は、「問題のDNA 配列」と題する節において上に記載した。 結論 本発明の上の説明から、明らかなように、本発明は下記の理由の1または2以 上で新規であり、先行技術を越えて進歩性を有する。 1)問題の産物をコードする遺伝子の2以上のコピーおよび固定し、前以て決 定した数のコピーの挿入のために、トランスポゾンを 使用し、 2)転移されたDNAは、転移されたDNAの部分の部位特異的欠失を可能と する要素を含有し、 3)生ずる菌株は、転移されたDNAを含有するが、転移されたDNA内に選 択マーカー遺伝子をもたない、および/または 4)トランスポゾンを反復するプロセスにおいて使用し、ある方法との組み合 わせにより、マーカー遺伝子を特異的に欠失することを可能とする。 工業的観点から、本発明に従い構築された細菌菌株は、下記の三重の利点を有 することができる: i)多数の遺伝子コピーの存在のために高い生産性、 ii)多数のコピーが直列の反復でなく、染色体にわたって散乱しているので 、遺伝的に極めて安定であり、 iii)抗生物質耐性遺伝子を含有する伝統的組換え産生菌株よりもマーカー 不含であり、菌株を「環境的に優しい」ものとする。 図面の簡単な説明 下記の実施例において添付図面を参照して、本発明をさらに説明する。ここで 、下記の略号を使用する: 「bla」は、pUC19からの、アンピシリン耐性をコードする、ベータ− ラクタマーゼ遺伝子を示す。 「erm」は、pE194のエリスロマイシン耐性遺伝子を示す。 「cat」は、pC194から誘導されたクロラムフェニコール耐性遺伝子を 示す。 「IR」は、Tn10から誘導されたトランスポゾン逆方向反復塩基配列を示 す。 「Tn ase」は、バシラスにおいて発現されるように修飾された、Tn1 0からのトランスポザーゼを示す。 「PamyQ−sav」は、バシラス・アミロリクファシエンスのアルファ− アミラーゼ遺伝子のプロモーターから発現された、サビナーゼ遺伝子を示す。 「oriT(pUB110)」は、移動化に必要なpUB110のシス作用性 配列を示す。 「ermR」は、pAMβ1から誘導されたエリスロマイシン耐性遺伝子を示 す。 「repE」は、pAMβ1の複製タンパク質遺伝子を示す。 「resB」は、pAMβ1のリゾルバーゼ遺伝子を示す。 「topB」は、pAMβ1のトポイソメラーゼ遺伝子を示す。 「amy’」は、バシラス・ズブチリスアミラーゼ遺伝子の5’末端を示す。 「lacZ」は、大腸菌(E.coli)からのベータ−ガラクトシダーゼ遺 伝子を示す。 「res」は、pAMβ1からのリゾルバーゼの標的部位を示す。 「spc」は、Tn554からのスペクチノマイシン耐性遺伝子を示す。 「’amy」は、バシラス・ズブチリスのアミラーゼ遺伝子の3’末端を示す 。 「+ori pUB110」は、pUB110の複製起点(ニック部位)を示 す。 「rep」は、pUB110の複製タンパク質遺伝子を示す。 「kan」は、pUB110のカナマイシン耐性遺伝子を示す。 「PamyL」は、バシラス・リヘニフォルミスのアルファ−ア ミラーゼ遺伝子のプロモーターを示す。 「kan’」は、pUB110のカナマイシン耐性遺伝子の5’末端を示す。 「’amyL」は、バシラス・リヘニフォルミスのアルファ−アミラーゼ遺伝 子の5’末端を示す。 「repF」は、pE194の複製タンパク質遺伝子を示す。 「Plac」は、pUC19上のベータ−ガラクトシダーゼのプロモーターを 示す。 「amyL」は、バシラス・リヘニフォルミスからのアルファ−アミラーゼ遺 伝子を示す。 第1図は、プラスミドpMOL553の制限地図である。 第2図は、プラスミドpSJ3282の制限地図である。 第3図は、プラスミドpWTの制限地図である。 第4図は、プラスミドpMAP29の制限地図である。 第5図は、プラスミドpSJ3157の制限地図である。 第6図は、プラスミドpSJ2739の制限地図である。 第7図は、プラスミドpSJ3279−pSJ3281の制限地図である。 第8図は、プラスミドpSJ3389−pSJ3390の中に究極的に組込ま れたres−cat−res−IRセグメントの構築に使用されたオリゴヌクレ オチドのプライマーおよび増幅されたDNA断片の概略的表示である。 第9図は、プラスミドpSJ3372−pSJ3376の制限地図である。 第10図は、プラスミドpSJ3389−pSJ3390の制限地図である。 第11A図は、サビナーゼのマンシニ(Mancini)免疫拡 散アッセイの結果を示す。 第11B図は、サビナーゼのマンシニ免疫拡散アッセイの結果を示す。 第12A図は、示した菌株からのDNAを使用するサザンブロットである。 第12B図は、第12A図におけるような菌株からのDNAを使用するサザン ブロットである。 第13図は、プラスミドpSJ3216の制限地図である。 第14図は、プラスミドpSJ3318の制限地図である。 第15図は、プラスミドpSJ3328−pSJ3329の制限地図である。 第16図は、プラスミドpSJ3326−pSJ3327の制限地図である。 第17図は、プラスミドpSJ3341−pSJ3342の制限地図である。 第18図は、プラスミドpSJ3358−pSJ3359の制限地図である。 第19図は、プラスミドpSJ3354−pSJ3355の制限地図である。 第20図は、プラスミドpSJ3444−pSJ3445の制限地図である。 第21図は、プラスミドpSJ3475の制限地図である。 第22図は、プラスミドpSJ3476の制限地図である。 第23図は、プラスミドpSJ3316−pSJ3317の制限地図である。 第24図は、プラスミドpSJ3339−pSJ3340の制限地図である。 第25図は、プラスミドpSJ3356−pSJ3357の制限地図である。 第26図は、プラスミドpSJ3385の制限地図である。 第27図は、プラスミドpSJ3459−pSJ3460の制限地図である。 第28図は、プラスミドpSJ3586−pSJ3587の制限地図である。 第29図は、プラスミドpSJ3524−pSJ3527の制限地図である。 下記の実施例により、本発明をさらに説明する。これらの実施例は、いかなる 方法おいても本発明の範囲を限定することを意図しない。 材料および方法 in vitroのDNAの研究において、細菌株およびその他の形質転換は 分子生物学の標準的方法を使用して実施した(Maniatis、T.、Fri tsch、E.F.、Sambrook、J.″Molecular Clon ing:A Laboratory Manual″、Cold Spring Harbor Laboratories、182;Ausubel、F.M .他(編)″Current Protocols in Molecular Biology″、John Wiley and Sons、1995;H arwood、C.R.、およびCutting、S.M.(編)″Molec ular Biological Methods for Bacillus ″、John Wiley and Sons、1990)。DNAの操作のた めの酵素は、供給業者の使用説明書に従い使用した。 使用した培地(TY、BPXおよびLB寒天)は、欧州特許(EP)第0,5 06,780号に記載された。LBPSG寒天は、リン酸塩(0.01MのK3 PO4)、グルコース(0.4%)、および澱粉(0.5%)を補充したLB寒 天である。 実施例1 ポゾン送出しベクターの構築 トランスポゾンドナープラスミドpHV1248(Petit、M.−A.、 Bruand、C.、Janniere、L.、Ehrlich、S.D.(1 990)バシラス・ズブチリスにおける活性Tn誘導トランスポゾン、「J.B acteriol.」172、6736−6740)を、出発物質として使用し た。このプラスミドは、複製のために温度感受性であるpE194を含有し、そ してバシラス・ズブチリスにおいて発現するように修飾されたTn10からのト ランスポザーゼ遺伝子、およびバシラス・ズブチリスの染色体の中にミニ−Tn 10の転移を可能とするために十分な、クロラムフェニコール耐性遺伝子(ミニ −Tn10)をフランキングするTn10のIS10要素からの配列を有する。 pHV1248を大腸菌(E.coli)SJ6(Diderichsen他、 1990、「J.Bacteriol.」172、4315−4321)の中に 導入し、アンピシリン耐性(100μg/ml)を選択してSJ1609を得る 。SJ1609はDSMにDSM10445として、ブダベスト条約の規定に従 い特許の寄託物として、1995年12月22日に寄託された。 の細胞外、アルカリ性ホスファターゼである。転移によるこの遺伝子のデリバリ ーののためのベクターはpMOL553である。この プラスミドは2工程において構築された。 工程1 SOE PCR(Horton、R.M.、Hunt、H.D.、Ho、S. N.、Pullen、J.K.、Pease、L.R.(1989)制限酵素を 用いないハイブリッド遺伝子工学:重なりエクステンションによる遺伝子スプラ イシング、「Gene」 77、61−68)を使用して、pHV1248中の cat遺伝子の上流にBamHI部位を挿入した。鋳型としてpHV1248を 使用して、2つの別々のPCR反応を実施した。第1PCR反応において、下記 のプライマーを使用した:プライマー1(LWN5037):CCCACTGG ATCC AATTTTCGTTTGTTGおよびプライマー2(LWN5038 :GCAAATTGATCCAAGAGAACCAAC。プライマー1において 下線が引かれている塩基は、BamHI部位の位置を示す。第2PCR反応は下 記のプライマーに基づいた:プライマー3(LWN5036):CAACAAA CGAAAATTGGATCCAGTGGGおよびプライマー4(LWN503 9):GCACATCATCATCATAAGC。双方のPCR反応は、標準的 手順により、変性において96℃、アニーリングにおいて55℃、そしてエクス テンション工程において72℃の温度を使用して実施した。合計20サイクルを 実施した。双方の断片をアガロースゲルから精製し、500ngの各々を第2の 5サイクルのPCR反応のために使用した:96℃、2分間、50℃、5分間、 および72℃、1分間。プライマー2およびプライマー4(100pmol)を 96℃において添加し、そして第3の25サイクルのPCR反応のために使用し た:96℃、30秒間、55℃、30秒間、および72℃、90秒間。1330 bpの最終のPCR断片をHindIIIで消化し、HindIII 消化pHV1248に結合し、結合混合物を大腸菌(E.coli)SJ2(D iderichsen他、1990、「J.Bacteriol.」172、4 315−4321)の中に形質転換した。保持された1つの形質転換体MOL6 12は、プラスミドpMOL610を含有した。pMOL610中のBamHI 部位の位置は制限消化により証明された。 工程2 0のBamHI部位の中にクローニングした。サビナーゼ遺伝子およびプロモー ター領域を、プラスミドpSX222(WO92/11357)から、下記のプ ライマーを使用するPCRにより増幅した:BamHI制限部位(下線が引かれ ている)をもつプライマー、プライマー5(LWN5136):CCGGCGG ATCC AAGGGGTGATCGおよびプライマー6(LWN2043):G GGGTACTAGTAACCCGGGCCCGGCGTAGA コーディング配列内に多数の制限酵素部位を含有するように修飾される。PCR 反応を下記のようにして実施した:96℃、30秒間、55℃、30秒間、そし て72℃、120秒間。20サイクル後、PCR断片をBamHI消化し、精製 し、pMOL610のBamHI部位の中にクローニングした。結合混合物を大 腸菌(E.coli)SJ2の中に形質転換し、1つの形質転換体をMOL55 3(SJ2/pMOL553)として保持した。クローニングは制限消化および バシラス・ズブチリス(例えば、菌株DN1885(Diderichsen他 、1990、「J.Bacteriol.」172、4315−4321)、ま たはこの菌株のプロテアー ゼ欠如誘導体)中の明確なプロテアーゼ表現型により証明された。 出しベクターはpMOL553である。このプラスミドの完全な配列は、配列識 別No.1、および第1図において制限地図として与えられている。 実施例2クロラムフェニコール耐性についての選択を使用する、サビナーゼ トランスポゾン送出しプラスミドpMOL553を使用して、バシラス・レン ツスの染色体の中に余分のプロテアーゼ遺伝子をランダムに挿入した。 好アルカリ性バシラス・レンツス株C360(CA954807)の突然変異 体を、下記の文献に記載されている方法に従うプロトプラストの形質転換により 、プラスミドpMOL553で形質転換した:Akamatsu、T.他(19 84)、「Agric.Biol.Chem.」48(3)、651−655。 唯一の主要な差は、HCP−1,5培地および寒天のpHをpH9に変化させて 、好アルカリ性バシラスがより適当な条件下に再生できるようにしたことであっ た。10μg/mlのクロラムフェニコールまたは5μg/mlのエリスロマイ シンを含有する再生プレートを、30℃において5〜10日間インキュベートし た。 2μg/mlのエリスロマイシンを有するLB9プレート(0.05MのNa HCO3緩衝液pH9.0を含有するLB培地)上で形質転換体を再単離した後 、プロテアーゼ遺伝子ならびにcat遺伝子を有するミニ−Tn10トランスポ ゾンを、Pett他(1990)に記載されている方法に従い転移させた。液体 培地中で46℃において一夜インキュベートした後、培養物をLB9+6μg/ mlのクロラムフェニコール上で46℃においてプレートし、コロニーをエリス ロマイシン耐性についてスクリーニングした。11のエリスロマイシン感受性、 クロラムフェニコール耐性コロニーを選択した。これらの11コロニーから単離 された染色体DNAのサザン分析は、各々が1つのコピーにおいて染色体の中に 挿入されたミニトランスポゾンを含有することを明らかにした。10菌株は同一 の挿入物を含有したが、1つは異なる位置に挿入物を含有した。10の同一の菌 株は初期の転移事象からの同胞を最も表すようである。トランスポゾンのいずれ も、バシラス・レンツスの染色体の中に位置する天然のプロテアーゼをコードす る遺伝子バンクを挿入していなかった。 実施例3クロラムフェニコール耐性について選択しない、バシラス・レンツ 実施例2の実験とほとんど同一である実験において、アルカリ性ホスファター ゼ遺伝子において染色体の欠失を有するバシラス・レンツス株を、前述のプロト プラスト手順により、pMOL553で形質転換した。この実験を通じて、選択 圧はエリスロマイシン耐性についてのみであり、pMOL553のベクター部分 により付与された。この考えは、染色体の中へのプロテアーゼ担持ミニトランス ポゾンの転移により活性プロテアーゼ遺伝子を獲得した細胞を単離することであ り、この単離はLB(9)寒天平板上でスキムミルクを分解する能力についてス クリーニングすることによって実施した。プロトプラスト形質転換および再単離 の工程は、エリスロマイシンの選択のみを使用して実施した。トランスポゾンの 組込みを可能とする30℃における組込み期間は、2μg/mlのエリスロマイ シンを有するLB(9)培地上で1日であった。46℃において選 択圧のないLB(9)培地において1日後、1%のスキムミルクを有するが、抗 生物質を含まないLB(9)プレート上で細胞を広げた。600コロニーの中で 、59はプロテアーゼ陽性であった。これらの59コロニーを引き続いてそれら の抗生物質耐性表現型に関して分析した。19コロニーはエリスロマイシンおよ びクロラムフェニコールの双方に対して耐性であり、それらはpMOL553を なお含有することが示されたが、40コロニーはクロラムフェニコールのみに対 して耐性であり、それらは染色体上へのcatおよび クロラムフェニコール耐性およびエリスロマイシン感受性のコロニーの2つを 、サザンハイブリダイゼーションにより分析した。双方の細胞は、(この場合に おいて、部分的に欠失された)自然のプロテアーゼ遺伝子の位置と異なる位置に おいて、染色体の中に位置するミニトランスポゾンを担持するプロテアーゼの2 つのコピーを含有した。すべての4つのミニトランスポゾンの組込みは、バシラ ス・レンツス染色体において異なる位置であった。 こうして、この実施例は、転位したポリペプチドをコードする、問題の配列の 多数の、転移されたコピーを含有する菌株の構築を例示し、そして、菌株の単離 において選択可能なマーカーを使用しないで、トランスポゾンの挿入を含有する 菌株の単離を例示する。 実施例4pUB110からのoriTを含有するプラスミドの接合的転移のためのドナー 菌株の構築 バシラス・ズブチリスPSL1 UM13株から種々のバシラスレシピエント 菌株の中への接合により、プラスミドpLS20およびpBC16を転移させる ことができる(Koehler、T.M.およびThorne、C.B.(19 87)、バシラス・ズブチ リス(ナットウ)プラスミドpLS20は種内プラスミド転移を仲介する、「J .Bacteriol.」169、5271−5278)。 DN1280は、dal遺伝子の中に欠失を含有する、バシラス・ズブチリス 168の誘導体である(Diderichsen、B.(1986)。A ge netic system for stabilization of cl oned genes in Bacillus subtilis、p35− 46。In A.T.GanesanおよびJ.A.Hoch(編)、Baci llus molecular genetics and biotechn ology applications。Academic Press、In c.、New York)。DN1280をコンピテントとさせ、pHV124 8で形質転換し、エリスロマイシン耐性(5μg/ml)について30℃におい て選択した。得られる菌株をPSL1 UM13との接合においてレシピエント として使用した。双方の菌株を、一夜インキュベートしたプレートから取り、L BPSGプレート(リン酸塩(0.01MのK3PO4)、グルコース(0.4% )、および澱粉(0.5%)を補充したLBプレート)上でD−アラニン(10 0μg/ml)と混合し、30℃において5時間インキュベートした。次いでプ レートを前述のLBPSGプレート上に複製したが、さらに、エリスロマイシン (5μg/ml)およびテトラサイクリン(5μg/ml)を含有した。レプリ カプレート上に出現する単一のコロニーを、バシラス・ズブチリスDN1885 の中にpBC16を転移させた能力についてアッセイした。前述のLBPSGプ レート上で菌株を混合し、30℃において5時間インキュベートすることによっ て、接合を実施した。テトラサイクリン(5μg/ml)を含むが、D−アラ ニンを含まないLBPSGプレートに対して、複製を行った。 D−アラニンの省略はdal-−ドナー菌株を効果的に逆選択する。アッセイ したコロニーのうちのわずかのものは、TetRマーカーをDN1885の中に 転移させることができた。これにより示されるように、これらのコロニーのすべ てはpBC16に加えてpLS20を有する。1つのこのようなコロニーを50 ℃においてテトラサイクリン(5μg/ml)およびD−アラニン(100μg /ml)を含有する液状TY培地中で増殖させ、引き続いてテトラサイクリン( 5μg/ml)およびD−アラニン(100μg/ml)を含有するLB上でプ レートし、それぞれ、D−アラニン(100μg/ml)およびエリスロマイシ ン(5μg/ml)またはクロラムフェニコール(6μg/ml)を含有するL B上にレプリカプレートした。テトラサイクリン耐性、エリスロマイシンおよび クロラムフェニコール感受性の分離株をPP289−5として保持した。この菌 株は、dal-−でありかつpLS20およびpBC16を含有し、pUB11 0 oriTを含有するプラスミドを種々のレシピエント菌株の中に転移させる 接合ドナー菌株として作用することができる。 実施例5 出しベクターの構築 pLS20またはその誘導体によりpUB110の移動化は多少詳細に記載さ れ、分析された(Koehler、T.M.およびThorne、C.B.(1 987)、バシラス・ズブチリス(ナットウ)プラスミドpLS20は種内プラ スミド転移を仲介する、「J.Bacteriol.」、169、5271−5 278;Selinger、L.B.、McGregor、N.F.、Khac hatourians、G.およびHynes、M.F.(1990)、バシラ スのプラスミドpXO503による密接に関係するプラスミドpUB110およ びpBC16の移動化はオープンリーディングフレームβを必要とする、「J. Bacteriol.」172、3290−3297)。本発明において、これ らのプラスミドからの要素を使用して、トランスポゾン送出しベクターを移動化 した。 pUB110の移動化は、orfβに対して5’に位置するシス作用性領域( oriT)に依存する(Selinger他、1990)。pUB110配列に おいて位置1020から位置1575に延びる、pUB110からの555bp のセグメント(McKenzie、T.、Hoshino、T.、Tanaka 、T.、Sueoka、N.(1986)、pUB110のヌクレオチド配列: 複製と調節の関係におけるいくつかの目立った特徴、「Plasmid」15、 93−103)を、プライマーLWN5232およびLWN5233を使用して 、PCR増幅した。 LWN5232: 5’−GTCGGAGCTCATTATTAATCTGTTCAGCAATCG GGC−3’ LWN5233: 5’−GTCGGAGCTCTGCCTTTTAGTCCAGCTGATTTC AC−3’ 増幅された断片をSacIで消化し、最初に大腸菌(E.coli)プラスミ ドのSacI部位の中にクローニングした(pUC19誘導体)。断片を引き続 いてSacIを使用して再び切除し、前述のプラスミドpMOL553中のユニ ークSacI部位の中にクローニングした。結合混合物を大腸菌(E.coli )SJ2の中 に形質転換させ、アンピシリン耐性(100μg/ml)について選択した。 プラスミドをプールした形質転換体から調製し、プラスミド混合物をPP28 9−5の中に形質転換し、D−アラニン(100μg/ml)を含有するLBP SGプレート上でテトラサイクリン(5μg/ml)、クロラムフェニコール( 6μg/ml)およびエリスロマイシン(5μg/ml)に対する耐性を選択し た。形質転換体を再びプールし、実施例4において前述した方法により、プール を使用してpMOL553のoriT誘導体をDN1885の中に接合により転 移させた。最後に、転移接合体中のプラスミドの同一性を制限マッピングにより 確認し、正しいプラスミドを含有する菌株をSJ3282(DN1885/pS J3282(=pMOL553−oriT;第2図))として保持した。 実施例6pAMβ1を発現する移動化可能なプラスミドの構築 プラスミドpWTおよびpMAP29を、下記の実験のための出発物質として 使用した。pWTは、第3図に記載する制限地図を有する、高いコピー数のpA Mβ1誘導体である。それをバシラス・ズブチリスのDN1885の中に形質転 換し、形質転換体を菌株SJ3008として保持した。この菌株は、DSMにブ ダベスト条約の規定に従い特許寄託物として、1995年12月22日にDSM 10444として寄託された。pMAP29は、スペクチノマイシン耐性決定子 をフランキングする2つの直接に反復した分離部位(res)を含有し、バシラ ス・ズブチリスのamy位置の中へのresspcres構造の挿入を可能 とする。それは第4図に示す地図を有する。それは大腸菌(E.coli)株に SJ3007として保持される。この菌株は、DSMにブダベスト条約の規定に 従い特許寄託物として、1995年12月22日にDSM10446として寄託 された。 pMAP29をSacIで消化し、コンピテントDN1885の中に形質転換 し、スペクチノマイシン耐性(60μg/ml)を選択した。1つのこのような 形質転換体をSJ3109として保持した。SJ3109をコンピテントとし、 そのスペクチノマイシン耐性をコンピテント細胞として維持した。SJ3008 から調製されたpWTをSJ3109の中に形質転換し、30℃においてエリス ロマイシン耐性(5μg/ml)を選択した。試験した24の形質転換体のコロ ニーのうちで、2つはスペクチノマイシン感受性であった。5つのスペクチノマ イシン耐性形質転換体を、30℃においてエリスロマイシン(2μg/ml)を 有するTY培地中の増殖させた。これらの培養物からのレプリカのプレーティン グは3つにおいてスペクチノマイシン感受性細胞だけを明らかにしたが、他の2 つにおいてまだスペクチノマイシン耐性の細胞が存在した。プラスミドpWTは 、50℃における2回の再画線により、細胞から容易にキュアーされた。 したがって、pWTから発現されたリゾルバーゼは、SJ3109の染色体か らスペクチノマイシン耐性遺伝子を容易に切除する。 リゾルバーゼは下記の文献において発表されているようにORF Hによりコ ードされるので、pAMβ1リゾルバーゼ遺伝子の配列は既知である:(Swi nfield、T.−J.、Janniere、L.Ehrlich、S.D. 、Minton、N.P.(1991)、バシラス・ズブチリスにおけるpAM β1誘導クローニングベクターの分離安定性を増強する糞便腸内球菌のプラスミ ドpAMβ1の領域の特徴づけ、「Plasmid」26、209−211)。 この遺伝子を、鋳型としてpWTおよび下記のプライマーを使用して、PCR 反応により増幅した: BamHI PstI<位置5102−5129> LWN7839:5’−GACGGGATCCCTGCAGTATCCAATT TATTTTTTTCTTAACAAGG−3’ EcoRI HindIII<位置5820−5797> LWN7840:5’−GACGGAATTCAAAGCTTAAAGCACT TGCATAGGCTAATGCC−3’ ここで配列番号は上記の文献から採用した。 増幅されたDNA断片を制限酵素PstIおよびHindIIIで消化し、引 き続いてpDN1981(J rgensen、P.L.、Hansen、C. K.、Poulsen、G.B.、Diderinchsen、B.(1990 )、In vivo遺伝子工学:プラスミド構築のための手段としての相同組換 え、「Gene」96、37−41)から単離した4.1kbのPstI−Hi ndIII断片に結合し、バシラス・ズブチリスDN1885の中に形質転換し 、カナマイシン耐性(10μg/ml)を選択した。2つの形質転換体、pSJ 3157を含有するSJ3157(第5図)、およびpSJ3158を含有する SJ3158(pSJ3158中のPstI部位はクローニングにおいて破壊さ れたが、そうでなければプラスミドは同一である)を保持した。pSJ3157 およびpSJ3158は、プラスミドpAmyLresの例であり、カナマイシ ン耐性を付与するpUB110誘導ベクター上において、バシラス・リヘニフォ ルミスamyLプロモーターから発現されたリゾルバーゼ遺伝子を含有する。 これらの2つのプラスミドおよび対照としてpDN1981をSJ3109の 中に形質転換した。カナマイシンおよびスペクチノマ イシン耐性コロニー(各プラスミドを有する5つ)を30℃において3日間カナ マイシンを有するTY中でインキュベートし、次いでレプリカのプレーティング のために広げた:pSJ3157またはpSJ3158を含有するすべての得ら れるコロニーはスペクチノマイシン感受性であったが、pDN1981を含有す るコロニーはスペクチノマイシン耐性であった。 ら発現されたリゾルバーゼは、バシラス(Bacillus)の染色体中のre 部位の間の組換えの促進において効率よく働く。 引き続く工程において、amyLプロモーターおよびリゾルバーゼ遺伝子は、 移動化可能な、温度感受性クローニングベクター、pSJ2739上に転移され た(第6図)。このベクターは複製機能およびpE194のエリスロマイシン耐 性遺伝子(Horinouchi、S.、およびWeisblum、B.(19 82)。Nucleotide sequence and function al map of pE194、a plasmid that speci fies inducible resistance to macroli de、lincosamide、and streptogramin typ e B antibiotics。J.Bacteriol.、150、804 −814)、pUB110のoriT、pUB110のカナマイシン耐性遺伝子 の部分、およびバシラス・リヘニフォルミスからのアルファ−アミラーゼ遺伝子 (amyL)のセグメントを含有する。その全配列は、配列識別No.2として 記載されている。 例えば、pDN1981上でamyLプロモーターからの発現された遺伝子は 、BglIIおよび、例えば、HindIIIを使用してpSJ2739上に好 都合に転移させることができる。このク ローニングはカナマイシン耐性遺伝子を回復させる。 pSJ3157およびpSJ3158を、それぞれ、HindIIIおよびB glIIで消化し、2.3kbの断片をpSJ2739の5.4kbのBglI I−HindIII断片に結合し、この混合物をコンピテントDN1885の中 に形質転換させ、カナマイシン(10μg/ml)およびエリスロマイシン(5 μg/ml)耐性を30℃において選択した。保持した3つの形質転換体は、下 記の通りであった: SJ3279(pSJ3279;pSJ3157から)、 SJ3280(pSJ3280;pSJ3157から)、および SJ3281(pSJ3281;pSJ3158から)。 それらの制限地図は第7図に示されている。これらのプラスミドは、プラスミド pAymyLres(ts)の例である。 これらのプラスミドの機能を菌株SJ3109の形質転換によりアッセイした ;各プラスミドを含有するSJ3109の増殖はスペクチノマイシン感受性細胞 を出現させ、引き続いてプラスミドは抗生物質を含まない増殖により46℃にお いて細胞から容易にキュアーされた。 実施例7リゾルバーゼを発現するプラスミドの接合的転移のためのドナー菌株の構築 実施例6において構築されたプラスミドを接合ドナー菌株PP289−5のコ ンピテント細胞(dal-−、pLS20、pBC16)の中に形質転換させて 、接合による他のバシラス(Bacillus)株の中へのそれらの容易な転移 を可能とした。下記の菌株が保持された: SJ3308=PP289−5/pSJ3279 SJ3309=PP289−5/pSJ3280 SJ3310=PP289−5/pSJ3281 これらの菌株は、前述の接合手順を使用して、リゾルバーゼを発現するプラス ミドを菌株SJ3109の中に移動化することができ、ここでそれは染色体から スペクチノマイシン耐性遺伝子を切除する機能をした。 実施例8 出しベクター上のcatマーカー付近におけるリゾルバーゼ標的部位、res、 の挿入 pMOL553中のMluIおよびSacII部位(第1図参照)はユニーク である。したがって、MluI−SacII断片の修飾されたバージョンは、c at遺伝子の各末端にres部位を含有するように構築することができ、引き続 いてMluI+SacII消化されたpMOL553に結合することができる。 この構築はPCR増幅により、多数のオリゴヌクレオチドのプライマーを使用し て、第8図において概略的に示したSOE法により実施することができる。re 部位はpAMβ1配列(Swinfield、T.J.、Oultram、J .D.、Tohmpson、D.E.、Brehm、J.K.、Minton、 N.P.(1990)、糞便連鎖球菌プラスミドpAMβ1の複製領域の物理的 特徴づけ、「Gene」87、pp.79−90)の中において位置4841− 4951に配置された(Janniere、L.、Gruss、A.、Ehrl ich、S.D.(1993)、Plasmids、pp.625−644 i n Sonenshein、A.L.、Hoch、J.A.、Losick、R .(編)Bacillus subtilis and other gram −posit ive bacteria:Biochemistry、Physiology 、and Molecular Genetics。American Soc iety for Microbiology、Washington、D.C .)。したがって、第8図において概略的に示す構築に使用したPCRプライマ ーは、下記の配列を有する: LWN7794: KpnI MluI 5’−GACGGGTACCACGCGTTAATCAATAAAAAAACG CTGTGCGGTTAAA− BamHI<−X17092位置4840−4863−−> GGGCACAGCGTTTTTTTGTGTATGGATCCTTCTATC TTTTATAGGTCATTAG−3’ LWN7790: pMOL553位置3942−3920><X17092位置4975 −4956> 5’−TATATATTTTAAAAATATCCCACGGTTCTTCAA ATATTTCTCC−3’ LWN7789: X17092位置4956−4975><pMOL553位置3920−39 43 5’−GGAGAAATATTTGAAGAACCGTGGGATATTTTT AAAATATATAT−3’ LWN7788: x17092位置4829−4808><pMOL553位置4795 −4773 5’−CAAGTGTTCGCTTCGCTCTCACGGAGCTGTAAT ATAAAAACCTTC−3’ LWN7787: pMOL553位置4773−4795><X17092位置4808−48 29 5’−GAAGGTTTTTATATTACAGCTCCGTGAGAGCGA AGCGAACACTTG−3’ LWN7784: pMOL553位置4819−4796><X17092位置4953−49 33 5’−CATATGATCAAATGGTTCGGATCTGATTTTCCT CCTCTAATATGC−3’ LWN8197: X17092位置4933−4953><pMOL553位置4796−48 19 5’−GCATATTAGAGGAGGAAAATCAGATCCGAACCA TTTGATCATATGACAAGATGTG−3’ LWN7791: EcoRI SacII 5’−GACGGAATTCCCGCGGTAAATAGCAATAAATTG GC−3’ LWN7780: KspI MluI 5’−GACGGGTACCACGCGTTAATC−3’ 下記のようにして、Taqポリメラーゼを使用して標準的PCR反応(25サ イクル)において10pmolの各プライマーを使用 して、PCR断片A、B、C、およびD(第8図)を調製した。 A:プライマーLWN7794およびLWN7790、鋳型pWT(SJ30 08から)、アニーリング温度49℃。230bpの得られる断片をアガロース ゲルから精製した。 B:プライマーLWN7789およびLWN7788、鋳型pMOL553、 アニーリング温度51℃。900bpの得られる断片をアガロースゲルから精製 した。 C:プライマーLWN7787およびLWN7784、鋳型pWT(SJ30 08から)、アニーリング温度53℃。180bpの得られる断片をアガロース ゲルから精製した。 D:プライマーLWN8197およびLWN7791、鋳型pMOL553、 アニーリング温度55℃。275bpの得られる断片をアガロースゲルから精製 した。 これらの断片を2工程においてアセンブリングした。第1工程において、精製 したAおよびB断片のアリコートを混合し、プライマーLWN7780およびL WN7788を使用してPCR反応において鋳型として使用し、アニーリング温 度は55℃であった。1100bpの得られる組み合わされた断片(AB)をア ガロースゲルから精製した。同時に、精製された断片CおよびDのアリコートを 混合し、プライマーLWN7787およびLWN7791を使用してPCR反応 において鋳型として使用し、アニーリング温度は55℃であった。440bpの 得られる組み合わされた断片(CD)をアガロースゲルから精製した。 第2工程において、2つの精製した組み合わされた断片ABおよびCDを混合 し、プライマーLWN7780およびLWN7791を使用してPCR反応にお いて鋳型として使用し、アニーリング温度は55℃であった。1500bpの得 られる組み合わされた断片 (ABCD)をアガロースゲルから精製した。 精製した断片(ABCD)をEcoRIおよびKpnIで消化し、EcoRI +KpnI消化したpUC19に結合し、結合混合物を大腸菌(E.coli) SJ2の中に形質転換し、アンピシリン(100μg/ml)およびクロラムフ ェニコール(6μg/ml)に対する耐性を選択した。5つの断片が下記のよう に保持された: SJ3372=SJ2/pSJ3372 SJ3373=SJ2/pSJ3373 SJ3374=SJ2/pSJ3374 SJ3375=SJ2/pSJ3375 SJ3376=SJ2/pSJ3376。 これらのプラスミドの構造を、制限分析により確認し、そしてプライマーLW N8906:5’−GGTTTTTCGCATGTATTGCG−3’およびL WN8907:5’−GTTCATTTGATATGCCTCC−3’を使用し て、アプライド・バイオシステムス自動配列決定装置により、インサートのre およびIR部分の配列決定により確認した。 pSJ3372−76の制限地図を第9図に記載する。DNA配列決定により 、プラスミドpSJ3372およびpSJ3376上のresおよびIR領域は PCR増幅のエラーのための突然変異を含有しないことが明らかにされた。 プラスミドpSJ3372またはpSJ3376からの1.5kbのSacI I−MluI断片をpSJ3282からの9.6kbのSacII−MluI断 片に結合することによって、最終のトランスポゾンドナープラスミドを構築した 。結合混合物をエレクトロポレーションにより大腸菌(E.coli)SJ2の 中に形質転換 し、そしてアンピシリン(100μg/ml)+クロラムフェニコール(6μg /ml)、またはエリスロマイシン(5μg/ml)+クロラムフェニコール( 6μg/ml)上で30℃において細胞をプレートし、形質転換体をすべての3 つの抗生物質上に再画線した。2つの形質転換体が保持された: SJ3389=SJ2/pSJ3389(pSJ3376から)および SJ3390=SJ2/pSJ3390(pSJ3372から)。 プラスミド構造はPCR増幅および制限分析により確認された。pSJ338 9−90の制限地図を第10図に記載する。 実施例9実施例8のトランスポゾン送出しベクターの接合的転移のためのドナー菌株の構 バシラス・ズブチリスのPP289−5株のコンピテント細胞をpSJ338 9で形質転換し、D−アラニン(100μg/ml)を有するLBPSGプレー ト上でテトラサイクリン(5μg/ml)、エリスロマイシン(5μg/ml) 、およびクロラムフェニコール(6μg/ml)に対する耐性を選択した。 保持された形質転換体は、下記の通りであった: SJ3503=PP289−5/pSJ3389および SJ3504=PP289−5/pSJ3389。 実施例10実施例8のトランスポゾン送出しベクターのバシラス・ズブチリスの中への導入 、および転移が起こった菌株の単離 バシラス・ズブチリスのDN1885コンピテント細胞をプラスミドpSJ3 389またはpSJ3390で形質転換し、エリスロ マイシン(5μg/ml)、およびクロラムフェニコール(6μg/ml)に対 する耐性を30℃において選択した。各プラスミドを含有する4つの形質転換体 が保持され、すべてはスキムミルクを含むプレート上で明確なプロテアーゼ陽性 表現型を示した: SJ3431=DN1885/pSJ3389 SJ3432=DN1885/pSJ3389 SJ3433=DN1885/pSJ3389 SJ3434=DN1885/pSJ3389 SJ3435=DN1885/pSJ3390 SJ3436=DN1885/pSJ3390 SJ3437=DN1885/pSJ3390 SJ3438=DN1885/pSJ3390。 これらの菌株を3μg/mlのクロラムフェニコールを含む10mlのTY培 地中でインキュベートし、30℃において一夜震盪した。100μlを新しい3 μg/mlのクロラムフェニコールを含む10mlのTY培地の管に移し、50 ℃において4時間震盪した。次いで各管からの希釈系列を6μg/mlのクロラ ムフェニコールを含むLBPSG上でプレートし、50℃において2日間インキ ュベートした。次いで、これらのプレートを下記の上にレプリカプレートした: i)エリスロマイシン(5μg/ml)およびクロラムフェニコール(6μg /ml)を有するプレート、およびii)クロラムフェニコール(6μg/ml )のみを有するプレート、そしてプレートを37℃において一夜インキュベート した。 クロラムフェニコール耐性コロニーのうちで、わずかに10〜20%がエリス ロマイシン耐性を保持し、トランスポゾンドナープラスミドがこれらの細胞にお いて存在し続けたことが示された。8菌 株の各々から単離された1つのクロラムフェニコール耐性、エリスロマイシン感 受性が保持された: SJ3431からSJ3465、SJ3432からSJ3466、SJ343 3からSJ3467、SJ3434からSJ3468、SJ3435からSJ3 469、SJ3436からSJ3470、SJ3437からSJ3471、およ びSJ3438からSJ3472。 SJ3470は液体TY培地中で顕著に赤色であった。 プライマーLWN5136:5’−CCGGCGGATCCAAGGGGTG ATCG−3’およびLWN5067:5’−CCAGAACCTGTCAAT CCACG−3’を使用し、アニーリング温度55℃の対照PCR反応をこれら の菌株について実施した。 されるように、900塩基対の断片が得られ、これらの菌株のゲノ 実施例11実施例10の菌株からのリゾルバーゼ仲介マーカーの欠失 実施例7に記載する菌株SJ3309は、リゾルバーゼを発現するプラスミド をバシラス(Bacillus)レシピエント菌株に接合により供与することが できる。 D−アラニン(100μg/ml)、テトラサイクリン(5μg/ml)およ びエリスロマイシン(5μg/ml)を有するLBPSGプレート上にSJ33 09を画線し、30℃において一夜インキュベートした。 クロラムフェニコール(6μg/ml)を有するLBPSGプレート上に菌株 SJ3465〜SJ3472の各々を画線し、37℃において一夜インキュベー トした。 D−アラニン(100μg/ml)を含有する別々のLBPSGプレート上に 、菌株SJ3465〜SJ3742の各々を菌株SJ3309と混合し、プレー トを30℃において5時間インキュベートした。次いで細胞をTY培地中に再懸 濁させ、そしてエリスロマイシン(5μg/ml)およびクロラムフェニコール (6μg/ml)、またはエリスロマイシンのみを有するLBPSGプレート上 にプレートした。これらのプレートを30℃において3日間インキュベートした 。 レシピエント菌株がSJ3465〜SJ3468である転移接合体はエリスロ マイシン上でのみすぐれた増殖を示したが、クロラムフェニコールおよびエリス ロマイシンの双方上で低い増殖を示した。 レシピエント菌株がSJ3469〜SJ3472である転移接合体は、双方の 型のプレート上ですぐれた増殖を示した。再単離すると、SJ3465〜SJ3 468から誘導された転移接合体はエリスロマイシン上でのみ増殖することがで き、クロラムフェニコール耐性遺伝子の喪失を示した。SJ3469〜SJ34 72から誘導された転移接合体は、双方の型のプレート上で増殖することができ た。 細胞からリゾルバーゼを発現するプラスミドを除去するために、SJ3465 〜SJ3468からの転移接合体をTY培地中に接種し、50℃において5時間 インキュベートした。これらの培養物のアリコートをLBPSGプレート上に画 線し、これらを50℃において一夜インキュベートし、引き続いてLBPSG、 クロラムフェニコール(10μg/ml)を有するLBPSG、およびエリスロ マイシン(5μg/ml)を有するLBPSGに複製した。これらを37℃にお いて一夜インキュベートした。各培養からの1つのエ リスロマイシン感受性、クロラムフェニコール感受性分離株が保持された: SJ3465から誘導されたSJ3461 SJ3466から誘導されたSJ3462 SJ3467から誘導されたSJ3463 SJ3468から誘導されたSJ3464。 それらのクロラムフェニコール耐性を有するSJ3469〜SJ3472から の転移接合体を2μg/mlのエリスロマイシンを含むTY培地に接種し、30 ℃において3日間震盪した。アリコートをLBPSG上に30℃においてプレー トし、LBPSG、クロラムフェニコール(10μg/ml)を有するLBPS G、およびエリスロマイシン(5μg/ml)を有するLBPSGに複製した。 すべてのコロニーはエリスロマイシン耐性であったが、SJ3470からのコロ ニーの90%、および3つの他のものからのすべてはクロラムフェニコール感受 性であり、再びクロラムフェニコール耐性遺伝子の喪失を示した。 リゾルバーゼを発現するプラスミドは前述の菌株から除去された。下記の菌株 が保持された: SJ3469から誘導されたSJ3489 SJ3470から誘導されたSJ3490 SJ3472から誘導されたSJ3491。 ライマーLWN5136およびLWN5076を使用するPCRにより確認され た。 実施例12実施例11のマーカー不含菌株の中への実施例8のトランスポゾン送出しベクタ ーの再導入、および転移が起こった菌株の単離 前述したように、接合により、pSJ3389をSJ3503およびSJ35 04から菌株SJ3461の中に転移させた。混合した菌株をD−アラニンプレ ート上でインキュベートした後、細胞を再懸濁させ、30℃においてクロラムフ ェニコール(6μg/ml)およびエリスロマイシン(5μg/ml)を含有す るLBPSG上にプレートした。コロニーをテトラサイクリン耐性について検査 し、pBC16の存在を示した。検査した30の中で3つはテトラサイクリン感 受性であった。これらは下記のように保持された: SJ3486=SJ3461/pSJ3389、SJ3487=SJ3461 /pSJ3389、およびSJ3488=SJ3461/pSJ3389。 入された菌株は、本質的に前述したように、単離されたが、ただしBPXを液体 培地として使用した。 菌株SJ3486、3487および3488(1つのサビナーゼ バシラス・ズブチリスDN1885)、および対照として菌株SJ3431(ト ランスポゾンドナープラスミドのみを含有するバシラス・ズブチリスDN188 5)を、クロラムフェニコール(6μg/ml)を含有する10mlのBPXに 接種し、30℃において4日間インキュベートした。アリコート(ほぼ100μ l)をクロラムフェニコール(6μg/ml)を含有する新しい10mlのBP Xに移し、50℃において4時間インキュベートした。次いで、これらの培養物 からのアリコートをクロラムフェニコール(6μg/ml)を含有するLBPS G上に37℃において広げ、生ずるコロニーをレプリカプレーティングによりエ リスロマイシン耐性について検査した。菌株SJ3431から誘導されたすべて のコロニーは 、エリスロマイシン感受性であった。 菌株SJ3486およびSJ3488からのすべてのコロニーは、エリスロマ イシン耐性であった。 菌株SJ3487からのコロニーのほぼ半分は、エリスロマイシン感受性であ った。これらのうちの10は、SJ3537〜SJ3546として保持された。 実施例13実施例12の菌株からのリゾルバーゼ仲介マーカーの欠失 菌株SJ3537、3539、3541および3546をそれ以上の研究のた めに選択した。1コピーの菌株について実施例11において記載したように、リ ゾルバーゼを発現するプラスミドをこれらの菌株の中に菌株SJ3309から接 合により導入した。 すべての転移接合体のコロニーを、エリスロマイシンプレート上で選択し、S J3541レシピエントからのわずかのコロニーを除外して、レプリカプレーテ ィングによりクロラムフェニコール感受性であることがわかった。次いで、クロ ラムフェニコール耐性の切除は、リゾルバーゼにより仲介され、非常に効率的で あることがわかった。コロニーの約50%はテトラサイクリン感受性であり、p BC16(これはドナー菌株の中にヘルパーとして存在する)の非存在を示した 。各レシピエントからの1つのテトラサイクリン感受性、クロラムフェニコール 感受性の転移接合体のコロニーを50℃においてTYにおいて4時間増殖させ、 次いで50℃においてLBPSG上でプレートし、そしてエリスロマイシン(5 μg/ml)を含有するLBPSGプレートへのレプリカプレーティングにより 、生ずるコロニーをリゾルバーゼを発現するプラスミドの非存在について検査し た。すべてはエリスロマイシン感受性であった。各レシピエント菌株から誘導さ れた1つのコロニーが保持された: SJ3537からのSJ3565、SJ3539からのSJ3566、SJ3 541からのSJ3567、およびSJ3546からのSJ3568。 実施例14 プレート上のハロの形成 シピエント菌株)、SJ3465−SJ3472(1.転移、CamR、SavR )、SJ3461(1.転移、Cams、Sav+(SJ3465から))、SJ 3537−SJ3546(2.転移(SJ3461において)、CamR、Sa v+)、およびSJ3565−SJ3568(2.転移、Cams、Sav-)を 、1%のスキムミルクを含有するLBPSGプレート上に画線した。37℃にお いて一夜インキュベートした後、ハロ生成の差を観察した。DN1885はほと んどハロをもたず、1.転移菌株は明確なハロを有し、そして2.転移菌株は1 .転移菌株よりもわずかに大きいハロを有するように思われた。cat遺伝子の 除去による、ハロの大きさの差は観察されなかった。 マンシニ(Mancini)免疫拡散アッセイ 菌株を100mlのBPX震盪フラスコ(0.5mlの1MのNaOHを添加 した)の中に接種し、30℃、300rpmにおいて4日間震盪した。 上清を抗サビナーゼ抗体を含有するアガロースゲル中でマンシニ 子の非存在に従い、この菌株では沈降ゾーンは見られなかった。多少変化する大 きさのゾーンが1.転移菌株(SJ3465−3472)について見られた。c at遺伝子の除去は、このゾーン(SJ 3461)に有意に影響を与えなかった。顕著により大きい大きさのゾーンは2 .転移菌株(SJ3537−3546)から見られ、そしてcat遺伝子の除去 はこれらのゾーン(SJ3565−3568)に有意に影響を与えなかった。免 疫拡散プレートは第11図、AおよびBにおいて再現されている。 結論: これらの表現型の試験は、こうして、菌株構築の結果を明らかに されたDNA上のクロラムフェニコール耐性遺伝子はリゾルバーゼを使用して除 去することができ、そして生ずる菌株はなおサビナー て使用したのと同一のトランスポゾンドナープラスミドを再使用し を1つのコピー菌株の中に挿入することができた。これはサビナー DNA上のクロラムフェニコール耐性遺伝子を引き続いて除去する 能力を保持した。 実施例15実施例10〜13の菌株のサザン分析 実施例10〜13の菌株をTY培地中で一夜増殖させ、染色体DNAを標準的 手順(フェノール/クロロホルム抽出)により抽出し するEcoRIで消化し、さらに、転移可能なDNA内で切断しない酵素Bgl I、PstIおよびSacIIで消化した。いくつかの酵素を一緒に使用して、 ゲル上でよく分割できる中程度の大きさ のDNA断片を得た。断片を電気泳動後イモビロン(Immobilon)−N (ミリポア)膜に真空ブロッティングにより移し、そしてニュー・イングランド ・バイオラブス(New England Biolabs)からのNEBlo tフォトトープ・キットおよびフォトトープ検出キットを使用して、ビオチニル 化標識化プローブで膜をプロービングした。同一膜をいくつかの組のプローブと ともに使用した。第1に、転移可能なDNAの上流の半分を認識するプローブを 使用した、すなわち、pSJ3389における位置2000付近におけるIRと 位置3600付近におけるEcoRI部位との間の領域である。pMOL553 からPCR増幅により、プライマーとしてLWN5136およびLWN5067 を使用して、プローブを作った。このプローブは各トランスポゾンの挿入から誘 導された1つの断片を認識することが期待され、そしてこの断片はリゾルバーゼ の引き続く作用により影響を受けるべきではない。これは正確に第12A図から 観察されるものである。第1転移ラウンド後、菌株SJ3465〜SJ3472 を単離し、これらはcatおよびサビナーゼ遺伝子の双方を含有する。それらは 異なる転移事象から生ずるので、異なる断片の大きさが観察される。菌株SJ3 461がSJ3465から単離され、そしてこれはサビナーゼ遺伝子のみを含有 する。同一のハイブリダイゼーション断片がこの菌株において観察される(2. 0kb)。菌株SJ3537〜3546が第2転移ラウンド後に単離された。そ れらはSJ3461と同一の断片(2.0kb)を含有するが、1.8kbの追 加のハイブリダイゼーション断片を獲得した。同一の2つのハイブリダイゼーシ ョン断片は菌株SJ3565〜3568において観察され、ここでリゾルバーゼ 遺伝子を使用してcat遺伝子を欠失させた(SJ3565からのDNAはヌク レアーゼにより分解された)。 膜を引き続いてプローブについてストリッピングし、2つのプローブと再ハイ ブリダイゼーションさせた。一方は前と同一であった。他方は実施例8において ABCDと呼ぶrescatres−IRを含有するPCR断片であった。 第1プローブは前と同一の断片を認識すべきである。新しいプローブは新しい断 片を認識すべきであり、そしてこの断片の大きさはcat遺伝子のリゾルバーゼ 仲介欠失により減少するべきである。これは正確に第12B図から観察されるも のである。菌株SJ3465において約3.7kbの新しい断片は、菌株SJ3 461において約2.7kbに減少される。菌株SJ3537−46は3.3k bの追加の断片を含有し、これは菌株SJ3566−68において2.3kbに 減少される。 断片はサザンブロット上でより高い位置において可視であった − これらは 1または2以上の酵素を使用する染色体DNAの不完全な消化のためであった。 また、トランスポゾンのrescatres−IR部分を含有する断片は第 12A図上で実際に可視である。これは標識化のために使用した物質中のいくつ かのプラスミドpMOL553の存在により引き起こされる(PCR断片をゲル 精製しなかった)。 実施例16res−spc−resカセットを含有する移動化可能なトランスポゾン送出し ベクターの構築 A)spc耐性遺伝子の増幅 スペクチノマイシン耐性遺伝子を、1.2kbのSalI−BamHI断片上 のプラスミドpMAP29(第4図)から得た。この断片をアガロースゲルから 精製し、XhoI+BamHI消化pDN3000(Diderichsen他 、1990、「J.Bacteriol.」172、4315−4321)に結 合して、プラ スミドpSJ3216(第13図)を得た。結合混合物を大腸菌(E.coli )SJ2の中にエレクトロポレーションにより導入し、アンピシリン(100μ g/ml)およびスペクチノマイシン(60μg/ml)耐性について選択した 。 spc遺伝子はpSJ3216からプライマーLWN8524:5’−GAC TGAATTCGGATCCACGCGTATAATAAAGAATAATTA TTAATCTGTAG−3’、およびLWN8528:5’−GACTAAG CTTGAGCTCCACTAATATTAATAAACTATCGAAGG− 3’を使用してPCR増幅し;アニーリング温度は50℃であった。断片をアガ ロースゲル上で精製し、EcoRIおよびHindIIIで消化し、EcoRI +HindIII消化pUC19に結合した。大腸菌(E.coli)SJ2を エレクトロポレーションにより形質転換し、IPTGおよびX−galを含むプ レート上でアンピシリン耐性(100μg/ml)を選択した。白色コロニーを アンピシリン(100μg/ml)およびスペクチノマイシン(60μg/ml )を含むプレート上で再単離した。保持された菌株はSJ3318(SJ2/p SJ3318)およびSJ3319(SJ2/pSJ3319)である。pSJ 3318の地図は第14図に記載されている。 B)マルチリンカーを使用するres部位の増幅。 プラスミドpWT(第3図)を下記のプライマーを使用するPCR反応におい て鋳型として使用した:プライマーLWN8529:5’−GACTGAATT CCTGCAGGAGCTCAGTGAGAGCGAAGCGAACAC−3’ およびLWN8531:5’−GACTAAGCTTTGATCAAATGGT TGCGGCCGCGTCGACTCTAGACCCGGGTACCAGATC TGGATCCTCGGGTTCTTCAAATATTTCTCC−3’;アニ ーリング温度は59℃であった。断片をアガロースゲルから精製し、EcoRI およびHindIIIで消化し、EcoRI+HindIII消化pUC19に 結合した。大腸菌(E.coli)SJ2をエレクトロポレーションにより形質 転換し、IPTGおよびX−galを含むプレート上でアンピシリン耐性(10 0μg/ml)を選択した。白色コロニーを同様なプレート上に再単離した。選 択した形質転換体から調製されたプラスミドを、プライマーLWN7191:5 ’−GTTTTCCCAGTCACGACを使用してDNA配列決定した。イン サートの正しい配列を有する2つのプラスミドが保持された:SJ3328(S J2/pSJ3328)およびSJ3329(SJ2/pSJ3329)(第1 5図)。 C)res部位の増幅 プラスミドpWTを下記のプライマーを使用するPCR反応において鋳型とし て使用した:プライマーLWN8518:5’−GACTAAGCTTACGC GTTCGGGTTCTTCAAATATTTCTCC−3’およびLWN85 27:5’−GACTGAATTCTGATCAAATGGTTCAGTGAG AGCGAAGCGAACAC−3’;アニーリング温度は59℃であった。断 片をアガロースゲルから精製し、EcoRIおよびHindIIIで消化し、E coRI+HindIII消化pUC19に結合した。大腸菌(E.coli) SJ2をエレクトロポレーションにより形質転換し、IPTGおよびX−gal を含むプレート上でアンピシリン耐性(100μg/ml)を選択した。白色コ ロニーを同様なプレート上に再単離した。選択した形質転換体から調製されたプ ラスミドを、プライマーLWN7191:5’−GTTTTCCC AGTCACGACを使用してDNA配列決定した。インサートの正しい配列を 有する2つのプラスミドが保持された:SJ3326(SJ2/pSJ3326 )およびSJ3327(SJ2/pSJ3327)(第16図)。 D)spcres断片の構築 pSJ3318からの1.1kbのSacI−EcoRI断片をアガロースゲ ルから単離し、SacI+EcoRI消化pSJ3328に結合した。結合混合 物を大腸菌(E.coli)SJ6の中にエレクトロポレーションにより導入し 、形質転換体をアンピシリン(100μg/ml)およびスペクチノマイシン( 60μg/ml)を含むプレート上で選択した。2つの形質転換体が保持された 、SJ3341(SJ6/pSJ3341)およびSJ3342(SJ6/pS J3342)(第17図)。 E)resspcres断片の構築 pSJ3326からの0.2kbのEcoRI=MluI断片をアガロースゲ ルから精製し、EcoRI+MluI消化pSJ3341に結合した。結合混合 物を大腸菌(E.coli)SJ6の中にエレクトロポレーションにより導入し 、形質転換体をアンピシリン(100μg/ml)およびスペクチノマイシン( 60μg/ml)を含むプレート上で選択した。2つの形質転換体が保持された 、SJ3358(SJ6/pSJ3358)およびSJ3359(SJ6/pS J3359)(第18図)。 F)pUC中のミニトランスポゾン(IR−cat−IR)のクローニング ミニトランスポゾンのセグメント(トランスポザーゼ遺伝子を含まない)を1 .2kbのHindIII断片上のpHV1248から切除し、これをHind III消化pUC19に結合し、エレク トロポレーションにより大腸菌(E.coli)SJ6をアンピシリン(100 μg/ml)およびクロラムフェニコール(10μg/ml)に形質転換するた めに使用した。2つの形質転換体が保持された、SJ3354(SJ6/pSJ 3354)およびSJ3355(SJ6/pSJ3355)(第19図)。 G)ミニトランスポゾンの中へのresspcresセグメントの挿入 ミニトランスポゾンは、転移に必須な末端領域の外側のIR配列の中にBsa BI部位を含有した。これらの部位をresspcresセグメントの挿入 に使用した。 resspcresセグメントを1.6kbのHincII−PvuII 断片上のpSJ3358から切除し、アガロースゲルから精製し、pSJ335 4の2.8kbのBsaBI断片に結合した。結合混合物を、エレクトロポレー ションにより、大腸菌(E.coli)SJ6をアンピシリン(100μg/m l)およびスペクチノマイシン(60μg/ml)耐性に形質転換するために使 用した。2つの形質転換体が保持された、SJ3444(SJ6/pSJ344 4)およびSJ3445(SJ6/pSJ3445)(第20図)。 H)トランスポゾンドナープラスミドを含有するresspcresの構 築 転移可能なカセットをプラスミドpSJ3444からの1.85kbのHin dIII断片上で切除し、これはpSJ3282からの7.85kbのHind III断片に結合した。結合混合物をエレクトロポレーションにより大腸菌(E .coli)SJ6の中に導入し、アンピシリン(100μg/ml)およびス ペクチノマイシン(60μg/ml)耐性を選択した。2つの形質転換体が保持 された、転移可能なカセットはベクター部分に関して異なる向きであった:SJ 3475(SJ6/pSJ3475;第21図)およびSJ3476(SJ6/ pSJ3476;第22図)。 このトランスポゾンドナープラスミドの機能性を試験した。プラスミドpSJ 3475およびpSJ3476をコンピテントバシラス・ズブチリスDN188 5の中に形質転換し、エリスロマイシン(5μg/ml)およびスペクチノマイ シン(60μg/ml)耐性について選択した。各プラスミドを有する4つの形 質転換体が転移のラウンドを通して得られた:それらをスペクチノマイシン(6 0μg/ml)を含む10mlのTY培地中で一夜増殖させた。50μlをスペ クチノマイシン(60μg/ml)を含む10mlのTY培地の新しい培養に移 し、50℃において4時間インキュベートし(pSJ3475形質転換体のすぐ れた増殖、pSJ3476形質転換体の低い増殖を生じた)、スペクチノマイシ ン(60μg/ml)を含むLBPSG上で50℃においてプレートした。各プ レートからの10の単一のコロニーを、それぞれ、エリスロマイシン(5μg/ ml)およびスペクチノマイシン(60μg/ml)を含む二重反復実験のプレ ート上で画線した。大部分のコロニーはエリスロマイシン感受性であり、IR−resspcres−IRセグメントの適切な転移およびドナープラスミド の喪失を示した。pSJ3475およびpSJ3476形質転換体の各々から誘 導された2つのSpcR、ErmSコロニーをドナーとしてSJ3309との接合 のレシピエントとして使用し、カナマイシン(10μg/ml)を含みかつスペ クチノマイシン(60μg/ml)を含むか、または含まないプレート上で30 ℃において形質転換体を選択した。すぐれた増殖がカナマイシンのプレート上で 観察されたが、4つの菌株のうちの3つからの転移接合体は双方の抗生物質を 含むプレート上で低い増殖を示した。スペクチノマイシン感受性、カナマイシン 耐性のコロニーは、すべての場合において、カナマイシンのプレートからの再単 離により得られた。 したがって、修飾されたトランスポゾンはバシラス・ズブチリスにおいて機能 し、そしてスペクチノマイシン耐性遺伝子は引き続いてリゾルバーゼを使用して 欠失することができる。 実施例17res−kan−resカセットを含有する移動化可能なトランスポゾン送出し ベクターの構築 A)kan耐性遺伝子の増幅 kan遺伝子を下記のプライマーを使用してpUB110からPCR増幅した :プライマーLWN8516:5’−GACTGAATTCGGATCCACG CGTGAGTAGTTCAACAAACGGGCC−3’、およびLWN85 17:5’−GACTAAGCTTGAGCTCCAACATGATTAACA ATTATTAGAGG−3’;アニーリング温度は59℃であった。断片をア ガロースゲルから精製し、EcoRIおよびHindIIIで消化し、EcoR I+HindIII消化pUC19に結合した。大腸菌(E.coli)SJ2 をエレクトロポレーションにより形質転換し、IPTGおよびX−galを含む プレート上でアンピシリン耐性(100μg/ml)を選択した。白色コロニー をアンピシリン(100μg/ml)およびカナマイシン(20μg/ml)を 含むプレート上で再単離した。保持された菌株はSJ3316(SJ2/pSJ 3316)およびSJ3317(SJ2/pSJ3317)である(第23図) 。 B)kanres断片の構築 pSJ3316からの1.0kbのSacI−EcoRI断片を アガロースゲルから単離し、SacI+EcoRI消化pSJ3328に結合し た。結合混合物を大腸菌(E.coli)SJ6の中にエレクトロポレーション により導入し、形質転換体をアンピシリン(100μg/ml)およびカナマイ シン(10μg/ml)を含むプレート上で選択した。2つの形質転換体が保持 された、SJ3339(SJ6/pSJ3339)およびSJ3340(SJ6 /pSJ3340)(第24図)。 C)reskanres断片の構築 pSJ3326からの0.2kbのEcoRI−MluI断片をアガロースゲ ルから単離し、EcoRI+MluI消化pSJ3340に結合した。結合混合 物を大腸菌(E.coli)SJ6の中にエレクトロポレーションにより導入し 、形質転換体をアンピシリン(100μg/ml)およびカナマイシン(10μ g/ml)を含むプレート上で選択した。2つの形質転換体が保持された、SJ 3356(SJ6/pSJ3356)およびSJ3357(SJ6/pSJ33 57)(第25図)。 D)トランスポゾンドナープラスミドを含有するreskanresの構 築 i)トランスポゾンIR配列のクローニング 「下流の」トランスポゾンIR配列を、鋳型としてpMOL553から、下記 のプライマーを使用してPCR増幅した:LWN8760:5’−GACGGA ATTCTCTAGAGTCGACAGATCCGAACCATTTGATCA TATGACAAGATGTG−3’およびLWN8761:5’−GACGG AATTCGCGGCCGCGGTAAATAGCAATAAATTGGCC− 3’。精製した断片をEcoRIで消化し、EcoRI消化pUC19に結合し 、エレクトロポレーションにより大腸菌(E.col i)SJ2の中に導入し、IPTGおよびX−galを含むプレート上でアンピ シリン(100μg/ml)耐性を選択した。500の中で約20の白色コロニ ーが得られた。3つからのプラスミドをプライマーとしてLWN4123:5’ −AGCGGATAACAATTTCACACAGGA−3’を使用してDNA 配列決定した。2つの正しいクローンが、SJ3385(SJ2/pSJ338 5)(第26図)およびSJ3386(SJ2/pSJ3386)として保持さ れた。 ii)1つのIRとreskanres配列との組み合わせ IR配列をpSJ3385から0.3kbのNotI−XbaI断片として切 除し、NotI+XbaI消化、ホスファターゼ処理したpSJ3356に結合 し、SJ6の中にエレクトロポレーションにより導入し、アンピシリン(100 μg/ml)およびカナマイシン(10μg/ml)耐性を選択した。2つの形 質転換体が、SJ3459(SJ6/pSJ3459)およびSJ3460(S J6/pSJ3460)(第27図)として保持された。 iii)最終のトランスポゾンドナープラスミドの構築 この工程において、ドナープラスミドpSJ3476からのspcresセ グメントをpSJ3459からの対応するkanresセグメントで置換した 。こうして、この1.15kbの断片をMluIおよびBamHIを使用してp SJ3459から切除し、精製した断片をpSJ3476からの8.2kbのM luI−BamHI断片に結合した。この混合物を大腸菌(E.coli)SJ 6の中にエレクトロポレーションにより導入し、アンピシリン(100μg/m l)およびカナマイシン(10μg/ml)耐性を選択した。2つの形質転換体 が、SJ3586(SJ6/pSJ3586)およびSJ3587(SJ6/p SJ3587)(第28図 )として保持された。 実施例18バシラス・ズブチリスのゲノムの中へのアミラーゼ遺伝子の転移のための実施例 16のトランスポゾン送出しベクターの使用 バシラス・リヘニフォルミスのアミラーゼ遺伝子(amyL)遺伝子をpDN 1981から3.2kbのBglII−BglI断片として切除し、BamHI 消化pSJ3476に結合した。結合混合物をバシラス・ズブチリスDN188 5の中に形質転換し、エリスロマイシン耐性(5μg/ml)を30℃において 選択した。4つのアミラーゼ陽性コロニーをエリスロマイシン(5μg/ml) およびスペクチノマイシン(60μg/ml)プレート上で再単離し、そしてS J3524(DN1885/pSJ3524)、SJ3525(DN1885/ pSJ3525)、SJ3526(DN1885/pSJ3526)、およびS J3527(DN1885/pSJ3527)(第29図)として保持された。 菌株SJ3524〜SJ3527を転移について試験した。各々をエリスロマ イシン(5μg/ml)およびスペクチノマイシン(60μg/ml)を含むL Bの中に接種し、30℃において一夜インキュベートし、そしてアリコートをス ペクチノマイシン(60μg/ml)を含むLBに移した。これらの培養物を5 0℃において5時間震盪し、次いでスペクチノマイシンプレート(60μg/m l)上にプレートし、30℃において一夜インキュベートした。SJ3524〜 SJ3526からのプレートをほとんど過増殖させた;各々からの8コロニーを 試験し、エリスロマイシン耐性であることがわかった。SJ3527からのプレ ートをレプリカプレートし、いくつかのエリスロマイシン感受性、スペクチノマ イシン耐性およびアミラーゼ陽性のコロニーが見出された。1つはSJ3549 として保持された。 実施例19実施例18の菌株からのリゾルバーゼ仲介マーカー欠失 リゾルバーゼを発現するプラスミドを、前述したように、SJ3309からの 接合によりSJ3549の中に導入した。転移接合体をカナマイシン(10μg /ml)およびスペクチノマイシン(60μg/ml)上で選択し、スペクチノ マイシン(60μg/ml)を含むか、または含まないカナマイシン(10μg /ml)上で再単離した。双方の抗生物質を含むプレート上で増殖は低く、カナ マイシン上ですぐれていた。カナマイシンプレートからの10コロニーをLBP SG上で再単離し、引き続いてレプリカプレートした。こうして単離された8つ のスペクチノマイシン感受性、カナマイシン耐性のコロニーをTYの中に接種し 、50℃において一夜インキュベートし、次いでLBPSG上にプレートし、こ れらのプレートを37℃において一夜インキュベートした後、再複製した。培養 物1からのものを除外して、すべてのコロニーはカナマイシン感受性であった。 再単離により、カナマイシン(10μg/ml)およびエリスロマイシン(5μ g/ml)に対する感受性が確証された。3つの菌株が保持された: SJ3558(SpcS、ErmS、KanS、Amy+) SJ3559(SpcS、ErmS、KanS、Amy+) SJ3560(SpcS、ErmS、KanS、Amy+)。 3つの菌株はテトラサイクリン感受性であり、接合ドナー菌株の中に存在する pBC16の非存在を示した。 実施例20実施例18のトランスポゾン送出しベクターの接合的転移のためのドナー菌株の 構築 プラスミドpSJ3524およびpSJ3526をバシラス・ズブチリスドナ ー菌株のコンピテント細胞(dal -、pXO503(ermR)、pBC16( tetR))の中に接合のために形質転換し、エリスロマイシン(5μg/ml )、テトラサイクリン(5μg/ml)、スペクチノマイシン(60μg/ml )およびD−アラニン(100μg/ml)を含むLBPSG上で30℃におい てプレートし、そして各プラスミドを含有する1つの菌株を保持した:pSJ3 524を含有するSJ3547、およびpSJ3526を含有するSJ3548 。 実施例21実施例19のマーカー不含菌株の中への実施例18のトランスポゾン送出しベク ターの再導入、および転移が起こった菌株の単離 プラスミドpSJ3524をSJ3559(実施例19において構築されたマ ーカー不含amyLを発現する菌株)の中に、前述したようにSJ3547から の接合により、転移させた。1つのテトラサイクリン感受性転移接合体がSJ3 592として保持された。この菌株を震盪しながらスペクチノマイシン(60μ g/ml)を含むTY中で30℃において一夜インキュベートし、スペクチノマ イシン(60μg/ml)を含む新しいTY培養物の中に100倍に希釈し、震 盪しながら30℃において3時間インキュベートした。次いでそれをスペクチノ マイシン(60μg/ml)を含む新しいTY培養物の中に50倍に希釈し、震 盪しながら50℃において3時間インキュベートし、引き続いてスペクチノマイ シン(60μg/ml)を含むLBPSG上で50℃においてプレートした。得 られるコロニーのほとんどすべてはレプリカプレーティングによりエリスロマイ シン感受性であることがわかった。4つはSJ3626〜SJ3629として保 持された。 同様な実験において、spj3524をSJ3560の中にSJ3547から の接合により転移させ、2つのテトラサイクリン感受性転移接合体がSJ359 3およびSJ3594として保持された。これらを震盪しながらスペクチノマイ シン(60μg/ml)を含むTY中で30℃において一夜インキュベートし、 スペクチノマイシン(60μg/ml)を含む新しいTY培養物中で100倍に 希釈し、震盪しながら50℃において6時間インキュベートし、スペクチノマイ シン(60μg/ml)を含むLBPSG上で50℃においてプレートした。レ プリカプレーティングにより、1つのエリスロマイシン耐性およびエリスロマイ シン感受性のコロニーがSJ3593から見出され(SJ3599として保持) 、そして2つのこのようなコロニーがSJ3594から見出された(SJ360 0およびSJ3601として保持)。 実施例22実施例21の菌株からのリゾルバーゼ仲介マーカー欠失 リゾルバーゼを発現するプラスミドをSJ3309からの接合により受け取る レシピエントとして、SJ3626〜3629を使用した。カナマイシン(10 μg/ml)を含むLBPSG上で転移接合体を選択した。これらのプレートか らのコロニーをカナマイシン(10μg/ml)およびスペクチノマイシン(6 0μg/ml)に対して複製させ、すべてはスペクチノマイシン感受性であるこ とがわかった。各レシピエント菌株から誘導された4つのコロニーを30℃にお いて3回連続的に一夜TY培養を通して転移させ、30℃においてLBPSG上 でプレートし、エリスロマイシンを含むLBPSGにレプリカプレートした。各 場合において感受性コロニーが得られ、これらを引き続いてカナマイシン耐性に ついて検査した。各レシピエントから誘導された1つのエリスロマイシン、カナ マイシン、およびスペクチノマイシン感受性分離株が保持された:SJ3634 (SJ3626から)、SJ3635(SJ3627から)、SJ3636(S J3628から)、およびSJ3637(SJ3629から)。 1.および2.転移のラウンドの双方からの菌株をBPX震盪フラスコ中に接 種し、37℃において震盪しながら6日間インキュベートした。カビ・ファーマ シア(Kabi Pharmacia)からのファデバス・アミラーゼ試験を使 用して、アルファーアミラーゼ活性を決定した。結果を本明細書において任意の 単位で相対的に記載する: 単位/ml バシラス・ズブチリス DN1885菌株(三重反復実験) 0.4 0.26 0.25 SJ3549(1.転移、SpcR) (二重反復実験) 2.45 2.42 SJ3559(1.転移、SpcS) (三重反復実験) 2.4 2.16 2.35 SJ3626 ) 3.28 SJ3627 )(2.転移、SpcR) 3.6 SJ3628 ) 3.25 SJ3629 ) 3.14 SJ3634 ) 3.21 SJ3635 )(2.転移、SpcS) 3.3 SJ3636 ) 3.38 SJ3637 ) 3.1 明らかなように、アルファ−アミラーゼのある種の産生は1.転移菌株から得 られ、このレベルはリゾルバーゼにより仲介されるスペクチノマイシン耐性遺伝 子の引き続く欠失により影響を受けず、レベルは2.転移菌株において増加し、 この増加したレベルはリゾルバーゼにより仲介されるスペクチノマイシン耐性遺 伝子の欠失のとき維持される。 同様な実験において、リゾルバーゼを発現するプラスミドをSJ3309から の接合により受け取るレシピエントとして、SJ3599〜3601を使用した 。カナマイシン(10μg/ml)を含むLBPSG上で転移接合体を選択した 。これらのプレートからのコロニーをカナマイシン(10μg/ml)、スペク チノマイシン(60μg/ml)、テトラサイクリン(5μg/ml)に対して 複製させた。各レシピエントから、カナマイシン耐性であるが、スペクチノマイ シンおよびテトラサイクリン感受性のコロニーを単離することができた。 リゾルバーゼを発現するプラスミドは、カナマイシンおよびエリスロマイシン の双方の耐性を付与し、引き続いて、30℃において液体TY培地(抗生物質を 含まない)中で菌株の数回の連続的転移により細胞からキュアーすることができ 、そしてプラスミドを含有しない細胞をエリスロマイシン(5μg/ml)を含 むプレートにレプリカプレーティングすることによって単離した。SJ3600 のカナマイシン耐性転移接合体から単離された1つのこのようなエリスロマイシ ン感受性菌株SJ3640として保持した。 実施例23実施例13のマーカー不含菌株の中への実施例18のトランスポゾン送出しベク ターの導入、および転移が起こった菌株の単離 この実施例および引き続く実施例において、前の実施例において開発された手 段を組み合わせて、抗生物質耐性マーカーを含まず、 のアミラーゼ遺伝子の1コピーをそのゲノムの中に含有する、バシラス・ズブチ リス菌株をつくった。 プラスミドpSJ3565およびSJ3566(各々はサビナー においてレシピエントとして使用した。転移接合体を、スペクチノマイシン(6 0μg/ml)およびエリスロマイシン(5μg/ml)を含むLBPSG上で 選択した。すべてはアミラーゼ陽性で、プロテアーゼ陽性であった。約半分はテ トラサイクリン感受性であり、pBC16の非存在を示した。各レシピエントか ら誘導された2つのテトラサイクリン感受性コロニーが保持された:SJ356 5からSJ3595およびSJ3596、およびSJ3566からSJ3597 およびSJ3598。これらの菌株を震盪しながら30℃においてスペクチノマ イシン(60μg/ml)を含むTY中で一夜インキュベートし、スペクチノマ イシン(60μg/ml)を含む新しいTY培養物中で100倍に希釈し、震盪 しながら50℃において6時間インキュベートし、50℃においてスペクチノマ イシン(60μg/ml)を含むLBPSG上でプレートした。これらのプレー トを引き続いてスペクチノマイシン(60μg/ml)またはエリスロマイシン (5μg/ml)を含むプレートに複製した。エリスロマイシン感受性コロニー はSJ3598から得られなかったが、他の3つの菌株からのコロニーの約90 %はスペクチノマイシン耐性であったが、エリスロマイシン感受性であった。 各菌株からの1つのこのようなコロニーが保持された:SJ3602(SJ35 95から)、SJ3603(SJ3596から)、およびSJ3604(SJ3 597から)。 実施例24実施例23の菌株からのリゾルバーゼ仲介マーカー欠失 リゾルバーゼを発現するプラスミドをSJ3309から、前述したように接合 により、SJ3602〜3604の各々の中に転移させた。カナマイシン(10 μg/ml)を含むLBPSG上で30℃において転移接合体を選択し、カナマ イシン(10μg/ml)、スペクチノマイシン(60μg/ml)、またはテ トラサイクリン(5μg/ml)を含むプレートにレプリカプレートした。各レ シピエント菌株から、スペクチノマイシンおよびテトラサイクリン感受性のコロ ニーが誘導された。 リゾルバーゼを発現するプラスミドは、カナマイシンおよびエリスロマイシン の双方の耐性を付与し、引き続いて、30℃において液体TY培地(抗生物質を 含まない)中で菌株の数回の連続的転移により細胞からキュアーすることができ 、そしてプラスミドを含有しない細胞をエリスロマイシン(5μg/ml)を含 むプレートにレプリカプレーティングすることによって単離した。SJ3602 〜3604の各々からのカナマイシン耐性転移接合体から単離された1つのこの ようなエリスロマイシン感受性菌株が、SJ3641(SJ3602から)、S J3642(SJ3603から)、およびSJ3643(SJ3604から)と して保持された。 実施例25resによりフランクされた、マーカー遺伝子と一緒に、トランスポザーゼ遺伝 子を含有するトランスポゾンドナープラスミドの構築および使用 この実施例の目的は、トランスポザーゼおよびマーカーが一緒にres配列の 間に存在する、トランスポゾンドナープラスミドをつくり、そして使用すること である。次いで、このプラスミドを使用して、転移が起こりかつドナープラスミ ドが損失されたた菌株を単離した。転移した断片はそれ以上の転移を行うことが でき、これを増加した抗生物質耐性により選択することができる。所望の菌株が 得られたとき、耐性遺伝子およびトランスポザーゼを、前の実施例において記載 したように、リゾルバーゼを使用して欠失させることができる。 前に構築されたres−マーカー−resカセット(実施例16および17) は、その中にトランスポザーゼを挿入できる、ユニークMluI部位を含有する 。 (1)トランスポザーゼをpHV1248から、プライマーとして下記のもの を使用してPCR増幅する: BamHI MluI <−pH Tnasel:5’−TGACGGATCCACGCGTGGCGV1248 124−142−> CACTCCCGTTCTGG−3’および BamHI MluI <=pH Tbase2:5’−GTACGGATCCACGCGTAAAGV1248 1550−1531−> GCACCTTTGGTCACGG−3’ PCR断片をゲル精製し、BamHIで消化し、そしてBamHI消化pUC 19の中にクローニングした。いくつかのクローンをDNA配列決定し、そして 正しいものをそれ以上の研究のために使用した。 (2)上記(1)からのMluI断片をpSJ3444の中にク ローニングすることによって、トランスポザーゼを有するスペクチノマイシン耐 性カセットを構築する。 (3)トランスポザーゼを有するカナマイシン耐性カセットを2工程において 構築する:i)pSJ3586からのHindIII断片をpUC19の中にク ローニングする。ii)(1)からのMluI断片をi)の中にクローニングす る。 次いで、HindIII断片をpSJ3476またはpSJ3282の中にク ローニングすることができる。生ずるプラスミドは2つのトランスポザーゼ遺伝 子を有し、そしてこれらの遺伝子を有するクローンをトランスポゾン送出しベク ターとして使用し、その中に例えば、バシラス・リヘニフォルミスのアミラーゼ またはサビナ ただ1つのトランスポザーゼ遺伝子を有するベクタープラスミドは、下記のよ うにして調製することができる: (4)pSJ3475からのNheI−XbaI断片(このプラスミドのco li−ベクター部分、およびトランスポザーゼを含有する)を欠失させる。次い で、このプラスミドを前述のres−マーカー−トランスポザーゼ−resセグ メントを含有するHindIII断片のクローニング用ベクターとして使用する 。 (5)pSJ3282からのScaI−HindIII断片を、pUC18か らのScaI−HindIII断片と置換する(これはトランスポゾン部分の全 体を欠失させる)。引き続いて、この新しいプラスミドを前述のHindIII 断片のクローニングに使用する。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年3月5日 【補正内容】 請求の範囲 1.そのゲノムDNAの中に問題のDNA配列の2以上のコピーを組込み、そ して望ましくない選択可能なマーカーをコードするDNA配列を含有しない細菌 細胞を構築する方法であって、 a) トランスポザーゼ遺伝子Tおよび必要に応じて選択可能なマーカー遺伝 子M1と会合した構造IR(1)−P−R−M2−R−IR(2)またはIR( 1)−R−M2−R−P−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 Rは部位特異的組換え酵素の標的配列を表し、そして M2は選択可能なマーカー遺伝子を表し、 トランスポザーゼ遺伝子Tは、前記構造の側面および外側のいずれかに位置す るDNA構築物を含んでなる第1ベクターを宿主細胞の中に導入し、 b) それらのゲノムの中に構造IR(1)−P−R−M2−R−IR(2) またはIR(1)−R−M2−R−P−IR(2)を含んでなるM1-、M2+で ある細胞について選択し、 c) 部位特異的リコンビナーゼをコードするDNA配列を含んでなる第2ベ クターを工程b)において選択された細胞の中に導入して、細胞のゲノムから構 造R−M2またはM2−Rを切除し、これにより構造IR(1)−R−P−IR (2)またはIR(1)−P−R−IR(2)を組込んだ細胞を獲得し、 d) 工程c)から得られた細胞を第2プラスミドのためにキュアーし、 e) 工程a〜dを1または2回以上反復して、構造IR(1)−R−P−I R(2)またはIR(1)−P−R−IR(2)の1または2以上の追加のコピ ーを含んでなる細菌細胞を生産する、 ことを含んでなる方法。 2.そのゲノムDNAの中に問題のDNA配列の2以上のコピーを組込み、そ して望ましくない選択可能なマーカーをコードするDNA配列を含有しない細菌 細胞を構築する方法であって、 a) 必要に応じて選択可能なマーカー遺伝子M1と会合した構造IR(1) −R−M2−T−R−P−IR(2)、IR(1)−P−R−M2−T−R−I R(2)、IR(1)−R−T−M2−R−P−IR(2)またはIR(1)− P−R−T−M2−R−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 Rは部位特異的組換え酵素の標的配列を表し、 M2は選択可能なマーカー遺伝子を表し、そして Tはトランスポザーゼ遺伝子Tを表す、DNA構築物を含んでなる第1ベクタ ーを宿主細胞の中に導入し、 b) それらのゲノムの中にa)において識別された構造の1つを含んでなる M1-、M2+である細胞について選択し、 c) マーカー遺伝子M2のコピー数が増加した細胞について選択し、 d) 部位特異的リコンビナーゼをコードするDNA配列を含んでなる第2ベ クターを工程b)において選択された細胞の中に導入して、細胞のゲノムから構 造R−M2−T、R−T−M2、M2−T−RまたはT−R−M2を切除し、こ れにより構造IR(1)− R−P−IR(2)またはIR(1)−P−R−IR(2)を組込んだ細胞を獲 得し、 e) 工程d)から得られた細胞を第2プラスミドのためにキュアーし、 f) 工程a〜eを1または2回以上反復して、構造IR(1)−R−P−I R(2)またはIR(1)−P−R−IR(2)の1または2以上の追加のコピ ーを含んでなる細菌細胞を生産する、 ことを含んでなる方法。 3.第2プラスミドがキュアー可能である、請求項1または2に記載の方法。 4.そのゲノムDNAの中に問題のDNA配列の2以上のコピーを組込み、そ して望ましくない選択可能なマーカーをコードするDNA配列を含有しない細菌 細胞を構築する方法であって、 a) トランスポザーゼ遺伝子Tおよび必要に応じて選択可能なマーカー遺伝 子M1と会合した構造IR(1)−P−R’−M2−R”−IR(2)またはI R(1)−R’−M2−R”−P−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 R’およびR”Rは平行反復配列を表し、そして M2は選択可能なマーカー遺伝子を表す、 を含んでなり、トランスポザーゼ遺伝子は前記構造の側面および外側のいずれか に位置するDNA構築物を含んでなる第1ベクターを宿主細胞の中に導入し、こ こでR’およびR”は平行反復配列を表し、 b) それらのゲノムの中に構造IR(1)−P−R’−M2− R”−IR(2)またはIR(1)−R’−M2−R”−P−IR(2)を含ん でなるM1-、M2+である細胞について選択し、 c) DNA配列R’およびR”の間の相同組換えを起こさせて、選択可能な マーカー遺伝子M2を切除し、これにより構造IR(1)−R’/R”−P−I R(2)またはIR(1)−P−R’/R”−IR(2)(ここでR’/R”は 共通の組換え配列を表す)を組込んだ細胞を獲得し、 d) 工程a〜cを1または2回以上反復して、DNA構造IR(1)−R’ /R”−P−IR(2)またはIR(1)−P−R’/R”−IR(2)の1ま たは2以上の追加のコピーを含んでなる細菌細胞を生産する、 ことを含んでなる方法。 5.そのゲノムDNAの中に問題のDNA配列の2以上のコピーを組込み、そ して望ましくない選択可能なマーカーをコードするDNA配列を含有しない細菌 細胞を構築する方法であって、 a) 必要に応じて選択可能なマーカー遺伝子M1と会合した構造IR(1) −R’−M2−T−R”−P−IR(2)、IR(1)−P−R’−M2−T− R”−IR(2)、IR(1)−R’−T−M2−R”−P−IR(2)または IR(1)−P−R’−T−M2−R”−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 R’およびR”は平行反復配列を表し、 M2は選択可能なマーカー遺伝子を表し、そして Tはトランスポザーゼ遺伝子Tを表す、 DNA構築物を含んでなる第1ベクターを宿主細胞の中に導入し、 ここでR’およびR”は平行反復配列を表し、 b) それらのゲノムの中にa)において識別した関係する構造を含んでなる M1-、M2+である細胞について選択し、 c) 選択可能なマーカー遺伝子M2のコピー数が増加した細胞について選択 し、 d) DNA配列R’およびR”の間の相同組換えを起こさせて、選択可能な マーカー遺伝子M2を切除し、これにより構造IR(1)−R’/R”−P−I R(2)またはIR(1)−P−R’/R”−IR(2)(ここでR’/R”は 共通の組換え配列を表す)を組込んだ細胞を獲得し、 e) 工程a〜dを1または2回以上反復して、DNA構造IR(1)−R’ /R”−P−IR(2)またはIR(1)−P−R’/R”−IR(2)の1ま たは2以上の追加のコピーを含んでなる細菌細胞を生産する、 ことを含んでなる方法。 6.選択可能なマーカー遺伝子M2が逆選択可能な遺伝子、例えば、amdS 遺伝子またはthy遺伝子であり、そして、工程c)に引き続いて、逆選択可能 な遺伝子の非存在について選択を行う、請求項4または5に記載の方法。 7.工程a)を接合により達成し、第1ベクターがトランス作用性移動化要素 の存在における接合による細菌細胞の中へのベクターの転移のために要求される シス作用性DNA配列をさらに含んでなり、第1ベクターが前記トランス作用性 移動化要素をコードする少なくとも1つのDNA配列をさらに含んでなるドナー 細胞の集団の中に存在し、前記ドナー細胞の集団は、接合による前記ドナー細胞 の集団からレシピエント細胞の集団へのベクターの転移を可能とする条件下に、 レシピエント細菌細胞の集団と混合されている、請求 項1〜6のいずれか1項に記載の方法。 8.工程a)に従い導入されたDNA構築物が複製起点をさらに含んでなる、 請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。 9.前記複製起点が条件的である、請求項8に記載の方法。 10.工程a)〜e)を1または2回以上反復する、請求項1〜9のいずれか 1項に記載の方法。 11.前記DNA配列Rおよび部位特異的リコンビナーゼをコードするDNA がプラスミドpAMβ1から誘導される、請求項1〜10のいずれか1項に記載 の方法。 12.必要に応じてRまたはR’/R”をさらに含んでなる、組込まれたDN A構築物IR(1)−P−IR(2)を増幅して、前記DNA構築物の2または それ以上のコピーを含んでなる細胞を得る、請求項1〜11のいずれか1項に記 載の方法。 13.構築すべき細胞がグラム陽性細菌の細胞である、請求項1〜12のいず れか1項に記載の方法。 14.前記細胞がバシラス(Bacillus)種1またはラクトバシルス( Lactobacillus)種の細胞である、請求項13に記載の方法。 15.前記細胞が、バシラス・ズブチリス、バシラス・リヘニフォルミス、バ シラス・レンツス、バシラス・ブレビス、バシラス・ステアロサーモフィラス、 バシラス・アルカロフィルス、バシラス・アミロリクファシエンス、バシラス・ コアギュランス、バシラス・サーキュランス、バシラス・ラウツス、バシラス・ メガテリウム、バシラス・スリンジエンシスから成る群より選択されるバシラス (Bacillus)種の細胞である、請求項14に記載の方法。 16.DNA配列Pが問題のポリペプチドをコードする、請求項1〜15のい ずれか1項に記載の方法。 17.DNA配列Pが転位ポリペプチドをコードする、請求項16に記載の方 法。 18.DNA配列Pが分泌されたポリペプチドをコードする、請求項17に記 載の方法。 19.ポリペプチドが酵素である、請求項16に記載の方法。 20.前記酵素が、デンプン分解酵素、脂肪分解酵素、タンパク質分解酵素、 セルロース分解酵素、オキシドレダクターゼまたは植物細胞壁分解酵素から成る 群より選択される、請求項19に記載の方法。 21.ポリペプチドがPrsAである、請求項17に記載の方法。 22.その構成的DNAの中に、下記のDNA構造IR(1)−P−IR(2 )(式中、IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、そ してPは問題のDNA配列を表し、前記構造はリゾルバーゼ制限酵素の作用によ る2つのRの間のDNA断片の切除の結果として部位特異的組換え酵素の標的配 列であるDNA配列Rを含んでなるか、またはDNA配列R’/R”の間の相同 組換えから生ずるDNA配列を含んでなる)を含んでなる構築物の少なくとも2 つのコピーを組込んでいる細菌細胞。 23.望ましくない選択可能なマーカー遺伝子を含有しない、請求項22に記 載の細胞。 24.選択可能な抗生物質耐性マーカーをコードするDNA配列を含有しない 、請求項23に記載の細胞。 25.グラム陽性細菌の細胞である、請求項22〜24のいずれか1項に記載 の細胞。 26.バシラス(Bacillus)種またはラクトバシルス(Lactob acillus)種の細胞である、請求項25に記載 の細胞。 27.バシラス・ズブチリス、バシラス・リヘニフォルミス、バシラス・レン ツス、バシラス・ブレビス、バシラス・ステアロサーモフィラス、バシラス・ア ルカロフィルス、バシラス・アミロリクファシエンス、バシラス・コアギュラン ス、バシラス・サーキュランス、バシラス・ラウツス、バシラス・メガテリウム 、バシラス・スリンジエンシスから成る群より選択されるバシラス(Bacil lus)種の細胞である、請求項26に記載の細胞。 28.DNA配列Pが問題のポリペプチドをコードする、請求項22〜27の いずれか1項に記載の細胞。 29.DNA配列Pが転位ポリペプチドをコードする、請求項28に記載の細 胞。 30.DNA配列Pが分泌されたポリペプチドをコードする、請求項24に記 載の細胞。 31.ポリペプチドが酵素である、請求項28に記載の細胞。 32.前記酵素が、デンプン分解酵素、脂肪分解酵素、タンパク質分解酵素、 セルロース分解酵素、オキシドレダクターゼまたは植物細胞壁分解酵素から成る 群より選択される、請求項31に記載の細胞。 33.適当なポリペプチドを生産する条件下に、請求項22〜32のいずれか 1項に記載の細胞および/または請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法に より生産された細胞を培養することを含んでなり、前記細胞はDNA配列Pの2 以上のコピーを含んでなり、そして得られる細胞ブロスからポリペプチドを回収 することを含んでなる、DNA配列Pによりコードされる問題のタンパク質を生 産する方法。 34.問題のDNA配列Pの多数のコピーを含んでなる、グラム 陽性細菌、特にバシラス(Bacillus)のマーカー不含細胞。 35.構造IR(1)−P−R−M2−R−IR(2)またはIR(1)−R −M2−R−P−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 Rは部位特異的組換え酵素の標的配列を表し、そして M2は選択可能なマーカー遺伝子を表す、 を含んでなり、前記構造はその側面および外側のいずれかに位置するトランスポ ザーゼ遺伝子Tと会合し、前記構造はグラム陽性細菌、特にバシラスの細胞中で 転移可能であるDNA構築物。 36.構造IR(1)−R−M2−T−R−P−IR(2)、IR(1)−P −R−M2−T−R−IR(2)、IR(1)−R−T−M2−R−P−IR( 2)またはIR(1)−P−R−T−M2−R−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 Rは部位特異的組換え酵素の標的配列を表し、 M2は選択可能なマーカー遺伝子を表し、そして Tはトランスポザーゼ遺伝子Tを表し、前記構造はグラム陽性細菌、特にバシ ラスの細胞中で転移可能である、 を含んでなるDNA構築物。 37.RがプラスミドpAMβ1からのres部位またはファージP1からの lox部位である、請求項35または36に記載のDNA構築物。 38.構造IR(1)−P−R’−M2−R”−IR(2)またはIR(1) −R’−M2−R”−P−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 R’およびR”は平行反復配列を表し、そして M2は選択可能なマーカー遺伝子を表す、 を含んでなり、前記構造はその側面および外側のいずれかに位置するトランスポ ザーゼ遺伝子Tと会合し、前記構造はグラム陽性細菌、特にバシラスの細胞中で 転移可能であるDNA構築物。 39.構造IR(1)−R’−M2−T−R”−P−IR(2)、IR(1) −P−R’−M2−T−R”−IR(2)、IR(1)−R’−T−M2−R” −P−IR(2)またはIR(1)−P−R’−T−M2−R”−IR(2)、 ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 R’およびR”は平行反復配列を表し、 M2は選択可能なマーカー遺伝子を表し、そして Tはトランスポザーゼ遺伝子Tを表し、前記構造はグラム陽性細菌、特にバシ ラスの細胞中で転移可能である、 を含んでなるDNA構築物。 40.選択可能なマーカー遺伝子M1をさらに含んでなり、前記遺伝子M1は M2と異なるか、または同一であることができ、そして前記構造の側面および外 側のいずれかに位置し、IR(1)およびIR(2)内に位置しかつIR(1) およびIR(2)を含んでなる、請求項35〜39のいずれか1項に記載のDN A構築物。 41.トランス作用性移動化要素の存在において接合によるレシピエント細胞 の中へのDNA構築物の転移に要求されるシス作用性DNA配列をさらに含んで なる、請求項35〜40のいずれか1項に記載のDNA構築物。 42.DNA配列Pが問題のポリペプチドをコードする、請求項35〜41の いずれか1項に記載のDNA構築物。 43.DNA配列Pが転位ポリペプチドをコードする、請求項42に記載のD NA構築物。 44.DNA配列Pが分泌されたポリペプチドをコードする、請求項43に記 載のDNA構築物。 45.ポリペプチドが酵素である、請求項42に記載のDNA構築物。 46.前記酵素が、デンプン分解酵素、脂肪分解酵素、タンパク質分解酵素、 セルロース分解酵素、オキシドレダクターゼまたは植物細胞壁分解酵素から成る 群より選択される、請求項45に記載のDNA構築物。 47.ポリペプチドがPrsAである、請求項43に記載のDNA構築物。 48.請求項35〜47のいずれか1項に記載のDNA構築物を含んでなるベ クター。 49.条件複製起点を含んでなる、請求項48に記載のベクター。 50.前記条件複製起点が温度感受性複製起点である、請求項49に記載のD NA構築物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12N 1/21 C12R 1:07) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,B Y,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES ,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.構造IR(1)−P−R−M2−R−IR(2)またはIR(1)−R− M2−R−P−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 Rは部位特異的組換え酵素の標的配列を表し、そして M2は選択可能なマーカー遺伝子を表す、 を含んでなり、前記構造はその側面および外側のいずれかに位置するトランスポ ザーゼ遺伝子Tと会合するDNA構築物。 2.構造IR(1)−R−M2−T−R−P−IR(2)、IR(1)−P− R−M2−T−R−IR(2)、IR(1)−R−T−M2−R−P−IR(2 )またはIR(1)−P−R−T−M2−R−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 Rは部位特異的組換え酵素の標的配列を表し、 M2は選択可能なマーカー遺伝子を表し、そして Tはトランスポザーゼ遺伝子Tを表す、 を含んでなるDNA構築物。 3.RがプラスミドpAMβ1からのres部位またはファージP1からのl ox部位である、請求項1または2に記載のDNA構築物。 4.構造IR(1)−P−R’−M2−R”−IR(2)またはIR(1)− R’−M2−R”−P−IR(2)、ここで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 R’およびR”は平行反復配列を表し、そして M2は選択可能なマーカー遺伝子を表す、 を含んでなり、前記構造はその側面および外側のいずれかに位置するトランスポ ザーゼ遺伝子Tと会合するDNA構築物。 5.構造IR(1)−R’−M2−T−R”−P−IR(2)、IR(1)− P−R’−M2−T−R”−IR(2)、IR(1)−R’−T−M2−R”− P−IR(2)またはIR(1)−P−R’−T−M2−R”−IR(2)、こ こで IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、 Pは問題のDNA配列を表し、 R’およびR”は平行反復配列を表し、 M2は選択可能なマーカー遺伝子を表し、そして Tはトランスポザーゼ遺伝子Tを表す、 を含んでなるDNA構築物。 6.選択可能なマーカー遺伝子M1をさらに含んでなり、前記遺伝子M1はM 2と異なるか、または同一であることができ、そして前記構造の側面および外側 のいずれかに位置し、IR(1)およびIR(2)内に位置しかつIR(1)お よびIR(2)を含んでなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載のDNA構築 物。 7.グラム陽性細菌、特にバシラス(Bacillus)の細胞中で転移する ことができる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のDNA構築物。 8.トランス作用性移動化要素の存在において接合によるレシピ エント細胞の中へのDNA構築物の転移に要求されるシス作用性DNA配列をさ らに含んでなる、請求項I〜7のいずれか1項に記載のDNA構築物。 9.DNA配列Pが問題のポリペプチドをコードする、請求項1〜8のいずれ か1項に記載のDNA構築物。 10.DNA配列Pが転位ポリペプチドをコードする、請求項9に記載のDN A構築物。 11.DNA配列Pが分泌されたポリペプチドをコードする、請求項10に記 載のDNA構築物。 12.ポリペプチドが酵素である、請求項9に記載のDNA構築物。 13.前記酵素が、デンプン分解酵素、脂肪分解酵素、タンパク質分解酵素、 セルロース分解酵素、オキシドレダクターゼまたは植物細胞壁分解酵素から成る 群より選択される、請求項12に記載のDNA構築物。 14.ポリペプチドがPrsAである、請求項10に記載のDNA構築物。 15.請求項1〜14のいずれか1項に記載のDNA構築物を含んでなるベク ター。 16.条件複製起点を含んでなる、請求項15に記載のベクター。 17.前記条件複製起点が温度感受性複製起点である、請求項16に記載のD NA構築物。 18.その構成的DNAの中に、下記のDNA構造IR(1)−P−IR(2 )(式中、IR(1)およびIR(2)はトランスポザーゼ標的配列を表し、そ してPは問題のDNA配列を表し、前記構造はリゾルバーゼ制限酵素の作用によ る2つのRの間のDNA断 片の切除の結果として部位特異的組換え酵素の標的配列であるDNA配列Rを含 んでなるか、またはDNA配列R’/R”の間の相同組換えから生ずるDNA配 列を含んでなる)を含んでなる構築物の少なくとも2つのコピーを組込んでいる 細菌細胞。 19.望ましくない選択可能なマーカー遺伝子を含有しない、請求項18に記 載の細胞。 20.選択可能な抗生物質耐性マーカーをコードするDNA配列を含有しない 、請求項19に記載の細胞。 21.グラム陽性細菌の細胞である、請求項18〜20のいずれか1項に記載 の細胞。 22.バシラス(Bacillus)種またはラクトバシルス(Lactob acillus)種の細胞である、請求項21に記載の細胞。 23.バシラス・ズブチリス、バシラス・リヘニフォルミス、バシラス・レン ツス、バシラス・ブレビス、バシラス・ステアロサーモフィラス、バシラス・ア ルカロフィルス、バシラス・アミロリクファシエンス、バシラス・コアギュラン ス、バシラス・サーキュランス、バシラス・ラウツス、バシラス・メガテリウム 、バシラス・スリンジエンシスから成る群より選択されるバシラス(Bacil lus)種の細胞である、請求項22に記載の細胞。 24.DNA配列Pが問題のポリペプチドをコードする、請求項18〜23の いずれか1項に記載の細胞。 25.DNA配列Pが転位ポリペプチドをコードする、請求項24に記載の細 胞。 26.DNA配列Pが分泌されたポリペプチドをコードする、請求項20に記 載の細胞。 27.ポリペプチドが酵素である、請求項24に記載の細胞。 28.前記酵素が、デンプン分解酵素、脂肪分解酵素、タンパク質分解酵素、 セルロース分解酵素、オキシドレダクターゼまたは植物細胞壁分解酵素から成る 群より選択される、請求項27に記載の細胞。 29.そのゲノムDNAの中に問題のDNA配列の2以上のコピーを組込み、 そして望ましくない選択可能なマーカーをコードするDNA配列を含有しない細 菌細胞を構築する方法であって、 a) トランスポザーゼ遺伝子Tおよび必要に応じて選択可能なマーカー遺伝 子M1と会合した構造IR(1)−P−R−M2−R−IR(2)またはIR( 1)−R−M2−R−P−IR(2)を含んでなる請求項1、3および6〜14 のいずれか1項に記載のDNA構築物を含んでなる第1ベクターを宿主細胞の中 に導入し、 b) それらのゲノムの中に構造IR(1)−P−R−M2−R−IR(2) またはIR(1)−R−M2−R−P−IR(2)を含んでなるM1-、M2-で ある細胞について選択し、 c) 部位特異的リコンビナーゼをコードするDNA配列を含んでなる第2ベ クターを工程b)において選択された細胞の中に導入して、細胞のゲノムから構 造R−M2またはM2−Rを切除し、これにより構造IR(1)−R−P−IR (2)またはIR(1)−P−R−IR(2)を組込んだ細胞を獲得し、 d) 工程c)から得られた細胞を第2プラスミドのためにキュアーし、そし て必要に応じて e) 工程a〜dを1または2回以上反復して、構造IR(1)−R−P−I R(2)またはIR(1)−P−R−IR(2)の1または2以上の追加のコピ ーを含んでなる細菌細胞を生産する、 ことを含んでなる方法。 30.そのゲノムDNAの中に問題のDNA配列の2以上のコピ ーを組込み、そして望ましくない選択可能なマーカーをコードするDNA配列を 含有しない細菌細胞を構築する方法であって、 a) 必要に応じて選択可能なマーカー遺伝子M1と会合した構造IR(1) −R−M2−T−R−P−IR(2)、IR(1)−P−R−M2−T−R−I R(2)、IR(1)−R−T−M2−R−P−IR(2)またはIR(1)− P−R−T−M2−R−IR(2)を含んでなる請求項2、3および6〜14の いずれか1項に記載のDNA構築物を含んでなる第1ベクターを宿主細胞の中に 導入し、 b) それらのゲノムの中にa)において識別された構造の1つを含んでなる M1-、M2+である細胞について選択し、 c) マーカー遺伝子M2のコピー数が増加した細胞について選択し、 d) 部位特異的リコンビナーゼをコードするDNA配列を含んでなる第2ベ クターを工程b)において選択された細胞の中に導入して、細胞のゲノムから構 造R−M2−T、R−T−M2、M2−T−RまたはT−R−M2を切除し、こ れにより構造IR(1)−R−P−IR(2)またはIR(1)−P−R−IR (2)を組込んだ細胞を獲得し、 e) 工程d)から得られた細胞を第2プラスミドのためにキュアーし、そし て必要に応じて f) 工程a〜eを1または2回以上反復して、構造IR(1)−R−P−I R(2)または IR(1)−P−R−IR(2)の1または2以上の追加のコ ピーを含んでなる細菌細胞を生産する、 ことを含んでなる方法。 31.第2プラスミドがキュアー可能である、請求項29または30に記載の 方法。 32.そのゲノムDNAの中に問題のDNA配列の2以上のコピーを組込み、 そして望ましくない選択可能なマーカーをコードするDNA配列を含有しない細 菌細胞を構築する方法であって、 a) トランスポザーゼ遺伝子Tおよび必要に応じて選択可能なマーカー遺伝 子M1と会合した構造IR(1)−P−R’−M2−R”−IR(2)またはI R(1)−R’−M2−R”−P−IR(2)を含んでなる請求項4および6〜 14のいずれか1項に記載のDNA構築物を含んでなる第1ベクターを宿主細胞 の中に導入し、ここでR’およびR”は平行反復配列を表し、 b) それらのゲノムの中に構造IR(1)−P−R’−M2−R”−IR( 2)またはIR(1)−R’−M2−R”−P−IR(2)を含んでなるM1- 、M2+である細胞について選択し、 c) DNA配列R’およびR”の間の相同組換えを起こさせて、選択可能な マーカー遺伝子M2を切除し、これにより構造IR(1)−R’/R”−P−I R(2)またはIR(1)−P−R’/R”−IR(2)(ここでR’/R”は 共通の組換え配列を表す)を組込んだ細胞を獲得し、そして必要に応じて d) 工程a〜cを1または2回以上反復して、DNA構造IR(1)−R’ /R”−P−IR(2)またはIR(1)−P−R’/R”−IR(2)の1ま たは2以上の追加のコピーを含んでなる細菌細胞を生産する、 ことを含んでなる方法。 33.そのゲノムDNAの中に問題のDNA配列の2以上のコピーを組込み、 そして望ましくない選択可能なマーカーをコードするDNA配列を含有しない細 菌細胞を構築する方法であって、 a) 必要に応じて選択可能なマーカー遺伝子M1と会合した構造IR(1) −R’−M2−T−R”−P−IR(2)、IR(1 )−P−R’−M2−T−R”−IR(2)、IR(1)−R’−T−M2−R ”−P−IR(2)またはIR(1)−P−R’−T−M2−R”−IR(2) を含んでなる請求項5〜14のいずれか1項に記載のDNA構築物を含んでなる 第1ベクターを宿主細胞の中に導入し、ここでR’およびR”は平行反復配列を 表し、 b) それらのゲノムの中にa)において識別した関係する構造を含んでなる M1-、M2+である細胞について選択し、 c) 選択可能なマーカー遺伝子M2のコピー数が増加した細胞について選択 し、 d) DNA配列R’およびR”の間の相同組換えを起こさせて、選択可能な マーカー遺伝子M2を切除し、これにより構造IR(1)−R’/R”−P−I R(2)またはIR(1)−P−R’/R”−IR(2)(ここでR’/R”は 共通の組換え配列を表す)を組込んだ細胞を獲得し、そして必要に応じて e) 工程a〜dを1または2回以上反復して、DNA構造IR(1)−R’ /R”−P−IR(2)またはIR(1)−P−R’/R”−IR(2)の1ま たは2以上の追加のコピーを含んでなる細菌細胞を生産する、 ことを含んでなる方法。 34.選択可能なマーカー遺伝子M2が逆選択可能な遺伝子、例えば、amd 遺伝子またはthy遺伝子であり、そして、工程c)に引き続いて、逆選択可 能な遺伝子の非存在について選択を行う、請求項32または33に記載の方法。 35.工程a)を接合により達成し、第1ベクターがトランス作用性移動化要 素の存在における接合による細菌細胞の中へのベクターの転移のために要求され るシス作用性DNA配列をさらに含んでなり、第1ベクターが前記トランス作用 性移動化要素をコードする 少なくとも1つのDNA配列をさらに含んでなるドナー細胞の集団の中に存在し 、前記ドナー細胞の集団は、接合による前記ドナー細胞の集団からレシピエント 細胞の集団へのベクターの転移を可能とする条件下に、レシピエント細菌細胞の 集団と混合されている、請求項29〜34のいずれか1項に記載の方法。 36.工程a)に従い導入されたDNA構築物が複製起点をさらに含んでなる 、請求項29〜35のいずれか1項に記載の方法。 37.前記複製起点が条件的である、請求項36に記載の方法。 38.工程a)〜e)を1または2回以上反復する、請求項29〜37のいず れか1項に記載の方法。 39.前記DNA配列Rおよび部位特異的リコンビナーゼをコードするDNA がプラスミドpAMβ1から誘導される、請求項29〜38のいずれか1項に記 載の方法。 40.必要に応じてRまたはR’/R”をさらに含んでなる、組込まれたDN A構築物IR(1)−P−IR(2)を増幅して、前記DNA構築物の2または それ以上のコピーを含んでなる細胞を得る、請求項29〜39のいずれか1項に 記載の方法。 41.構築すべき細胞がグラム陽性細菌の細胞である、請求項29〜40のい ずれか1項に記載の方法。 42.前記細胞がバシラス(Bacillus)種1またはラクトバシルス( Lactobacillus)種の細胞である、請求項41に記載の方法。 43.前記細胞が、バシラス・ズブチリス、バシラス・リヘニフォルミス、バ シラス・レンツス、バシラス・ブレビス、バシラス・ステアロサーモフィラス、 バシラス・アルカロフィルス、バシラス・アミロリクファシエンス、バシラス・ コアギュランス、バシラス・サーキュランス、バシラス・ラウツス、バシラス・ メガテリウム 、バシラス・スリンジエンシスから成る群より選択されるバシラス(Bacil lus)種の細胞である、請求項42に記載の方法。 44.適当なポリペプチドを生産する条件下に、請求項18〜28のいずれか 1項に記載の細胞および/または請求項29〜43のいずれか1項に記載の方法 により生産された細胞を培養することを含んでなり、前記細胞はDNA配列Pの 2以上のコピーを含んでなり、そして得られる細胞ブロスからポリペプチドを回 収することを含んでなる、DNA配列Pによりコードされる問題のタンパク質を 生産する方法。 45.問題のDNA配列Pの多数のコピーを含んでなる、グラム陽性細菌、特 にバシラス(Bacillus)のマーカー不含細胞。
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