JPH10504767A - 着脱可能頂部を備えた軸工具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 エンドミル等の軸工具が軸部（２）と切削部（１）を含んで成る。切削部（１）は一体成形セメンテッドカーバイドの単一個片体であって、工作物と作動係合するための切刃具備部分（３）とネジ部分（４）とを含んで成る斯ゝる単一個片体から成る。ネジ部分（４）は軸部（２）にある対応するネジ付き穴に螺結される。このようにして、該切削部と該軸部の間では非常に簡単且つ効果的な継合が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】 着脱可能頂部を備えた軸工具 本発明は請求項１に係る、金属切削工作のための着脱可能頂部を備えた軸工具 に関する。 多くの回転切削工具はホルダに工具を固定するための軸部とセメンテッドカー バイド、種々のセラミック、多結晶ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素等の硬質材 料の切刃を含んで成る切削作動部とを含んで成る。セメンテッドカーバイドは被 覆したものや未被覆のものであり得る。通常、切刃は固定されて切削作動部の実 労切削部分を構成する切削インサートにおける１以上のエッジラインから成る。 この切削インサートはスクリュー（ねじ）を導入する貫通孔を有していて、多く の場合スクリューによって固定される。切削インサートは、その他の場合にはク ランプ或いはこれに類似の固定子やスクイーズ機素によって、或いは半田付けや ロウ付けによって固定される。これらの周知の固定機構はそれ自体満足に機能す るものであるが、種々の不都合によって損なわれる。従って、スクリューとクラ ンプは、例えば繰り返し締結及び／或いは過剰に強い締結によって破裂したり、 或いは振動により時として緩んでしまう可能性があり、緩む場合の最良のケース では再締結を必要とするものであるが、最悪のケースでは工具故障の原因になり 得る。更に、半田付けは半田付け時の熱により、特に半田付け継ぎ目（シーム） において、脆くなり且つマイクロクラックの発生原因となり得る。更には、ダメ ージを受けた半田付け切削インサートは取り替えることが出来ないので、工具全 体を処分せざる得なくなり、必然的にコスト高を招く。スクリューを係留（ロッ ク）することに関連した別の不利益は、 割付可能（インデキシャブル）インサートを固定するために、特には数十、或い は数百の切削インサートを取付けたり、取り外したり、或いは割付したりする際 に、係留用スクリューを螺結したり、解除したりするのに時間を要することであ る。 エンドミル、ドリル等の体積が相対的に小さい工具は通常は、単一個片で一体 的に作られているので、切刃と同じ硬質材から出来ている。これはスクリュージ ョイント、クランプジョイント、半田付けシーム等の境界層が回避されるという 利益をもたらす。他方、この「全体式解法」は高価で、時として脆くなり且つ熱 変動に敏感な硬質材料をそれの必要ではない工具部分に、例えば軸部に、も出現 させる事態をもたらす。 更に別の固定機構はクサビ、ドローバー、その他を含んで成る。 相対的に嵩張り、材料量が多くなる回転切削工具に関連して言える欠陥は各個 別工具がそれ自体の材料を必要とする軸部を、当該軸部が切削作動部と同じ程度 には摩耗されない事実にも拘らず、要求することにある。 従って、本発明の第１の目的は先ずは回転切削工具であって、当該工具の軸部 と切削作動部の両者間を連結することが出来る単純な固定機構を含んで成る斯ゝ る工具を提供することにある。 本発明の第２の目的は工具製作において材料消費を減じることにある。 本発明の更に別の目的は相対的に可撓性が高く且つ多様な価値を有する工具シ ステムの基礎を設定することにある。 これらの目的と更に別の目的は請求項１の特徴部分に規定された構成を備えた 切削工具を形成することによって、驚くほどに単純な態様で達成された。 非限定的な説明のために、これから本発明の１実施例を添付図面 に関して更に説明する。図面において： 図１は本発明に係るエンドミルの側面図であり、そして 図２は図１に係るエンドミルの頂面図である。 本発明に係るエンドミルは頂部、即ち切削作動部１、と軸部２とを含んで成る 。本発明の必須の構成は切削作動部１が一体個片として、切刃を備えた部分３と ネジ部を備えた部分４とを含む斯ゝる個片で作られていることにある。部分３の 形状は本発明の必須の特徴ではない。図示の例によれば、この個片は螺旋状に捩 じられた主切刃５と工具の回転軸線に延入している端切刃６とを有するボールエ ンドミルに形成されている。各対の隣り合う主切刃の間には、チップフルート７ が延在している。切刃を備えた切刃部分３の他の可能例はストレートエンドミル 、サイドエンドミル、並びに円筒形カッタである。 本発明のもう１つの必須構成は切削作動部１がネジ部分４として、これが軸部 ２の円形端面の穴にネジ込まれるように企図されていて、当該穴が対応する内ネ ジを具備している斯ゝるネジ部分を含んで成ることにある。このようなネジ形式 は本発明の必須事項ではない。従って、ネジ部分４と穴８は種々のネジ形式のも の、例えば各々が三角基本形のＶ字ネジ（例えばノーマルメトリックネジ、或い は所謂Ｍ−ネジ）、種々のパイプネジ、台形・正方形ネジ、所謂丸ネジ等の周知 のものであり得る。ネジの連接線は円筒を描くものであり得るが、図１に示すよ うに円錐形の連接形状を有するものが好ましい。円錐形ネジの利点は勿論このネ ジが短い回動作によって、適切な事例としては２回転未満の動作によって互いに 係合されたり、解除されたりすることが可能となることである。ネジは縦方向に 延在する円錐台形の部分を含んだものあり得るが、基本的に円筒形或いは円錐形 の面上に連続的に且つ中断されない状態で形成されて いるのが適切である。 軸部２に対する出米るだけ安定した切削作動部１の固定を可能ならしめるため には、両部は半径方向当接面及び／或いは軸方向当接面、適切には両方の当接面 を具備するのが好ましい。図１によれば、半径方向当接面は１方では切削作動部 のネジに対してそれより上位と下位とに夫々配位している２つの円筒形の外包囲 面１１、１２から成り、他方では前者と協労するものであって、穴ネジに対して その中で上位と下位とに夫々配位している円筒形の内包囲面１３、１４から成る 。軸方向当接面として、１方には切刃を備えた切削作動部の部分３とネジ部分４ の間で半径方向平面上に配位しているリング形肩部１５が、他方には軸部２に配 位しているものであって前者と協労するリング形肩部１６が機能する。ネジ部分 ４と穴８を、ネジの上方に配置された、即ち包囲面１１に対応する位置にある、 １つだけの半径方向当接面を備えた形態で以て形成することも可能である。 工具の使用中にネジが締結解除されるのを回避するために、ネジの方向は回転 方向と同じでなければならない。図示の例によれば、工具は時計方向に回転する ので、ネジ部分４は右手ネジを有している。 ネジを備えた切削作動部の製作は正常な成形プレス法によっては不可能である か、出来るとしても極めて複雑になるので、切削インサートは方法自体既知の射 出成形法によって作られる。プラスチック業界では、この方法は種々の物品を製 作するための普通の製造技術である。熱可塑性或いは熱硬化性のポリマーから成 る、或いは含むペーストを加熱し、次いでこれを所望形状の金型にダイを通じて 注入する。粉末冶金学の場合には、射出成形法をセメンテッドカーバイド等の金 属粉末の比較的複雑な物品を製作するために使用する 。セメンテッドカーバイド粉末は次にポリマーと混合させる。モールド成形の後 、ポリマーを除去し、その後に物品を対応する工具プレス成形品の場合と実質的 に同じ方法で焼結する。 穴８に対して切削作動部１を簡単に螺結したり、解除したりするために、切削 作動部は切刃具備部分３とネジ部分４の間の短い円筒形部分９として、１以上の 凹所１０を有している斯ゝる円筒形部分を具備させている。当該凹所は切削作動 部１を適当なキーによって螺結したり、解除したりするためのキーグリップとし て機能するように企図されている。 軸部２は工具鋼等のスチールで作るのが適切である。 以上説明した構成によって、数多くの利益が達成される。従って、種々のネジ 切り頂部１を、ホルダから或いはフライス工作機の、例えばストレートエンドミ ルからボールエンドミルに、或いは１の直径から別の直径に、軸部２を離脱させ ることなく取り替えることが極めて容易且つ迅速に出来る。更に、既知の技法に おいて要求されるような格別の機素としてスクリュー、クランプ、クサビ、ドロ ーバー等は更に必要とされない。如何なる不可逆性の半田付けシームも必要とさ れない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホルムストローム，ペル−アンデルス スウェーデン国，エス−811 31 サンド ビッケン，ストルガタン 36 デー

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．切削作動部（１）と軸部（２）を含んで成る金属切削工作用の軸工具にお いて、 該切削作動部が一体成形セメンテッドカーバイドの単一個片体であって、工作 物と係合するための切刃具備部分（３）と該軸部（２）にあるネジ付き穴（８） に螺結される対応するネジ部分（４）とを含んで成る斯ゝる単一個片体として製 作されていることを特徴とする金属切削工作用の軸工具。 ２．該切削作動部（１）と該軸部（２）とは該軸部に対する該切削作動部の固 定を安定させるために、互いに協労する半径方向当接面（１１、１２、１３、１ ４）と軸方向当接面（１５、１６）とを夫々含んで成ることを特徴とする請求項 １に記載の軸工具。 ３．該切削作動部がボールエンドミル、ストレートエンドミル、サイドミリン グカッタ、或いは円筒カッタとして作られていることを特徴とする請求項１或い は２に記載の軸工具。 ４．該ネジ部分（４）と該穴（８）が円錐形状を有していることを特徴とする 請求項１、２或いは３に記載の軸工具。 ５．該切削作動部は該穴（８）の該ネジ部分（４）に対する締結と解除の作動 のために適当なキーに適用するキーグリップとして機能するように企図された１ つ以上の凹所（１０）を具備していることを特徴とする請求項１、２、３或いは ４に記載の軸工具。