JPH1050328A - 高分子固体電解質フィルムの電極への固定方法並びにそれを用いた電池及びその製造方法 - Google Patents

高分子固体電解質フィルムの電極への固定方法並びにそれを用いた電池及びその製造方法

Info

Publication number
JPH1050328A
JPH1050328A JP8203810A JP20381096A JPH1050328A JP H1050328 A JPH1050328 A JP H1050328A JP 8203810 A JP8203810 A JP 8203810A JP 20381096 A JP20381096 A JP 20381096A JP H1050328 A JPH1050328 A JP H1050328A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
film
polymer solid
solid electrolyte
electrolyte film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8203810A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3584331B2 (ja
Inventor
Motoyuki Hirata
元之 平田
Junji Yotsuyanagi
淳二 四ツ柳
Toshikazu Moriguchi
敏和 森口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP20381096A priority Critical patent/JP3584331B2/ja
Publication of JPH1050328A publication Critical patent/JPH1050328A/ja
Priority to US09/775,619 priority patent/US20030205322A2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3584331B2 publication Critical patent/JP3584331B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Primary Cells (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子固体電解質フィルムを電極に固定する
方法、並びにその方法により得られる電池及びその製造
方法を提供する。 【解決手段】 高分子固体電解質フィルムを多孔質電極
に載置する方法において、多孔質電極内部を減圧にする
ことにより固定する。かかる方法により組み立てた電池
に電解液を減圧含浸することにより電池を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子固体電解質
フィルムを電極に固定する方法、並びにその固定方法を
利用する電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子固体電解質(以下「SPE」とい
う)は、固体状態で高いイオン伝導性を示す高分子物質
であり、各種センサー、燃料電池などを初め、次世代電
池、光電池、エレクトロクロミック素子などへの応用を
目的として開発が進められている。SPEに高いイオン
伝導性を付与するには、ガラス転移温度が低い方が有利
であるが、フィルム強度が低下するため工業的にその取
り扱いが困難になるという欠点がある。また、有機溶剤
を添加する方法も提案されているが、強度低下を招く結
果となり、ますますその取り扱いを困難にしている。し
たがって、SPEを電極に積層する方法としては、電極
面に直接SPEプレポリマーを塗布し、架橋硬化する方
法が考えられる。しかし、塗布法ではSPE層の厚さ管
理が難しく、均質な薄膜を得るのが困難であった。そこ
で、SPEをフィルム化して電極に固定しようとする方
法が試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
方法では、一般にSPEフィルムは強度が弱く、破損す
ることなく電極に固定することが難しい上、電解液を含
有したSPEフィルムは吸湿性が強く、低含水量を維持
して電極に固定するのが困難であるという問題があっ
た。本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであ
り、簡便な方法でSPEフィルムを電極に固定する方
法、並びにその方法を利用する電池の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、(1)多孔質電極内部を減圧にしてSP
Eフィルムを固定する、(2)吸湿性の高い電解質は電
池を組み立てた後含浸する、という方法により上記目的
を達成しうることを見いだし、この知見に基づいて本発
明を完成するに至った。すなわち、本発明は、高分子固
体電解質フィルムを電極に固定する方法において、電気
化学的活性物質からなる多孔質電極内部を減圧にするこ
とを特徴とする高分子固体電解質フィルムの電極への固
定方法を提供するものである。また、本発明は、該固定
方法により高分子固体電解質フィルムを多孔質電極に固
定した後、該電極に電解液を減圧含浸することを特徴と
する電池の製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における多孔質電極は、電
気化学的活性物質からなり、具体例としては、酸化コバ
ルト,酸化マンガン,酸化バナジウム,酸化ニッケル,
酸化モリブデン等の金属酸化物、硫化モリブデン,硫化
チタン,硫化バナジウム等の金属硫化物、ポリアニリ
ン,ポリアセチレンおよびその誘導体,ポリパラフェニ
レンおよびその誘導体,ポリピロールおよびその誘導
体,ポリチェニレンおよびその誘導体等の導電性高分
子、天然黒鉛,人造黒鉛,気相法黒鉛,石油コークス,
石炭コークス,フッ化黒鉛,ピッチ系炭素,ポリアセン
等の炭素材料などが挙げられる。
【0006】また、本発明におけるSPEは、重合性化
合物と溶媒又は電解質を含む溶媒と混合した後、重合反
応させて得られるものである。本発明におけるSPEフ
ィルムとしては、前者の重合性化合物と溶媒のみの組成
物を用いるのが好ましい。重合反応としては、熱重合の
他、可視光、紫外線、電子線、γ線、X線などの活性光
線を用いて行うことができる。
【0007】重合性化合物としては、ヘテロ原子を少な
くとも1個有する官能性モノマーまたはオリゴマーが挙
げられる。具体例としては、メタクリル酸−ω−メチル
オリゴオキシエチルエステル等のオキシアルキレン鎖を
有する(メタ)アクリルエステルおよびジ(メタ)アク
リルエステル;メタクリル酸メチル、アクリル酸n−ブ
チル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリ
ルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、アクリ
ロイルモルホリン、メタクリロイルモルホリン、N,N
−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の
(メタ)アクリルアミド系化合物;N−ビニルアセトア
ミド、N−ビニルホルムアミド等のN−ビニルアミド系
化合物;エチルビニルエーテル等のアルキルビニルエー
テル;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト等の多官能性(メタ)アクリレート;フェニルグリシ
ジルエーテルアクリレートヘキサメチレンジイソシアネ
ートウレタンプレポリマー、フェニルグリシジルエーテ
ルアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプ
レポリマー等の各種ウレタンアクリレートプレポリマー
などが挙げられる。
【0008】さらには、一般式が次式で示されるウレタ
ン結合及びオキシアルキレン基を有する重合性化合物が
挙げられる。 CH2 =C( R1)CO[O(CH2)X (CH(C
3))YZ NHCOO−R2 − (式中、R1 は水素またはアルキル基を、R2 はオキシ
アルキレン基を含む2価の有機基で、直鎖状、分岐状、
環状構造のいずれからなるものでもよく、炭素、水素お
よび酸素以外の元素が含まれていてもよい。XおよびY
はそれぞれ独立して0または1〜5の整数を、Zは0ま
たは1〜10の整数を表す。但し、X=0およびY=0
のときはZ=0である。(CH2)と(CH(CH3)) は
不規則に配列していてもよい。また、同一分子中に複数
個の上記式で表されるユニット中のR1 、R2 および
X、Y、Zの値はそれぞれのユニット毎に独立であり、
同じである必要はない。)
【0009】上式で示される化合物の具体例としては、
N−メタクリロイルカルバミド酸−ω−メチルオリゴオ
キシエチルエステル、メタクリロイルオキシエチルカル
バミド酸−ω−メチルオリゴオキシエチルエステル等が
挙げられる。これらの重合性化合物は1種でもよく、2
種以上を混合して用いてもよい。以上の重合性化合物の
中でも、ウレタン結合及びオキシアルキレン基を有する
化合物が好ましく、例えばオキシアルキレン鎖含有ウレ
タン(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、オ
キシアルキレン鎖含有(メタ)アクリルエステル、(メ
タ)アクリルアミド系化合物等が挙げられ、とくにオキ
シアルキレン鎖含有ウレタン(メタ)アクリレートが好
適である。
【0010】また、得られる高分子を架橋体にするため
に少なくとも1種の多官能重合性化合物を共重合成分と
して混合して用いることもできる。共重合可能な架橋性
の多官能重合性化合物としては、例えば、分子量100
0以下のポリアルキレングリコール(例えばオリゴエチ
レンオキシド、ポリエチレンオキシド、オリゴプロピレ
ンオキシド、ポリプロピレンオキシド等)のジアクリレ
ートもしくはジメタクリレート、直鎖,分岐もしくは環
式の炭素数2〜20個のアルキレングリコール(例えば
エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−
ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9
−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、シクロ
ヘキサン−1,4−ジオール)のジアクリレートもしく
はジメタクリレート、グリセリン,トリメチロールプロ
パン,ペンタエリスリトール,ソルビトール,グルコー
ス,マンニット等のごとき3個以上のOH基を有する直
鎖,分岐もしくは環式の多価アルコールの2個以上のO
H基がアクリロイルオキシ基もしくはメタクリロイルオ
キシ基に置き換わった多官能アクリレートもしくはメタ
クリレート化合物(例えば、トリメチロールプロパント
リアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート(TMPTM)、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート(PETA)、ペンタエリスリ
トールトリメタクリレート(PETM)、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタ
エリスリトールヘキサメタクリレート(DPHM)
等)、前記多価アルコールの2個以上のOH基がアクリ
ロイルオキシ−オリゴ(またはポリ)エチレンオキシ
(またはプロピレンオキシ)基に置き換わった分子量2
000以下の多官能アクリレート化合物、前記多価アル
コールの2個以上のOH基がメタクリロイルオキシ−オ
リゴ(またはポリ)エチレンオキシ(またはプロピレン
オキシ)基に置き換わった分子量2000以下の多官能
メタクリレート化合物、トリレンジイソシアナートとヒ
ドロキシアルキルアクリレート(またはメタクリレー
ト)(例えばヒドロキシエチルアクリレート)反応物等
のごとき芳香族ウレタンアクリレート(メタクリレート
化合物)、ヘキサメチレンジイソシアナート等の脂肪族
ジイソシアナートとヒドロキシアルキルアクリレート
(またはメタクリレート)(例えばヒドロキシエチルメ
タクリレート)反応物等のごとき脂肪族ウレタンアクリ
レート(またはメタクリレート)化合物、ジビニルベン
ゼン、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン等のジビニ
ル化合物、ジアリルフタレート、ジアリルカーボネート
等のジアリル化合物等が挙げられる。本発明に用いるS
PEとしては、イオン伝導度が通常10-5S/cm以上
であり、5×10-5〜10-1S/cmがより好ましい。
【0011】また、電解質としては、LiClO4 、L
iBF4 、LiAsF6 、LiCF3 SO3 、LiPF
6 、Li(CF3 SO32 N、LiI、LiBr、L
iSCN、NaI、Li210Cl10、LiCF3 CO
2 、NaBr、NaSCN、KSCN、MgCl2 、M
g(ClO4)2 、(CH3)4 NBF4 、(CH3)4 NB
r、(C25)4 NClO4 、(C25)4 NI、(C
37)4 NBr、(n−C49)4 NClO4 、(n−
49)4 NI、(n−C511)4NIなどが挙げられ
る。これらの中でも、LiBF4 ,LiClO4 ,Li
PF6 等のLi塩、(C25)4 NClO4 等の4級ア
ンモニウム塩が好ましい。これらの電解質の配合割合
は、重合性化合物100重量部に対し、一般に0.1〜
70重量部であり、1〜50重量部が好ましく、特に1
〜30重量部が好適である。
【0012】さらに、本発明に用いるSPEには、所望
により溶媒、重合開始剤などを配合してもよい。溶媒と
しては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロ
フラン、1,3−ジオキシラン、4,4−ジメチル−
1,3−ジオキサン、γ−ブチロラクトン、ジエチルカ
ーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカー
ボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネ
ート、ブチレンカーボネート、スルホラン、3−メチル
スルホラン、t−ブチルエーテル、i−ブチルエーテ
ル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシメ
トキシエタン、メチルジグライム、メチルトリグライ
ム、メチルテトラグライム、エチルグライム、エチルジ
グライムなどが挙げられる。これらは1種でもよく、2
種以上を混合して用いてもよい。
【0013】重合開始剤としては、アゾビスイソブチロ
ニトリル,ベンゾイルパーオキサイド等のラジカル加熱
重合開始剤、ベンジルメチルケタール,ベンゾフェノン
等のラジカル光重合開始剤、CF3 COOH等のプロト
ン酸、BF3 ,AlCl3 等のルイス酸等のカチオン重
合触媒、ブチルリチウム,ナトリウムナフタレン,リチ
ウムアルコキシド等のアニオン重合触媒等が挙げられ
る。
【0014】本発明におけるフィルム基材としては、特
に制限されるものはなく、例えば、ポリエチレン,ポリ
プロピレンなどのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポ
リエステル、ポリアミドなど一般の熱可塑性樹脂を用い
ることができる。また、フィルムとしては無延伸でも延
伸したものであってもよい。基材の厚さとしては、一般
に1〜5000μmであり、好ましくは1〜1000μ
mであり、とりわけ5〜100μmが好適である。
【0015】本発明における積層フィルムは、上記SP
Eをフィルム基材に積層して得られるものである。積層
する方法としては、ドクターナイフ法など公知の塗布方
法を用いることができ、その後熱重合等により重合、固
化して得られる。また、フィルム基材面に金属又は金属
酸化物等の薄膜を形成したものを用いると濡れ性及び剥
離性の点でより好ましい。積層フィルムにおけるSPE
膜の厚さは、通常1〜1000μmであり、好ましくは
1〜300μm、特に1〜50μmが好適である。
【0016】本発明のSPEフィルムの固定方法は、前
記積層フィルムのSPE膜面を多孔質電極面に重ね合わ
せ、しかる後、多孔質電極内を減圧にすることにより固
定するものである。減圧する方法としては、例えば、焼
結金属などのような通気性材料の上に多孔質電極を載置
し、通気性材料の他面側を真空ポンプなどを用いて減圧
にする方法が挙げられる。
【0017】本発明における電池は、上記の固定方法に
より組み立てられた電池に電解液を減圧下で含浸させて
得られるものである。含浸後の電池は熱重合など前記の
方法を用いて固化すればよい。また、含浸する際、電解
質がSPE膜層に拡散することを考慮して、最大イオン
伝導度を示す電解質濃度(一般に1mol/l程度であ
る)よりも高濃度にしておくのが好ましい。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 実施例1 SPEとして下記重合性化合物 33重量%、
【化1】 (式中、m=25、Rはモル比で水素:メチル基=7:
3である) 溶剤(エチレンカーボネート75重量%とプロピレンカ
ーボネート25重量%からなる混合物)67重量%から
なる混合物A 100重量部に、イルガキュアー500
(チバガイギー社製、重合開始剤)0.25重量部を添
加して混合溶液を調製した。
【0019】フィルム基材として、片面にアルミナが蒸
着された、厚さ12μmのポリエステルフィルムを用
い、該基材のアルミナ蒸着面に上記混合溶液を30μm
の厚さでコーターを用いてコートした。次いで、コート
された混合溶液の上面より紫外線を照射し、架橋固化さ
せてSPE積層フィルムを得た。さらに、その上から厚
さ30μmのOPPフィルムを重ねて3層フィルムを作
製した。基材より一回り小さい、厚さ15μmの銅箔
に、天然黒鉛粉末にバインダーとしてポリフッ化ビニリ
デン(PVDF)を3重量%混合したものを負極として
厚さ85μmにコートされた電極を用いた。電極を厚さ
2mmのステンレス製焼結板の上に置き、上記3層フィ
ルムからOPPフィルムを取り除いた面を重ね合わせ、
上記焼結板の背面を真空ポンプにより減圧する。SPE
膜が電極に密着したのを確認してから、減圧を継続しな
がらポリエステルフィルムを剥離し、電極上にSPE膜
のみを固定する。
【0020】次に、厚さ25μmのアルミ箔に、コバル
ト酸リチウム(LiCoO2 )粉末を100μmの厚さ
にコートされた陽極を上記と同様にして固定し電池を組
み立てた。組み立てられた電池を、電解質塩としてLi
ClO4 を100重量部当たり10重量部添加した溶剤
(ジエチルカーボネート:エチレンカーボネート=1:
1)と前記重合化合物を6:1の割合で混合した混合液
Bに日本油脂製熱開始剤パーロイルTCPを500pp
m添加した液中に浸漬し、真空ポンプを用いて減圧し含
浸させる。含浸させた電池を温度80℃で30分間熱重
合させ固化させて固体電池を作製した。得られた電池
(大きさ:2cm×2cm)を作動電圧2.5〜4.2
V、電流0.2mA/cm2 の条件で充放電を10回繰
り返したところ、最大放電容量は9.8mAhであっ
た。さらに、この電池を電流2mA/cm2 で充放電を
10回繰り返したところ最大放電容量は8.9mAhで
あった。
【0021】実施例2 実施例1と同様にして3層フィルムを作製した。3層フ
ィルムからOPPフィルムを取り除いた後、混合物Aを
5μmの厚さにコートしてから電極に重ね合わせた。後
は、実施例1と同様にして減圧密着させたのち紫外線を
照射してSPEと電極とを完全に密着させる。その後は
実施例1と同様に行った。得られた電池を実施例1と同
様充放電を行ったところ、最大放電容量はそれぞれ9.
5mAhおよび8.6mAhであった。
【0022】実施例3 混合物A 100重量部に対し、LiClO4 10重量
部及びイルガキュアー500 0.25重量部を添加し
た混合液を用いた以外は実施例1と同様に行った。得ら
れた電池を実施例1と同様充放電を行ったところ、最大
放電容量はそれぞれ9.9mAhおよび9.0mAhで
あった。
【0023】比較例1 実施例2において、減圧操作を行わなかったところ、S
PEと電極との間の接着力が弱く、電極上に固定するこ
とができなかった。
【0024】比較例2 実施例2において、コートする電解質の厚さを30μm
にし、減圧操作を行わなかったところ、ポリエステルフ
ィルムを剥離する際、銅箔から負極ごと剥離しやすく固
定が困難であった。わずかに固定に成功した電池につい
て、その性能を評価したところ、最大放電容量はそれぞ
れ9.4mAhおよび4.8mAhであり性能的にも劣
るものであった。
【0025】
【発明の効果】本発明のSPEフィルムの固定方法は、
簡便な方法であるにも拘わらず、薄く、かつ均一な膜厚
が得られるという特徴があり、本方法により得られる固
体電池はショート等がなく、高性能であるので有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 75:00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子固体電解質フィルムを電極に固定
    する方法において、電気化学的活性物質からなる多孔質
    電極内部を減圧にすることを特徴とする高分子固体電解
    質フィルムの電極への固定方法。
  2. 【請求項2】 重合により高分子固体電解質となる重合
    性化合物を予め塗布した多孔性電極面に高分子固体電解
    質フィルムを重ねた後、該電極内部を減圧にすることを
    特徴とする高分子固体電解質フィルムの電極への固定方
    法。
  3. 【請求項3】 高分子固体電解質フィルムは室温におけ
    るイオン伝導度が10-5S/cm以上である請求項1ま
    たは請求項2記載の固定方法。
  4. 【請求項4】 高分子固体電解質フィルムがウレタン結
    合及びオキシアルキレン基を有する架橋重合体を含有す
    るものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の固定
    方法。
  5. 【請求項5】 電極に塗布する重合性化合物がウレタン
    結合及びオキシアルキレン基を有するものである請求項
    2記載の固定方法。
  6. 【請求項6】 高分子固体電解質フィルムが溶媒のみを
    含有するものである請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の固定方法。
  7. 【請求項7】 高分子固体電解質フィルムが電解液を含
    有するものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    固定方法。
  8. 【請求項8】 基材フィルム上に高分子固体電解質フィ
    ルムを形成した積層フィルムを用いて請求項1〜7のい
    ずれか1項に記載の固定方法により多孔質電極に積層フ
    ィルムを固定した後、基材フィルムを剥離することを特
    徴とする固定方法。
  9. 【請求項9】 基材フィルムが金属あるいは金属酸化物
    を被覆してなり、該被覆面に高分子固体電解質フィルム
    を形成することを特徴とする請求項8記載の固定方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    方法により高分子固体電解質フィルムを多孔質電極に固
    定した後、該電極に電解液を減圧含浸することを特徴と
    する電池の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項7に記載の方法により高分子固
    体電解質フィルムを多孔質電極に固定した後、該電極
    に、電解質濃度が最大イオン伝導度を示す濃度よりも高
    濃度である電解液を減圧含浸することを特徴とする電池
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11または請求項12に記載の
    方法により得られる電池。
JP20381096A 1996-08-01 1996-08-01 高分子固体電解質フィルムの電極への固定方法並びにそれを用いた電池及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3584331B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20381096A JP3584331B2 (ja) 1996-08-01 1996-08-01 高分子固体電解質フィルムの電極への固定方法並びにそれを用いた電池及びその製造方法
US09/775,619 US20030205322A2 (en) 1996-08-01 2001-02-05 Method for Manufacturing Solid Polymer Electrolyte/Electrode Composites, Battery Produced Using the Method and Method for Producing the Same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20381096A JP3584331B2 (ja) 1996-08-01 1996-08-01 高分子固体電解質フィルムの電極への固定方法並びにそれを用いた電池及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1050328A true JPH1050328A (ja) 1998-02-20
JP3584331B2 JP3584331B2 (ja) 2004-11-04

Family

ID=16480110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20381096A Expired - Fee Related JP3584331B2 (ja) 1996-08-01 1996-08-01 高分子固体電解質フィルムの電極への固定方法並びにそれを用いた電池及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3584331B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000082496A (ja) * 1998-09-08 2000-03-21 Mitsubishi Chemicals Corp リチウム二次電池およびその製造方法
WO2005122310A1 (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 高分子電解質型燃料電池スタックの保存方法及び高分子電解質型燃料電池スタックの保存処理体
JP2008542978A (ja) * 2005-04-25 2008-11-27 ジーエム・グローバル・テクノロジー・オペレーションズ・インコーポレーテッド 拡散媒体、燃料電池、及び燃料電池を電力源とするシステム

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000082496A (ja) * 1998-09-08 2000-03-21 Mitsubishi Chemicals Corp リチウム二次電池およびその製造方法
WO2005122310A1 (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 高分子電解質型燃料電池スタックの保存方法及び高分子電解質型燃料電池スタックの保存処理体
US7976972B2 (en) 2004-06-14 2011-07-12 Panasonic Corporation Method of preserving polymer electrolyte fuel cell stack and preservation assembly of polymer electrolyte fuel cell stack
US8137829B2 (en) 2004-06-14 2012-03-20 Panasonic Corporation Method of preserving polymer electrolyte fuel cell stack and preservation assembly of polymer electrolyte fuel cell stack
US8435657B2 (en) 2004-06-14 2013-05-07 Panasonic Corporation Method of preserving polymer electrolyte fuel cell stack and preservation assembly of polymer electrolyte fuel cell stack
JP2008542978A (ja) * 2005-04-25 2008-11-27 ジーエム・グローバル・テクノロジー・オペレーションズ・インコーポレーテッド 拡散媒体、燃料電池、及び燃料電池を電力源とするシステム
US9515328B2 (en) 2005-04-25 2016-12-06 GM Global Technology Operations LLC Diffusion media, fuel cells, and fuel cell powered systems

Also Published As

Publication number Publication date
JP3584331B2 (ja) 2004-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6306509B2 (en) Ion conductive laminate and production method and use thereof
US6013393A (en) Ionic conductive polymer gel and lithium-ion battery using the same
JPH09309173A (ja) イオン伝導性積層物、その製造方法及び用途
JP2000086711A (ja) 熱重合性組成物及びその用途
JP4060899B2 (ja) 電気化学装置のセパレーター用フィルム、その製造方法及び用途
JP3635302B2 (ja) 二次電池
JP3907282B2 (ja) 複合電解質及びその用途
JP3584666B2 (ja) 高分子固体電解質フィルムの積層方法
US6210513B1 (en) Method for manufacturing solid polymer electrolyte/electrode composites, battery produced using the method and method for producing the same
JP4169134B2 (ja) 電気化学素子用セパレータ及びその用途
US5972054A (en) Method for laminating solid polymer electrolyte film
JP3423832B2 (ja) イオン伝導性高分子固体電解質および該固体電解質を使用した電気化学素子
JP3748995B2 (ja) 高分子固体電解質及びその用途
JP3584331B2 (ja) 高分子固体電解質フィルムの電極への固定方法並びにそれを用いた電池及びその製造方法
JP4017091B2 (ja) 重合性化合物、それを用いた高分子固体電解質及びその用途
JP3611716B2 (ja) 熱重合性組成物及びその用途
EP0956603B1 (en) Ion conductive laminate and production method and use thereof
JP3877581B2 (ja) 高分子固体電解質用樹脂組成物、高分子固体電解質及びポリマー電池
JPH11171910A (ja) 電気化学的重合性組成物及びその用途
JPH107759A (ja) 高分子固体電解質用モノマー化合物及び高分子固体電解質、及びその用途
JPH1036657A (ja) 重合性モノマー及びそれを用いた高分子固体電解質、及びその用途
JPH10116513A (ja) 電極複合用高分子固体電解質及びその用途
JP2000080138A (ja) 高分子固体電解質用樹脂組成物、高分子固体電解質及びポリマー電池
JPH11171912A (ja) 重合性組成物及びその用途
JP3984359B2 (ja) 重合性化合物、それを用いた高分子固体電解質及びその用途

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040719

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees