JP3584331B2 - 高分子固体電解質フィルムの電極への固定方法並びにそれを用いた電池及びその製造方法 - Google Patents

高分子固体電解質フィルムの電極への固定方法並びにそれを用いた電池及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子固体電解質フィルムを電極に固定する方法、並びにその固定方法を利用する電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高分子固体電解質(以下「SPE」という)は、固体状態で高いイオン伝導性を示す高分子物質であり、各種センサー、燃料電池などを初め、次世代電池、光電池、エレクトロクロミック素子などへの応用を目的として開発が進められている。
SPEに高いイオン伝導性を付与するには、ガラス転移温度が低い方が有利であるが、フィルム強度が低下するため工業的にその取り扱いが困難になるという欠点がある。また、有機溶剤を添加する方法も提案されているが、強度低下を招く結果となり、ますますその取り扱いを困難にしている。
したがって、SPEを電極に積層する方法としては、電極面に直接SPEプレポリマーを塗布し、架橋硬化する方法が考えられる。しかし、塗布法ではSPE層の厚さ管理が難しく、均質な薄膜を得るのが困難であった。
そこで、SPEをフィルム化して電極に固定しようとする方法が試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる方法では、一般にSPEフィルムは強度が弱く、破損することなく電極に固定することが難しい上、電解液を含有したSPEフィルムは吸湿性が強く、低含水量を維持して電極に固定するのが困難であるという問題があった。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、簡便な方法でSPEフィルムを電極に固定する方法、並びにその方法を利用する電池の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、(1)多孔質電極内部を減圧にしてSPEフィルムを固定する、(2)吸湿性の高い電解質は電池を組み立てた後含浸する、という方法により上記目的を達成しうることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、高分子固体電解質フィルムを電極に固定する方法において、電気化学的活性物質からなる多孔質電極内部を減圧にすることを特徴とする高分子固体電解質フィルムの電極への固定方法を提供するものである。
また、本発明は、該固定方法により高分子固体電解質フィルムを多孔質電極に固定した後、該電極に電解液を減圧含浸することを特徴とする電池の製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明における多孔質電極は、電気化学的活性物質からなり、具体例としては、酸化コバルト,酸化マンガン,酸化バナジウム,酸化ニッケル,酸化モリブデン等の金属酸化物、硫化モリブデン,硫化チタン,硫化バナジウム等の金属硫化物、ポリアニリン,ポリアセチレンおよびその誘導体,ポリパラフェニレンおよびその誘導体,ポリピロールおよびその誘導体,ポリチェニレンおよびその誘導体等の導電性高分子、天然黒鉛,人造黒鉛,気相法黒鉛,石油コークス,石炭コークス,フッ化黒鉛,ピッチ系炭素,ポリアセン等の炭素材料などが挙げられる。
【0006】
また、本発明におけるSPEは、重合性化合物と溶媒又は電解質を含む溶媒と混合した後、重合反応させて得られるものである。本発明におけるSPEフィルムとしては、前者の重合性化合物と溶媒のみの組成物を用いるのが好ましい。重合反応としては、熱重合の他、可視光、紫外線、電子線、γ線、X線などの活性光線を用いて行うことができる。
【0007】
重合性化合物としては、ヘテロ原子を少なくとも1個有する官能性モノマーまたはオリゴマーが挙げられる。具体例としては、メタクリル酸−ω−メチルオリゴオキシエチルエステル等のオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリルエステルおよびジ(メタ)アクリルエステル;メタクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、アクリロイルモルホリン、メタクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系化合物;N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド等のN−ビニルアミド系化合物;エチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能性(メタ)アクリレート;フェニルグリシジルエーテルアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、フェニルグリシジルエーテルアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー等の各種ウレタンアクリレートプレポリマーなどが挙げられる。
【0008】
さらには、一般式が次式で示されるウレタン結合及びオキシアルキレン基を有する重合性化合物が挙げられる。
CH =C( R)CO[O(CH (CH(CH)) NHCOO−R −(式中、R は水素またはアルキル基を、R はオキシアルキレン基を含む2価の有機基で、直鎖状、分岐状、環状構造のいずれからなるものでもよく、炭素、水素および酸素以外の元素が含まれていてもよい。XおよびYはそれぞれ独立して0または1〜5の整数を、Zは0または1〜10の整数を表す。但し、X=0およびY=0のときはZ=0である。(CH)と(CH(CH)) は不規則に配列していてもよい。また、同一分子中に複数個の上記式で表されるユニット中のR 、R およびX、Y、Zの値はそれぞれのユニット毎に独立であり、同じである必要はない。)
【0009】
上式で示される化合物の具体例としては、N−メタクリロイルカルバミド酸−ω−メチルオリゴオキシエチルエステル、メタクリロイルオキシエチルカルバミド酸−ω−メチルオリゴオキシエチルエステル等が挙げられる。これらの重合性化合物は1種でもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
以上の重合性化合物の中でも、ウレタン結合及びオキシアルキレン基を有する化合物が好ましく、例えばオキシアルキレン鎖含有ウレタン(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、オキシアルキレン鎖含有(メタ)アクリルエステル、(メタ)アクリルアミド系化合物等が挙げられ、とくにオキシアルキレン鎖含有ウレタン(メタ)アクリレートが好適である。
【0010】
また、得られる高分子を架橋体にするために少なくとも1種の多官能重合性化合物を共重合成分として混合して用いることもできる。共重合可能な架橋性の多官能重合性化合物としては、例えば、分子量1000以下のポリアルキレングリコール(例えばオリゴエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド、オリゴプロピレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等)のジアクリレートもしくはジメタクリレート、直鎖,分岐もしくは環式の炭素数2〜20個のアルキレングリコール(例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオール)のジアクリレートもしくはジメタクリレート、グリセリン,トリメチロールプロパン,ペンタエリスリトール,ソルビトール,グルコース,マンニット等のごとき3個以上のOH基を有する直鎖,分岐もしくは環式の多価アルコールの2個以上のOH基がアクリロイルオキシ基もしくはメタクリロイルオキシ基に置き換わった多官能アクリレートもしくはメタクリレート化合物(例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTM)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ペンタエリスリトールトリメタクリレート(PETM)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート(DPHM)等)、前記多価アルコールの2個以上のOH基がアクリロイルオキシ−オリゴ(またはポリ)エチレンオキシ(またはプロピレンオキシ)基に置き換わった分子量2000以下の多官能アクリレート化合物、前記多価アルコールの2個以上のOH基がメタクリロイルオキシ−オリゴ(またはポリ)エチレンオキシ(またはプロピレンオキシ)基に置き換わった分子量2000以下の多官能メタクリレート化合物、トリレンジイソシアナートとヒドロキシアルキルアクリレート(またはメタクリレート)(例えばヒドロキシエチルアクリレート)反応物等のごとき芳香族ウレタンアクリレート(メタクリレート化合物)、ヘキサメチレンジイソシアナート等の脂肪族ジイソシアナートとヒドロキシアルキルアクリレート(またはメタクリレート)(例えばヒドロキシエチルメタクリレート)反応物等のごとき脂肪族ウレタンアクリレート(またはメタクリレート)化合物、ジビニルベンゼン、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン等のジビニル化合物、ジアリルフタレート、ジアリルカーボネート等のジアリル化合物等が挙げられる。
本発明に用いるSPEとしては、イオン伝導度が通常10−5S/cm以上であり、5×10−5〜10−1S/cmがより好ましい。
【0011】
また、電解質としては、LiClO 、LiBF 、LiAsF 、LiCF SO 、LiPF 、Li(CF SO N、LiI、LiBr、LiSCN、NaI、Li10Cl10、LiCF CO 、NaBr、NaSCN、KSCN、MgCl 、Mg(ClO 、(CH NBF 、(CH NBr、(C NClO 、(C NI、(C NBr、(n−C NClO 、(n−C NI、(n−C11NIなどが挙げられる。これらの中でも、LiBF,LiClO ,LiPF 等のLi塩、(C NClO 等の4級アンモニウム塩が好ましい。これらの電解質の配合割合は、重合性化合物100重量部に対し、一般に0.1〜70重量部であり、1〜50重量部が好ましく、特に1〜30重量部が好適である。
【0012】
さらに、本発明に用いるSPEには、所望により溶媒、重合開始剤などを配合してもよい。溶媒としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキシラン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキサン、γ−ブチロラクトン、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、スルホラン、3−メチルスルホラン、t−ブチルエーテル、i−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシメトキシエタン、メチルジグライム、メチルトリグライム、メチルテトラグライム、エチルグライム、エチルジグライムなどが挙げられる。これらは1種でもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0013】
重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル,ベンゾイルパーオキサイド等のラジカル加熱重合開始剤、ベンジルメチルケタール,ベンゾフェノン等のラジカル光重合開始剤、CF COOH等のプロトン酸、BF ,AlCl 等のルイス酸等のカチオン重合触媒、ブチルリチウム,ナトリウムナフタレン,リチウムアルコキシド等のアニオン重合触媒等が挙げられる。
【0014】
本発明におけるフィルム基材としては、特に制限されるものはなく、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミドなど一般の熱可塑性樹脂を用いることができる。また、フィルムとしては無延伸でも延伸したものであってもよい。基材の厚さとしては、一般に1〜5000μmであり、好ましくは1〜1000μmであり、とりわけ5〜100μmが好適である。
【0015】
本発明における積層フィルムは、上記SPEをフィルム基材に積層して得られるものである。積層する方法としては、ドクターナイフ法など公知の塗布方法を用いることができ、その後熱重合等により重合、固化して得られる。また、フィルム基材面に金属又は金属酸化物等の薄膜を形成したものを用いると濡れ性及び剥離性の点でより好ましい。積層フィルムにおけるSPE膜の厚さは、通常1〜1000μmであり、好ましくは1〜300μm、特に1〜50μmが好適である。
【0016】
本発明のSPEフィルムの固定方法は、前記積層フィルムのSPE膜面を多孔質電極面に重ね合わせ、しかる後、多孔質電極内を減圧にすることにより固定するものである。減圧する方法としては、例えば、焼結金属などのような通気性材料の上に多孔質電極を載置し、通気性材料の他面側を真空ポンプなどを用いて減圧にする方法が挙げられる。
【0017】
本発明における電池は、上記の固定方法により組み立てられた電池に電解液を減圧下で含浸させて得られるものである。含浸後の電池は熱重合など前記の方法を用いて固化すればよい。
また、含浸する際、電解質がSPE膜層に拡散することを考慮して、最大イオン伝導度を示す電解質濃度(一般に1mol/l程度である)よりも高濃度にしておくのが好ましい。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳しく説明する。
実施例1
SPEとして下記重合性化合物 33重量%、
【化1】
Figure 0003584331
(式中、m=25、Rはモル比で水素:メチル基=7:3である)
溶剤(エチレンカーボネート75重量%とプロピレンカーボネート25重量%からなる混合物)67重量%からなる混合物A 100重量部に、イルガキュアー500(チバガイギー社製、重合開始剤)0.25重量部を添加して混合溶液を調製した。
【0019】
フィルム基材として、片面にアルミナが蒸着された、厚さ12μmのポリエステルフィルムを用い、該基材のアルミナ蒸着面に上記混合溶液を30μmの厚さでコーターを用いてコートした。次いで、コートされた混合溶液の上面より紫外線を照射し、架橋固化させてSPE積層フィルムを得た。さらに、その上から厚さ30μmのOPPフィルムを重ねて3層フィルムを作製した。
基材より一回り小さい、厚さ15μmの銅箔に、天然黒鉛粉末にバインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を3重量%混合したものを負極として厚さ85μmにコートされた電極を用いた。電極を厚さ2mmのステンレス製焼結板の上に置き、上記3層フィルムからOPPフィルムを取り除いた面を重ね合わせ、上記焼結板の背面を真空ポンプにより減圧する。SPE膜が電極に密着したのを確認してから、減圧を継続しながらポリエステルフィルムを剥離し、電極上にSPE膜のみを固定する。
【0020】
次に、厚さ25μmのアルミ箔に、コバルト酸リチウム(LiCoO)粉末を100μmの厚さにコートされた陽極を上記と同様にして固定し電池を組み立てた。
組み立てられた電池を、電解質塩としてLiClOを100重量部当たり10重量部添加した溶剤(ジエチルカーボネート:エチレンカーボネート=1:1)と前記重合化合物を6:1の割合で混合した混合液Bに日本油脂製熱開始剤パーロイルTCPを500ppm添加した液中に浸漬し、真空ポンプを用いて減圧し含浸させる。含浸させた電池を温度80℃で30分間熱重合させ固化させて固体電池を作製した。
得られた電池(大きさ:2cm×2cm)を作動電圧2.5〜4.2V、電流0.2mA/cmの条件で充放電を10回繰り返したところ、最大放電容量は9.8mAhであった。
さらに、この電池を電流2mA/cmで充放電を10回繰り返したところ最大放電容量は8.9mAhであった。
【0021】
実施例2
実施例1と同様にして3層フィルムを作製した。3層フィルムからOPPフィルムを取り除いた後、混合物Aを5μmの厚さにコートしてから電極に重ね合わせた。後は、実施例1と同様にして減圧密着させたのち紫外線を照射してSPEと電極とを完全に密着させる。その後は実施例1と同様に行った。
得られた電池を実施例1と同様充放電を行ったところ、最大放電容量はそれぞれ9.5mAhおよび8.6mAhであった。
【0022】
実施例3
混合物A 100重量部に対し、LiClO10重量部及びイルガキュアー500 0.25重量部を添加した混合液を用いた以外は実施例1と同様に行った。得られた電池を実施例1と同様充放電を行ったところ、最大放電容量はそれぞれ9.9mAhおよび9.0mAhであった。
【0023】
比較例1
実施例2において、減圧操作を行わなかったところ、SPEと電極との間の接着力が弱く、電極上に固定することができなかった。
【0024】
比較例2
実施例2において、コートする電解質の厚さを30μmにし、減圧操作を行わなかったところ、ポリエステルフィルムを剥離する際、銅箔から負極ごと剥離しやすく固定が困難であった。わずかに固定に成功した電池について、その性能を評価したところ、最大放電容量はそれぞれ9.4mAhおよび4.8mAhであり性能的にも劣るものであった。
【0025】
【発明の効果】
本発明のSPEフィルムの固定方法は、簡便な方法であるにも拘わらず、薄く、かつ均一な膜厚が得られるという特徴があり、本方法により得られる固体電池はショート等がなく、高性能であるので有用である。

Claims (12)

  1. 高分子固体電解質フィルムを電極に固定する方法において、電気化学的活性物質からなる多孔質電極内部を減圧にすることを特徴とする高分子固体電解質フィルムの電極への固定方法。
  2. 重合により高分子固体電解質となる重合性化合物を予め塗布した多孔性電極面に高分子固体電解質フィルムを重ねた後、該電極内部を減圧にすることを特徴とする高分子固体電解質フィルムの電極への固定方法。
  3. 高分子固体電解質フィルムは室温におけるイオン伝導度が10−5S/cm以上である請求項1または請求項2記載の固定方法。
  4. 高分子固体電解質フィルムがウレタン結合及びオキシアルキレン基を有する架橋重合体を含有するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の固定方法。
  5. 電極に塗布する重合性化合物がウレタン結合及びオキシアルキレン基を有するものである請求項2記載の固定方法。
  6. 高分子固体電解質フィルムが溶媒のみを含有するものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の固定方法。
  7. 高分子固体電解質フィルムが電解液を含有するものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の固定方法。
  8. 基材フィルム上に高分子固体電解質フィルムを形成した積層フィルムを用いて請求項1〜7のいずれか1項に記載の固定方法により多孔質電極に積層フィルムを固定した後、基材フィルムを剥離することを特徴とする固定方法。
  9. 基材フィルムが金属あるいは金属酸化物を被覆してなり、該被覆面に高分子固体電解質フィルムを形成することを特徴とする請求項8記載の固定方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法により高分子固体電解質フィルムを多孔質電極に固定した後、該電極に電解液を減圧含浸することを特徴とする電池の製造方法。
  11. 請求項7に記載の方法により高分子固体電解質フィルムを多孔質電極に固定した後、該電極に、電解質濃度が最大イオン伝導度を示す濃度よりも高濃度である電解液を減圧含浸することを特徴とする電池の製造方法。
  12. 請求項11に記載の方法により得られる電池。
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