JPH1050143A - 導電性ペースト及び電気回路形成基板の製造法 - Google Patents

導電性ペースト及び電気回路形成基板の製造法

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JPH1050143A
JPH1050143A JP20019996A JP20019996A JPH1050143A JP H1050143 A JPH1050143 A JP H1050143A JP 20019996 A JP20019996 A JP 20019996A JP 20019996 A JP20019996 A JP 20019996A JP H1050143 A JPH1050143 A JP H1050143A
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amine salt
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phenol resin
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JP20019996A
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Akihiro Sasaki
顕浩 佐々木
Hiroshi Wada
和田  弘
Keizo Hirai
圭三 平井
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Hitachi Chemical Co Ltd
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks
    • H05K1/095Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks for polymer thick films, i.e. having a permanent organic polymeric binder

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷性、導電性、硬化性、保存安定性等に優
れ、かつ十分な密着性を有する導電性ペースト及び前記
導電性ペーストを用いることにより、高導電性で銅箔と
の密着性に優れた導電ペーストによる電気回路を有する
電気回路形成基板の製造法を提供する。 【解決手段】 導電性金属粉、アルコキシ基含有レゾー
ル型フェノール樹脂、りん酸のアミン塩又はスルホン酸
化合物のアミン塩並びに有機溶媒を含有してなる導電性
ペースト、導電性金属粉、アルコキシ基含有レゾール型
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、りん酸のアミン塩又は
スルホン酸化合物のアミン塩並びに有機溶媒を含有して
なる導電ペースト及びこの導電ペーストを用いて電気回
路の一部又は全部を形成することを特徴とする電気回路
形成基板の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子材料用として有
用な導電性ペースト及びこれを用いた電気回路形成基板
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板、電子部品等の電
気回路を形成する一法として、工業調査会発行の「電子
材料」1994年10月号、第42〜46頁に記載され
ているように、導電性ペーストを塗布又は印刷する方法
が知られている。このペーストの導電成分として銀、
銅、ニッケル等の金属粉末が用いられている。銀粉を用
いた導電性ペーストは導電性が良好なことから、印刷配
線板、電子部品等の配線導体や電極として用いられてい
る。銀ペースト用樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂等が知られている(特開昭62−164737
号公報、特開平1−165654号公報等)。しかしな
がら、これらは基材である紙フェノール積層板、ガラス
エポキシ積層板等の銅箔上に導電性ペーストでパターン
を形成、硬化させ、この電気回路を吸湿させた後、はん
だ槽に浸漬すると銅箔と導電性ペースト硬化物が界面で
剥離するという欠点があった。
【0003】また、銅粉を用いた導電性ペーストは、銅
の酸化による導電性低下と導電性ペーストの保存安定性
が問題であった。銅の表面酸化を抑制した導電性ペース
トは、種々提案されている(特開昭58−104969
号公報、特開昭60−130495号公報等)が、いず
れのペーストも保存安定性が十分でないという欠点があ
る。また、特定の樹脂と特定の銅粉を用いて保存安定性
等を改良する方法も知られている(特開平6−1080
06号公報)。しかしながら、この方法もアミン化合物
を必須として用いること等により、保存安定性と他の必
要特性を十分に満足できるものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、印刷性、導電性、銅箔に対する密着性及び保存安定
性に優れる導電性ペーストを提供するものである。請求
項2記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、硬化
性に優れる導電性ペーストを提供するものである。請求
項3記載の発明は、請求項1又は2記載の効果に加え
て、特に保存安定性に優れる導電性ペーストを提供する
ものである。請求項4記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の効果に加えて、特に保存安定性と硬化性のバラ
ンスに優れる導電性ペーストを提供するものである。
【0005】請求項5記載の発明は、請求項1、2、3
又は4記載の効果に加えて、特に導電性の向上効果が大
きい導電性ペーストを提供するものである。請求項6記
載の発明は、請求項1、3、4又は5記載の効果に加え
て、特に導電性と銅箔に対する密着性のバランスに優れ
る導電性ペーストを提供するものである。請求項7記載
の発明は、請求項2、3、4又は5記載の効果に加え
て、特に導電性と銅箔に対する密着性のバランスに優れ
る導電性ペーストを提供するものである。
【0006】請求項8記載の発明は、高導電性でかつ銅
箔との密着性に優れ、特に大きな湿度及び温度変化後の
過酷な条件下での密着性に優れた電気回路形成基板の製
造法を提供するものである。請求項9記載の発明は、請
求項8記載の効果に加えて、特に前記導電性ペーストの
特性が活かされた電気回路形成基板の製造法を提供する
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性金属
粉、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂、りん
酸のアミン塩又はスルホン酸化合物のアミン塩並びに有
機溶媒を含有してなる導電性ペーストに関する。また、
本発明は、導電性金属粉、アルコキシ基含有レゾール型
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、りん酸のアミン塩又は
スルホン酸化合物のアミン塩並びに有機溶媒を含有して
なる導電性ペーストに関する。また、本発明は、この導
電性ペーストにおいて、アルコキシ基含有レゾール型フ
ェノール樹脂が、重量平均分子量が5000〜5000
00及び分子量分散度が5〜300である導電性ペース
トに関する。また、本発明は、この導電性ペーストにお
いて、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂が、
アルコキシ化率5〜100%のものである導電性ペース
トに関する。
【0008】また、本発明は、この導電性ペーストにお
いて、導電性金属粉が、銀粉、銅粉又はめっき銅粉であ
る導電性ペーストに関する。また、本発明は、この導電
性ペーストにおいて、導電性金属粉100重量部に対し
て、アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂5〜3
0重量部及びりん酸のアミン塩又はスルホン酸化合物の
アミン塩0.005〜3重量部を用いるものである導電
性ペーストに関する。また、本発明は、この導電性ペー
ストにおいて、導電性金属粉100重量部に対して、ア
ルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂5〜30重量
部、エポキシ樹脂0.1〜30重量部及びりん酸のアミ
ン塩又はスルホン酸化合物のアミン塩0.005〜3重
量部用いるものである導電性ペーストに関する。
【0009】また、本発明は、上記の導電性ペーストを
用いて電気回路の一部又は全部を形成することを特徴と
する電気回路形成基板の製造法に関する。さらに、本発
明は、この電気回路形成基板の製造法において、電気回
路を両面に有する回路基板に貫通するスルーホールを形
成し、導電性ペーストでこのスルーホールを通じて両面
に形成した電気回路を導通させることを特徴とする電気
回路形成基板の製造法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】まず、本発明における導電性ペー
ストについて説明する。本発明の導電性ペーストに用い
る導電性金属粉は、良好な導電性を有する金属粉である
銀粉、銅粉又はめっき銅粉を用いることが好ましく、さ
らにニッケル粉等を用いることができる。めっき銅粉と
は銅粉表面にめっきをしたものであり、導電性が良好な
点から銀でめっきしたものが特に好ましい。めっき方法
は、電解めっき法、無電解めっき法、置換めっき法等の
周知の方法が挙げられる。導電性金属粉の形状は、球
状、フレーク状、樹枝状、不規則形状等があり、特に制
限はないが、フレーク状に変形したものが、金属粉同士
の接触面積が大きくなり高導電性となるので好ましい。
導電性金属粉の平均粒径は、1〜30μmのものが印刷
特性に優れるので好ましく、同様の点で3〜10μmの
ものがより好ましい。なお、ここでいう平均粒径は、金
属粉をアルコール等に分散後、沈降時間とレーザー反射
の関係により測定する装置での値を基準とする。これ
は、例えばマスターサイザー(マルバン社製)により測
定できる。
【0011】本発明におけるアルコキシ含有レゾール型
フェノール樹脂の重量平均分子量は、5000〜500
000のものが導電性ペーストとしての諸特性に優れる
ので好ましく、10000〜100000のものがスル
ーホールの穴あき性と導電性ペーストの保存安定性の点
でより好ましい。また分子量分散度は、スルーホールの
穴あき性と導電性ペーストの保存安定性の点で5〜30
0のものが好ましく、10〜100のものがより好まし
い。なお、分子量分散度は重量平均分子量/数平均分子
量である。本発明において、重量平均分子量及び数平均
分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィ法によ
り測定し、標準ポリスチレン換算することにより求める
ことができる。本発明に用いるアルコキシ基含有レゾー
ル型フェノール樹脂は、フェノール類、アルデヒド類及
びアルキルアルコール類から製造されるものが、特に保
存安定性と密着性の効果が高いので好ましい。
【0012】上記フェノール樹脂としては、フェノー
ル、o−クレゾール、p−クレゾール、p−tert−ブチ
ルフェノール、キシレノール等の炭素数1〜6のアルキ
ル基を1つ又は2つ以上有するアルキル置換フェノー
ル、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェ
ノール類が挙げられる。これらは、単独で又は二種類以
上で用いることができる。これらの中で好ましいものと
しては密着性等の面から、炭素数1〜6のアルキル基を
1つ又は2つ有するアルキル置換フェノール、ビスフェ
ノール類が挙げられる。この場合、炭素数1〜6のアル
キル基を1つ又は2つ有するアルキル置換フェノール又
はビスフェノール類を必須成分として、全フェノール類
の50重量%以上用いるのが好ましく、100重量%用
いるのが特に好ましい。アルデヒド類としては、ホルム
アルデヒド、パラホルムアルデヒド、テトラメチレンヘ
キサミン等のホルムアルデヒドを発生するものを用いる
ことができる。
【0013】アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹
脂を製造するために用いられるアルキルアルコール類と
しては、好ましいものとして、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノー
ル、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノー
ル、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘキサ
ノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノールなどの炭
素数1〜6のアルキルアルコールが挙げられ、特に好ま
しいものとして1−ブタノールが挙げられる。これら
は、単独で又は二種類以上で用いることができる。
【0014】本発明においてアルコキシ基含有レゾール
型フェノール樹脂は、アルコキシ化率、即ち全メチロー
ル基のアルコキシ化されている割合が、5〜100%の
ものが好ましく、10〜100%のものがより好まし
く、30〜100%のものがさらに好ましい。また該レ
ゾール型フェノール樹脂中のアルコキシ基は、ベンゼン
環1個当りのアルコキシ基が0.1〜2.0個の範囲が
好ましく、0.3〜1.5個の範囲がより好ましく、
0.5〜1.2個の範囲がさらに好ましい。アルコキシ
化率が5%未満又はアルコキシ基が少なすぎると、導電
性ペーストの保存安定性が低下する傾向にある。なお、
アルコキシ化率及びアルコキシ基の数は核磁気共鳴スペ
クトル分析に基づいて測定できる(以下NMR法とす
る)。
【0015】上記アルコキシ基含有レゾール型フェノー
ル樹脂の製造法は、一般に、フェノール類及びアルデヒ
ド類を、金属水酸化物、アミン等の塩基性触媒の存在下
で反応させた後、アルキルアルコール類を用いてアルコ
キシ化する方法が用いられる。このアルコキシ化フェノ
ール樹脂を更に100〜150℃程度で1〜10時間加
熱処理することにより、重量平均分子量が5000〜5
00000で分子量分散度が5〜300の樹脂を得るこ
とができる。
【0016】本発明に用いるエポキシ樹脂は、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、エ
ポキシ化ポリブタジエン、可とう性エポキシ樹脂、多官
能エポキシ樹脂等各種のエポキシ樹脂が挙げられる。こ
れらの中ではビスフェノールA型エポキシ樹脂が、硬化
性と導電性が特に優れるので好ましい。これらの樹脂
は、単独で又は二種類以上で用いることができる。前記
クレゾール型フェノール樹脂とエポキシ樹脂の重量比
は、密着性及び保存安定性の観点から、前者/後者(重
量比)で、97/3〜50/50とするのが好ましく、
95/5〜70/30とすることがより好ましい。
【0017】本発明に用いるりん酸のアミン塩又はスル
ホン酸化合物のアミン塩は、本発明における導電材の室
温における保存安定性と硬化温度における硬化性に寄与
している。好ましいものとしては、りん酸のアミン塩の
他、p−トルエンスルホン酸のアミン塩、ジノニルナフ
タレンモノスルホン酸のアミン塩、ジノニルナフタレン
ジスルホン酸のアミン塩等が挙げられる。上記のアミン
塩としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルア
ミン等の脂肪族第一アミン塩、ジメチルアミン、ジエチ
ルアミン、ジプロピルアミン等の脂肪族第二アミン塩、
トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルア
ミン等の脂肪族第三アミン塩、アリルアミン、ジアリル
アミン、トリアリルアミン等の脂肪族不飽和アミン塩、
ジクロプロピルアミン、ジクロブチルアミン等の脂環式
アミン塩、アニリン、メチルアニリン、ジメチルアニリ
ン等の芳香族アミン塩などが用いられる。
【0018】以上の各成分は、有機溶媒中に溶解又は分
散される。有機溶媒は特に制限はないが、好ましいもの
としては、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロ
ソルブアセテート、カルビトール、ブチルカルビトール
等が挙げられる。有機溶媒中に溶解又は分散する各成分
の配合量としては、導電性金属粉100重量部に対して
アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂5〜30重
量部及びりん酸又はスルホン酸化合物のアミン塩0.0
05〜3重量部が好ましく、アルコキシ基含有レゾール
型フェノール樹脂10〜15重量部及びりん酸又はスル
ホン酸化合物のアミン塩0.05〜1重量部がより好ま
しい。
【0019】またエポキシ樹脂を併用する場合は、導電
性金属粉100重量部に対して、アルコキシ基含有レゾ
ール型フェノール樹脂5〜30重量部、エポキシ樹脂
0.1〜30重量部及びりん酸又はスルホン酸化合物の
アミン塩が0.005〜3重量部が好ましく、アルコキ
シ基含有レゾール型フェノール樹脂10〜15重量部、
エポキシ樹脂0.5〜3重量部及びりん酸又はスルホン
酸化合物のアミン塩が0.05〜1重量部がより好まし
い。アルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂の量が
5重量部未満では金属粉を十分に結合しにくいため、導
電性が低下する傾向にあり、30重量を超えると金属粉
間に過剰の樹脂が存在する傾向にあるため、導電性が低
下する傾向にある。また、エポキシ樹脂の量が0.1重
量部未満では銅箔に対する密着性が低下する傾向にあ
り、30重量部を超えると導電性が低下する傾向にあ
る。さらにりん酸又はスルホン酸化合物のアミン塩が、
0.005重量部未満では硬化性が不十分になる傾向に
あるため、導電材としての特性が低下する傾向にあり、
3重量部を超えると、保存安定性が低下する傾向にあ
る。
【0020】有機溶媒とその他の成分の混合比は特に制
限はされないが、印刷性(にじみや垂れ)の点で、有機
溶媒は導電性ペーストの3〜50重量%が好ましく、1
0〜30重量%がより好ましい。
【0021】次に、前記導電性ペーストを用いて電気回
路を形成することを特徴とする電気回路形成基板の製造
法について説明する。電気回路を形成する基板として
は、紙フェノール積層板、ガラスエポキシ積層板、ガラ
ス不織布とガラスクロスを併用したコンポジット積層
板、ポリアミドイミド積層板、ポリイミド積層板、ビス
マレイミド−トリアジン積層板などの積層板、ポリエチ
レンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミドイ
ミド、ポリイミドなどのフィルムなどを使用することが
できる。これらの基板に導電性ペーストによる電気回路
を形成する方法は特に制限されないが、作業性、生産性
等の面からスクリーン印刷法、コンピュータ制御による
ディスペンサによる方法等が好ましい。
【0022】前記導電性ペーストで形成する電気回路と
しては、例えば銅箔回路を両面に有する回路基板に貫通
するスルーホールを形成し、このスルーホールを通じて
両面の回路を導通させるための回路がこの導電性ペース
トの特性を活かした好ましいものとして挙げられる。こ
の回路の模式図を図1及び図2に示す。図1は平面図、
図2は断面図である。両面印刷配線板の基板1上には銅
箔2による回路が形成されている。スルーホール4に
は、スクリーン印刷等により導電性ペースト3による導
通回路が形成されている。またその他に、前記導電性ペ
ーストでは、基板上に一般に形成される銅箔回路自体の
一部又は全部や、ジャンパー回路を形成することができ
る。
【0023】
【実施例】次に実施例により本発明を詳しく説明する。
但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0024】実施例1 平均粒径7μmのフレーク状銅粉〔(日本アトマイズ加
工(株)製、商品名SF−Cu 平均粒径5μm)を、乾
式アトライターでフレーク状にしたもの)〕100重量
部、クレゾール、ホルムアルデヒド及びブタノールから
合成したブトキシ基含有レゾール型フェノール樹脂(日
立化成工業(株)製、商品名ヒタノール4010)を減圧
下120〜130℃で脱溶媒後、常圧下120〜130
℃で4時間加熱した樹脂(ブトキシ化率95%、ベンゼ
ン環1個当りのブトキシ基の数が0.6個、重量平均分
子量50000、分散度30)12重量部、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂(三井石油化学工業(株)製、商品
名R367)3重量部、p−トルエンスルホン酸のアミ
ン塩(楠本化成(株)製、商品名NACURE2500
X)0.3重量部、ブチルセロソルブ20重量部をらい
かい機で均一に分散してペースト化した。得られた導電
性ペーストについて、初期比抵抗、銅箔密着性、ペース
トの保存安定性、印刷性、スルーホールの穴あき性及び
硬化性の評価を行い、その結果を表1に示す。
【0025】実施例2〜7及び比較例1〜3 表1に示す配合(配合の欄のカッコ以外の数字は重量
部)で実施例1と同様に導電性ペーストを作製し、下記
の評価方法に従って、初期比抵抗、銅箔密着性、ペース
トの保存安定性、印刷性、スルーホールの穴あき性及び
硬化性の評価を行った。その結果を合わせて表1に示
す。
【0026】なお、表1中の、フレーク状銀めっき銅粉
は、平均粒径5μmの球状銅粉〔(日本アトマイズ加工
(株)製、商品名SF−Cu)を置換めっき法で銀めっき
し、乾式アトライターでフレーク状にしたもの)〕を用
い、銀粉は、平均粒径5μmのフレーク状銀粉(徳力化
学研究所製、商品名TCG−1)を用い、ブトキシ化率
95%のフェノール樹脂は実施例1と同じものを用い、
ブトキシ化率60%及び40%のフェノール樹脂は、ク
レゾール、ホルムアルデヒド及びブタノールをアンモニ
ア触媒下で製造したブトキシ基含有レゾール型フェノー
ル樹脂を用いた。また、ブトキシ化率0%のフェノール
樹脂は、フェノールとホルムアルデヒドから合成された
樹脂(日立化成工業(株)製、商品名VP13N、重量平
均分子量1800、分散度3.8)を80℃で4〜6時
間加熱処理したフェノール樹脂を用いた。なお、ブトキ
シ化率60%及び40%のフェノール樹脂中のアルコキ
シ基は、ベンゼン環1個当りのブトキシ基の数がそれぞ
れ0.4個及び0.3個であった。ブトキシ化率及びブ
トキシ基の数はNMR法により求め、分子量はゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー法により測定し、標準
ポリスチレン換算して求めた(測定装置:(株)日立製作
所製L6000、L3300RI、カラム:R440、
R450、R400M、溶媒THF)。
【0027】初期比抵抗:幅0.5mm、長さ100mmの
テストパターン(200メッシュのスクリーン)を用い
て紙フェノール基板(日立化成工業(株)製、商品名MC
L−437SRD)上に印刷し、150℃で30分加熱
硬化後の比抵抗を測定した。 銅箔密着性1:銅張り積層板(日立化成工業(株)製、商
品名MCL−437F)上に導電性ペーストを塗布後、
150℃で30分加熱硬化させ、厚さ50μmの膜を形
成した。この膜にカッターで縦横1mm間隔の傷を入れ、
セロハンテープを強く密着させた後、急激に引き剥が
し、密着率を測定した。 銅箔密着性2:前記銅箔密着性1と同様にして形成した
後、40℃、相対湿度95%下で96時間放置後、26
0℃のはんだ中に5秒浸漬し、前記と同様にして、膜に
カッターで縦横1mm間隔の傷を入れ、セロハンテープを
強く密着させた後、急激に引き剥がし、密着率を測定し
た。
【0028】保存安定性:ペーストの粘度を毎日E型粘
度計を用いて測定し、10%増加するまでの日数とし
た。 印刷性:スクリーン印刷法でスルーホール基板印刷を行
い、にじみを目視で評価した。 スルーホール穴あき性:印刷硬化後のスルーホール基板
を蛍光灯に照らし、目視で穴の貫通を評価した。スルー
ホール穴が貫通しているものほど、はんだ浸漬等の熱衝
撃における抵抗変化率が小さいため、高貫通率のものほ
ど良い。 以上の結果を表1に示す。 硬化性:樹脂成分を80℃、2時間さらに160℃、4
0分で硬化後の膜厚が50μm程度の樹脂膜厚を作製
し、これを20×40mmの大きさに切断した後、テトラ
ヒドロフラン中に1時間浸漬し、80℃で1時間乾燥後
の重量減少率を求めた。 以上の結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の導電性ペーストは、印刷
性、導電性、密着性及び保存安定性に優れる。請求項2
記載の導電性ペーストは、請求項1の導電性ペーストの
効果を奏し、硬化性に優れる。請求項3記載の導電性ペ
ーストは、請求項1又は2記載の導電性ペーストの効果
を奏し、特に保存安定性に優れる。請求項4記載の導電
性ペーストは、請求項1、2又は3記載の導電性ペース
トの効果を奏し、特に保存安定性と硬化性のバランスに
優れる。
【0031】請求項5記載の導電性ペーストは、請求項
1、2、3又は4記載の導電性ペーストの効果を奏し、
特に導電性の向上効果が大きいものである。請求項6記
載の導電性ペーストは、請求項1、3、4又は5記載の
導電性ペーストの効果を奏し、特に導電性と銅箔に対す
る密着性のバランスに優れる。請求項7記載の導電性ペ
ーストは、請求項2、3、4又は5記載の導電性ペース
トの効果を奏し、特に導電性と銅箔に対する密着性のバ
ランスに優れる。
【0032】請求項8記載の電気回路形成基板の製造法
は、高導電性でかつ銅箔との密着性に優れ、特に大きな
湿度及び温度変化後の過酷な条件下での密着性に優れた
回路を形成できる。請求項9記載の電気回路形成基板の
製造法は、請求項8記載の電気回路形成基板の製造法の
効果を奏し、特に前記導電性ペーストの特性が活かされ
た電気回路を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性ペーストで回路を形成した両面
配線板のスルーホール部分の平面図である。
【図2】図1の断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 銅箔 3 導電性ペースト 4 スルーホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/24 C09D 5/24 161/06 161/06 163/00 163/00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性金属粉、アルコキシ基含有レゾー
    ル型フェノール樹脂、りん酸のアミン塩又はスルホン酸
    化合物のアミン塩並びに有機溶媒を含有してなる導電性
    ペースト。
  2. 【請求項2】 導電性金属粉、アルコキシ基含有レゾー
    ル型フェノール樹脂、エポキシ樹脂、りん酸のアミン塩
    又はスルホン酸化合物のアミン塩並びに有機溶媒を含有
    してなる導電性ペースト。
  3. 【請求項3】 アルコキシ基含有レゾール型フェノール
    樹脂が、重量平均分子量が5000〜500000及び
    分子量分散度が5〜300である請求項1又は2記載の
    導電性ペースト。
  4. 【請求項4】 アルコキシ基含有レゾール型フェノール
    樹脂が、アルコキシ化率5〜100%のものである請求
    項1、2又は3記載の導電性ペースト。
  5. 【請求項5】 導電性金属粉が、銀粉、銅粉又はめっき
    銅粉である請求項1、2、3又は4記載の導電性ペース
    ト。
  6. 【請求項6】 導電性金属粉100重量部に対して、ア
    ルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂5〜30重量
    部及びりん酸のアミン塩又はスルホン酸化合物のアミン
    塩0.005〜3重量部を用いるものである請求項1、
    3、4又は5記載の導電性ペースト。
  7. 【請求項7】 導電性金属粉100重量部に対して、ア
    ルコキシ基含有レゾール型フェノール樹脂5〜30重量
    部、エポキシ樹脂0.1〜30重量部及びりん酸のアミ
    ン塩又はスルホン酸化合物のアミン塩0.005〜3重
    量部を用いるものである請求項2、3、4又は5記載の
    導電性ペースト。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の導電性
    ペーストを用いて電気回路の一部又は全部を形成するこ
    とを特徴とする電気回路形成基板の製造法。
  9. 【請求項9】 電気回路を両面に有する回路基板に貫通
    するスルーホールを形成し、導電性ペーストでこのスル
    ーホールを通じて両面に形成した電気回路を導通させる
    ことを特徴とする請求項8記載の電気回路形成基板の製
    造法。
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