JPH10500600A - 分離型トイレシステム装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、分離型のトイレシステムに関連した装置に関し、すなわち、座開口部（９）の下方に配置される分離した大便および小便の受け手段を有し、当該受け手段は、座開口部の上で座る姿勢をとった人の方向で示されるように、座開口部の前部の中へ延出する小便容器と座開口部の後部の中へ延出する大便容器（１３）とを含む。本発明によれば、便座（９，１０）はトイレ空間の内部に配置され、前記便座の前方および上方の頭部空間は、前記人が前記座開口部の上で快適な座る姿勢をとることができるのに十分であるが、同時に、立つ姿勢を許容するには十分ではなく、これにより、座開口部の前方から放尿することを防止あるいはきわめて困難にする。

Description

【発明の詳細な説明】 分離型トイレシステム装置 野外トイレの場合は特に、分離型トイレシステム、すなわち座開口部の下方に 配置される分離した大便および小便の受け手段を有するものの使用に対する必要 性が増してきている。このようなトイレの分離型のものにおいては、座開口部の 上で座る姿勢をとった人の方向で示されるように、小便容器が座開口部の前部の 中へ延出する一方、大便容器が座開口部の後部の中へ延出している。 この種のトイレの場合には、トイレを使用する人が、小便はそのために意図さ れた容器に受けられ、また大便はそのために意図された容器に受けられるような 座る姿勢をとることが非常に重要である。そうでないと、使用者が座開口部の前 方で立つ姿勢をとって座開口部の中へ放尿するなら小便は大便容器の中へ流入す るであろう。このことは、大便容器に液体があると一杯になった容器を手掴みす ることをきわめて妨害すると同時に、漏れる虞れを増加させるので、トイレシス テムの機能に非常に良くない影響を及ぼすであろう。しばしば閉じられるように なっているプラスチックバッグにより形成される大便容器は、閉じられて運び去 られる一方、小便は分離された液体用容器に捕集されるか、あるいはそのまま地 面に放出されるであろう。 本発明の主たる目的は、上記に概説した問題を解消する装置を提供することに ある。 この目的は、便座の前方および上方に使用者が前記開口部の上で快適な座る姿 勢をとることができるのに十分な頭部空間を有するが、同時に、立つ姿勢の前記 使用者が座開口部の前方から放尿することを防止あるい はきわめて困難にするための十分でない頭部空間を有するトイレ空間の内部に、 便座が配置されている本発明により達成される。 この構成によれば、使用者は、座る姿勢のときにトイレを使用しなければなら ず、これにより正しくないトイレの使用が効果的に排除されることになる。 好ましくは、天井高さは、便座の上方の領域から便座の前方の領域へ連続的に 増加する。この結果、屋根は、トイレを使用する人の通常前かがみになる座る姿 勢によく合う非常に簡単な形状が与えられる。この構成によれば、頭部空間は非 常に低く保たれ、この結果、これに関するトイレの意図される効果は、比較的背 の低い個人の場合にもまた適用できることである。 好ましくは、トイレ空間は、上記天井高さ若しくは頭部空間の状態が存在する 使用時の上昇位置とコンテナの高さが減少する運搬時の下降位置との間で移動す ることができる屋根部分を有する移動可能なコンテナにより形成される。トイレ は不使用時には非常に低い高さ、すなわち便座自体の高さを大きく越えない高さ に折りたたまれるので、このトイレのデザインは、トイレを野外での使用に非常 に合ったものとする。このように、トイレは人が容易に持って、ひっくり返す虞 れなく運搬することができる。さらに、乗り物による運搬もまた、いかなる転倒 の虞れもなく行うことができる。加えて、低い頭部空間を持った乗り物、例えば キャンバスタイブのカバーや高さの低い固定構造物を有する貨物トラックなどで 運搬される。 好ましくは、前記コンテナは、底部および側壁を備え当該側壁の一つが好まし くは閉鎖可能な入口開口部を含む上方に開口した下部、および屋根部分から下方 に突出すると共に前記上昇位置において下部の側壁と屋根との間の鉛直方向の空 間を橋渡しする側壁を備える上部により形成 される。このデザインによれば、トイレ空間はうまく閉じられて外部から見えな くなると同時に、たやすく使用に対応できる。 加えて、屋根部分は好ましくは、便座の後部近傍に配置されるヒンジのまわり で回動可能とされる。これにより、天井の有利な傾斜は、屋根部分が持ち上げら れるとき自動的に得られる。 さらに、前記上部の側方部分の一つは、下部の入口開口部に並んで伸延して同 じくトイレ空間に入口開口部を形成する開口部を規定し、当該開口部はまた、好 ましくは前記空間に光を採り入れると共に使用者に展望の可能性を与えるのに用 いられる。この構成はまた、トイレ空間に対する利用性を向上させると同時に、 閉じ込められた感覚を少なくするのに貢献する。 好ましくは、この下部の側壁は基本的に鉛直方向にあり、２つの下方に突出す る上部の側壁は、上部および下部のそれぞれの前記側壁がお互いに沿って移動可 能となるように、平行にかつ下部の対応する側壁から形成される分離した平面内 に伸延する。 この構成によれば、装置を折りたたんだ状態および使用位置の双方の環境につ いて、比較的高い天井の効能が得られる。その結果、環境への不快な臭いが閉ざ されると共に、野外の天気や気候条件からの影響もまた閉ざされ、使用者に比較 的快く、また、ことによると暖められた空間が提供される。 好ましくは、上部は、上昇位置すなわち使用時の位置に向けた方向に、ばねで 付勢される。この方法によれば、さもなければ危険であろうが、上部が非意図的 に使用者の上に閉じ降りる虞れが除去される。 本発明の一実施形態が、添付図面を参照して以下に説明されるであろう。 図１は、側面から見た座る姿勢にある人を示している本発明に係るト イレ装置を示す縦断面図、 図２は、前方が開放状態となった使用位置にある本装置の前方斜めから見た斜 視図、 図３は、折りたたんだ状態の本装置の斜視図である。 図面に示された実施形態に係る装置は、概して符号１で示されるボックス状の 下部と、下部との関係において上昇したり下降したりするように構成され概して 符号２で示される上部とにより基本的に形成されるトイレ空間を含む。下部は、 底部３と、底部から鉛直上方に立設される側壁４，５および６と、装置の前部を 形成するヒンジ結合されたドア７とにより形成されている。下部には分離型のト イレ８が配置され、このトイレ８は座開口部９の上に位置する環状座１０を有し ている。座る姿勢のときに使用者１１がとる方向で示されるように、座開口部の 下方前部に、上方に開口する小便容器１２が配置され、後部には大便用の捕集容 器１３が配置される。大便容器１３もまた、上方に開口している。図示省略する が大便容器１３に支持容器を備えることにより、大便容器がやぶれる虞れを低減 することができる。小便容器１２の底部から伸延する出口ホース１４は、図３に 最もはっきりと示されるように、好ましくは下部の側壁の一つを挿通して伸延す るように延長される。出口ホース１４は地面に突き刺すこともできるが、また、 下部の中あるいは外に、小便の貯溜および移送のための小便捕集タンクを配置す ることも可能である。トイレ８は標準型であり、下部１の中に自由に配置、ある いは望むならば下部の内幅に適合させるための横方向のゲージブロックの助けに より、固定される。明らかに、トイレが下部を構成する一部として形成されるこ とをじゃまするものではない。参照符号１５は、好ましくは下部の側壁への全周 辺に伸延するフットレストを示す。 上部２は、ヒンジ１７によって下部の後方側壁４に連結される屋根部 分１６を含む。屋根部分１６の前方には、上部の前方開口部１９を覆うように引 き下ろされるカーテンを収容するためのローラ機構部１８を備える若干傾斜した 前部分２５が形成されている。対向する側方に厚板状の壁部分２０が屋根部分１ ６から下方に突出し、前記壁部分２０は図１および図２に示されており、その上 昇位置においてそれらは下部の側壁５，６の上縁よりいくらか下方レベルまで伸 延している。参照符号２１は、好ましくは空気減衰の圧縮ばねを示しており、そ のばね作用は図１および図２に示される上昇位置で上部を維持するのに役立つ。 好ましくは、圧縮力を分配し傾くのを防止するために、圧縮ばね２１は両側に配 置される。図示される実施形態によれば、トイレ空間は可動性のコンテナによっ て形成される。トイレの積み込みや積み下ろし、および陸上輸送を容易にするた め、下部の外面であって少なくとも２つの側壁５および６上に若干数のキャリア ハンドル２２，２３が設けられる。 図１に示すように前方ドア７が閉じられるとき、使用者１１は、上部の前方開 口部１９を通して良好な視通性が提供され、この結果、閉じ込められている感覚 を持たなくてよい。必要に応じて、ブラインド１８が前方開口部を横切って引き 下ろされ、使用者の視界を閉ざすであろう。カーテン１８は、全く透明にするか 、薄い色を付けるか若しくは完全に不透明な材料から作るかをなし得る。望むな らば、数タイプのカーテンが引き下ろし位置をとれるように配置され、使用者は 、前方開口部を通した視界をはっきりとさせたいか又は閉ざしたいかを選択する ことができる。座開口部９から当該座開口部の上方の屋根２までの高さは、屋根 による不都合なくトイレ上で使用者が快適な座る姿勢をとることができるのに十 分とされる。しかしながら、便座の前方の領域における頭部空間の大きさは、使 用者が立つ姿勢をとることを防ぐように、あるいは座の前方で大きな困難を伴っ てのみそのような姿勢をとり、座の前方でそ の姿勢で放尿することに適合したものとなっている。これが可能であったならば 小便は大便容器１３に届いたであろうが、それは望ましいことではない。もし大 便に加えて小便が大便容器１３に捕集されたならば、容器はきわめて早期に一杯 になるであろう。このことは同時に、大便用バッグに孔があいて漏れる虞れを含 んでいる。さらに、トイレから離れた後に大便容器１３を手づかみする困難性を 増すであろう。フットレスト１５は、その高さのゆえに、立つ姿勢でトイレを使 用することの困難性を増加させる。図示する実施形態によれば、上部は、ヒンジ １７によって下部と連結されると共に、２つの堅固な三角形状の側方の壁２０が 横方向側面に位置されるストレートな部分１６を含むものであるが、上部に異な るデザインを施すことは本発明の範囲内であることは明らかである。上部２は、 使用位置に上昇させると共に当該位置から運搬位置に下降させる機能を失うこと なく、異なる形態となし得る。例えば、上部は、下部に対して移動可能に、伸縮 自在の構成をとることができ、この場合にはヒンジ１７は不要である。堅固な側 方の壁２０に代えて、例えばフレキシブルな布を使用することもできる。図１か ら最もよく明らかなようにトイレの座開口部９の上方の領域から前方向、すなわ ち図１に示す右側に連続的に高さが増加するストレート形状の屋根の代わりに、 屋根が階段状にその他種々に増加するように形成することができる。保管および 運搬のための最小寸法の要求が重要でない場合には、トイレ空間の上部および下 部は堅固にすなわち上部を下降させることができないように連結される。頭部空 間の状態が示されたようであるなら、トイレの正しくない使用は避けることがで きる。図示される実施形態によれば、上部の側方の壁２０のみならず下部の側壁 ５，６は、鉛直でお互いに平行であるが分離した平面に位置され、壁がお互いに 沿って移動可能とされている。好ましくは、壁はしかしながらそれ自身で、ある いは通 気シールの助けを借りるかもしれないが、寒さ、風その他の不愉快な天候条件に 対してトイレ空間をシールする効果的なシール手段を形成すべく、お互いに十分 緊密に配置される。カーテン１８もまた、そのような保護目的に使用され得る。 カーテンがエッジ１９のそばに沿って効果的なシールを形成できるように、カー テンは、好ましくは開口部１９のそばに沿って伸延するガイドレールの内側で移 動できるように配置される。おそらくトイレ空間の内装には、ヒータ装置、手洗 い容器、タオルハンガー、水タンクその他類するもの等の種々の望ましい商品を 備えることができるであろう。選択的に、そのような品物は装置の外面にもまた 配置され得る。採光用開口部もまた、上部の側方部分２０に設けることができる 。上部の開口部１９と下部の開口部２４とにより形成される入口開口部は、例え ば側壁５，６のどちらかに配設され、これに対応する上部の側方部分に続くよう にすることができる。この場合、前側のドア７は、固定壁に取って代わる。 本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的な思 想から逸脱することなく、添付された請求の範囲の範囲内において、詳細に関し て種々変更することができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＴ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｃ Ａ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＫ ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ， ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，Ｌ Ｕ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＬ，ＮＯ ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ， ＳＩ，ＳＫ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，Ｕ Ｚ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 座開口部（９）の下方に配置される分離した大便および小便の受け手段を 有し、当該受け手段は、座開口部の上で座る姿勢をとった人の方向で示されるよ うに、座開口部の前部の中へ延出する小便容器と座開口部の後部の中へ延出する 大便容器（１３）とを含む分離型トイレシステム装置であって、 便座（９，１０）はトイレ空間の内部に配置され、前記便座の前方および上方 の頭部空間は、前記人が前記座開口部の上で快適な座る姿勢をとることができる のに十分であるが、同時に、立つ姿勢を許容するには十分ではなく、座開口部の 前方からの放尿を防止あるいはきわめて困難にすることを特徴とする装置。 ２． 天井高さが便座（１０）の上方の領域から前方の領域へ連続的に増加する ことを特徴とする請求の範囲第１項に記載の装置。 ３． 前記トイレ空間は、移動可能なコンテナにより形成され、当該コンテナは 、上記天井高さ状態が存在する使用時の上昇位置とコンテナの高さが減少する運 搬時の下降位置との間で移動することができる屋根部分を有することを特徴とす る請求の範囲第１項または第２項に記載の装置。 ４． 前記コンテナは、底部（３）および側壁（４〜７）を備え当該側壁の一つ （７）が好ましくは閉鎖可能な入口開口部（２４）を含む上方に開口した下部、 および屋根部分（１６）から下方に突出すると共に前記上昇位置において下部の 側壁（５，６）と屋根（１６）との間の鉛直方向の空間を橋渡しする側壁（２０ ）を備える上部（２）により形成されることを特徴とする請求の範囲第３項に記 載の装置。 ５． 前記屋根部分（１６）は、便座（９，１０）の後部近傍に配置さ れるヒンジ（１７）のまわりで回動可能であることを特徴とする請求の範囲第３ 項または第４項に記載の装置。 ６． 前記上部の側方部分の一つは、下部に形成される入口開口部（２４）に並 んで伸延して同じくトイレ空間に入口開口部を形成する開口部（１９）を規定し 、当該開口部（１９）はまた、好ましくは前記空間に光を採り入れると共に使用 者に展望の可能性を与えるのに用いられることを特徴とする請求の範囲第４項に 記載の装置。 ７． 下部の側壁は基本的に鉛直方向にあり、２つの下方に突出する上部（２） の側壁（２０）は、前記上部および前記下部のそれぞれの前記側壁がお互いに沿 って移動可能となるように、平行にかつ下部の組み立てられた対応する側壁（５ ，６）から形成される分離した平面内に伸延することを特徴とする請求の範囲第 ４項または第５項に記載の装置。 ８． 上部（２）は、上昇位置すなわち使用時の位置に向けた方向に、ばねで付 勢されることを特徴とする請求の範囲第３項から第７項のいずれか１項に記載の 装置。