JPH1048992A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH1048992A
JPH1048992A JP21680196A JP21680196A JPH1048992A JP H1048992 A JPH1048992 A JP H1048992A JP 21680196 A JP21680196 A JP 21680196A JP 21680196 A JP21680196 A JP 21680196A JP H1048992 A JPH1048992 A JP H1048992A
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JP
Japan
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press roller
roller
fixing device
gear
rotation
Prior art date
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Pending
Application number
JP21680196A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Takano
正寿 高野
Tsutomu Sato
勉 佐藤
Tomoyuki Nishikawa
知幸 西川
Kasumi Yamamoto
かすみ 山本
司 ▲やな▼嶋
Tsukasa Yanashima
Hiroyuki Saito
裕行 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/892,663 priority patent/US5926680A/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録紙の斜行及びジッターの発生を防止する
ことが可能な定着装置を提供すること。 【解決手段】 プレスローラが作用位置に移動する際
に、プレスローラに設けられた従動ギアに係合する駆動
ギアを回転させて、プレスローラに所定方向の回転初速
度を与え、プレスローラが回転しながらヒートローラと
の間で記録紙を挟み込むよう構成することによって、記
録紙が停止しているプレスローラと接することによって
生ずる、記録紙の斜行及びジッターの発生を防止するよ
う構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法によっ
て画像形成を行うプリンタ等において、記録紙にトナー
像等の画像を定着するための定着装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真法を用いて画像形成を行うプリ
ンタ等には、記録紙に転写されたトナー像を定着する定
着装置が設けられている。定着装置は、熱源を内蔵する
ヒートローラと、弾性体でできた表面を持つプレスロー
ラとの間で記録紙を加圧・加熱することによってトナー
像を記録紙に定着するものである。
【0003】一般に、定着装置においては、ヒートロー
ラが回転駆動され、プレスローラはヒートローラに追従
して回転する。そして、プレスローラが、ヒートローラ
との間で記録紙を挟み込む作用位置と、ヒートローラか
ら離間した退避位置との間で移動することにより、ヒー
トローラとプレスローラの開閉が行われる。また、記録
紙が停止した状態でヒートローラに接していると記録紙
が異常乾燥するため、プレスローラは、記録紙の搬送が
開始してから閉じ、記録紙を挟み込む。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プレス
ローラは退避位置では停止しているため、ヒートローラ
との間で記録紙を挟み込む瞬間には、搬送されている記
録紙と停止しているプレスローラとが接触することにな
る。そのため、記録紙の幅方向両端での挟み込みのタイ
ミングに微妙な差があった場合には、先に挟み込まれた
方に一時的にブレーキがかかることから、記録紙が斜行
するという問題点がある。
【0005】また、定着装置の搬送方向上流に位置する
転写部で、記録紙へのトナー像の転写が行われている場
合には、記録紙の搬送が一瞬停止もしくは速度が低下す
ることによって、記録紙に転写されるトナー像の位置が
搬送方向に変動する、所謂ジッターが発生する恐れがあ
る。
【0006】本発明は、上記の事情に鑑み、記録紙の斜
行及びジッターの発生を防止することが可能な定着装置
を提供すること、を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の定着装置は、熱源を内蔵するヒートローラ
と、該ヒートローラとの間で記録紙を加圧する作用位置
と、該作用位置から待避した待避位置との間で移動可能
なプレスローラと、ヒートローラを回動する回動手段
と、プレスローラを作用位置と待避位置との間で移動さ
せ、両ローラ間を開閉させる開閉手段と、を備え、当該
開閉手段はヒートローラが回動を開始してからプレスロ
ーラを作用位置に移動し、開閉手段によりプレスローラ
が作用位置に移動する際に、プレスローラに所定方向の
回転初速度を与える回転初速度付与手段をさらに備えて
構成されるものである。
【0008】このように、プレスローラが作用位置に移
動する際に、プレスローラに回転初速度を与えることに
よって、プレスローラが回転した状態で記録紙に接する
ようにすることができる。従って、停止したプレスロー
ラが、搬送されている記録紙に接触することによって発
生する、記録紙の斜行あるいはジッターを防止すること
ができる。
【0009】なお、上記の回転初速度付与手段を、プレ
スローラが退避位置あるいは退避位置と作用位置との中
間にある時に、プレスローラに設けられた従動ギアに係
合する駆動ギアとすることができる。このように、駆動
ギアと従動ギアの一時的な係合を利用することによっ
て、簡単な構成でプレスローラに回転初速度を与えるこ
とが可能になる。
【0010】また、当該駆動ギアを、回動手段によって
駆動されるよう構成しても良い。このように構成すれ
ば、プレスローラが作用位置に移動する前に十分な回転
初速度を与えることができる。あるいは、当該駆動ギア
を、所定方向の回転を係止して構成することもできる。
このように構成すれば、プレスローラが作用位置に移動
する際の駆動力を利用して、プレスローラに回転初速度
を付与することができるため、構成がさらに簡単にな
る。
【0011】上記の回転初速度付与手段は、プレスロー
ラが退避位置あるいは退避位置と作用位置との中間にあ
る時に、プレスローラ表面に当接する当接ローラとする
ことができる。このように構成すれば、プレスローラに
ギア等を設ける必要が無くなるため、プレスローラ及び
プレスローラを保持するための構成を簡単にすることが
可能になる。
【0012】また、当該当接ローラを、回動手段によっ
て駆動されるよう構成しても良い。このように構成すれ
ば、プレスローラが作用位置に移動する前に十分な回転
初速度を与えることができる。あるいは、当該当接ロー
ラを、所定方向の回転を係止して構成することもでき
る。このように構成すれば、プレスローラの作用位置に
移動する際の駆動力を利用してプレスローラに回転初速
度を付与することができるため、構成がさらに簡単にな
る。
【0013】上記の回転初速度付与手段は、プレスロー
ラが退避位置にある時に、プレスローラ表面に接触し、
該接触位置におけるプレスローラの接線方向に移動する
スライドアームとすることも可能である。当該スライド
アームは、開閉手段と連動して、他の部材、例えばプリ
ンタの転写部におけるコロナチャージャを作用位置と退
避位置間との間で移動させるためのである。
【0014】さらに、上記の回転初速度付与手段は、プ
レスローラに向けて送風を行うファンと、該ファンから
の送風を受けてプレスローラを所定の方向に回転させる
ためにプレスローラに設けられた羽根車とすることがで
きる。このように構成すれば、記録紙の斜行とジッター
を防止できるだけでなく、プレスローラ全体を均一に空
冷することも可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る定着装置の第
1の実施の形態を説明する。実施の形態として示すプリ
ンタ1は、所謂電子写真法を利用して、連続記録紙であ
る記録紙に画像を形成するプリンタである。
【0016】まず、プリンタ1の概略構成について説明
する。図1は、プリンタ1の概略構成を示す側面図であ
る。図1において、プリンタ1は、画像情報に応じて変
調されたレーザー光を照射する走査光学装置15と、走
査光学装置15からの射出光により潜像を形成される感
光体ドラム16と、感光ドラム16を一様に帯電する帯
電部17と、潜像をトナーにより現像する現像ユニット
18と、トナー像を記録紙に転写する転写部20と、ト
ナー像を記録紙に定着させる定着装置30を、ハウジン
グ10内に収容したものである。
【0017】記録紙は、ハウジング10の図中右側に形
成された挿入口11から挿入され、前述の転写部20、
定着装置30を通って、ハウジング10の図中左側に設
けられた排出口12から排出される。記録紙は、転写部
20と定着装置30の間に設けられたトラクタユニット
60によって搬送される。トラクタユニット60は、記
録紙の幅方向両端に設けられた送り孔に係合する突起を
有するトラクタベルト61を一対のプーリ62によって
周回移動するよう構成されており、プーリ62はトラク
タモータ84により駆動される。
【0018】画像形成は、次のようにして行われる。画
像情報に応じて変調されたレーザー光が走査光学装置1
5から出射され、感光ドラム16の表面を露光する。感
光ドラム16は、帯電部17にてその表面の感光体が一
様に帯電され、上記の変調レーザ光により露光されるこ
とにより、潜像が形成される。感光ドラム16表面に形
成された潜像に、現像ユニット18によりトナーが付着
されてトナー像が形成される。感光ドラム16表面のト
ナー像は、転写部20においてコロナチャージャ19を
放電させることによって記録紙に転写され、記録紙に転
写されたトナー像は定着装置30によって加圧・加熱さ
れて記録紙上に定着される。感光体ドラム16の表面に
残った残留トナーはクリーニング部13で除去され、感
光体ドラム表面は除電部14で除電されて次の画像形成
の準備が行われる。
【0019】なお、トラクタユニット60を駆動するト
ラクタモータ84と、定着装置30を駆動する後述の定
着駆動モータ82と、感光ドラム16の回動等を行うメ
インモータ86とは、制御部80によって制御される。
【0020】ハウジング10の上部は、揺動開成可能な
上部ハウジング10aとなっており、当該上部ハウジン
グ10aには走査光学装置15が収納されている。その
ため、ユーザーは、上部ハウジング10aを揺動開成さ
せて、プリンタ1の上方から定着装置30あるいはトラ
クタユニット60を臨むことができる。
【0021】定着装置30は、熱源を内蔵したヒートロ
ーラ40と、弾性体でできた表面を持つプレスローラ5
0が設けられている。また、定着装置30には、ヒート
ローラ40とプレスローラ50とを開閉するための開閉
機構33が設けられている。開閉機構33は、プレスロ
ーラ50を、ヒートローラ40との間で記録紙を加圧す
る作用位置と、当該作用位置から待避した待避位置との
間で移動するものである。
【0022】ここで、転写部20では、コロナチャージ
ャ19が揺動軸21により揺動可能に設けられた揺動ホ
ルダ22に支持され、感光ドラム16の表面に近接した
作用位置と、感光ドラム16から離間した待避位置との
間で移動可能となっている。この揺動ホルダ22は、開
閉機構33と連動して図中左右方向にスライドするスラ
イドアーム23によって揺動する。
【0023】また、定着装置30と排出口12との間に
は、記録紙を排出するための排出ローラ部70が設けら
れている。排出ローラ部70は記録紙に対し上下に配置
された上部ローラ71及び下部ローラ72よりなってい
る。上部ローラ71は、開閉機構33と連動して、下部
ローラ72との間で記録紙を挟む作用位置と、当該作用
位置から待避した待避位置との間で移動する。なお、本
明細書では、排出ローラ部70の上部ローラ71の作用
位置/退避位置間の移動のための構成については、図示
及び説明を省略する。
【0024】プリンタ1は、画像形成が行われた頁をユ
ーザーが切り離したり、目視確認したりできるように、
画像形成処理が終了すると、記録紙の画像形成済みの頁
をプリンタ1の外に一旦排出するよう構成されている。
そして、次の画像形成を行う際には、記録紙を引き戻し
て画像形成を再開する。そのため、記録紙の引き戻し時
又は停止時には、開閉機構33によって、プレスローラ
50とコロナチャージャ19及び上部ローラ71が待避
位置に移動して、記録紙の搬送路を開放する。
【0025】次に、定着装置30の詳細について説明す
る。図2は、ヒートローラ40とプレスローラ50、及
び両ローラを保持するフレームを示す斜視図である。図
2に示すように、ヒートローラ40とプレスローラ50
は、上下に重ねて構成された上部フレーム120及び下
部フレーム130により夫々平行に支持されている。上
部フレーム120は、下面が開口した略直方体形状を有
している。また、下部フレーム130は、略長方形の底
板131と、底板131の長手方向両端に立設された側
板132よりなっている。
【0026】下部フレーム130には、プレスローラ5
0の支軸51を挿通するため、上端132aに開口し下
方に向けて延びるU字型の溝133が形成されている。
溝133は、その内側に沿って支軸51が移動し得る幅
を有している。
【0027】上部フレーム120の長手方向両側面に
は、下端に開口し上方に向けて延びる逆U字型の溝12
3が形成されている。溝123の幅はヒートローラ40
の軸受43の外径よりも所定量だけ大きく形成されてい
る。また、下部フレーム130の側板132の上端13
2aは、軸受43の外周に沿った曲面形状を有してい
る。従って、軸受43は、上部フレーム120の溝12
3と、下部フレーム130の側板132の上端132a
とによって保持される。
【0028】図3は、ヒートローラとプレスローラ、及
び上部、下部フレームを、一部を切り欠いて示す図であ
る。ヒートローラ40は、中空のローラ部40aの内部
に熱源41を設けたものである。また、ローラ部40a
の長手方向両端には夫々支軸42が突出形成され、両支
軸42はラジアル軸受である軸受43によって保持され
ている。さらに、一方の支軸42には、ヒートローラ4
0を回転駆動するためのローラギア44が固定されてい
る。なお、ヒートローラ40の熱源を加熱するための構
成については、説明及び図示を省略する。
【0029】プレスローラ50は、ヒートローラ40と
の間で記録紙を加圧した状態で、ヒートローラ40に追
従して回転する従動ローラである。プレスローラ50
は、表面がゴム等の弾性部材で構成されたローラ部50
aと、当該ローラ部50aの軸方向両端部に突出形成さ
れた支軸51とからなっている。
【0030】なお、ヒートローラ40の熱源41の加熱
開始時には、ローラ部40a、支軸42、軸受43、上
部・下部フレーム120,130の順で加熱される。そ
のため、支軸42と軸受43の間、及び軸受43と上部
フレーム120との間には、夫々所定量のクリアランス
が設けられている。
【0031】図4は、定着装置30を搬送方向下流側か
ら見た図である。定着装置30は、コの字形状の断面を
持つベースフレーム35に取り付けられている。ベース
フレーム35は、長方形の底板36と、底板36の長手
方向両端に立設された一対の側板37よりなっている。
ベースフレーム35の一方の側板37には、定着駆動モ
ータ82を取り付けるためのモータ取付板39が取り付
けられている。
【0032】プレスローラ50の支軸51の、モータ取
付板39と反対側の一端は、側板37を貫通し、その先
端にはプレスローラギア54が取り付けられている。ま
た、プレスローラ50の下流側(図中手前側)には、プ
レスローラ50と平行に延びる支軸111が設けられて
いる。支軸111の両端部は両側板37を貫通してお
り、モータ取付板39の側の一端にはワンウェイクラッ
チ112を介して伝達ギア113が設けられている。ま
た、支軸111の他端には、プレスローラ50が退避位
置にある時に前述のプレスローラギア54に係合する回
転付与ギア110が設けられている。
【0033】次に、ヒートローラ40を回動するための
機構について説明する。図5は、定着装置30の平面図
である。なお、図5では、ヒートローラ40及び上部フ
レーム120を省略する。また、記録紙の搬送方向を矢
印で示す。モータ取付板39は側板37と平行に設けら
れ、定着駆動モータ82は出力軸142を側板37に向
けて突出させた状態でモータ取付板39に取り付けられ
ている。定着駆動モータ82の出力軸142にはモータ
ギア143が固定され、モータギア143は、側板37
とモータ取付板39との間に設けられた支軸144の回
りに回転可能に設けられた第1ギア145に係合してい
る。支軸144には、第1ギア145と一体となって回
動する第2ギア146が設けられている。第2ギア14
6は、側板37に対し回転可能に設けられた第3ギア1
47に係合する。この第3ギア147が、前述のヒート
ローラ40のローラギア44(図3)に係合する。
【0034】第3ギア147には、前述の支軸111に
固定された伝達ギア113がさらに係合している。そし
て、ヒートローラ40が回動すると、伝達ギア113と
支軸111を介して、回転付与ギア110が回転する。
【0035】次に、ヒートローラとプレスローラの間を
開閉するための機構(図1における開閉機構33)につ
いて説明する。一方、図5に示すように、前記の第2ギ
ア146には、第3ギア147の他に、側板37に回転
可能に支持された第4ギア148が係合している。第4
ギア148は、同軸に固定された第5ギア149を介し
て、第6ギア150に係合している。第6ギア150
は、クラッチ151を介してカムシャフト152に連結
されている。即ち、クラッチ151のオンオフによっ
て、定着駆動モータ82の駆動力を利用してカムシャフ
ト152の回動が行われる。
【0036】カムシャフト152は、ベースフレーム3
5の両側板37,37間に亘って延びており、その両端
近傍には、プレスローラ50を昇降駆動するための第1
ディスクカム153,153が固定されている。また、
カムシャフト152の長手方向のほぼ中心部には、カム
シャフト152の回転角度を検知するためのエンコーダ
ホイール192が固定され、ベースフレーム35の底板
36には、エンコーダホイール192を読み取るための
フォトインタラプタ193が形成されている。
【0037】また、カムシャフト152のほぼ中心部に
は、転写部20(図1)のコロナチャージャーを保持す
る揺動ホルダ22を揺動させるための第2ディスクカム
155が固定されている。第2ディスクカム155に
は、転写部20に向けて延びるスライドアーム23に設
けられたカムフォロア194が当接しており、カムシャ
フト152の回動によって、スライドアーム23が図中
上下方向に移動される。
【0038】図6は、定着装置30を示す側面図であ
る。なお、図6では、図中手前側の側板37を取り外し
て示す。側板37に突出形成された支軸160には、プ
レスローラ50を昇降するための揺動アーム161が揺
動可能に支持されている。揺動アーム161の一端に
は、プレスローラ50の支軸51を回転可能に保持する
ラジアル軸受161aが設けられている。
【0039】そして、揺動アーム161を挟んで図中手
前側と奥側に、圧縮バネ94bを介して揺動アーム16
1と一体的に揺動するプレート対169,162が設け
られている。プレート対169,162は、ディスクカ
ム153に係合するカムフォロア163が設けられてい
る。プレート162は、底板36に一端を固定された引
っ張りばね164によって、カムフォロア163とディ
スクカム153とが常時係合するよう付勢されている。
このようにして、ディスクカム153の回転によってカ
ムフォロア163と一体となったプレート対169,1
62が揺動し、この回転運動が圧縮バネ94bを介して
揺動アーム161に伝達され、揺動アーム161の揺動
によりプレスローラ50が昇降する。
【0040】ディスクカム153の形状は、最大半径
(点D)でカムフォロア163に当接した時にヒートロ
ーラ40とプレスローラ50との間が記録紙を挟んで閉
じ(図6(a))、最小半径(点A)でカムフォロア1
63に当接した時にプレスローラ50がヒートローラ4
0から最も離間する(図6(b))ように定められてい
る。このように、ディスクカム153の回転によって、
プレスローラ50が作用位置と待避位置との間で昇降す
る。
【0041】なお、揺動アーム161と連動して、定着
装置30に導かれる記録紙を下方からガイドするガイド
プレート90が揺動可能に設けられている。ガイドプレ
ート90の両端はコの字状に折り曲げられて側板92,
92となっており、この側板92,92が、側板37に
設けられた支軸91により支持されている。ガイドプレ
ート90には、揺動アーム161の上端に当接する当接
片93が設けられ、当接片93と揺動アーム161との
間には引っ張りバネ94aが設けられている。揺動アー
ム161が待避位置にある時には(図6(b))、ガイ
ドプレート90は、記録紙をヒートローラ40とプレス
ローラ50のいずれとも接しないようガイドする。
【0042】次に、本実施形態によるヒートローラとプ
レスローラの開閉動作について説明する。図5に示すよ
うに、第3ギア147には伝達ギア113が係合してい
る。そのため、定着駆動モータ82が回転し、第1ギア
145〜第3ギア147を介してヒートローラ40が回
転すると、伝達ギア113を介して支軸111及び回転
付与ギア110が回転する。
【0043】図7は、定着装置30の側断面図である。
プレスローラ50が退避位置にある時には、プレスロー
ラギア54は回転付与ギア110に係合している。その
ため、回転付与ギア110の回転により、プレスローラ
ギア54を介してプレスローラ50が回転する。なお、
この時のプレスローラ50の回転方向は、図中矢印で示
すように、記録紙の搬送方向と同じ方向である。
【0044】ヒートローラ40の回転開始後、クラッチ
151(図5)が作動して揺動アーム161が揺動し、
プレスローラ50を退避位置から作用位置に向けて移動
させる。プレスローラ50が退避位置から移動すると、
プレスローラギア54と回転付与ギア110との係合は
解除され、プレスローラ50は慣性により回転を続けな
がら作用位置に向けて移動する。そして、プレスローラ
50は回転しながら記録紙に接し、ヒートローラ40と
の間で記録紙を挟み込む。そのため、記録紙と停止して
いるプレスローラ50とが接することにより生ずる、記
録紙の斜行あるいはジッターの発生が防止される。
【0045】このように、本実施形態の定着装置による
と、プレスローラ50が作用位置に達しヒートローラ5
0との間で記録紙を挟み込む際に、プレスローラ50が
既に回転している。従って、記録紙と停止しているプレ
スローラ50とが接することにより生ずる、記録紙の斜
行あるいはジッターの発生が防止される。
【0046】なお、伝達ギア113と支軸111との間
には、一方向クラッチ112(図4)が設けられている
ため、支軸111及び回転付与ギア110はヒートロー
ラ40が正方向に回転する時にのみ回転する。また、回
転付与ギア110の周速(ピッチ円における回転周速)
Vは、プレスローラ50とヒートローラ40とが接して
いる時のプレスローラギア54の周速Wに対し、V≦W
となるよう設定されている。従って、プレスローラ50
が作用位置から退避位置に移動し、プレスローラギア5
4が回転付与ギア110と再度係合する時、一方向クラ
ッチ112(図4)はフリーとなり、プレスローラギア
54は回転付与ギア110とスムースに係合することが
できる。
【0047】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。第1の実施形態では、回転付与ギア110を回
動することによってプレスローラ50に回転初速度を与
えるのに対し、第2の実施形態は、一方向の回転を係止
された回転付与ギア210を用い、プレスローラ50の
上昇の駆動力を利用してプレスローラ50に回転初速度
を与えるものである。
【0048】図8は、第2の実施形態の定着装置230
の正面図である。プレスローラ50が退避位置にある時
に、プレスローラギア54に係合する回転付与ギア21
0は、側板37に設けられた支軸211によって支持さ
れ、支軸211と回転付与ギア210との間には、ワン
ウェイクラッチ212が設けられている。
【0049】図9は、定着装置230の概略側面図であ
る。回転付与ギア210は、ワンウェイクラッチ212
によって図中時計回りにのみ回転可能に支持されてい
る。第1の実施形態と異なり、回転付与ギア210を回
転駆動するための伝達ギア等は設けられていない。以上
の構成以外は、第1の実施形態と同様である。
【0050】次に、第2の実施形態の定着装置における
プレスローラとヒートローラの開閉動作について説明す
る。定着駆動モータ82(図8)が作動し、ヒートロー
ラ40が回転を開始しても、プレスローラギア54と係
合している回転付与ギア210は回転していないため、
プレスローラ50は停止している(図9(a))。
【0051】続いて、クラッチ151(図8)が作動し
て、揺動アーム161が揺動を開始する。プレスローラ
50が上昇する時、回転付与ギア210は図中反時計回
りには回転しないため、プレスローラギア54が図中矢
印方向に回動される。即ち、プレスローラ50の上昇の
際の駆動力を利用してプレスローラギア54、即ちプレ
スローラ50に回転初速度が与えられる(図9
(b))。そして、第1の実施形態と同様に、プレスロ
ーラ50は、慣性によって回転を続けながら、作用位置
に向けて移動し、ヒートローラ50との間で記録紙を挟
み込む。
【0052】なお、回転付与ギア210は時計回りにの
み回転可能なので、プレスローラ50が作用位置から退
避位置に移動する際には、回転付与ギア210が時計回
りに回転しながらプレスローラギア54に再度係合す
る。
【0053】このように、この第2の実施形態による
と、第1の実施形態と同様に、プレスローラ50が回転
しながら作用位置に達するため、記録紙と停止している
プレスローラ50とが接することにより生ずる記録紙の
斜行あるいはジッターの発生が防止される。また、この
第2の実施形態によると、プレスローラの上昇を利用し
てプレスローラに回転初速度を与えているため、回転付
与ギア210を回動するための機構が不要となり、第1
の実施形態よりも構成が簡単になる。
【0054】なお、本第2実施形態では、回転付与ギア
210を、プレスローラ50が退避位置にある時にプレ
スローラギア54に係合する位置に配置しているが、プ
レスローラ50が退避位置から作用位置まで移動する途
中でプレスローラギア54に係合する位置に配置しても
よい。
【0055】次に、本発明の第3の実施形態について説
明する。第1及び第2の実施形態では、回転付与ギアに
よってプレスローラに回転初速度を与えるのに対し、第
3の実施形態は、プレスローラの表面に当接する回転付
与ローラによって、プレスローラに回転初速度を与える
ものである。
【0056】図10に、第3の実施形態の定着装置33
0で用いられるプレスローラ350を示す。第1及び第
2の実施形態のプレスローラ50と異なり、第3の実施
形態のプレスローラ350にはギアは設けられていな
い。そして、プレスローラ350は、固定支軸351
と、当該固定支軸351の回りにラジアル軸受352を
介して回転可能に保持される円筒部353よりなってい
る。円筒部353の表面は、ゴム等の弾性部材で構成さ
れている。
【0057】図11は、第3の実施形態の定着装置33
0を搬送方向下流側から見た図である。プレスローラ3
50の下流側(図中手前側)には、退避位置にあるプレ
スローラ350に当接する一対の回転付与ローラ310
が設けられている。回転付与ローラ310の支軸311
は、側板37に設けられた軸受部312によって回転可
能に支持されている。支軸311の定着駆動ローラ82
側の一端には、ワンウェイクラッチ314を介して伝達
ギア313が設けられ、伝達ギア313は、前述の第3
ギア147に係合している。以上の構成以外は、第1の
実施形態と同様である。
【0058】次に、第3の実施形態の定着装置における
ヒートローラとプレスローラの開閉動作について説明す
る。図11に示すように、第3ギア147には伝達ギア
313が係合しているため、定着駆動モータ82が回転
すると、第3ギア147、伝達ギア313及び支軸31
1を介して回転付与ローラ310が回転する。
【0059】図12は、第3の実施形態の定着装置33
0の側断面図である。図12に示すように、回転付与ロ
ーラ310は、プレスローラ350が退避位置にある時
に、プレスローラ350の表面に当接するよう配置され
ている。また、回転付与ローラ310の回転方向は、図
中時計回りである。そのため、回転付与ローラ310に
よって、図中矢印方向の回転がプレスローラ350に与
えられる。
【0060】ヒートローラ40の回転開始後、クラッチ
151(図11)が作動し、揺動アーム361の揺動に
よって、プレスローラ350が退避位置から上昇する
と、プレスローラ350は回転付与ローラ310から離
れ、慣性によって回転を続けながら作用位置に向けて移
動する。そして、プレスローラ350は回転しながら作
用位置に達し、ヒートローラ350との間で記録紙を挟
み込む。従って、記録紙と停止しているプレスローラ3
50とが接することにより生ずる、記録紙の斜行あるい
はジッターの発生が防止される。
【0061】なお、前述の第1の実施形態では、プレス
ローラを昇降する揺動アーム161には、プレスローラ
を回転可能に支持するためのラジアル軸受が設けられて
いたが、この第3の実施形態では、プレスローラ350
の固定支軸351が回転しないため、揺動アーム361
はプレスローラ350の固定支軸351に下方から当接
しこれを持ち上げるよう構成されている。
【0062】このように、この第3の実施形態の定着装
置によると、第1及び第2の実施形態と同様、プレスロ
ーラ350が回転しながら作用位置に達しヒートローラ
40との間で記録紙を挟み込むため、記録紙と停止して
いるプレスローラ350とが接することにより生ずる記
録紙の斜行あるいはジッターの発生が防止される。ま
た、プレスローラにギアを設ける必要が無いため、プレ
スローラ及びプレスローラを保持するための構成を簡単
にすることができる。
【0063】次に、本発明の第4の実施形態について説
明する。第3の実施形態では、回転付与ローラを回動す
ることによってプレスローラに回転初速度を与えるのに
対し、第4の実施形態は、固定された回転付与ローラを
用い、プレスローラの上昇を利用してプレスローラに回
転初速度を与えるものである。
【0064】図13は、第4の実施形態の定着装置43
0を搬送方向下流側から見た図である。プレスローラ3
50が退避位置にある時にプレスローラ350表面に当
接するよう設けられた回転付与ローラ410は、側板3
7に設けられた支軸411によって支持され、支軸41
は側板37に固定されている。また、支軸411が回転
しないよう、支軸411の一端には切り欠きが形成さ
れ、当該切り欠きが側板37に略D形状に形成された孔
414に嵌挿されている。なお、第3の実施形態と異な
り、回転付与ローラ410を回転駆動するための伝達ギ
ア等は設けられていない。以上の構成以外は、第3の実
施形態と同様である。
【0065】次に、第4の実施形態によるプレスローラ
とヒートローラの開閉について説明する。図14は、第
4の実施形態の定着装置430の側断面図である。定着
駆動モータ82(図13)が作動し、ヒートローラ40
が回転しても、回転付与ローラ410は固定されている
ため、プレスローラ350は停止している(図14
(a))。
【0066】ヒートローラ40の回転開始後、クラッチ
151(図11)が作動して、揺動アーム361が揺動
を開始する。ここで、プレスローラ350が退避位置か
ら上昇する時、回転付与ローラ410は回転しないた
め、プレスローラ350は図中矢印方向に回動される
(図14(b))。即ち、プレスローラ350の上昇を
利用してプレスローラ350に回転初速度が与えられ
る。そして、第3の実施形態と同様に、プレスローラ3
50は、慣性によって回転を続けながら作用位置に移動
し、ヒートローラ40との間で記録紙を挟み込む。
【0067】このように、この第4の実施形態による
と、第1乃至第3の実施形態と同様に、プレスローラ3
50が回転しながら作用位置に達するため、記録紙と停
止しているプレスローラ350とが接することにより生
ずる記録紙の斜行あるいはジッターの発生が防止され
る。また、この第4の実施形態によると、回転付与ロー
ラ410を回動するための機構が不要となり、第3の実
施形態に比較して、構成が簡単になる。
【0068】なお、第4の実施形態では、回転付与ロー
ラ410を、プレスローラ350が退避位置にある時に
プレスローラ350に当接する位置に配置しているが、
プレスローラ350が退避位置から作用位置まで移動す
る途中でプレスローラ350に一時的に係合する位置に
配置してもよい。また、支軸411と回転付与ローラ4
10の間に一方向クラッチを配置することによりプレス
ローラ350と回転付与ローラ410が接触した時のプ
レスローラ350に作用するブレーキ効果も防止するこ
とができる。
【0069】次に、本発明の第5の実施形態について説
明する。第5の実施形態は、プレスローラ350と連動
して、転写部におけるコロナチャージャを退避させるた
めのスライドアーム23の運動を利用して、プレスロー
ラ350に回転を付与するものである。
【0070】図14は、第5の実施形態の定着装置53
0を示す平面図である。第1の実施形態と同様、プレス
ローラ350の移動と連動して転写部20(図1)のコ
ロナチャージャーを揺動させるため、転写部20に向け
て延びるスライドアーム23が設けられている。
【0071】前述の通り、スライドアーム23の端部に
はカムフォロア194が設けられ、このカムフォロア1
94が第2ディスクカム155に当接している。そし
て、カムシャフト152の回転によって、スライドアー
ム23が図中上下方向に移動される。
【0072】ここで、スライドアーム23の搬送方向下
流側(図中下側)には、退避位置にあるプレスローラ3
50の最下点に接する、ゴム製の当接部位510が設け
られている。第1乃至第4の実施形態のような回転付与
ギア、回転付与ローラは設けられていない。以上の構成
以外は、第4の実施形態と同様である。
【0073】次に、第5の実施形態の定着装置によるヒ
ートローラとプレスローラの開閉について説明する。ヒ
ートローラ40の回転開始後、クラッチ151が作動
し、第1ギア145〜第6ギア149の係合によって、
カムシャフト152が回転する。カムシャフト152が
回転すると、カムフォロア163との係合によって、カ
ムフォロア163と圧縮バネ94bを介して一体的に揺
動するよう構成された揺動アーム361が、支軸160
の回りに揺動し、プレスローラ350を作用位置に向け
て移動させる。同時に、第2ディスクカム155とカム
フォロア104との係合によって、スライドアーム23
が上流に向けて(図中下から上に)スライドし、コロナ
チャージャ19(図1)を作用位置に移動させる。
【0074】図16は、第5の実施形態の定着装置53
0の側断面図である。スライドアーム23が上流に向け
て(図中下から右に)スライドすると、スライドアーム
23の下流側先端に設けられた当接部位510とプレス
ローラ350との当接により、プレスローラ350に反
時計回り(即ち、記録紙搬送方向)の回転が付与され
る。そして、プレスローラ350は慣性により回転しな
がら作用位置に達し、ヒートローラ350との間で記録
紙を挟み込む。そのため、記録紙と停止しているプレス
ローラ350とが接することにより生ずる、記録紙の斜
行あるいはジッターの発生が防止される。
【0075】このように、第5の実施形態の定着装置に
よると、第1乃至第4の実施形態と同様、プレスローラ
350が既に回転した状態で作用位置に達し、ヒートロ
ーラ40との間で記録紙を挟み込むため、記録紙の斜行
あるいはジッターの発生が防止される。また、この第5
の実施形態では、スライドアーム23に当接部位510
を設けるだけで良いため、部品点数が少なくて済むとい
う効果がある。
【0076】次に、この発明の第6の実施形態について
説明する。第6の実施形態は、プレスローラを冷却する
ためのファンを利用してプレスローラに回転初速度を付
与するものである。図17は、第6の実施形態の定着装
置630におけるプレスローラ650を一部を切り欠い
て示す図である。図17に示すように、プレスローラ6
50は、固定支軸651と、当該固定支軸651の回り
にラジアル軸受652を介して回転可能に保持される円
筒部653よりなっており、円筒部653の軸方向両端
には羽根車655が設けられている。
【0077】図18は、第6の実施形態の定着装置63
0の側断面図である。プレスローラ650の上流側に
は、プレスローラ650を空令するためのファン610
が設けられている。そして、プレスローラ650がファ
ン610からの送風を受けて図中矢印方向に回転するよ
う、プレスローラ650の羽根車655の形状が決めら
ている。以上の構成以外は、第3の実施形態と同様であ
る。
【0078】このように構成されているため、プレスロ
ーラ650がファン610から送風を受けて回転しなが
ら作用位置に移動し、ヒートローラ40との間で記録紙
を挟み込む。このように、第6の実施形態の定着装置に
よると、第1乃至第5の実施形態と同様、プレスローラ
650が回転しながら作用位置に達し、ヒートローラ4
0との間で記録紙を挟み込むため、記録紙の斜行あるい
はジッターの発生が防止される。また、この第6の実施
形態では、プレスローラ650が退避位置にある時に
は、ファン610が作動していれば、プレスローラ65
0は常時回転しているため、プレスローラ650が全体
に亘って均等に空冷されるという効果もある。
【0079】なお、上記の各実施形態において、ヒート
ローラと接触する直前のプレスローラの回転周速が、ヒ
ートローラの回転周速(もしくは記録紙の搬送速度)に
比べて遅すぎる場合には、スキュー及びジッター防止の
効果が少なく、速すぎる場合にはプレスローラがヒート
ローラに接触する際に記録紙を引っ張ってしまい、かえ
ってジッターを発生させてしまう。そこで、ヒートロー
ラと接触する直前のプレスローラの回転周速は、ヒート
ローラの回転周速(もしくは記録紙の搬送速度)に対し
て−50%〜+50%、より望ましくは−20%〜+2
0%の範囲に設定する。
【0080】下記の表1は、ヒートローラと接触する直
前のプレスローラの回転周速とスキュー・ジッター防止
効果の関係を調べた実験結果である。なお、表1におい
てプレスローラ回転周速は、ヒートローラ回転周速に対
する値で表す。また、◎は非常に良好、○は良好、△は
僅かに効果有り、×は不良(記録紙ジャムが発生)を示
す。
【0081】
【表1】 プレスローラ周速 スキュー ジッター 備考 −60% ○ △ ジッター低減効果が安定しない −40% ○ ○ −20% ◎ ◎ 0% ◎ ◎ +20% ◎ ◎ +40% ○ ○ +60% ○ × 記録紙ジャム多発
【0082】また、ヒートローラとプレスローラが接す
る時にプレスローラが回転初速度付与手段により回動さ
れ続けていると、ヒートローラとプレスローラとが接す
る際に、記録紙にショックを与えジッターを発生させて
しまう。そのため、プレスローラがヒートローラに接す
るまでに、プレスローラが回転初速度付与手段から離間
するか、あるいは回転初速度付与手段の作動を停止する
ことにより、プレスローラが慣性によって回転している
状態とし、プレスローラがヒートローラに接する際に当
該ヒートローラに従動回転するよう構成することが望ま
しい。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の定着装置
は、プレスローラが退避位置から作用位置に移動する際
にプレスローラに回転初速度を与える回転初速度付与手
段を備えたことによって、プレスローラが回転した状態
で作用位置に達しヒートローラとの間で記録紙を挟み込
む。そのため、搬送される記録紙に停止したプレスロー
ラが接することによって生じる記録紙の斜行あるいはジ
ッターの発生が防止される。また、特に、記録紙として
連続記録紙を用いた場合には、斜行が蓄積して大きなス
キューに至ることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタの基本構成を示す側面図である。
【図2】定着装置におけるヒートローラとプレスローラ
及びフレームを示す斜視図である。
【図3】図2のヒートローラとプレスローラ及びこれら
を保持するフレームを示す正面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の定着装置を示す正面
図である。
【図5】図3の定着装置を示す平面図である。
【図6】図3の定着装置を示す側断面図である。
【図7】図3の定着装置を示す側断面図である。
【図8】第2の実施形態の定着装置を示す正面図であ
る。
【図9】図8の定着装置を示す側断面図である。
【図10】第3の実施形態の定着装置のプレスローラの
構造を示す図である。
【図11】第3の実施形態の定着装置を示す正面図であ
る。
【図12】図11の定着装置を示す側断面図である。
【図13】第4の実施形態の定着装置を示す正面図であ
る。
【図14】図13の定着装置を示す側断面図である。
【図15】第5の実施形態の定着装置を示す平面図であ
る。
【図16】図15の定着装置を示す側断面図である。
【図17】第6の実施形態の定着装置におけるプレスロ
ーラの構造を示す図である。
【図18】図17の定着装置を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 23 スライドアーム 30,230,330,430,530,630 定
着装置 40 ヒートローラ 50,350,650 プレスローラ 82 定着駆動モータ 110,210 回転付与ギア 111,211 支軸 120 上部フレーム 130 下部フレーム 151 クラッチ 152 カムシャフト 153 第1ディスクカム 155 第2ディスクカム 161,361 揺動アーム 163 カムフォロア 310,410 回転付与ローラ 311,411 支軸 510 当接部位 610 ファン 655 羽根車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 かすみ 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 (72)発明者 ▲やな▼嶋 司 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 (72)発明者 齋藤 裕行 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録紙に像を定着させるための定着装置
    であって、 熱源を内蔵するヒートローラと、 該ヒートローラとの間で前記記録紙を加圧する作用位置
    と、該作用位置から待避した待避位置との間で移動可能
    なプレスローラと、 前記ヒートローラを回動する回動手段と、 前記プレスローラを前記作用位置と前記待避位置との間
    で移動させ、両ローラ間を開閉させる開閉手段と、を備
    え、 前記開閉手段は、前記ヒートローラが回動を開始してか
    ら前記プレスローラを前記作用位置に移動し、 前記開閉手段により前記プレスローラが前記作用位置に
    移動する際に、前記プレスローラに所定方向の回転初速
    度を与える回転初速度付与手段をさらに備えたことを特
    徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記回転初速度付与手段は、前記プレス
    ローラが前記退避位置あるいは前記退避位置と前記作用
    位置との中間にある時に、前記プレスローラに設けられ
    た従動ギアに係合する駆動ギアであること、を特徴とす
    る請求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動ギアは前記回動手段によって駆
    動されること、を特徴とする請求項2に記載の定着装
    置。
  4. 【請求項4】 前記駆動ギアは前記所定方向の回転を係
    止されていること、を特徴とする請求項4に記載の定着
    装置。
  5. 【請求項5】 前記回転初速度付与手段は、前記プレス
    ローラが前記退避位置あるいは前記退避位置と前記作用
    位置との中間にある時に、前記プレスローラ表面に当接
    する当接ローラであること、を特徴とする請求項1に記
    載の定着装置。
  6. 【請求項6】 前記当接ローラは前記回動手段によって
    駆動されること、を特徴とする請求項5に記載の定着装
    置。
  7. 【請求項7】 前記当接ローラは少なくとも一方向の回
    転を係止されていること、を特徴とする請求項5に記載
    の定着装置。
  8. 【請求項8】 前記回転初速度付与手段は、前記プレス
    ローラが前記退避位置にある時に、前記プレスローラ表
    面に接触し、該接触位置における前記プレスローラの接
    線方向に移動するスライドアームであること、を特徴と
    する請求項1に記載の定着装置。
  9. 【請求項9】 前記スライドアームは、前記開閉手段と
    連動して、他の部材を作用位置と退避位置との間での移
    動させるために用いられるものであること、を特徴とす
    る請求項8に記載の定着装置。
  10. 【請求項10】 前記回転初速度付与手段は、前記プレ
    スローラに向けて送風を行うファンと、該ファンからの
    送風を受けて前記プレスローラを所定の方向に回転させ
    るために前記プレスローラに設けられた羽根車であるこ
    と、を特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  11. 【請求項11】 前記羽根車は、前記プレスローラの軸
    方向両端に設けられていること、を特徴とする請求項1
    0に記載の定着装置。
  12. 【請求項12】前記プレスローラが前記ヒートローラに
    接触する直前の前記プレスローラの回転周速が、前記ヒ
    ートローラの回転周速に対し−50%〜+50%の範囲
    にあること、を特徴とする請求項1から11のいずれか
    に記載の定着装置。
  13. 【請求項13】前記回転初速度付与手段は、前記プレス
    ローラが前記ヒートローラに接触する前に、前記プレス
    ローラへの回転初速度の付与を停止、もしくは前記プレ
    スローラから離間すること、を特徴とする請求項1から
    12のいずれかに記載の定着装置。
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