JP4123992B2 - 熱定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱定着装置およびその熱定着装置を備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザプリンタなどの画像形成装置では、通常、加熱ローラおよび押圧ローラを備える熱定着装置が設けられており、用紙が加熱ローラと押圧ローラとの間を通過する間に、用紙上に転写されたトナーを熱定着させるようにしている。
【0003】
このような熱定着装置として、加熱ローラと用紙との接触面積を増大させて、迅速かつ確実な定着を達成すべく、用紙の搬送方向において押圧ローラを複数本設けるものが知られている。
【0004】
しかるに、押圧ローラを複数本設けると、用紙の搬送方向における上流側の第1押圧ローラと定着ローラとのニップ部分を通過した用紙が、下流側の第2押圧ローラと定着ローラとのニップ部分に進入したときに画像ずれを生じる場合がある。
【0005】
そのため、たとえば、特開平5−273881号公報(特許文献1)には、第1加圧ローラの加圧力を、第2加圧ローラの加圧力よりも大きくして、第1加圧ローラにおける定着ローラとのニップ量を、第2加圧ローラにおける定着ローラとのニップ量よりも大きくすることで、定着性の向上を図ることが記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−273881号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかし、第1加圧ローラにおける定着ローラとのニップ量を、第2加圧ローラにおける定着ローラとのニップ量よりも大きくするだけでは、画像ずれの発生を十分に防止するには不十分である。
【0007】
本発明の目的は、画像ずれを防止することができる、熱定着装置およびその熱定着装置を備える画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、熱定着装置であって、定着媒体と接触する定着部材と、前記定着部材に対向配置され、前記定着部材に定着媒体を圧接させるための第1押圧部材と、前記第1押圧部材に対して定着媒体の搬送方向下流側において、前記定着部材に対向配置され、前記定着部材に定着媒体を圧接させるための第2押圧部材とを備え、前記第1押圧部材および前記第2押圧部材は、前記第1押圧部材の定着部材に対する単位面積当たりの押圧力が、前記第2押圧部材の定着部材に対する単位面積当たりの押圧力と、同じかそれより大きくなるように、設けられ、前記第1押圧部材および前記第2押圧部材は、前記第1押圧部材における定着媒体と接触する部分の硬度が、前記第 2押圧部材における定着媒体と接触する部分の硬度よりも大きく、かつ、前記第1押圧部材の前記定着部材に対する荷重が、前記第2押圧部材の前記定着部材に対する荷重よりも大きくなるように、設けられていることを特徴としている。
【0009】
このような構成によると、第1押圧部材における定着部材に対する単位面積当たりの押圧力が、第2押圧部材の定着部材に対する単位面積当たりの押圧力と、同じかそれより大きいので、定着部材と第1押圧部材との間を通過した時点で、定着媒体上に現像剤をより多く定着させることができる。そのため、次いで、定着媒体が定着部材と第2押圧部材との間に進入するときに、画像ずれが生じにくく、その結果、第1押圧部材および第2押圧部材により良好な定着を達成することができる。
また、第1押圧部材における定着媒体と接触する部分の硬度が第2押圧部材における定着媒体と接触する部分の硬度よりも大きく、かつ、第1押圧部材の定着部材に対する荷重が第2押圧部材の定着部材に対する荷重よりも大きいので、定着媒体が定着部材と第1押圧部材との間を通過した時点で、定着媒体上に現像剤をより強固に定着することができる。そのため、定着媒体が定着部材と第2押圧部材との間に進入するときにおいて、画像ずれを防止することができる。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1押圧部材が第1押圧ローラであり、前記第2押圧部材が第2押圧ローラであり、前記第1押圧ローラおよび前記第2押圧ローラは、前記第1押圧ローラの前記定着部材に対する荷重が、前記第2押圧ローラの前記定着部材に対する荷重よりも大きく、かつ、前記第1押圧ローラの直径が、前記第2押圧ローラの直径よりも大きくなるように、設けられていることを特徴としている。
【0011】
このような構成によると、第1押圧ローラの定着部材に対する荷重が第2押圧ローラの定着部材に対する荷重よりも大きく、かつ、第1押圧ローラの直径が第2押圧ローラの直径よりも大きいので、定着媒体が定着部材と第1押圧部材との間を通過した時点で、定着媒体上に現像剤をより強固に定着することができる。そのため、定着媒体が定着部材と第2押圧部材との間に進入するときにおいて、画像ずれを防止することができる。
【0012】
また、請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記定着部材および前記第1押圧部材は、前記定着部材および前記第1押圧部材の間を定着媒体が通過直後において、コールドオフセットが発生しないように、設けられていることを特徴としている。
【0013】
このような構成によると、定着部材および第1押圧部材の間を定着媒体が通過直後において、コールドオフセットが発生しないので、定着媒体が定着部材と第1押圧部材との間を通過した時点で、定着媒体上には現像剤がほとんど定着される。そのため、次いで、定着媒体が定着部材と第2押圧部材との間に進入するときには、定着媒体上に現像剤がほとんど定着されているため、画像ずれが生じにくく、その結果、第1押圧部材および第2押圧部材により良好な定着を達成することができる。
【0014】
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記定着部材、前記第1押圧部材および前記第2押圧部材は、前記定着部材および前記第2押圧部材の間を定着媒体が通過直後において、ホットオフセットが発生しないように、設けられていることを特徴としている。
【0015】
このような構成によると、定着部材および第2押圧部材の間を定着媒体が通過直後において、ホットオフセットが発生しないので、定着媒体が定着部材と第2押圧部材との間を通過した時点で、定着媒体上には現像剤が良好に定着される。そのため、第1押圧部材および第2押圧部材により良好な定着を達成することができる。
【0016】
また、請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の発明において、前記定着部材は、定着媒体と接触する定着ローラであり、前記定着ローラの内側に配置され、通電により発熱して前記定着ローラを加熱する加熱手段と、前記定着ローラの内側に配置され、前記定着ローラの回転方向における前記定着ローラと前記第1押圧部材との接触部分より上流側の位置と、前記定着ローラと前記第2押圧部材との接触部分の最下流側の位置との間の範囲の前記定着ローラに向けて、前記加熱手段から発せられる熱を反射させるための反射部材とを備えていることを特徴としている。
【0017】
このような構成によると、反射部材が、定着ローラの回転方向における定着ローラと第1押圧部材との接触部分より上流側の位置と、定着ローラと第2押圧部材との接触部分の最下流側の位置との間の範囲の定着部材に向けて、加熱手段から発せられる熱を反射するので、定着部材に対する第1押圧部材および第2押圧部材の各接触部分を効率よく加熱することができる。そのため、熱定着装置のウォームアップ時間の短縮化および低ランニングコスト化を図ることができる。
【0018】
また、請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の発明において、前記定着部材の内側に配置され、通電により発熱して前記定着部材を加熱する加熱手段と、前記定着部材の内側に配置され、前記加熱手段から発せられる熱を前記定着部材の所定範囲に向けて反射させるための反射部材と、前記定着部材の温度を検知するための少なくとも2つの温度検知手段とを備え、一方の前記温度検知手段が、前記定着部材の内側において、前記反射部材によって反射される熱が照射される前記定着部材の所定範囲外に設けられ、他方の前記温度検知手段が、前記定着部材の外側において、前記反射部材によって反射される熱が照射される前記定着部材の所定範囲内に設けられていることを特徴としている。
【0019】
このような構成によると、一方の温度検知手段が、定着部材の内側における反射部材によって反射される熱が照射される定着部材の所定範囲外に設けられ、他方の温度検知手段が、定着部材の外側における反射部材によって反射される熱が照射される定着部材の所定範囲内に設けられているので、定着部材の正確な温度検知が可能となり、第1押圧部材および第2押圧部材により良好な定着を達成することができる。
【0020】
また、請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の発明において、前記第1押圧部材と前記第2押圧部材との間には、エンドレスベルトが掛け渡されていることを特徴としている。
【0021】
このような構成によると、第1押圧部材と第2押圧部材との間に掛け渡されるエンドレスベルトによって、第1押圧部材から第2押圧部材への定着媒体の搬送性能を向上させることができる。そのため、第1押圧部材および第2押圧部材による定着媒体の搬送を確保して、画像のずれを防止することができる。
【0022】
また、請求項に記載の発明は、画像形成装置であって、請求項1ないしのいずれかに記載の熱定着装置を備えていることを特徴としている。
【0023】
この画像形成装置では、画像ずれを防止しつつ、第1押圧部材および第2押圧部材により良好な定着を達成することのできる熱定着装置を備えているので、良好に画像を形成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の画像形成装置としてのレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。図1において、レーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に、定着媒体としての用紙3を給紙するための給紙部4や、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。
【0025】
なお、以下の説明において、本体ケーシング2において、マルチパーパストレイ14が設けられている側を前側、リヤカバー2aが設けられている側を後側とする。
【0026】
給紙部4は、給紙トレイ6と、給紙トレイ6内に設けられた用紙押圧板7と、給紙トレイ6の一端側端部の上方に設けられる給紙ローラ8および給紙パット9と、給紙ローラ8に対し用紙3の搬送方向下流側(以下、用紙3の搬送方向下流側を「搬送方向下流側」、用紙3の搬送方向上流側を「搬送方向上流側」と省略して説明する。)に設けられる紙粉取りローラ10および11と、紙粉取りローラ10および11に対し搬送方向下流側に設けられるレジストローラ12とを備えている。
【0027】
用紙押圧板7は、用紙3を積層状にスタック可能とされ、給紙ローラ8に対して遠い方の端部において揺動可能に支持されることによって、近い方の端部が上下方向に移動可能とされており、また、その裏側から図示しないばねによって上方向に付勢されている。そのため、用紙押圧板7は、用紙3の積層量が増えるに従って、給紙ローラ8に対して遠い方の端部を支点として、ばねの付勢力に抗して下向きに揺動される。給紙ローラ8および給紙パット9は、互いに対向状に配設され、給紙パット9の裏側に設けられるばね13によって、給紙パット9が給紙ローラ8に向かって押圧されている。
【0028】
用紙押圧板7上の最上位にある用紙3は、用紙押圧板7の裏側から図示しないばねによって給紙ローラ8に向かって押圧され、その給紙ローラ8と給紙パット9とで挟まれた後、給紙ローラ8が回転されることで、1枚毎に給紙される。そして、給紙された用紙3は、紙粉取りローラ10および11によって、紙粉が取り除かれた後、レジストローラ12に送られる。
【0029】
レジストローラ12は、1対のローラから構成されており、用紙3をレジスト後に、画像形成位置に送るようにしている。なお、画像形成位置は、用紙3に感光ドラム29上のトナー像を転写する転写位置であって、本実施形態では、感光ドラム29と転写ローラ31との接触位置とされる。
【0030】
また、この給紙部4は、さらに、マルチパーパストレイ14と、マルチパーパストレイ14上に積層される用紙3を給紙するためのマルチパーパス側給紙ローラ15およびマルチパーパス側給紙パット16とを備えている。マルチパーパス側給紙ローラ15およびマルチパーパス側給紙パット16は、互いに対向状に配設され、マルチパーパス側給紙パット16の裏側に配設されるばね17によって、マルチパーパス側給紙パット16がマルチパーパス側給紙ローラ15に向かって押圧されている。マルチパーパストレイ14上に積層される用紙3は、マルチパーパス側給紙ローラ15の回転によってマルチパーパス側給紙ローラ15とマルチパーパス側給紙パット16とで挟まれた後、1枚毎に給紙される。そして、給紙された用紙3は、紙粉取りローラ11によって、紙粉が取り除かれた後、レジストローラ12に送られる。
【0031】
画像形成部5は、スキャナ部18、プロセス部19、熱定着装置としての定着部20などを備えている。
【0032】
スキャナ部18は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、レーザ発光部(図示せず。)、回転駆動されるポリゴンミラー21、レンズ22および23、反射鏡24、25および26などを備えている。レーザ発光部から発光される画像データに基づくレーザビームは、鎖線で示すように、ポリゴンミラー21、レンズ22、反射鏡24および25、レンズ23、反射鏡26の順に通過あるいは反射して、プロセス部19の感光ドラム29の表面上に高速走査にて照射される。
【0033】
プロセス部19は、スキャナ部18の下方に配設され、本体ケーシング2に対して着脱自在に装着されるドラムカートリッジ27内に、現像カートリッジ28、感光ドラム29、スコロトロン型帯電器30および転写ローラ31などを備えている。
【0034】
現像カートリッジ28は、ドラムカートリッジ27に対して着脱自在に装着されており、現像ローラ32、層厚規制ブレード33、供給ローラ34、トナーホッパ35などを備えている。
【0035】
トナーホッパ35内には、被定着媒体である現像剤として、正帯電性の非磁性1成分のトナーが充填されている。このトナーとしては、重合性単量体、たとえば、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などの公知の重合方法によって共重合させることにより得られる重合トナーが用いられている。このような重合トナーは、略球状をなし、流動性が極めて良好であり、高画質の画像形成を達成することができる。
【0036】
なお、このようなトナーには、カーボンブラックなどの着色剤やワックスなどが配合され、流動性を向上させるために、シリカなどの外添剤が添加されている。その粒子径は、約6〜10μm程度である。
【0037】
また、このレーザプリンタ1では、ガラス転移点(Tg)が、たとえば、70℃、軟化点が、たとえば、120℃のトナーが用いられている。
【0038】
そして、トナーホッパ35内のトナーは、トナーホッパ35の中心に設けられる回転軸36に支持されるアジテータ37により、矢印方向(時計方向)に攪拌されて、トナーホッパ35から供給ローラ34に向けて開口されているトナー供給口38から放出される。なお、トナーホッパ35の両側壁には、トナーの残量検知用の窓39が設けられており、トナーホッパ35内のトナーの残量が検知可能とされている。また、この窓39は、回転軸36に支持されたクリーナ40によって清掃される。
【0039】
トナー供給口38に対してトナーホッパ35と反対側の対向位置には、供給ローラ34が回転可能に配設されており、また、この供給ローラ34に対向して、現像ローラ32が回転可能に配設されている。そして、これら供給ローラ34と現像ローラ32とは、そのそれぞれがある程度圧縮するような状態で互いに当接されている。
【0040】
供給ローラ34は、金属製のローラ軸に、導電性の発泡材料からなるローラが被覆されており、駆動手段としてのモータ85(図4参照)により矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。
【0041】
また、現像ローラ32は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されている。より具体的には、現像ローラ32のローラは、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴムまたはシリコーンゴムからなるローラ本体の表面に、フッ素が含有されているウレタンゴムまたはシリコーンゴムのコート層が被覆されている。なお、現像ローラ32には、現像時には、図示しない電源から現像バイアスが印加され、モータ85(図4参照)により矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。
【0042】
また、現像ローラ32の近傍には、層厚規制ブレード33が配設されている。この層厚規制ブレード33は、金属の板ばね材からなるブレード本体の先端部に、絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の押圧部41を備えており、現像ローラ32の近くにおいて現像カートリッジ28に支持されて、押圧部41がブレード本体の弾性力によって現像ローラ32上に圧接されるように設けられている。
【0043】
そして、トナー供給口38から放出されるトナーは、供給ローラ34の回転により、現像ローラ32に供給され、このとき、供給ローラ34と現像ローラ32との間で正に摩擦帯電され、さらに、現像ローラ32上に供給されたトナーは、現像ローラ32の回転に伴って、層厚規制ブレード33の押圧部41と現像ローラ32との間に進入し、一定厚さの薄層として現像ローラ32上に担持される。
【0044】
感光ドラム29は、現像ローラ32に対して供給ローラ34の反対側の対向位置において、ドラムカートリッジ27において回転可能に支持されている。この感光ドラム29は、ドラム本体が接地され、その表面がポリカーボネートなどから構成される正帯電性の感光層により形成されており、モータ85(図4参照)により矢印方向(時計方向)に回転駆動される。
【0045】
スコロトロン型帯電器30は、感光ドラム29の上方において、感光ドラム29と接触しないように、所定間隔を隔てて対向配置されている。このスコロトロン型帯電器30は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、図示しない電源からの電圧の印加により、感光ドラム29の表面を一様に正極性に帯電させるように設けられている。
【0046】
転写ローラ31は、感光ドラム29の下方において、この感光ドラム29に対向配置され、ドラムカートリッジ27に回転可能に支持されている。この転写ローラ31は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されており、転写時には、図示しない電源から転写バイアスが印加され、モータ85(図4参照)により矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。
【0047】
そして、感光ドラム29の表面は、感光ドラム29の回転に伴なって、まず、スコロトロン型帯電器30によって一様に正極性に帯電された後、次いで、スキャナ部18からのレーザビームにより静電潜像が形成され、その後、現像ローラ32と対向する。現像ローラ32上に担持されかつ正帯電されているトナーが、感光ドラム29に対向して接触する時に、感光ドラム29の表面上に形成される静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム29の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給され、選択的に担持されることによって、感光ドラム29の表面にトナー像が形成される。これによって、反転現像が達成される。
【0048】
その後、感光ドラム29の表面上に担持されたトナー像は、用紙3が感光ドラム29と転写ローラ31との間を通る間に、転写ローラ31に印加される転写バイアスによって、用紙3に転写される。
【0049】
定着部20は、プロセス部19に対して搬送方向下流側に配設され、図2、図4および図5に示すように、定着部材および定着ローラとしての加熱ローラ42と、加熱手段としての定着ヒータ43と、第1押圧部材としての第1押圧ローラ44と、第2押圧部材としての第2押圧ローラ45と、切換手段としての押圧切換機構部46と、複数(4つ)の剥離爪47と、温度検知手段としてのサーミスタ48と、複数(2つ)のサーモスタット49と、搬送機構部50とを備えており、これらが定着フレーム51に支持されている。
【0050】
定着フレーム51は、図2および図5に示すように、正面視略コ字の下フレーム52と、図3および図5に示すように、その下フレーム52を上方から被覆する側面視略L字状の上フレーム53とを備えている。
【0051】
下フレーム52は、図2に示すように、底板54と、その底板54の幅方向(平面視において前後方向と直交する方向)両側から上方に向かって起立する2つの側板55とを備えている。
【0052】
底板54は、加熱ローラ42の下方において、加熱ローラ42の軸方向に沿って配置されている。この底板54の幅方向両側には、図5に示すように、後述するホルダ板59の下側膨出部64を進退自在に受け入れる切欠部56が形成されている。また、底板54の幅方向両側の前端部には、ホルダ板59の前端部を支持するための支持部材としての支持板57が、上方に向かって起立状に形成されている。
【0053】
各側板55は、図2に示すように、加熱ローラ42を軸方向に挟んで対向状に設けられ、各側板55には、加熱ローラ42を回転可能に支持するための軸受部材58がそれぞれ設けられている。各軸受部材58は、加熱ローラ42の外周面を回転可能に軸受けできるように加熱ローラ42の外径に対応する内径を有するリング状に形成されている。また、各軸受部材58は、用紙3上に転写されたトナー像を熱定着させるための熱定着温度を超えると軟化する材料(たとえば、ポリフェニレンサルファイド:融点280℃)によって形成されている。
【0054】
また、各側板55には、その後側下端部に、後述する連動軸61を回転可能に支持するための支持孔が設けられる軸支持部73が、下方に向かって膨出状に形成されている。また、各軸支持部73の前方近傍には、後述する揺動軸74をスライド自在に受け入れる長孔75が上下方向に沿って形成されている。
【0055】
また、下フレーム52には、各側板55の間に架設される架設板82が設けられている。この架設板82は、図5に示すように、断面略L字板状をなし、用紙3の搬送方向において、加熱ローラ42と後述する搬送ローラ90との間に配置され、図2に示すように、各側板55の間に、その長手方向が加熱ローラ42の軸方向に沿うように支持されている。
【0056】
この架設板82には、搬送機構部50の後述するピンチローラ91を支持するためのピンチローラ支持部83が設けられている。このピンチローラ支持部83は、加熱ローラ42の軸方向に沿って互いに所定間隔を隔てて複数(4つ)設けられている。
【0057】
また、この下フレーム52において、一方の側板55には、軸受部材58を外嵌する加熱ローラ駆動ギヤ84と、その加熱ローラ駆動ギヤ84の側方において加熱ローラ駆動ギヤ84と噛み合うように配置され、モータ85(図4参照)からの動力が入力される入力ギヤ86とが設けられている。
【0058】
上フレーム53は、図3および図5に示すように、加熱ローラ42の前方および上方を覆うように、下フレーム52の各側板55に取り付けられている。
【0059】
加熱ローラ42は、アルミニウムなどの金属の引き抜き成形により、円筒形状に形成されており、その外周面には、フッ素系樹脂、たとえば、ポリテトラフルオロエチレンのコーティング層が設けられている。
【0060】
なお、このコーティング層の表面粗さRzが、1.2とされている。
【0061】
そして、この加熱ローラ42は、図2に示すように、その軸方向両端部が各軸受部材58に圧入されており、入力ギヤ86および加熱ローラ駆動ギヤ84を介して、図4に示すように、モータ85に接続されている。これによって、加熱ローラ42は、モータ85から、入力ギヤ86および加熱ローラ駆動ギヤ84を介して動力が入力されると、矢印方向(時計方向、図1参照)に回転駆動される。
【0062】
なお、モータ85は、制御手段としてのCPU87に接続されており、このCPU87によるモータ85の制御によって、加熱ローラ42の回転速度が制御され、これによって、加熱ローラ42と、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45との間で挟持される用紙3の搬送速度が設定される。
【0063】
なお、CPU87は、その内部に、プログラムを記憶したROMおよび一時的にデータを記憶するRAMを有している。
【0064】
定着ヒータ43は、通電により発熱するハロゲンヒータなどからなり、加熱ローラ42内において軸心に配置され、加熱ローラ42を加熱するために、加熱ローラ42の軸方向に沿って設けられている。この定着ヒータ43は、図4に示すように、CPU87に接続されており、このCPU87によって駆動またはその停止が制御され、加熱ローラ42の表面を、設定された熱定着温度で保持するようにしている。
【0065】
第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45は、加熱ローラ42の下方において、その加熱ローラ42と対向するように用紙3の搬送方向に沿って所定間隔を隔てて設けられている。
【0066】
第1押圧ローラ44は、金属製の第1ローラ軸69に、耐熱性のゴム材料からなる第1ローラ層88が被覆されている。第1ローラ層88には、加熱ローラ42のコーティング層と同一材料であるポリテトラフルオロエチレンのチューブが被覆されている。より具体的には、第1ローラ軸69の直径は、たとえば、10mmφとされ、第1ローラ層88のローラ直径は、たとえば、16.5mmφとされている。また、第1ローラ層88を形成するゴム材料は、その硬度が、たとえば、アスカーC硬度で50〜55、JIS A硬度で0〜10°のものが用いられている。また、第1押圧ローラ44の表面の表面粗さRzは、たとえば、0.8とされている。
【0067】
そして、この第1押圧ローラ44は、第1ローラ軸69の各軸端部が、図5において後述するように、各ホルダ板59の前側の押圧ローラ取付溝65内に挿入され、押圧受部材67の凹部71に保持されている。また、この第1押圧ローラ44は、加熱ローラ42が回転駆動されると、その加熱ローラ42の回転駆動に従動して矢印方向(反時計方向、図1参照)に回転される。
【0068】
第2押圧ローラ45は、図4に示すように、金属製の第2ローラ軸70に、耐熱性のゴム材料からなる第2ローラ層89が被覆されている。第2ローラ層89には、加熱ローラ42のコーティング層と同一材料であるポリテトラフルオロエチレンのチューブが被覆されている。より具体的には、第2ローラ軸70の直径は、たとえば、8mmφとされ、第2ローラ層89のローラ直径は、第1ローラ層88のローラ直径よりも小さい、たとえば、12mmφとされている。また、第2ローラ層89を形成するゴム材料は、その硬度が、たとえば、アスカーC硬度で50〜55、JIS A硬度で0〜10°のものが用いられている。
【0069】
また、第2押圧ローラ45の表面粗さRzが、たとえば、1.0とされている。
【0070】
そして、この第2押圧ローラ45は、第2ローラ軸70の各軸端部が、図5において後述するように、各ホルダ板59の後側の押圧ローラ取付溝65内に挿入され、押圧受部材67の凹部71に保持されている。また、この第2押圧ローラ45は、加熱ローラ42が回転駆動されると、その加熱ローラ42の回転駆動に従動して矢印方向(反時計方向、図1参照)に回転される。
【0071】
そして、このように支持されている第2押圧ローラ45は、第1押圧ローラ44に対して用紙3の搬送方向下流側、より具体的には、加熱ローラ42の周方向に沿って、第1押圧ローラ44から加熱ローラ42の回転方向下流側に所定間隔を隔てて配置されており、図10に示すように、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との接触部分における用紙3の搬送方向最下流位置X1における加熱ローラ42の接線L1に対して、第2押圧ローラ44の回転中心P1が、加熱ローラ42よりも遠い側に配置されている。
【0072】
このように、1つの加熱ローラ42に対して2つの第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45を設ければ、用紙3の加熱ローラ42に対する接触面積を増大させることができる。そのため、用紙3を迅速に定着させることができ、熱定着の高速化(たとえば、印刷速度にして100mm/sec程度)を図ることができる。また、押圧ローラを大きくすることなく、用紙3の加熱ローラ42に対する接触面積を増大させることができるので、小型化を図ることができる。
【0073】
なお、この定着部20では、上記した第1押圧ローラ44の第1ローラ軸69の直径、第1ローラ層88のローラ直径および第1ローラ層88を形成するゴム材料の硬度の選定、および、上記した第2押圧ローラ45の第2ローラ軸70の直径、第2ローラ層89のローラ直径および第2ローラ層89を形成するゴム材料の硬度の選定により、第1押圧ローラ44における用紙3と接触する表面の硬度が、第2押圧ローラ45における用紙3と接触する表面の硬度よりも、大きくなるように設定されている。
【0074】
押圧切換機構部46は、図2、図4および図5に示すように、保持部材としてのホルダ板59、操作レバー部60、連結部材としての連動軸61などを備えている。
【0075】
ホルダ板59は、加熱ローラ42の下方に配置され、その上側周縁部が、側面視において加熱ローラ42の外周面に沿う湾曲形状に形成されており、各側板55にそれぞれ設けられている。各ホルダ板59には、その前端部に、下フレーム52の支持板57に形成され、上方に開放した被係止溝57a(図16(a)参照)に係合可能な係止溝62(図16(b)参照)と、その後端部に、後述するレバー76に当接する後側突出部63と、その前後方向途中の下端部には、下フレーム52の切欠部56に受け入れられる下側膨出部64とが一体的に形成され、また、その内部には、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45に対応する押圧ローラ取付溝65が、前後方向に所定間隔を隔ててそれぞれ形成されている。
【0076】
係止溝62は、前端部において、下方が開放される側面視略逆V字状(図7参照)に形成されている。また、後側突出部63は、ホルダ板59の後端部から後方に向かって突出するように形成されている。また、下側膨出部64は、前側の押圧ローラ取付溝65の形成を確保できるように、下端部から略矩形状に膨出するように形成されている。
【0077】
各押圧ローラ取付溝65は、ホルダ板59の内部において、互いに所定間隔を隔てて前後方向に並行するようにそれぞれ形成されている。
【0078】
各押圧ローラ取付溝65内には、ばね66および押圧受部材67が、それぞれ設けられている。すなわち、各押圧ローラ取付溝65内における最深部には、加熱ローラ42の回転中心に向かって延びた係止突起68がそれぞれ設けられており、各係止突起68に各ばね66が外嵌されている。また、各押圧受部材67には、第1押圧ローラ44の第1ローラ軸69または第2押圧ローラ45の第2ローラ軸70を受けるための凹部71が形成されており、各ばね66の遊端部に各押圧受部材67が取り付けられている。
【0079】
そして、各ホルダ板59は、前側の押圧ローラ取付溝65内に第1押圧ローラ44の第1ローラ軸69を受け入れて、押圧受部材67の凹部71上でその第1ローラ軸69を弾性的に保持する。また、各ホルダ板59は、後側の押圧ローラ取付溝65内に第2押圧ローラ45の第2ローラ軸70を受け入れて、押圧受部材67の凹部71上でその第2ローラ軸70を弾性的に保持する。この状態で、その前端部の係止溝62が、下フレーム52の支持板57の被係止溝57aに差し込まれ、係止溝62の底と被係止溝57aの底とが当接し、その当接部を支点として、各ホルダ板59は各側板55に対して揺動可能に支持される。つまり、各ホルダ板59は、加熱ローラ42に接離可能に支持される。また、この係止溝62と被係止溝57aとの係止により、各ホルダ板59は、各側板55に対して、用紙搬送方向に直交する方向への移動が規制される。そして、各ホルダ板59の下端部の下側膨出部64が切欠部56に進退自在に挿入され、その後端部の後側突出部63が、次に述べるレバー76に当接された状態で、各側板55において、その前端部を支点として揺動可能に支持されている。
【0080】
操作レバー部60は、各側板55において、ホルダ板59と後側において対向するようにそれぞれ設けられている。
【0081】
各操作レバー部60は、揺動部材としてのレバー76、リンク部材77およびカム部材78などを備えている。
【0082】
レバー76は、略矩形状の基部79と、その基部79から斜め後方に延びる操作部材としての操作杆80とが一体的に形成されている。また、このレバー76の基部79の下端部には、次に述べるリンク部材77の一端部の開口部に係合される揺動軸74が、用紙搬送方向と直交する方向における内方および外方に向かってそれぞれ突出状に形成されている。
【0083】
リンク部材77は、その長手方向両側が略コ字状に開口される略矩形板状に形成されている。
【0084】
カム部材78は、次に述べる連動軸61の軸方向両端部において、その連動軸61の周りに相対回転不能に設けられ、リンク部材77の他端部の開口部に係合される係合軸81が、用紙搬送方向と直交する方向における内方および外方に向かってそれぞれ突出状に形成されている。
【0085】
そして、図2に示すように、各側板55の用紙搬送方向と直交する方向における内側においては、レバー76の基部79の上面にホルダ板59の後側突出部63が当接された状態で、その基部79の外方に延びる揺動軸74が側板55の長孔75に挿通されている。また、この状態において、リンク部材77が、レバー76の基部79およびカム部材78の幅方向両側にそれぞれ配置され、外側のリンク部材77の一端部の開口部が、側板55と基部79との間の外方に延びる揺動軸74に係合され、他端部の開口部がカム部材78の外方に延びる係合軸81に係合されている。また、内側のリンク部材77の一端部の開口部が、内方に延びる揺動軸74に係合され、他端部の開口部が内方に延びる係合軸81に係合されている。
【0086】
連動軸61は、各側板55の間に架設されるように、下フレーム52の底壁54の後側に配置され、その長手方向両端部が、各側板55の軸支持部73において、回転可能に支持されている。また、各側板55の内側においては、上記したように、カム部材78が連動軸61に対して相対回転不能に設けられている。
【0087】
そして、この押圧切換機構部46では、加熱ローラ42に対する第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45の単位面積当たりの押圧力を、用紙3として普通紙などを定着させるための第1状態としての通常モードと、用紙3として封筒などを定着させるための第2状態としての封筒モードと、加熱ローラ42に対する第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45の押圧を解放する解放モードとに、切り換えることができる。
【0088】
なお、以下の説明において、これらの通常モード、封筒モードまたは解放モードの切り換えは、本体ケーシング2の後側に設けられるリヤカバー2aを開状態として、その開口部からレバー76の操作杆80を操作することにより行なわれる。なお、リヤカバー2aは、図1の仮想線にも示すように、その下端部がヒンジ2bを介して本体ケーシング2に対して開閉自在に設けられている。
【0089】
まず、通常モードとするには、図5に示すように、操作者が各レバー76の操作杆80を把持して、それら操作杆80を前方に向けて揺動させながら上方に引き上げる。そうすると、レバー76の揺動軸74が側板55の長孔75を上方に向かってスライドし、基部79の上面がホルダ板59の後側突出部63と当接して、その後側突出部63が上方に押圧される。これによって、ホルダ板59が、前端部を支点として後端部が上方に移動するように揺動される。その結果、図4に示すように、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45が、ばね66の付勢力によって、加熱ローラ42に押圧された状態で弾性的に保持される。
【0090】
そして、この通常モードにおいては、加熱ローラ42に対する第1押圧ローラ44の荷重が、たとえば、6×9.8Nとなり、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との接触面積が、たとえば、用紙3の搬送方向において4mm、加熱ローラ42の軸方向において210mmとなるように、つまり、加熱ローラ42に対する第1押圧ローラ44の単位面積あたりの押圧力が、たとえば、(6×9.8)/(4×210)N/mmとなるように設定されている。
【0091】
また、この通常モードでは、上記した加熱ローラ42に対する第1押圧ローラ44の単位面積あたりの押圧力に対して、加熱ローラ42に対する第2押圧ローラ45の単位面積あたりの押圧力が、同じか、それより小さくなるように設定されている。
【0092】
より具体的には、加熱ローラ42に対する第2押圧ローラ45の荷重が、加熱ローラ42に対する第1押圧ローラ44の荷重よりも小さい、たとえば、3×9.8Nとなり、加熱ローラ42と第2押圧ローラ45との接触面積が、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との接触面積より小さい、たとえば、用紙3の搬送方向において2.2mm、加熱ローラ42の軸方向において210mmとなるように、つまり、加熱ローラ42に対する第2押圧ローラ45の単位面積あたりの押圧力が、たとえば、(3×9.8)/(2.2×210)N/mmとなるように設定されている。
【0093】
また、封筒モードとするには、図7に示すように、操作者が各レバー76の操作杆80を把持して、通常モードから、それら操作杆80を後方に向けて揺動させる。そうすると、レバー76の揺動軸74が側板55の長孔75を支点として回動し、基部79の側面がホルダ板59の後側突出部63と当接して、その後側突出部63が少し下方に移動される。これによって、ホルダ板59が、前端部を支点として後端部が少し下方に移動するように揺動される。その結果、図6に示すように、ホルダ板59は、前側の押圧ローラ取付溝65において保持されている第1押圧ローラ44の第1ローラ軸69よりも搬送方向上流側の前端部を支点として揺動されるので、第1押圧ローラ44よりも第2押圧ローラ45が大きく変位され、第1押圧ローラ44が加熱ローラ42を押圧した状態で、第2押圧ローラ45が加熱ローラ42から離間される。
【0094】
そして、この封筒モードにおいては、加熱ローラ42に対する第1押圧ローラ44の単位面積あたりの押圧力、および、加熱ローラ42に対する第2押圧ローラ45の単位面積あたりの押圧力が、通常モードに対してともに小さくなり、第1押圧ローラ44においては、加熱ローラ42に対する第1押圧ローラ44の荷重が、たとえば、通常モードの半分の3×9.8Nとなり、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との接触面積が、たとえば、用紙3の搬送方向において2.4mm、加熱ローラ42の軸方向において210mmとなるように、つまり、加熱ローラ42に対する第1押圧ローラ44の単位面積あたりの押圧力が、たとえば、(3×9.8)/(2.4×210)N/mmとなるように設定される。
【0095】
また、第2押圧ローラ45においては、加熱ローラ42に対して離間されるので、加熱ローラ42に対する第2押圧ローラ45の荷重が0Nとなり、加熱ローラ42と第2押圧ローラ45との接触面積が0mm、つまり、加熱ローラ42に対する第2押圧ローラ45の単位面積あたりの押圧力が、0N/mmとなるように設定される。
【0096】
なお、封筒モードにおいて、第2押圧ローラ45が加熱ローラ42から離間されるが、通常モードでの第1押圧ローラ44の単位面積当たりの押圧力に対する封筒モードでの第1押圧ローラ44の単位面積当たりの押圧力の比率よりも、通常モードでの第2押圧ローラ45の単位面積当たりの押圧力に対する封筒モードでの第2押圧ローラ45の単位面積当たりの押圧力の比率が小さくなるように設定されるようにすればよく、必ずしも、第2押圧ローラ45を加熱ローラ42から離間する必要はない。
【0097】
また、解放モードとするには、図9に示すように、操作者がいずれか一方のレバー76の操作杆80を把持して、通常モードから、その操作杆80を後方に向けて少し揺動させながら下方に押し下げる。そうすると、ホルダ板59の後側突出部63が基部79の上面と側面との間の傾斜面に当接した状態で、レバー76の揺動軸74が側板55の長孔75を下方に向かってスライドするので、その後側突出部63が下方に移動される。これによって、ホルダ板59が、前端部を支点として後端部が下方に移動するように揺動されるので、図8に示すように、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45の加熱ローラ42に対する押圧が解放される。
【0098】
また、この解放モードでは、レバー76の揺動軸74が側板55の長孔75を下方に向かってスライドすると、リンク部材77を介して、カム部材78の当接軸81が下方に押圧されるので、そのカム部材78が相対回転不能に設けられている連動軸61が回転する。そのため、この解放モードでは、いずれか一方のレバー76を操作すれば、両方のレバー76を操作せずとも、連動軸61の回転により、各ホルダ板59を連動させて解放モードにすることができる。
【0099】
剥離爪47は、図2に示すように、下フレーム52の架設板82における各ピンチローラ支持部83が設けられている位置において、搬送方向下流側から上流側に向かって加熱ローラ42と対向する状態で、加熱ローラ42と接離可能に揺動するように複数(4つ)設けられている。
【0100】
サーミスタ48は、接触式の温度センサであって、弾性を有する平板矩形状に形成されており、加熱ローラ42の回転方向における加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との接触部分の上流側であって、加熱ローラ42の軸方向中央部分において、その遊端部が加熱ローラ42の表面に接触するように、その基端部が架設板82において支持されている。
【0101】
そして、このサーミスタ48は、図4に示すように、CPU87と接続されており、加熱ローラ42の表面温度を検知して、その検知信号をCPU87に入力するようにしており、CPU87では、このサーミスタ48からの検知信号に基づいて、定着ヒータ43の駆動およびその停止を制御し、加熱ローラ42の表面温度を、設定された熱定着温度に保持するようにしている。
【0102】
サーモスタット49は、図2に示すように、加熱ローラ42の回転方向における加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との接触部分の上流側において、軸方向に沿って2つ設けられている。各サーモスタット48は、熱により変形するバイメタルを備え、CPU87や回路の誤動作により、定着ヒータ43が正常に動作せず、加熱ローラ42の表面が、設定された熱定着温度以上に過熱されたときに、バイメタルの熱変形により定着ヒータ47への通電を遮断して、これによって、加熱ローラ42の過熱を防止するようにしている。
【0103】
また、この定着部20においては、各サーモスタット48では、たとえバイメタルが熱によって変形しない場合でも、加熱ローラ42の表面のさらなる過熱により、軸受部材58が溶融する温度に到達すると、その軸受部材58が軟化することにより、加熱ローラ42が第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45から圧接される付勢力によって上方に向けて移動され、これによって、バイメタルを機械的に変形させることにより、定着ヒータ47への通電を遮断できるようにしている。
【0104】
また、搬送機構部50は、図4に示すように、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45とに対して、搬送方向下流側に配置されており、搬送ローラ90と、その搬送ローラ90の上方において対向配置される複数のピンチローラ91とを備えている。
【0105】
搬送ローラ90は、金属製のローラ軸に、ゴム材料からなるローラ層が被覆されており、用紙3の搬送方向において架設フレーム82を挟んで加熱ローラ42と対向するように配置され、図2には示されないが、各側板55にローラ軸が挿通されることにより、これら側板55の間において、加熱ローラ42の軸方向に沿って回転可能に支持されている。そして、搬送ローラ90は、モータ(図4参照)から動力が入力されると、矢印方向(反時計方向、図1参照)に回転駆動される。
【0106】
ピンチローラ91は、図2に示すように、架設板82の各ピンチローラ支持部83において、搬送ローラ90と上方から用紙3の搬送方向において順次対向および接触するように複数対(2対)として設けられている。
【0107】
そして、この定着部20においては、図1に示すように、転写位置から搬送されてくる用紙3を、加熱ローラ42と、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45との間で挟持しつつ順次通過させる間に、その用紙3上に転写されたトナー像を熱定着させ、その後、通常モードにおいては、図4に示すように、その用紙3を、搬送機構部50において、搬送ローラ90とピンチローラ91との間で挟持しつつ搬送して、排紙パス92に搬送するようにしている。また、封筒モードにおいては、リヤカバー2aを開状態として、図6に示すように、用紙3を、搬送機構部50の搬送ローラ90の下方において、加熱ローラ42と第2押圧ローラ45との間から、略直線状に通過させ、そのリヤカバー2aの開口部から取り出すようにしている。
【0108】
そして、この定着部20において、上記した通常モードで熱定着させる場合には、CPU87による定着ヒータ43の制御によって、第1温度としての熱定着温度が、たとえば、180℃に設定され、また、CPU87によるモータ85の制御によって、第1搬送速度としての用紙3の搬送速度が、たとえば、140mm/秒に設定される。また、上記した封筒モードで熱定着させる場合には、CPU87による定着ヒータ43の制御によって、第2温度としての熱定着温度が、通常モードにおける熱定着温度よりも高い、たとえば、220℃に設定され、また、CPU87によるモータ85の制御によって、第2搬送速度としての用紙3の搬送速度が、通常モードにおける搬送速度よりも遅い、たとえば、70mm/秒に設定される。
【0109】
その後、排紙パス92に送られた用紙3は、図1に示すように、排紙ローラ93に送られて、その排紙ローラ93によって排紙トレイ94上に排紙される。
【0110】
また、このレーザプリンタ1には、図1に示すように、用紙3の両面に画像を形成するために、反転搬送部101が設けられている。この反転搬送部101は、排紙ローラ93と、反転搬送パス102と、フラッパ103と、複数の反転搬送ローラ104とを備えている。
【0111】
排紙ローラ93は、1対のローラからなり、正回転および逆回転の切り換えができるように設けられている。この排紙ローラ93は、上記したように、排紙トレイ94上に用紙3を排紙する場合には、正方向に回転するが、用紙3を反転させる場合には、逆方向に回転する。
【0112】
反転搬送パス102は、排紙ローラ93から画像形成部5の下方に配設される複数の反転搬送ローラ104まで用紙3を搬送することができるように、上下方向に沿って設けられており、その上流側端部が、排紙ローラ93の近くに配置され、その下流側端部が、反転搬送ローラ104の近くに配置されている。
【0113】
フラッパ103は、排紙パス92と反転搬送パス102との分岐部分に臨むように、揺動可能に設けられており、図示しないソレノイドの励磁または非励磁により、排紙ローラ93によって反転された用紙3の搬送方向を、排紙パス92に向かう方向から、反転搬送パス102に向かう方向に切り換えることができるように設けられている。
【0114】
反転搬送ローラ104は、給紙トレイ6の上方において、略水平方向に複数設けられており、最も上流側の反転搬送ローラ104が、反転搬送パス102の後端部の近くに配置されるとともに、最も下流側の反転搬送ローラ104が、レジストローラ12の下方に配置されるように設けられている。
【0115】
そして、用紙3の両面に画像を形成する場合には、この反転搬送部101が、次のように動作される。すなわち、一方の面に画像が形成された用紙3が搬送機構部50によって排紙パス92から排紙ローラ93に送られてくると、排紙ローラ93は、用紙3を挟んだ状態で正回転して、この用紙3を一旦外側(排紙トレイ94側)に向けて搬送し、用紙3の大部分が外側に送られ、用紙3の後端が排紙ローラ93に挟まれた時に、正回転を停止する。次いで、排紙ローラ93は、逆回転し、フラッパ103が、用紙3が反転搬送パス102に搬送されるように、搬送方向を切り換えて、用紙3を前後逆向きの状態で反転搬送パス102に搬送するようにする。なお、フラッパ103は、用紙3の搬送が終了すると、元の状態、すなわち、搬送機構部50から送られる用紙3を排紙ローラ93に送る状態に切り換えられる。次いで、反転搬送パス102に逆向きに搬送された用紙3は、反転搬送ローラ104に搬送され、この反転搬送ローラ104から、上方向に反転されて、レジストローラ12に送られる。レジストローラ12に搬送された用紙3は、裏返しの状態で、再び、レジスト後に、画像形成位置に向けて送られ、これによって、用紙3の両面に画像が形成される。
【0116】
そして、この定着部20において、通常モードでは、上記した熱定着条件(たとえば、熱定着温度、用紙3の搬送速度、加熱ローラ42に対する第1押圧ローラ44の単位面積あたりの押圧力など)によって、トナーと用紙3との界面の温度が、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との接触部分における用紙3の搬送方向最下流位置X1(図10参照)において、そのトナーのガラス転移点(たとえば、70℃)以上の温度、さらには、軟化点(たとえば、120℃)以上の温度となるように設定されている。
【0117】
このような設定によると、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との接触部分における用紙3の搬送方向最下流位置X1において、用紙3とトナーとの間の界面の温度が、そのトナーのガラス転移点以上の温度、さらには、軟化点以上の温度となるので、第1押圧ローラ44によって圧接された用紙3上のトナーの温度が、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との接触部分における用紙3の搬送方向最下流位置X1において、そのトナーのガラス転移点以上の温度、さらには、軟化点以上の温度に加熱される。
【0118】
これによって、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との間を通過した時点で、用紙3上にトナーのほとんどを強固に定着することができる。そのため、次いで、用紙3が、加熱ローラ42と第2押圧ローラ45との間に進入するときには、用紙3上にトナーがほとんど定着されているため、画像ずれが生じにくくなる。その結果、画像ずれを防止しつつ、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45によって、迅速かつ良好な定着を達成することができる。
【0119】
より具体的な熱定着条件として、この定着部20では、上記したように、第1押圧ローラ44の第1ローラ層88の直径が、第2押圧ローラ45の第2ローラ層89の直径よりも大きくなるように設定され、また、第1押圧ローラ44における用紙3と接触する表面の硬度が、第2押圧ローラ45における用紙3と接触する表面の硬度よりも、大きくなるように設定されており、さらには、通常モードにおいて、第1押圧ローラ44の加熱ローラ42に対する荷重が、第2押圧ローラ45の加熱ローラ42に対する荷重よりも大きくなるように設定されており、これによって、通常モードにおいては、加熱ローラ42に対する第1押圧ローラ44の単位面積あたりの押圧力に対して、加熱ローラ42に対する第2押圧ローラ45の単位面積あたりの押圧力が、小さくなるように設定されている。
【0120】
これによって、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との間を通過した時点で、用紙3上にトナーをより多く強固に定着させることができる。そのため、次いで、用紙3が加熱ローラ42と第2押圧ローラ45との間に進入するときに、画像ずれが生じにくく、その結果、画像ずれを防止しつつ、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45によって、迅速かつ良好な定着を達成することができる。
【0121】
また、この定着部20では、上記した熱定着条件によって、加熱ローラ42および第1押圧ローラ44の間を用紙3が通過した直後において、コールドオフセットが発生しないように設定され、かつ、加熱ローラ42および第2押圧ローラ45の間を用紙3が通過した直後において、ホットオフセットが発生しないように設定されている。
【0122】
すなわち、トナーの流動性と温度との一般的な関係をプロットした図11に示すように、トナーには、そのトナーの固有の熱定着領域があり、それより低くなると、トナーの溶融が不十分となって、用紙3上のトナーが、ある領域において用紙3上に残存する一方、ある領域において加熱ローラ42に付着するコールドオフセットを生じる。また、熱定着領域より高くなると、トナーが過度に溶融して、用紙3上でトナーが分離して、1つのトナーが分離して用紙3と加熱ローラ42との両方に付着するホットオフセットを生じる。
【0123】
しかるに、この定着部20においては、上記した熱定着条件によって、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との間を通過した時点において、用紙3上にトナーが強固に定着されるので、加熱ローラ42および第1押圧ローラ44の間を用紙3が通過した直後において、コールドオフセットが生じることを防止することができる。
【0124】
また、この定着部20においては、上記した熱定着条件によって、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との間を通過した時点において、ほとんどのトナーを用紙3上に定着するため、加熱ローラ42と第2押圧ローラ45との間において、トナーを過度に加熱して用紙3上に定着させる必要がなく、そのため、加熱ローラ42および第2押圧ローラ45の間を用紙3が通過した直後において、ホットオフセットが生じることを防止することができる。その結果、用紙3が加熱ローラ42および第2押圧ローラ45の間を通過した時点で、用紙3上にはトナーが定着されるので、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45により、トナーの用紙3への確実な定着を達成することができる。なお、この定着部20においては、加熱ローラ42および第2押圧ローラ45の間を通過した時点における用紙3とトナーとの界面の温度が、たとえば、160℃となるように設定されている。
【0125】
また、このように、定着部20に、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45を設けると、上記したように、熱定着の高速化および小型化を図ることができる一方、用紙3における加熱ローラ42の曲率に沿う湾曲部分が増大するので、たとえば、用紙3として、普通紙に代えて封筒を印刷する場合には、加熱ローラ42と接触する表紙と、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45と接触する裏紙との間で、搬送量にずれを生じてしわになりやすくなる。
【0126】
しかるに、このレーザプリンタ1では、用紙3として封筒を印刷する場合には、上記したように、定着部20において、通常モードから封筒モードに切り換えれば、その封筒モードにおいては、普通紙などを定着するための通常モードよりも、第1押圧ローラ44の加熱ローラ42に対する単位面積あたりの押圧力、および、第2押圧ローラ45の加熱ローラ42に対する単位面積あたりの押圧力の両方が小さくなるので、通常モードにおいて、普通紙などを確実に定着しつつ、封筒モードにおいて、封筒などを、しわの発生を防止しつつ定着することができる。
【0127】
とりわけ、この定着部20では、封筒モードにおいて、封筒を定着させる場合には、第1押圧ローラ44によって良好な定着を図りつつ、第2押圧ローラ45の単位面積当たりの押圧力をゼロにして、しわの発生を防止することができる。
【0128】
さらに、この定着部20では、封筒モードで熱定着させる場合には、CPU87による定着ヒータ43の制御によって、その封筒モードにおける熱定着温度が、通常モードにおける熱定着温度よりも高くなるように設定される。
【0129】
そのため、封筒モードにおいて、たとえ、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45の単位面積当たりの押圧力が、通常モードのそれより小さくなっても、より高い定着温度を確保して、良好な定着を達成することができる。
【0130】
また、この定着部20では、封筒モードで熱定着させる場合には、CPU87によるモータ85の制御によって、その封筒モードにおける搬送速度が、通常モードにおける搬送速度よりも遅くなるように設定される。
【0131】
そのため、封筒モードにおいて、たとえ、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45の単位面積当たりの押圧力が、通常モードのそれより小さくなっても、より長い定着時間を確保して、良好な定着を達成することができる。
【0132】
また、この定着部20では、押圧切換機構部46において、各ホルダ板59に、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45を保持させて、各ホルダ板59の揺動により、通常モードおよび封筒モードにおける押圧力の切り換えを実現しているので、これら第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45の加熱ローラ42に対する圧接力を同時に切り換えることができる。
【0133】
また、各ホルダ板59は、第1押圧ローラ44よりも搬送方向上流側の前端部を支点として揺動されるので、各ホルダ板59を揺動させるのみで、第1押圧ローラ44よりも第2押圧ローラ45を大きく変位させることができる。そのため、簡易な構成により、第2押圧ローラ45の単位面積当たりの押圧力の上記した比率が、第1押圧ローラ44の単位面積当たりの押圧力の上記した比率よりも小さくなり、かつ、第1押圧ローラ44の単位面積当たりの押圧力および第2押圧ローラ45の単位面積当たりの押圧力が確実にともに小さくなるように、通常モードと封筒モードとを切り換えることができる。
【0134】
また、この押圧切換機構部46においては、操作者が、レバー76の操作杆80を把持して上下方向に操作するのみで、通常モード、封筒モードまたは解放モードの選択的な切り換えを実現することができるので、操作性の向上を図ることができる。
【0135】
しかも、この押圧切換機構部46においては、操作者がいずれか一方のレバー76の操作杆80を把持して、通常モードから、その操作杆80を後方に向けて少し揺動させながら下方に押し下げれば、両方のレバー76を操作せずとも、連動軸61の回転により、各ホルダ板59を連動させて解放モードにすることができる。そのため、操作性の向上を図りつつ、加熱ローラ42に対して、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45を揺動させることができるので、たとえば、加熱ローラ42と、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45との間に用紙3のジャムが発生した場合などにおいて、いずれか一方の操作杆80を操作するのみで、これら第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45を、加熱ローラ42から離間させて、効率的なジャム処理を図ることができる。
【0136】
また、この定着部20では、第2押圧ローラ45の表面の材料と第1押圧ローラ44の表面の材料とが同一で、第2押圧ローラ45の表面粗さRzが、第1押圧ローラ44の表面粗さRzよりも大きいので、第2押圧ローラ45の用紙3に対する摩擦係数が、第1押圧ローラ44の用紙3に対する摩擦係数より大きく、用紙3を、第2押圧ローラ45と加熱ローラ42との間で確実に保持して搬送することができる。そのため、用紙3を第1押圧ローラ44と第2押圧ローラ45との間でたるませることなく搬送することができ、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45によって用紙3に圧接される用紙3のしわの発生を防止することができる。なお、第2押圧ローラ45の用紙3に対する摩擦係数が、第1押圧ローラ44の用紙3に対する摩擦係数と同じであっても同様の効果がある。
【0137】
さらに、この定着部20では、加熱ローラ42の表面の材料と第2押圧ローラ45の表面の材料とが同一で、加熱ローラ42の表面粗さRzが、第2押圧ローラ45の表面粗さRzよりも大きいので、加熱ローラ42の用紙3に対する摩擦係数が、第2押圧ローラ45の用紙3に対する摩擦係数より大きく、用紙3を、第2押圧ローラ45と加熱ローラ42との間でより確実に保持して搬送することができる。そのため、用紙3が第1押圧ローラ44と第2押圧ローラ45との間でたるむことを、より確実に防止でき、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45によって加熱ローラ42に圧接される用紙3のしわの発生を防止することができる。なお、加熱ローラ42の用紙3に対する摩擦係数が、第2押圧ローラ45の用紙3に対する摩擦係数と同じであっても同様の効果がある。
【0138】
また、このような定着部20において、加熱ローラ42に対して第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45を圧接させたものでは、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との間を通過した用紙3の先端部が、加熱ローラ42の曲率により加熱ローラ42から分離して、加熱ローラ42と第2押圧ローラ45との間に進入できず、ジャムを生じる場合がある。
【0139】
しかし、この定着部20では、図10に示すように、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との接触部分における用紙3の搬送方向最下流位置X1における加熱ローラ42の接線L1に対して、第2押圧ローラ45の回転中心P1が、加熱ローラ42よりも遠い側に配置されているので、加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との間を通過した用紙3の先端部を、加熱ローラ42と第2押圧ローラ45との間に円滑に導入することができる。そのため、用紙3の第1押圧ローラ44から第2押圧ローラ45への円滑な受け渡しにより、安定した定着および搬送を達成することができる。
【0140】
そして、このレーザプリンタ1では、上記した定着部20を備えているので、普通紙はもとより、封筒などの二重の紙からなる用紙3であっても、良好な画像を形成することができる。
【0141】
なお、上記の説明においては、押圧切換機構部46において、各ホルダ板59の前端部の係止溝62を下フレーム52の支持板57に係合させて、各ホルダ板59を、第1押圧ローラ44よりも搬送方向上流側の前端部を支点として、揺動させたが、各ホルダ板59の揺動支点は、各ホルダ板59における第2押圧ローラ45の第2ローラ軸70が保持されている後側の押圧ローラ取付溝65よりも搬送方向上流側であればよく、たとえば、後側の押圧ローラ取付溝65と前側の押圧ローラ取付溝65との間において係止溝62を形成し、それに対向する位置に下フレーム52の支持板57を形成して、それらの係合により、各ホルダ板59を、後側の押圧ローラ取付溝65と前側の押圧ローラ取付溝65との間を支点として揺動させてもよい。このように揺動させると、通常モードから封筒モードへ切り換えにおいては、第2押圧ローラ45の単位面積あたりの押圧力が、通常モードに比べて封筒モードにおいて小さくなる一方、第1押圧ローラ44の単位面積あたりの押圧力が、通常モードに比べて封筒モードにおいて大きくなる。
【0142】
また、上記の説明では、押圧切換機構部46において、解放モードでのみ、各ホルダ板59の揺動を連動軸61により連動させたが、通常モードおよび封筒モードにおいても、連動軸61などを設けて、連動させるようにしてもよい。
【0143】
また、上記の説明では、封筒モードにおいては、CPU87による定着ヒータ43およびモータ85の制御によって、通常モードよりも、熱定着温度を高く、搬送速度を遅く設定したが、場合によっては、熱定着温度または搬送速度のいずれか一方のみを、高くあるいは遅く制御するようにしてもよく、さらには、いずれも変更することなく、通常モードのままの制御としてもよい。
【0144】
また、上記の説明では、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45を、加熱ローラ42に従動させたが、たとえば、図4の点線で示すように、第1ローラ軸69および第2ローラ軸70に、モータ85からの動力を入力して、これら第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45を、それぞれを駆動するようにしてもよく、また、その場合には、CPU87による制御によって、第2押圧ローラ45の周速が、第1押圧ローラ45の周速よりも速くなるよう設定することが好適である。
【0145】
このような制御によれば、第2押圧ローラ45の周速が第1押圧ローラ44の周速よりも速くなるので、第1押圧ローラ44と第2押圧ローラ45との間において、用紙3に張力を付与することができる。そのため、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45によって加熱ローラ42に圧接される用紙3のしわの発生を、有効に防止することができる。なお、このような制御では、たとえば、第1押圧ローラ44の周速が140mm/秒、第2押圧ローラ45の周速が、第1押圧ローラ44の周速の101%程度、たとえば、141.4mm/秒として設定される。
【0146】
また、上記の説明において、このレーザプリンタ1では、10〜30℃の範囲の画像保証温度において、上記した熱定着条件(熱定着温度、搬送速度、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45の加熱ローラ42に対する単位面積あたりの押圧力、トナーの種類など)による画像が保証される。また、上記した具体的な熱定着条件の数値は、用紙3として、ゼロックス80g紙(A4版)の普通紙を用いた結果に基づいている。
【0147】
また、トナーの種類によっては、ホットオフセットを生じないものもあり、このレーザプリンタ1では、そのようなトナーを用いることもできる。
【0148】
また、上記した定着部20においては、たとえば、図12に示すように、第1押圧ローラ44の外周面と、第2押圧ローラ45の外周面との間に、ポリイミドなどの耐熱性の樹脂からなるエンドレスベルト97を掛け渡してもよい。このようにすれば、第1押圧ローラ44と第2押圧ローラ45との間に掛け渡されるエンドレスベルト97によって、第1押圧ローラ44から第2押圧ローラ45への用紙3の搬送性能を向上させることができる。そのため、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45による用紙3の確実な搬送を確保して、用紙3のしわおよび画像のずれを防止することができる。
【0149】
また、この定着部20においては、たとえば、図13に示すように、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45と接触し、これら第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45をクリーニングするためのクリーニング部材としてのクリーニングローラ98を設けてもよい。
【0150】
すなわち、このクリーニングローラ98は、図14に示すように、加熱ローラ42の定着領域Z(用紙3が接触される領域)よりも長い軸方向長さを有しており、図13に示すように、加熱ローラ42の下方において、その加熱ローラ42の定着領域Zと対向し、かつ、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45と下方において接触するように配置されている。
【0151】
このクリーニングローラ98は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されており、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45に付着した異物は、クリーニングローラ98によって回収される。
【0152】
このようにしてクリーニングローラ98を設ければ、共通のクリーニングローラ98によって、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45の両方をクリーニングすることができる。そのため、部品点数の低減化、装置構成の簡略化および小型化を図ることができる。
【0153】
また、このようにしてクリーニングローラ98を配置すると、加熱ローラ42と、それに対向するクリーニングローラ98と、加熱ローラ42を圧接しクリーニングローラ98が接触される第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45とによって囲まれる閉空間を形成することができる。そのため、加熱ローラ42における定着領域Zの放熱を抑制することができるので、効率のよい定着を図りつつ、装置内の温度上昇の防止を図ることができる。
【0154】
また、この定着部20では、図15に示すように、加熱ローラ42の内側に反射部材としてのリフレクタ99を設け、また、加熱ローラ42の内側と外側とにサーミスタ48をそれぞれ設けてもよい。
【0155】
リフレクタ99は、熱を反射する金属などからなり、略V字板状をなし、加熱ローラ42の軸方向に沿って配置されている。このリフレクタ99は、その一端部99aが、加熱ローラ42の回転方向における加熱ローラ42と第1押圧ローラ44との接触部分Y1より上流側の位置の近傍に配置され、また、その他端部99bが、加熱ローラ42の回転方向における加熱ローラ42と第2押圧ローラ45との接触部分Y2の最下流側の位置の近傍に配置されている。これによって、リフレクタ99の一端部99aと他端部99bとで囲まれる加熱ローラ42の領域には、定着ヒータ43から発せられた熱と、定着ヒータ43から発せられ、リフレクタ99によって反射された熱が照射される。
【0156】
そのため、加熱ローラ42に対する第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45の各接触部分を効率よく加熱することができる。その結果、定着部20のウォームアップ時間の短縮化および低ランニングコスト化を図ることができる。
【0157】
また、サーミスタ48は、その一方が、加熱ローラ42の内側において、リフレクタ99によって反射される熱が照射される加熱ローラ42の領域外、より具体的には、リフレクタ99の他端部99bの外側近傍に設けられている。また、その他方が、リフレクタ99によって反射される熱が照射される加熱ローラ42の領域内、より具体的には、リフレクタ99の一端部99aの内側近傍に設けられている。これによって、加熱ローラ42の正確な温度検知が可能となり、第1押圧ローラ44および第2押圧ローラ45により、迅速かつ確実な定着を達成することができる。
【0158】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、画像ずれを防止しつつ、第1押圧部材および第2押圧部材により良好な定着を達成することができる。
また、第1押圧部材における定着媒体と接触する部分の硬度が第2押圧部材における定着媒体と接触する部分の硬度よりも大きく、かつ、第1押圧部材の定着部材に対する荷重が第2押圧部材の定着部材に対する荷重よりも大きいので、定着媒体が定着部材と第2押圧部材との間に進入するときにおいて、画像ずれを防止することができる。
【0159】
請求項2に記載の発明によれば、第1押圧ローラの定着部材に対する荷重が第2押圧ローラの定着部材に対する荷重よりも大きく、かつ、第1押圧ローラの直径が第2押圧ローラの直径よりも大きいので、定着媒体が定着部材と第2押圧部材との間に進入するときにおいて、画像ずれを防止することができる。
【0160】
請求項に記載の発明によれば、画像ずれを防止しつつ、第1押圧部材および第2押圧部材により良好な定着を達成することができる。
【0161】
請求項に記載の発明によれば、第1押圧部材および第2押圧部材により良好な定着を達成することができる。
【0162】
請求項に記載の発明によれば、熱定着装置のウォームアップ時間の短縮化および低ランニングコスト化を図ることができる。
【0163】
請求項に記載の発明によれば、定着部材の正確な温度検知が可能となり、第1押圧部材および第2押圧部材により良好な定着を達成することができる。
【0164】
請求項に記載の発明によれば、第1押圧部材および第2押圧部材による定着媒体の搬送を確保して、画像のずれを防止することができる。
【0165】
請求項に記載の発明によれば、良好に画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置としての、レーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。
【図2】 図1に示すレーザプリンタの定着部の上フレームが取り外された状態の要部斜視図である。
【図3】 図2に示す定着部の平面図である。
【図4】 図3のA−A線に相当する断面図(通常モード)である。
【図5】 図3のB−B線に相当する断面図(通常モード)である。
【図6】 図3のA−A線に相当する断面図(封筒モード)である。
【図7】 図3のB−B線に相当する断面図(封筒モード)である。
【図8】 図3のA−A線に相当する断面図(解放モード)である。
【図9】 図3のB−B線に相当する断面図(解放モード)である。
【図10】 図2に示す定着部において、第2押圧ローラの配置を説明するための概略側面図である。
【図11】 トナーの流動性と温度との関係を示す相関図である。
【図12】 図3のA−A線に相当する断面図(通常モードにおいてエンドレスベルトが装着されている態様)である。
【図13】 図2に示す定着部において、クリーニングローラが設けられている態様を示す概略側面図である。
【図14】 図13の態様の概略正面図である。
【図15】 図2に示す定着部において、リフレクタと2つのサーミスタが設けられている態様を示す概略側面図である。
【図16】 (a)は、定着部の支持板の正面図であり、(b)は、定着部のホルダ板の正面図である。
【符号の説明】
1 レーザプリンタ
3 用紙
20 定着部
42 加熱ローラ
43 定着ヒータ
44 第1押圧ローラ
45 第2押圧ローラ
48 サーミスタ
97 エンドレスベルト
99 リフレクタ

Claims (8)

  1. 定着媒体と接触する定着部材と、
    前記定着部材に対向配置され、前記定着部材に定着媒体を圧接させるための第1押圧部材と、
    前記第1押圧部材に対して定着媒体の搬送方向下流側において、前記定着部材に対向配置され、前記定着部材に定着媒体を圧接させるための第2押圧部材とを備え、
    前記第1押圧部材および前記第2押圧部材は、前記第1押圧部材の定着部材に対する単位面積当たりの押圧力が、前記第2押圧部材の定着部材に対する単位面積当たりの押圧力と、同じかそれより大きくなるように、設けられ
    前記第1押圧部材および前記第2押圧部材は、前記第1押圧部材における定着媒体と接触する部分の硬度が、前記第2押圧部材における定着媒体と接触する部分の硬度よりも大きく、かつ、前記第1押圧部材の前記定着部材に対する荷重が、前記第2押圧部材の前記定着部材に対する荷重よりも大きくなるように、設けられていることを特徴とする、熱定着装置。
  2. 前記第1押圧部材が第1押圧ローラであり、前記第2押圧部材が第2押圧ローラであり、
    前記第1押圧ローラおよび前記第2押圧ローラは、前記第1押圧ローラの前記定着部材に対する荷重が、前記第2押圧ローラの前記定着部材に対する荷重よりも大きく、かつ、前記第1押圧ローラの直径が、前記第2押圧ローラの直径よりも大きくなるように、設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の熱定着装置。
  3. 前記定着部材および前記第1押圧部材は、前記定着部材および前記第1押圧部材の間を定着媒体が通過直後において、コールドオフセットが発生しないように、設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の熱定着装置。
  4. 前記定着部材、前記第1押圧部材および前記第2押圧部材は、前記定着部材および前記第2押圧部材の間を定着媒体が通過直後において、ホットオフセットが発生しないように、設けられていることを特徴とする、請求項に記載の熱定着装置。
  5. 前記定着部材は、定着媒体と接触する定着ローラであり、
    前記定着ローラの内側に配置され、通電により発熱して前記定着ローラを加熱する加熱手段と、
    前記定着ローラの内側に配置され、前記定着ローラの回転方向における前記定着ローラと前記第1押圧部材との接触部分より上流側の位置と、前記定着ローラと前記第2押圧部材との接触部分の最下流側の位置との間の範囲の前記定着ローラに向けて、前記加熱手段から発せられる熱を反射させるための反射部材とを備えていることを特徴とする、請求項1ないしのいずれかに記載の熱定着装置。
  6. 前記定着部材の内側に配置され、通電により発熱して前記定着部材を加熱する加熱手段と、
    前記定着部材の内側に配置され、前記加熱手段から発せられる熱を前記定着部材の所定範囲に向けて反射させるための反射部材と、
    前記定着部材の温度を検知するための少なくとも2つの温度検知手段とを備え、
    一方の前記温度検知手段が、前記定着部材の内側において、前記反射部材によって反射される熱が照射される前記定着部材の所定範囲外に設けられ、
    他方の前記温度検知手段が、前記定着部材の外側において、前記反射部材によって反射される熱が照射される前記定着部材の所定範囲内に設けられていることを特徴とする、請求項1ないしのいずれかに記載の熱定着装置。
  7. 前記第1押圧部材と前記第2押圧部材との間には、エンドレスベルトが掛け渡されていることを特徴とする、請求項1ないしのいずれかに記載の熱定着装置。
  8. 請求項1ないしのいずれかに記載の熱定着装置を備えていることを特徴とする、画像形成装置。
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