JPH1047128A - 内燃機関の吸入空気量制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸入空気量制御装置

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JPH1047128A
JPH1047128A JP20741196A JP20741196A JPH1047128A JP H1047128 A JPH1047128 A JP H1047128A JP 20741196 A JP20741196 A JP 20741196A JP 20741196 A JP20741196 A JP 20741196A JP H1047128 A JPH1047128 A JP H1047128A
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JP
Japan
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intake air
air amount
amount
internal combustion
combustion engine
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Application number
JP20741196A
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English (en)
Inventor
Koichi Mizutani
光一 水谷
Hiroshi Shimo
浩史 志茂
Masanori Senda
正典 仙田
Hiromichi Murakami
広道 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisan Industry Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輌の減速時において、減速感を損なうこと
なく機関回転速度の落ち込みに起因した車輌振動の増大
を防止する。 【解決手段】 エンジン1のスロットルバルブ19の近
傍に設けられたスロットルセンサ31は、同バルブ19
の開度を検出する。スロットルセンサ19に内蔵された
アイドルスイッチは、スロットルバルブ19が全閉位置
になったことを検出する。バイパス通路22は、スロッ
トルバルブ19を迂回しその上流側及び下流側を連通す
る。バイパス通路22に設けられたアイドリングコント
ロールバルブ(ISCV)23は、同通路22を通じて
燃焼室7に取り込まれるバイパス空気量を調節する。電
子制御装置51はスロットルバルブ19が全閉状態にな
った時から所定時間、ISCV23の開度を保持し、そ
の後、その開度を減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌に搭載される
内燃機関の吸入空気量制御装置に係り、詳しくは、減速
時において吸入空気量の漸減処理を実行する内燃機関の
吸入空気量制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関では、アイドリング時に吸気量
を増減制御することにより燃焼の安定化を図ることが行
われている。このための装置としては、スロットルバル
ブを迂回して吸気通路の上流側と下流側とを連通するバ
イパス通路と、このバイパス通路に設けられたアイドリ
ングスピードコントロールバルブ(ISCV)とを備え
たものが一般的である。この種の装置では、スロットル
バルブが全閉となるアイドリング時に、機関冷却水温等
に基づいてISCVがフィードバック制御される。ま
た、アイドリング時以外の時には、フィードバック制御
の際に学習した目標開度(学習値)となるようにISC
Vの開度が保持される。
【0003】上記のようなISCV開度の制御に関する
技術として、特開昭58−155239号公報は「内燃
機関の回転数制御方法」を開示する。この制御方法で
は、車輌が減速状態にあると判定されたときに、ISC
Vの開度を学習開度から所定量だけ増大させ、その後、
徐々に上記学習開度にまで減少させるようにしている。
この制御方法では一時的に吸入空気量を増大させること
により、車輌振動(例えば、減速ショック、或いはしゃ
くり等)を発生させる要因となる機関回転速度の急激な
落ち込みを防止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記制
御方法では、例えば、車輌が高負荷運転状態から急激に
減速するような場合には、吸入空気量の急激な減少によ
って機関回転速度の落ち込みが大きくなり車輌振動が大
きくなる虞があった。
【0005】このような機関回転速度の落ち込みを防止
するために、例えば、ISCVの開度を減少させる際の
減少率をより小さく設定することが考えられる。即ち、
バイパス通路を通過する空気の減少率を小さくし、燃焼
室に取り込まれる吸入空気量の急激な減少を抑えること
により、機関回転速度の落ち込みを防止するわけであ
る。しかしながら、このような構成では減速感が損なわ
れてしまい、運転者に違和感を与えてしまうという問題
が生じることになる。
【0006】本発明は上記事情を鑑みてなされたもので
あり、その目的は車輌の減速時において、減速感を損な
うことなく機関回転速度の落ち込みに起因した車輌振動
の増大を防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載した第1の発明は、内燃機関の燃焼
室に通じる吸気通路に設けられ、燃焼室に導入される吸
入空気量を調節するための吸入空気量調節機構と、内燃
機関の運転状態を検出するための運転状態検出手段と、
検出された運転状態に基づいて内燃機関が減速状態にあ
るか否かを判定するための減速状態判定手段と、減速状
態判定手段により内燃機関が減速状態にあると判定され
た場合に、吸入空気量調節機構を制御することにより、
吸入空気量を減速時吸入空気量に変更するとともに、吸
入空気量を減速時吸入空気量から減少させるための制御
手段とを備えた内燃機関の吸入空気量制御装置におい
て、制御手段は、吸入空気量の減少率が時間の経過とと
もに増大するように吸入空気量調節機構を制御するもの
であることをその趣旨とする。
【0008】ここで、「吸入空気量の減少率」とは、単
位時間当たりにおける吸入空気量の減少量を意味するも
のと定義する。上記構成によれば、制御手段は、減速状
態判定手段によって内燃機関が減速状態にあると判定さ
れた場合、吸入空気量調節機構を制御することにより吸
入空気量を減速時吸入空気量に変更する。そして、制御
手段は、吸入空気量を減速時吸入空気量から減少させ
る。この際、制御手段は、吸入空気量の減少率が時間の
経過とともに増大するように吸入空気量を減少させる。
【0009】内燃機関が減速状態に移行した初期の段階
では、吸入空気量が減速時吸入空気量にまで減少するこ
とから、トルクの変化に起因した車輌振動が発生する傾
向がある。本発明によれば、内燃機関が減速状態に移行
した初期の段階では、吸入空気量は緩やかに減少する。
従って、機関回転速度の急激な落ち込みが緩和されるた
め、前記車輌振動を増長してしまうことがない。その
後、吸入空気量は、時間の経過に伴って急激に減少する
ようになるため、一定の減速感が確保される。
【0010】上記目的を達成するために、請求項2に記
載した第2の発明は、第1の発明において、制御手段
は、減速状態判定手段により内燃機関が減速状態にある
と判定された時から所定時間の間は、吸入空気量を減速
時吸入空気量のまま一定に保持するものであることをそ
の趣旨とする。
【0011】上記構成によれば、第1の発明における作
用に加え、内燃機関が減速状態に移行した初期の段階で
は、燃焼室に取り込まれる吸入空気量が減速時吸入空気
量のまま一定に保持される。これにより、吸入空気量の
減少変化に伴う機関回転速度の落ち込みが少なくなるた
め、トルク変化に起因した車輌振動の増大が確実に抑制
される。
【0012】上記目的を達成するために、請求項3に記
載した第3の発明は、第2の発明において、制御手段
は、運転状態検出手段により検出された運転状態に応じ
て前記所定時間を変更するものであることをその趣旨と
する。
【0013】上記構成によれば、第2の発明における作
用に加え、吸入空気量が減速時吸入空気量のまま一定に
保持される時間が、内燃機関の運転状態に応じて変更さ
れる。例えば、内燃機関の運転状態が、前記車輌振動が
大きくなると予想される状態にある場合には、吸入空気
量はより長い時間、減速時吸入空気量のまま保持され
る。即ち、本発明によれば、減速時に発生する車輌振動
の大きさを予め見越して前記所定時間が変更することが
可能となり、前記車輌振動の増大がより確実に抑制され
る。
【0014】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]以下、本発明における内燃機関の吸
入空気量制御装置を内燃機関としてのガソリンエンジン
に具体化した第1の実施形態を図1〜図5及び図7に基
づいて詳細に説明する。
【0015】図1は、本実施形態におけるエンジンシス
テムの概略構成を示している。車輌(図示略)に搭載さ
れたエンジン1は、複数気筒分のシリンダボア3を有す
るシリンダブロック2と、シリンダヘッド4とを備えて
いる。各シリンダボア3内に上下動可能に設けられたピ
ストン5は、コンロッド6を介して図示しないクランク
シャフトに連結されている。シリンダボア3の内部にお
いて、ピストン5とシリンダヘッド4とにより囲まれた
空間によって燃焼室7が形成されている。
【0016】シリンダヘッド4には、各燃焼室7に対応
して点火プラグ8が設けられている。また、シリンダヘ
ッド4には、各燃焼室7に通じる吸気ポート9及び排気
ポート10がそれぞれ設けられ、これら各ポート9,1
0には吸気通路11及び排気通路12がそれぞれ接続さ
れている。吸気ポート9及び排気ポート10の燃焼室7
に通じる各開口端には、吸気バルブ13及び排気バルブ
14がそれぞれ設けられている。各バルブ13,14
は、クランクシャフトの回転に連動するカムシャフト
(図示略)によって開閉される。
【0017】吸気通路11の上流側にはエアクリーナ1
5が設けられており、同クリーナ15によって吸気通路
11内に導入される吸入空気が清浄化される。吸気通路
11の途中にはサージタンク16が設けられており、同
タンク16によって吸気通路11を通過する吸入空気の
脈動が平滑化される。サージタンク16の下流側におい
て、吸気ポート9の近傍には各気筒に対応して燃料噴射
用のインジェクタ17がそれぞれ設けられている。各イ
ンジェクタ17には図示しない燃料タンクから燃料ポン
プによって所定圧力の燃料が供給されている。排気通路
12の下流側には、排気を浄化するための三元触媒を内
蔵してなる触媒コンバータ18が設けられている。
【0018】エンジン1の運転が開始されると、エアク
リーナ15を通過した外気(吸入空気)は、吸気通路1
1内に導入される。吸入空気の導入と同時に各インジェ
クタ17から燃料が噴射されることにより、その吸入空
気と燃料とが混合され混合気となる。
【0019】吸入行程において、吸気バルブ13により
吸気ポート9が開かれることにより混合気が同ポート9
を通じて燃焼室7に取り込まれる。燃焼室7に取り込ま
れた混合気が点火プラグ8によって点火されることによ
り、その混合気が爆発・燃焼してエンジン1に駆動力が
得られる。
【0020】排気行程において、排気バルブ14により
排気ポート10が開かれることにより、爆発・燃焼後の
排気ガスが同ポート10を通じて排気通路12内に導入
される。排気通路12に導入された排気ガスは、触媒コ
ンバータ18等を通じて外部へ排出される。
【0021】吸気通路11においてサージタンク16の
上流側には、図示しないアクセルペダルの操作に連動し
て開閉駆動されるスロットルバルブ19が設けられてい
る。スロットルバルブ19の開度、即ちスロットル開度
TAに応じて吸気通路11へ導入される吸入空気の量
(吸入空気量Q)が調節される。
【0022】スロットルバルブ19の近傍には、スロッ
トル開度TAを検出するためのスロットルセンサ31が
設けられている。スロットルセンサ31はスロットル開
度TAに応じた検出信号を出力する。また、スロットル
センサ31はスロットルバルブ19が全閉位置にあると
きのみON状態となるアイドリングスイッチ(図示略)
を内蔵しており、同スイッチのON・OFF状態を示す
アイドリング信号IDSを出力する。本実施形態におけ
るスロットルセンサ31はアイドリング状態検出手段及
び減速状態検出手段に相当する。
【0023】エアクリーナ15の下流側には、吸入空気
量Qを検出するエアフローメータ32が設けられてい
る。エアクリーナ15とエアフローメータ32との間に
は、吸気通路11に取り込まれる空気の温度、即ち吸気
温THAを検出するための吸気温センサ33が設けられ
ている。
【0024】排気通路12の途中には、排気中の酸素濃
度、即ち排気空燃比を検出するための酸素センサ34が
設けられている。シリンダブロック2には、エンジン1
の冷却水の温度、即ち冷却水温THWを検出するための
水温センサ35が設けられている。
【0025】各気筒毎の点火プラグ8には、ディストリ
ビュータ20にて分配された点火信号が印加される。デ
ィストリビュータ20はイグナイタ21から出力される
高電圧をクランクシャフトの回転に同期して各点火プラ
グ8に分配するためのものである。そして、各点火プラ
グ8の点火タイミングは、イグナイタ21から高電圧が
出力されるタイミングによって決定される。
【0026】ディストリビュータ20にはクランクシャ
フトの回転に連動して回転する図示しないロータが内蔵
されている。そして、ディストリビュータ20には、そ
のロータの回転からエンジン1の回転速度NEを検出す
るための回転速度センサ36が設けられている。同じ
く、ディストリビュータ20には、そのロータの回転に
応じてエンジン1のクランク角基準信号を所定の割合で
検出する気筒判別センサ37が設けられている。エンジ
ン1に駆動連結された図示しないトランスミッションに
は、車輌の速度、即ち車速SPDを検出するための車速
センサ38が設けられている。上記各センサ31〜38
は本発明における運転状態検出手段を構成する。
【0027】吸気通路11には、スロットルバルブ19
を迂回して同バルブ19の上流側と下流側とを連通する
バイパス通路22が設けられている。このバイパス通路
22の途中には、バイパス空気量制御弁に相当するリニ
アソレノイド式のアイドリングスピードコントロールバ
ルブ(以下、「ISCV」という)23が設けられてい
る。ISCV23は、ソレノイドコイル(図示略)に流
す電流値の大きさに応じて生じる電磁吸引力によって、
スプリング(図示略)と電磁吸引力が釣り合う位置まで
バルブ(図示略)を変位させて空気の流れる通路面積を
調節する比例電磁弁である。ISCV23は、スロット
ルバルブ19が全閉となるエンジン1のアイドリング時
に、回転速度NEを安定させるために作動するものであ
る。ISCV23が所定のデューティ駆動信号に基づい
て制御されることにより、即ちISCV制御が行われる
ことにより、バイパス通路22を流れる空気量(以下、
「バイパス空気量」という)が調節され、燃焼室7へ取
り込まれる吸入空気量Qが調節される。本実施形態のバ
イパス通路22及びISCV23はバイパス空気量を調
節するためのバイパス空気量調節機構を構成している。
また、スロットルバルブ19、バイパス通路22、IS
CV23は本発明の吸入空気量調節機構を構成する。
【0028】車輌には、上記各インジェクタ17、イグ
ナイタ21、ISCV23等制御するための電子制御装
置(以下単に「ECU」という)51が設けられてい
る。以下、このECU51の電気的構成について図2の
ブロック図に従って説明する。
【0029】ECU51は、本発明の制御手段に相当す
る中央処理装置(CPU)52、所定の制御プログラム
等を予め記憶した読み出し専用メモリ(ROM)53、
CPU52の演算結果等を一時記憶するランダムアクセ
スメモリ(RAM)54、記憶されたデータを保存する
バックアップRAM55、及びタイマカウンタ56等
と、これら各部52〜56と外部入力回路57及び外部
出力回路58等とをバス59によって接続してなる論理
演算回路として構成されている。
【0030】本実施形態において、ROM53には、後
述する「ISCV制御ルーチン」等の制御プログラムや
各種関数データ、点火時期のマップ等が予め記憶されて
いる。タイマカウンタ56は所定時間毎の割り込み信号
を出力すると共に、同時に複数のカウント動作を行うよ
うになっている。
【0031】外部入力回路57には、前述した各センサ
31〜38がそれぞれ接続されている。外部出力回路5
8には、各インジェクタ17、イグナイタ21及びIS
CV23がそれぞれ接続されている。ECU51はエン
ジン1の点火時期制御、燃料噴射量制御及びISCV制
御等を実行するために、各センサ31〜38からの出力
信号に基づき、各インジェクタ17、イグナイタ21及
びISCV23を好適に駆動制御する。
【0032】次に、ISCV23の開度IAを制御する
ための「ISCV制御ルーチン」における各処理につい
て図3及び図4に示すフローチャートを参照して説明す
る。CPU52は、エンジン1の運転が開始されると所
定の制御周期をもって本ルーチンを繰り返し実行する。
【0033】ステップ101において、CPU52は各
センサ31,32,36,38の検出信号からアイドリ
ング信号IDS、車速SPD、回転速度NE、及び吸入
空気量Qをそれぞれ読み込む。
【0034】ステップ102において、CPU52はR
AM54から基本制御量DBASEを読み込む。この基
本制御量DBASEは、所定のフィードバック条件が成
立した場合に実行される公知のISCフィードバック制
御ルーチンにおいて算出され、RAM54に記憶された
学習値であり、ISCV23を制御するためのデューテ
ィ駆動信号に相当する制御量である。例えば、CPU5
2は、ISCフィードバック制御ルーチンにおいて、こ
の基本制御量DBASEを冷却水温THW、アイドリン
グ時における目標回転速度、及び目標回転速度と実際の
回転速度NEとの偏差等に基づいて算出する。
【0035】ステップ103において、CPU52は車
速SPDが所定車速TSPD以上であるか否かを判定す
る。ここで、所定車速TSPDは、車速SPDが後述す
るダッシュポット処理(ステップ113)を行うべき速
度であるか否かを判定するためのものでる。
【0036】この判定条件が満たされている場合、CP
U52はステップ104に移行する。本実施形態におい
て、ステップ103の処理を実行するCPU52は車速
判定手段に相当する。
【0037】ステップ104において、CPU52はR
OM53に記憶された吸入空気量Qと増量補正係数KD
LIAとの関係を示す関数データを参照することによ
り、増量補正係数KDLIAを算出する。そして、以下
の式(1)に基づき最終開度増加量DLIAを算出す
る。
【0038】 DLIA=DBASE*KDLIA ・・・(1) ここで、最終開度増加量DLIAは後述する最終制御量
DFINを増量補正する際における最大値に相当する。
図5は、ROM53に記憶された吸入空気量Qと増量補
正係数KDLIAとの関係を示す関数データである。同
図に示すように、本実施形態において、増量補正係数K
DLIAは吸入空気量Qの増加に伴って大きくなる傾向
を示している。従って、CPU52は吸入空気量Qが多
いほど、最終開度増加量DLIAを大きな値として算出
する。ステップ104の処理を実行した後、CPU52
はステップ105に移行する。尚、本実施形態におい
て、ステップ104の処理を行うCPU52は、開度増
加量算出手段に相当する。
【0039】ステップ105において、CPU52はア
イドリング信号IDSが「ON」であるか否か、即ち、
スロットルバルブ19が全閉状態になりエンジン1が減
速状態となっているか否かを判定する。この判定条件が
満たされている場合には、CPU52は図4に示すステ
ップ111に移行する。本実施形態においてステップ1
05の処理を行うCPU52は、本発明の減速状態判定
手段に相当する。
【0040】ステップ111においてCPU52はカウ
ンタ値C1を「1」だけインクリメントする。ここで、
カウンタ値C1はステップ105における判定条件が満
たされてからの経過時間、即ち、スロットルバルブ19
が全閉状態になりエンジン1が減速状態となってからの
経過時間に相当するものである。
【0041】これに対して、ステップ105における判
定条件が満たされていない場合、CPU52は図4のス
テップ108に移行する。ステップ108において、C
PU52はカウンタ値C1を「0」にリセットする。次
に、ステップ109において、CPU52は最終制御量
DFINを基本制御量DBASE及び最終開度増加量D
LIAの加算値と等しく設定する。ここで、最終制御量
DFINは基本制御量DBASEと同様、ISCV23
を制御するためのデューティ駆動信号に相当する制御量
である。後述するように、ISCV23はこの最終制御
量DFINに基づいてデューティ制御される。ステップ
109の処理を行った後、CPU52はステップ117
に移行する。
【0042】前述したステップ103における判定条件
が満たされていない場合、CPU52はステップ106
に移行する。ステップ106において、CPU52は基
本制御量DBASEを最終制御量DFINと等しく設定
する。続くステップ107において、CPU52はカウ
ンタ値C1を「0」にリセットする。ステップ107の
処理を行った後、CPU52は本ルーチンの処理を一旦
終了する。そして、CPU52は所定の制御周期をまっ
て再び本ルーチンを再開する。
【0043】また、前記ステップ111の処理を行った
後、CPU52はステップ112に移行する。ステップ
112において、CPU52はカウンタ値C1が判定値
Cmax より大きいか否かを判定する。ここで、判定値C
max はスロットルバルブ19が全閉状態になってから所
定時間が経過したか否かを判定するためのものであり、
本実施形態では「0.2sec.」に相当する値に設定され
ている。
【0044】この判定条件が満たされていない場合、ス
ロットルバルブ19が全閉状態になってからの経過時間
が所定時間以下であることから、CPU52はステップ
116に移行する。ステップ116において、CPU5
2はステップ109の処理と同様、最終制御量DFIN
を基本制御量DBASE及び最終開度増加量DLIAの
加算値と等しく設定する。ステップ116の処理を行っ
た後、CPU52はステップ117に移行する。
【0045】これに対して、前記ステップ112におけ
る判定条件が満たされている場合、スロットルバルブ1
9が全閉状態になってから所定時間が経過していること
から、CPU52はステップ113に移行する。ステッ
プ113においてCPU52はダッシュポット処理を行
う。即ち、CPU52は、処理がステップ113に移行
する毎に、最終制御量DFINを所定量ずつ減少させ
る。
【0046】そして、ステップ114において、CPU
52は最終制御量DFINが基本制御量DBASEより
大きいか否かを判定する。この判定条件が満たされてい
ない場合、即ち、前記ダッシュポット処理を行うことに
よって最終制御量DFINが基本制御量DBASE以下
になるまで減少した場合、CPU52はステップ115
に移行する。
【0047】ステップ115において、CPU52は最
終制御量DFINを基本制御量DBASEと等しく設定
する。即ち、本ルーチンにおいて、最終制御量DFIN
は基本制御量DBASEよりも小さく設定されることは
ない。ステップ115の処理を実行した後、CPU52
はステップ117に移行する。これに対して、ステップ
114における判定条件が満たされている場合、CPU
52はステップ117に移行する。
【0048】各ステップ109,114〜116からス
テップ117に移行した後、CPU52は、最終制御量
DFINに基づきISCV23をデューティ制御する。
ステップ117の処理を実行した後、CPU52は本ル
ーチンの処理を一旦終了する。
【0049】次に、上記のように構成された本実施形態
における作用及び効果について説明する。図7は運転者
のアクセルペダル操作によってスロットル開度TAが同
図(a)で示すように変化した場合における、車速SP
D、ISCV23の開度IA、吸入空気量Q、及び車輌
加速度ACCの時間的変化を示すものである。同図
(b),(c),(d)の実線は、順に車速SPD、I
SCV23の開度IA、吸入空気量Q、及び車輌加速度
ACCをそれぞれ示している。
【0050】同図に示すように、タイミングt0〜t1
の期間では、スロットル開度TAが全閉位置にあり、車
速SPDは零近傍の所定車速SPD1に保持されてい
る。このため、CPU52は、前記ステップ103にお
ける判定条件が満たされないことから、各ステップ10
6,107の処理を実行した後、前記ルーチンの処理を
一旦終了する。また、タイミングt0〜t1の期間で
は、ISCV23の開度IAは、前記ISCフィードバ
ック制御ルーチンにより設定される基本制御量DBAS
Eに対応した開度IA1に保持されている。
【0051】タイミングt1において、アクセルペダル
が運転者により踏み込まれることによってスロットル開
度TAが増加する。その結果、吸入空気量Qの増加に伴
って車速SPD及び車輌加速度ACCが増加し始める。
そして、タイミングt2において、車速SPDが所定車
速TSPDに達する。その結果、ステップ103におけ
る判定条件が満たされるようになることから、CPU5
2はステップ104において最終開度増加量DLIAを
算出した後、ステップ105における判定処理を実行す
る。
【0052】ここで、スロットルバルブ19が所定の開
度TA1に開かれており、アイドリング信号IDSが
「OFF」であることから(ステップ105:NO)、
CPU52はステップ108,109,117の各処理
を行う。即ち、CPU52は、基本制御量DBASE及
び最終開度増加量DLIAの加算値と等しく算出された
最終制御量DFINに基づいてISCV23をデューテ
ィ制御する。その結果、ISCV23の開度IAは最終
制御量DFINに応じた開度IA2にまで増加し、バイ
パス空気量が増大する。
【0053】車速SPDは、タイミングt3において所
定車速SPD2に収束し、タイミングt3〜t4では略
一定値をとるようになる。次に、タイミングt4におい
て、運転者によってアクセルペダルの踏み込みが解除さ
れることにより、スロットルバルブ19は全閉位置に戻
される。これにより、アイドリング信号IDSが「OF
F」から「ON」に切り替わる。従って、ステップ10
5における判定条件が満たされるようになるため、CP
U52はダッシュポット処理を含むステップ111以降
の各処理を行う。ここで、タイミングt4〜t5の期間
では、カウンタ値C1が判定値Cmax 以下であることか
ら、換言すれば、スロットルバルブ19が全閉位置に戻
されアイドリング信号IDSが「ON」となってから所
定時間が経過していないことから(ステップ112:N
O)、CPU52はステップ116において、最終制御
量DFINを基本制御量DBASE及び最終開度増加量
DLIAとの加算値と等しく設定する。このため、図7
(c)の実線で示すように、ISCV23の開度IAは
開度IA2に保持されたまま減少しない。尚、ISCV
23の開度IAが開度IA2となった際のバイパス空気
量は、本発明の減速時吸入空気量に相当する。
【0054】タイミングt5において、カウンタ値C1
が判定値Cmax 以上に増加する。その結果、ステップ1
12の判定条件が満たされるようになるため、CPU5
2は各ステップ113,114,117の処理を行い、
ダッシュポット処理(ステップ113)された最終制御
量DFINに基づいてISCV23をデューティ制御す
る。これにより、ISCV23の開度IAはタイミング
t5以降、徐々に減少する。
【0055】タイミングt6において、最終制御量DF
INが基本制御量DBASEと等しくなるまで減少し、
これによりISCV23の開度IAが同制御量DBAS
Eに対応する開度IA1にまで減少する。従って、タイ
ミングt6以降、ステップ114の判定条件が満たされ
なくなるため、CPU52はステップ115において最
終制御量DFINを基本制御量DBASEと等しく設定
する。その結果、タイミングt6以降、ISCV23の
開度IAは基本制御量DBASEに対応した開度IA1
のまま保持される。
【0056】以上、説明したように、本実施形態では、
アイドリング信号IDSが「ON」となり車輌が減速状
態になった時(タイミングt4)から、所定時間経過し
た後(タイミングt5)にISCV23の開度IAを減
少させてバイパス空気量の減量を開始するようにしてい
る。
【0057】車輌の減速時にはスロットル開度TAの減
少に伴って吸入空気量Qが減少する。従って、減速時の
初期には、トルクの変化に起因した車輌振動が発生し易
い。図7(d)の二点鎖線は、同図(c)の二点鎖線で
示すように、ISCV23の開度IAを、車輌が減速す
ると同時に減少させた比較例における車輌加速度ACC
の時間的変化を示している。
【0058】この場合、スロットルバルブ19を介して
燃焼室に取り込まれる空気量とバイパス空気量の双方が
同時に減少するため、吸入空気量Qが急激に減少し、前
記車輌振動の増大を招く傾向がある。特に、このような
傾向は、エンジン1が高負荷運転状態から急激に減速し
た場合に顕著となる。
【0059】また、図7(c)の一点鎖線で示すよう
に、ISCV23の開度IAの減少率(一点鎖線の傾
き)を極めて小さく設定することにより、前記車輌振動
の増大を抑えることは可能である。しかしながら、この
場合には、吸入空気量Qの変化が緩慢になり所定の減速
感を得ることができないため、運転者に違和感を与える
ことになる。
【0060】しかしながら、本実施形態によれば、バイ
パス空気量の減量操作を減速開始時から所定時間だけ遅
らせることにより、燃焼室7に取り込まれる吸入空気量
Qの急激な減少を緩和させている。その結果、減速時に
おける回転速度NEの落ち込みを抑制することができ、
車輌振動の増大を確実に防止することができる。
【0061】そして、本実施形態によれば、減速開始時
から所定時間経過後にバイパス空気量の減量操作が行わ
れる。この際、ISCV23の開度IAの減少率を比較
的大きく設定することにより、二点鎖線で示す比較例と
略同じタイミング(t6)で同開度IAを所定の開度I
A1にまで減少させることができる。従って、一定の減
速感を確保することができるため、前述したように運転
者に違和感を与えてしまうことがない。
【0062】尚、ISCV23の開度IAの減少率を比
較的大きく設定した場合、バイパス空気量の急激な減少
によって車輌振動の増大を招くことが懸念される。しか
しながら、図7(c)に示すように、スロットル開度T
Aの減少に伴って発生した車輌振動(車輌加速度ACC
の変動)はバイパス空気量の減量操作が開始される時
(タイミングt5)にはある程度減衰しているため、バ
イパス空気量を急激に減少させることによる車輌振動の
増加は極めて小さい。
【0063】以上のように、本実施形態によれば、車輌
の減速時において、一定の減速感を確保しつつ、回転速
度の落ち込みに起因した車輌振動の増大を防止すること
ができる。
【0064】また、エンジン1の負荷が大きい(吸入空
気量Qが多い)場合には、減速時における負荷の時間的
変化(吸入空気量Qの時間的変化)が必然的に大きくな
ることから、減速時における車輌加速度ACCが大きく
なる傾向がある。本実施形態によれば、吸入空気量Qが
多いほど最終開度増加量DLIAを大きな値に設定しバ
イパス空気量を増大させるようにしている。従って、例
えば、最終開度増加量DLIAを一定値とした場合と比
較して車輌加速度ACCをより効果的に低減することが
でき、車輌振動の発生を抑制することができる。
【0065】[第2の実施形態]次に、本発明を具体化
した第2の実施形態について説明する。本実施形態は、
前記「ISCV制御ルーチン」における処理の一部が前
記第1の実施形態と異なるのみである。第1の実施形態
では判定値Cmax を一定値としていたが、本実施形態で
はこの判定値Cmax を吸入空気量Qの関数値として設定
するようにしている。
【0066】即ち、本実施形態では、図8に示すステッ
プ210において、CPU52はROM53に記憶され
た関数データを参照することにより、判定値Cmax を吸
入空気量Qに基づいて算出する。図6は、この関数デー
タを示している。同図に示すように判定値Cmax は吸入
空気量Qが多いほど、大きな値に設定される。従って、
本実施形態によれば、吸入空気量Qが多いほど、バイパ
ス空気量が一定に保持される時間(タイミングt4〜t
5)が長く設定されることになる。
【0067】前述したように、エンジン1の負荷が大き
い場合には、車輌の減速開始時に負荷変化に伴って発生
する車輌振動が大きくなり、その継続時間が長くなる傾
向がある。このような場合、車輌振動が充分に減衰する
前に、バイパス空気量の減量操作が実行されると、その
車輌振動が増長されてしまう虞がある。しかしながら、
本実施形態によれば、減速時における車輌振動が大きく
なると予想される場合には、判定値Cmax が大きく設定
されることから、車輌振動が充分に減衰した後にバイパ
ス空気量の減量操作が行われることになる。従って、前
述したような車輌振動の増長を防止することができる。
【0068】本発明は上記各実施形態の他、以下に示す
別の実施形態として具体化することもできる。 (1)上記各実施形態では、ISCV23によってバイ
パス通路22を通過するバイパス空気量を調節するよう
にした。本発明は上記構成に限定されることなく、例え
ば、以下に説明する電子制御式スロットルバルブを備え
たエンジンシステムにも適用することができる。即ち、
このシステムでは、バイパス通路23及びISCV24
は省略される。更に、スロットルバルブ19は、上記各
実施形態と異なりアクセルペダルと機械的に連結されて
おらず、吸気通路11に設けられたステッピングモータ
により開閉駆動される。これにより、スロットルバルブ
19の開度が調節される。アクセルペダルの近傍にはア
クセルセンサが設けられており、同センサは、運転者に
よるアクセルペダルの踏込量、即ちアクセル開度ACC
Pに応じた検出信号を外部入力回路57に出力する。C
PU52はアクセル開度ACCP、回転速度NE等に基
づいてステッピングモータを制御する。スロットルバル
ブ19及びステッピングモータは本発明の吸入空気量調
節機構を構成する。
【0069】図9は上記システムにおけるスロットル開
度TAの制御例を示す。同図に示すタイミングt0〜t
1においては、アクセルペダルが踏み込まれておらず、
エンジン1はアイドリング状態に保持されている。タイ
ミングt1において、運転者によりアクセルペダルが踏
み込まれることにより、アクセル開度ACCPは、開度
ACCP1から開度ACCP2にまで増加する。CPU
52は、このアクセル開度ACCPの増加を検出するこ
とによりスロットル開度TAを開度TA1から開度TA
3にまで増加させる。
【0070】次に、タイミングt2において運転者によ
りアクセルペダルの踏み込みが解除され、アクセル開度
ACCPが再び開度ACCP1にまで減少することによ
り、CPU52はスロットル開度TAを減少させる。こ
こで、CPU52はスロットル開度TAを開度TA1に
まで減少させることなく、一旦、開度TA2に保持する
(タイミングt2〜t3)。スロットル開度TAを開度
TA2に保持することによる吸入空気量Qの増大量は、
上記各実施形態において最終開度増加量DLIAに対応
したバイパス空気量の増大量に相当する。タイミングt
3〜t4において、CPU52はスロットル開度TAを
開度TA2から開度TA1にまで徐々に減少させる。
【0071】減速時において、前述したようにスロット
ル開度TAを減少させることによって、電子制御式スロ
ットルバルブを備えたエンジンシステムにおいても、上
記各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0072】(2)上記各実施形態では、ISCV23
の開度IAを車輌の減速開始時から所定時間、一定値
(IA2)に保持するようにした。これに対して、図1
0に示すように、車輌の減速開始時(タイミングt1)
から所定時間(タイミングt1〜t2)が経過するまで
は、極めて小さな変化率をもって開度IAを減少させ、
その後(タイミングt2〜t3)、その変化率を増加さ
せて開度IAを減少させるようにしてもよい。また、図
11に示すように、ISCV23の開度IAをその時間
変化がステップ状をなすように減少させるようにしても
よい。この場合に、減少量△IA1〜△IA4が徐々に
大きくなるように(△IA1<△IA2<△IA3<△
IA4)、同量△IA1〜△IA4を設定する。或い
は、図12に示すように、ISCV23の開度IAを曲
線的に減少させるようにしてもよい。
【0073】(3)上記各実施形態では、ISCV23
をデューティ駆動信号のデューティ比の大きさに応じて
開度IAが変化する電磁弁によって構成した。これに対
して、バイパス通路22に絞り弁を設け、同弁をステッ
プモータ等によって駆動制御することによるバイパス空
気量を変更するようにした構成を採用することも可能で
ある。
【0074】(4)上記各実施形態では、バイパス通路
22にISCV23を一つだけ設ける構成を採用した。
これに対して、バイパス通路22にISCV23を複数
設けるようにしてもよい。
【0075】(5)上記各実施形態では、最終開度増加
量DLIAを吸入空気量Qのみに基づいて算出するよう
にした。これに対して、例えば、回転速度NE、スロッ
トル開度TA、吸気温THA等の各種パラメータに基づ
いて算出するようにしてもよい。
【0076】(6)上記各実施形態では、ガソリンエン
ジンシステムに本発明にかかる吸入空気量制御装置を具
体化するようにした。これに対して、本発明をディーゼ
ルエンジンシステムに適用するようにしてもよい。
【0077】(7)上記第2の実施形態では、判定値C
max を吸入空気量Qに基づいて算出するようにした。こ
れに対して、例えば、回転速度NEのみ、或いは回転速
度NE及び吸入空気量Qに基づいて判定値Cmax を算出
するようにしてもよい。
【0078】(8)上記各実施形態では、車輌が減速状
態にあるか否かをアイドリングスイッチからのアイドリ
ング信号IDSに基づいて判定するようにした。これに
対して、例えば、スロットルセンサ31により検出され
るスロットル開度TAの変化に基づいて減速状態を判定
するようにしてもよい。
【0079】上記各実施形態から把握できる技術的思想
についてその効果とともに記載する。 (イ)請求項3に記載した内燃機関の吸入空気量制御装
置において、前記運転状態検出手段は内燃機関の負荷を
検出するための負荷検出手段を含み、前記制御手段は、
前記負荷検出手段により検出された前記内燃機関の負荷
が大きいほど、前記所定時間を長く設定するものである
ことを特徴とする。
【0080】上記(イ)に記載した構成によれば、減速
時に発生する車輌振動の大きさに応じて所定時間を設定
されるため、車輌振動の増大をより確実に抑制すること
ができる。尚、前記各実施形態において、エアフローメ
ータ32及び回転速度センサ36は上記(イ)の構成に
おける負荷検出手段を構成する。
【0081】
【発明の効果】請求項1に記載した第1の発明では、内
燃機関が減速状態になった場合に、吸入空気量を減速時
吸入空気量に変更した後、その減速時吸入空気量から吸
入空気量から徐々に減少させるようにしている。そし
て、第1の発明では、吸入空気量の減少率が時間の経過
とともに増大させるようにしている。従って、吸入空気
量は内燃機関が減速状態に移行した初期の段階では緩や
かに減少するため、機関回転速度の急激な落ち込みが緩
和される。その後、吸入空気量は時間の経過に伴って急
激に減少するようになるため、一定の減速感が確保され
る。その結果、本発明によれば、車輌の減速感を損なう
ことなく、減速時初期における車輌振動の増大を抑制す
ることができる。
【0082】請求項2に記載した第2の発明では、内燃
機関が減速状態にあると判定された時から所定時間の間
は、吸入空気量を減速時吸入空気量のまま一定に保持す
るようにしている。従って、吸入空気量の減少変化に伴
う機関回転速度の落ち込みが更に少なくなる。その結
果、第1の発明における効果に加え、車輌振動の増大を
確実に抑制することができる。
【0083】請求項3に記載した第3の発明では、運転
状態検出手段により検出された運転状態に応じて吸入空
気量を減速時吸入空気量のまま一定に保持する時間を変
更するようにしている。従って、減速時に発生する車輌
振動の大きさを予め見越して前記所定時間が変更するこ
とが可能となる。その結果、第2の発明における効果に
加えて、車輌振動の増大をより確実に抑制することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガソリンエンジンシステムの構成を示す概略構
成図。
【図2】ECU等の構成を示す電気ブロック図。
【図3】「ISCV制御ルーチン」の各処理を示すフロ
ーチャート。
【図4】「ISCV制御ルーチン」の各処理を示すフロ
ーチャート。
【図5】吸入空気量Qと増量補正係数KDLIAとの関
係を示す線図。
【図6】判定値Cmax と吸入空気量Qとの関係を示す線
図。
【図7】スロットル開度TA等の時間的変化を示すタイ
ミングチャート。
【図8】第2の実施形態における「ISCV制御ルーチ
ン」の各処理を示すフローチャート。
【図9】別の実施形態におけるアクセル開度ACCP等
の時間的変化を示すタイミングチャート。
【図10】別の実施形態におけるスロットル開度TA等
の時間的変化を示すタイミングチャート。
【図11】別の実施形態におけるスロットル開度TA等
の時間的変化を示すタイミングチャート。
【図12】別の実施形態におけるスロットル開度TA等
の時間的変化を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
1…内燃機関としてのガソリンエンジン、7…燃焼室、
11…吸気通路、19…スロットルバルブ、22…バイ
パス通路、23…ISCV(19,22,23は吸入空
気量調節機構を構成する)、31…スロットルセンサ、
32…エアフローメータ、33…吸気温センサ、34…
酸素センサ、35…水温センサ、36…回転速度セン
サ、37…気筒判別センサ、38…車速センサ(31〜
38は運転状態検出手段)、52…減速状態判定手段、
制御手段を構成するCPU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仙田 正典 愛知県大府市共和町1丁目1番地の1 愛 三工業 株式会社内 (72)発明者 村上 広道 愛知県大府市共和町1丁目1番地の1 愛 三工業 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃焼室に通じる吸気通路に設
    けられ、前記燃焼室に導入される吸入空気量を調節する
    ための吸入空気量調節機構と、 前記内燃機関の運転状態を検出するための運転状態検出
    手段と、 前記検出された運転状態に基づいて前記内燃機関が減速
    状態にあるか否かを判定するための減速状態判定手段
    と、 前記減速状態判定手段により前記内燃機関が減速状態に
    あると判定された場合に、前記吸入空気量調節機構を制
    御することにより、前記吸入空気量を減速時吸入空気量
    に変更するとともに、前記吸入空気量を前記減速時吸入
    空気量から減少させるための制御手段とを備えた内燃機
    関の吸入空気量制御装置において、 前記制御手段は、前記吸入空気量の減少率が時間の経過
    とともに増大するように前記吸入空気量調節機構を制御
    するものであることを特徴とする内燃機関の吸入空気量
    制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した内燃機関の吸入空気
    量制御装置において、前記制御手段は、前記減速状態判
    定手段により内燃機関が減速状態にあると判定された時
    から所定時間の間は、前記吸入空気量を減速時吸入空気
    量のまま一定に保持するものであることを特徴とする内
    燃機関の吸入空気量制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した内燃機関の吸入空気
    量制御装置において、前記制御手段は、前記運転状態検
    出手段により検出された運転状態に応じて前記所定時間
    を変更するものであることを特徴とする内燃機関の吸入
    空気量制御装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100369160B1 (ko) * 2000-10-13 2003-01-24 현대자동차주식회사 아이들 제어방법
KR100901567B1 (ko) 2007-12-14 2009-06-08 기아자동차주식회사 듀얼 매스 플라이휠의 파손 방지 방법
JP2009197604A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Isuzu Motors Ltd エンジンの停止制御装置
WO2010044360A1 (ja) * 2008-10-16 2010-04-22 ヤンマー株式会社 エンジン回転数制御装置
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