JPH1045525A - 多相乳化組成物 - Google Patents
多相乳化組成物Info
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- JPH1045525A JPH1045525A JP22434896A JP22434896A JPH1045525A JP H1045525 A JPH1045525 A JP H1045525A JP 22434896 A JP22434896 A JP 22434896A JP 22434896 A JP22434896 A JP 22434896A JP H1045525 A JPH1045525 A JP H1045525A
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Abstract
クリロイルオキシエチルホスホリルコリンを含有させ
る。好ましい濃度は0.01〜10重量%である。多相
乳化組成物がW/O/Wタイプの場合は最内相に含有さ
せるのが好ましい。本発明の多相乳化組成物は、安定性
が高く、化粧料、医薬品などに好ましい。取り分け、化
粧料が好ましい。
Description
な多相乳化組成物に関する。
る、多相乳化組成物は、油中水エマルジョンが水中に乳
化されたW/O/W型ものや水中油エマルジョンが油中
に乳化されたO/W/Oエマルジョン等が知られている
が、これらには、中間にある油相或いは水相によって内
水相或いは内油相が守られるため壊れやすい成分を安定
に配合できる、内水相或いは内油相に内包した成分を徐
放化できる、中間相の成分を極端に少量化できる等の優
れた利点のある製剤である。この為、種々の製剤化が検
討されたが、系の安定性の面で満足できるものが多くは
なかった。又、多相乳化組成物に於いて、フォスファチ
ジルコリン等の燐脂質に多相乳化組成物の安定性を高め
る作用があることは知られていたが、燐脂質による安定
化でも充分とは言えなかった。その剤形上のメリットを
生かすためには、更なる安定性の向上手段が求められて
いた。
チルホスホリルコリンについて、これが優れた保湿作用
を有すること、刺激の発現を抑制することは既に知られ
ていたが、このものを多相乳化組成物に含有させること
によって、多相乳化組成物、取り分け、W/O/W型乳
化物の安定性を著しく向上させることは全く知られてい
なかった。
況下為されたものであり、多相乳化組成物の安定性を向
上する手段を提供することを課題とする。
に鑑みて、多相乳化組成物を安定化する手段を求めて鋭
意研究を重ねた結果、ポリ−2−メタクリロイルオキシ
エチルホスホリルコリンを含有させることにより、多相
乳化組成物、取り分け、W/O/W型多相乳化組成物の
系の経時的安定性を著しく向上しうることを見いだし発
明を完成させるに至った。以下、本発明について、発明
の実施の形態を中心に詳細に説明する。
エチルホスホリルコリン 本発明のポリ−2−メタクリロイルオキシエチルホスホ
リルコリンは既知の方法によって製造できる。例えば、
ブロモエチルホスホリルジクロライドとヒドロキシエチ
ルホスホリルジクロライドとヒドロキシエチルメタアク
リレートを反応させてメタアクリロイルオキシエチルブ
ロモエチル燐酸を得、更にこれをアミン類とメタノール
中で反応すれば、モノマーである、2−メタクリロイル
オキシエチルホスホリルコリンを得ることが出来る。か
くして得られたモノマーはアルコールなどを溶媒にして
アゾビスイソブチロニトリル等の重合開始剤を加えて重
合させれば本発明で用いるポリ−2−メタクリロイルオ
キシエチルホスホリルコリンを得ることが出来る。この
時、重合の度合いとしては、特段の限定はないが、刺激
防御作用が好ましく発現できる、平均分子量3000以
上が好ましく、5000以上がより好ましく、1000
0以上が更に好ましい。かくして得られたポリ−2−メ
タクリロイルオキシエチルホスホリルコリンは優れた保
湿性と共に多相乳化組成物の系の安定化作用を有する。
イルオキシエチルホスホリルコリンを含有することを特
徴とする。本発明の多相乳化組成物としては、W/O/
W型のものでも、O/W/O型のものでも何等限定無く
用いることが出来る。好ましいものはW/O/W型のも
のである。又、ポリ−2−メタクリロイルオキシエチル
ホスホリルコリンは最内相に含有させることも、中間相
に含有させることも、外相に含有させることも可能であ
る。最も安定性に寄与して好ましいのは、最内相に含有
させることである。本発明の多相乳化組成物に於いて、
好ましいポリ−2−メタクリロイルオキシエチルホスホ
リルコリン含有量は、0.01〜10重量%であり、よ
り好ましくは、0.03〜7重量%であり、更に好まし
くは、0.05〜3重量%である。本発明の多相乳化組
成物に於いては、必須成分である、ポリ−2−メタクリ
ロイルオキシエチルホスホリルコリン以外に、通常乳化
物で用いられる、任意成分を含有させることが出来る。
この様な任意成分としては、例えば、ワセリンやマイク
ロクリスタリンワックス等のような炭化水素類、ホホバ
油やゲイロウ等のエステル類、牛脂、オリーブ油等のト
リグリセライド類、セタノール、オレイルアルコール等
の高級アルコール類、ステアリン酸、オレイン酸等の脂
肪酸、グリセリンや1,3−ブタンジオール等の多価ア
ルコール類、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性
剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、エタノー
ル、カーボポール等の増粘剤、防腐剤、紫外線吸収剤、
抗酸化剤、色素、粉体類等が例示できる。本発明の多相
乳化組成物は、乳化製剤が応用される分野であれば、何
等限定を受けずに応用することが出来る。これは本発明
の多相乳化組成物が徐放性と経皮吸収性と内相に内包し
た成分の安定化に優れるためである。かかる応用分野と
しては、抗炎症剤や抗真菌剤などの皮膚外用医薬組成
物、抗癌剤などの動脈注射用医薬組成物、化粧料、食品
等であるが、最も好ましいものは化粧料の分野である。
本発明の多相乳化組成物は通常知られている方法によっ
て製造することが出来る。例えば、予め、W/0乳化組
成物を作り、これを更に水相を外相として乳化したり、
O/W乳化組成物を作り、これを油相を外相として乳化
したりすればよい。乳化構造としては、最内相の液滴が
複数個内包されているものも、本発明の多相乳化組成物
に属する。かくして得られた本発明の多相乳化組成物は
系の安定性に優れる。
成物を作成した。即ち、イ、ロをそれぞれ、75℃、
ハ、ニをそれぞれ85℃に加熱攪拌可溶化しておき、イ
に徐々にロを加えO/W乳化組成物を作成し、55℃ま
で冷却し55℃に保っておいた。ハにニを一気に攪拌し
ながら投入し、粗乳化しこれをホモジナイザーで均一に
乳化した。この時温度は85℃に保たれるように気をつ
けた。これを攪拌しながら一気に先に55℃に保ってお
いたO/W乳化物に一気に投入した。これを冷却して多
相乳化組成物を得た。これらは電導性を有しているた
め、最外相は水相であった。又、イオンメーターで塩素
イオンを測定したところ、塩素イオンを検出せず、最内
相に塩素イオンが内包されていることがわかった。
組成物の安定性を調べた。即ち、乳化組成物を5℃にお
き、24時間後に最外相に漏れる塩化ナトリウムの塩素
イオン濃度をイオン検出器で測定し、これから、最内相
の残存率を求めた。対照としては、実施例3のポリ−2
−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを水に
置き換えたもの、比較例1としては実施例3のポリ−2
−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンをレシ
チンに置換したもの、比較例2としては、実施例3のポ
リ−2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン
をポリメタアクリル酸に置換したものを用いた。結果を
表2に示す。これより、本発明のポリ−2−メタクリロ
イルオキシエチルホスホリルコリンが多相乳化組成物の
安定性を向上させる作用に優れることがわかる。又、ポ
リ−2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン
は最内相に含有させるのが好ましいことがわかる。
て、多相乳化組成物を作成した。即ち、イ、ロをそれぞ
れ、75℃、ハ、ニをそれぞれ85℃に加熱攪拌可溶化
しておき、イに徐々にロを加えO/W乳化組成物を作成
し、55℃まで冷却し55℃に保っておいた。ハにニを
一気に攪拌しながら投入し、粗乳化しこれをホモジナイ
ザーで均一に乳化した。この時温度は85℃に保たれる
ように気をつけた。これを攪拌しながら一気に先に55
℃に保っておいたO/W乳化物に一気に投入した。これ
を冷却して多相乳化組成物を得た。これらは電導性を有
しているため、最外相は水相であった。又、イオンメー
ターで塩素イオンを測定したところ、塩素イオンを検出
せず、最内相に塩素イオンが内包されていることがわか
った。
の経時変化より、実施例5〜7の多相乳化組成物の安定
性を調べた。結果を表4に示す。これよりポリ−2−メ
タクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの量が増え
るに従って安定性が向上していること、及び、ポリ−2
−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの濃度
が0.01重量%でも安定化効果が得られていることが
わかる。
組成物の化粧料としての官能評価を専門パネラーによっ
て行って貰った。評価は、大変良いを5点〜普通3点〜
悪い0点で評点をつけて貰った。結果を表5に示す。本
発明の多相乳化組成物は何れも化粧料に好適であること
がわかる。
って、多相乳化組成物を作成した。即ち、イ、ロをそれ
ぞれ、75℃、ハ、ニをそれぞれ85℃に加熱攪拌可溶
化しておき、イに徐々にロを加えO/W乳化組成物を作
成し、55℃まで冷却し55℃に保っておいた。ハにニ
を一気に攪拌しながら投入し、粗乳化しこれをホモジナ
イザーで均一に乳化した。この時温度は85℃に保たれ
るように気をつけた。これを攪拌しながら一気に先に5
5℃に保っておいたO/W乳化物に一気に投入した。こ
れを冷却して多相乳化組成物を得た。これらの製剤は何
れも徐放性、経皮吸収性に優れていた。
性を向上することが出来る。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリ−2−メタクリロイルオキシエチル
ホスホリルコリンを含有することを特徴とする、多相乳
化組成物。 - 【請求項2】 ポリ−2−メタクリロイルオキシエチル
ホスホリルコリンの含有量が、0.01〜10重量%で
あることを特徴とする、請求項1記載の多相乳化組成
物。 - 【請求項3】 用途が化粧料であることを特徴とする、
請求項1又は2記載の多相乳化組成物。 - 【請求項4】 多相乳化組成物のタイプがW/O/W型
であることを特徴とする、請求項1〜3何れか一項に記
載の多相乳化組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22434896A JP3621787B2 (ja) | 1996-08-07 | 1996-08-07 | 多相乳化組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22434896A JP3621787B2 (ja) | 1996-08-07 | 1996-08-07 | 多相乳化組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1045525A true JPH1045525A (ja) | 1998-02-17 |
JP3621787B2 JP3621787B2 (ja) | 2005-02-16 |
Family
ID=16812367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22434896A Expired - Lifetime JP3621787B2 (ja) | 1996-08-07 | 1996-08-07 | 多相乳化組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3621787B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003160462A (ja) * | 2001-11-21 | 2003-06-03 | Pola Chem Ind Inc | バリアー機能を有する機能性皮膚外用剤 |
KR100405920B1 (ko) * | 2000-11-30 | 2003-11-15 | 엔프라니 주식회사 | 고분자 화합물을 포함하는 화장료 조성물 |
JP2003327760A (ja) * | 2002-05-13 | 2003-11-19 | Nof Corp | ポリブテンと水との乳化物 |
JP2004107233A (ja) * | 2002-09-17 | 2004-04-08 | Kuraray Co Ltd | 皮膚外用剤 |
JP2007332088A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Pola Chem Ind Inc | ベシクル系に好適な皮膚外用剤 |
JP2010138148A (ja) * | 2008-12-15 | 2010-06-24 | Pola Chem Ind Inc | 複合乳化剤形の組成物 |
-
1996
- 1996-08-07 JP JP22434896A patent/JP3621787B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100405920B1 (ko) * | 2000-11-30 | 2003-11-15 | 엔프라니 주식회사 | 고분자 화합물을 포함하는 화장료 조성물 |
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JP2007332088A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Pola Chem Ind Inc | ベシクル系に好適な皮膚外用剤 |
JP2010138148A (ja) * | 2008-12-15 | 2010-06-24 | Pola Chem Ind Inc | 複合乳化剤形の組成物 |
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---|---|
JP3621787B2 (ja) | 2005-02-16 |
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