JP4772488B2 - 水中油型乳化組成物の製造法 - Google Patents

水中油型乳化組成物の製造法 Download PDF

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Description

本発明は、粒子径が小さく、保存安定性に優れ、かつ界面活性剤を使わない水中油型乳化組成物及びその製造法、並びに該水中油型乳化組成物を含有する化粧料に関する。
近年、化粧料についてより一層高い安全性が期待されており、この観点から、低分子の界面活性剤を用いず(活性剤フリー)に、乳化組成物を製造することが検討されている。例えば、架橋型アクリル酸/メタクリル酸アルキル共重合体であるPEMULEN TR−1及びTR−2(Noveon社)や、粘度調整剤として知られるACULYN22(Rohm & Haas社)の水和ゲルに、油滴を分散させる方法が知られている(特許文献1、2、非特許文献1)。
しかしながら、これら架橋型の疎水変性ポリ(メタ)アクリレートや粘度調整剤は、油水界面の界面張力低下能が十分ではないことから、乳化粒子径が微細な乳化物の作成は困難であり、従って化粧水のような粘度の低い化粧料にこれを配合した場合、乳化粒子と水相との比重差によって生ずるクリーミングと呼ばれる乳化粒子の浮上を経時で引き起こす。
一方、例えば架橋型アクリル酸/メタクリル酸アルキル共重合体やエチレンオキサイド−プロピレンオキサイドブロック共重合体のような高分子と化粧品用油剤を混合し、高圧乳化機のような強力な剪断力もしくは衝撃力を有する乳化機を用いることで、微細な乳化粒子とし、活性剤フリーの微細乳化液を作成する方法が報告されている(特許文献3、4、5)。しかしながらこれらに報告されている高分子のみを用いた場合、得られる乳化組成物は安定性が悪く、経時でゲル化や結晶化が生じることにより使用性が著しく悪いものであった。このため、系の安定性を向上させるために両親媒性脂質等を配合することが行われている。
特開2000−264825号公報 特開平8−217624号公報 FRAGRANCE JOURNAL, 1998-8, p.79 特開平7−303829号公報 特開平9−255529号公報 特開2000−198711号公報
本発明が解決すべき課題は、より低刺激な乳化製剤を目的として、多様な油性成分、特に化粧品用油剤を活性剤フリーで微細かつ安定に乳化した乳化組成物を提供することにある。
本発明者等は、特定のポリマーを配合し、乳化粒子の体積平均粒子径が特定範囲である水中油型乳化組成物が、クリーミングを防止し、上記の課題を解決し得ることを見出した。
すなわち本発明者は、下記(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び(D)成分を含有し、(A)成分の含有量が(B)成分に対して、1/50〜5重量倍であり、乳化粒子の体積平均粒子径が0.01〜0.3μmである水中油型乳化組成物及びその製造法、並びにこの水中油型乳化組成物を含有する化粧料を提供する。
(A) 構成単位として、一般式(1)で表されるカチオン性モノマー由来の構成単位(以下、カチオン性重合単位(1)とも呼ぶ)と、一般式(2)で表される疎水性モノマー由来の構成単位(以下、疎水性重合単位(2)とも呼ぶ)とを含む、非架橋のカチオン性高分子
Figure 0004772488
[式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基を示す。R7は炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。X1及びX2は、同一又は異なって、酸素原子又はNHを示す。Y1は炭素数1〜8のアルキレン基を示す。Zは式−N(R8)R9(ここでR8及びR9は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す)で表されるアミノ基の一部又は全部が酸塩又は4級アンモニウム塩となっている基を示す。]
(B)油性成分
(C)水
(D)水溶性有機溶媒
本発明によれば、多様な化粧品用油剤やセラミド類が活性剤フリーで微細乳化され、結晶化も抑制された、安定な水中油型乳化組成物を得ることができ、特に、粘度の低い剤型の組成物を得ることができる。本発明の水中油型乳化組成物は、化粧水、乳液、クリーム等の化粧料として好適に使用できる。
[(A)成分]
本発明の(A)成分は、カチオン性重合単位(1)と、疎水性重合単位(2)とを含む、非架橋のカチオン性高分子である。
カチオン性重合単位(1)において、R1、R2及びR3としては、それぞれ独立に水素原子又はメチル基が好ましい。X1は、−O−又は−NH−で表わされる連結基である。Y1としては、炭素数1〜4のアルキレン基が好ましく、特にエチレン基、プロピレン基、トリメチレン基が好ましい。
Zは式−N(R8)R9で表されるアミノ基の一部又は全部が酸塩又は4級アンモニウム塩となっている基を示すが、R8及びR9としては、乳化安定性の点から、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。Zは、アミノ基、酸塩及び4級アンモニウム塩の2種以上を含んでいても良いが、アミノ基の10〜100%が酸塩又は4級アンモニウム塩となっているものが好ましい。
カチオン性重合単位(1)を構成するモノマーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、及びこれらの酸塩又は第4級アンモニウム塩等が挙げられる。中でもジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、及びこれらの酸塩又は第4級アンモニウム塩が好ましい。
酸塩を構成する酸としては、有機酸、無機酸のいずれでも良く、例えば塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、ギ酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、スルファミン酸、トルエンスルホン酸、乳酸、ピロリドン−2−カルボン酸、コハク酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、リンゴ酸、グリコール酸、アスコルビン酸等が挙げられる。中でもクエン酸、グルタミン酸、コハク酸が好ましい。
第4級アンモニウム塩を構成する4級化剤としては、例えばジメチル硫酸、ジエチル硫酸等のアルキル硫酸エステル、メチルクロライド、メチルブロマイド等のハロゲン化アルキル、ジメチルリン酸、ジエチルリン酸等のアルキルリン酸エステル等が挙げられ、アルキル硫酸エステル、ハロゲン化アルキルが好ましい。
疎水性重合単位(2)において、R4、R5及びR6としては、水素原子又はメチル基が好ましい。X2は、−O−又は−NH−で表わされる連結基である。R7としては、乳化安定性の点から、炭素数8〜30、特に炭素数12〜22のアルキル基又はアルケニル基が好ましい。具体的には、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、ステアリル基、オレイル基、ベヘニル基等が挙げられる。
疎水性重合単位(2)を構成するモノマーとしては、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリルアミド、オクチル(メタ)アクリルアミド、ラウリル(メタ)アクリルアミド、ステアリル(メタ)アクリルアミド、ベヘニル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。中でもラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートが好ましい。
(A)成分のカチオン性高分子中の、カチオン性重合単位(1)と疎水性重合単位(2)の配列は、ランダムでもブロックでも良く、カチオン性重合単位(1)と、疎水性重合単位(2)の共重合比率[カチオン性重合単位(1)/疎水性重合単位(2)]は、20/80〜95/5(質量比)が好ましく、特に30/70〜95/5が好ましい。また、カチオン性重合単位(1)及び疎水性重合単位(2)以外の重合単位を1種以上含んでいても良い。
(A)成分のカチオン性高分子の重量平均分子量は、1,000〜100万が好ましく、1万〜20万がより好ましい。なお、重量平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定した値であり、測定条件の詳細は実施例に示すとおりである。
(A)成分のカチオン性高分子は公知の合成方法により得ることができる。カチオン性重合単位(1)のうちZがアミノ基である重合単位を構成する一般式(3)で表されるモノマーと、疎水性重合単位(2)を構成する一般式(4)で表されるモノマーを溶液重合法で重合し、得られた共重合体を有機酸又は無機酸でアミノ基の一部又は全部を中和し、酸塩とすることにより得られる。
Figure 0004772488
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、X1、X2及びY1は前記と同じ意味を示す。)
なお、有機酸又は無機酸は、上記の一般式(3)で表されるモノマーと、一般式(4)で表されるモノマーの共重合体とともに水溶性有機溶媒と混合するか、又は水に溶解させて混合しても良く、組成物中で、カチオン性高分子が中和されていれば良い。
また、4級アンモニウム塩を含むものは、上記の一般式(3)で表されるモノマーと、一般式(4)で表されるモノマーの共重合体を4級化剤で4級アンモニウム塩とすることにより、得ることができる。あるいは予め一般式(3)で表されるモノマーを4級化した下記一般式(5)で表されるモノマーを、前記一般式(4)で表されるモノマーと共重合することで得ることもできる。
Figure 0004772488
(式中、R1、R2、R3、R8、R9、X1及びY1は前記と同じ意味を示し、R10は炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、W-は4級アンモニウム基の対イオンを示す。)
一般式(5)において、R10としては、炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、オクチル基、ラウリル基、ステアリル基等が挙げられる。
-としては、塩素、ヨウ素、臭素等のハロゲンイオン;メトサルフェート、エトサルフェート、メトフォスフェート、エトフォスフェート等の有機アニオンが挙げられる。
(A)成分のカチオン性高分子は、カチオン性重合単位(1)及び疎水性重合単位(2)を必須構成単位とし、非架橋のポリマーである。ここに「非架橋」とは、架橋性モノマー由来の構成単位を全く含まないか、本発明の意図する効果を損なわない範囲で含んでいてもよいことを意味する。かかる架橋性モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等のエポキシ基を複数個有する架橋性モノマーが挙げられる。これら架橋性モノマーの使用量は、全モノマー中0.1質量%未満であり、0.05質量%以下が好ましく、0.01質量%以下が更に好ましい。
カチオン性重合単位(1)を構成するモノマーと、疎水性重合単位(2)を構成するモノマーの溶液重合は、例えば以下の方法により行うことができる。
重合反応の溶媒としては、例えば芳香族系化合物(トルエン、キシレン等)、低級アルコール(エタノール、イソプロパノール等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン等)、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等の有機溶剤を使用することができる。溶媒量(質量基準)は、好ましくは全モノマーに対して等量〜20倍量、特に等量〜10倍量が好ましい。
重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤を用いることができ、例えばアゾ系重合開始剤、ヒドロ過酸化物類、過酸化ジアルキル類、過酸化ジアシル類、ケトンペルオキシド類等が挙げられる。また必要により、塩基性触媒(リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等の金属、そのアルコキシド、ヒドロキシド等)、又は酸性触媒(硫酸、塩酸等)を用いても良い。重合開始剤量は、全モノマーを基準として0.01〜5モル%、特に0.01〜3モル%、更に0.01〜1モル%の範囲であるのが好ましい。
重合反応は、窒素気流下、60〜180℃の温度範囲で行うのが好ましく、反応時間は0.5〜20時間が好ましい。また、4級化反応は、常圧下、50〜80℃の温度範囲で行うのが好ましく、反応時間は2〜8時間が好ましい。
(A)成分のカチオン性高分子は、1種又は2種以上を用いることができる。
[(B)成分]
本発明の(B)成分は油性成分である。油性成分とは、20℃における水100gへの溶解度が2g以下である有機物をいう。油性成分としては、揮発性、不揮発性のいずれでも良く、常温での形態として固体状、ペースト状、液体状のいずれでもよい。例えば固体状又は液体状パラフィン、ワセリン、セレシン、オゾケライト、モンタンロウ、スクワラン、スクワレン等の炭化水素類;ユーカリ油、ハッカ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、アボガド油、牛脂、豚脂、馬油、卵黄油、オリーブ油、カルナウバロウ、ラノリン、ホホバ油等の油脂類;グリセリンモノステアリン酸エステル、グリセリンジステアリン酸エステル、グリセリンモノオレイン酸エステル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、フタル酸ジエチル、乳酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸セチル、乳酸セチル、1−イソステアロイル−3−ミリストイルグリセロール、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、オレイン酸2−オクチルドデシル、トリイソステアリン酸グリセロール、ジパラメトキシ桂皮酸モノ2−エチルヘキサン酸グリセリル等のエステル油;ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリルアルコール、セチルアルコール等の高級アルコール;ローズマリー、ルイボス、ローヤルゼリー、ハマメリス等の天然精油;リグナン、ビタミンE、油溶性ビタミンC、ビタミンA誘導体、セラミド類、セラミド類似構造物質(例えば、N−(3−ヘキサデシロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエチルヘキサデカナミド:特開昭62−228048号公報参照)、油溶性紫外線吸収剤、香料等の機能性油性物質;シリコーン類、フッ素系油剤などが挙げられる。
セラミド類とは、天然セラミド及びその構造類似物質を総称し、一般式(6)又は(7)で表わされるものが挙げられる。
Figure 0004772488
(式中、R11はヒドロキシル基、カルボニル基又はアミノ基が置換していてもよい、炭素数4〜30の炭化水素基を示す。Z11はメチレン基、メチン基又は酸素原子を示し、破線部は不飽和結合であってもよいことを示す。X11、X12及びX13は各々独立して水素原子、ヒドロキシル基又はアセトキシ基を示し、Z11がメチン基のとき、X11とX12のいずれか一方が水素原子であり、他方は存在しない。X14は水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示すか、X13−C−O−X14がC=Oを表し、この場合X13及びX14は存在しない。R12及びR13は各々独立して水素原子、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示す。R14はヒドロキシル基、カルボニル基又はアミノ基が置換していてもよく、主鎖にエーテル結合、エステル結合又はアミド結合を有していてもよい炭素数5〜60の炭化水素基を示す。R15は水素原子を示すか、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい、総炭素数1〜8の炭化水素基を示す。R16は炭素数10〜30の炭化水素基を示す。)
一般式(6)及び(7)において、R11としては、ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数7〜22の炭化水素基が好ましい。Z11、X11、X12及びX13は上記の意味を示すが、特にX11、X12及びX13のうち0〜1個がヒドロキシル基で、残余が水素原子であるのが好ましい。Z11がメチン基のとき、X11とX12のいずれか一方のみが水素原子であり、他方は存在しない。また、X14は水素原子かグリセリル基であるのが好ましい。
12及びR13は上記の意味を示すが、好ましいR12は水素原子又はヒドロキシメチル基であり、好ましいR13は水素原子である。
14は、好ましくは、ヒドロキシル基又はアミノ基が置換していてもよい炭素数5〜35の炭化水素基、又は該炭化水素基のω位に、ヒドロキシル基が置換してもよい炭素数8〜22の脂肪酸がエステル結合又はアミド結合したものである。結合する脂肪酸としては、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸又はリノール酸が好ましい。
15は、水素原子あるいは、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルコキシ基及びアルコキシ基から選ばれる1〜3個が置換していてもよい総炭素数1〜8の炭化水素基が好ましい。ここで、ヒドロキシアルコキシ基及びアルコキシ基としては炭素数1〜7のものが好ましい。
一般式(6)で表わされるセラミド類としては、特に次の一般式(8)で表わされる天然又は天然型セラミド類及びその誘導体(以下、天然型セラミドという)又は一般式(9)で表わされるセラミド類(以下、擬似型セラミドという)が好ましい。
Figure 0004772488
(式中、R21はヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数7〜19の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。Z12はメチレン基又はメチン基を示し、破線部は不飽和結合であってもよいことを示す。X15、X16及びX17は各々独立して水素原子、ヒドロキシル基又はアセトキシ基を示し、Z12がメチン基のとき、X15とX16のいずれか一方が水素原子であり、他方は存在しない。X18は水素原子を示すか、X17−C−O−X18がC=Oを表し、この場合X17及びX18は存在しない。R22はヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示す。R23は水素原子を示すか、炭素数1〜4のアルキル基を示す。R24はヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数5〜30の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基であるか、又は該炭化水素基のω末端に、ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪酸がエステル結合したものを示す。)
Figure 0004772488
(式中、R25は、ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数10〜22の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し;X19は水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示し;R26はヒドロキシル基又はアミノ基が置換していてもよい炭素数5〜22の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基であるか、又は該炭化水素基のω末端に、ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪酸がエステル結合したものを示し;R27は水素原子を示すか、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基又はアセトキシ基が置換していてもよい総炭素数1〜8のアルキル基を示す。)
一般式(8)で表される天然型セラミドにおいて、好ましくは、R21が炭素数7〜19、更に好ましくは炭素数13〜15の直鎖アルキル基;R24がヒドロキシル基が置換しても良い炭素数9〜27の直鎖アルキル基又はリノール酸がエステル結合した炭素数9〜27の直鎖アルキル基である化合物が挙げられる。また、X18は水素原子を示すか、酸素原子とともにオキソ基を形成するのが好ましい。特に、R24としては、トリコシル、1−ヒドロキシペンタデシル、1−ヒドロキシトリコシル、ヘプタデシル、1−ヒドロキシウンデシル、ω位にリノール酸がエステル結合したノナコシル基が好ましい。
天然型セラミドの具体的な例示として、スフィンゴシン、ジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン又はスフィンガジエニンがアミド化されたセラミドType1〜7(例えば、J. Lipid Res., 24:759(1983)の図2、及びJ. Lipid. Res.,35:2069(1994)の図4記載のブタ及びヒトのセラミド類)が挙げられる。
具体的には下記式で表されるものが挙げられる。
Figure 0004772488
更にこれらのN−アルキル体(例えばN−メチル体)も含まれる。これらは天然からの抽出物及び合成物のいずれでもよく、市販のものを用いることができる。
これらのセラミドは天然型(D(−)体)の光学活性体を用いても、非天然型(L(+)体)の光学活性体を用いても、更に天然型と非天然型の混合物を用いてもよい。上記化合物の相対立体配置は、天然型の立体配置のものでも、それ以外の非天然型の立体配置のものでも良く、また、これらの混合物によるものでもよい。特にCERAMIDE1、CERAMIDE2、CERAMIDE3、CERAMIDE5、CERAMIDE6IIの化合物(以上、INCI、8th Edition)及び次式で表わされるものが好ましい。
Figure 0004772488
また、天然型セラミドの市販のものとしては、Ceramide I、Ceramide III、Ceramide IIIA、Ceramide IIIB、Ceramide IIIC、Ceramide VI(以上、コスモファーム社製)、Ceramide TIC-001(高砂香料社製)、CERAMIDE II(Quest International社製)、DS-Ceramide VI、DS-CLA-Phytoceramide、C6-Phytoceramide、DS-ceramide Y3S(DOOSAN社製)、CERAMIDE2(セダーマ社製)が挙げられる。
一般式(9)で表わされる擬似型セラミドにおいて、R26としては、特にノニル、トリデシル、ペンタデシル、ω位にリノール酸がエステル結合したウンデシル基、ω位にリノール酸がエステル結合したペンタデシル基、ω位に12−ヒドロキシステアリン酸がエステル結合したペンタデシル基、ω位にメチル分岐イソステアリン酸がアミド結合したウンデシル基が好ましい。R27のヒドロキシアルコキシ基又はアルコキシ基としては炭素数1〜8のものが好ましい。
一般式(9)で表わされる擬似型セラミドとしては、R25がヘキサデシル基、X19が水素原子、R26がペンタデシル基、R27がヒドロキシエチル基のもの(N−(3−ヘキサデシロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエチルヘキサデカナミド:特開昭62−228048号公報参照);R25がヘキサデシル基、X19が水素原子、R26がノニル基、R27がヒドロキシエチル基のもの;又はR25がヘキサデシル基、X19がグリセリル基、R26がトリデシル基、R27が3−メトキシプロピル基の擬似型セラミド類が好ましく、一般式(9)のR25がヘキサデシル基、X19が水素原子、R26がペンタデシル基、R27がヒドロキシエチル基のものが特に好ましい。
シリコーン類としては、通常トイレタリー製品に用いられるもので、例えばオクタメチルポリシロキサン、テトラデカメチルポリシロキサン、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のメチルシクロポリシロキサン;トリメチルシロキシケイ酸;アルキル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ酸変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、アルキル、アルケニル又はフルオロアルキル変性シリコーン等の変性シリコーンが挙げられる。
フッ素系油剤としては、常温で液体のパーフルオロ有機化合物であるパーフルオロポリエーテルが好ましく、例えばパーフルオロデカリン、パーフルオロアダマンタン、パーフルオロブチルテトラハイドロフラン、パーフルオロオクタン、パーフルオロノナン、パーフルオロペンタン、パーフルオロデカン、パーフルオロドデカン、パーフルオロポリエーテル等が挙げられる。
これらの油性成分は1種以上を用いることができる。
[水中油型乳化組成物]
本発明の水中油型乳化組成物は、必須成分として(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分を含有する。本発明の乳化組成物中の(A)成分の含有量は、良好な使用感を得る観点から、0.01〜10質量%が好ましく、0.01〜1質量%が更に好ましい。(B)成分の含有量は、良好な使用感を得る観点から、0.01〜30質量%が好ましく、0.1〜10質量%が更に好ましい。また、(A)成分の含有量は、良好な乳化安定性を得る観点から、(B)成分に対して、1/50重量倍以上配合するのが好ましく、1/20重量倍以上がより好ましく、1/15重量倍以上がさらに好ましく、1/5重量倍以上が特に好ましい。上限は5重量倍以下が好ましく、2重量倍以下がより好ましく、1重量倍以下がさらに好ましい。
(C)成分の水は、本発明の組成物中に任意に配合できるが、本発明の乳化組成物中の(C)成分の含有量は、良好な使用感を得る観点から、50〜95質量%が好ましく、60〜95質量%が更に好ましい。
(D)成分の水溶性有機溶媒は、例えばエタノール、イソプロパノール等の低級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール(平均分子量200〜1540)等のグリコール類;ポリオキシエチレンメチルグルコシド、グリセリン、ジグリセリン等の多価アルコール;トリス(2−(2−エトキシエトキシ)エチル)ホスフェート等が挙げられ、グリコール類及び多価アルコールが好ましく、多価アルコールがより好ましく、グリセリンが特に好ましい。これらの1種以上を用いることができる。
本発明の乳化組成物中の(D)成分の含有量は、良好な使用感を得る観点から、0.1〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%が更に好ましい。
本発明の乳化組成物のpHは、pH3.0〜6.8、特にpH4.0〜6.5であるのが好ましい。
本発明の乳化組成物は、良好な保存安定性を得る観点から、乳化粒子の平均粒子径が0.01〜0.3μmであり、0.05〜0.2μmが好ましく、0.1〜0.18μmがより好ましい。
本発明において乳化粒子の平均粒子径は、レーザードップラー動的光散乱式粒度分布測定装置を用いて、25℃で測定した体積平均径である。レーザードップラー動的光散乱式粒度分布測定装置としては、ブラウン運動を行う微粒子分散系に光を照射した際のブラウン運動速度すなわち粒子径に応じて、散乱光のドップラーシフト量(波長変化量)が異なることを利用した測定装置であり、例えばMICROTRAC UPA(HONEYWELL社製)が例示される。
本発明の乳化組成物は微細な乳化状態が安定に保たれるため、低分子の界面活性剤を使用しなくてもよい。なお、ここで「低分子の界面活性剤」とは、分子量10000以下の界面活性剤を指す。
[乳化組成物の製造法]
本発明の乳化組成物の製造法は特に限定されないが、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び(D)成分を含有する混合物を、高圧乳化機等を用いて強力な剪断力又は衝撃力で乳化する方法が好ましい。
具体的には、例えば(D)成分に、(A)成分を溶解又は分散させ、これに(B)成分を添加して混合した後、(C)成分を加えた混合物を、既存の高圧乳化機により乳化する方法が挙げられる。また、(A)〜(D)の各成分を混合し、高圧乳化処理を行った後、第2工程として水を添加し、希釈を行ってもよい。
高圧乳化処理時における液組成は、(C)成分が少ない方がより微粒子化した乳化液を得ることができ、90重量%以下が好ましく、60重量%以下がより好ましく、30重量%以下がさらに好ましい。分散時の粘度の観点より、(C)成分は1重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましい。(D)成分は多い方がより微粒化した乳化液を得ることができる。高圧乳化処理時における(D)成分の組成は、5重量%以上が好ましく、25重量%以上がより好ましく、50重量%以上がさらに好ましく、60重量%以上が特に好ましい。
高圧乳化処理時における(A)成分の組成は、0.1〜10重量%が好ましい。また高圧乳化処理時における(B)成分の組成は、0.1〜10重量%が好ましく、1〜10重量%がより好ましい。
ここで高圧乳化機とは、流路に高圧を加えることにより高い剪断力を与える乳化を行うことが可能な装置であり、さらに、流路を折り曲げたり、複数の流路を合一させることで液に衝撃力を与える構造を有していてもよい。例えば、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、DeBee2000(BEEインターナショナル社製)等を挙げることができる。
高剪断力又は高衝撃力を与えるためには、300kg/cm2以上の噴射圧力を加えることが好ましい。微細な粒子を得るために、500kg/cm2以上がより好ましく、1000kg/cm2以上がさらに好ましい。噴射圧力の上限は特に規定されないが、装置の構造上の制約より、5000kg/cm2以下が適当であり、3000kg/cm2以下がより好ましい。乳化温度は特に規定されないが、温度5〜50℃の範囲が好適に用いられる。
また、あらかじめ、プロペラ式攪拌機、ホモジナイザー等の、高圧乳化機以外の乳化機を用いる乳化方法で得た予備乳化液に、高圧乳化機を用いた高剪断力処理を施すことにより、所望の微細乳化液を得ることもできる。また、必要に応じて、この高剪断力処理を繰り返し行なってもよい。更に、(B)成分の濃度の高い微細乳化液を製造した上で、水又は水性媒体で希釈し、所望の濃度の微細乳化液を得ることもできる。
[化粧料]
本発明の水中油型乳化組成物は、化粧料として好適に用いることができる。化粧料としては、例えばファンデーション、ローション、クリーム、乳液、化粧水、皮膚柔軟化化粧料、栄養化粧料、収斂化粧料、美白化粧料、シワ改善化粧料、老化防止化粧料、制汗剤、デオドラント剤等の皮膚化粧料;整髪剤、養毛剤等の毛髪化粧料が挙げられる。
化粧料には、防腐剤、酸化防止剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚保護剤、水溶性高分子、植物エキス等を配合することができる。化粧料として好ましいpHは、前述の乳化組成物のものと同様である。
合成例1(高分子A1の合成)
滴下ロート、攪拌機、還流冷却機、温度計、窒素導入管のついた反応器を用い、反応温度は75℃で行った。ジメチルアミノエチルメタクリレート80g、ステアリルメタクリレート20g、開始剤 V−65(和光純薬社製)0.5g、メチルエチルケトン67gの混合液を滴下ロートを用い、2.5時間で滴下し、滴下終了後1時間熟成した後、開始剤V−65 0.2gを30分毎に3回添加した。その後、反応温度を80℃に昇温し、1時間経た後、反応を終了した。反応物は細孔径500Å、アルミナ製のセラミック膜精製器で未反応モノマー及び開始剤残渣を除去し、乾燥することで、高分子A1を得た。得られた高分子A1をクロロホルムに溶解し、0.5%溶液をGPCで分子量測定した結果、重量平均分子量7.6万(ポリスチレン換算)であった。GPC測定条件は下記のとおりである。
・カラム:昭和電工社製KF−804L 2本
・溶離液:1mmol/L ファーミンDM20(花王社製)/クロロホルム溶液
・流速:1.0mL/min
・カラム温度:40℃
・検出器:示差屈折率計
合成例2(高分子A2の合成)
ジメチルアミノエチルメタクリレート60g、ステアリルメタクリレート40gとした以外は合成例1と同一条件で合成し、重量平均分子量6.0万の高分子A2を得た。
合成例3(高分子A3の合成)
ジメチルアミノエチルメタクリレートの代わりにジメチルアミノエチルアクリレート20g、ステアリルメタクリレートの代わりにメチルアクリレート80gを用いた以外は合成例1と同一条件で合成し、重量平均分子量1.4万の高分子A3を得た。
実施例1〜5
80℃において、撹拌下、高分子A1又はA2 3g、適量のコハク酸、油性成分30g、グリセリン330g及び精製水129gをプロペラ撹拌機にて混合した後、20℃に冷却し、2000kgf/cm2の圧力条件でマイクロフルイダイザーM−140K(みずほ工業社製)に10回通液し、表1に示す組成の乳化液を得た。この乳化液16.4gにメチルパラベン(パラオキシ安息香酸メチル)0.2gを溶解した水溶液83.6gを撹拌下に添加し、表1に示す組成の化粧水を調製した。なお、乳化液にメチルパラベン水溶液を滴下した際に一様に混合し、パラベン水溶液の水滴が形成されなかったことから、乳化液が水中油型乳化組成物であることが確認された。
実施例1〜5で得られた化粧水を肌に使用したところ、なじみやすく、しっとり感が高い良好な使用感を有していた。
実施例6
高分子としてA1を0.6g添加したこと以外は、実施例1と同様にして表1に示す組成の乳化液及び化粧水を調製し、実施例1と同様にして乳化液が水中油型乳化組成物であることが確認された。
実施例7
高分子としてA1を1.5g添加したこと以外は、実施例1と同様にして表1に示す組成の乳化液及び化粧水を調製し、実施例1と同様にして乳化液が水中油型乳化組成物であることが確認された。
実施例8
高分子としてA1を30g添加したこと以外は、実施例1と同様にして表1に示す組成の乳化液及び化粧水を調製し、実施例1と同様にして乳化液が水中油型乳化組成物であることが確認された。
実施例6〜8で得られた化粧水を肌に使用したところ、なじみやすく、しっとり感が高い良好な使用感を有していた。
比較例1
80℃において、撹拌下、高分子A1 0.1g、適量のコハク酸、油性成分1g、グリセリン11g、メチルパラベン0.2g及び精製水87.7gをプロペラ撹拌機にて回転数300rpmで混合し、表1に示す組成の化粧水を調製した。
比較例2
ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコールブロックコポリマー(旭電化社製アデカプルロニックF−108)を(A)成分の代わりに用い、コハク酸を添加しないこと以外は実施例1と同様にして化粧水を調製した。
実施例1〜8及び比較例1〜2で得られた化粧水の、調製直後、0℃で3ヶ月保存後及び50℃で3ヶ月保存後の乳化粒子の平均粒子径を測定し、外観を観察した。結果を表1に示す。
尚、以下の表における外観の表記は下記の意味を有する。
一様:目視上均一な乳液を形成する
クリーミング:クリーム状の層が上部に形成され、2層をなす
油水分離:乳化せず、油相と水相に分離する
Figure 0004772488
*1:旭電化社製(ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−ポリエチレンオキサイドからなるトリブロック構造共重合体、ポリプロピレンオキサイドの分子量:3250、ポリエチレンオキサイドの組成比:80%)
*2: CROPURE OL、クローダジャパン社製
*3:和光純薬工業社製
*4:シリコーンKF-96A(6cs) 信越化学工業社製
*5:花王社製
*6:機器1 マイクロフルイダイザーM−140K(みずほ工業社製)
機器2 プロペラ撹拌機
*7 : MICROTRAC UPA(HONEYWELL社製)により測定した体積平均粒子径
実施例9
80℃において、撹拌下、高分子A3 10g、適量のグリコール酸、オリブ油10g、グリセリン100g及び精製水877gをプロペラ撹拌機にて混合(添加工程1)した後、20℃に冷却し、2000kgf/cm2の圧力条件でマイクロフルイダイザーM−140K(みずほ工業社製)に10回通液し、表2に示す組成の化粧水を調製した。さらに精製水で希釈することなく、平均粒子径測定および外観を観察した。なお、乳化液に水を滴下した際に一様に混合し、水滴が形成されなかったことから、乳化液が水中油型乳化組成物であることが確認された。
実施例10
80℃において、撹拌下、高分子A3 50g、適量のグリコール酸、オリブ油50g、グリセリン500g及び精製水637.5gをプロペラ撹拌機にて混合(添加工程1)した後、20℃に冷却し、2000kgf/cm2の圧力条件でマイクロフルイダイザーM−140K(みずほ工業社製)に10回通液し、表2に示す組成の乳化液を調製した。この乳化液24.9gに精製水75.2gを撹拌下に添加(添加工程2)し、表2に示す組成の化粧水を調製した。なお、乳化液に水を滴下した際に一様に混合し、水滴が形成されなかったことから、乳化液が水中油型乳化組成物であることが確認された。
実施例11
80℃において、撹拌下、高分子A3 50g、適量のグリコール酸、オリブ油50g、グリセリン500g及び精製水220.5gをプロペラ撹拌機にて混合(添加工程1)した後、20℃に冷却し、2000kgf/cm2の圧力条件でマイクロフルイダイザーM−140K(みずほ工業社製)に10回通液し、表2に示す組成の乳化液を調製した。この乳化液16.5gに精製水83.5gを撹拌下に添加(添加工程2)し、表2に示す組成の化粧水を調製した。なお、乳化液に水を滴下した際に一様に混合し、水滴が形成されなかったことから、乳化液が水中油型乳化組成物であることが確認された。
Figure 0004772488
*2、*6及び*7は表1と同様である。

Claims (5)

  1. 下記(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び(D)成分を含有し、(A)成分の含有量が(B)成分に対して、1/50〜5重量倍であり、乳化粒子の体積平均粒子径が0.01〜0.3μmである水中油型乳化組成物の製造法であって、
    下記(A)成分を0.1〜10重量%、(B)成分を0.1〜10重量%、(C)成分を1重量%以上30重量%以下、及び(D)成分を50重量%以上含有する混合物を、分子量10000以下の界面活性剤を使用せずに、高圧乳化機により乳化する工程〔以下、第1工程という〕を有する、
    水中油型乳化組成物の製造法。
    (A) 構成単位として、一般式(1)で表されるカチオン性モノマー由来の構成単位〔以下、カチオン性重合単位(1)という〕と、一般式(2)で表される疎水性モノマー由来の構成単位〔以下、疎水性重合単位(2)という〕とを含み、カチオン性重合単位(1)と疎水性重合単位(2)の共重合比率がカチオン性重合単位(1)/疎水性重合単位(2)で20/80〜95/5(質量比)である、重量平均分子量が1万〜20万の非架橋のカチオン性高分子
    Figure 0004772488

    [式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1のアルキル基を示す。R7は炭素数1〜18の直鎖のアルキル基を示す。X1及びX2は、酸素原子を示す。Y1は炭素数1〜4のアルキレン基を示す。Zは式−N(R8)R9(ここでR8及びR9は、同一又は異なって、炭素数1〜4のアルキル基を示す)で表されるアミノ基の一部又は全部が酸塩又は4級アンモニウム塩となっている基を示す。]
    (B)油性成分
    (C)水
    (D)多価アルコールから選ばれる水溶性有機溶媒
  2. (B)成分がセラミド類である、請求項1記載の水中油型乳化組成物の製造方法。
  3. 第1工程により得られた乳化液に、水を添加する第2工程を有する請求項1又は2記載の水中油型乳化組成物の製造法。
  4. 噴射圧力300〜5000kg/cm2の範囲で乳化する、請求項1〜3の何れか1項記載の記載の水中油型乳化組成物の製造法。
  5. 水中油型乳化組成物が化粧料である、請求項1〜4の何れか1項記載の記載の水中油型乳化組成物の製造法。
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