JPH103984A - 高周波電源装置 - Google Patents

高周波電源装置

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JPH103984A
JPH103984A JP17167896A JP17167896A JPH103984A JP H103984 A JPH103984 A JP H103984A JP 17167896 A JP17167896 A JP 17167896A JP 17167896 A JP17167896 A JP 17167896A JP H103984 A JPH103984 A JP H103984A
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 周波数追尾型のインバ−タ式高周波電源
装置に、出力電力調節手段としてPDM方式を導入し、
且つスイチング動作の実行度数率を、ひいては出力電力
を如何様に設定しても、出力電流の減衰による支障が生
じない高周波電源装置を提供すること。 【解決手段】 スイッチング回路1内のスイッチング素
子2の信号端子3に、該スイッチング回路1の出力電流
の周期挙動に関するデ−タを帰還入力させる回路を接続
し、出力極性をパルス的に切換えるスイッチング動作を
持続的に行わせて、入力した直流又は脈流電力を高周波
交流電力に変換して出力させるようにした電源装置であ
って、前記スイッチング動作を随意に設定した実行度数
率により間欠的に実行させるように構成した出力電力調
節機構8と、前記出力電流の周期挙動に関するデ−タを
一旦記憶し、記憶した該デ−タを出力電流の減衰に応じ
て随時発信するように構成した発振動作維持機構9とを
配備した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱等に必要
な大電力の高周波交流を発生させることのできるインバ
−タ式の高周波電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波交流電力の発生手段として、近
年、ソリッドステ−トのスイッチング素子を用いたイン
バ−タが主流となっている。インバ−タとは、本来は、
素子に出力極性を切換えるスイッチング動作を行わせて
直流入力を交流に変換して出力させる機構の呼称である
が、商用交流を整流して直流にする「順変換部」が一体
化された装置の一般的呼称ともなっている。因みに、こ
のように一体化された装置においては、直流を交流に変
換する本来のインバ−タ部分は「逆変換部」と称され
る。
【0003】誘導加熱のようにkWレベルの大電力を要
する場合には、経済性などの点で電力効率の確保が重大
要件であるため、インバ−タの出力側と負荷とで構成さ
れる出力回路を共振状態で動作させることが望ましく、
このため、通常は、図12又は図13に例示したように、出
力回路にインダクタンスLとキャパシタンスCを共存さ
せて、通電目標周波数に見合った共振回路を形成させ、
インバ−タから出力される交流の周波数を上記回路の共
振周波数に追尾させる構成が採用されている。誘導加熱
においては、被加熱物に係合した電磁コイル、即ちLが
負荷されるため、目標周波数をf0として、1/2π√
(LC)=f0となるようなCを、図12又は図13に例示
したように、直列又は並列に組み込んだ出力回路を構成
して通電を行うようにしている。しかして、前記出力回
路の共振周波数は被加熱物の昇温等による上記Lの変化
によって変動して行くため、インバ−タに、上記共振周
波数の交流を出力させるようにする追尾動作が特に重要
となる。
【0004】上記追尾動作は、図9,図10又は図11の回
路例で示すように、スイッチング回路1,1'又は1"にス
イッチング動作を継続させるために、スイッチング回路
の上段側即ち直流高電位側あるいは下段側即ち直流低電
位側に配されたスイッチング素子2(2a,2b)の信号端子
3(3a,3b)に入力させる信号として、プログラム的に供
給される外部信号ではなく、電流検知器4等によって把
握された出力電流の周期挙動に関するデ−タを、位相等
を整えて帰還させる形で用いることによって行われる。
このため、制御回路5には帰還させる信号の位相を適正
化するために常用されるPLL(Phase Locked Loop)機
構6が組み込まれている。上記構成により、出力回路の
共振特性を刻々反映した共振状態の通電を継続させるこ
とができる。
【0005】インバ−タ電源装置には、通常は、出力電
力を調節する機構が必要であり、この出力電力を調整す
る手段の代表的なものとして、前記順変換部のサイリス
タの点弧角を調節する移相制御方式を例示できる。
【0006】また、近年、前記逆変換部における前記ス
イッチング動作を間欠的に実行させ、実行の度数率を増
減させるPDM(Palse Density Modulation)方式の利用
が提唱され、実用が始まっている。このPDM方式は、
周波数追尾型のインバ−タに適用した場合、出力調節に
伴う電力損失がゼロであり、また、順変換部における出
力電力調節を必要としないため、順変換部が、ダイオ−
ド整流素子を用いた単なる整流回路で済む上に、出力を
調節する動作を、信号レベルの機構で行えることから、
大電力インバ−タ電源装置においてとりわけメリットの
大きい出力電力調節手段ということができる。
【0007】しかし、上記PDM方式を周波数追尾型の
インバ−タ電源装置に導入する上で次のような難題が存
在した。即ち、誘導加熱のようにQ値(共振の鋭さ=2
πfL/R)の小さい出力回路が形成される場合、出力
回路を流れる周期電流の減衰が大きく、このため、PD
M方式において間欠的に生じることになる前記スイッチ
ング動作の休止期間において、前記信号端子にデ−タを
帰還入力させる信号が早々に衰微して、前記スイッチン
グ動作が正常に再起できずに途絶えてしまうという支障
を来たす点である。上記出力電流の減衰に起因する問題
点は、上記スイッチング動作の休止期間が長くならない
ようにすれば解消できるが、これでは、スイッチング動
作の実行度数率の設定範囲が、ひいては出力電力の調節
範囲が不本意に狭くなってしまい、本来の目的と相容れ
ないことになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な従来技術に鑑み、周波数追尾型のインバ−タ式高周波
電源装置に、出力電力調節手段として前記PDM方式を
導入し、且つ前記スイチング動作の実行度数率を、ひい
ては出力電力を如何様に設定しても、出力電流の減衰に
よる前記支障が生じない高周波電源装置を提供すること
を、その課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的としてなされた本発明高周波電源装置の構成は、
スイッチング回路内のスイッチング素子の信号端子に、
該スイッチング回路の出力電流の周期挙動に関するデ−
タを帰還入力させる回路を接続し、出力極性をパルス的
に切換えるスイッチング動作を持続的に行わせて、入力
した直流又は脈流電力を高周波交流電力に変換して出力
させるようにした電源装置であって、前記スイッチング
動作を随意に設定した実行度数率により間欠的に実行さ
せるように構成した出力電力調節機構と、前記出力電流
の周期挙動に関するデ−タを一旦記憶し、記憶した該デ
−タを出力電流の減衰に応じて随時発信するように構成
した発振動作維持機構とを配備したことを特徴とするも
のである。
【0010】即ち、本発明装置は、通常のインバ−タ式
高周波電源装置と同様に、4個のスイッチング素子を用
いたフルブリッジ型(図9)、又は、2個のスイッチン
グ素子を用いたハ−フブリッジ型(図10)、もしくは1
個の素子を用いた一石型(図11)のスイッチング回路を
具えており、スイッチング素子2の信号端子3に、出力
電流の周期挙動に関するデ−タを帰還入力させるように
構成した周波数追尾型の高周波電源装置である。また、
上記帰還入力径路上には、信号端子3に入力させる信号
を調整するための制御回路5が配備されている。この制
御回路5には、通常の周波数追尾型インバ−タと同様、
前記PLL機構6が組み込まれており、また、出力極性
が正となる通電路を形成する素子2aと、負となる通電路
を形成する素子2bとが同時にONしないようにするため
のデッドタイム調整機構7が必要に応じて配備されてい
る。
【0011】しかして、本発明装置の特徴は、前記本発
明の構成として述べたように、上記制御回路5に、上記
PLL機構6及びデッドタイム調整機構7に加えて、出
力電力調節のための前記PDM方式の出力電力調節機構
(以下、「PDM機構」と称する)8と、出力電流の減
衰によって起こる前記帰還信号の衰微を、記憶デ−タを
随時発信して補助する発振動作維持機構9を配備した点
にある。上記構成により、出力電力調節を経済的に行う
ことのできるPDM方式を、前記支障を伴わずに導入す
ることができて、本発明の課題が解決されるのである。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態例を図
により説明する。図1は本発明高周波電源装置の一例の
回路ブロック図、図2は図1の装置の発振動作維持機構
の一例の機能ブロック図、図3は図1の装置の発振動作
維持機構の他の例の機能ブロック図、図4は図1の装置
のPDM機構の一例の機能ブロック図、図5は図4のP
DM機構の出力態様図、図6はフルブリッジ型のスイッ
チング回路にPDM機構によるスイッチング動作をさせ
る状況を例示した動作態様図、図7はハ−フブリッジ型
のスイッチング回路にPDM機構によるスイッチング動
作をさせる状況を例示した動作態様図、図8は本発明電
源装置の制御回路の一例を示す機能ブロック図、図9は
従来のインバ−タ式高周波電源回路の一例の回路ブロッ
ク図、図10は従来のインバ−タ式高周波電源回路の他の
例の回路ブロック図、図11は従来のインバ−タ式高周波
電源回路の別例の回路ブロック図、図12は公知の高周波
電源装置における共振回路の一例のブロック図、図13は
公知の高周波電源装置における共振回路の別例のブロッ
ク図である。
【0013】本発明装置は、図1に例示したように、端
子10,10'に入力した直流電力を、スイッチング回路1
により高周波交流電力に変換して、端子11,11'から出
力させるように構成したものである。スイッチング回路
内に配備されたスイッチング素子2(2a,2b)は、少な
くとも基本の3個の端子を有するソリッドステ−ト素子
であって、電流流入端子12から電流流出端子13に向かっ
て電流の流れる導通が、信号端子3に入力された信号に
応じてON/OFFされる伝達特性を具えている。上記
特性を具えた素子の代表的なものとして、SIT(静電
誘導型トランジスタ),IGBT(絶縁ゲ−トバイポ−
ラ−トランジスタ),FET(電界効果トランジス
タ),GTO(ゲ−トタ−ンオフサイリスタ)を例示で
きる。これらの素子には夫々一長一短があるので、出力
させる周波数,電力,電圧あるいは小型化などの仕様上
の要請に応じて、通常のインバ−タと同様の観点で選定
すればよい。
【0014】上記スイッチング素子2の夫々の信号端子
3に所定の電圧信号又は電流信号を入力することによっ
て、スイッチング回路に、直流を高周波交流に変換する
スイッチング動作を行わせるものである。即ち、図1の
回路例で云えば、信号端子3a,3bに{ON,OFF}動作を指
令するペア信号({Yes,No}とする)が入力されると、素
子2aの導通がON、2bの方はOFFとなって、端子10→
端子11→負荷14→端子11'→端子10'を経由する通電路
(これを「正側通電路」と称する)が形成され、逆に、信号
端子3a,3bに{No,Yes}のペア信号が入力されると、端
子10→端子11'→負荷14→端子11→端子10'を経由する通
電路(「負側通電路」)が形成され、上記2通りの動作が交
互に実行されることにより、負荷14には端子11から端子
11'に向かう極性(「正」極性とする)と、端子11'から端子
11に向かう極性(「負」極性)の電流が交互に流れて交流通
電が行われるのである。15はスイッチング素子2とは逆
方向の導通を常時ONさせておくためのダイオ−ドであ
る。
【0015】図10,図11に夫々示したハ−フブリッジ
型,一石型のスイッチング回路による場合には、先ず、
素子2aの信号端子3aに入力されたYes信号により素子2a
の導通がONされて正極性の半波電流が出力回路に流
れ、次いで、出力回路の自由振動作用により負極性の半
波電流が流れて1回のスイッチング動作が完結される。
図10,図11における16は、上記自由振動を誘起させるた
めのコンデンサである。なお、端子10,10’に、直流に
交流分(リップル)が重畳した脈流電力が入力されて
も、本発明装置は支障なく動作する。
【0016】本発明電源装置は周波数追尾型のインバ−
タ式のものであるため、上記信号端子3には、プログラ
ム的に供給される外部信号ではなく、前述のように、電
流検知器4等によって把握された出力電流の周期挙動に
関するデ−タを帰還的に信号入力させる。上記出力電流
の周期挙動は、前述のように、出力回路の共振特性を反
映したものであるため、上記帰還的な信号入力によって
出力回路の共振周波数を追尾しながら交流を出力する動
作が継続される。
【0017】ここで、上記信号入力は、出力電流の周期
挙動を、極性及び電圧レベルを整えただけで前記信号端
子3に入力させればよいものではない。即ち、第一に
は、検知器4等から発信された周期挙動を信号端子3に
帰還入力させるに際して、帰還経路の浮遊L,C等によ
り位相のずれが生じ帰還信号による交流出力動作を順調
に行えないという問題が生じるため、上記位相のずれを
修正する信号処理が必要となる。該信号処理は、前述の
ように、制御回路5に組み込まれたPLL機構6によっ
て遂行される。PLL機構6により検知器4等で検知さ
れた出力電流の周期挙動の位相に関するデ−タが正しく
帰還されて前記位相のずれを修正し、上記周期挙動の周
波数デ−タが、上記修正によって位相の整えられた形で
発信されるところとなって、前記位相のずれの問題が解
消される。
【0018】帰還信号入力に関する第二の問題は、前記
スイッチング素子2a,2bにより夫々半波毎に生起される
べき正極性通電状態と負極性通電状態とが、実際には型
通りの半波期間を超えて重なって生起され、回路が短絡
される微小期間が生じて、電力損失、更には素子の破損
につながる点である。この問題は、同じく制御回路5に
組み込まれたデッドタイム調整機構7によって解消され
る。この機構7は、上記回路の短絡の恐れがある微小期
間の間だけ、スイッチング素子2a,2bが共にOFF状態
となるように、信号端子3a,3bに送る信号を制御する機
構である。なお、上記デッドタイム調整機構7は、図11
に示したような一石型のスイッチング回路には不要であ
る。
【0019】以上は、本発明電源装置における、従来の
インバ−タにも共通する構成要素及びその動作について
述べたものである。次に、上記装置における本発明装置
特有の構成要素ならびにその動作について説明する。
【0020】図1に例示した回路において、先ず、制御
回路5に組み込まれたPDM機構8は、スイッチング素
子2a,2bを交互にONさせる前記スイッチング動作が、
設定した実行度数率で間欠的に実行されるように、信号
端子3a,3bに送る信号を制御するための機構である。出
力電力は、大勢として上記実行度数率に比例するので、
上記実行度数率を加減することにより、出力電力を調節
することができる。このように、スイッチング動作が間
欠的に実行されても、前記移相制御方式等と異なって、
上記出力電力調節に際しての電力損失は、スイッチング
動作を休止させている間の、電源トランス一次側の僅か
な損失のみに留まり、経済的である。
【0021】次に、本発明電源装置において、PDM方
式の導入に伴う前記問題点を解消するため、新規に導入
した前記発振動作維持機構について説明する。図2,3
は、本発明装置への発振動作維持機構の装備態様例を示
すブロック図である。即ち、マイクロコンピュ−タ(以
下、マイコンという)17に、出力電流の周期挙動に関す
るデ−タとして周波数等を記憶させ、記憶された該デ−
タに基づく発振をオシレ−タ18に行わせ、しかして、出
力電流が所定レベル以下に減衰したとのマイコン17の判
断を受ければ、マイコン17からスイッチ19に切換えを指
示する信号が送信され、この信号を受けて、PLL機構
6には、出力電流検知器4からの即時信号に代えて、上
記オシレ−タ18の発振信号が入力され、この結果、帰還
信号の発信が停止することなく持続されることになる。
【0022】ここで、前記PDM機構8により、前記ス
イッチング動作の実行度数率をどの程度に細かい刻みで
調節できるかによって、本発明電源装置の利用性が大き
く左右される。即ち、誘導加熱による熱処理に例をとれ
ば、1000℃を超える加熱を±25℃の精度で行うと云った
要請は一般的であって、上記加熱の精度は電源装置の出
力電力調節精度に強く依存しており、このような加熱精
度を得るには出力電力の調節を、フルスケ−ルの5%よ
り細かい刻みで行うことが望ましく、PDM方式でこれ
を実現しようとすれば、前記スイッチング動作の実行度
数率の設定を、スイッチング動作の20周期以上の周期単
位で行うことが必要となる。
【0023】しかして、本発明電源装置にあっては、P
DM機構による上記スイッチング動作の実行度数率の設
定を、以下に示す構成によって、如何様にも細かく行う
ことができる。即ち、本発明装置においては、図4にそ
の構成例をブロック図で示したように、PDM機構をレ
−トジェネレ−タ20を用いて構成することが推奨され
る。レ−トジェネレ−タは、周知のように、母数n=2P
以下の範囲で指示された数値mを受けて、n度数中m回
のサンプリングを指令するレ−ト信号m/nを、時系列
的にほぼ均等に分散させて発信することのできる機構で
ある。図4の例は、パルスオシレ−タ21からの基準ピッ
チ指令及びマイコン22からのレ−ト指令(m,n)をレ
−トジェネレ−タ20に伝えてm/nのサンプリングレ−
ト信号を時系列的に分散させて発信させ、これをアンプ
23によって、スイッチング素子2a,2bの動作制御用の信
号に変換して発信させるように構成したものである。例
えば、図4のPDM機構を、上記母数nを25=32に設
定して動作させ、上記mを0〜32の間で変化させれば、
m/n=0/32,1/32,2/32・・・・,31/32,32/32
=0,3.1,6.3,・・・・,97,100%のレ−ト信号が発信
され、これを前記スイッチング動作の休止を指令する信
号に変換してスイッチング回路の動作を制御させれば、
図5に示したような間欠的なスイッチング動作が行われ
ることになる。上記例とは逆に、上記レ−ト信号を、ス
イッチング動作の実行を指令する信号に変換して制御す
る態様としてもよい。この場合は、レ−ト信号とPDM
信号の関係が図5の例と逆になる。
【0024】上記レ−トジェネレ−タを用いたPDM機
構によれば、前記母数nを27=128に設定して、前記ス
イッチング動作の実行度数率を128周期単位で調節する
ようにした場合でも、該調節の1単位の所要時間は、前
記スイッチング回路の出力周波数が500Hzのように低く
ても、僅か0.26sであり、1/128、即ち、フルスケ−ル
の0.8%刻みでの細かい出力電力調節が、時系列的な脈
動を実質的に伴うことなく、容易に実施できるのであ
る。上記レ−トジェネレ−タを用いたPDM動作におけ
る実行度数率の設定は、上述の理由により、24=16以
上の周期単位で行うことが望ましい。一方、216=6553
6を超える周期単位で設定しても、実用上のメリットは
少ないので、多くの場合、24〜216の周期単位で設定
するのがよい。
【0025】図9,図10,図11に示したスイッチング回
路1,1',又は1"に、上述のようなPDM信号に基づく
間欠的なスイッチング動作を行わせるための手法は任意
であるが、下記の2方式を例示することができる。
【0026】図6及び図7は、夫々に、フルブリッジ型
及びハ−フブリッジ型のスイッチング回路に、該2方式
を適用した状況を示すものである。なお、ここでは、上
記PDM信号が{1,0,0,0}という時系列サンプリ
ング(「1」は実行を、「0」は休止を表わす。即ち、実行
度数率25%に当る)の繰返しを指示する例について説明
する。
【0027】先ず、その1の方式は、最も単純な手法で
あって、上記{1,0,0,0}のサンプリングを、スイ
ッチング回路の正側通電路(図1に例示したフルブリッ
ジでは上段側即ち直流高電位側の素子2a1と、下段側即
ち直流低電位側の素子2a2とから成り、ハ−フブリッジ
では上段側の素子2aから成る)及び負側通電路(同様
に、フルブリッジでは2b1と2b2、ハ−フブリッジでは下
段側の素子2bから成る)の全てのスイッチング素子を、
単純に{ON,OFF,OFF,OFF}と動作させて
行うものである(上記ON動作は、当然ながら、正側に
対して負側が半波送れて行われる)。この手法による
と、上記OFF動作に対応して、下段側のスイッチング
素子もOFF状態となり、出力回路の通電径路が変わっ
て電流が流れにくくなるため、2拍目以降のOFF状態
では、出力回路の電流の減衰が本来の出力回路のQ値に
見合ったレベルよりも大となる。
【0028】発振動作維持機構が配備されていなけれ
ば、このように出力回路の電流が大きく減衰すると、次
なるスイッチング動作が正常に再起できなくなる。しか
し、本発明装置の場合には、前記発振動作維持機構9が
配備されているので、出力回路の電流が上記のように大
きく減衰しても、該機構の補助により、回路のスイッチ
ング動作が正常に再起される。
【0029】次に、その2の方式は、{1,0,0,0}
のサンプリングを、上記「0」に対応して下段側のスイッ
チング素子を継続的にON状態としておく手法である。
この手法によれば、直流を交流に変換するスイッチング
動作は{ON,OFF,OFF,OFF}と推移するが、
上記スイッチング動作のOFFの状態において、下段側
の素子はON状態となっており、出力回路の電流径路は
スイッチング動作がON状態にあるときと概ね変わらな
い。即ち、上記スイッチング動作がOFFされても、出
力回路の自由振動電流は、本来の出力回路のQ値に見合
ったレベルで減衰する。即ち、出力電流がその1の方式
のように、早くは途絶えないので、発振動作維持機構が
なくても、出力回路のQ値が特に小さくなければ、次な
るスイッチング動作は正常に再起される。本発明装置に
おいては、発振動作維持機構9を有するので、出力回路
のQ値の大小に拘らずスイッチング動作は正常に再起さ
れる。
【0030】以上述べたように、本発明電源装置には、
通常の周波数追尾型インバ−タ電源と同様のPLL機構
6,デッドタイム調整機構7が、また、新規な構成要素
としてPDM機構8と発振動作維持機構9が配備されて
いる。これら諸機構の個々の構成は、前述のとおりであ
るが、諸機構を取り合わせた制御回路の全体構成につい
ては多数の組合せが可能である。取合せの例を図8にブ
ロック図で示す。なお、一石型のスイッチング回路に
は、その1の方式を適用することができる。
【0031】更に、ここで、上記本発明装置の制御回路
5の、前記PDM機構8内の指令事項である前記サンプ
リングレ−トを、前記出力電流の周波数変化に基づいて
設定するように構成しておくと、本発明装置を用いて行
う誘導加熱等の操業に際して、上記周波数変化の原因で
ある被加熱物の昇温等の変化を出力電力にフィ−ドバッ
クできることになる。例えば、現状温度Tと目標温度To
の差に由来する、現状追尾周波数fと基準周波数foの差
の関数の形で、サンプリングレ−トが設定されるように
しておけば、例えば、目標温度直下宛は100%の出力電
力で急速加熱を行い、その後は調節された出力電力で安
定した温度保持を行う操業スケジュ−ルが擬似プログラ
ム的に実現される。
【0032】上記フィ−ドバック方式の出力電力調節
は、前記図8に記載した回路構成をとれば、同図中に示
した経路でPLL機構6からマイコン17に、現状追尾周
波数fに関するデ−タを送信し、該デ−タと、マイコン
17にインプットした基準周波数foに関するデ−タとを、
マイコン17において、所望の関数関係でサンプリングレ
−トに変換して、レ−トジェネレ−タ20に送信する構成
によって行うことができる。
【0033】本発明電源装置には、出力周波数,出力電
力に関する回路構成上の制約は特に存在せず、使用する
スイッチング素子の性能に応じて数100Hz〜数100KHz,
数100W〜数100kWに亘る広範囲の仕様のものを提供する
ことができる。
【0034】
【発明の効果】本発明は上述のとおりであって、本発明
電源装置は、周波数追尾型のインバ−タにおける出力電
力調節をPDM方式によって行うと共に、PDM制御に
際して、スイッチング回路に出力電流に関するデ−タを
帰還入力させる動作が、スイッチング動作休止中の出力
電流の減衰によって停止しないよう、上記デ−タを記憶
して随時発信できる発振動作維持機構を配備して補助す
るように構成したものである。
【0035】PDM方式による出力電力調節は、前記順
変換部が一体化された電源装置における順変換部の構成
を簡素化でき、また、出力電力調整機構を信号レベルの
造作で構成できることから、装置のコストダウンを図り
やすく、更には、本発明装置が周波数追尾型インバ−タ
であることによって電力調節に伴う電力損失がゼロであ
ることから、大電力電源装置において、とりわけ大きな
経済効果をもたらす。また、上記特長は電源装置の小型
化にも有利に作用する。
【0036】また、発振動作維持機構の導入により、上
記のように経済性に優れたPDM出力調節方式を、その
細密な調節機能を減殺することなしに、支障なく導入す
ることができる。
【0037】即ち、本発明により、PDM出力電力調節
方式と発振動作維持機構とを併せて導入することによ
り、出力電力調節を細密に行うことができる、コンパク
トで経済性に優れた周波数追尾型のインバ−タ式高周波
電源装置を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明高周波電源装置の一例の回路ブロック
図。
【図2】図1の装置の発振動作維持機構の一例の機能ブ
ロック図。
【図3】図1の装置の発振動作維持機構の他の例の機能
ブロック図。
【図4】図1の装置のPDM機構の一例の機能ブロック
図。
【図5】図4のPDM機構の出力態様図。
【図6】フルブリッジ型のスイッチング回路にPDM機
構によるスイッチング動作をさせる状況を例示した動作
態様図。
【図7】ハ−フブリッジ型のスイッチング回路にPDM
機構によるスイッチング動作をさせる状況を例示した動
作態様図。
【図8】本発明電源装置の制御回路の一例を示す機能ブ
ロック図。
【図9】従来のインバ−タ式高周波電源回路の一例の回
路ブロック図。
【図10】従来のインバ−タ式高周波電源回路の他の例の
回路ブロック図。
【図11】従来のインバ−タ式高周波電源回路の別例の回
路ブロック図。
【図12】公知の高周波電源装置における共振回路の一例
のブロック図。
【図13】公知の高周波電源装置における共振回路の別例
のブロック図。
【符号の説明】
1 スイッチング回路 2 スイッチング素子 3 信号端子 4 電流検知器 5 制御回路 6 PLL機構 7 デッドタイム調整機構 8 PDM機構(出力電力調整機構) 9 発振動作維持機構 10,10’ 入力端子 11,11’ 出力端子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング回路内のスイッチング素子
    の信号端子に、該スイッチング回路の出力電流の周期挙
    動に関するデ−タを帰還入力させる回路を接続し、出力
    極性をパルス的に切換えるスイッチング動作を持続的に
    行わせて、入力した直流又は脈流電力を高周波交流電力
    に変換して出力させるようにした電源装置であって、前
    記スイッチング動作を随意に設定した実行度数率により
    間欠的に実行させるように構成した出力電力調節機構
    と、前記出力電流の周期挙動に関するデ−タを一旦記憶
    し、記憶した該デ−タを出力電流の減衰に応じて随時発
    信するように構成した発振動作維持機構とを配備したこ
    とを特徴とする高周波電源装置。
  2. 【請求項2】 前記スイッチング動作の実行度数率の設
    定を、レ−トジェネレ−タから発信されたレ−ト信号を
    基に、スイッチング動作の24〜216周期単位で行うよ
    うにした請求項1に記載の高周波電源装置。
  3. 【請求項3】 前記スイッチング動作の実行度数率レベ
    ルを、前記出力電流の周波数変化に基づいて設定するよ
    うにした請求項1又は2に記載の高周波電源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004105442A1 (ja) * 2003-05-22 2004-12-02 Harison Toshiba Lighting Corp. 誘導加熱ローラ装置、これを用いた定着装置および画像形成装置
CN102325405A (zh) * 2011-08-25 2012-01-18 江苏省勇仕照明有限公司 一种可远程控制的照明装置及照明***
JP2015164108A (ja) * 2014-02-28 2015-09-10 国立大学法人神戸大学 誘導加熱用高周波インバータ
JP2020525000A (ja) * 2017-06-30 2020-08-27 フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム 効率的な電力制御を有する誘導加熱システムを有するエアロゾル発生装置およびエアロゾル発生システム

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