JPH1036595A - 低硬度ゴム組成物および振動吸収材 - Google Patents

低硬度ゴム組成物および振動吸収材

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JPH1036595A
JPH1036595A JP19640596A JP19640596A JPH1036595A JP H1036595 A JPH1036595 A JP H1036595A JP 19640596 A JP19640596 A JP 19640596A JP 19640596 A JP19640596 A JP 19640596A JP H1036595 A JPH1036595 A JP H1036595A
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JP
Japan
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rubber
molecular weight
weight
olefin
group
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Application number
JP19640596A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Miyata
寛 宮田
Masayuki Yamaguchi
政之 山口
Kenichi Suzuki
謙一 鈴木
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性に優れる低硬度ゴム組成物および振動
吸収材を提供する。 【解決手段】 下記(a)〜(e)の特性を有するエチ
レン/α−オレフィン/非共役ジエン共重合体ゴム10
0重量部と軟化剤50重量部以上150重量部以下から
なる低硬度ゴム組成物。 (a)α−オレフィンの炭素数:4以上20以下、
(b)α−オレフィンの含量:50モル%以上90モル
%以下、(c)100℃におけるムーニー粘度:40以
上200未満、(d)ヨウ素価:3以上50以下、
(e)分子量分布:3以下

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低硬度ゴム組成物
およびそれからなる振動吸収材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題に対する関心が急速に高
まっており、これとともに防振、制振または吸音性能を
有する振動吸収材が注目されている。特に、硬度の低い
ゴムは緩衝材、靴底、防音材などに広く利用されてい
る。このような低硬度のゴムを得るためには、合成ゴム
に多量の軟化剤を添加するのが一般的な方法として知ら
れている。ポリノルボルネンゴムは、このようなゴムの
代表例として知られているが、耐候性および加工性に劣
るため使用に際しての問題が多かった。また、近年で
は、ウレタン系低硬度ゴム、エステル系低硬度ゴムなど
が盛んに研究開発されているが、べたつきが激しく、ま
た耐加水分解性に劣るため使用に際しての制限が大きか
った。さらに、耐候性、耐加水分解性に優れたゴムとし
てシリコン系低硬度ゴムが開発されているが、表面粘着
性は避けることができず、大きな課題として残されてい
た。
【0003】そのような中、遷移金属化合物と有機アル
ミニウム化合物とを組み合わせた触媒系によって合成さ
れるポリヘキセンに、多量のオイルを添加した後に加硫
して得られるゴムは硬度が低く、防振性能に優れた材料
として注目を集めている。しかしながら、ポリヘキセン
ゴムには非共役ジエンを共重合することが困難であるた
め、パーオキサイドによる架橋を行うと架橋とともに分
解が生じ、その結果、激しいべたつきが残り、問題が多
かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、柔軟性に優
れる低硬度ゴム組成物およびそれからなる振動吸収材を
提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
達成するために鋭意検討を行った結果、本発明を完成す
るに至った。すなわち本発明は、下記(a)〜(e)の
特性を有するエチレン/α−オレフィン/非共役ジエン
共重合体ゴム100重量部と軟化剤50重量部以上15
0重量部以下からなる低硬度ゴム組成物およびそれから
なる振動吸収材に関するものである。
【0006】(a)α−オレフィンの炭素数:4以上2
0以下 (b)α−オレフィンの含量:50モル%以上90モル
%以下 (c)100℃におけるムーニー粘度(ML1+4):4
0以上200未満 (d)ヨウ素価:3以上50以下 (e)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで求め
た分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量):3以
下 以下に、その詳細について説明する。
【0007】本発明で使用するエチレン/α−オレフィ
ン/非共役ジエン共重合体ゴムに用いられるα−オレフ
ィンは炭素数4以上20以下のものであり、例えば、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−
1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネ
ン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−
トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1
−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセ
ン、1−ノナデセン、1−エイコセン等が挙げられ、こ
れらの1種もしくは2種以上が用いられる。なかでも1
−ヘキセン、1−オクテンは入手が容易であり、かつ、
硬度の低下効果に優れることから好んで用いられる。
【0008】α−オレフィンの含量は50モル%以上9
0モル%以下である。α−オレフィンの含量が50モル
%未満であると得られる低硬度ゴム組成物の振動吸収性
能が損なわれる恐れがあり、90モル%を越えるとポリ
マーの生産性が低下し、製造が困難になる。
【0009】また、本発明で使用するエチレン/α−オ
レフィン/非共役ジエン共重合体ゴムに用いられる非共
役ジエンとしては、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘ
キサジエン、1,5−ヘキサジエン、4−メチル−1,
4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエ
ン、4−メチル−1,5−ヘプタジエン、1,6−オク
タジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエ
ン、1,9−デカジエン、5−メチレン−2−ノルボル
ネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプ
ロペニル−2−ノルボルネン、2,5−ノルボナジエ
ン、1,6−シクロオクタジエン、2−エチレン−2,
5−ノルボナジエン、2−イソプロペニル−2,5−ノ
ルボナジエン、ジシクロペンタジエン、トリシクロペン
タジエンおよびジハイドロジシクロペンタジエニルオキ
シエチレンとアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸とのエステ
ルなどが挙げられ、これらの1種または2種以上が用い
られる。
【0010】非共役ジエンの含量はヨウ素価でもって表
すことが可能であり、ヨウ素価としては3以上50以
下、好ましくは5以上40以下である。ヨウ素価が3未
満であると充分な加硫効果が認められず、ヨウ素価が5
0を越えると重合時にゲルの発生を生じやすくなる。な
お、ヨウ素価は公知の方法によって測定可能である(例
えば”ゴム試験法”P.657、日本ゴム協会編、(1
963))。
【0011】本発明において用いられるエチレン/α−
オレフィン/非共役ジエン共重合体ゴムの100℃にお
けるムーニー粘度(ML1+4)は40以上200未満、
好ましくは65以上150未満である。ムーニー粘度が
40未満または200以上であると成形不良を生じる恐
れがある。また、65以上150未満であることによっ
て、本発明の低硬度ゴムの加工性は一層優れたものとな
り、副資材などの分散不良が生じにくくなるために好ま
しい。
【0012】本発明において用いられるエチレン/α−
オレフィン/非共役ジエン共重合体ゴムのゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーによって測定した分子量分
布(重量平均分子量/数平均分子量)は3以下、好まし
くは2.5以下である。分子量分布が3を越えると得ら
れる本発明の組成物のべたつきが大きくなる恐れがあ
る。
【0013】上述のエチレン/α−オレフィン/非共役
ジエン共重合体ゴムの製造方法は特に限定されず、チタ
ン系触媒、バナジウム系触媒、メタロセン系触媒など種
々の触媒を用いて製造することができる。なかでも、共
重合性に優れたメタロセン系触媒を用いて製造すること
が好ましい。この方法により高活性で、分子量分布およ
び組成分布の狭い共重合体を得ることが可能である。
【0014】メタロセン系触媒としては、メタロセン系
化合物とアルミノキサン化合物との組合せ(特開昭58
−19309号公報、同60−35006号公報、同6
1−130314号公報、特開平3−163088号公
報)、あるいはメタロセン系化合物と、これと反応して
安定なアニオンを形成するイオン化イオン性化合物との
組合せ(特表平1−502036号公報、WO91/1
4713号公報、WO92/01723号公報、特開平
5−310829号公報)が挙げられる。しかし、一般
にエチレン/α−オレフィン共重合において、α−オレ
フィンの含量の増大とともに分子量が低下することが知
られている。そこで、本発明に用いる高分子量エチレン
/α−オレフィン/非共役ジエン共重合体ゴムを効率よ
く生産するためには、以下に示す化合物からなる触媒を
用いることが好ましい。
【0015】a)下記一般式(1)で表される遷移金属
化合物 b)下記一般式(2)、(3)、(4)、(5)で表さ
れる上記遷移金属化合物をカチオン性遷移金属化合物と
し得る成分 c)下記一般式(6)で表される有機アルミニウム化合
物 a)遷移金属化合物は、下記一般式(1)
【0016】
【化1】
【0017】[Cp1はシクロペンタジエニル基、イン
デニル基、フルオレニル基またはそれらの置換体であ
り、Cp2は無置換または置換基(−R,−BR2,−S
iR3,−NR2,−PR2,−OR,−SR,−F,−
Cl,−Br,−I:ただし、Rは水素または炭素数1
〜20の炭化水素基である)を有するフルオレニル基で
あり、R1,R2は各々独立して水素、ハロゲンまたは炭
素数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基またはアリー
ロキシ基であり、また、少なくとも一方がアリール基ま
たは置換アリール基であり、Mはチタン、ジルコニウム
またはハフニウムであり、R3,R4は各々独立して水
素、ハロゲンまたは炭素数1〜12の炭化水素基、アル
コキシ基もしくはアリーロキシ基である。]である。
【0018】一般式(1)の具体例としては、ジフェニ
ルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)
ジルコニウムジクロライド、メチルフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジ
エニル)(2,7−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジル
コニウムジクロライド、メチルフェニルメチレン(シク
ロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチルフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチルフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロライド、メチルフェニルメチ
レン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチルフル
オレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチ
レン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジフェニルフ
ルオレニル)ジルコニウムジクロライド、メチルフェニ
ルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジフェ
ニルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェ
ニルメチレン(シクロペンタジエニル)(a,i−ジベ
ンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、メチル
フェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(a,i−
ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジ
フェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(b,h−
ジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、メ
チルフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(b,
h−ジペンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジ(4−トリル)メチレン(シクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジ
(4−ビフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニ
ルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−ジメチルア
ミノフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、メチル
フェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−ジメ
チルアミノフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、
ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−メ
トキシフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、メチ
ルフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2−メ
トキシフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフ
ェニルメチレン(3−メチルシクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、メチルフ
ェニルメチレン(3−メチルシクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニ
ルメチレン(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、メチルフ
ェニルメチレン(3,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライドおよび
上記化合物のジルコニウムをチタンまたはハフニウムに
置換した化合物等が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。なかでも置換フルオレニル基を配位子に
持ち、ハフニウムを中心金属とした化合物が共重合性に
優れ、さらにより高分子量化が可能という点で好まし
い。
【0019】b)上記遷移金属化合物をカチオン性遷移
金属化合物とし得る成分として、プロトン酸(2)、ル
イス酸(3)、イオン化イオン性化合物(4)、ルイス
酸性化合物(5)が挙げられる。
【0020】プロトン酸は、下記一般式(2) [HL1 l][M15 4] (2) [式中、Hはプロトンであり、L1は各々独立してルイ
ス塩基であり、lは0<l≦2であり、M1はホウ素原
子、アルミニウム原子またはガリウム原子であり、R5
は各々独立して炭素数6〜20のハロゲン置換アリール
基である。]で表される化合物である。
【0021】ルイス酸は、下記一般式(3) [C][M15 4] (3) [式中、Cはカルボニウムカチオンまたはトロピリウム
カチオンであり、M1はホウ素原子、アルミニウム原子
またはガリウム原子であり、R5は各々独立して炭素数
6〜20のハロゲン置換アリール基である。]で表され
る化合物である。
【0022】イオン化イオン性化合物は、下記一般式
(4) [M22 m][M15 4] (4) [式中、M2は周期表2族、8族、9族、10族、11
族または12族から選ばれる金属の陽イオンであり、L
2はルイス塩基またはシクロペンタジエニル基であり、
mは0≦m≦2であり、M1はホウ素原子、アルミニウ
ム原子またはガリウム原子であり、R5は各々独立して
炭素数6〜20のハロゲン置換アリール基である。]で
表される化合物である。
【0023】ルイス酸性化合物は、下記一般式(5) [M15 3] (5) [式中、M1はホウ素原子、アルミニウム原子またはガ
リウム原子であり、R5は各々独立して炭素数6〜20
のハロゲン置換アリール基である。]で表される化合物
である。
【0024】触媒の構成成分として用いられるプロトン
酸(2)、ルイス酸(3)、イオン化イオン性化合物
(4)、ルイス酸性化合物(5)は、上記の遷移金属化
合物と反応し、カチオン性遷移金属化合物を生成し得る
化合物であり、生成したカチオン性遷移金属化合物に対
して対アニオンを提供する化合物である。
【0025】一般式(2)で表されるプロトン酸の具体
例として、ジエチルオキソニウムテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート、ジメチルオキソニウムテト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラメ
チレンオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ−n−ブ
チルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、ジエチルオキソニウムテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)アルミネート、ジメチルオキソニ
ウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネー
ト、テトラメチレンオキソニウムテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)アルミネート、N,N−ジメチルアニ
リニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミ
ネート、トリ−n−ブチルアンモニウムテトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)アルミネート等を挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。
【0026】一般式(3)で表されるルイス酸として
は、具体的にはトリチルテトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレート、トリチルテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)アルミネート、トロピリウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トロピリウムテ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等を
挙げることができるが、これらに限定されるものではな
い。
【0027】一般式(4)で表されるイオン化イオン性
化合物としては、具体的にはリチウムテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレート、リチウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等のリチウム
塩、またはそのエーテル錯体、フェロセニウムテトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウ
ムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート
等のフェロセニウム塩、シルバーテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート、シルバーテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)アルミネート等の銀塩等を挙げる
ことができるが、これらに限定されるものではない。
【0028】一般式(5)で表されるルイス酸性化合物
の具体的な例として、トリス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボラン、トリス(2,3,5,6−テトラフルオロ
フェニル)ボラン、トリス(2,3,4,5−テトラフ
ェニルフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフ
ルオロフェニル)ボラン、フェニルビス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフルオ
ロフェニル)アルミニウム等が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
【0029】c)有機金属化合物としては、周期表1
族、2族、3族、SnまたはZnを含む有機金属化合物
を挙げることができ、具体的には下記一般式(6) [M36 n] (6) [式中、M3は周期表1族、2族、3族、SnまたはZ
nの元素である。R6は各々独立して水素、炭素数1〜
24のアルキル基もしくはアルコキシ基、または炭素数
6〜24のアリール基、アリールオキシ基、アリールア
ルキル基、アリールアルコキシ基、アルキルアリール基
もしくはアルキルアリールオキシ基であり、少なくとも
1つのR6は水素原子、炭素数1〜24のアルキル基ま
たは炭素数6〜24のアリール基、アリールアルキル基
もしくはアルキルアリール基である。nはM3の酸化数
に等しい。]で表される有機金属化合物である。
【0030】前記一般式(6)で表される化合物として
は、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−
プロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、
トリ−n−ブチルアルミニウム、トリアミルアルミニウ
ム、ジメチルアルミニウムエトキサイド、ジエチルアル
ミニウムエトキサイド、ジイソプロピルアルミニウムエ
トキサイド、ジ−n−プロピルアルミニウムエトキサイ
ド、ジイソブチルアルミニウムエトキサイド、ジ−n−
ブチルアルミニウムエトキサイド、ジメチルアルミニウ
ムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、
ジイソプロピルアルミニウムハイドライド、ジ−n−プ
ロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミ
ニウムハイドライド、ジ−n−ブチルアルミニウムハイ
ドライド等を例示することができるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0031】本発明の低硬度ゴム組成物には、パラフィ
ン系軟化剤、ナフテン系軟化剤、アロマ系軟化剤、アス
ファルト、ワセリン、オゾケライト、トール油、低重合
度フェノールホルムアルデヒド樹脂、低融点スチレン樹
脂のうち1種または2種以上の軟化剤が用いられる。な
かでもパラフィン系軟化剤とナフテン系軟化剤が好んで
用いられる。
【0032】軟化剤の添加量は、エチレン/α−オレフ
ィン/非共役ジエン共重合体ゴム100重量部に対して
50重量部以上150重量部以下、好ましくは80重量
部以上120重量部以下である。50重量部未満である
と本発明の低硬度ゴム組成物の硬度が高くなりすぎる恐
れがあり、150重量部を越えると成形加工時にロール
粘着を生じたり、表面にブリードしたりする恐れがあ
る。また、80重量部以上120重量部以下であること
によって、振動吸収性能に優れ、耐摩耗性にも優れた低
硬度ゴムが得られるため好ましい。
【0033】さらに、本発明の低硬度ゴムの振動吸収性
能を高める目的で、公知の粘着付与性オリゴマー(タッ
キファイヤー)を添加してもよい。粘着付与性オリゴマ
ーとしてはクマロン樹脂、インデン樹脂、テルペン樹
脂、ロジン樹脂、脂環式炭化水素樹脂およびこれらの水
素添加物が挙げられ、これらのうち1種または2種以上
を用いて添加できる。
【0034】また、本発明の低硬度ゴム組成物には充填
材を添加することも可能である。充填材としてはHA
F、FEF、ISAF、SAF、SRF、MT、FT、
EPC、MPCなどに代表される補強性カーボンブラッ
ク、タルク、シリカ、クレー、カオリン、炭酸マグネシ
ウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、モンモリロナイ
ト、アタパルジャイト、ウォラストナイト、水酸化アル
ミニウムおよびマイカの1種または2種以上を用いるこ
とができる。
【0035】補強材の添加量は、エチレン/α−オレフ
ィン/非共役ジエン共重合体ゴム100重量部に対して
50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。5
0重量部を越えて添加すると硬度が高くなるとともに、
振動吸収性能が損なわれる恐れがある。
【0036】本発明の低硬度ゴム組成物の架橋方法に限
定はなく、公知の加硫剤が用いられる。また、加硫剤と
ともに、加硫促進剤、共架橋剤、加硫遅延剤、スコーチ
防止剤、分散剤、ステアリン酸、亜鉛華などを併用する
ことも可能である。さらに、老化防止剤、熱安定剤、難
燃剤、難燃助剤、紫外線吸収剤、発泡剤、消泡剤、防錆
剤、防黴剤、イオントラップ剤等を必要に応じて添加し
てもよい。
【0037】また、本発明の低硬度ゴムの性能を損なわ
ない程度に他のゴムや樹脂を添加することも可能であ
る。添加できるゴムとしては、EPDM、ブチルゴム、
天然ゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、ブタジエ
ンゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ポ
リノルボルネンゴム、ポリヘキセンゴムおよびクロロプ
レンゴムが挙げられる。また、添加できる樹脂としては
低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン・
酢酸ビニル共重合体、ポリブテン、ポリプロピレン、ポ
リ(4−メチル−1−ペンテン)、スチレン−イソプレ
ン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレンブ
テン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン
プロピレン−スチレンブロック共重合体およびオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーが挙げられる。
【0038】本発明の低硬度ゴム組成物の製造方法は特
に限定を受けず、公知の方法でエチレン/α−オレフィ
ン/非共役ジエン共重合体ゴムと軟化剤を、必要に応じ
て加硫剤またはその他の副資材をブレンドした後、賦形
および架橋することができる。
【0039】本発明の低硬度ゴム組成物は、柔軟性に優
れるとともに振動吸収性能に優れることから、インシュ
レーター、靴底、防音剤などの振動吸収剤に好んで用い
られる。
【0040】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を説明する
が、これらは例示的なものであって、限定的なものでは
ない。実施例中の各種測定は下記の方法により行った。
【0041】(エチレン/1−ヘキセン/5−エチリデ
ン−2−ノルボルネン共重合体ゴムの1−ヘキセン含量
の測定)o−ジクロロベンゼン/d6−ベンゼン(90
/10容量%)を溶媒に、100MHz,13C−NMR
スペクトル(日本電子(株)製 JNM GX400)
測定を行い、Macromolecules,15,1
402(1982)に従い算出した。
【0042】(ムーニー粘度の測定)島津製作所製 ム
ーニー粘度計を用いて、生ゴムの100℃でのムーニー
粘度を測定した。ローターはL型、予熱時間は1分、ロ
ーターの作動時間は4分とした。
【0043】(分子量分布の測定)溶媒にo−ジクロロ
ベンゼンを用い、140℃におけるゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(ミリポア(株)社製 150C
型GPC)を用いて、分子量分布(重量平均分子量/数
平均分子量)を求めた。
【0044】(表面硬度の測定)JIS K6301に
準拠し、23℃においてショアーA硬度の測定を行っ
た。
【0045】(損失正接の測定)振動吸収性能を評価す
る目的で、動的粘弾性測定装置(レオロジ社製、DVE
V−4)にて損失正接を評価した。測定温度は23℃、
測定周波数は10Hzで、引張モードで測定した。与え
た動的歪みは1%とした。
【0046】エチレン/1−ヘキセン/5−エチリデン
−2−ノルボルネン共重合体ゴムの合成例 5lのオートクレーブに、トルエン1750ml、5−
エチリデン−2−ノルボルネン 50ml、1−ヘキセ
ン 1200mlを加え、撹拌させながら内温を40℃
に昇温した。さらに、全圧が8kg/cm2になるよう
にエチレンを導入した。次に、別の反応容器にトルエン
10ml、公知の方法により合成したジフェニルメチレ
ン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウ
ムジクロライド 5マイクロモル、トリイソブチルアル
ミニウム 5ミリモル、ジメチルアニリニウムペンタフ
ルオロフェニルボレート 6マイクロモルを加え、この
混合溶液を20分間撹拌した後、オートクレーブに導入
し、重合を開始した。この重合は、エチレンを連続的に
導入することで全圧を8kg/cm2に保ち、40℃で
10分間行った。
【0047】重合終了後、多量のエタノールによりポリ
マーを洗浄し、80℃で12時間減圧乾燥を行った。そ
の結果、1−ヘキセン含量 53モル%、ヨウ素価16
のエチレン/1−ヘキセン/5−エチリデン−2−ノル
ボルネン共重合体ゴム 100gを得た。この共重合体
の100℃におけるムーニー粘度(ML1+4(100
℃))は85、分子量分布は1.8であった。
【0048】実施例1 表面温度50℃の6インチロール混練機(関西ロール)
に、合成例で得たエチレン/1−ヘキセン/5−エチリ
デン−2−ノルボルネン共重合体ゴム 100重量部、
ステアリン酸1重量部を投入し、混練した。その後、H
AFカーボンブラック(三菱化学製、ダイヤブラック
H)30重量部、ナフテン系オイル100重量部、亜鉛
華5重量部、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(大内新
興社製、ノクセラーPZ)1.5重量部、メルカプトベ
ンゾチアゾール(大内新興社製、ノクセラーM)0.5
重量部、硫黄1.5重量部をこの順で添加し、ゴムコン
パウンドを得た。
【0049】得られたゴムコンパウンドを160℃に設
定した圧縮成形機にて20分間プレス加硫し、試験片を
得た。得られた試験片の表面硬度はショアーA:25で
あり、23℃における損失正接は0.15であった。ま
た、これを50℃にて1週間放置したが、目視にて観察
を行う限り、オイルのブリードは認められなかった。
【0050】比較例1 エチレン/1−ヘキセン/5−エチリデン−2−ノルボ
ルネン共重合体ゴムのかわりに、エチレン/プロピレン
/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(J
SREP27、ヨウ素価15、ML1+4(100℃)1
05)を用いた以外は実施例1と同様の方法で試験片を
得た。その表面硬度を測定したところショアーA:32
であった。また、23℃における損失正接は0.08で
あった。
【0051】比較例2 エチレン/1−ヘキセン/5−エチリデン−2−ノルボ
ルネン共重合体ゴムのかわりに、エチレン/プロピレン
/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(J
SREP27)を用い、ナフテン系オイルの添加量を1
20重量部にした以外は実施例1と同様の方法で試験を
行おうとしたが、激しいロール粘着が発生し、試験片を
得ることができなかった。
【0052】
【発明の効果】本発明の低硬度ゴム組成物は、柔軟性に
優れるとともに振動吸収性能に優れることから、インシ
ュレーター、靴底、防音剤などの振動吸収剤に好んで用
いられる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(a)〜(e)の特性を有するエチレ
    ン/α−オレフィン/非共役ジエン共重合体ゴム100
    重量部と軟化剤50重量部以上150重量部以下からな
    る低硬度ゴム組成物。 (a)α−オレフィンの炭素数:4以上20以下 (b)α−オレフィンの含量:50モル%以上90モル
    %以下 (c)100℃におけるムーニー粘度(ML1+4):4
    0以上200未満 (d)ヨウ素価:3以上50以下 (e)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで求め
    た分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量):3以
  2. 【請求項2】請求項1に記載の低硬度ゴム組成物からな
    る振動吸収材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6632541B2 (en) 1998-02-10 2003-10-14 Sumitomo Chemical Company, Limited Olefin-based copolymer composition
FR2866309A1 (fr) * 2004-02-13 2005-08-19 Jean Baptiste Francois Cortet Dispositif pour demultiplier l'effort a fournir lors du demarrage d'un vehicule dont la transmission mecanique necessite un pedalier
CN115975300A (zh) * 2023-01-05 2023-04-18 京东橡胶有限公司 一种低硬度橡胶及其制备方法和应用

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FR2866309A1 (fr) * 2004-02-13 2005-08-19 Jean Baptiste Francois Cortet Dispositif pour demultiplier l'effort a fournir lors du demarrage d'un vehicule dont la transmission mecanique necessite un pedalier
CN115975300A (zh) * 2023-01-05 2023-04-18 京东橡胶有限公司 一种低硬度橡胶及其制备方法和应用

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