JPH10339137A - 渦流室式ディーゼルエンジンの燃焼室構造 - Google Patents

渦流室式ディーゼルエンジンの燃焼室構造

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JPH10339137A
JPH10339137A JP9148019A JP14801997A JPH10339137A JP H10339137 A JPH10339137 A JP H10339137A JP 9148019 A JP9148019 A JP 9148019A JP 14801997 A JP14801997 A JP 14801997A JP H10339137 A JPH10339137 A JP H10339137A
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JP
Japan
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combustion chamber
guide recess
piston
fuel
diesel engine
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JP9148019A
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Inventor
Yuji Kanto
勇二 関東
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B19/00Engines characterised by precombustion chambers
    • F02B19/08Engines characterised by precombustion chambers the chamber being of air-swirl type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 渦流室式ディーゼルエンジンの主燃焼室に火
炎及び未燃焼燃料を均一に拡散させるようにする。 【解決手段】 ピストン3の頂面に平面視Y字状の案内
凹部13を設け、この案内凹部13の始端部13aを噴
孔8のほぼ真下に位置させる。案内凹部13には始端部
13aの前方に分岐部14を設け、分岐部14から仕切
壁部17を始端部13aに接近する方向へ延ばす。案内
凹部13の前壁部16aを円弧面で形成し、この円弧面
の曲率半径を仕切壁部14から遠ざかるにしたがって漸
次大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、渦流室と主燃焼室
を備えた渦流室式ディーゼルエンジンの燃焼室構造に関
するものであり、特に主燃焼室の室壁の一部を構成する
ピストン頂面の案内凹部形状に係るものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、主燃焼室と渦流室とを備
えた渦流室式ディーゼルエンジンでは、圧縮行程中に空
気を渦流室に流入させて強い渦流を起こし、そこに燃料
を噴射して速やかに空気と混合し、着火燃焼させて主燃
焼室に噴出し、一部未燃焼燃料を主燃焼室の新しい空気
と接触させて燃焼するようにしている。この種のディー
ゼルエンジンのピストン頂面には案内凹部が形成されて
おり、この案内凹部の壁面が主燃焼室の室壁の一部を構
成している。
【0003】ここで、主燃焼室での燃焼には、ボアに対
して均一に燃焼させることが重要であり、それには渦流
室から噴孔を通り主燃焼室に噴出する火炎及び燃料を素
早く均一に拡散させることが必要である。
【0004】火炎・燃料が主燃焼室に均一に拡散されな
いと、燃料過濃な部分が生じてスート発生を引き起こし
たり、主燃焼室で燃焼されない未燃焼燃料が多くなって
燃費が悪くなると共に排気エミッションが悪化する。
【0005】前記案内凹部の形状は火炎・燃料の均一拡
散に与える影響が大であり、従来から種々の形状のもの
が開発されている。例えば、特開平6−58149号公
報や実開昭61−17135号公報には平面視双葉形
状、実開平7−22025号公報には平面視Y字形状を
なす案内凹部が開示されている。これらはいずれも火炎
・燃料を両サイドに振り分けるのに都合の良い形状であ
り、噴孔から主燃焼室に噴出し直進してきた火炎・燃料
は、案内凹部の前壁に突き当たって方向を変え該前壁に
案内されて両サイドに振り分けられて進むこととなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、火炎・燃料
の均一拡散を達成するためには、火炎・燃料の直進成
分と、直進成分と直交する方向へ振り分ける振り分け
成分、の両成分をいかに制御するかが重要になる。この
直進成分と振り分け成分の制御は、案内凹部の底壁部と
前壁部とを連ねる円弧面の曲率半径(以下、底隅Rと称
す)の大きさと、案内凹部の深さに大きく左右される。
【0007】例えば、案内凹部の深さを深くして底隅R
を小さくすると振り分け成分を大きくすることができる
が、このようにすると火炎・燃料が案内凹部の前壁部を
乗り越えにくくなって直進成分が小さくなり過ぎてしま
う。その結果、主燃焼室における両サイドでの燃焼は達
成されるが中央部及びその前方での燃焼は不十分にな
り、不均一燃焼になる。
【0008】一方、案内凹部の深さを前記と同じにして
底隅Rを大きくすると、火炎・燃料が案内凹部の前壁を
乗り越え易くなって直進成分は大きくなるが、逆に振り
分け成分が小さくなる。その結果、中央部及びその前方
での燃焼は十分に達成されるが、両サイド部での燃焼が
不十分になり、やはり不均一燃焼になってしまう。
【0009】本発明はこのような従来の技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明は、案内凹部の前壁
部の傾斜を中央から左右終端部に向かって緩やかにする
ことにより、主燃焼室での均一燃焼を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、以下の手段を採用した。本発明は、渦流室
から噴孔を介して主燃焼室に噴出される噴流が、ピスト
ン頂面に設けられた案内凹部に案内されて主燃焼室に拡
散される渦流室式ディーゼルエンジンの燃焼室構造にお
いて、前記案内凹部は、その始端部を前記噴孔の近傍に
配置し、始端部よりも噴流の流れ方向前方に噴流を左右
に分ける分岐部を備え、案内凹部の底壁部からピストン
頂面に連なる前壁部は傾斜面を有し、この傾斜面の傾斜
が分岐部から左右終端部に接近するにしたがって漸次緩
やかにされていることを特徴とする。
【0011】噴孔から噴出された火炎及び未燃焼燃料の
噴流はピストンの案内凹部に流れ込み、一塊になって前
進しようとするが、前方に設けられた分岐部で左右二手
に流れを分けられる。左右に分かれた噴流は案内凹部の
前壁部にぶつかりこれを乗り越えようとする。分岐部の
近傍では前壁部の傾斜がきついが、分岐部近くの噴流は
直進力が強いためその一部は乗り越えて直進する。但
し、乗り越える時にその直進力は弱められる。前壁部を
乗り越えられなかった噴流は前壁部に沿って案内凹部を
流れる。噴流は案内凹部の左右終端部に接近するにした
がって直進力が弱まっていくが、分岐部から遠ざかるに
したがって前壁部の傾斜が緩やかになるので、噴流は前
壁部を乗り越え易くなる。その結果、噴流はボアに対し
て均一に流れるようになり、火炎・燃料が主燃焼室の空
気と均一に混合し、未燃焼燃料は火炎により着火されて
主燃焼室で均一燃焼する。
【0012】本発明において、案内凹部の底壁部からピ
ストン頂面に連なる前壁部を構成する傾斜面は、直線的
な傾斜面だけでなく円弧面をも含む概念であり、前壁部
を円弧面で構成する場合には、円弧面の曲率半径を分岐
部から左右終端部に接近するにしたがって漸次大きくす
ることによって本発明は達成される。
【0013】本発明において、案内凹部の平面視形状と
してY字型や双葉型等を例示することができるが、特に
これに限定されるものではなく、これ以外の平面視形状
であっても本発明は成立する。
【0014】案内凹部の底壁部とピストン頂面との高さ
である案内凹部の深さは一定であってもよいが、案内凹
部の深さを分岐部から左右終端部に接近するにしたがっ
て漸次浅くしても本発明は成立する。
【0015】本発明は、前記構成に加えて、案内凹部に
分岐部から始端部に接近する方向に延びる仕切壁部を形
成し、この仕切壁部を噴孔近傍まで延ばしても構わな
い。このようにすると、ピストンが上死点より若干下方
に位置している時にも噴孔から噴射される噴流を案内凹
部に沿って流すことができるようになり、機関回転数の
高回転域においても噴流を常に安定して均一拡散させる
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
から図8の図面に基いて説明する。 〔第1の実施の形態〕図2はディーゼルエンジン(以
下、エンジンと略す)の燃焼室周りの断面図であり、図
1は同エンジンのピストン頂面の平面図である。
【0017】エンジンのシリンダブロック1に設けられ
たシリンダ2にはピストン3が往復摺動可能に収容され
ている。このシリンダ2の上部はシリンダブロック1の
上部に固定されたシリンダヘッド4によって閉塞されて
おり、ピストン3が上死点に達したときにピストン3と
シリンダヘッド4との間に主燃焼室5が形成される。
【0018】シリンダヘッド4には、渦流室6が設けら
れるとともに、吸気口と排気口をそれぞれ開閉する吸気
弁7と排気弁(図示せず)が取り付けられている。渦流
室6は噴孔8を介して主燃焼室5に連通可能であり、噴
孔8は図2に示すようにピストン3の直径方向の一端側
上方に位置している。そして、渦流室6から噴出される
噴流が噴孔8からピストン3の直径方向他端側に向かっ
て噴出されるようになっている。さらに、シリンダヘッ
ド4には渦流室6に臨んで燃料噴射ノズル9とグロープ
ラグ10が設けられている。
【0019】ピストン3の頂面には、吸気弁リセス11
と排気弁リセス12と案内凹部13とが凹設されてい
る。吸気弁リセス11は吸気弁7がピストン3と干渉し
ないようにするための凹部であり、排気弁リセス12は
排気弁がピストン3と干渉しないようにするための凹部
であり、いずれも平面視円形をなしている。
【0020】案内凹部13は平面視略Y字形に形成され
ており、その始端部13aを噴孔8の真下に位置させ、
ピストン3の直径方向に対して線対称をなすように二股
に分かれ、始端部13aの前方に分岐部14を備えてい
る。二股に分かれた案内凹部13の一方は分岐部14か
ら排気弁リセス12の中央部に向かって延び、他方は分
岐部14から吸気弁リセス11の周縁部に向かって延び
ている。
【0021】案内凹部13は、中央部分を占める平坦な
底壁部15と、案内凹部13の全周に形成され底壁部1
5とピストン3の頂面平坦部3aとを接続する円弧面
(傾斜面)からなる周壁部16とを備えている。
【0022】また、案内凹部13には、ピストン3の頂
面平坦部3aと同一高さの分岐部14から直径方向に沿
って始端部13aに向かって延び底壁部15に連なる仕
切壁部17が形成されている。仕切壁部17の端部は図
2に示すように噴孔8におけるシリンダ2の中心寄り端
部のほぼ真下に位置している。
【0023】図3(A),(B),(C),(D),
(E)はそれぞれ図1のA−A,B−B,C−C,D−
D,E−Eにおける断面図であり、これらの図から明ら
かなように、周壁部16の曲率半径は仕切壁部17から
遠ざかるにしたがって大きくされていて、R1>R2>R
3になっている。
【0024】次に、このディーゼルエンジンにおける主
燃焼室の作用を説明する。圧縮行程中にシリンダ2内の
空気が渦流室6内に流入して強い渦流が発生し、そこに
燃料噴射ノズル9から燃料を噴射して空気と混合し、着
火燃焼させる。この渦流室6において燃料の多くは燃焼
して火炎となるが、一部の燃料は燃焼されずに未燃焼燃
料として火炎と共に渦流室6から噴孔8を通って主燃焼
室5に噴出される。
【0025】噴孔8から噴出した火炎・燃料はピストン
3の案内凹部13に流れ込み、ピストン3の直径方向に
沿い一塊になって直進しようとするが、火炎・燃料の進
行方向前方に仕切壁部17及び分岐部14があり、この
仕切壁部17によって火炎・燃料は左右二つの流れに分
けられる。
【0026】左右二つに分けられた火炎・燃料はそれぞ
れピストン3の直径方向に沿って直進しようとするが、
その前方には案内凹部13の周壁部16(以下、案内凹
部13において噴流の直進方向前方側に位置する部分の
周壁部16を前壁部16aという)が存在するので、一
部は前壁部16aを乗り越えて直進するが、残りは前壁
部16aに案内されて案内凹部13の左右終端部13
b,13cに向かって流れる。
【0027】このように火炎・燃料が前壁部16aを乗
り越えて直進する流れと前壁部16aに沿って方向を変
える流れは、前壁部16aの全長に亘って連続的に生じ
ることとなる。
【0028】ところで、前述したように前壁部16aを
構成する円弧面は分岐部14に近いほど曲率半径が小さ
いので、分岐部14に近いほど左右への振り分け作用が
大きい。しかしながら、分岐部14に近いほど火炎・燃
料の直進力が強いので、振り分け作用の大きい分岐部1
4近傍においても火炎・燃料の一部は前壁部16aを乗
り越えて直進する。ただし、前壁部16aを乗り越える
際に火炎・燃料の直進力は弱められる。
【0029】一方、案内凹部13の左右終端部13b,
13cに向かって流れる火炎・燃料は左右終端部13
b,13cに接近するにしたがって直進力が弱くなる
が、分岐部14から遠ざかるにしたがって前壁部16a
を構成する円弧面の曲率半径が大きくなるので、分岐部
14から遠ざかるにしたがって火炎・燃料は前壁部16
aを乗り越え易くなり、前壁部16aの振り分け作用は
弱まる。
【0030】このように、前壁部16aの曲率半径を分
岐部14から遠ざかるにしたがって漸次大きくした結
果、火炎・燃料は案内凹部13によって左右に振り分け
られながらも、前壁部16aのほぼ全域部を乗り越えて
直径方向に沿ってほぼ同速度で直進するようになる。図
4はこの火炎・燃料の流れをイメージした模式図であ
る。
【0031】このように火炎・燃料は主燃焼室5を均一
拡散するようになり、噴孔8から火炎とともに噴出され
た未燃焼燃料は主燃焼室5内の空気と均一に混合され、
火炎により着火されて主燃焼室5において均一な燃焼が
行われるようになる。
【0032】主燃焼室5での均一燃焼は、エンジンの出
力を向上し、燃費を向上させる。また、火炎・燃料の均
一拡散は、燃料の過濃な部分をなくすとともに、主燃焼
室5における燃焼を早くするので、燃料の蒸し焼きがな
くなりパテキュレートや未燃ガスの発生を低減し、さら
に、HCやCOの発生を低減して、排気エミッションを
向上させる。
【0033】さらに、火炎・燃料の均一拡散により燃焼
が早くなるので、燃料噴射ノズル9からの燃料噴射のタ
イミングを遅らせることができ、その結果、燃焼騒音
(ノッキング)が低減する。
【0034】また、従来は噴孔から噴出された火炎・燃
料が均一拡散されず直進性が強かったため、主燃焼室の
中央部で燃焼が集中し易く、シリンダのほぼ中央部に位
置する吸排気弁間で局部的に高い熱負荷が加わっていた
が、この実施の形態の場合には、主燃焼室5で均一燃焼
が行われることによりシリンダヘッド4及びピストン3
の局部的熱負荷を緩和することができ、特に、シリンダ
2のほぼ中央部に位置する吸排気弁間のシリンダヘッド
4における温度を従来よりも16〜20度程度低く抑え
ることができる。その結果、シリンダヘッド4に亀裂、
変形等が生じなくなり、信頼性が向上する。
【0035】尚、図2において二点鎖線で示すピストン
3は燃料噴射終了時における位置を示しており、この時
に噴孔8から噴出された火炎・燃料が仕切壁部17に噴
出するようになっている。このように寸法設定しておく
と、燃料噴射終了の時点まで均一拡散、均一燃焼の作用
・効果を得ることができ、非常に好ましい。これは、燃
料噴射期間がクランク角で大きくなる高回転高負荷時に
特に有効であり、エンジンのほぼ全運転域で均一な拡散
燃焼を得ることができる。
【0036】尚、第1の実施の形態では、案内凹部13
の底壁部15の深さ(換言すれば、底壁部15からピス
トン3の頂面平坦部3aまでの高さ寸法)を底壁部15
の全域に亘って一定としているが、振り分け部14から
案内凹部13の左右両終端部13b,13cに進むにし
たがって底壁部15の深さを漸次浅くなるように設定し
てもよい。このようにすると、火炎・燃料の直進成分と
振り分け成分の制御を更に細かく設定することが可能で
ある。
【0037】〔第2の実施の形態〕次に、本発明の第2
の実施の形態について図5から図8の図面に基づいて説
明する。
【0038】図5は第2の実施の形態におけるピストン
頂面の平面図、図6はエンジンの燃焼室周りの断面図で
あり、それぞれ第1の実施の形態における図1、図2に
相当する図である。以下、第1の実施の形態と同一態様
部分には図中同一符号を付して説明を省略し、第2の実
施の形態が第1の実施の形態と相違する点についてだけ
説明する。
【0039】第2の実施の形態は、ピストン3の頂面に
設けられた案内凹部20が双葉型と称されるものに適用
した例である。図5に示すように、案内凹部20は平面
視が双葉形に形成されており、平面視略矩形をなす始端
部21が噴孔8のほぼ真下に配置され、始端部21の前
方に分岐部22を備え、分岐部22から仕切壁部23が
直径方向に沿って始端部21側へ延びている。
【0040】案内凹部20は、分岐部22及び仕切壁部
23を含む直径方向に対して線対称に形成されていて、
仕切壁部23を境にして左右の葉部24,25に分けら
れており、左右の葉部24,25はそれぞれ吸気弁リセ
ス31、排気弁リセス32の周縁部に向かって延びてい
る。但し、第2の実施の形態では吸気弁リセス31及び
排気弁リセス32はピストン3の頂面に設けられておら
ず、シリンダヘッド4に設けられている。
【0041】図8(A),(C),(D),(E),
(F),(G),(H)はそれぞれ図7のA−A、C−
C、D−D、E−E、F−F、G−G、H−Hにおける
断面図であり、図8(B)は図8(A)のB−B断面図
である。
【0042】始端部21の底壁部21aは、仕切壁部2
3に接近するにしたがって深さが浅くなる傾斜面で形成
されている。葉部24,25は、中央部分を占める平坦
な底壁部24a,25aと、底壁部24a,25aとピ
ストン3の頂面平坦部3aとを接続する円弧面からなる
周壁部24b,25bを備えている。
【0043】この第2の実施の形態においても、周壁部
24b,25bにおいて噴流の流れ方向前方側に位置す
る部分、即ち前壁部26の曲率半径Rは仕切壁部23か
ら遠ざかるにしたがって大きくされており、R4<R5
6になっている。尚、周壁部24b,25bの曲率半
径はF−F近傍で最大となり、それ以降は始端部21に
接近するにしたがって小さくなり、R6>R7>R8にな
っている。
【0044】また、この第2の実施の形態においても、
図6において二点鎖線で示すように、燃料噴射終了時に
噴孔8から噴出された火炎・燃料がピストン3の仕切壁
部23に噴出するように、寸法設定されている。
【0045】この第2の実施の形態によっても、第1の
実施の形態と同様の作用を得ることができ、主燃焼室に
おいて火炎・燃料を均一に拡散させることができ、均一
燃焼を達成することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
渦流室式ディーゼルエンジンにおいて、ピストン頂面に
設けられた案内凹部が、その始端部を噴孔の近傍に配置
し、始端部よりも噴流の流れ方向前方に噴流を左右に分
ける分岐部を備え、案内凹部の底壁部からピストン頂面
に連なる前壁部が傾斜面を有し、この傾斜面の傾斜を分
岐部から左右終端部に接近するにしたがって漸次緩やか
にしたことによって、噴孔から主燃焼室に噴出される火
炎・燃料をピストンのボアに対して均一に拡散させるこ
とができ、未燃焼燃料を主燃焼室の空気と均一に混合さ
せることができ、その結果、主燃焼室で未燃焼燃料を均
一燃焼させることができるという優れた効果が奏され
る。
【0047】そして、主燃焼室で均一燃焼が行われるこ
とにより、エンジンの出力向上、燃費向上、排気エミッ
ションの向上、燃焼騒音(ノッキング)の低減、ピスト
ン等への局部的熱負荷の緩和による信頼性向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る渦流室式ディーゼルエンジンの
燃焼室構造の第1の実施の形態に用いられるピストンの
平面図である。
【図2】 第1の実施の形態におけるディーゼルエンジ
ンの燃焼室周りの縦断面図である。
【図3】 第1の実施の形態のピストンの各部における
拡大断面図である。
【図4】 第1の実施の形態において火炎・燃料の流れ
を示す図である。
【図5】 本発明に係る渦流室式ディーゼルエンジンの
燃焼室構造の第2の実施の形態に用いられるピストンの
平面図である。
【図6】 第2の実施の形態におけるディーゼルエンジ
ンの燃焼室周りの縦断面図である。
【図7】 第2の実施の形態におけるピストンの要部拡
大平面図である。
【図8】 第2の実施の形態のピストンの各部における
拡大断面図である。
【符号の説明】
3 ピストン 3a ピストン頂面 5 主燃焼室 6 渦流室 8 噴孔 13 案内凹部 13a 始端部 13b,13c 左右終端部 14 分岐部 15 底壁部 16 周壁部 16a 前壁部 17 仕切壁部 20 案内凹部 21 始端部 22 分岐部 23 仕切壁部 24a,25a 底壁部 24b,25b 周壁部 26 前壁部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 渦流室から噴孔を介して主燃焼室に噴出
    される噴流が、ピストン頂面に設けられた案内凹部に案
    内されて主燃焼室に拡散される渦流室式ディーゼルエン
    ジンの燃焼室構造において、 前記案内凹部は、その始端部を前記噴孔の近傍に配置
    し、始端部よりも噴流の流れ方向前方に噴流を左右に分
    ける分岐部を備え、案内凹部の底壁部からピストン頂面
    に連なる前壁部は傾斜面を有し、この傾斜面の傾斜が分
    岐部から左右終端部に接近するにしたがって漸次緩やか
    にされていることを特徴とする渦流室式ディーゼルエン
    ジンの燃焼室構造。
  2. 【請求項2】 前記案内凹部における前壁部の傾斜面は
    円弧面で形成され、この円弧面の曲率半径が前記分岐部
    から左右終端部に接近するにしたがって漸次大きくされ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の渦流室式ディ
    ーゼルエンジンの燃焼室構造。
  3. 【請求項3】 前記案内凹部の底壁部とピストン頂面と
    の高さである案内凹部の深さが前記分岐部から左右終端
    部に接近するにしたがって漸次浅くされていることを特
    徴とする請求項1に記載の渦流室式ディーゼルエンジン
    の燃焼室構造。
  4. 【請求項4】 前記案内凹部には、前記分岐部から始端
    部に接近する方向に延びる仕切壁部が形成され、この仕
    切壁部が噴孔近傍まで延びていることを特徴とする請求
    項1に記載の渦流室式ディーゼルエンジンの燃焼室構
    造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002276371A (ja) * 2001-03-23 2002-09-25 Kubota Corp ディーゼルエンジンのうず室式燃焼室
JP2002276372A (ja) * 2001-03-23 2002-09-25 Kubota Corp ディーゼルエンジンのうず室式燃焼室
JP2002276370A (ja) * 2001-03-21 2002-09-25 Kubota Corp ディーゼルエンジンのうず室式燃焼室

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