JPH1033868A - ミシンの糸切れ検出装置 - Google Patents

ミシンの糸切れ検出装置

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JPH1033868A
JPH1033868A JP19740096A JP19740096A JPH1033868A JP H1033868 A JPH1033868 A JP H1033868A JP 19740096 A JP19740096 A JP 19740096A JP 19740096 A JP19740096 A JP 19740096A JP H1033868 A JPH1033868 A JP H1033868A
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JP
Japan
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thread
sewing
sewing machine
amount
breakage
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JP19740096A
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Shigeru Suzuki
鈴木  茂
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 あらゆる縫い目間隔においても、誤動作が発
生することなくかつ空縫い縫製距離を短くして、縫製品
質、作業性を向上させることができるミシンの糸切れ検
出装置を提供すること。 【解決手段】 ミシンの縫製中に下糸が下糸張力センサ
に接触するときに生じる接触圧力に基づいて、下糸が切
れたと判定した場合(S6でYes)、そのときの縫製
距離Lcを累計し、その累計された縫製距離が予め定め
られた糸切れ判定距離Lb以上となったと判定されたと
き(S9でYes)にミシンの駆動を停止する(S1
0)。一方、下糸が糸切れではないと判定された場合
(S6でNo)、それまでに累計された縫製距離Lcを
クリアし、S9にて糸切れであると判定されないように
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシンにおける上
糸または下糸の糸切れを検出するミシンの糸切れ検出装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ミシンの糸切れ検出装置とし
ては、糸繰り出し量を毎針検出し、毎針の糸繰り出し量
が所定の値以下になった場合に糸切れとするものや、糸
との接触圧力をバネの揺動や圧力センサを用いて毎針検
出し、毎針のバネの移動量や糸との接触圧力が所定の値
以下になった場合に糸切れとするものがあった。これら
の糸切れ検出装置は、縫い目間隔が小さい場合に糸繰り
出し量や糸との接触圧力が小さくなり検出が困難であっ
た。従って、実際に糸が切れていない場合でも糸切れと
判断したり、逆に、糸が切れているにも拘わらず糸切れ
と判断しないことがあった。
【0003】このため、糸切れ判定のための所定の針
数、例えば10針連続して糸切れ状態であると判断した
場合にミシンを停止するよう構成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、縫い目
間隔が大きい場合(例えば、縫い目間隔が10mm)、
連続縫製中に糸切れが発生してからミシンを停止させる
までに最大10mm*10針=100mmの糸なし縫
製、即ち空縫い縫製が行われてしまい、このため縫合さ
れていない針穴によって布地が痛めつけられ、縫製品質
が低下する問題があった。
【0005】また、縫い目間隔が大きい場合、加工布の
移動距離が長くなるため、糸切れによるミシン停止後の
再縫製時には、加工布の伸び等の影響により空縫いで空
けられた針穴からずれて縫い目が形成されてしまう場合
が多く、縫製品質が低下してしまう問題があった。
【0006】一方、逆に空縫い縫製距離を短くするため
に糸切れ判定のための針数を少なくすると、縫い目間隔
が小さい場合に糸繰り出し量や糸との接触圧力が小さく
なり、糸があるにも拘らず糸切れと判定してミシンを停
止させる誤動作が発生することがあった。このため、誤
動作に伴うミシン停止によるタイムロスが発生し、作業
性が著しく低下する問題があった。
【0007】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、あらゆる縫い目間隔において
も、誤動作が発生することなくかつ空縫い縫製距離を短
くして、縫製品質、作業性を向上させることができるミ
シンの糸切れ検出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1のミシンの糸切れ検出装置は、縫製中の糸
の状態を検出する糸状態検出手段と、前記糸状態検出手
段の信号に基づいて、糸切れ若しくは糸のたるみの有無
を判定する第1判定手段と、前記第1判定手段によって
糸切れ若しくは糸のたるみが発生したと判定されたとき
に、そのときの縫製量を累計し、前記第1判定手段によ
って糸切れ若しくは糸のたるみが発生していないと判定
されたときに、累計された縫製量をクリアする縫製量累
計手段と、前記縫製量累計手段によって演算された縫製
量が予め定められた基準縫製量以上となったときに、糸
が切れたと判定する第2判定手段と、前記第2判定手段
によって糸切れと判定されたときにミシンの駆動を停止
するミシン停止手段とを備えている。
【0009】従って、ミシンの縫製中に上糸または下糸
の状態が糸切れ若しくは糸がたるんでいると糸状態検出
手段によって検出し、その信号に基づいて、前記第1判
定手段が上糸または下糸が切れた若しくは糸がたるんだ
と判定した場合、縫製量累計手段によってそのときの縫
製量を累計し、第2判定手段によってその累計された縫
製量が予め定められた基準縫製量以上となったと判定さ
れたときにミシン停止手段によってミシンの駆動を停止
する。一方、前記第1判定手段によって上糸または下糸
が糸が切れた若しくは糸がたるんだ状態ではないと判定
された場合、それまでに前記縫製量累計手段によって累
計された縫製量をクリアし、前記第2判定手段によって
糸切れであると判定されないようにしている。
【0010】また、請求項2に記載のミシンの糸切れ検
出装置は、前記縫製量を縫製距離で構成している。
【0011】従って、前記縫製量累計手段では、前記第
1判定手段によって糸が切れた若しくは糸がたるんだ状
態であると判定された場合、縫製された縫製距離を累計
し、その累計された縫製距離が予め定められた基準縫製
量以上となったことを第2判定手段によって判定される
とミシンの駆動をミシン停止手段によって停止させるた
め、縫製間隔に関係なく実際の縫製距離に基づいて糸切
れを判定することができる。
【0012】また、請求項3に記載のミシンの糸切れ検
出装置は、前記縫製量を縫製針数で構成し、前記予め定
められた基準縫製量を、縫製間隔に対応する複数の基準
縫製針数で構成し、前記第2判定手段は、前記縫製量累
計手段によって演算された縫製針数が所定の縫製間隔に
対応する基準縫製針数以上となったときに、糸が切れた
と判定するようにしている。従って、前記縫製量累計手
段では、前記第1判定手段によって糸切れであると判定
された状態で縫製された縫製針数を累計し、その累計さ
れた縫製針数が予め定められた縫製間隔に対応する基準
縫製針数以上となったことを前記第2判定手段によって
判定されるとミシンの駆動をミシン停止手段によって停
止させるため、それぞれの縫製間隔に対応して糸切れの
有無を判定することができる。
【0013】また、前記糸状態検出手段として縫製中の
糸と接触してその接触圧力を検出する糸張力検出部で構
成し、前記糸張力検出部を、針板とボビンとの間で下糸
に接触するように配置している。従って、糸切れ検出装
置をミシン本体に収納することができ、更に下糸切れ発
生時においても下糸を残した状態でミシンを停止させて
縫製品質を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のミシンの糸切れ
検出装置を具体化した実施の形態について図面を参照し
ながら説明する。
【0015】図1は、本発明のミシンの糸切れ検出装置
を下糸切れ検出装置として実施する第1の実施形態に適
用した刺繍ミシンの外観図であり、図2は下糸経路を示
す外観構成図であり、図3はミシン制御装置50を示す
構成図である。尚、第1の実施形態は、縫製量として縫
製距離を用いたものである。
【0016】図1において、ミシンは大きく分けてミシ
ンアーム1とミシンベッド2とにより構成されている。
【0017】前記ミシンアーム1は、ミシン主軸10と
同軸に取り付けられ、ミシン主軸10を回動するミシン
モータ11と、ミシン主軸10の1回転により1回上下
動する縫い針12と、縫い針12の上死点に対応する角
度を0度としてミシン主軸10の回転角度を検出する主
軸回転センサ13とにより構成されている。更に、上糸
14は、糸巻き15から縫い針12を通して加工布16
に供給される。
【0018】前記ミシンベッド2の上面には、加工布1
6を保持する支持枠20と、支持枠20を図1に示すX
及びY方向にそれぞれ移動するXモータ21、Yモータ
22とが設けられている。
【0019】前記ミシンベッド2の下部には、図2に示
すように、針板30と、針板30の下方においてミシン
主軸10の1回転により一固定軸線の回りに2回転回動
する外釜31と、外釜31に対して回動自在に支持した
中釜32と、中釜32内にその中釜32に対して回動可
能に支持され下糸33が巻かれたボビン34とが設置さ
れている。更に、ボビン34は、中釜32内に嵌装し、
その回転方向には回転できないようにしたボビンケース
35内に収納されている。下糸33は針板30に空けら
れた針穴36を通して加工布16に供給される。
【0020】前記外釜31には、針穴36を通して縫い
針12により供給された上糸14を捕捉し、縫い針12
と協動して加工布16に縫い目を形成するための糸輪捕
捉器37が設置されている。
【0021】前記針板30の下面と前記外釜31との間
には、ミシンベッド2にその一端部が固定された片持ち
梁状に構成された糸張力検出部としての下糸張力センサ
40が設置されている。前記下糸張力センサ40は、外
釜31の回転面と略平行な部分をもつ基端平行部41及
び先端平行部42と、基端平行部41に対して下糸33
の経路側の方向に傾斜屈曲し、下糸33に常に接触する
よう配置された糸接触部43とによって構成されてい
る。また、基端平行部41の側面には、分極方向が互い
に逆向きとなるように、2枚の圧電セラミックスが張り
合わされて構成された圧電素子44が固着されている。
周知のように、圧電素子44は加えられる歪みに比例し
た電荷を発生する。尚、下糸張力センサ40は、縫製中
の糸の状態(糸が切れた、糸がたるんだ等)を検出する
糸状態検出手段として機能する。
【0022】従って、下糸33の接触によって糸接触部
43に生じた歪みは、基端平行部41を通して圧電素子
44に加えられ、圧電素子44には下糸33の接触圧
力、即ち下糸33の張力に相当した電荷が発生する。
【0023】前記ミシンベッド2の下部には、図3に示
すミシン制御装置50が設置されている。前記ミシン制
御装置50は、周知のCPU(中央処理装置)51と、
RAM(読み出し書き込みメモリ)52と、ROM(読
み出し専用メモリ)53と、前記圧電素子44が発生す
る電荷を電圧に変換する電荷増幅器54と、電荷増幅器
54の出力電圧をディジタル信号に変換してCPU51
に入力するA/Dコンバータ55と、フロピーディスク
に記憶された刺繍縫製時における刺繍枠20のX及びY
方向に対する毎針の移動量データを読み取るフロッピー
ディスクドライブで構成されたデータ入力装置56と、
前記基準縫製量としての糸切れ判定距離Lbを設定する
ための糸切れ判定距離入力スイッチ57とにより構成さ
れている。更に、CPU51は、図示しない駆動回路を
通してミシンモータ11、Xモータ21、Yモータ22
を駆動可能に構成されている。また、主軸回転センサ1
3が出力するミシン主軸10の回転角度がCPU51に
入力されるよう構成されている。
【0024】前記糸切れ判定距離入力スイッチ57は、
糸切れ判定距離Lbとしてmm単位で設定可能なディジ
タルスイッチにより構成されており、好ましくはボビン
ケース35の下糸引き出し部と針穴36の間の距離より
小さめの例えば15mm程度に設定される。
【0025】また、前記RAM52内には下糸なしの状
態で加工布が移動した縫製距離を示す糸なし縫製距離L
cを格納する糸なし縫製距離格納エリア58が設けら
れ、前記ROM53内には、下糸33の接触圧力に基づ
き下糸の有無を判定するための張力しきい値Tthが予
め格納されている。
【0026】次に、以上の如く構成された第1の実施形
態の下糸切れ検出装置の動作を図4に示すフローチャー
ト及び図5の波形図を参照して説明する。尚、以下の動
作は、CPU51がROM53に予め格納されたプログ
ラムを読み出し、実行することにより行われる。
【0027】まず始めに、図4に示すフローチャートの
ステップ1(以下、ステップをSで表す)において予め
データ入力装置56から刺繍縫製データ、即ち毎針の刺
繍枠20のX及びY方向に対する移動量データが読み込
まれ、RAM52に記憶される。次に、S2においてR
AM52内の糸なし縫製距離格納エリア58の糸なし縫
製距離Lcがゼロクリアされ、S3において図示しない
駆動回路を駆動することによりミシンモータ11が起動
され縫製が開始される。
【0028】S4では、RAM52に記憶されたX及び
Y方向の移動量データに基づき、ミシン主軸10の回転
に同期して、図示しない駆動回路を通してXモータ21
及びYモータ22が駆動され、支持枠20及び支持枠2
0に支持された加工布16が移動される。それと共に、
糸接触部43に対する下糸33及び上糸14の接触圧力
が圧電素子44によって検出され、電荷増幅器54及び
A/Dコンバータ55を経由して読み込まれ、RAM5
2に格納される。
【0029】ここで、図5は、ミシン主軸回転角度に対
する電荷増幅器54の出力電圧波形を示しており、ミシ
ン主軸回転角度30度〜120度において発生する電圧
波形60、61は加工布16の移動に伴う下糸33の引
き出し時に下糸33が糸接触部43に接触する圧力によ
り発生する電圧、ミシン主軸回転角度240度〜300
度で発生する電圧波形62、63は糸輪捕捉器37に補
足された上糸14が糸接触部43に接触する圧力により
発生する電圧である。
【0030】また、図5(a)及び(b)はそれぞれ縫
い目間隔が10mm、0.2mmの場合を示している。
図5(a)に示すように、縫い目間隔が10mmと大き
い場合は、下糸33が長く引き出されるため前記張力し
きい値Tthに比べて電圧波形60のレベルが大きく、
下糸切れの検出は容易である。しかし、縫い目間隔が
0.2mmと非常に小さい場合は、図5(b)に示すよ
うに、1針以上継続した前記張力しきい値Tthより小
さくなる縫い目(後述の縫い目エリア65)が発生する
ことがある。即ち、縫い目間隔が極端に小さい場合で
は、下糸33はボビン34側から毎針引き出されるわけ
ではなく、下糸33の伸びやボビン34の摩擦等の非線
形性の影響により、下糸がある程度消費されるまでは下
糸張力が張力しきい値Tthより小さい状態が続くので
ある。そして、下糸の消費によって下糸張力は徐々に大
きくなり、張力しきい値Tthより大きい張力が発生す
るようになる。図5(b)では下糸張力が張力しきい値
Tthより大きくなった縫い目(後述の縫い目66)に
おいて下糸が伸び切った状態となり、この時点でボビン
34がいっきに回転して0.2mmより多くの下糸が引
き出されている様子を示している。
【0031】次に、S5ではS4でRAM52に格納さ
れた接触圧力のうち、下糸33の引き出し位相に相当す
るミシン主軸回転角度30度〜120度における最大値
Tmaxが前記張力しきい値Tthと比較される。縫い
目間隔が10mmの場合の図5(a)の電圧波形60に
示すように、下糸33がある場合はS6においてTma
x≧Tthとなり下糸ありと判断され(S6でNo)、
S7に移行し、糸なし縫製距離Lcがゼロにクリアされ
て、S4に戻って再び次の縫い目の縫製が実行される。
一方、下糸切れが発生した場合は、図2において下糸3
3がボビンケース35を抜けた直後の縫い目で下糸33
がフリーとなるため、図5(a)の電圧波形64に示す
ように下糸張力はゼロ、つまりTmaxはゼロとなる。
それ故、S6ではTmax<Tthとなり(S6でYe
s)、下糸なしと判断されS8に移行し、糸なし縫製距
離格納エリア58の糸なし縫製距離Lcに今回のX及び
Y方向の移動量の大きさを累積し、S9に移行する。
【0032】S9では、糸なし縫製距離格納エリア58
に格納された糸なし縫製距離Lcと、糸切れ判定距離入
力スイッチ57より設定された糸切れ判定距離Lbとが
比較される。S9において、Lc≧Lb、即ち下糸なし
が連続する縫い目間隔の総和を示す糸なし縫製距離Lc
が設定された糸切れ判定距離Lb以上となった場合(S
9でYes)、最終的に下糸切れと判定し、S10にお
いてミシンモータ11が停止される。
【0033】一方、Lc<Lbの場合(S9でNo)、
即ち下糸なしであるにもかかわらず連続した下糸なしの
縫い目間隔の総和LcがLbに達していないときは、S
4に戻って再び次の縫い目の縫製が実行される。
【0034】例えば、Lb=15mmと設定された場
合、図5(a)に示す如く縫い目間隔が10mmの縫製
時には下糸なし( Tmax<Tth)の縫い目が2針
継続した場合にLc=20mmとなるので下糸切れと判
定されるのに対して、図5(b)に示す如く縫い目間隔
が0.2mmの縫製時には下糸なし( Tmax<Tt
h)の縫い目が75針継続した場合にLc=15mmと
なって下糸切れと判定されミシンが停止される。従っ
て、図5(b)のTmax<Tthが継続する縫い目エ
リア65に示すように、0.2mmといった非常に小さ
い縫い目間隔が原因で、下糸があるにも拘らず、S6に
おいて10針の間連続して下糸なしと判断されても、前
述のように下糸張力が大きくなって下糸33がボビン3
4側から引き出された縫い目66においてTmax≧T
thとなる下糸張力の電圧波形67が発生してS6で下
糸ありと判断され、S8で糸なし縫製距離Lcがゼロに
クリアされるため、下糸なしと誤判定してミシンを停止
することがない。
【0035】また、上述のように、ボビンケース35の
下糸引き出し部と針穴36の間の距離30mmに対し
て、下糸切れが発生した場合、下糸33なしの検出後、
糸なし縫製距離15〜20mm程度でミシンが停止され
るため、下糸33を10〜15mm残した状態で空縫い
することなくミシンを停止することができる。
【0036】尚、前記S6の処理工程は第1判定手段と
して機能し、前記S7及びS8の処理工程が縫製量累計
手段として機能し、前記S9の処理工程が第2判定手段
として機能し、前記S10の処理工程がミシン停止手段
として機能している。
【0037】次に、本発明のミシンの糸切れ検出装置に
おいて縫製量として縫製針数を用いた第2の実施形態の
刺繍ミシンについて説明する。
【0038】第2の実施形態の刺繍ミシンの外観図、下
糸経路を示す外観構成図及びミシン制御装置の構成図
は、それぞれ第1の実施形態の刺繍ミシンの図1、図2
及び図3とほぼ同一の構成である故、異なる部分の構成
についてのみ説明する。
【0039】第2の実施形態の刺繍ミシンは、第1の実
施形態の刺繍ミシンと比較して、図3に示した糸なし縫
製距離格納エリア58の代わりに図6に示す糸なし縫製
針数Nを格納する糸なし縫製針数格納エリア158、図
3に示した糸切れ判定距離入力スイッチ57の代わりに
図6に示す縫い目間隔しきい値入力スイッチ157及び
糸切れ判定針数入力スイッチ158のみが異なって、ミ
シン制御装置150として構成されている。
【0040】ここで、前記縫い目間隔しきい値入力スイ
ッチ157は、縫い目間隔の大小のしきい値を示す縫い
目間隔しきい値Poが設定可能なディジタルスイッチに
より構成されており、例えばPo=0.5mmとして設
定されている。
【0041】また、前記糸切れ判定針数入力スイッチ1
58は、縫い目間隔Pの値がPo以上、Po未満の時に
ついて、下糸なしの縫製が何針連続した場合に最終的に
下糸切れと判定するかをそれぞれ示す糸切れ判定針数N
1、N2が針数で設定可能なディジタルスイッチにより
構成されており、N1<N2となる値に設定され、縫い
目間隔しきい値Poを0.5mmとした場合、例えば、
N1=3、N2=15のように設定する。従って、N
1、N2が縫製間隔に対応する複数の基準縫製針数とな
る。
【0042】次に、以上の如く構成された第2の実施形
態の刺繍ミシンの動作を図7に示すフローチャートを参
照して説明する。ここで、図7におけるS1、S3〜S
6、S10の動作は上述した第1の実施形態の刺繍ミシ
ンのフローチャート図4と同一であるため、同一符号を
付し、その説明を簡略化する。
【0043】図7において、S1で刺繍縫製データが読
み込まれた後、S2ではRAM52内の糸なし縫製針数
Nがゼロクリアされる。次に、S3でミシンモータ11
が起動され、S4で加工布16が移動されると共に下糸
33及び上糸14の接触圧力が検出され、RAM52に
読み込まれる。続くS6において下糸33の糸切れの有
無が判断される。S6において、Tmax<Tth即ち
下糸の糸切れ無しと判断された場合(S6でYes)、
S18に移行し、糸なし縫製針数Nがインクリメントさ
れ、S19に移行する。一方、S6においてTmax≧
Tth即ち下糸ありと判断された場合(S6でNo)、
S17において糸なし縫製針数Nがゼロクリアされ、S
4に戻って、次の縫い目の縫製が続行される。
【0044】S19では、直前の縫い目間隔Pと、縫い
目間隔しきい値入力スイッチ157により読み込まれた
縫い目間隔しきい値Po、即ち0.5mmとが比較さ
れ、直前の縫い目間隔Pが0.5mm以上の場合(S1
9でYes)、S20に移行し、糸なし縫製針数Nが糸
切れ判定針数入力スイッチ158から読み込まれた糸切
れ判定針数N1即ち3と比較され、N≧3つまり下糸切
れの有りが3針以上継続した場合(S20でYes)、
S10においてミシンが停止される。
【0045】一方、S19において、直前の縫い目間隔
Pが0.5mm未満の場合(S19でNo)、S21に
移行し、糸なし縫製針数Nが、糸切れ判定針数入力スイ
ッチ158から読み込まれた糸切れ判定針数N2即ち1
5と比較され、N≧15つまり下糸なしが15針以上継
続した場合(S21でYes)、S10においてミシン
が停止される。S20、S21共にNがそれぞれN1、
N2に満たないときはS17と同様S4に戻って、次の
縫い目の縫製が続行される。
【0046】即ち、縫い目間隔が大きい場合、例えば、
0.5mm以上の場合には連続して3針の糸なしが検出
された場合にミシンを停止し、縫い目間隔が小さい場
合、例えば0.5mm未満の場合には連続して15針の
糸なしが検出された場合にミシンを停止する。
【0047】尚、前記S6の処理工程は第1判定手段と
して機能し、前記S17及びS18の処理工程が縫製量
累計手段として機能し、前記S19〜S21までの処理
工程が第2判定手段として機能し、前記S10の処理工
程がミシン停止手段として機能している。
【0048】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
ることなくその要旨を逸脱しない範囲において種々変形
して用いることが可能である。
【0049】例えば、本実施形態の下糸張力センサ40
は、針板30と外釜31の間で下糸33に常に接触する
位置に配置されるよう構成されているが、その必要はな
く、外釜31の回転に伴い下糸張力センサ40と下糸3
3とが間欠的に接触する位置に配置したり、下糸33に
接触可能な如何なる部分、例えば針穴36や釜止めに設
置して構成することも可能である。
【0050】また、本実施形態では下糸張力センサ40
の歪みを圧電素子44の圧電効果を用いて検出している
が、その代わりに歪みゲージの抵抗変化を用いて歪みを
検出するよう構成してもよい。
【0051】更に、本実施形態では図5に示すように、
下糸33の接触に対応するミシン主軸回転角度30度〜
120度の発生電圧波形60、61を用いて下糸33の
有無を検出するよう構成されているが、上糸14の接触
に対応するミシン主軸回転角度240度〜320度の発
生電圧波形62、63を用いて上糸14の有無を検出す
るよう構成してもよい。
【0052】また、本実施形態のように糸状態検出手段
として下糸33の接触圧力即ち張力を検出し、その張力
の大小により下糸の有無を検出するよう構成されている
が、ボビン34の回転を光学的、磁気的検出するエンコ
ーダやフォトカプラ等を設置して下糸33の繰り出しの
有無を検出し、下糸切れを検出するよう構成してもよ
い。
【0053】更に、本実施形態では針板30と外釜31
との間に下糸張力センサ40を設置して下糸切れを検出
するよう構成されているが、糸巻き15から縫い針12
に至る上糸14の経路中に上糸14の張力を検出する上
糸張力センサにより上糸14の張力の有無を検出した
り、上糸繰り出し量を光学的、磁気的に検出するエンコ
ーダやフォトカプラ等を設置して上糸14の繰り出しの
有無を検出し、上糸切れを検出するよう構成することも
可能である。
【0054】また、本実施形態では、糸切れ判定距離入
力スイッチ57により糸切れ判定距離Lbが、縫い目間
隔しきい値入力スイッチ157により縫い目間隔しきい
値Poが、糸切れ判定針数入力スイッチ158により糸
切れ判定針数N1、N2が、それぞれ入力されるよう構
成されているが、その代わりにデータ入力装置56を共
用して外部から入力するよう構成したり、予めROM5
3に格納するように構成してもよい。
【0055】更に、加工布16の移動は、本実施形態の
ようにX及びY方向に移動可能に構成する代わりに、半
径及び回転方向に移動するよう構成したり、1次元方向
にのみ移動させるよう構成したり、ミシンモータ11の
動力を用いて移動させる構成とすることも可能である。
【0056】また、本実施形態のディジタルスイッチ
は、可変抵抗、可変容量等のアナログ的なボリュームで
構成し、その抵抗値、容量値等に対応して値が設定され
るよう構成することも可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、請
求項1記載のミシンの糸切れ検出装置は、ミシンの縫製
中に上糸または下糸が切れたまたは糸がたるんだ状態を
糸状態検出手段の信号に基づいて、前記第1判定手段が
前述した状態であると判定した場合、縫製量累計手段に
よってそのときの縫製量を累計し、第2判定手段によっ
てその累計された縫製量が予め定められた基準縫製量以
上となったと判定されたときにミシン停止手段によって
ミシンの駆動を停止する。一方、前記第1判定手段によ
って上糸または下糸が糸切れではない、糸がたるんでい
ないと判定された場合、それまでに前記縫製量累計手段
によって累計された縫製量をクリアし、前記第2判定手
段によって糸切れであると判定されないようにしている
ため、縫い目間隔が小さい場合においても糸があるにも
拘らず糸なしと誤判断してミシンが停止するタイムロス
がなく、作業性が著しく向上する効果がある。
【0058】また、通常の場合の糸なし判定針数を小さ
めに設定することにより、縫い目間隔が大きい場合にお
いても空縫い縫製距離を短くでき、このため縫合されて
いない針穴によって布地が痛めつけられることがなく、
縫製品質が向上する効果がある。
【0059】また、請求項2に記載のミシンの糸切れ検
出装置は、前記縫製量累計手段では、前記第1判定手段
によって糸が切れた若しくは糸がたるんだ状態であると
判定された場合、縫製された縫製距離を累計し、その累
計された縫製距離が予め定められた基準縫製量以上とな
ったことを第2判定手段によって判定されるとミシンの
駆動をミシン停止手段によって停止されるため、縫製間
隔に関係なく実際の縫製距離に基づいて糸切れを判定す
ることができる。
【0060】また、請求項3に記載のミシンの糸切れ検
出装置は、前記縫製量累計手段では、前記第1判定手段
によって糸が切れた、または糸がたるんでいると判定さ
れた状態で縫製された縫製針数を累計し、その累計され
た縫製針数が予め定められた縫製間隔に対応する基準縫
製針数以上となったことを前記第2判定手段によって判
定されるとミシンの駆動をミシン停止手段によって停止
されるため、それぞれの縫製間隔に対応して糸切れの有
無を判定することができる。
【0061】また、請求項4に記載の糸切れ検出装置
は、前記糸状態検出手段として縫製中の糸と接触してそ
の接触圧力を検出する糸張力検出部で構成し、針板とボ
ビンとの間で下糸に接触するように配置しているため、
糸切れ検出装置をミシン本体に収納することができ、更
に下糸切れ発生時においても下糸を残した状態でミシン
を停止させて縫製品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の刺繍ミシンの外観図であ
る。
【図2】下糸経路を示す外観構成図である。
【図3】第1の実施形態のミシン制御装置の構成を示す
ブロック図である。
【図4】第1の実施形態の下糸切れ検出動作を示すフロ
ーチャートである。
【図5】ミシン主軸回転角度に対する電荷増幅器54の
出力電圧波形図であり、(a)は縫い目間隔が10m
m、(b)は縫い間隔が0.2mmの場合の電圧波形図
である。
【図6】第2の実施形態のミシン制御装置の構成を示す
ブロック図である。
【図7】第2の実施形態の下糸切れ検出動作を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
11 ミシンモータ 12 縫い針 14 上糸 30 針板 33 下糸 40 下糸張力センサ 50 ミシン制御装置 57 糸切れ判定距離入力スイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫製中の糸の状態を検出する糸状態検出
    手段と、 前記糸状態検出手段の信号に基づいて、糸切れ若しくは
    糸のたるみの有無を判定する第1判定手段と、 前記第1判定手段によって糸切れ若しくは糸のたるみが
    発生したと判定されたときに、そのときの縫製量を累計
    し、前記第1判定手段によって糸切れ若しくは糸のたる
    みが発生していないと判定されたときに、累計された縫
    製量をクリアする縫製量累計手段と、 前記縫製量累計手段によって演算された縫製量が予め定
    められた基準縫製量以上となったときに、糸が切れたと
    判定する第2判定手段と、 前記第2判定手段によって糸切れと判定されたときにミ
    シンの駆動を停止するミシン停止手段とを備えたことを
    特徴とするミシンの糸切れ検出装置。
  2. 【請求項2】 前記縫製量を縫製距離で構成したことを
    特徴とする請求項1に記載のミシンの糸切れ検出装置。
  3. 【請求項3】 前記縫製量を縫製針数で構成し、 前記予め定められた基準縫製量を、縫製間隔に対応する
    複数の基準縫製針数で構成し、 前記第2判定手段は、前記縫製量累計手段によって演算
    された縫製針数が所定の縫製間隔に対応する基準縫製針
    数以上となったときに、糸が切れたと判定するようにし
    たことを特徴とする請求項1に記載のミシンの糸切れ検
    出装置。
  4. 【請求項4】 前記糸状態検出手段として縫製中の糸と
    接触してその接触圧力を検出する糸張力検出部で構成
    し、 前記糸張力検出部を、針板とボビンとの間で下糸に接触
    するように配置したことを特徴とする請求項1に記載の
    ミシンの糸切れ検出装置。
JP19740096A 1996-07-26 1996-07-26 ミシンの糸切れ検出装置 Pending JPH1033868A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002336573A (ja) * 2001-05-18 2002-11-26 Barudan Co Ltd ミシンの糸切れ検出方法
CN104005189A (zh) * 2013-02-25 2014-08-27 Juki株式会社 双针缝纫机

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002336573A (ja) * 2001-05-18 2002-11-26 Barudan Co Ltd ミシンの糸切れ検出方法
CN104005189A (zh) * 2013-02-25 2014-08-27 Juki株式会社 双针缝纫机
CN104005189B (zh) * 2013-02-25 2018-02-06 Juki株式会社 双针缝纫机

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