JPH10332187A - 空調制御システム - Google Patents

空調制御システム

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JPH10332187A
JPH10332187A JP9144942A JP14494297A JPH10332187A JP H10332187 A JPH10332187 A JP H10332187A JP 9144942 A JP9144942 A JP 9144942A JP 14494297 A JP14494297 A JP 14494297A JP H10332187 A JPH10332187 A JP H10332187A
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JP
Japan
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feeling
air
comfort
index
pmv
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JP9144942A
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Tetsuya Matsuura
哲哉 松浦
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PMV指標に基づく客観性の高いかつ個人適
応が可能でユーザーフレンドリーな空調制御システムを
提供する。 【解決手段】 空調制御システムには、ユーザーの言葉
から温熱感に関する感性情報を検出するための感性情報
検出部(62)と、感性情報を変換して温熱感に関する
因子の負荷量を求める感性情報変換部(51)と、空調
空間の温度,湿度,風速等の物理的パラメータを検出す
る物理情報検出部(61)と、物理的パラメータを快適
方程式に代入してPMV指標を演算し、PMV指標や空
気温度,湿度等の制御目標を設定し、快適方程式中の透
湿係数を調節する機能を有する物理的パラメータ設定部
(52)と、空調機(54)を制御する空調機制御部
(53)とが配設されている。個人差の大きい透湿係数
のみを調節可能にすることにより、個人適応性の高い空
調制御システムを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、快適方程式から得
られるPMV指標に基づいて空調の制御を行うようにし
た空調制御システムに係り、特に個人に対する適応性の
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人間にとって快適な環境とは、建物・設
備機器などのハード面と人体の生理・心理などのソフト
面が絡み合っているため一概に定義することは難しい
が、「快適性」・「安全性」・「機能性」といった基本
的な要因が確保されている環境と言える。空調の側面か
ら考えると、快適な環境の実現に必要な技術水準の基本
的な第一段階は、暑さ寒さを取り除く単なる温度調整で
あり、第二段階としては、人間の皮膚感覚で感ずる生理
的欲求を満足させるような温度・湿度・気流・輻射の制
御である。現在の空調技術は、まさにこのあたりの問題
を扱っており、PMV指標の利用などが試みられてい
る。これからの段階としては、生活活動に最適な環境を
実現し、その環境下における人々に生理的にはもちろ
ん、心理的にも十分な満足度を与えることが必要になる
であろう。
【0003】ASHRAEでは、温熱環境の快適性を
「熱環境に対して満足感を表現できる心の状態」と定義
し、集団の80%以上の人々が満足すると表現できれ
ば、その環境は快適であると判定している。
【0004】人間の温熱感は、様々な要因が複雑に絡ん
で形成されるため定量的に評価することは難しいが、過
去から様々な手段が検討され、多くの温熱環境指標が提
唱されている。これらの指標は、大きく以下のように分
類される。
【0005】物理計測に基づく指標(グローブ温度計
など) 主観的・経験的なものに基づく指標(有効温度、不快
指数など) 人間の熱平衡式に基づく指標(PMV指標など) この中でも、ある温熱環境の快適性を温冷感として数値
で直接表現できるため、空調における温熱環境の評価方
法としてFangerによるPMV指標4)がよく用いられてい
る。
【0006】PMV(予測平均申告:Predicted Mean V
ote)指標は、人体における快適方程式を起点として、人
体の熱負荷と人間の温冷感を結びつけたものである。快
適方程式は、温度・湿度・気流・輻射の環境側の4つの
要素と、代謝量・着衣量・平均皮膚温度・汗による蒸発
の人体側の4つの要素により人体に関する熱平衡式をた
て、その式に人間が快適と感じるときの皮膚温度と発汗
による放熱量の式を代入して得られた式である。熱平衡
式は、次式で与えられる。
【0007】 H−Ed(m)−Esw−Ere−L=R+C (1) ここで、 H:人体の内部熱(=代謝量−外部仕事) Ed:皮膚表面からの不感蒸泄による熱損失 Esw:皮膚表面からの発汗蒸発による熱損失 Ere:呼吸による潜熱の熱損失 L:呼吸による顕熱の熱損失 R:着衣表面からの輻射による熱損失 C:着衣表面からの対流による熱損失 ここに、各放熱量算定式を組み入れ、さらに生理量とし
ての皮膚温および発汗蒸発による熱損失の快適条件を与
えると次式の快適方程式が得られる。
【0008】
【式2】
【0009】 ここで M:代謝量 [kcal/h] η:外部仕事の効率 ts :皮膚温度 [℃] Pa :環境の水蒸気圧 [mmHg ] ADu:人体の体表面積 [m2 ] ta :気温 [℃] tcl:着衣の表面温度 [℃] Icl:着衣量 [clo ] fcl:人体の着衣表面積率 tmrt :平均放射温度 [℃] hc :人体の対流熱伝導率 [kcal/m2 ・h・℃] H=M(1−η) 快適条件としての皮膚温度tsおよび皮膚からの熱損失
Eswは、実験的に次式で与えられる。
【0010】
【式3】
【0011】このような快適方程式を用いることによ
り、快適なための温熱条件の組み合わせが得られる。し
かし、快適方程式は、人体の環境との間に熱平衡がとれ
た状態での快適な温熱環境条件の組み合わせを示すだけ
で、ある温熱環境が温熱感覚的にどのような状態である
かは示すことができない。
【0012】そこで、人体と環境との熱の不平衡量を快
適方程式により人体への熱負荷として求め、それと人間
の温冷感を実験的に結びつけたPMV指標が用いられ
る。つまり、人間の温冷感は人体の熱負荷と関係がある
と考えるわけである。人体熱負荷Lは、快適時の皮膚温
度と発汗量を保つ人間に対する、内部発熱量と放熱量と
の差として定義され、次式で示される。
【0013】
【式4】
【0014】この熱負荷Lと温冷感を示すPMV指標値
Yとの関係は、実験的に次式が導かれている。
【0015】
【式5】
【0016】このようにPMV指標は、温熱環境を温冷
感の数値として示す。例えば、7段階評価で+3の時が
「暑い」、+2では「暖かい」、+1では「やや暖か
い」、0では「どちらでもない」、−1では「やや涼し
い」、−2では「涼しい」、−3では「寒い」というよ
うな温熱感覚に対応する。式からも判断できるように同
じPMV値を得るにもいろいろな組み合わせが存在す
る。また、ISO規格では、環境の快適性としてPPD
指標が10%以下であることを望ましいとしており、そ
れはPMV指標の−0.5から+0.5の範囲に相当す
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PMV
指標がその環境下におかれた人々のどれだけに許容され
るのかということを考えると、PMV指標は、単に快適
性を示す数値に過ぎない。そこで、別途PPD指標(予
測不満足率:Predicted Percentage of dissatisfied)
というある環境下での熱的に不満足に感じる人の割合を
定量的に予測する量が考えられている。たとえば、PM
V指標値が0の場合については、PPD指標は5%を示
すことが報告されており、これは、PMV指標で最も快
適性が高いとされる中立状態でさえ、必ず5%の人は不
満足になることを示している。したがって、PMV指標
による空調制御では、たとえPMV指標値が0(つま
り、快適状態を示す)であっても5%程度の人は、満足
しておらず何らかの不満を持っていることになる。
【0018】すなわち、PMV指標は、あくまで平均的
な温熱環境への満足度であり、個人的な評価には対応し
ていない。人体熱負荷とPMV指標値との対応が大量の
被験者データから求められているためである。つまり、
多人数が存在するような大規模空間において均一的に空
調を行う場合は、ある程度平均化された快適性指標値が
有効であると考えられるが、少人数の空間あるいは個人
の空間を対象とした空調では、平均化された快適性指標
よりもその使用者個人の満足度が重要と考えられ、この
個人の満足度に対応した空調制御が必要である。
【0019】本発明は、かかる点に鑑み、特に上記不感
蒸泄による熱損失(放熱量)Ed を算出するパラメータ
の中に個人差が大きく実験的にしか求められない皮膚の
透湿係数と呼ばれるパラメータがある点に着目してなさ
れたものであり、その基本的な目的は、皮膚の透湿係数
を調整することにより、使用者個人の温熱感に適合した
PMV値に応じて空調を行うことができる空気調和装置
の制御指標の設定方法を提供することにある。
【0020】さらに、本発明は、制御目標の設定の過程
において、このように人間にできるだけ機械を意識させ
ることなしに利用でき、快適性を高めるための情報処理
システムを構築することをも目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が講じた手段は、PMV指標を演算するために
使用する上記式(5)で一定値と仮定している透湿係数
mを調節しうる構成とすることで、ユーザーの個人差に
応じたPMV指標の演算を行う機能を有する空調制御シ
ステムを構成することにある。具体的には、請求項1〜
7に記載されている空調制御システムに関する手段を講
じている。
【0022】本発明の空調制御システムは、請求項1に
記載されているように、空調機(54)により制御され
る空調空間における人体の温熱感に関する物理的パラメ
ータを検出するための物理情報検出手段(61)と、上
記物理情報検出手段(61)の出力を受け、人体への熱
の入出量の平衡を記述する快適方程式に基づき、人体の
快適性を表すPMV指標Yを下記式
【0023】
【式6】
【0024】L=(M/ADu)・(1−η)−575m
・{43−0.061(M/ADu)(1−η)−Pa} (Mは代謝量、ηは外部仕事の効率 、Paは環境の水蒸
気圧、ADuは人体の体表面積、mは皮膚の透湿係数)か
ら算出するためのPMV指標演算手段(52a)と、上
記PMV指標の制御目標範囲を設定するための制御目標
設定手段(52b)と、上記PMV指標演算手段(52
a)により算出されたPMV指標が、上記PMV指標の
制御目標範囲にあるように上記空調機(54)の運転状
態を制御する空調機制御手段(53)と、上記PMV指
標演算手段(52a)が上記PMV指標を算出する際に
用いられる上記式中の皮膚の透湿係数mを調節するため
の透湿係数調節手段(52c)とを備えている。
【0025】請求項1の発明特定事項は、図1の実線部
分に記載されている。これにより、PMV演算手段(5
2a)によってPMV指標Yが演算される際に、PMV
指標Yを演算する上記式中の要素のうち個人差の大きい
透湿係数mのみが調節可能であるので、PMV指標Yに
基づいて空調制御を行うシステムの有する高い客観性と
いう長所は活かされ、かつ、個人適応性が向上する。
【0026】請求項2に記載されているように、請求項
1に記載の空調制御システムにおいて、空調機の使用者
の言葉のうち温熱感に関する感性情報を検出する感性情
報検出手段(62)と、上記感性情報検出手段(62)
で検出された感性情報が使用者の温熱感を決定する少な
くとも快適感を含む因子の負荷量を求める感性情報変換
手段(51)とをさらに備え、上記透湿係数調節手段
(52c)を、上記感性情報変換手段(51)で変換さ
れた因子の負荷量に応じ、PMV指標がその制御目標範
囲にある時に快適感の負荷量が閾値以上となるように上
記透湿係数mを補正するものとすることができる。
【0027】請求項2により付加された発明特定事項
は、図1の破線部分に示されている。請求項2により、
人の言葉に含まれる感性情報を利用して、使用者に機械
を意識させないいわゆるユーザーフレンドリーな空調制
御システムが得られる。
【0028】請求項3に記載されているように、請求項
2に記載の空調制御システムにおいて、上記因子に、快
適感,温冷感,乾湿感及び風速感を含ませることが好ま
しい。
【0029】請求項4に記載されているように、請求項
3に記載の空調制御システムにおいて、上記快適感,温
冷感,乾湿感,風速感の負荷量をそれぞれα1,α2,α3,
α4として、上記透湿係数調節手段(52c)を、上記
PMV指標Yが制御目標範囲内にあり、上記感性情報変
換手段(51)により求められる快適感の負荷量α1が
閾値qよりも低いときには、下記式 m=m+k1(q−α1 )・α2 (k1は係数) に基づき透湿係数mを変更するものとすることができ
る。
【0030】また、請求項5に記載されているように、
請求項3に記載の空調制御システムにおいて、上記快適
感,温冷感,乾湿感,風速感の負荷量をそれぞれα1,α
2,α3,α4 として、上記透湿係数調節手段(52c)
を、上記PMV指標Yが制御目標範囲外にあり、上記感
性情報変換手段(51)により求められる快適感の負荷
量α1 が閾値q以上のときには、下記式 m=m−k2・Y に基づき透湿係数mを変更するものとすることができ
る。
【0031】請求項4又は5により、現在の制御状態に
おけるPMV指標Y示している快適範囲とユーザーが感
じる快適範囲とが食い違っている場合に、PMV指標Y
を演算する際の透湿係数mが自動的の補正されるので、
ユーザー個人に適応した空調制御を行うシステムが形成
されていくことになる。
【0032】請求項6に記載されているように、請求項
2,3,4又は5に記載の空調制御システムにおいて、
上記物理情報検出手段(61)に少なくとも上記空調空
間の空気温度を含む物理的パラメータを検出する機能を
設け、上記制御目標設定手段(52b)に少なくとも上
記空気温度を含む物理的パラメータの制御目標値を設定
する機能をも設け、上記空調機制御手段(53)に少な
くとも上記空気温度を含む物理的パラメータがその制御
目標値になるように空調機(54)を制御する機能をも
設けることが好ましい。
【0033】請求項6により付加された発明特定事項
は、図1の点線部分に示されている。これにより、少な
くとも空気温度を含む空調空間の状態をユーザーの希望
する状態に維持しながら快適な空調状態を実現すること
が可能となる。
【0034】請求項7に記載されているように、請求項
6に記載の空調制御システムにおいて、上記制御目標設
定手段(52b)を、上記PMV指標Yが制御目標範囲
外にあり、上記感性情報変換手段(51)により求めら
れる快適感の負荷量が閾値qよりも低いときには、少な
くとも上記空気温度を含む物理的パラメータの制御目標
値を変更する機能をも設けることが好ましい。
【0035】これにより、空調制御システムのユーザー
フレンドリー性がさらに向上することになる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する前に、本発明の基本原理である上述のPMV
指標の詳細について説明する。
【0037】上述のように、PMV指標は、快適方程式
(1)を母体として実験的に導出された快適性を客観的
に表す数値であり、重要な価値を有するものである。し
かし、上述のようにPMV指標値が0の場合にも、5%
の人が不満足と感じているという事実から、快適性を構
成する要素全てを客観化できるものではなく、個人的な
ばらつきを持った要素があるはずである。
【0038】そこで、上述の快適方程式(1)を見直し
てみると、以前より快適方程式(1)中の不感蒸泄によ
る放熱量Ed については、客観化が困難であるという問
題が指摘されていた。ここで、不感蒸泄による放熱量E
d とは、人体の汗以外の成分たとえば血流等によって人
体の皮膚表面から***される熱量であり、温度・湿度等
の環境が定まるとほぼ一意的に定まるパラメータではな
く、個人の体質等によるばらつきが大きいということが
わかっている。
【0039】その点について、具体的に説明すると、Fa
ngerの快適方程式中での不感蒸泄放熱量は、次式(7) Ed =λ・m・ADu(Ps −Pa ) (7) で算出される。ただし、 λ:水の蒸発潜熱 [kcal/kg] m:皮膚の透湿係数 [kg/m2 ・h・mmHg ] Ps :皮膚温ts に対する水蒸気圧 [mmHg] Pa :環境の水蒸気圧 [mmHg] ADu:体表面積 [m2 ] である。
【0040】さらに、Fangerは、水の蒸発潜熱λを57
5[kcal/kg]、皮膚の透湿係数mを実験的に6.1×
10-4[kg/m2 ・h・mmHg ]とし、皮膚温tsに対
する水蒸気圧Ps を次式(8) Ps =1.92ts −25.3 (8) により算出している。よって、不感蒸泄放熱量Ed は、
次式(9) Ed =0.35ADu(1.92ts −25.3) (9) により算出されることになる。つまり、上述の式(5)
は、皮膚の透湿係数mを実験的に上述の値と仮定するこ
とにより得られたものであり、式(5)中には式(9)
により算出される蒸泄による放熱量Ed が含まれてい
る。
【0041】ここで、問題は、蒸発の駆動力となる湿度
勾配が、皮膚面での水蒸気圧Ps と環境の水蒸気圧Pa
とで定まるのに、伝達係数にあたるものが皮膚の透湿係
数mで与えられている点である。すなわち、式(7)に
おいて、水の蒸発潜熱λ,皮膚面での水蒸気圧Ps ,環
境の水蒸気圧Pa ,体表面積ADu等は客観的に定まる値
である。しかし、透湿係数mは個人差が大きい要素であ
り、上述のごとく実験的に求めてもあくまで多数の人の
平均的なものにすぎない。そして、この透湿係数mのば
らつきが、快適方程式から求められるPMV指標YとP
PD指標との矛盾を生ぜしめる比較的大きな原因になっ
ているものと推測される。
【0042】そこで、透湿係数mの変化によるPMV指
標Yへの影響を考えてみる。PMV指標Yは、上述の式
(6)によって算出される。また、式(6)中の熱負荷
Lは、式(5)によって表される。ここで、式(5)の
第2項係数の0.35を575×mにより置き換える
と、平均放射温度(=室温)とPMV指標値の関係を考
えた場合、図3のように透湿係数mの変化によりPMV
線図が平行移動することがわかる。
【0043】逆に言えば、このように透湿係数mを意図
的に変化させることにより、PMV指標において快適と
見なされる温度帯を移動できることになる。本実施形態
では、これを利用して、個人への適応を可能ならしめる
ものである。
【0044】すなわち、本実施形態では、下記式(1
0) L=(M/ADu)・(1−η)−575m ・{43−0.061(M/ADu)・(1−η)−Pa } (10) により人体負荷Lを算出し、上記式(6),(10)に
より、PMV指標Yを演算するようにしている。
【0045】図2は、本実施形態に係る感性情報の変換
技術を用いた空調制御システムの概念図である。同図に
おいて、実線は本実施形態の空調制御システムにおける
情報の流れを示し、破線は本実施形態及び従来の空調制
御システムについて共通するセンサ情報の流れを示す。
一方、点線は、従来の空調制御システムの設定方法を示
している。同図に示すように、本実施形態においては、
ユーザーの音声を認識して言語化されたユーザーの感性
情報を検出するための感性情報検出部(62)と、ユー
ザーの感性情報を分析して物理的パラメータに関する情
報に変換するための感性情報変換部(51)と、ユーザ
ーが希望する室温,湿度,風速等の物理的パラメータの
制御目標値T,H,Vを設定し、あるいは感性情報変換
部(51)で変換された情報に基づいてこれらの物理的
パラメータを設定するための物理的パラメータ設定部
(52)と、物理的パラメータ設定部(52)で設定さ
れた条件に応じて空調機(54)を制御する空調制御部
(53)と、空調機(54)の制御対象である空調空間
における温度,湿度等の物理情報を検出するセンサ等を
配設した物理情報検出部(61)とからなる。なお、物
理的パラメータ設定部((52)内にはカレンダー機能
が備えられていて、日時がわかるので、季節,着衣量,
着衣の種類,活動の種類等の条件は平均的なものと仮定
して自動的に設定され、かつ人体の身体的条件は平均的
なものとして自動的に設定されるので、上記式(1),
(2)中の人体の体表面積ADu,代謝量M,人体の着衣
表面面積率fclなどの各パラメータは自動的に設定され
るように構成されている。また、透湿係数mは、当初は
実験等から求めた平均的な値たとえば6.1×10-4
[kg/m2 ・h・mmHg ]程度に設定されている。ま
た、物理的パラメータ設定部(52)は、式(10)中
の透湿係数mを調節する透湿係数調節手段と、PMV指
標Yを演算するPMV指標演算手段と、PMV指標Yの
制御目標範囲や室温の制御目標値Tを設定する制御目標
設定手段とを併せた機能を備えている。
【0046】そして、空調制御部(53)により、温
度,湿度,風速等の物理的パラメータが制御目標値T,
H,Vになり、かつ、PMV指標Yが制御目標範囲(た
とえば−0.5<Y+0.5)内になるように、空調機
の動作が制御される。
【0047】次に、人間の言語情報からPMV指標Yを
修正しながら利用するようにした空調制御について説明
する。
【0048】現状の空調を考えた場合、空調機の使用者
の温熱感のような個人情報は、ユーザーによる設定温度
や設定風量などの設定値として得られる。この時、一般
ユーザーにとって室内設定温度や設定風量の具体的数値
自体には、あまり意味がない。例えば、ユーザーは現在
の室温が少し高いと感じれば、現在の室温を目安にして
それよりも何℃か低い温度を設定する。その程度は、現
在感じている暑さによって変化し、とても暑いのなら多
めに、少しだけ暑いのなら少なめに設定するであろう。
この動作を考えると、室内温度が何℃であるかや設定温
度を何℃にするかは、その数値自体が重要であるのでは
なく、あくまで目安でしかない。ユーザーにとっては、
温度という物理量は必要なく、暑いか暑くないかの感覚
的な満足感だけが重要なのである。温度という物理量を
必要としているのは、空調機であり、制御のためには物
理量としての温度が必要なのである。つまり、現状のイ
ンターフェースでは、人間側が機械に合わせるというス
タイルをとっている。
【0049】現状のインターフェースが人間が機械に合
わせることにより実現されるのであれば、当然機械が人
間側に合わせるような改良も求められるべきである。空
調機の場合には、人間が温熱環境に対して抱いている感
覚からコントロールすべき物理量を決定することが必要
となる。そこには、人間の感性情報を機械で扱えるよう
な物理量に変換するための技術が必要となる。そこで、
本実施形態では、図2に示すような感性情報の変換技術
を用いて空調制御システムを構築しているのである。
【0050】ここで、上記感性情報検出部(62)及び
感性情報変換部(51)の構成について説明する。上述
のように、本実施形態の空調制御システムにおいては、
人間の感性情報の取得は、音声認識技術を利用して行う
が、それは、人間にとって音声は特別な訓練も必要なく
最も容易に利用できるインターフェース手段の一つであ
るからである。ただし、究極的には、人間の自然な会話
などの全体から自動的に感性情報を取り出すことができ
ることが望ましいが、現状の音声認識技術では、相当高
いS/N比が必要であり、それを満足する音声収音技術
が現状では難しいことを考えると、複数の感性情報とし
ての感性表現語をコマンドとして用意するのが現実的で
ある。そこで、本実施形態では、言語化された感性情報
を音声認識技術により取得し、感性情報変換技術により
空調機が制御のために使える物理量に変化する。この点
について、以下、詳細に説明する。
【0051】本実施形態の感性情報変換部(51)にお
いては、ユーザの言葉を空調制御に関する物理的パラメ
ータとして把握するために以下の因子分析を行う。
【0052】温冷感や乾湿感を表す言葉を感性情報とし
て扱うためには、まずそれらの言葉の意味関係を調べな
ければならない。言葉の意味を数量的に把握するために
は、たとえばOsgoodにより提案されたSD法が知られて
いる。SD法は、“暑い−寒い”などの相反する形容詞
を両極とした段階尺度による評価手法である。SD法に
より得られる結果では、ある評価対象に対して同じよう
な内容を持つ形容語は、同じような評価値を持つはずな
ので正の高い相関値を示し、逆に正反対の意味を持つ形
容語は、負の高い相関値を示す。全く意味の異なる形容
語間では、相関がない。SD法による評価値を多人数
(最低100人以上は必要とされる)から集め因子分析
を行うと、言葉の中に含まれる基本因子が得られる。基
本因子は、言葉に関する評価値の分散を説明しうる最小
個の因子であり、ここで得られる因子が、感性情報の基
本要素と考えることができ、多次元意味空間を構成する
軸となる。
【0053】本実施形態においては、感性情報としての
温熱感の表現語が入力されるとき、その表現語の因子負
荷量が下記表1のように快適感α1 ・温冷感α2 ・乾湿
感α3 ・風速感α4 であるとする。
【0054】
【表1】
【0055】なお、温熱感に関する因子には、上記各因
子の他に季節感等の他の因子もあるが、季節感等の他の
因子は室内の温熱感には影響が小さいとして、本実施形
態における因子分析では無視することとする。
【0056】また、図4は、上記各因子と因子負荷量の
関係を示す図である。これらの因子を順にf1,f2,f3,
f4 と定義すると、感性情報xi は次式(11) Xi =α1i・f1 +α2i・f2 +α3i・f3 +α4i・f4 +ei (11) により示される。ここで、αmiは因子負荷量、ei は固
有の変動を示す独自因子である。
【0057】この式(11)により、用意されたすべて
の温熱感に関わる感性情報は、一意に定義される。この
ように感性情報は、因子分析によりその基本的構成要素
が明らかとなる。温熱感の因子分析結果を利用すれば、
ある温熱感に関わる感性表現語が与えられたときに環境
パラメータ(温度・湿度など)中の何をどのように調整
すべきかが明確になる。つまり、本実施形態の感性情報
変換部(51)においては、人の言葉に含まれる感性情
報の因子を分析して、人の言葉を上記因子f1,f2,f3,
f4 の負荷量αmiに変換するのである。
【0058】なお、このような人の言葉から温熱環境を
評価するための因子分析を行った具体例として、長町ら
の報告がある(Human Interface 1994 Vol.9 N&R,p.27-
32)。この報告によると都市のイメージスライドを刺激
として温熱感に関するSD法による調査とその因子分析
を行った結果、快適感・温冷感・乾湿感・季節感・風速
感の5つの因子を順にf1,f2,f3,f4,f5 として、下
記表2に示すような因子負荷量が得られている。
【0059】
【表2】
【0060】本実施形態においても、上記長町らの因子
分析と同様の因子分析結果に基づき、具体的な言葉から
各因子の負荷量α1,α2,α3,α4 を決定し、感性情報変
換部((51)内に上記表2と同様のテーブルを備えて
おくことができる。その場合、日本各地の方言や外国語
についてのテーブルを作成しておくこともできる。現実
に当該空調機の使用者が用いる言葉中の感性情報を物理
的パラメータに変換するためである。
【0061】次に、上記物理的パラメータ設定部(5
2)における物理的パラメータの設定方法について説明
する。
【0062】この物理的パラメータ設定部(52)は、
上述のように、式(10)中の透湿係数mを調節する透
湿係数調節手段と、PMV指標Yを演算するPMV指標
演算手段と、PMV指標Yの制御目標範囲や室温の制御
目標値Tを設定する制御目標設定手段とを併せた機能を
備えているので、以下の動作を行うことができる。
【0063】まず、感性情報によるコントロールを行う
ために感性情報の因子分析結果に対するPMV指標Yの
算出式の調整方法について説明する。感性情報変換部
(51)において快適感の因子負荷量によりユーザーの
快適感が類推できるので、物理的パラメータ設定部(5
2)では、その状態でのPMV指標Yがその制御目標範
囲(たとえば−0.5<Y<+0.5)内に入っている
か否かの判断を行う。ユーザーの快適感が良い状態であ
れば、算出されたPMV指標Yは制御目標範囲内にある
はずである。もし、制御目標範囲内に入っていないなら
ば、PMV指標モデルとユーザーの温熱感の間に隔たり
があることになりPMV指標算出式を補正しなければな
らないことになる。
【0064】そこで、温熱感表現語による感性情報の入
力が行われた場合、その時のPMV指標を計算する。P
MV指標Yと感性情報の快適感を比較し、次のような制
御を行う。
【0065】(i)PMV指標Yが制御目標範囲内にあ
り、快適感の負荷量α1 が閾値q(例えば0)より大き
い場合 この場合、PMV指標Yが制御目標範囲内にあり、ユー
ザーの快適感も良好であることから、現在の制御により
算出されるPMV指標Yがユーザーの温熱感に合致して
いることになる。したがって、PMV算出式(10)中
の透湿係数mの調整はしない。
【0066】(ii)PMV指標Yが制御目標範囲内にあ
り、快適感の負荷量α1 が閾値q(例えば0)より小さ
い場合 PMV指標Yが制御目標範囲内であるにも拘わらす、感
性情報から不快感が検出されているので、現在の制御に
より算出されるPMV指標Yがユーザーの温熱感とずれ
ていることになる。そこで、式(10)中の透湿係数m
の調整によりPMV指標Yの算出値を変化させる。変化
させる方向は、感性情報の温冷感の情報により、たとえ
ば以下の式(11) m=m+k1(q−α1)・α2 (11) により決定する。
【0067】(iii)PMV指標Yが制御目標範囲外にあ
り、快適感の負荷量α1 が閾値q(例えば0)より大き
い場合 この場合、PMV指標Yが制御目標範囲外であるにも拘
わらず感性情報の快適感が良好であるので、現在の制御
により算出されるPMV指標Yがユーザーの温熱感とず
れていることになる。そこで、算出されるPMV指標Y
が0に近づくように、下記式(12) m=m−k2・Y (12) により補正する。
【0068】(iv)PMV指標Yが制御目標範囲外にあ
り、快適感の負荷量α1 が閾値q(例えば0)より小さ
い場合 この場合、PMV指標Yが制御目標範囲外であり、感性
情報の快適感も同様に不快を示しているので、算出され
るPMV指標Yがユーザーの温熱感に合致しているか合
致していないかは不明である。そこで、PMV指標を算
出するための透湿係数mは変更せずに、温冷感・乾湿感
・風速感の各因子f2,f3,f4 の負荷量に応じた温度・
湿度・風速の設定値T,H,Vの変更を行えばよい。具
体的には、下記各式 T=T+k3・α2 (13) H=H+k4・α3 (14) V=V+k5・α4 (15) により、温度等の設定値の変更を行う。ただし、上記各
式において、k1,k2,k3,k4,k5はパラメータ調整のた
めの係数である。
【0069】上述のように、算出されたPMV指標Yが
ユーザーの快適感にマッチしていない場合に、単にPM
V指標Yの制御目標範囲を変更するのではなく透湿係数
mを変更するようにしているので、PMV指標Yを算出
する式(6),(10)中の客観的なパラメータを変更
することなくユーザーの個人的要素に左右されやすいパ
ラメータのみが変更される。よって、PMV指標Yに基
づく空調制御の長所を活かしつつ個人適応性の高い空調
制御を行うことができるのである。
【0070】特に、本実施形態では、PMV指標をベー
スにした空調機制御において、ユーザーの感性に応じた
温熱環境の実現が可能になる。すなわち、温熱環境にお
いてある感性情報が入力された時、その感性情報の因子
負荷量が分かれば、ユーザーが現状からどのような温熱
環境に変更を希望しているかが分かる。したがって、感
性情報の因子負荷量に応じた物理パラメータの変更を行
えばユーザーの希望の温熱環境の方向に変化する。例え
ば、温冷感に関する因子負荷量が大きいときは、温度の
コントロールをメインにする。乾湿感に関する因子負荷
量が大きければ、湿度コントロールをメインにする。こ
のようにして、本実施形態により、人間にできるだけ機
械を意識させることなしに空調機を利用でき、快適性を
高めるための空調制御システムを構築することができ
る。
【0071】なお、上記実施形態においては、室温,湿
度,風速の制御目標値T,H,Vを物理的パラメータ設
定部(52)で設定するようにしたが、本発明はかかる
実施形態に限定されるものではない。一般的な空調機で
は、室温の検出手段しか設けていないものが多いので、
室温のみを目標値に制御するようにしてもよい。その場
合にも、さらに湿度,風速等は、除湿器,加湿器,室内
ファンにより、PMV指標Yが制御目標範囲(たとえば
−0.5<Y<+0.5)に収束するように制御するこ
とができる。
【0072】ただし、加湿器,除湿器等を備えていない
ものにも本発明は適用できる。また、快適方程式からP
MV指標を演算する場合にも、センサ機能や設定機能を
備えていない物理的パラメータについては、平均値と仮
定すればよい。
【0073】なお、本発明は必ずしも音声を用いた感性
情報に基づく制御に限定されるものではなく、他の種類
の感性情報に基づく制御を行うものであってもよい。
【0074】また、快適感がよくないのにPMV指標Y
が制御目標範囲にある場合に人が透湿係数mを調整する
つまみを備えたものであってもよい。
【0075】
【発明の効果】請求項1〜7によれば、PMV指標に基
づいて空調制御を行うようにした空調制御システムにお
いて、PMV指標を算出する式中の個人差の大きい透湿
係数を調節しうるようにしたので、高い客観性と個人適
応性とを備えた空調制御システムの提供を図ることがで
きる。
【0076】特に、請求項2以下の請求項によれば、ユ
ーザーの発する言葉に含まれる温熱感に関する感性情報
に基づいて個人適応を行うようにしたので、ユーザーフ
レンドリーな空調システムの実現を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】発明の実施形態に係る空調制御システムの構成
を概略的に示すブロック図である。
【図3】発明の実施形態に係る透湿係数の調整によるP
MV指標の変化状態を示す図である。
【図4】発明の実施形態における人の温熱感に関する因
子と因子の負荷量との関係を示す図である。
【符号の説明】
51 感性情報変換部(感性情報変換手段) 52 物理的パラメータ設定部(透湿係数調節手段,P
MV指標演算手段,制御目標設定手段) 53 空調機制御部(空調機制御手段) 54 空調機 61 物理情報検出部(物理情報検出手段) 62 感性情報検出部(感性情報検出手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調機(54)により制御される空調空
    間における人体の温熱感に関する物理的パラメータを検
    出するための物理情報検出手段(61)と、 上記物理情報検出手段(61)の出力を受け、人体への
    熱の入出量の平衡を記述する快適方程式に基づき、人体
    の快適性を表すPMV指標Yを下記式 【式1】 L=(M/ADu)・(1−η)−575m・{43−
    0.061(M/ADu)(1−η)−Pa} (Mは代謝量、ηは外部仕事の効率 、Paは環境の水蒸
    気圧、ADuは人体の体表面積、mは皮膚の透湿係数)か
    ら算出するためのPMV指標演算手段(52a)と、 上記PMV指標の制御目標範囲を設定するための制御目
    標設定手段(52b)と、 上記PMV指標演算手段(52a)により算出されたP
    MV指標が、上記PMV指標の制御目標範囲にあるよう
    に上記空調機の運転状態を制御する空調機制御手段(5
    3)と、 上記PMV指標演算手段(52a)が上記PMV指標を
    算出する際に用いられる上記式中の皮膚の透湿係数mを
    調節するための透湿係数調節手段(52c)とを備えて
    いる空調制御システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の空調制御システムにお
    いて、 空調機の使用者の言葉のうち温熱感に関する感性情報を
    検出する感性情報検出手段(62)と、 上記感性情報検出手段(62)で検出された感性情報が
    使用者の温熱感を決定する少なくとも快適感を含む因子
    の負荷量を求める感性情報変換手段(51)とをさらに
    備え、 上記透湿係数調節手段(52c)は、上記感性情報変換
    手段(51)で変換された因子の負荷量に応じ、PMV
    指標がその制御目標範囲にある時に快適感の負荷量が閾
    値以上となるように上記透湿係数mを補正するものであ
    ることを特徴とする空調制御システム。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の空調制御システムにお
    いて、 上記因子には、快適感,温冷感,乾湿感及び風速感が含
    まれていることを特徴とする空調制御システム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の空調制御システムにお
    いて、 上記快適感,温冷感,乾湿感,風速感の負荷量をそれぞ
    れα1,α2,α3,α4 として、 上記透湿係数調節手段(52c)は、上記PMV指標Y
    が制御目標範囲内にあり、上記感性情報変換手段(5
    1)により求められる快適感の負荷量α1 が閾値qより
    も低いときには、下記式 m=m+k1(q−α1 )・α2 に基づき透湿係数mを変更することを特徴とする空調制
    御システム。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の空調制御システムにお
    いて、 上記快適感,温冷感,乾湿感,風速感の負荷量をそれぞ
    れα1,α2,α3,α4 として、 上記透湿係数調節手段(52c)は、上記PMV指標Y
    が制御目標範囲外にあり、上記感性情報変換手段(5
    1)により求められる快適感の負荷量α1 が閾値q以上
    のときには、下記式 m=m−k2・Y に基づき透湿係数mを変更することを特徴とする空調制
    御システム。
  6. 【請求項6】 請求項2,3,4又は5に記載の空調制
    御システムにおいて、 上記物理情報検出手段(61)は、少なくとも上記空調
    空間の空気温度を含む物理的パラメータを検出する機能
    を有し、 上記制御目標設定手段(52b)は、少なくとも上記空
    気温度を含む物理的パラメータの制御目標値を設定する
    機能をも有し、 上記空調機制御手段(53)は、少なくとも上記空気温
    度を含む物理的パラメータがその制御目標値になるよう
    に空調機(54)を制御する機能をも有することを特徴
    とする空調制御システム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の空調制御システムにお
    いて、 上記制御目標設定手段(52b)は、上記PMV指標Y
    が制御目標範囲外にあり、上記感性情報変換手段(5
    1)により求められる快適感の負荷量が閾値qよりも低
    いときには、少なくとも上記空気温度を含む物理的パラ
    メータの制御目標値を変更する機能をも有することを特
    徴とする空調制御システム。
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