JPH10331871A - 車両のクラッチ制御装置 - Google Patents

車両のクラッチ制御装置

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Publication number
JPH10331871A
JPH10331871A JP9138733A JP13873397A JPH10331871A JP H10331871 A JPH10331871 A JP H10331871A JP 9138733 A JP9138733 A JP 9138733A JP 13873397 A JP13873397 A JP 13873397A JP H10331871 A JPH10331871 A JP H10331871A
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JP
Japan
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clutch
fluid
pressure
valve
pressure reducing
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Application number
JP9138733A
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English (en)
Inventor
Yuichi Imani
雄一 今仁
Kazuya Taguchi
和也 田口
Takashi Ejima
貴志 恵島
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチを係合する際にレリーズシリンダの
内部圧力を除々に減圧するのに使用される減圧弁の寿命
を延ばし、装置の耐久性を向上する。 【解決手段】 クラッチ2を解放するためにレリーズシ
リンダ6に油を供給する増圧系には、ポンプ10とチェ
ック弁14を設け、クラッチ2を係合するためにレリー
ズシリンダ6から断続的に油を排出する減圧系には、係
合用の2つの常閉型電磁弁(第1・第2減圧弁)21,
22と、クラッチ2の係合状態を保持する常開型電磁弁
(第3減圧弁)23とを設ける。そして、クラッチ2を
係合する際には、第3減圧弁23を閉弁した状態で、第
1減圧弁21と第2減圧弁22とを交互に開弁すること
により、レリーズシリンダ6の油圧を除々に低下させ
る。この結果、第1,第2減圧弁21,22の動作回数
を低減して、その寿命を延ばすことができる。また、増
圧系には、増圧用の電磁弁を設けないので、従来装置に
対して、電磁弁を増加させることなく実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダ内の流体
圧によりクラッチを係合位置から解放位置又はその逆方
向へと変位させるアクチュエータを備え、該アクチュエ
ータのシリンダへの流体の給・排によりクラッチを解放
或いは係合させる車両のクラッチ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のクラッチ制御装置に
おいては、特公平3−9330号公報,特公昭62−2
9653号公報等に開示されているように、クラッチの
アクチュエータを構成するシリンダ(所謂レリーズシリ
ンダ)内の流体圧を増減するために、ポンプから吐出さ
れた高圧の流体をシリンダに供給して、シリンダ内の流
体圧を増圧する増圧用電磁弁(増圧弁)と、シリンダ内
の流体をリザーバに排出して、シリンダ内の流体圧を減
圧する減圧用電磁弁(減圧弁)との、2種類の電磁弁が
備えられている。また、アクチュエータは、シリンダ内
の流体圧を増圧すれば、クラッチ板を解放方向に変位さ
せ、シリンダ内の流体圧を減圧すれば、クラッチ板を係
合方向に変位させるように構成されている。このため従
来のクラッチ制御装置において、クラッチを解放する際
には、増圧弁が開弁され、クラッチを係合させる際に
は、減圧弁が開弁される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした従
来のクラッチ制御装置において、変速時やエンジン回転
の低下時等にクラッチを解放する際には、増圧弁を一旦
開弁すると、その後クラッチが解放されるまでその状態
を保持して、シリンダ内の流体圧を速やかに増圧させる
が、発進時や変速機のシフト位置切り替え後にクラッチ
を係合する際には、急激な係合により変速ショックを発
生させたり、エンジン負荷が急増してエンジンストール
が生じることのないよう、減圧弁を、パルス制御によっ
て断続的に開弁させて、シリンダ内の流体圧を除々に減
圧させる。
【0004】この結果、減圧弁は、その開閉回数、換言
すれば、通電・非通電の切り替え回数が、増圧弁に比べ
て著しく多くなり、その通電・非通電の切り替えによ
り、寿命が短くなるという問題があった。本発明は、こ
うした問題に鑑みなされたもので、クラッチ制御装置に
おいて、アクチュエータを構成するシリンダ内の流体圧
を除々に減圧するのに使用される電磁弁(減圧弁)の通
電・非通電の切り替え回数を減少させて、その電磁弁
(延いてはクラッチ制御装置)の耐久性を向上すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の車両のクラッチ制御装置
においては、制御手段がクラッチの係合要求を受けた際
に断続的に動作させる流体排出手段として、アクチュエ
ータのシリンダからの流体の排出経路を並列に形成する
複数の電磁弁が備えられる。そして、クラッチを係合す
る際には、制御手段が、その複数の電磁弁の一つを選択
的に開弁することにより、流体排出手段の動作時に通電
状態が切り替えられる電磁弁を、複数の電磁弁間で分散
させる。
【0006】このため、本発明によれば、流体排出手段
として減圧弁を一つ備えた従来装置に比べて、クラッチ
を係合するのに使用される電磁弁の通電・非通電の切り
替え回数を低減できる。この結果、本発明によれば、流
体排出手段の寿命を延ばし、装置の耐久性を向上するこ
とが可能になる。
【0007】ここで、制御手段は、クラッチを係合させ
る際に通電状態が切り替えられる電磁弁を複数の電磁弁
間で分散させることができればよく、具体的には、請求
項2に記載のように、クラッチを係合する際に断続的に
開弁させる電磁弁を順に切り替えるように構成してもよ
く、また請求項3に記載のように、クラッチを係合する
際に、変速機の変速比に応じて、開弁させる電磁弁を切
り替えるように構成してもよく、或いは、請求項4に記
載のように、クラッチを係合する際に、車両の発進時と
変速時とで、開弁させる電磁弁を切り替えるようにして
もよい。そして、これら請求項2〜請求項4のいずれに
記載の制御手段であっても、従来装置に比べて、クラッ
チ係合時に使用される電磁弁の通電・非通電の切り替え
回数を低減でき、上記効果を得ることができる。
【0008】また、流体排出手段においてシリンダ内の
流体を排出させる電磁弁は、複数であればよく、2個で
あっても、3個以上であってもよいが、その個数を増加
すればするほど、電磁弁の通電・非通電の切り替え回数
を減らし、各電磁弁の寿命を延ばすことができるもの
の、その個数を増加すれば、クラッチ制御装置の構成部
品が増加し、コストアップにつながるので、電磁弁の個
数としては、クラッチ制御装置の製造コストと、電磁弁
の寿命とを考慮して、適宜設定すればよい。
【0009】また、この減圧用の複数の電磁弁として
は、通電により閉弁する常開型の電磁弁であっても、通
電により開弁する常閉型の電磁弁であっても使用するこ
とができるが、この複数の電磁弁に常閉型の電磁弁を使
用する場合には、請求項5に記載のように、これら複数
の常閉型電磁弁に対して並列に、常開型電磁弁を設け、
制御手段を、クラッチの解放・係合制御実行時及び解放
制御終了後には、この常開型電磁弁を通電して閉弁状態
に保持し、クラッチの係合制御終了後は、この常開型電
磁弁への通電を遮断して開弁させるように構成すること
が望ましい。
【0010】つまり、減圧用の複数の電磁弁として、常
閉型の電磁弁を使用した場合、クラッチが解放した状態
で、クラッチ制御装置が故障すると、この電磁弁を開い
てクラッチを係合させることができず、その結果、車両
を走行させることができなくなるが、請求項5に記載の
ように、上記複数の電磁弁に対して並列に常開型電磁弁
を設けておけば、クラッチの解放・係合制御の際に、こ
の常開型電磁弁の通電・非通電を切り替える必要はある
ものの、クラッチ制御装置の電気系統が故障しても、こ
の常開型電磁弁によって、シリンダ内の流体圧を減圧し
て、クラッチを係合させることができ、延いては、車両
を走行させることが可能になる。つまり、請求項5に記
載の装置によれば、クラッチ制御装置故障時の安全性を
高めることができるようになるのである。
【0011】一方、流体供給手段としては、従来装置の
ように、高圧の流体を吐出するポンプと、このポンプか
ら吐出された高圧の流体をシリンダに供給するか否かを
切り替える電磁弁とから構成してもよいが、流体供給手
段は、クラッチの解放時にアクチュエータのシリンダ内
に流体を速やかに供給できればよいので、請求項6に記
載のように、ポンプとチェック弁とから構成してもよ
い。
【0012】つまり、流体供給手段をこのように構成し
ても、制御手段において、クラッチの解放時にポンプを
動作させるようにすれば、アクチュエータのシリンダに
は流体が供給されて、シリンダ内の流体圧を増圧できる
ことから、クラッチの解放を問題なく実行できる。
【0013】そして、この場合、従来のクラッチ制御装
置において、流体供給手段として使用していた増圧用の
電磁弁をチェック弁に変更し、余った電磁弁を、減圧用
の電磁弁に利用するようにすれば、増圧用及び減圧用の
電磁弁の総数を増加させることなく、流体排出手段とし
て2つの減圧用電磁弁を備えたクラッチ制御装置を実現
できることになり、本発明を、大幅なコストアップを招
くことなく実現できるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態につい
て説明する。まず図1は、本発明が適用された実施例の
クラッチ制御装置の構成を表す概略構成図である。
【0015】図1に示す如く、本実施例のクラッチ制御
装置は、車両の動力源であるエンジンから変速機に至る
動力伝達系に設けられたクラッチ2の係合・解放を制御
するためのものであり、レリーズフォーク4とレリーズ
シリンダ6とからなる周知のアクチュエータを備える。
レリーズフォーク4は、一端がクラッチ2に接続され、
他端がレリーズシリンダ6から突出されたロッドに接続
され、中央部が回動可能に固定された長尺状のものであ
り、レリーズシリンダ6からのロッドの突出量に応じて
クラッチ2内のクラッチ板の位置を変位させる。また、
クラッチ2は、図示しないばねによって係合方向に付勢
されており、レリーズシリンダ6は、内部の油圧によっ
て、この付勢力に対抗する付勢力を発生してロッドを変
位させることにより、レリーズフォーク4をクラッチ2
の解放方向に回動させて、クラッチ2を解放させる。
【0016】一方、レリーズシリンダ6には、シリンダ
内に流体(本実施例では油)を給・排して、その内部圧
力(油圧)を増・減圧するための油圧回路が接続されて
いる。この油圧回路は、レリーズシリンダ6に油を供給
してその内部圧力を増圧する流体供給手段としての増圧
系と、レリーズシリンダ6から油を排出してその内部圧
力を減圧する流体排出手段としての減圧系とからなる。
そして、増圧系は、モータ12により駆動されてリザー
バタンク8から油を汲み出し、レリーズシリンダ6側に
吐出するポンプ10と、ポンプ10から吐出された高圧
の油をレリーズシリンダ6に供給する逆流防止用のチェ
ック弁14と、から構成されている。尚、ポンプ10か
らチェック弁14に至る経路には、レリーズシリンダ6
側に供給する油圧が所定の上限圧力以上となったときに
開弁して、油をリザーバタンク8に戻し、レリーズシリ
ンダ6に供給する油圧を上限圧力以下に制限するリリー
フ弁16が設けられている。
【0017】また、減圧系は、レリーズシリンダ6内の
油をリザーバタンク8に戻す排出経路を夫々並列に形成
する3つの電磁弁(減圧弁)21〜23から構成されて
いる。そして、3つの減圧弁21〜23の内の2つ(第
1減圧弁及び第2減圧弁)21,22は、通電によりレ
リーズシリンダ6とリザーバタンク8とを連通し、非通
電時にはこれら各部の間を遮断する、常閉型の電磁弁か
ら構成され、もう一つの減圧弁(第3減圧弁)23は、
通電によりレリーズシリンダ6とリザーバタンク8との
間を遮断し、非通電時には、これら各部の間を絞りを介
して連通する、常開型の電磁弁から構成されている。
【0018】従って、本実施例のクラッチ制御装置にお
いては、減圧系を構成する各減圧弁21〜23を全て閉
弁状態にしておき、モータ12を駆動してポンプ10を
動作させれば、レリーズシリンダ6に油を供給してその
内部圧力を増圧することができ(この場合クラッチは解
放状態になる)、逆に、ポンプ10の動作を停止して、
減圧弁21〜23のいずれかを開弁させれば、レリーズ
シリンダ6から油を排出させてその内部圧力を減圧する
ことができる(この場合クラッチは係合状態になる)。
尚、上記3つの減圧弁21〜23の内、常開型電磁弁か
らなる第3減圧弁23は、車両の停車中や通常走行時、
或いは装置の故障時等に、クラッチを係合状態に保持す
るためのものであり、クラッチ制御実行時にクラッチ2
を係合させる際には、第3減圧弁23を通電することに
よりレリーズシリンダ6とリザーバタンク8との間を遮
断したうえで、第1減圧弁21と第2減圧弁22とのい
ずれかを利用して係合させる。
【0019】次に、モータ12,第1〜第3減圧弁21
〜23の動作は、制御手段としての制御装置30により
制御される。制御装置30は、CPU,ROM,RAM
等からなるマイクロコンピュータにより構成されてお
り、上記各部の通電・非通電を切り替えることにより、
クラッチ2の係合・解放を制御する。そして、その制御
のタイミングやクラッチ2の状態を検出するために、制
御装置30には、各種センサからの信号が入力される。
【0020】即ち、制御装置30には、クラッチ2のエ
ンジン側回転軸の回転数(つまりエンジン回転数)Ne
を検出するエンジン回転数センサ32,クラッチ2の変
速機側回転軸(中間軸)の回転数Ncを検出する中間軸
回転数センサ34,レリーズフォーク4の回転角度から
レリーズシリンダ6のストローク(レリーズフォークス
トローク)を検出するストロークセンサ36,変速機の
シフト位置を検出するシフト位置センサ38,運転者に
よるシフトレバーの操作を検出するシフトノブセンサ4
0,運転者によるアクセル操作を検出するアクセルセン
サ42,運転者によるブレーキ操作を検出するブレーキ
センサ44等が接続されている。
【0021】次に、制御装置30において実行されるク
ラッチの解放処理及び係合処理について説明する。尚、
クラッチ解放処理は、運転者が車両走行中にシフトレバ
ーを操作したとき(つまり変速時)や、車両の減速時に
エンジンストールが発生すると判断したとき等に実行さ
れ、クラッチ係合処理は、車両発進時や、車両走行中の
運転者のシフトレバー操作によって変速機のシフト位置
が切り替えられたとき等に実行されるものである。そし
て、これら各処理の実行前、つまり、車両の停車中や通
常走行時には、モータ12及び第1〜第3減圧弁21〜
23への通電は遮断されており、レリーズシリンダ6は
第3減圧弁23を介してリザーバタンク8に連通され
て、クラッチ2は係合状態に保持される。
【0022】図2(a)に示す如く、クラッチ解放処理
では、まずS110(Sはステップを表す)にて、開弁
状態にある第3減圧弁23への通電を開始して、第3減
圧弁23を閉弁させ、続くS120にて、モータ12へ
の通電を開始して、モータ12、延いてはポンプ10を
起動する。この結果、例えば、図3に示すように、車両
走行中に運転者がシフトレバーを操作して、変速機のシ
フト位置(変速比)を切り替える(図では3速から4速
に切り替える)場合には、第3減圧弁23及びモータ1
2が順に通電(オン)されて(時点t1)、レリーズシ
リンダ6に油が供給され、レリーズシリンダ6の内部油
圧が増圧されて、クラッチ2が係合状態から解放方向へ
と駆動される。
【0023】また、続くS130では、このクラッチ2
の変化状態を、ストロークセンサ36からの検出信号に
より監視し、その検出信号から得られるレリーズフォー
クストロークがクラッチ2の解放を表す値となったか否
かを判断する。そして、S130にて、レリーズフォー
クストロークからクラッチ2を解放できたと判断すると
(図3に示す時点t2)、S140にて、モータ12へ
の通電を遮断することにより、ポンプ10の動作を停止
させ、当該処理を終了する。
【0024】尚、この処理終了時には、第3減圧弁23
への通電は継続されているので、レリーズシリンダ6内
の油がリザーバタンク8側に排出されることはなく、そ
の内部圧力は高圧状態に保持され、クラッチ2は解放状
態に保持される。次に図2(b)に示す如く、クラッチ
係合処理では、まずS210にて、エンジン回転数セン
サ32で検出されたエンジン回転数Neと中間軸回転数
センサ34で検出された中間軸回転数Ncとが一致した
か否かによって、クラッチ2が係合したか否かを判断す
る。クラッチ係合処理開始直後には、クラッチ2が解放
状態になっており、エンジン回転数Neは中間軸回転数
Ncよりも高くなっているので、S210にて否定判断
されて、S220に移行する。
【0025】そして、S220では、前回、クラッチ2
を係合させるために開弁した減圧弁は、第1減圧弁21
であるか否かを判断し、前回開弁した減圧弁が第1減圧
弁21であれば、S230にて第2減圧弁22をオン−
オフ(通電−非通電)することにより、レリーズシリン
ダ6内の油を所定量だけ排出させる第2減圧弁22の駆
動処理を実行し、前回開弁した減圧弁が第1減圧弁21
でなければ、S240にて第1減圧弁21をオン−オフ
(通電−非通電)することにより、レリーズシリンダ6
内の油を所定量だけ排出させる第1減圧弁21の駆動処
理を実行する。
【0026】また、S230又はS240の駆動処理実
行後は、再度S210に移行し、クラッチ2が係合する
まで、上記処理を繰り返す。そして、S210にて、ク
ラッチ2が係合したと判断されると、S250に移行し
て、第3減圧弁23への通電を遮断して、第3減圧弁2
3を開弁し、当該処理を終了する。
【0027】ここで、S210〜S240の一連の処理
は、クラッチ2が係合状態になるまで、予め設定された
所定の制御パターンで、第1減圧弁21及び第2減圧弁
21を交互に開弁することにより、レリーズシリンダ6
内の油を除々に排出させるための処理である。つまり、
例えば図3に示すように、変速機のシフト位置が3速か
ら4速に切り替えられて、クラッチ減圧処理を開始した
直後(時点t3)には、第1減圧弁を一定時間開弁(オ
ン)させて、レリーズシリンダ6内の油圧を所定量だけ
大きく減圧させ、その後、所定周期で、第2減圧弁及び
第1減圧弁を交互に開弁(オン)させることにより、レ
リーズシリンダ6内の油圧を除々に減圧させ、更に、こ
の減圧により、クラッチ2が半係合状態となって、エン
ジン回転数Neが所定の変化割合以上で減少し始めると
(時点ta)、減圧弁の閉弁時間が長くなるように制御
パターンを切り替える。
【0028】そして、クラッチ係合処理では、S210
〜S240の処理により、エンジン回転数Neと中間軸
回転数Ncとが一致すると(時点t4)、クラッチ2が
係合したと判断して、第3減圧弁23への通電を遮断
し、第3減圧弁23を開弁させる。
【0029】以上説明したように、本実施例のクラッチ
制御装置においては、クラッチ2を係合させるための減
圧弁として、第1減圧弁21と第2減圧弁22との2つ
の電磁弁が備えられ、クラッチ2を係合する際には、こ
の2つの減圧弁21,22の通電状態が交互に切り替え
られる。このため、本実施例によれば、クラッチ係合用
に減圧弁を一つ備えた従来装置に比べて、減圧弁21,
22の通電状態の切り替え回数を半減することができ、
各減圧弁21,22の寿命を延ばし、クラッチ制御装置
の耐久性を向上できる。
【0030】また、本実施例では、レリーズシリンダ6
に油を供給する増圧系には、ポンプ10とチェック弁1
4とが備えられ、レリーズシリンダ6の油圧を増圧する
際には、モータ12への通電によりポンプ10を駆動す
るようにされている。従って、本実施例によれば、従来
装置において増圧系に配置される増圧用の電磁弁を使用
することなく、クラッチ2を解放させることができ、2
つの減圧弁21,22を用いてクラッチ2を係合させる
ために、電磁弁を増加する必要はない。つまり、本実施
例のクラッチ制御装置は、従来装置において一般に使用
されている増圧用の電磁弁を減圧弁として利用すること
ができるので、従来装置に対して、大幅なコストアップ
を招くことなく、実現できる。
【0031】また更に、本実施例では、常閉型の電磁弁
からなる2つの減圧弁21,22に対して、並列に、常
開型の電磁弁からなる第3減圧弁23を設けているた
め、これら各減圧弁21〜23への通電遮断時には、第
3減圧弁23を介して、レリーズシリンダ6をリザーバ
タンク8に連通させ、クラッチ2を係合状態に保持でき
る。このため、クラッチ制御装置が故障して減圧弁21
〜23を駆動できなくなったとしても、クラッチ2を係
合させて、車両を走行させることができ、安全性を向上
できる。
【0032】以上本発明の一実施形態について説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
種々の態様を採ることができる。例えば、上記実施例で
は、第1減圧弁21及び第2減圧弁22の通電の切り替
え回数(換言すれば動作回数)を平均化するために、ク
ラッチ係合処理において、レリーズシリンダ6の油圧を
一度減圧する度に、その減圧に使用する減圧弁を、第1
減圧弁21と第2減圧弁22とのいずれかに交互に切り
替えるようにしたが、例えば、図4(a)に示す如く、
クラッチ係合処理の実行時には、S220′にて、変速
機のシフト位置(換言すれば変速比)が、1速,3速,
5速のいずれかであるか、或いは、2速,4速,バック
のいずれかであるかを判断し、シフト位置が、1速,3
速,5速のいずれかであれば、第1減圧弁21を断続的
に通電することにより(S240)、レリーズシリンダ
6の油圧を除々に減圧させ、シフト位置が、2速,4
速,バックのいずれかであれば、第2減圧弁22を断続
的に通電することにより(S230)、レリーズシリン
ダ6の油圧を除々に減圧させるようにしてもよい。
【0033】また、例えば、図4(b)に示す如く、ク
ラッチ係合処理の実行時には、S220″にて、現在、
車両が停止しており、クラッチの係合により車両を発進
させる、発進モードであるか否かを判断し、現在、発進
モードであれば、第2減圧弁22を断続的に通電するこ
とにより(S230)、レリーズシリンダ6の油圧を除
々に減圧させ、現在、発進モードでなければ(つまり車
両走行中の変速時であれば)、第1減圧弁21を断続的
に通電することにより(S240)、レリーズシリンダ
6の油圧を除々に減圧させるようにしてもよい。
【0034】尚、図4(a),図4(b)は、図2
(b)に示したクラッチ係合処理のS220での判定処
理を上記のように変更したものであり、それ以外の処理
内容は、図2(b)に示したクラッチ係合処理と同様で
ある。また次に、上記実施例では、レリーズシリンダ6
に油を供給して、その内部圧力を増圧させる増圧系に
は、チェック弁14を設け、従来一般に使用されている
増圧用の電磁弁は使用しないものとして説明したが、図
5に示す如く、図1のチェック弁14の代わりに、増圧
用の電磁弁(増圧弁)50を設けた装置であっても、本
発明を適用すれば、減圧弁21,22の寿命を延ばし、
装置の耐久性を向上できる。
【0035】但し、このようにチェック弁14の代わり
に増圧弁50を設けたシステムでは、クラッチ解放処理
を、図6に示す如く実行するようにすればよい。即ち、
S110にて、第3減圧弁23を開弁させた後、S11
5で、増圧弁50を開弁させ、その後、S120にて、
モータ12への通電を開始して、ポンプ10を起動す
る。また、このポンプ10の起動により、クラッチ2が
解放され、S140にて、モータ12への通電を遮断す
ると、続くS145にて、増圧弁50を閉弁させる。こ
の結果、クラッチ2を解放させる際には、ポンプ10か
ら増圧弁50を介して、レリーズシリンダ6に油が供給
されることになる。尚、図6は、図2(a)に示したク
ラッチ解放処理に、増圧弁50を開・閉させるS11
5,S145の処理を追加したものであり、それ以外の
処理内容は、図2(a)に示したクラッチ解放処理と同
様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のクラッチ制御装置の構成を表す概略
構成図である。
【図2】 図1の制御装置にて実行されるクラッチ解放
処理及びクラッチ係合処理を表すフローチャートであ
る。
【図3】 車両走行中の変速時のクラッチの解放動作及
び係合動作を説明するタイムチャートである。
【図4】 図2に示したクラッチ係合処理の変形例を表
すフローチャートである。
【図5】 図1に示したクラッチ制御装置の変形例を表
す構成図である。
【図6】 図5に示したクラッチ制御装置において実行
されるクラッチ解放処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
2…クラッチ 4…レリーズフォーク 6…レリー
ズシリンダ 10…ポンプ 12…モータ 14…チェック弁
16…リリーフ弁 21…第1減圧弁(常閉型電磁弁) 22…第2減圧
弁(常閉型電磁弁) 23…第3減圧弁(常開型電磁弁) 30…制御装置 32…エンジン回転数センサ 34…中間軸回転数セ
ンサ 50…増圧弁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を給排可能なシリンダを備え、該シ
    リンダ内の流体圧によりクラッチを係合・解放させるア
    クチュエータと、 前記シリンダに流体を供給して前記流体圧を増圧するこ
    とにより、前記クラッチを解放位置に変位させる流体供
    給手段と、 前記シリンダ内の流体を排出して前記流体圧を減圧する
    ことにより、前記クラッチを係合位置に変位させる流体
    排出手段と、 前記クラッチの解放要求を受けると、前記クラッチが解
    放位置になるまで前記流体供給手段を連続的に動作させ
    て、前記クラッチを速やかに解放させ、前記クラッチの
    係合要求を受けると、前記クラッチが係合位置になるま
    で前記流体排出手段を断続的に動作させて、前記クラッ
    チを除々に係合させる制御手段と、 を備えた車両のクラッチ制御装置において、 前記流体排出手段を、前記シリンダからの流体の排出経
    路を並列に形成する複数の電磁弁から構成し、 前記制御手段を、前記クラッチを係合する際には、前記
    複数の電磁弁の一つを選択的に開弁することにより、前
    記流体排出手段の動作時に通電状態が切り替えられる電
    磁弁を前記複数の電磁弁間で分散させるように構成して
    なること、を特徴とする車両のクラッチ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記クラッチを係合す
    る際、断続的に開弁させる電磁弁を順に切り替えること
    を特徴とする請求項1に記載の車両のクラッチ制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記クラッチを係合す
    る際、前記クラッチに接続された変速機の変速比に応じ
    て、開弁させる電磁弁を切り替えることを特徴とする請
    求項1に記載の車両のクラッチ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記クラッチを係合す
    る際、車両の発進時と前記クラッチに接続された変速機
    の変速時とで、開弁させる電磁弁を切り替えることを特
    徴とする請求項1に記載の車両のクラッチ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記流体排出手段は、前記クラッチの係
    合時に選択的に開弁される複数の電磁弁として、通電に
    より開弁される常閉型電磁弁を備えると共に、更に、該
    複数の電磁弁に並列に、通電により閉弁される常開型電
    磁弁を備え、 前記制御手段は、前記クラッチの解放・係合制御実行時
    及び解放制御終了後には、前記常開型電磁弁を通電状態
    に保持し、前記クラッチの係合制御終了後は、前記常開
    型電磁弁への通電を遮断することを特徴とする請求項1
    〜請求項4いずれか記載の車両のクラッチ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記流体供給手段は、前記流体を加圧し
    て吐出するポンプと、該ポンプから吐出された流体を前
    記シリンダに供給し、前記シリンダ側からの流体の逆流
    を阻止するチェック弁と、から構成されることを特徴と
    する請求項1〜請求項5いずれか記載の車両のクラッチ
    制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107636340A (zh) * 2015-06-02 2018-01-26 舍弗勒技术股份两合公司 具有最小化泵损失的离合器操纵装置的液压***
JP2018080784A (ja) * 2016-11-17 2018-05-24 いすゞ自動車株式会社 クラッチ制御装置
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