JPH10330723A - 接着フィルム - Google Patents

接着フィルム

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JPH10330723A
JPH10330723A JP13802197A JP13802197A JPH10330723A JP H10330723 A JPH10330723 A JP H10330723A JP 13802197 A JP13802197 A JP 13802197A JP 13802197 A JP13802197 A JP 13802197A JP H10330723 A JPH10330723 A JP H10330723A
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Yuji Hasegawa
雄二 長谷川
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信司 武田
Takashi Masuko
崇 増子
Toshihiko Kato
利彦 加藤
Yasuhisa Odakawa
泰久 小田川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低応力・低温接着性のダイボンド用接着フィル
ムを提供する。 【解決手段】式(I)のテトラカルボン酸二無水物 【化1】 (n=2〜20の整数)を含むテトラカルボン酸二無水
物と、H2N−Q1−O−[Q2−O−]p−Q3−NH
2(II)(Q1、Q2及びQ3は炭素数1〜10のアルキレ
ン、pは0〜10の整数)のジアミン含むジアミン、と
を反応させて得られるポリイミド樹脂を含有してなる接
着フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC、LSI等の
半導体素子とリードフレームや絶縁性支持基板等の支持
部材の接合材料、すなわちダイボンディング用材料とし
て用いられる接着フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ICやLSIとリードフレームの
接合にはAu−Si共晶合金、半田あるいは銀ペースト
等が用いられている。Au−Si共晶合金は、耐熱性及
び耐湿性は高いが、弾性率が大きいため大型チップへ適
用した場合に割れやすいほか、高価である難点がある。
半田は安価であるものの、耐熱性が劣り、更に弾性率は
Au−Si共晶合金と同様に高く、大型チップへ適用が
困難である。いっぽう、銀ペーストは安価で、耐湿性が
高く、弾性率も上記3者の中では最も低く、350℃の
熱圧着型ワイヤボンダーに適用できる耐熱性も有するの
で、現在ハICやLSIとリードフレームの接着用材料
の主流である。しかし、近年ICやLSIの高集積化が
進み、それに伴ってチップが大型化しているなかで、I
CやLSIとリードフレームを銀ペーストで接合しよう
とする場合、銀ペーストをチップ全面に広げ塗布するに
は困難を伴う。
【0003】マイクロエレクトロニック マニュファク
チャリング アンド テスティング(MICROELECTRONIC M
ANUFACTURING AND TESTING 1985年10月)に、導電
性フィラーを熱可塑性樹脂に充填したダイボンド用の接
着フィルムが報告された。これは熱可塑性樹脂の融点付
近まで温度を上げ、加圧接着するものである。
【0004】また、本発明者らは、先に、特定のポリイ
ミド樹脂を用いた接着フィルム、及びこれに導電性フィ
ラーもしくは無機フィラーを含有するダイボンド用接着
フィルムを提案した(特開平6−145639号、特開
平7−228697号他)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記マイクロエレクト
ロニック マニュファクチャリング アンド テスティ
ングで報告された接着フィルムは、融点の低い熱可塑性
樹脂を選んで用いると接着温度を低くすることができ、
リードフレームの酸化等、チップに与えるダメージは少
なくてすむが、熱時接着力が低いのでダイボンド後の熱
処理(例えばワイヤボンド、封止工程等)に耐えられな
い。熱処理に耐えられる融点の高い熱可塑性樹脂を用い
ると、接着温度が高くなり、リードフレームが酸化等の
ダメージを受けやすい。
【0006】本発明者らが先に提案した接着フィルム
は、比較的低温で接着でき、かつ良好な熱時接着力をも
っている。しかし、近年使われ始めている銅リードフレ
ーム(酸化を受けやすい)や熱伝導性の低い絶縁性支持
基板(熱膨張が大きいため、加熱接合時に反りやすい)
への接合には、更に低い温度で接着できる接着フィルム
が強く望まれている。本発明は、ダイボンド用として42
アロイリードフレームに用いられるばかりでなく、銅リ
ードフレームにも好適に使用でき、更に絶縁性支持基板
にも好適に使用できる低応力・低温接着性の接着フィル
ムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I)
【化2】 (ただし、n=2〜20の整数を示す。)で表されるテ
トラカルボン酸二無水物が全テトラカルボン酸二無水物
の30モル%以上を含むテトラカルボン酸二無水物、と
式(II) H2N−Q1−O−[Q2−O−]p−Q3−NH2 (II) (ただし、Q1、Q2及びQ3は炭素数1〜10のアルキ
レンを示し、pは0〜10の整数を示す。)で表される
ジアミンが全ジアミンの10モル%以上を含むジアミン
を反応させて得られるポリイミド樹脂を含有してなる接
着フィルム、である。
【0008】上記接着フィルムは、上記ポリイミド樹脂
(A)100重量部に対して、更に(B)熱硬化性樹
脂:0〜200重量部、及び(C)フィラー:0〜80
00重量部を含有させて接着フィルムとすることもでき
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の接着フィルムに係るポリ
イミド樹脂の製造原料の一つである、式(I)のテトラ
カルボン酸二無水物としては、nが2〜5のとき、1,
2−(エチレン)ビス(トリメリテート二無水物)、
1,3−(トリメチレン)ビス(トリメリテート二無水
物)、1,4−(テトラメチレン)ビス(トリメリテー
ト二無水物)、1,5−(ペンタメチレン)ビス(トリ
メリテート二無水物)、nが6〜20のとき、1,6−
(ヘキサメチレン)ビス(トリメリテート二無水物)、
1,7−(ヘプタメチレン)ビス(トリメリテート二無
水物)、1,8−(オクタメチレン)ビス(トリメリテ
ート二無水物)、1,9−(ノナメチレン)ビス(トリ
メリテート二無水物)、1,10−(デカメチレン)ビ
ス(トリメリテート二無水物)、1,12−(ドデカメ
チレン)ビス(トリメリテート二無水物)、1,16−
(ヘキサデカメチレン)ビストリメリテート二無水物、
1,18−(オクタデカメチレン)ビス(トリメリテー
ト二無水物)、等があり、これら2種以上を併用しても
よい。
【0010】上記テトラカルボン酸二無水物は、無水ト
リメリット酸モノクロライド及び対応するジオールから
合成することができる。また、全テトラカルボン酸二無
水物に対して上記テトラカルボン酸二無水物の含まれる
量は、30モル%以上、好ましくは50モル%以上、更
に好ましくは70モル%以上である。30モル%未満で
あると、接着フィルムの接着時の温度が高くなり好まし
くない。
【0011】式(I)のテトラカルボン酸二無水物と共
に使用できるテトラカルボン酸二無水物としては、例え
ば、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ジ
フェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,
3′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水
物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プ
ロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、3,
4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水
物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無
水物、3,4,3′,4′−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、2,3,2′,3−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−
ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7
−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,
5−ナフタレン−テトラカルボン酸二無水物、1,4,
5,8−ナフタレン−テトラカルボン酸二無水物、
【0012】2,6−ジクロルナフタレン−1,4,
5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロル
ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水
物、2,3,6,7−テトラクロルナフタレン−1,
4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、フエナンスレ
ン−1,8,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ピ
ラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、
チオフエン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水
物、2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、3,4,3′,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、2,3,2′,3′−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)ジメチルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)メチルフェニルシラン二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン
二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ルジメチルシリル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−
テトラメチルジシクロヘキサン二無水物、p−フェニレ
ンビス(トリメリテート無水物)、
【0013】エチレンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、デカヒ
ドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二
無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−
ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカル
ボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−テ
トラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5
−テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロ
ブタンテトラカルボン酸二無水物、ビス(エキソ−ビシ
クロ〔2,2,1〕ヘプタン−2,3−ジカルボン酸二
無水物)スルホン、ビシクロ−(2,2,2)−オクト
(7)−エン2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水
物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘ
キサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス〔4−
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕ヘキサ
フルオロプロパン二無水物、4,4′−ビス(3,4−
ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフイド二無水
物、1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソ
プロピル)ベンゼンビス(トリメリット酸二無水物)、
1,3−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロ
ピル)ベンゼンビス(トリメリット酸二無水物)、5−
(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル
−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水
物、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカル
ボン酸二無水物等があり、2種類以上を混合して用いて
もよい。
【0014】本発明の接着フィルムに係るポリイミド樹
脂の製造原料の他の一つである、式(II) H2N−Q1−O−[Q2−O−]p−Q3−NH2 (II) (Q1、Q2及びQ3は炭素数1〜10のアルキレンであ
り、そのようなアルキレンとしては、メチレン、エチレ
ン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、
ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノ
ナメチレン、デカメチレン、プロピレン、ブチレン、ア
ミレン、ヘキシレン等があり、pは0〜10の整数であ
る。)で表される。上記の式(II)のジアミンは、全ジ
アミンに対して10モル%以上、好ましくは20モル%
以上、更に好ましくは30モル%以上が含まれるジアミ
ンとする。10モル%未満では、低応力、低温接着性の
特性を発揮できない。
【0015】上記式(II)の化合物の具体例としては、
2N−(CH23−O−(CH24−O−(CH23
−NH2、H2N−(CH23−O−(CH26−O−
(CH23−NH2、H2N−(CH23−O−(C
22−O−(CH22-O-(CH23-NH2、H2
−(CH23−O−(CH22−O−(CH22−O−
(CH22−O−(CH23−NH2等があり、2種類
以上を混合して用いてもよい。
【0016】上記式(II)とともに、他のジアミンを併
用することができる。併用できるジアミンとしては、
1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、
1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、
1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタ
ン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナ
ン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウ
ンデカン、1,12−ジアミノドデカン等の脂肪族ジア
ミン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、3,3′−ジアミノジフ
ェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′
−ジアミノジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフ
ェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、
3,3′−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、3,
4′−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、4,4′
−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、3,3′−ジ
アミノジフェニルスルホン、3,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、3,3′−ジアミノジフェニルスルフイド、3,
4′−ジアミノジフェニルスルフイド、4,4′−ジア
ミノジフェニルスルフイド、
【0017】3,3′−ジアミノジフェニルケトン、
3,4′−ジアミノジフェニルケトン、4,4′−ジア
ミノジフェニルケトン、2,2−ビス(3−アミノフェ
ニル)プロパン、2,2′−(3,4′−ジアミノジフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘ
キサフルオロプロパン、2,2−(3,4′−ジアミノ
ジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,
3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3′-(1,
4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスア
ニリン、3,4′-(1,4−フェニレンビス(1−メ
チルエチリデン))ビスアニリン、4,4′-(1,4
−フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニ
リン、2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフエノキシ)
フエニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル)スルフイド、ビス(4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルフイド、ビス
(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、
ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホ
ン等の芳香族ジアミンを挙げることができる。
【0018】テトラカルボン酸二無水物とジアミンの縮
合反応は、有機溶媒中で行う。この場合、テトラカルボ
ン酸二無水物とジアミンは等モル又はほぼ等モルで用い
るのが好ましく、各成分の添加順序は任意である。用い
る有機溶媒としては、ジメチルアセトアミド、ジメチル
ホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルホスホリルアミド、m−ク
レゾール、o−クロルフェノール等がある。
【0019】反応温度は80℃以下、好ましくは0〜5
0℃である。反応が進行するにつれ反応液の粘度が徐々
に上昇する。この場合、ポリイミドの前駆体であるポリ
アミド酸が生成する。
【0020】ポリイミドは、上記反応物(ポリアミド
酸)を脱水閉環させて得ることができる。脱水閉環は1
20℃〜250℃で熱処理する方法や化学的方法を用い
て行うことができる。120℃〜250℃で熱処理する
方法の場合、脱水反応で生じる水を系外に除去しながら
行うことが好ましい。この際、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等を用いて水を共沸除去してもよい。なお、本発
明においてポリイミド樹脂とは、ポリイミド及びその前
駆体を総称する。ポリイミドの前駆体には、ポリアミド
酸のほか、ポリアミド酸が部分的にイミド化したものが
ある。
【0021】化学的方法で脱水閉環させる場合は、閉環
剤として無水酢酸、無水プロピオン酸、無水安息香酸の
酸無水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボ
ジイミド化合物等を用いる。このとき必要に応じてピリ
ジン、イソキノリン、トリメチルアミン、アミノピリジ
ン、イミダゾール等の閉環触媒を用いてもよい。閉環剤
又は閉環触媒は、テトラカルボン酸二無水物1モルに対
し、それぞれ1〜8モルの範囲で使用するのが好まし
い。
【0022】また、接着力を向上させるため、ポリイミ
ド樹脂にシランカップリング剤、チタン系カップリング
剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリ
コーン系添加剤等を適宜加えてもよい。
【0023】本発明の接着フィルムは、上記ポリイミド
樹脂に熱硬化性樹脂及び/又はフィラーを含有させて接
着フィルムとすることもできる。熱硬化性樹脂を用いる
場合に、熱硬化性樹脂(B)としてはエポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂及び硬化促進剤を含有する樹脂、あるいは
1分子中に少なくとも2個の熱硬化性イミド基を有する
イミド化合物から選ぶ。
【0024】熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂及び硬化促進剤を含む熱硬化性樹脂を用いる
場合の接着フィルムは、(1) 式(I)のテトラカルボン
酸二無水物が全テトラカルボン酸二無水物の30モル%
以上を含むテトラカルボン酸二無水物と、式(II)のジ
アミンが全ジアミンを10モル%以上を含むジアミンと
を反応させて得られるポリイミド樹脂(A);100重
量部、エポキシ樹脂;0〜200重量部、フェノール樹
脂;エポキシ樹脂100重量部に対し、0〜150重量
部、及び硬化促進剤;エポキシ樹脂100重量部に対
し、0〜50重量部、を有機溶媒に溶解し、(2) ベース
フィルム上に塗布し、加熱する、ことにより製造でき
る。
【0025】熱硬化性樹脂が、1分子中に少なくとも2
個の熱硬化性イミド基を有するイミド化合物である場合
は、(1) 式(I)のテトラカルボン酸二無水物が全テト
ラカルボン酸二無水物の30モル%以上を含むテトラカ
ルボン酸二無水物と、式(II)のジアミンが全ジアミン
を10モル%以上を含むジアミンとを反応させて得られ
るポリイミド樹脂(A);100重量部、及び1分子中
に少なくとも2個の熱硬化性イミド基を有するイミド化
合物;0〜200重量部、を有機溶媒に溶解し、(2) ベ
ースフィルム上に塗布し、加熱する、ことにより製造さ
れる。
【0026】フィラーを含有させる場合、フィラー
(C)としては、銀粉、金粉、銅粉等の導電性フィラ
ー、シリカ、アルミナ、チタニア、ガラス、酸化鉄、セ
ラミック等の無機物質フィラー等がある。
【0027】フィラー含有の接着フィルムは、ポリイミ
ド樹脂を有機溶媒に溶解後、フィラーを加え、必要に応
じ他の成分を加え、混合・混練する。得られたペースト
状混合物を、ベースフィルム上に均一に塗布し、加熱し
て製造する。
【0028】なお、熱硬化性樹脂を含有させた接着フィ
ルムは、熱時の剪断接着力が高くなる特徴がある。しか
し、熱時のピール接着力は逆に低下するので、使用目的
に応じて、熱硬化性樹脂含有又は非含有の接着フィルム
とし、使い分けるとよい。なお、ここで、熱硬化性樹脂
とは、加熱により3次元的網目構造を形成し、硬化する
樹脂のことである。
【0029】熱硬化性樹脂を含有させる場合、熱硬化性
樹脂の量は、ポリイミド樹脂(A)100重量部に対し
0〜200重量部、好ましくは0〜100重量部とす
る。200重量部を越えるとフィルム形成性が悪くな
る。
【0030】熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂及び硬化促進剤を含有する樹脂を選ぶ場合
に、用いられるエポキシ樹脂は、分子内に少なくとも2
個のエポキシ基を含むもので、硬化性や硬化物特性の点
からフェノールのグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂
が好ましい。このような樹脂としては、ビスフェノール
A、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、ビスフェ
ノールFもしくはハロゲン化ビスフェノールAとエピク
ロルヒドリンの縮合物、フェノールノボラック樹脂のグ
リシジルエーテル、クレゾールノボラック樹脂のグリシ
ジルエーテル、ビスフェノールAノボラック樹脂のグリ
シジルエーテル等が挙げられる。エポキシ樹脂の量は、
ポリイミド樹脂100重量部に対し0〜200重量部、
好ましくは0〜100重量部で、200重量部を越える
とフィルム形成性が悪くなる。
【0031】用いられるフェノール樹脂は、分子中に少
なくとも2個のフェノール性水酸基を有するもので、こ
のような樹脂としては例えば、フェノールノボラック樹
脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボ
ラック樹脂、ポリ−p−ビニルフェノール、フェノール
アラルキル樹脂等が挙げられる。フェノール樹脂の量
は、エポキシ樹脂100重量部に対して0〜150重量
部、好ましくは0〜120重量部である。150重量部
を越えると硬化性が不十分となる。
【0032】硬化促進剤は、エポキシ樹脂を硬化させる
ために用いられるものであれば特に制限はない。このよ
うなものとしては例えば、イミダゾール類、ジシアンジ
アミド誘導体、ジカルボン酸ジヒドラジド、トリフェニ
ルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェ
ニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール−
テトラフェニルボレート、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7−テトラフェニルボレー
ト等が用いられる。これらは、2種以上を併用してもよ
い。硬化促進剤の量はエポキシ樹脂100重量部に対
し、0〜50重量部、好ましくは0〜20重量部で、5
0重量部を越えると保存安定性が悪くなる。
【0033】上記接着フィルムの製造の際に用いる有機
溶媒は、材料を均一に溶解、混練又は分散できるもので
あれば制限はなく、例えば、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチル
スルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、トルエン、ベンゼン、キシレン、メチルエチルケト
ン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブアセテート、ブチルセロソルブ、ジオキサン等
がある。
【0034】熱硬化性樹脂として、1分子中に少なくと
も2個の熱硬化性イミド基を有するイミド化合物を使用
する場合、その化合物の例としては、オルトビスマレイ
ミドベンゼン、メタビスマレイミドベンゼン、パラビス
マレイミドベンゼン、1,4−ビス(p−マレイミドク
ミル)ベンゼン、1,4−ビス(m−マレイミドクミ
ル)ベンゼンのほか、下記の式(III)〜(V)で表さ
れるイミド化合物等がある。
【0035】
【化3】 〔式(III)中、XはO、CH2、CF2、SO2、S、C
O、C(CH32 又はC(CF32を示し、R1
2、R3及びR4はそれぞれ独立に水素、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、フッ素、塩素又は臭素を示し、
Dはエチレン性不飽和二重結合を有するジカルボン酸残
基を示す。〕
【0036】
【化4】 〔式(IV)中、YはO、CH2、CF2、SO2、S、C
O、C(CH32又はC(CF32を示し、R5、R6
7及びR8はそれぞれ独立に水素、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、フッ素、塩素又は臭素を示し、Dはエ
チレン性不飽和二重結合を有するジカルボン酸残基を示
する。〕
【0037】
【化5】 〔式(V)中、mは0〜4の整数を示す。〕
【0038】本発明で用いられるイミド化合物の量は、
ポリイミド樹脂100重量部に対して0〜200重量
部、好ましくは0〜100重量部である。200重量部
を越えるとフィルム形成性が悪くなる。
【0039】式(III)のイミド化合物としては、例え
ば、4,4−ビスマレイミドジフェニルエーテル、4,
4−ビスマレイミドジフェニルメタン、4,4−ビスマ
レイミド−3,3’−ジメチル−ジフェニルメタン、
4,4−ビスマレイミドジフェニルスルホン、4,4−
ビスマレイミドジフェニルスルフィド、4,4−ビスマ
レイミドジフェニルケトン、2,2’−ビス(4−マレ
イミドフェニル)プロパン、4,4−ビスマレイミドジ
フェニルフルオロメタン、1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2,2−ビス(4−マレイミドフェニ
ル)プロパン、等がある。
【0040】式(IV)のイミド化合物としては、例え
ば、ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニ
ル〕エーテル、ビス〔4−(4−マレイミドフェノキ
シ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(4−マレイミドフ
ェノキシ)フェニル〕フルオロメタン、ビス〔4−(4
−マレイミドフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス
〔4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル〕スルホ
ン、ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニ
ル〕スルフィド、ビス〔4−(4−マレイミドフェノキ
シ)フェニル〕ケトン、2,2−ビス〔4−(4−マレ
イミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス〔4−(4
−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、等があ
る。
【0041】これらイミド化合物の硬化を促進するた
め、ラジカル重合剤を使用してもよい。ラジカル重合剤
としては、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキ
サイド、イソブチリルパーオキサイド、ベンゾイルパー
オキサイド、オクタノイルパーオキサイド、アセチルパ
ーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クメンハイド
ロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等があ
る。このとき、ラジカル重合剤の使用量は、イミド化合
物100重量部に対して概ね0.01〜1.0重量部が
好ましい。
【0042】フィラーのうち、銀粉、金粉、銅粉等の導
電性フィラーは接着剤に導電性又はチキソ性を付与する
目的で添加され、シリカ、アルミナ、チタニア、ガラ
ス、酸化鉄、セラミック等の無機物質フィラー接着剤に
低熱膨張性、低吸湿率を付与する目的で添加される。こ
れら導電性フィラー又は無機物質フィラーは2種以上を
混合して用いることもできる。また、物性を損なわない
範囲で導電性フィラーと無機物質フィラーとを混合して
用いてもよい。
【0043】フィラーの量は、ポリイミド樹脂100重
量部に対し0〜8000重量部、好ましくは0〜400
0重量部の範囲である。8000重量部よりも多いと接
着性が低下する。
【0044】フィラーを用いた場合の混合・混練は、通
常の攪拌機、らいかい機、三本ロール、ボールミルなど
の分散機を適宜、組み合せて、行うことができる。
【0045】こうして得たワニス又はペースト状混合物
をベースフィルム上に均一に塗布後、使用した溶媒が充
分に揮散する条件、すなわち、おおむね60〜200℃
の温度で、0.1〜30分間加熱して行う。その後、接
着フィルムは、通常は、室温下にベースフィルムから剥
がして使用される。
【0046】得られた接着フィルムは、IC、LSI等
の半導体素子と、42アロイリードフレーム、銅リード
フレーム等のリードフレーム、ポリイミド、エポキシ樹
脂、ポリイミド系樹脂等のプラスチックフィルム、ガラ
ス不織布等基材にポリイミド、エポキシ樹脂、ポリイミ
ド系樹脂等のプラスチックを含浸・硬化させたもの、ア
ルミナ等のセラミックス等の支持部材の接合に用いるこ
とができる。すなわち、前記したような半導体素子と支
持部材との間に本発明の接着フィルムを挾み、加熱圧着
して、両者を接着させる。加熱温度は、通常、100〜
300℃、0.1〜300秒間である。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 合成例 1 温度計、攪拌機及び塩化カルシウム管を備えた500m
lの四つ口フラスコに、4,9−ジオキサドデカン−
1,12−ジアミン20.4g(0.1モル)及びジメ
チルアセトアミド150gをとり、攪拌した。ジアミン
の溶解後、フラスコを氷浴中で冷却しながら、デカメチ
レンビストリメリテート二無水物52.2g(0.1モ
ル)を少量ずつ添加した。室温で3時間反応させたの
ち、キシレン30gを加え、N2ガスを吹き込みながら
150℃で加熱し、水と共にキシレンを共沸除去した。
その反応液を水中に注ぎ、沈澱したポリマーを濾過によ
り採り、乾燥してポリイミド樹脂(A)を得た。
【0048】合成例 2 温度計、攪拌機及び塩化カルシウム管を備えた500m
lの四つ口フラスコに、4,9−ジオキサドデカン−
1,12−ジアミン10.2g(0.05モル)及び
2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル)プロパン20.5g(0.05モル)及びN−メチ
ル−2−ピロリドン150gをとり、撹拌した。ジアミ
ンの溶解後、フラスコを氷浴中で冷却しながら、デカメ
チレンビストリメリテート二無水物52.2g(0.1
モル)を少量ずつ添加した。添加終了後、氷浴中で3時
間、さらに室温で4時間反応させたのち、無水酢酸2
5.5g(0.25モル)及びピリジン19.8g
(0.25モル)を加え、室温で2時間攪拌した。その
反応液を水中に注ぎ、沈澱したポリマーを濾過により採
り、乾燥してポリイミド樹脂(B)を得た。
【0049】合成例 3 温度計、攪拌機、塩化カルシウム管を備えた500ml
の四つ口フラスコに、2,2−ビス(4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル)プロパン41g(0.1モル)
及びN−メチル−2−ピロリドン150gをとり、撹拌
した。ジアミンの溶解後、フラスコを氷浴中で冷却しな
がら、デカメチレンビストリメリテート二無水物52.
2g(0.1モル)を少量ずつ添加した。室温で3時間
反応させたのち、キシレン30gを加え、N2ガスを吹
き込みながら150℃で加熱し、水と共にキシレンを共
沸除去した。その反応液を水中に注ぎ、沈澱したポリマ
ーを濾過により採り、乾燥してポリイミド樹脂(C)を
得た。
【0050】実施例1〜6、 表1及び表2の配合表に示す通り、No.1〜9(本発
明の実施例No.1〜6、比較例No.7〜9)のワニ
スを調合した。なお、表1及び表2において、種々の記
号は下記の意味である。 YDCH-702:東都化成、クレゾールノボラック型エポキシ
(エポキシ当量220) N-865:大日本インキ製、ビスフェノールノボラック型
エポキシ(エポキシ当量208) ESCN-195:日本化薬、クレゾールノボラック型エポキシ
(エポキシ当量200) H-1:明和化成、フェノールノボラック(OH当量106) VH-4170:大日本インキ、ビスフェノールAノボラック
(OH当量118) TCG-1:徳力化学、銀粉 DMAC:ジメチルアセトアミド NMP :N−メチルピロリドン DMF :ジメチルホルムアミド
【0051】
【表1】 表1 配合表 (単位:重量部) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 材 料 No.1 2 3 4 5 6 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ポリイミド A A A B B B 100部 100部 100部 100部 100部 100部 ──────────────────────────────────── エポキシ N-865 N-865 YDCN-702 YDCN-702 N-865 ESCN-195 樹脂 10 100 100 50 20 10 ──────────────────────────────────── フェノー VH-4170 VH-4170 H-1 H-1 H-1 VH-4170 ル樹脂 5.6 70 48 24 10 5.9 ──────────────────────────────────── 硬化促進 TPPK TPPK 2P4MHZ 2P4MHZ TPPK 2MA-0K 剤 0.5 10 1 0.5 0.4 0.1 ──────────────────────────────────── フィラー TCG-1 アルミナ 無し TCG-1 シリカ 無し 100 190 − 80 45 − ──────────────────────────────────── 溶 媒 DMF DMF DMAC DMAC NMP DMF 100 1000 1000 400 200 100 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0052】
【表2】 表2 配合表 (単位:重量部) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 材 料 No.7(比較) 8(比較) 9(比較) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ポリイミド C C C 100部 100部 100部 ──────────────────────────── エポキシ N-865 YDCN-702 N-865 樹脂 100 500 10 ──────────────────────────── フェノー H-1 H-1 VH-4170 ル樹脂 48 24 5.6 ──────────────────────────── 硬化促進 2P4MHZ 2P4MHZ TPPK 剤 1 0.5 0.5 ──────────────────────────── フィラー TCG−1 シリカ 無し 67 80 − ──────────────────────────── 溶 媒 DMAC DMAC DMAC 500 400 500 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0053】調合したNo.1〜9のワニスを各々30
〜50μmの厚さにポリプロピレンフィルム(ベースフ
ィルム)上に塗布し、80℃で10分、つづいて150
℃で30分加熱し、その後、室温でベースフィルムを剥
がして除き、接着フィルムを得た。
【0054】試験例 1 前記No.1〜9(本発明の実施例No.1〜6、比較
例No.7〜9)で得られた接着フィルムの各接着温度
でのピール接着力を測定した(表3)。なお、ピール接
着力は、接着フィルムを8mm×8mmの大きさに切断
し、これを8mm×8mmのシリコンチップと銅リード
フレームの間に挟み、1000gの荷重をかけて、18
0℃又は250℃で3秒間圧着させたのち、250℃、
20秒加熱時の引剥し強さを測定した。
【表3】 表3 接着フィルムのピール接着力 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ピール接着力(Kgf/chip) 接着温度 No.1 2 3 4 5 6 7 8 9 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 180℃ 2.1 1.5 2.2 2.1 1.7 1.9 0.5 0.4 0.3 250℃ 1.7 1.9 1.9 2.2 2.0 2.0 1.7 2.0 1.8 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0055】試験例 2 前記No.1〜9(本発明の実施例No.1〜6、比較
例No.7〜9)で得られた接着フィルムを用いたとき
のチップ反りを測定した(表4)。なお、チップ反り
は、接着フィルムを13mm×13mmの大きさに切断
し、これを13mm×13mmの大きさのシリコンチッ
プと銅リードフレームの間に挟み、1000gの荷重を
かけて、250℃、5秒間圧着させたのち、チップ反り
を測定した。なお、チップ反りは表面粗さ計を用い直線
状に11mmスキャンしたときのベースラインからの最
大高さ(μm)の測定値とした。
【0056】
【表4】 表4 チップ反り ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ チップ反り(μm) No.1 2 3 4 5 6 7 8 9 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 5 6 4 18 20 18 42 43 40 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0057】
【発明の効果】本発明の接着フィルムは低応力・低温接
着性をもつので、ダイボンド用として42アロイリード
フレームに用いられるばかりでなく、銅リードフレーム
にも好適に使用でき、更に絶縁性支持基板にも好適に使
用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 利彦 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社筑波開発研究所内 (72)発明者 小田川 泰久 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社筑波開発研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) 【化1】 (ただし、n=2〜20の整数を示す。)で表されるテ
    トラカルボン酸二無水物が全テトラカルボン酸二無水物
    の30モル%以上を含むテトラカルボン酸二無水物、と
    式(II) H2N−Q1−O−[Q2−O−]p−Q3−NH2 (II) (ただし、Q1、Q2及びQ3は炭素数1〜10のアルキ
    レンを示し、pは0〜10の整数を示す。)で表される
    ジアミンが全ジアミンの10モル%以上を含むジアミン
    を反応させて得られるポリイミド樹脂を含有してなる接
    着フィルム。
  2. 【請求項2】(A)式(I)のテトラカルボン酸二無水
    物が全テトラカルボン酸二無水物の30モル%以上を含
    むテトラカルボン酸二無水物、と式(II)で表されるジ
    アミンが全ジアミンの10モル%以上を含むジアミンを
    反応させて得られるポリイミド樹脂:100重量部 に
    対して、(B)熱硬化性樹脂:0〜200重量部、及び
    (C)フィラー:0〜8000重量部を含有してなる接
    着フィルム。
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