JPH10329865A - Pp系ptp用シート - Google Patents
Pp系ptp用シートInfo
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- JPH10329865A JPH10329865A JP14156597A JP14156597A JPH10329865A JP H10329865 A JPH10329865 A JP H10329865A JP 14156597 A JP14156597 A JP 14156597A JP 14156597 A JP14156597 A JP 14156597A JP H10329865 A JPH10329865 A JP H10329865A
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Abstract
にPTP包装用として必要な透明性、防湿性等に優れた
ポリプロピレン系PTP用シートを提供する。 【解決手段】 3層からなる厚みが0.15〜0.45
mmのPP系シートにおいて、外層がポリプロピレンの
単独重合体からなり、中間層がポリプロピレンの単独重
合体および石油樹脂からなる樹脂組成物であり、外層厚
みが0.005〜0.095mmであり、広角X線回折
法による結晶化度が2〜30%であることを特徴とする
ポリプロピレン系PTP用シートに関するものである。
Description
で、固形剤包装用として一般に用いられているPTP
(プレス・スルー・パック)用ポリプロピレンシートに
関するものである。
等の固形剤包装用として一般に用いられているPTP包
装は透明性、成形性、腰の強さ、コスト面から主に硬質
ポリ塩化ビニールからなるシートを底材として用い、該
底材をポケット形状に成形し、その中に固形剤(錠剤、
カプセル剤など)を充填し、アルミ箔からなる蓋材で密
封した包装体であり、1960年代前半に実用化され広
く普及してきた。
吸湿によって変質や変形を起こすものが大部分であり、
アルミ箔を含む複合フィルムによってピロー包装などの
2次包装を施したり、あるいは硬質塩化ビニールシート
に防湿性の優れたポリ塩化ビニリデン樹脂をコーティン
グ等によって複合化したシートを用いることで対応して
きたが、これらは高価なものとなりコスト面に問題があ
る。また廃棄処理の問題からポリ塩化ビニール樹脂が敬
遠される傾向が強まってきている。そこで、最近ではオ
レフィン系樹脂であるポリプロピレン樹脂からなるシー
トが、防湿性、低コスト性及び易処理性に注目されてP
TP包装用シートとして使用されるようになってきた。
レンはポリ塩化ビニールに比較して成形条件範囲が狭い
という問題や、製品がカールして外観上または自動包装
ラインの適合性の面で問題があった。これらの問題点は
ポリプロピレンが結晶性樹脂であることに起因するもの
であり、カールを改良するためにポリプロピレンの結晶
化度を高くする試みがなされ、結晶核剤を用いたりシー
ティング時に徐冷したり、さらにシートをアニールする
などの方法が行われたが、成形性に関しては逆に著しく
悪くなり実使用に耐えるものではなかった。また、成形
性改良のためシーティング時に急冷し結晶化度を低く抑
える試みもなされているが、この方法ではシートの腰が
著しく弱くなり実使用に耐えるものではなかった。
レン系PTP用シートにおける前述の問題点を解決する
ため種々の検討を行った結果なされたもので、その目的
とするところは、成形条件範囲が広く、カールが少な
く、さらにPTP包装用として必要な透明性、防湿性等
に優れたポリプロピレン系PTP用シートを提供するこ
とにある。
厚みが0.15〜0.45mmのPP系シートにおい
て、外層がポリプロピレンの単独重合体からなり、中間
層がポリプロピレンの単独重合体および石油樹脂からな
る樹脂組成物であり、外層厚みが0.005〜0.09
5mmであり、広角X線回折法による結晶化度が2〜3
0%であることを特徴とするポリプロピレン系PTP用
シートに関するものである。さらに好ましくは、中間層
の石油樹脂の量が5〜30重量%であり、石油樹脂が水
素添加石油樹脂であるポリプロピレン系PTP用シート
に関するものである。
られるポリプロピレンの単独重合体としては、いかなる
重合方法、例えば溶媒重合法、バルク重合法、気相重合
法等、いかなる触媒、例えば三塩化チタン型触媒、塩化
マグネシウム担持型触媒、メタロセン系触媒等で製造さ
れたものでもよい。また基本的な性能を損なわない範囲
で結晶核剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、酸化防
止剤等の添加剤を添加したものでもよい。
シクロペンタジエン留分を熱重合したジシクロペンタジ
エン系樹脂、C9芳香族オレフィン類混合物をカチオン
重合した芳香族系(C9系)石油樹脂、C5の鎖状オレフ
ィン類混合物をカチオン重合した脂肪族系(C5系)石
油樹脂、およびこれらから選ばれる少なくとも2成分の
共重合体又はブレンド物、さらにこれらを水素添加した
石油樹脂、および水素添加した石油樹脂の中から選ばれ
る少なくとも2成分のブレンド物等が挙げられ、中でも
色調、臭気、安定性が優れた水素添加石油樹脂が好まし
く、さらにジシクロペンタジエン系水素添加石油樹脂が
好ましい。
0℃のものが好ましく、更に好ましくは、100〜16
0℃のものであり、分子量は、3000以下のものが好
ましく、更に好ましくは1000以下のものである。石
油樹脂の軟化点が50℃未満であれば溶出の問題があ
り、160℃を越えると成形性が悪くなるという問題が
ある。石油樹脂の分子量が3000より大きくなると成
形性が悪くなるという問題がある。
量%であり、好ましくは10〜25重量%であり、さら
に好ましくは15〜20重量%である。石油樹脂の添加
量が5重量%よりも少ない場合はPTPの成形性が悪く
なり、また30重量%よりも多い場合はコスト面および
衛生性面で好ましくない。
の厚みは0.15〜0.45mmであり、好ましくは
0.20〜0.40mmであり、さらに好ましくは0.
23〜0.35mmである。厚みが0.15mmより薄
くなるとシートの腰が弱くなりカールが大きくなるほ
か、見栄えが悪くなる。また0.45mmよりも厚いと
シートが堅くなりプッシュスルー性が悪くなる。本発明
の外層の厚みについては0.005〜0.095mmで
あり、さらに好ましくは0.01〜0.06mmであ
る。外層の厚みが0.005mmより薄い場合は中間層
からの石油樹脂の溶出の問題があり好ましくない。ま
た、0.095mmよりも厚い場合は成形性が悪くなる
ため好ましくない。
ートの広角X線回折法による結晶化度は2〜30%であ
り、さらに好ましくは2〜20%である。広角X線回折
法による結晶化度の測定方法としては、測定条件として
管電圧=50(kv)、管電流=200(mA)、測角
範囲=5〜60(deg)、検出器走査速度=4(de
g/min)として、シート表面からX線照射を行い、
得られた回折角対回折強度曲線の結晶質ピークの全積分
強度(A)および非晶質ハローの積分強度(B)を用い
て次式から結晶化度を算出する。 結晶化度(%)=(A/(A+B))×100 結晶化度が2%より小さい場合は防湿性が悪くなるため
PTP用シートとしては好ましくなく、また30%より
も高い場合は成形性が悪くなるため好ましくない。
法としては、特に限定するものではないが、数台の押出
機により樹脂を溶融押出して多層ダイ、あるいはフィー
ドブロックに導いてシート化する共押出法や、各層を形
成する単層のシートまたはフィルムを適当な接着剤を用
いて貼り合わせるドライラミネート法、押出しラミネー
ト法およびそれらの方法を組み合わせて用いられる。
多層共押出ダイ(3層マルチマニホールドダイ)から溶
融押出しし、厚み0.30mmの層構成がポリプロピレン
/ポリプロピレン+石油樹脂/ポリプロピレンからなる
3層系シートを作製した。なお、各層厚みは0.015
/0.27/0.015mmとした。
0) <中間層用> ・PP−2:ポリプロピレン単独重合体(MFR=0.
5) ・石油樹脂−1:ジシクロペンタジエン系水素添加石油
樹脂 ・石油樹脂−2:脂肪族系水素添加石油樹脂 ・石油樹脂−3:脂肪族系石油樹脂( 水素添加してい
ないもの)
例2と同じで、各層厚みが0.1/0.1/0.1mmの
3層系シートを実施例1と同様の方法で作製した。
ートを下記に示す方法で評価した結果を表2に示した。
実施例1〜5についてはすべての評価を満足している
が、比較例1、2、3では結晶化度および成形性が劣
る。
た。 ・PTP成形性;PTP成型機(シー・ケー・ディー株
式会社製 FBP−M2)において、錠剤型(直径10
mmφ、深さ5mm)を用いて成形し、成形温度範囲、
成形ポケットの厚み分布の均一性、アルミシールおよび
打ち抜き後のカール等を総合的に評価した。 ・透明性;シートの内部ヘイズをJIS−K−7105
に基づいて測定した。
プロピレン系シートの従来からの問題点である成形性を
改善したものであり、PTP用シートとして広く用いら
れているポリ塩化ビニールに代わるシートとして有用で
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】 3層からなる厚みが0.15〜0.45
mmのPP系シートにおいて、外層がポリプロピレンの
単独重合体からなり、中間層がポリプロピレンの単独重
合体および石油樹脂からなる樹脂組成物であり、外層厚
みが0.005〜0.095mmであり、広角X線回折
法による結晶化度が2〜30%であることを特徴とする
PP系PTP用シート。 - 【請求項2】 中間層の石油樹脂の量が5〜30重量%
であることを特徴とする特徴とする請求項1記載のPP
系PTP用シート。 - 【請求項3】 中間層の石油樹脂が水素添加石油樹脂で
あることを特徴とすする請求項1または2記載のPP系
PTP用シート。 - 【請求項4】 中間層の水素添加石油樹脂がジシクロペ
ンタジエン系石油樹脂、又は芳香族系石油樹脂、又は脂
肪族系石油樹脂の水素添加物であることを特徴とする請
求項3記載のPP系PTP用シート。 - 【請求項5】 中間層の水素添加石油樹脂がジシクロペ
ンタジエン系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、及び脂肪族
系石油樹脂から選ばれる少なくとも2成分の共重合体の
水素添加物であることを特徴とする請求項3記載のPP
系PTP用シート。 - 【請求項6】 中間層の水素添加石油樹脂がジシクロペ
ンタジエン系石油樹脂の水素添加物、芳香族系石油樹脂
の水素添加物、及び脂肪族系石油樹脂の水素添加物から
選ばれる少なくとも2成分のブレンド物であることを特
徴とする請求項3記載のPP系PTP用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14156597A JP3695897B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | Pp系ptp用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14156597A JP3695897B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | Pp系ptp用シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10329865A true JPH10329865A (ja) | 1998-12-15 |
JP3695897B2 JP3695897B2 (ja) | 2005-09-14 |
Family
ID=15294939
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14156597A Expired - Fee Related JP3695897B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | Pp系ptp用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3695897B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006224588A (ja) * | 2005-02-21 | 2006-08-31 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 包装用多層シート及びプレススルーパック容器 |
JP2007308162A (ja) * | 2006-05-18 | 2007-11-29 | Toppan Printing Co Ltd | ブリスター用フィルム、及びその容器 |
JP2008087829A (ja) * | 2006-10-03 | 2008-04-17 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 成形包装体用多層シート、成形包装体及びその製造方法 |
JP2010168052A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Mitsui Chemicals Inc | Ptp包装用シート |
JP2020016305A (ja) * | 2018-07-26 | 2020-01-30 | 大日本印刷株式会社 | 真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き物品 |
-
1997
- 1997-05-30 JP JP14156597A patent/JP3695897B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007308162A (ja) * | 2006-05-18 | 2007-11-29 | Toppan Printing Co Ltd | ブリスター用フィルム、及びその容器 |
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---|---|
JP3695897B2 (ja) | 2005-09-14 |
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