JPH10324253A - 車両用舵角可変装置 - Google Patents

車両用舵角可変装置

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JPH10324253A
JPH10324253A JP13542897A JP13542897A JPH10324253A JP H10324253 A JPH10324253 A JP H10324253A JP 13542897 A JP13542897 A JP 13542897A JP 13542897 A JP13542897 A JP 13542897A JP H10324253 A JPH10324253 A JP H10324253A
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JP
Japan
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steering angle
screw portion
nut
screw
vehicle
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Application number
JP13542897A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Ido
準行 井戸
Motoji Suzuki
基司 鈴木
Takahisa Yokoyama
横山  隆久
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D7/00Steering linkage; Stub axles or their mountings
    • B62D7/20Links, e.g. track rods
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D17/00Means on vehicles for adjusting camber, castor, or toe-in

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧を使用しない簡略な構造で伸縮運動を行
える車両用舵角可変装置を提供する 【解決手段】 舵角可変装置1は、モータ10を駆動さ
せることによってネジ部8を回転させ、このネジ部8の
回転によってネジ部8の軸方向にナット部9を移動させ
て、自ら伸縮運動を行うようになっており、さらにネジ
部8とナット部9は、これらのかみ合いによる摩擦力に
よって、ネジ部8の軸方向の荷重で伸縮運動を行うこと
を禁止するロック機構になっている。すなわち、モータ
駆動によるナット部9の移動によって伸縮運動が行え、
さらに、ネジ部8とナット部9のかみ合いによる摩擦力
によって、ネジ部8の軸方向の荷重に対して伸縮運動が
行われないようにしているため、伸縮位置の保持するた
めにモータ10を駆動する必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステアリング装置
に内蔵されたステアリングラックとタイヤの間に配さ
れ、車両前輪の舵角の調節を行う車両用舵角可変装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両前輪の舵角調整を行うものと
して車両用舵角可変装置(以下、舵角可変装置という)
がある。この舵角可変装置は、ハンドル操舵に応じて横
方向に移動するステアリングラックと操舵輪(前輪)と
の間に設けられ、ステアリングラックと操舵輪の距離を
調整することによって上記舵角調整を行っている。
【0003】この舵角可変装置として特開平4−228
370号公報に示されるものがある。この装置は、装置
に内蔵されたシリンダを油圧移動させることによって装
置自体を伸縮させており、これによってステアリングラ
ックと操舵輪の距離の調節を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記舵
角可変装置は油圧を用いて舵角調整を行うものであるた
め、シリンダに油圧を供給するための回路や、回路中に
設けるアキュムレータ等が必要となり、装置自体の構造
が複雑になるという問題がある。また、シリンダ内の油
は、油圧を制御する弁等を通じて漏れてしまうため、シ
リンダの位置(装置の伸縮位置)を保持する為には常に
油圧をかけ続けなければならず、その分のエネルギー消
費が生じるという問題がある。
【0005】本発明は上記問題に鑑みたもので、油圧を
使用しない簡略な構造で伸縮運動を行える車両用舵角可
変装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、以下の技術的手段を採用する。請求項1に記載の発
明においては、舵角可変装置は、モータ(10)を駆動
させることによってネジ部(8)を回転させ、このネジ
部(8)の回転によってネジ部(8)の軸方向にナット
部(9)を移動させて、自ら伸縮運動を行うようになっ
ており、さらにネジ部(8)とナット部(9)は、これ
らのかみ合いによる摩擦力によって、ネジ部(8)の軸
方向の荷重で伸縮運動を行うことを禁止するロック機構
になっていることを特徴とする。
【0007】このように、モータ駆動によるネジ部
(8)の回転によってナット部(9)を移動させ、この
ナット部(9)の移動によって伸縮運動を行っているた
め油圧による力を必要としない。このため、油圧によっ
てラック(4)と操舵輪(3)の距離を可変させる場合
に比して装置の簡略化を図ることができる。さらに、ネ
ジ部(8)とナット部(9)は、これらのかみ合いによ
る摩擦力によって、ネジ部(8)の軸方向の荷重で伸縮
運動を行うことを禁止するロック機構になっているた
め、伸縮位置を保持するためにモータ(10)を駆動す
る等の必要がないため、そのためのエネルギー消費がな
い。
【0008】具体的には、ネジ部(8)とナット部
(9)のかみ合いによる摩擦力によって、ラック(4)
等から受けるネジ部(8)の軸方向の荷重による伸縮運
動を禁止するためには、請求項2に示すように、ネジ部
(8)における、ネジのつるまき角βと、ネジ部(8)
とナット部(9)のかみ合い部分における摩擦係数μの
関係が、μ≧tanβの関係であればよい。
【0009】請求項3に記載の発明においては、ナット
部(9)とネジ部(8)を密着させるように、ナット部
(9)をネジ部(8)の軸方向のいずれか一方に押さえ
付ける付勢手段(20、30)を設けていることを特徴
とする。ネジ部(8)とナット部(9)のかみ合い部分
は若干隙間が空くようになっているため、その隙間によ
ってガタが生じる可能性があるが、このようにナット部
(9)をネジ部(8)に密着させるように付勢手段(2
0、30)を設けることによって、このようなガタを防
止することができる。
【0010】なお、付勢手段(20、30)としては、
弾性体、例えばスプリングを適用することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。 (第1実施形態)図1に舵角可変装置1を車両における
ステアリング装置2とステアリング2aの操作によって
角度変化する操舵輪(本図では右前輪)3の間に組付け
た時の模式図を示す。図1に示すように、舵角可変装置
1は、ステアリング装置2内に備えられたステアリング
ラック4と操舵輪3との間に備えられている。
【0012】そして、舵角可変装置1の両側にはボール
ジョイント5、6が設けられており、これらのボールジ
ョイント5、6によってステアリングラック4と操舵輪
3に備えられたナックルアーム7に接続されている。な
お、このナックルアーム7はボールジョイント7aを介
して操舵輪3に接続されており、本実施形態ではボール
ジョイント7aに対してナックルアーム7が車両後方に
有る場合を示している。
【0013】図1に示す舵角可変装置1の断面模式図を
図2に示す。以下、図2に基づき舵角可変装置1の構成
について説明する。舵角可変装置1の両側には、上述し
たようにステアリングラック4と操舵輪3に接続される
ボールジョイント5、6が備えられている。そして、一
方のボールジョイント5は、舵角可変装置1がステアリ
ングラック4と略直線を成すように構成されていて、主
に操舵輪の上下運動に伴って角度変化できるようになっ
ている。また、他方のボールジョイント6は、ナックル
アーム7がステアリングラック4に対して角度変化でき
るように構成されている。
【0014】舵角可変装置1は、台形ネジからなりモー
タ駆動によって回転するネジ部8と、このネジ部8にか
み合っているナット部9を備えており、ネジ部8の回転
によってナット部9がネジ部8の軸方向に移動するよう
になっている。これにより舵角可変装置1の伸縮運動が
成されている。なお、ネジ部8とナット部9がかみ合う
部分には円滑剤としてのグリスが塗布されている。
【0015】モータ10には、モータ駆動によって回転
運動を行うピニオン10aが一体形成されている。ま
た、ネジ部8には、ネジ部8の軸と同軸となるギア11
が一体結合されている。そして、モータ駆動によるピニ
オン10aの回転運動によってギア11が回転し、この
ギア11の回転と共にネジ部8が回転するようになって
いる。なお、ギア11はピニオン10aよりも径大にな
っており、これによりピニオン10aの回転が減速され
るようになっている。また、ギア11はギア11の軸方
向に分割される金属製の第1ハウジング12で覆われて
おり、ネジ部8がネジ部8の軸方向に移動しないように
なっている。上記ボールジョイント5は、この第1ハウ
ジング12と一体になっている。
【0016】なお、第1ハウジング12内には、ギア1
1を支持するベアリング13a〜13dが取り付けられ
ており、このベアリング13a〜13dによってギア1
1が第1ハウジング12内を容易に回転できる様になっ
ている。また、ネジ部8は、ナット部9と共に筒形状の
第2ハウジング14に覆われている。この第2ハウジン
グ14は、ネジ15によって第1ハウジング12に固定
されている。
【0017】ナット部9には、スクリュー16aによっ
て固定されたキー16が備えられている。また、第2ハ
ウジング14には、上記キー16が差し込まれるキー溝
17がネジ部8の軸方向に延設されており、舵角可変装
置1の伸縮時にはこのキー溝17をキー16が摺動する
ようになっている。これらキー16及びキー溝17によ
ってナット部9がネジ部8の回転と共に回転しないよう
になっているため、ネジ部8を回転させると、ナット部
9が第2ハウジング14内を摺動するようになってい
る。なお、第2ハウジング14の内周には、摩擦係数が
小さいブッシュ18が備えられており、このブッシュ1
8によって第2ハウジング14内をナット部9が摺動し
易いようになっている。
【0018】第2ハウジング14のうち第1ハウジング
12と反対側の開口部は、窓穴を備えたキャップ19に
よって塞がれる。このキャップ19とナット部9の間
に、所定のセット荷重を有するスプリング(付勢手段)
20が備えられており、このスプリング20の弾性力に
よってナット部9はネジ部8の方向、すなわちステアリ
ングラック4の方向に押し付けられている。これによ
り、ナット部9とネジ部8は密着するようになってい
る。
【0019】ネジ部8とナット部9のかみ合う部分は微
小な隙間が空くため、ガタが発生する可能性があるが、
スプリング20がナット部9をネジ部側に押し付けてい
るので、このようなガタを防止することができる。ナッ
ト部9には、ナット部9の軸方向に直線を成すシャフト
21が一体接合されている。そして、このシャフト21
の端部には、ボールジョイント6を備えたタイロッド2
2がナット23によって接合されている。このとき、ナ
ット23は、ブラケット24を挟み込むかたちでシャフ
ト21とタイロッド22とを固定している。なお、タイ
ロッド22とシャフト21によってナット部9からボー
ルジョイント6にかけての長さ調整が行えるようになっ
ており、他車種間において舵角可変装置1が共用できる
ようにしている。
【0020】第2ハウジング14の外壁面に、ストロー
クセンサ25がネジ締め固定されている。ストロークセ
ンサ25は、筒状部25aとロッド25bを備えてお
り、筒状部25a内をロッド25bが摺動できるように
なっている。ロッド25bはナット26によって上記ブ
ラケット24に接続されており、シャフト21の移動と
共にロッド25bが移動するようになっている。このロ
ッド25bの移動量によって、シャフト21の移動量
(舵角可変装置1の伸縮量)を検出している。
【0021】ここで、ネジ部8の構成を詳細に説明す
る。ネジ部8は、車両走行中にネジ部8の軸方向に荷重
がかかった時に、モータ駆動によらないで舵角可変装置
1が伸縮するのを防止するために、ネジのつるまき角β
とネジ部8及びナット部9の摩擦係数μの関係が、μ≧
tanβを満たすように形成されている。
【0022】ネジ部8のつるまき角βと、ネジ部8の軸
方向にかかる荷重によって作用する力関係を図3に示
す。但し、Wはネジ部8の軸方向にかかる荷重、Pはネ
ジ部8のピッチ、dはネジ部8の有効径である。ネジ部
8の軸方向に荷重がかかっても、舵角可変装置1を伸縮
させないようにするためには、ネジ部8の軸方向にかか
る荷重Wによってネジ部8を回転させようとする力より
も、ネジ部8とナット部9の摩擦によって生じる力の方
が大きくなるようにすればよい。従って、Wsinβ≦
μWcosβの関係、つまりtanβ≦μの関係を満た
せば舵角可変装置1を伸縮させないようにすることがで
きる。
【0023】これにより、有効径dやピッチPを選択す
る等して、ネジ部8をネジのつるまき角βとネジ部8及
びナット部9の摩擦係数μの関係がμ≧tanβを満た
すように、ネジ部8及びナット部9を形成している。な
お、この関係はネジ部8の軸方向にかかる荷重Wに関係
ないため、この関係を満たすかぎり荷重Wによって舵角
可変装置1が伸縮されることはない。
【0024】これにより、ネジ部8の軸方向に荷重がか
かっても、ネジ部8とナット部9がセルフロック機構と
して働き、舵角可変装置が伸縮しないようにできる。次
に、舵角可変装置1の作動を説明する。モータ10を正
転駆動した場合とモータ10を逆転駆動した場合におけ
る舵角可変装置1の模式図をそれぞれ図4、図5に示
す。以下、図2、図4、図5に基づき舵角可変装置1の
作動説明を行う。
【0025】図示しないが、電子制御装置(ECU)を
介して車輪速センサやヨーレイトセンサ及び上述したス
トロークセンサ25から送られてくる信号に基づいてモ
ータ10が駆動され、このモータ駆動によって舵角可変
装置1の伸縮が行われる。初期状態においては図2に示
すように、ナット部9が中間地点に位置しており、舵角
可変装置1が伸縮いずれも行える中立点となっている。
【0026】そして、モータ10を正転駆動させると、
ピニオン10aが回転する。これにより、ギア113が
減速されて回転すると共にネジ部8が回転する。このと
き、ナット部9はキー16及びキー溝17によって回転
しないようになっているため、ネジ部8が回転するとナ
ット部9は第2ハウジング14内を紙面左方向に摺動す
る。そして、舵角可変装置1の伸縮量をストロークセン
サ25が検出し、所定の伸縮量になったときにモータ駆
動が止められる。これによって、図4に示すように、ス
プリング20が伸ばされた状態となる。
【0027】このとき、ネジ部8とナット部9における
有効径dとピッチPを上述したように、μ≧tanβと
なるようにしているため、ネジ部8及びナット部9がセ
ルフロック機構として働き、モータ駆動を行わなくても
伸縮位置が保持される。次に、モータ10を逆転駆動さ
せると、ピニオン10aはモータ10を正転駆動した時
の逆の回転を行う。これにより、ギア11やネジ部8は
モータ10を正転駆動した時と逆の回転を行い、ナット
部9は第2ハウジング14内を紙面右方向に摺動する。
そして、舵角可変装置1の伸縮量をストロークセンサ2
5が検出し、所定の伸縮量になったときにモータ駆動が
止められる。これによって、図5に示すように、スプリ
ング20が押しつぶされた状態となり、上述と同様に伸
縮位置が保持される。
【0028】このように、モータ10の正転駆動・逆転
駆動に伴ってナット部9を紙面左右方向に摺動させて舵
角可変装置1を伸縮させ、モータ駆動を止めることによ
って伸縮位置を保持するようになっている。なお、所定
の制御が終了すると、舵角可変装置1は、モータ10の
正転駆動によって縮まっていた場合にはモータ10の反
転駆動を行って中立点に戻り、モータ10の反転駆動に
よって伸びていた場合には、モータ10の正転駆動を行
って中立点に戻るようになっている。
【0029】続いて、本実施形態に示す舵角可変装置1
を実際に車両に取り付けた時における作動説明を図6〜
図8に基づき説明する。なお、ここでは操舵輪3が右前
輪であることを前提として説明を行う。図6は、運転者
がステアリング2aを操作していない場合であって、舵
角可変装置1が伸縮していない場合を示している。
【0030】通常時には、舵角可変装置1は、図6のよ
うに伸縮せずに中立点に位置しており、操舵輪3が直進
方向に向くようになっている。図7は、運転者がステア
リングを操作していない場合において、舵角可変装置1
が伸ばすことによって操舵輪3を左向きに傾けていると
きを示している。また、図8は、運転者がステアリング
2aを操作していない場合において、舵角可変装置1が
縮めることによって操舵輪3を右向きに傾けているとき
を示している。
【0031】例えば、車両が走行中に横風を受けて軌道
にズレが生じた場合には、軌道修正を行う必要がある
が、運転者がステアリング2aを操作していなくても舵
角可変装置1の伸縮によって横風による軌道のズレを補
正することができる。なお、このズレの補正は、車両の
旋回方向の動きの検出を行うヨーレイトセンサ(図示し
ない)によって行われており、このヨーレイトセンサか
らの情報に基づいて舵角可変装置1の伸縮が行われる。
【0032】また、車両直進走行時において、走行安定
性を向上させるために、車両前輪を若干内側に向けるト
ーインと呼ばれる車輪配置も、舵角可変装置1を伸縮さ
せることによって、例えば、車速や路面μ等の走行条件
によって変化させることも可能となる。すなわち、車速
が高い程、また路面が小さいほどトーインを大きくして
直進安定性を向上させることができる。
【0033】図9は、運転者がステアリング2aを左に
切り込んだ場合を示している。一般的に、車両が高速走
行を行っている時には、操舵角に対して操舵輪3があま
り曲がらないようにしたい。また、逆に車両が低速走行
を行っており、交差点を曲がる場合等には、少しの操舵
角で操舵輪3が大きく曲がるようにしたい。従って、図
に示すようにステアリング2aを左に切り込んだ場合、
高速走行時には操舵輪3があまり左に曲がらないように
するために舵角可変装置1を縮ませ、低速走行時には操
舵輪3がより左に曲がるようにするために舵角可変装置
1を伸ばすようにしている。
【0034】さらに、図のようにステアリング2aを左
に切り込んだ場合において、車両がスピン傾向(例え
ば、オーバステア状態)にある時には、舵角可変装置1
にを伸ばして操舵輪3が右側を向くようにすることも可
能である。このようなスピン傾向にある場合には、瞬時
にステアリング2aを逆方向に切り返すようなカウンタ
ーステアを行うことにより、車両を安定にできるからで
ある。このようなカウンターステアは高レベルな運転技
術を要求されるが舵角可変装置1を伸縮させることによ
って容易に行うことができる。
【0035】なお、ここでは操舵輪3を右前輪として説
明を行ったが、左前輪側の舵角可変装置1についても状
況に応じた伸縮を行っている。例えば、車両を旋回させ
る時には、右前輪における舵角可変装置1とは伸縮が逆
になり、トーインの時には右前輪における舵角可変装置
1と同様の伸縮を行うようになっている。ここで、車両
を旋回させる場合について説明する。車両を旋回させる
場合、車輪(特に、旋回外輪)に大きなサイドフォース
がかかる。このサイドフォースによって舵角可変装置1
はネジ部8の軸方向の力を受ける。例えば、図9に示す
様に運転者がステアリング2aを左に切り込んだ場合に
は、図中の矢印に示されるようにサイドフォースによっ
て、舵角可変装置1は圧縮方向(左車輪側の舵角可変装
置1の場合には引張方向)の力を受ける。このため、ナ
ット部9には、ネジ部8の軸方向に荷重がかかる。
【0036】しかしながら、上述したように、ネジ部8
におけるネジのつるまき角βとネジ部8とナット部9の
摩擦係数μの関係が、tanβ≦μを満たす関係になっ
ているため、ネジ部8とナット部9がセルフロック機構
としての役割を果たし、舵角可変装置1が上記圧縮方向
の力によって縮められないよう機能する。これにより、
伸縮位置を保持することができる。
【0037】そして、この伸縮位置の保持をネジ部8と
ナット部9における摩擦力によって行っているため、伸
縮位置の保持のためにモータ10を駆動する等の必要が
ない。このため、伸縮位置の保持のためのエネルギー消
費がない。また、車輪を切り込んだ時に舵角可変装置1
はネジ部8の軸方向に力を受けるが、上述したようにス
プリング20を設けているため、このような力によって
もガタを発生させないようにすることができる。
【0038】このように、モータ駆動によって舵角可変
装置1の伸縮を行い、さらにネジ部8及びナット部9の
摩擦力によって伸縮位置の保持を行っているため、油圧
による力を必要としない。これにより、油圧によって舵
角可変装置1の伸縮を行う場合に比して装置の簡略化を
図ることができる。 (第2実施形態)図10に本実施形態における舵角可変
装置1の断面構成図を示す。
【0039】第1実施形態では、ガタ防止用のスプリン
グ20をナット部9とキャプの間に設けたものを示した
が、本実施形態では、図10に示すようにスプリング3
0をナット部9と第1ハウジング12の間に設けてい
る。このようにスプリング30をナット部9と第1ハウ
ジング12の間に設けた場合には、ナット部9をネジ部
8から離れる方向へ押し付け、ナット部9とネジ部8の
隙間によって発生しようとするガタを防止することがで
きる。
【0040】(他の実施形態)なお、上記実施形態で
は、ボールジョイント7aに対して車両後方にナックル
アーム7が取り付けられた場合を示したが、図11に示
すようにナックルアーム7がボールジョイント7aに対
して車両前方に取り付けられている場合においても同様
に舵角可変装置1を適用することができる。
【0041】この場合において、図12に示すように運
転者がステアリングを切り込んだ時には、舵角可変装置
1は図中矢印に示されるように引張方向の力を受ける
が、上述したようにネジ部8とナット部9の摩擦力によ
って伸縮位置を保持することができ、上記実施形態と同
様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態にかかわる舵角可変装置を車両に
取り付けた場合の説明図である。
【図2】図1に示す舵角可変装置の断面構成図である。
【図3】ネジ部8及びナット部9と外部荷重Wにおける
力関係を示す説明図である。
【図4】図1に示す舵角可変装置の作動を説明するため
の図である。
【図5】図1に示す舵角可変装置の作動を説明するため
の図である。
【図6】直進走行時における操舵輪の動きを示す説明図
である。
【図7】直進走行時における操舵輪の動きを示す説明図
である。
【図8】直進走行時における操舵輪の動きを示す説明図
である。
【図9】車両旋回時における操舵輪の動きを示す説明図
である。
【図10】第2実施形態にかかわる舵角可変装置の断面
構成図である。
【図11】舵角可変装置の取り付け例を示す説明図であ
る。
【図12】図11に示す取り付け例を採用した場合に、
車両旋回時に舵角可変装置にかかる荷重を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1…舵角可変装置、2…ステアリング装置、3…操舵
輪、4…ステアリングラック、5、6…ボールジョイン
ト、7…ナックルアーム、7a…ボールジョイント、8
…ネジ部、9…ナット部、10…モータ、16…キー、
17…キー溝、20、30…スプリング、21…シャフ
ト、22…タイロッド、25…ストロークセンサ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリング(2a)の操作に応じて車
    両横方向に移動するラック(4)と、操舵輪(3)との
    間に設けられ、自ら伸縮運動を行い前記ラック(4)と
    前記操舵輪(3)との距離を変化させることによって、
    前記操舵輪(3)の角度を変化させる車両用舵角可変装
    置において、 車両走行における情報に基づいて駆動されるモータ(1
    0)と、 前記モータ(10)を駆動させることによって回転する
    ネジ部(8)と、 前記ネジ部(8)とかみ合っており、前記ネジ部(8)
    の回転によって該ネジ部(8)の軸方向に移動するナッ
    ト部(9)とを備え、 前記ナット部(9)を前記ネジ部(8)の軸方向に移動
    させることによって前記伸縮運動を行っており、 前記ネジ部(8)と前記ナット部(9)は、これらのか
    み合いによる摩擦力によって、前記ネジ部(8)の軸方
    向の荷重に対して前記伸縮運動を禁止するロック機構に
    なっていることを特徴とする車両用舵角可変装置。
  2. 【請求項2】 前記ネジ部(8)における、ネジのつる
    まき角βと、このネジ部(8)と前記ナット部(9)に
    おける摩擦係数μの関係が、μ≧tanβの関係になっ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の車両用舵角可
    変装置。
  3. 【請求項3】 前記ナット部(9)と前記ネジ部(8)
    を密着させるように、前記ナット部(9)を前記ネジ部
    (8)の軸方向のいずれか一方に押さえ付ける付勢手段
    (20、30)を設けていることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の車両用舵角可変装置。
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