JPH10324097A - エンボス化粧シート及びそれを貼り合わせたドア - Google Patents
エンボス化粧シート及びそれを貼り合わせたドアInfo
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- JPH10324097A JPH10324097A JP14844497A JP14844497A JPH10324097A JP H10324097 A JPH10324097 A JP H10324097A JP 14844497 A JP14844497 A JP 14844497A JP 14844497 A JP14844497 A JP 14844497A JP H10324097 A JPH10324097 A JP H10324097A
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- Japan
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- decorative sheet
- pattern
- embossed
- gloss
- conduit
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Landscapes
- Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ワイピングなしで導管エンボスを行っただけで
導管柄が質感をもって、リアルに再現されたエンボス化
粧シート及びそれを貼り合わせたドアを提供する。 【解決手段】木目柄の導管部１をエンボス加工する化粧
シートにおいて、木目導管断面パターンＡに従ってエン
ボスされた導管部１に凹凸面を形成し、該凹凸面の艶
を、前記導管部周辺部２の艶よりも小さく抑える。ま
た、この化粧シートを芯材に貼り付けてドアとする。
導管柄が質感をもって、リアルに再現されたエンボス化
粧シート及びそれを貼り合わせたドアを提供する。 【解決手段】木目柄の導管部１をエンボス加工する化粧
シートにおいて、木目導管断面パターンＡに従ってエン
ボスされた導管部１に凹凸面を形成し、該凹凸面の艶
を、前記導管部周辺部２の艶よりも小さく抑える。ま
た、この化粧シートを芯材に貼り付けてドアとする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、導管エンボス加工
を施された化粧シートとそれを貼り合わせたドアに関す
る。
を施された化粧シートとそれを貼り合わせたドアに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】天然木材の有する木目導管断面をリアル
に再現することによって質感、高級感、意匠性を高めた
化粧シートは、内装材、家具、家電製品のキャビネット
等に多用されている。これらは、一般に木目導管断面に
相当する部分がエンボスされたものであって、エンボス
によって形成された凹陥部にワイピングによって濃度の
あるインキが充填されている。特公昭５８−１４３１
２、特公昭６０２９８５には、ワイピングに関する提案
がなされている。また、一般に、化粧シートの表面の艶
を制御することが仕上げ段階で行われている。従来の、
ポリ塩化ビニルあるいはポリオレフィン系樹脂等の熱可
塑性樹脂層を表面に有する化粧シートが最終的に有する
艶を制御するには、微細な凹凸形状のあるエンボス版に
よって賦型して艶を抑えることが一般的である。この場
合のエンボス版面の凹凸形状の形成は、サンドブラスト
法によってエンボスシリンダー表面に投射材料を吹きつ
けるか、あるいはシリンダー表面にマットクロムメッキ
を行うことによって行われている。またエンボス版の表
面をグラビア印刷シリンダー彫刻機によって刻印し、凹
凸形状を形成して粗面化することも可能である。さら
に、化粧シート加工の最終段階で、化粧シート面にマッ
トな感触を与えるＯＰコートを行うことによって艶を抑
えることがある。
に再現することによって質感、高級感、意匠性を高めた
化粧シートは、内装材、家具、家電製品のキャビネット
等に多用されている。これらは、一般に木目導管断面に
相当する部分がエンボスされたものであって、エンボス
によって形成された凹陥部にワイピングによって濃度の
あるインキが充填されている。特公昭５８−１４３１
２、特公昭６０２９８５には、ワイピングに関する提案
がなされている。また、一般に、化粧シートの表面の艶
を制御することが仕上げ段階で行われている。従来の、
ポリ塩化ビニルあるいはポリオレフィン系樹脂等の熱可
塑性樹脂層を表面に有する化粧シートが最終的に有する
艶を制御するには、微細な凹凸形状のあるエンボス版に
よって賦型して艶を抑えることが一般的である。この場
合のエンボス版面の凹凸形状の形成は、サンドブラスト
法によってエンボスシリンダー表面に投射材料を吹きつ
けるか、あるいはシリンダー表面にマットクロムメッキ
を行うことによって行われている。またエンボス版の表
面をグラビア印刷シリンダー彫刻機によって刻印し、凹
凸形状を形成して粗面化することも可能である。さら
に、化粧シート加工の最終段階で、化粧シート面にマッ
トな感触を与えるＯＰコートを行うことによって艶を抑
えることがある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】一般に、天然木材の有
する木目導管断面をリアルに再現するためには、木目導
管断面の画像を基にして製作されたエンボス版によって
化粧シート表面をエンボス加工した後に、エンボスされ
た導管部にインキを充填するワイピングによって木目導
管断面の深さ、荒びた感じを再現しているが、ワイピン
グはインキコストがかかり、また工程数が増えるので手
間がかかり、製造コストの増加、納期の延長に繋がると
いう問題がある。また、ワイピングをしないで、マット
な感触を与えるＯＰコートを全面に施した製品は、ＯＰ
コート液がエンボスされた導管部に入らないので、結果
的に導管部の方が艶のある不自然な製品に仕上がるとい
う問題がある。本発明は、前述の問題点に鑑みてなされ
たもので、ワイピングなしでも質感のある木目柄が得ら
れ、またＯＰコートを全面に施しても導管部とその周辺
部で艶が逆転しない意匠性の高い、製造コストを削減で
きる化粧シートとそれを貼り合わせたドアの提供を目的
とする。
する木目導管断面をリアルに再現するためには、木目導
管断面の画像を基にして製作されたエンボス版によって
化粧シート表面をエンボス加工した後に、エンボスされ
た導管部にインキを充填するワイピングによって木目導
管断面の深さ、荒びた感じを再現しているが、ワイピン
グはインキコストがかかり、また工程数が増えるので手
間がかかり、製造コストの増加、納期の延長に繋がると
いう問題がある。また、ワイピングをしないで、マット
な感触を与えるＯＰコートを全面に施した製品は、ＯＰ
コート液がエンボスされた導管部に入らないので、結果
的に導管部の方が艶のある不自然な製品に仕上がるとい
う問題がある。本発明は、前述の問題点に鑑みてなされ
たもので、ワイピングなしでも質感のある木目柄が得ら
れ、またＯＰコートを全面に施しても導管部とその周辺
部で艶が逆転しない意匠性の高い、製造コストを削減で
きる化粧シートとそれを貼り合わせたドアの提供を目的
とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
になされた本発明による化粧シートは、木目柄の導管部
をエンボス加工する化粧シートにおいて、木目導管断面
パターンに従ってエンボスされた導管部に凹凸面を形成
し、該凹凸面の艶を、前記導管部周辺の艶よりも小さく
抑えたものであって、前記凹凸面の凹凸の配列を規則
的、あるいは不規則的に行い、また、前記凹凸面の艶に
グラデーションを形成する。また、このエンボス化粧シ
ートをコアー材に貼着させ、意匠効果を向上させたドア
とする。
になされた本発明による化粧シートは、木目柄の導管部
をエンボス加工する化粧シートにおいて、木目導管断面
パターンに従ってエンボスされた導管部に凹凸面を形成
し、該凹凸面の艶を、前記導管部周辺の艶よりも小さく
抑えたものであって、前記凹凸面の凹凸の配列を規則
的、あるいは不規則的に行い、また、前記凹凸面の艶に
グラデーションを形成する。また、このエンボス化粧シ
ートをコアー材に貼着させ、意匠効果を向上させたドア
とする。
【０００５】
【発明の実施の形態】図１は、天然木材に見られる木目
導管断面パターンが構成する導管図柄の一例である。個
々の木目導管断面パターンＡは、一見不規則に見えるが
略同一方向に延びる長楕円形であり、従って、木目導管
断面パターンＡのパターンモデルを図２のような長楕円
形をもって示すことにする。また、導管部内の深さは、
どの導管部においても長手方向に連続的に変化してい
る。
導管断面パターンが構成する導管図柄の一例である。個
々の木目導管断面パターンＡは、一見不規則に見えるが
略同一方向に延びる長楕円形であり、従って、木目導管
断面パターンＡのパターンモデルを図２のような長楕円
形をもって示すことにする。また、導管部内の深さは、
どの導管部においても長手方向に連続的に変化してい
る。
【０００６】本発明による化粧シートは、木目導管断面
パターンＡに従ってエンボスされた導管部に形成された
凹凸面の艶を周辺部の艶よりも小さく抑えたものであ
る。図３は、本発明による化粧シートの導管部内に形成
される凹凸面の凹凸パターンの説明図である。凹凸パタ
ーンには、広範囲のパターンが利用できる。例えば、図
３（ａ）は、凹凸面の凹凸が規則的に配列した場合であ
って、その配列は、例えば、（ａ）に示すグラビア印
刷の網点配列であってもよく、また（ａ）に示すオフ
セット印刷の網点配列であってもよい。図３（ｂ）は、
凹凸面の凹凸を不規則に配列させる場合であって、例え
ば、（ｂ）に示すような砂目スクリーンのパターンで
もよく、また、（ｂ）に示すコンピュータグラフィッ
ク的に作成された不定型なパターンであってもよい。い
ずれの凹凸パターンによっても、凹凸の細かさを適宜に
選択し、後述するフォトエッチング法によって所定の艶
を有する凹凸面を形成することができる。図３（ｃ）
は、凹凸面の凹凸パターンの細かさにグラデーションが
設けられている場合である。このグラデーションは連続
的変化であっても、段階的な変化であってもよい。この
ようなグラデーションを持たせる意味は、円筒形の木目
導管を斜めに切断することによって生ずる導管の長手方
向に従って変化する導管部の深さの変化を疑似的に再現
しようとする為である。
パターンＡに従ってエンボスされた導管部に形成された
凹凸面の艶を周辺部の艶よりも小さく抑えたものであ
る。図３は、本発明による化粧シートの導管部内に形成
される凹凸面の凹凸パターンの説明図である。凹凸パタ
ーンには、広範囲のパターンが利用できる。例えば、図
３（ａ）は、凹凸面の凹凸が規則的に配列した場合であ
って、その配列は、例えば、（ａ）に示すグラビア印
刷の網点配列であってもよく、また（ａ）に示すオフ
セット印刷の網点配列であってもよい。図３（ｂ）は、
凹凸面の凹凸を不規則に配列させる場合であって、例え
ば、（ｂ）に示すような砂目スクリーンのパターンで
もよく、また、（ｂ）に示すコンピュータグラフィッ
ク的に作成された不定型なパターンであってもよい。い
ずれの凹凸パターンによっても、凹凸の細かさを適宜に
選択し、後述するフォトエッチング法によって所定の艶
を有する凹凸面を形成することができる。図３（ｃ）
は、凹凸面の凹凸パターンの細かさにグラデーションが
設けられている場合である。このグラデーションは連続
的変化であっても、段階的な変化であってもよい。この
ようなグラデーションを持たせる意味は、円筒形の木目
導管を斜めに切断することによって生ずる導管の長手方
向に従って変化する導管部の深さの変化を疑似的に再現
しようとする為である。
【０００７】図４は、木目導管断面パターンＡと凹凸パ
ターンＢとがマッピングされた状態図である。このよう
にマッピングされた画像をベースにして作成される導管
エンボス版によってエンボスされる本発明による化粧シ
ートは、導管部１の艶が、周辺部２の艶よりも小さくな
るように制御されているので、導管の深さを実際の深さ
以上に感じさせる。一般に、導管部１におけるエンボス
の深さは１００〜１４０μｍであり、その底部に形成さ
れる凹凸面の振幅は２０〜３０μｍである。
ターンＢとがマッピングされた状態図である。このよう
にマッピングされた画像をベースにして作成される導管
エンボス版によってエンボスされる本発明による化粧シ
ートは、導管部１の艶が、周辺部２の艶よりも小さくな
るように制御されているので、導管の深さを実際の深さ
以上に感じさせる。一般に、導管部１におけるエンボス
の深さは１００〜１４０μｍであり、その底部に形成さ
れる凹凸面の振幅は２０〜３０μｍである。
【０００８】また、本発明によるエンボス化粧シートの
表面には、ポリオレフィン系樹脂あるいはポリ塩化ビニ
ル等の熱可塑性樹脂層が設けられるが、天然木材の質感
を出すには、これら樹脂面が有する艶を所定のレベルに
下げる必要があり、上記の導管エンボス版によって導管
部１の周辺部２も同時にエンボスされて細かな凹凸形状
が賦型される。一般に、エンボス版の表面あらさＲ
a （中心線平均あらさ）が大きくなるとエンボス化粧シ
ート表面の艶は少なくなる。サンドブラスト法でエンボ
ス版を粗面化して、艶を下げる場合に、Ｒa で３μｍ以
上の粒径の大きな投射材料を使用することが効果的であ
るが、表面の荒れが目立つようになり、繊細な質感のあ
る仕上がりを損なうという問題がある。従って木目柄の
場合、導管部１以外の周辺部２の粗面化には自ずから限
界がある。また、周辺部２をエンボス加工する代わりに
マットな感じに仕上がるＯＰコートを全面に施すように
してもよい。艶を制御するために、いかなる手段を用い
たとしても、本発明による化粧シートにおいては、導管
部１の凹凸面の艶が、導管部以外の周辺部２の艶よりも
小さく抑えられていなければならない。この両者の艶の
差が大きくなるほど、導管の深さを実際の深さ以上に感
じさせ、ワイピングによってインキが充填された状態と
略同じ効果が得られる。また、導管部１の凹凸面の艶に
グラデーションを施すことによって、あたかも、導管部
１の深さに変化が有るように見える。以上のような視覚
に与える効果によって、本発明による化粧シートは、ワ
イピング工程をカットしても天然木材が有する木目柄を
リアルに、立体的に、質感を持たせて再現することがで
きる。
表面には、ポリオレフィン系樹脂あるいはポリ塩化ビニ
ル等の熱可塑性樹脂層が設けられるが、天然木材の質感
を出すには、これら樹脂面が有する艶を所定のレベルに
下げる必要があり、上記の導管エンボス版によって導管
部１の周辺部２も同時にエンボスされて細かな凹凸形状
が賦型される。一般に、エンボス版の表面あらさＲ
a （中心線平均あらさ）が大きくなるとエンボス化粧シ
ート表面の艶は少なくなる。サンドブラスト法でエンボ
ス版を粗面化して、艶を下げる場合に、Ｒa で３μｍ以
上の粒径の大きな投射材料を使用することが効果的であ
るが、表面の荒れが目立つようになり、繊細な質感のあ
る仕上がりを損なうという問題がある。従って木目柄の
場合、導管部１以外の周辺部２の粗面化には自ずから限
界がある。また、周辺部２をエンボス加工する代わりに
マットな感じに仕上がるＯＰコートを全面に施すように
してもよい。艶を制御するために、いかなる手段を用い
たとしても、本発明による化粧シートにおいては、導管
部１の凹凸面の艶が、導管部以外の周辺部２の艶よりも
小さく抑えられていなければならない。この両者の艶の
差が大きくなるほど、導管の深さを実際の深さ以上に感
じさせ、ワイピングによってインキが充填された状態と
略同じ効果が得られる。また、導管部１の凹凸面の艶に
グラデーションを施すことによって、あたかも、導管部
１の深さに変化が有るように見える。以上のような視覚
に与える効果によって、本発明による化粧シートは、ワ
イピング工程をカットしても天然木材が有する木目柄を
リアルに、立体的に、質感を持たせて再現することがで
きる。
【０００９】次に、本発明によるエンボス化粧シートの
製造法について説明する。先ず、図１に示すような導管
柄が含まれている天然木材原稿をカラーフィルムに撮影
し、カラースキャナーで画像データを入力するか、ある
いはデジタルカメラを用いて撮影して直接画像データを
ＣＥＰＳに入力してもよい。次に、この画像データから
フォトマスクパターンとして使用する木目導管断面パタ
ーンＡの２値画像データを作成し、あるいはコンピュー
タグラフィック技術によって直接木目導管断面パターン
Ａの２値画像データを作成する。一方で、図３に示すよ
うな凹凸パターンＢの中からいずれかを選んで木目導管
断面パターンＡにマッピングして、エンボスシリンダー
の円周長でエンドレスになるような画像ファイルを作成
する。
製造法について説明する。先ず、図１に示すような導管
柄が含まれている天然木材原稿をカラーフィルムに撮影
し、カラースキャナーで画像データを入力するか、ある
いはデジタルカメラを用いて撮影して直接画像データを
ＣＥＰＳに入力してもよい。次に、この画像データから
フォトマスクパターンとして使用する木目導管断面パタ
ーンＡの２値画像データを作成し、あるいはコンピュー
タグラフィック技術によって直接木目導管断面パターン
Ａの２値画像データを作成する。一方で、図３に示すよ
うな凹凸パターンＢの中からいずれかを選んで木目導管
断面パターンＡにマッピングして、エンボスシリンダー
の円周長でエンドレスになるような画像ファイルを作成
する。
【００１０】図５は、本発明によるエンボス化粧シート
の製造方法説明図である。この製造にあたって、フォト
エッチングの手法が用いられる。先ず、図５（ａ）に示
すように、金属性のエンボスシリンダー３の表面に塗布
されたレジスト感光層の上にレーザーストリーム製版装
置を用いて、前述の画像ファイルからマッピング画像デ
ータを出力して、焼き付け、現像して、レジストパター
ンを導管部１に形成する。次いで、一回目の腐食を行っ
てレジスト剥離を行うと、導管部１には図５（ｂ）に示
すように、選択された凹凸パターンＢに従って凹凸形状
が形成される。次に、エンボスシリンダー３に再度レジ
スト感光液をコートし、今度は、木目導管断面パターン
Ａの２値画像データを出力し、現像すると、図５（ｃ）
に示すように導管部１をマスクするレジストパターンが
形成される。この状態で２回目の腐食を行うと、図５
（ｄ）に示すように導管部１以外の部分が腐食され、導
管エンボスに必要な凸状部５が得られる。次いで、導管
部１の周辺２に細かな砂目画像を全面に焼き付け、現像
後、３回目の腐食を行うか、あるいは、サンドブラスト
加工を行い、最後に導管部１をマスクするレジストを剥
離して、全面にクロムメッキを施すと図５（ｅ）に示す
ような本発明に使用するエンボス版１０が得られる。
の製造方法説明図である。この製造にあたって、フォト
エッチングの手法が用いられる。先ず、図５（ａ）に示
すように、金属性のエンボスシリンダー３の表面に塗布
されたレジスト感光層の上にレーザーストリーム製版装
置を用いて、前述の画像ファイルからマッピング画像デ
ータを出力して、焼き付け、現像して、レジストパター
ンを導管部１に形成する。次いで、一回目の腐食を行っ
てレジスト剥離を行うと、導管部１には図５（ｂ）に示
すように、選択された凹凸パターンＢに従って凹凸形状
が形成される。次に、エンボスシリンダー３に再度レジ
スト感光液をコートし、今度は、木目導管断面パターン
Ａの２値画像データを出力し、現像すると、図５（ｃ）
に示すように導管部１をマスクするレジストパターンが
形成される。この状態で２回目の腐食を行うと、図５
（ｄ）に示すように導管部１以外の部分が腐食され、導
管エンボスに必要な凸状部５が得られる。次いで、導管
部１の周辺２に細かな砂目画像を全面に焼き付け、現像
後、３回目の腐食を行うか、あるいは、サンドブラスト
加工を行い、最後に導管部１をマスクするレジストを剥
離して、全面にクロムメッキを施すと図５（ｅ）に示す
ような本発明に使用するエンボス版１０が得られる。
【００１１】以上の製造方法で作成されたエンボス版１
０をポリオレフィン系樹脂あるいはポリ塩化ビニル等の
熱可塑性樹脂フィルム７にエンボスすると同時に基材フ
ィルム８にラミネートするいわゆるダブリングエンボス
を行うか、或いはＴダイ押出し成形で、造膜同時エンボ
スを行うと、図５（ｆ）に示すようなエンボス部６が形
成された本発明によるエンボス化粧シート２０が得られ
る。
０をポリオレフィン系樹脂あるいはポリ塩化ビニル等の
熱可塑性樹脂フィルム７にエンボスすると同時に基材フ
ィルム８にラミネートするいわゆるダブリングエンボス
を行うか、或いはＴダイ押出し成形で、造膜同時エンボ
スを行うと、図５（ｆ）に示すようなエンボス部６が形
成された本発明によるエンボス化粧シート２０が得られ
る。
【００１２】さらに、以上の方法で作成されたエンボス
化粧シート２０をハニカム構造を有するドアの芯材等に
強力接着材で貼り合わせると、本発明によるエンボス化
粧シートを貼り合わせたドアが得られる。
化粧シート２０をハニカム構造を有するドアの芯材等に
強力接着材で貼り合わせると、本発明によるエンボス化
粧シートを貼り合わせたドアが得られる。
【００１３】
【実施例】オーク材の木目柄を原稿として本発明による
化粧シートを試作した。オーク材の導管柄の木目導管断
面パターンＡに図３（ａ）に示すような１２０線／イン
チのグラビア網点を凹凸パターンＢとしてマッピンググ
した画像ファイルを作成した。さらに、エンボスシリン
ダー（幅方向４２０ｍｍ、円周方向９３０ｍｍ）に合わ
せてエンドレス修正がなされた画像ファイルを作成し
た。このエンドレスファイルデータをレーザーストリー
ム製版装置（シンク・ラボラトリー社製）を用いて、予
め感光液を塗布したシリンダーに出力して焼き付けを行
い、次いで、現像、腐食、レジスト剥離の順で行い、導
管部１をグラビア印刷版面のシャドウ部のセルが配列し
たような凹凸面とした。次に、シリンダーに感光液を再
度塗布し、木目導管断面パターンＡの２値画像を出力し
て焼き付け、現像して得られたレジスト層４をマスクと
して２回目の腐食を行って凸状部５を成形した。次に、
導管部１に設けられたマスクはそのままにして、粒径２
０〜１００μｍの砂パターンから構成された砂目画像を
周辺部２に焼き付け、現像、腐食、レジスト剥離を行っ
て、最後にクロムメッキを施し、本発明に使用するエン
ボス版１０を作成した。このエンボス版１０を用いて、
塩化ビニルフィルムにダブリングエンボスを行った結
果、導管部１のエンボスの深さは、１１０μｍとなり、
その底部にさらに３０μｍの深さを有する凹凸面が形成
された。このようにして試作された本発明によるエンボ
ス化粧シート２０を目視すると、ワイピング加工を施し
た従来の化粧シートと同様に質感のある、リアルなオー
ク材の木目柄を再現できた。また、このエンボス化粧シ
ートをハニカム構造を有する中芯材の両面に強力接着材
を用いて接着し、本発明によるエンボス化粧シートを貼
り合わせたドアを製作した。
化粧シートを試作した。オーク材の導管柄の木目導管断
面パターンＡに図３（ａ）に示すような１２０線／イン
チのグラビア網点を凹凸パターンＢとしてマッピンググ
した画像ファイルを作成した。さらに、エンボスシリン
ダー（幅方向４２０ｍｍ、円周方向９３０ｍｍ）に合わ
せてエンドレス修正がなされた画像ファイルを作成し
た。このエンドレスファイルデータをレーザーストリー
ム製版装置（シンク・ラボラトリー社製）を用いて、予
め感光液を塗布したシリンダーに出力して焼き付けを行
い、次いで、現像、腐食、レジスト剥離の順で行い、導
管部１をグラビア印刷版面のシャドウ部のセルが配列し
たような凹凸面とした。次に、シリンダーに感光液を再
度塗布し、木目導管断面パターンＡの２値画像を出力し
て焼き付け、現像して得られたレジスト層４をマスクと
して２回目の腐食を行って凸状部５を成形した。次に、
導管部１に設けられたマスクはそのままにして、粒径２
０〜１００μｍの砂パターンから構成された砂目画像を
周辺部２に焼き付け、現像、腐食、レジスト剥離を行っ
て、最後にクロムメッキを施し、本発明に使用するエン
ボス版１０を作成した。このエンボス版１０を用いて、
塩化ビニルフィルムにダブリングエンボスを行った結
果、導管部１のエンボスの深さは、１１０μｍとなり、
その底部にさらに３０μｍの深さを有する凹凸面が形成
された。このようにして試作された本発明によるエンボ
ス化粧シート２０を目視すると、ワイピング加工を施し
た従来の化粧シートと同様に質感のある、リアルなオー
ク材の木目柄を再現できた。また、このエンボス化粧シ
ートをハニカム構造を有する中芯材の両面に強力接着材
を用いて接着し、本発明によるエンボス化粧シートを貼
り合わせたドアを製作した。
【００１４】
【発明の効果】本発明によれば、導管エンボスによって
形成される導管部１の凹凸面の艶を周辺部２より小さく
抑えることにより、ワイピングなしでもワイピングを行
った化粧シートと略同様に導管柄を質感をもってリアル
に再現することが出来、従って、製造コストの低減、納
期の短縮を実現することができる。
形成される導管部１の凹凸面の艶を周辺部２より小さく
抑えることにより、ワイピングなしでもワイピングを行
った化粧シートと略同様に導管柄を質感をもってリアル
に再現することが出来、従って、製造コストの低減、納
期の短縮を実現することができる。
【図１】天然木材に見られる木目導管断面パターンが構
成する導管図柄の一例
成する導管図柄の一例
【図２】本発明による化粧シートの木目導管断面パター
ンモデル
ンモデル
【図３】本発明による化粧シートの導管部内に形成され
る凹凸面の凹凸パターンの説明図
る凹凸面の凹凸パターンの説明図
【図４】木目導管断面パターンＡと凹凸パターンＢとが
マッピングされた状態図
マッピングされた状態図
【図５】本発明によるエンボス化粧シートの製造方法説
明図
明図
１ 導管部 ２ 周辺部 ３ エンボスシリンダー ４ レジスト層 ５ 凸状部 ６ エンボス部 ７ 熱可塑性樹脂フィルム ８ 基材フィルム １０ 本発明に使用するエンボス版 ２０ 本発明による化粧シート Ａ 木目導管断面パターン Ｂ 凹凸パターン
Claims (5)
- 【請求項１】 木目柄の導管部がエンボス加工された化
粧シートにおいて、木目導管断面パターンに従ってエン
ボスされた導管部に凹凸面が形成され、該凹凸面の艶
が、前記導管部周辺の艶よりも少なく抑えられているこ
とを特徴とするエンボス化粧シート。 - 【請求項２】 前記凹凸面の凹凸が規則的に配列してい
ることを特徴とする請求項１記載のエンボス化粧シー
ト。 - 【請求項３】 前記凹凸面の凹凸が不規則に配列してい
ることを特徴とする請求項１記載のエンボス化粧シー
ト。 - 【請求項４】 前記凹凸面の艶にグラデーションが形成
されていることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか
に記載のエンボス化粧シート。 - 【請求項５】 請求項１乃至４に記載のエンボス化粧シ
ートをコアー材に貼着させ、意匠効果を向上させたこと
を特徴とするエンボス化粧シートを貼り合わせたドア。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14844497A JPH10324097A (ja) | 1997-05-23 | 1997-05-23 | エンボス化粧シート及びそれを貼り合わせたドア |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14844497A JPH10324097A (ja) | 1997-05-23 | 1997-05-23 | エンボス化粧シート及びそれを貼り合わせたドア |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10324097A true JPH10324097A (ja) | 1998-12-08 |
Family
ID=15452943
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14844497A Withdrawn JPH10324097A (ja) | 1997-05-23 | 1997-05-23 | エンボス化粧シート及びそれを貼り合わせたドア |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10324097A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20010066994A (ko) * | 2000-11-03 | 2001-07-12 | 김성태 | 음, 양각을 형성시킨 조립식 화장실 문과 그 음각을이용한 장식 및 광고 방법 |
| JP2008055721A (ja) * | 2006-08-30 | 2008-03-13 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
-
1997
- 1997-05-23 JP JP14844497A patent/JPH10324097A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20010066994A (ko) * | 2000-11-03 | 2001-07-12 | 김성태 | 음, 양각을 형성시킨 조립식 화장실 문과 그 음각을이용한 장식 및 광고 방법 |
| JP2008055721A (ja) * | 2006-08-30 | 2008-03-13 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040803 |