JPH10313417A - デジタルガンマ補正回路並びにそれを用いた液晶表示装置及び電子機器 - Google Patents

デジタルガンマ補正回路並びにそれを用いた液晶表示装置及び電子機器

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JPH10313417A
JPH10313417A JP10078466A JP7846698A JPH10313417A JP H10313417 A JPH10313417 A JP H10313417A JP 10078466 A JP10078466 A JP 10078466A JP 7846698 A JP7846698 A JP 7846698A JP H10313417 A JPH10313417 A JP H10313417A
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Chiharu Kaburagi
千春 鏑木
Takashi Kurumisawa
孝 胡桃沢
Takahiro Sagawa
隆博 佐川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力デジタル画像データを、低階調領域及び
高階調領域にて、液晶表示部の印加電圧−透過率特性に
適したデジタル画像データに補正するデジタルガンマ補
正回路を提供すること。 【解決手段】 デジタルガンマ補正回路32は、領域判
断部110と、RAM102を用いた補正部32Aと、
直線近似演算部32Bとを有する。利用域判断部110
では、入力デジタル画像データの階調値が、低階調領域
側の第1の領域Aと、高階調領域側の第2の領域Cと、
前記第1,第2の領域間の第3の領域Bとのいずれの領
域に属するかを判断する。RAM102は、第1,第2
の領域に属する入力デジタル画像データに対応した補正
データを記憶し、入力デジタル画像データに対応する補
正データがRAM102より読み出される。直線近似演
算部32Bは、第3の領域に属する入力デジタル画像デ
ータを、所定の傾きとオフセットを持つ少なくとも一つ
の直線に従って直線近似演算して補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力されたデジタ
ル画像データを、液晶表示部の印加電圧−透過率特性に
あったデジタル画像データに補正するデジタルガンマ補
正回路並びにそれを用いた液晶表示装置及び電子機器に
関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】電子機器
の画像表示部は、従来の比較的大型なCRTに代わっ
て、薄型の液晶表示パネルが普及している。液晶表示パ
ネルは、図13に示すように印加電圧Vと透過率Tとの
関係で示されるT−V特性がリニアでない。特に、階調
値の低い黒レベル付近では、印加電圧Vの変化に対して
透過率Tの変化が少なくなっている。従って、黒レベル
付近では、画像データ(印加電圧V)の変化に対して階
調(光透過率T)の変化が少なく、この領域での解像度
が低下してしまう。これを補正して全領域で適正な解像
度とするように補正するのが、液晶表示装置でのガンマ
補正と呼ばれている。
【0003】一方、テレビ受像器を含むCRTにおいて
も、入力信号電圧と発光出力とがリニアにならないとい
う同様な現象があるため、例えばNTSC方式にて伝送
されるテレビ信号は、予め撮影カメラの段階などでCR
T用のガンマ補正が施されている。従って、CRTを用
いたテレビ受像器側ではガンマ補正が不要となる。
【0004】ここで、撮影カメラでのガンマ補正をデジ
タルで実施することは公知である。撮影カメラにて、直
線近似演算してガンマ補正する例が、特許第25428
64号、特開平8−32837号に開示されている。特
開平2−230873には、直線近似演算とメモリとを
併用して、撮影カメラにてデジタルガンマ補正すること
が開示されている。
【0005】ここで、テレビ信号に基づいて液晶表示パ
ネルに画像表示するには、CRT用のガンマ補正はかえ
って不要であり、最終的には液晶表示パネルのT−V特
性に合わせてガンマ補正を実施しなければなない。
【0006】液晶表示パネルをライトバルブとして用い
たプロジェクタにて、テレビ信号に基づいて画像表示す
る際に、ガンマ補正を実施することは、特開平8−18
6833号に開示されている。しかし、この公報には、
予めCRT用のガンマ補正がなされたテレビ信号につい
てのガンマ補正について明確な開示がなく、後段のガン
マ補正はアナログにて実施しているので、ガンマ補正回
路を含む液晶駆動回路のIC化ができなかった。
【0007】このアナログによるガンマ補正はダイオー
ドなどを用いて、図15に示すような1点折れのガンマ
補正特性により補正していた。
【0008】しかし、ダイオード個々にて特性がばらつ
くため、個々の液晶表示装置にて均一な特性のための調
整が煩雑となっていた。また、カラープロジェクタのよ
うに、R,G,Bで計3枚の液晶表示パネルを同一機器
内にて使用するものにあっては、その3枚の液晶表示パ
ネル間での調整も必要となり煩雑であった。
【0009】さらには、図15のように1点折れのガン
マ補正特性では、図13に示すT−V特性の黒レベル領
域しか補正できず、その黒レベル領域での補正も直線近
似による補正であるので、T−V特性に合った正確な補
正を確保するには自ずから限界が生じていた。
【0010】本発明の目的は、個々の液晶表示パネル固
有のT−V特性に合わせたガンマ補正を含めてデジタル
処理し、しかも、液晶表示パネル固有のT−V特性が曲
線変化する領域に対応してより精度の高いガンマ補正を
実施できるデジタルガンマ補正回路並びにそれを用いた
液晶表示装置及び電子機器を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、液晶表示パネル固有
のT−V特性のうち、透過率の高い領域に向けて駆動範
囲を拡大して、液晶表示画面でのコントラスト比を高
め、S/N比も高くできるデジタルガンマ補正回路並び
にそれを用いた液晶表示装置及び電子機器を提供するこ
とにある。
【0012】本発明のさらに他の目的は、デジタルガン
マ補正のためのメモリテーブルの記憶容量を低減して、
消費電力を低下させて液晶駆動回路のIC化を可能とし
た液晶表示装置及び電子機器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、入力
デジタル画像データを、液晶表示部での表示駆動に適し
たデジタル画像データに補正するデジタルガンマ補正回
路において、入力デジタル画像データの階調値が、低階
調領域側の第1の領域と、高階調領域側の第2の領域
と、前記第1,第2の領域間の第3の領域とのいずれの
領域に属するかを判断する領域判断部と、前記第1,第
2の領域に属する前記入力デジタル画像データに対応し
た補正データを記憶し、前記入力デジタル画像データに
対応する補正データが読み出されるメモリテーブルと、
前記第3の領域に属する前記入力デジタル画像データ
を、所定の傾きとオフセットを持つ少なくとも一つの直
線に従って直線近似演算して補正する直線近似演算部
と、を有することを特徴とする。
【0014】請求項1の発明によれば、入力画像データ
が、その階調値が低い場合の第1の領域と、その階調値
が高い場合の第2の領域とに属する場合に、液晶表示パ
ネルの印加電圧−透過率曲線に応じた補正データを、メ
モリテーブルより読み出すことでガンマ補正することが
できる。このため、第1,第2の領域では、液晶表示パ
ネルの印加電圧−透過率の変化率が様々であっても、精
度高くガンマ補正することができる。一方、第1,第2
領域間の第3の領域では、液晶表示パネルの印加電圧−
透過率の変化率がほぼ一定であるため、直線近似により
ガンマ補正を実施している。従って、全階調領域のガン
マ補正をメモリテーブルのみを用いて実施するものと比
較して、メモリテーブルの容量を少なくできる。
【0015】さらに、第2の領域にて直線近似してガン
マ補正するものと比較すると、液晶表示パネルの印加電
圧−透過率の変化率が一様でないより高透過率領域にガ
ンマ補正領域を拡大しても、メモリテーブルを用いて精
度の高いガンマ補正を実施できる。このため、液晶表示
パネルの駆動範囲が拡大し、コントラスト比を大きくで
き、S/N比も増大する。
【0016】請求項2の発明は、請求項1において、前
記直線近似演算部は、入力デジタル画像データをそれぞ
れビットシフトさせて、前記入力デジタル画像データを
n又は1/2n(nは自然数)倍する複数のビットシフ
タと、前記少なくとも一つの直線の傾きデータに従っ
て、前記複数のビットシフタの出力から少なくも一つを
選択して出力するセレクタと、前記セレクタの出力に、
前記少なくとも一つの直線のオフセットデータを加算又
は減算する第1の演算器と、を有することを特徴とす
る。
【0017】請求項2に示すように、入力画像データを
ビットシフトさせる複数のビットシフタを用いて直線近
似演算部を構成すると、直線の傾きを乗算する回路構成
が簡易となり、しかも複数のビットシフタ出力をセレク
タにて選択させることで、複数種の傾きの中から一つを
選択して直線近似演算を行うことができる。また、オフ
セットデータは第1の演算器にてセレクタ出力に加算又
は減算される。
【0018】請求項3の発明は、請求項2において、前
記直線近似演算部は、前記第3の領域にて複数種の直線
を用いて複数の直線近似区間毎に直線近似するものであ
り、前記直線近似演算部は、複数の傾きデータと、複数
のオフセットデータと、を記憶するレジスタをさらに有
し、前記領域判断部は、各直線近似区間の境界データと
入力されたデジタル画像データとを比較し、前記レジス
タより対応する前記直線近似区間の前記傾きデータ及び
オフセットデータを読み出し制御することを特徴とす
る。
【0019】請求項3の発明によれば、第3の領域にて
複数の直線近似区間毎に異なる直線を用いて直線近似演
算することができ、第3の領域でのガンマ補正精度がさ
らに高まる。
【0020】請求項4の発明は、請求項3又は4におい
て、前記第1,第2の領域のガンマ補正データが、それ
ぞれ少なくとも一つの基準直線上に位置する前記第1,
第2の領域内の各々の基準直線データと、各々の前記少
なくとも一つの基準直線データに加算又は減算される前
記第1,第2の領域内の各々の差分データとに分割さ
れ、前記メモリテーブルは、前記第1,第2の領域内の
各々の前記差分データを記憶し、前記直線近似演算部
は、前記第1,第2の領域内の各々の前記基準直線デー
タを出力し、前記メモリテーブルから出力される前記差
分データと、前記直線近似演算部より出力される前記基
準直線データとを加算又は減算する第2の演算器をさら
に設けたことを特徴とする。
【0021】請求項4の発明によれば、メモリテーブル
に格納されるのは、差分データのみとなるため、メモリ
テーブルの容量をさらに減少できる。
【0022】請求項5,6の各発明は、請求項1乃至4
のずれかに記載のデジタルガンマ補正回路を含み、デジ
タルガンマ補正がなされた画像データに基づいて、前記
液晶表示部に画像を表示駆動する液晶表示駆動回路を有
する液晶表示装置及び電子機器を定義している。
【0023】請求項5,6の発明によれば、液晶表示部
での印加電圧−透過率を精度よく補償して画質の高い画
像を液晶表示部にて表示できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0025】(データ処理回路の全体説明)図1は、液
晶表示パネルを駆動するためのデータ処理/液晶表示駆
動回路を概略的に示すブロック図である。図1に示す本
実施例は、3枚の液晶表示パネルをそれぞれR,G,B
用のライトバルブとして用いたプロジェクタに適用した
ものである。なお、本実施例では、3枚の液晶表示パネ
ルを、TFTをスイッチング素子として用いたアクティ
ブマトリクス基板にて構成しているが、他の液晶表示基
板を用いることも可能である。
【0026】図1において、このプロジェクタは、大別
して、各色R,G,Bのデータ処理に共用される信号処
理用ボード10と、各色R,G,B毎に設けられた液晶
表示専用ボード30R,30G,30Bと、3枚のライ
トバルブとしてそれぞれ機能する液晶表示パネル50
R,50G,50Bと、を有する。
【0027】信号処理用ボード10は、本実施例の電子
機器であるプロジェクタ用の各種回路(図示せず)の
他、下記の機能を実現する素子、回路が搭載される全体
制御用ボードとすることもできる。まず、画像データの
入力端子として、NTSC,PALなどのアナログのテ
レビ信号を入力する第1の入力端子12と、コンピュー
タ出力、CDROM出力などのデジタルの画像信号を入
力する第2の入力端子14とを有する。ここで、第1の
入力端子12に入力されるアナログのテレビ信号は、C
RTの特性を考慮してガンマ補正が施されているが、第
2の入力端子14に入力されるデジタルの画像信号には
ガンマ補正は施されていない。なお、CCDカメラ出力
など、CRT用のガンマ補正が施されたデジタルの画像
信号を入力する他の端子を設けることも可能である。
【0028】第1の入力端子12にはADコンバータ1
6が接続され、テレビ信号をアナログ−デジタル変換す
る。さらに、ADコンバータ16にはデジタルデコーダ
18が接続されている。このデジタルデコーダ18
は、テレビ信号中の輝度信号Y及び色差信号U,Vを、
3色のR,G,B信号にデコードするものである。
【0029】デジタルデコーダ18の後段には、フレー
ムメモリ20が設けられている。第1の入力端子12を
介して入力されたデータは、ADコンバータ16、デジ
タルデコーダ18を介してフレームメモリ20内に、1
フレーム分書き込まれる。第2の入力端子14を介して
入力されてデジタルR,G,Bデータは、フレームメモ
リ20に直接書き込まれる。なお、液晶表示パネル50
R,50G,50Bにて飛び越し走査が実施される場合
には、1フレーム分のR,G,Bの各データが奇数ライ
ン、偶数ラインの順で、フレームメモリ20より、2フ
ィールドに分けて読み出される。
【0030】フレームメモリ20の後段には、スイッチ
22を介して一次ガンマ補正回路24が接続されてい
る。このスイッチ22は、フレームメモリ20からのデ
ータが、第1の入力端子12を介して入力されたデータ
であるとき、そのデータを一次ガンマ補正回路24に出
力させる。上述したCCDカメラ出力であるR,G,B
のデジタル画像データも、同様に一次ガンマ補正回路2
4に入力される。一方、フレームメモリ20からのデー
タが、第2の入力端子14を介して入力されたデータで
あるときには、スイッチ22はそのデータを一次ガンマ
補正回路24には導かず、バイパス線26を介して直接
に液晶表示専用ボード30R,30G,30Gに導く。
なお、一次ガンマ補正回路24の詳細については後述す
る。
【0031】次に、液晶表示専用ボード30Rと液晶表
示パネル50Rについて、図5を参照して説明する。図
5は、液晶表示専用ボード30Rに搭載される液晶駆動
用ICのブロック図を示し、他の色G,Bに関する液晶
駆動用ICの構成も、色Rの構成と同一である。
【0032】液晶表示専用ボード30Rには、二次ガン
マ補正回路32が設けられている。この二次ガンマ補正
回路32の詳細についても後述する。
【0033】二次ガンマ補正回路32の後段には、相展
開回路34が設けられている。この相展開回路34は、
液晶表示パネル50Rでの駆動周波数を下げるためにデ
ータの相展開を実施している。このために、図5に示す
ように、シフトレジスタ200と、ラッチ回路202と
を有する。図5では、説明の便宜上、N=4の場合の4
相展開を行う例となっている。この図5の相展開回路3
4の動作を、図12のタイミングチャートを参照して説
明する。
【0034】この相展開回路34には、図12のドット
クロックに対応して各画素のデータが時系列的に入力さ
れる。シフトレジスタ200からの出力としては、図1
2に示すと通り、R色データの出力線をN本に分け、第
1の出力線には0,0+N,0+2N,…の画素のデー
タを割り当て、第2の出力線は1,1+N,1+2N,
…の画素のデータを割り当て、同様に残りの2本の出力
線に画素のデータを割り当てて出力する。こうすると、
各出力線の画素のデータ時間は、元のデータ時間のN倍
とすることができる。これをN相展開と称する。このよ
うに、各画素のデータ時間が長くなるため、液晶表示パ
ネル50Rにてデータサンプリングする際のサンプリン
グ周波数が1/Nとなり、特に画素密度が高い液晶表示
パネルの時に、スイッチング素子の応答性に合わせたサ
ンプリング周波数とすることができる。なお、液晶表示
パネル50RがXGAと称される高画素密度のものであ
る場合、相展開を実施しないと、液晶表示パネルでのデ
ータサンプリング周波数は65MHzもの高周波数とな
り、TFTでは応答できない。そこで、N=12とした
12相展開を実施して、TFTにて応答できるサンプリ
ング周波数まで下げている。これよりも低画素密度であ
るVGA,SVGAの場合には、N=6とした6相展開
により、TFTにて応答可能なサンプリング周波数が得
られる。
【0035】本実施例では、4相展開の場合の4本の出
力線のデータを、ラッチ回路202にて同じタイミング
にてラッチしている。この結果、ラッチ回路202の出
力は図12に示す通りとなり、各出力線のデータの位相
が揃えられる。このラッチ回路202を設けずに、液晶
表示パネル50Rにて4本の出力線の各データを異なる
タイミング又は同じタイミングにてサンプリングしても
よい。
【0036】相展開回路34の後段には、極性反転回路
36が設けられている。この極性反転回路36は、液晶
表示パネル50Rの各画素の液晶に印加される電界の極
性をを所定の周期で反転させて極性反転駆動するために
設けられている。本実施例では、液晶表示パネルのスイ
ッチング素子をTFTにて構成しているため、TFT基
板と対向する基板に形成された共通電極の電位を基準と
して、画素に供給されるデータ電位の極性が反転されて
駆動される。
【0037】この極性反転のためのデジタルデータの処
理としては、デジタルデータの論理を反転させれば良
い。このために、極性反転回路36は、図5に示すよう
に、4本の出力線のデータ論理を反転させる4つのイン
バータ210A〜210Dと、反転前後の一方のデータ
を選択して出力する4つのセレクタ212A〜212D
を有する。一画素毎に極性反転駆動する場合には、例え
ば第1,第3のセレクタ212A,212Cにて反転前
のデータが選択され、第2,第4のセレクタ212B,
212Dにて反転後のデータが選択される。
【0038】極性反転回路36の後段には、4つのコン
バータ38A〜38Dを有するDAコンバータ38が設
けられ、相展開されたNラインの極性反転データをそれ
ぞれデジタル−アナログ変換する。このアナログ信号
が、液晶表示駆動ICの出力となる。
【0039】なお、液晶表示駆動ICにはタイミング発
生回路220が設けられ、上述の相展開回路34,極性
反転回路36及びDAコンバータ38にて必要なタイミ
ング信号が、画像同期信号に基づいて発生される。
【0040】液晶表示専用ボード30Rには、図1に示
すように、さらに増幅器40とバッファ42とが設けら
れている。増幅器例えばオペアンプ40にて正、負の極
性反転駆動に対応したバイアス電圧が重畳されたデータ
は、バッファ42を介して、液晶表示パネル50Rに供
給され、このデータに基づいて液晶表示パネル50Rが
所定の1ドット又は1ライン毎などの所定周期毎に極性
反転駆動される。
【0041】(一次ガンマ補正と二次ガンマ補正との関
係)本実施例では、ガンマ補正を2回に分けて実施して
いる。最初に実施されるガンマ補正を一次ガンマ補正と
称し、2回目の補正を二次ガンマ補正と称する。ただ
し、本実施例ではいずれもデジタル補正であるので、補
正順序を逆にしても同じ結果が得られる。しかし、本実
施例のように、液晶表示専用ボード30R,30G,3
0B側に二次ガンマ補正回路32を搭載した方が、後述
する液晶表示パネルの調整工程が簡便となり、液晶表示
専用ボードに搭載される回路のIC化が可能となる。
【0042】ここで、本実施例の一次ガンマ補正は、主
としてCRT用ガンマ補正が施された画像データを、C
RT用ガンマ補正前の元のデータに戻すことにある。従
って、個々の液晶パネルの特性とは本来無関係に補正デ
ータを決定でき、後述する二次ガンマ補正とこの点が相
違する。一次ガンマ補正にてCRT用ガンマ補正の解除
のみを目的とする場合であって、CRT用ガンマ補正が
なされていない画像データが入力された場合には、上述
の通りバイパス線26を利用して、一次ガンマ補正回路
24を通過させる必要はなくなる。これに代えて、例え
ば常にCRT用ガンマ補正が施された画像データが入力
される場合には、一次ガンマ補正回路24に、図13に
示すT−V特性の一部の領域(例えば白レベル側)にあ
った補正などの他の機能を付加しても良い。本実施例の
一次ガンマ補正回路24はRAMテーブルを用いるの
で、RAMテーブルに記憶される補正データに、それら
機能が付加されるのみで対応できる。
【0043】一方、二次ガンマ補正回路32は、図13
に示す個々の液晶表示パネルのT−V特性に合ったガン
マ補正を実施することを主目的としている。このT−V
特性は、液晶表示パネル毎に区々であるので、必ず調整
を要する点で一次ガンマ補正と相違する。このように、
個々の液晶表示パネルに合わせてガンマ補正データの変
更を要するので、変更の必要性が低いCRT用ガンマ補
正の解除を主目的とする補正(一次ガンマ補正)とは別
個に、変更の必要性の高い補正内容を二次ガンマ補正と
して実施している。しかも、この二次ガンマ補正回路3
2を液晶表示専用ボートに搭載して、表示パネルと一体
の構成とすることで、調整工程が簡便となる。さらに、
このように変更の必要性の高い二次ガンマ補正を、一次
ガンマ補正とは別個に実施することで、二次ガンマ補正
データの変更の際の演算が単純化されるので、精度の高
い補正を実施することができる。
【0044】(一次ガンマ補正回路の説明)次に、一次
ガンマ補正回路24の詳細について、図2を参照して説
明する。
【0045】図2は、一次ガンマ補正回路24にて実施
される一次ガンマ補正の変換特性の一例を示し、横軸に
入力データを、縦軸に出力データをそれぞれ256階調
(8ビット)で表している。この一次ガンマ補正の目的
は上述の通り、第1の入力端子を介して入力されたテレ
ビ信号に施されたCRT用のガンマ補正(図2の一点鎖
線)が施されているため、これに図2の実線の一次ガン
マ補正を施して、CRT用ガンマ補正前の元のデータ
(図2の破線で示すリニアな特性)に実質的に戻すこと
にある。
【0046】この一次ガンマ補正回路24は、入力され
た画像データに基づいてアドレスを発生させるアドレス
発生部24Aと、アドレスと対応付けて予め補正データ
を記憶したRAMテーブル24Bとを有する。すなわ
ち、図2の横軸上のデータXが入力されると、この入力
データXに従って発生したアドレスと対応付けて予め記
憶されたデータYが、RAMテーブルより読み出され
て、一次ガンマ補正が実施される。これにより、一次ガ
ンマ補正後の画像データは、図2に破線で示すようにほ
ぼリニアな特性となる。
【0047】ここで、一次ガンマ補正回路24を、信号
処理用ボード10に搭載した理由は下記の通りである。
すなわち、一次ガンマ補正の目的が上述の通りであるの
で、この一次ガンマ補正は、液晶表示パネルの特性とは
本来無関係に実施でき、個々の液晶パネルの特性を無視
して生産、検査しておくことが可能であるからである。
【0048】ただし、本実施例では、信号処理用ボード
10と3つの液晶表示用ボード30R,G,Bとを電気
的に接続した後に、個々の液晶表示パネル50R,G,
Bの特性との関係で、一次ガンマ補正回路24を構成す
るRAMテーブルのデータを書換可能としている。この
RAMテーブルのデータ書換は、装置の出荷前の工場で
の調整工程にて実施できるほか、ユーザが操作部を操作
して行うようにしても良い。このRAMテーブルのデー
タ書換については後述する。
【0049】(二次ガンマ補正回路の説明)図1に示す
二次ガンマ補正回路32の一例を、図5に示す。また、
図5に示す二次ガンマ補正回路にて実施される二次ガン
マ補正の補正特性を図6に示す。ここで、液晶表示パネ
ルの実際のT−V特性が図13の通りであった場合、理
想的な二次ガンマ補正特性は図14に示す通りとなる。
従って、従来のアナログ補正の場合の図15の二次ガン
マ補正特性よりも、図6の二次ガンマ補正特性の方が、
理想に近い特性となる。
【0050】また図6は、横軸に256階調(8ビッ
ト)の入力データを、縦軸に512階調(9ビット)の
出力データをそれぞれ表している。このように、二次ガ
ンマ補正では、入力データのビット数よりも大きなビッ
ト数にて出力することで、変化率の少ない領域でも異な
る階調を表現できるようにしている。今回は、入力デー
タに対して出力データの階調数を2倍の512階調とし
たが、必要に応じて4倍の1024階調などにすること
も可能である。
【0051】なお、出力データのビット数を入力データ
のビット数の整数倍とすると、もしこの出力データの全
てを一次ガンマ補正と同様にRAMに格納するとすれ
ば、そのRAMの容量が増大し、消費電力が増大してR
AMをICに内蔵することは困難となる。そこで、本実
施例では、下記の通り、図6の領域A,Cのみの出力デ
ータをRAMに格納させ、その容量を少なくしている。
【0052】図5において、この二次ガンマ補正回路3
2は、大別して、図6のハッチング部の領域A,Cの二
次ガンマ補正に用いられるRAMを用いた補正部32A
と、図6の領域Bの二次ガンマ補正に用いられる直線近
似補正演算部32Bとを有する。図6の領域Bでは、例
えば3本の直線を用いて直線近似を実施している。
【0053】ここで、図6の領域Bの直線Y=a・X+
bを例に挙げて説明すると、aを傾きデータと称し、X
=0の時のYの値bをオフセットデータと称する。従っ
て、図6に示すデータa,d及びgが傾きデータとな
り、データb,e及びhがオフセットデータとなる。ま
た、領域A,B,C及び直線近似区間の境界に位置する
データc,f,i及びjを境界データと称する。
【0054】この二次ガンマ補正回路32は、図5に示
すとおり、領域A,Cでの二次ガンマ補正を実施するた
めの補正部32Aとして、アドレス発生部100と、R
AM102とを有する。アドレス発生部100は、入力
された画像データXに基づいてアドレスを発生し、その
アドレスと対応するRAM102内の補正データYが読
み出される。アドレス発生部100には境界データc及
びjが入力されるので、c<X<jの場合には、アドレ
ス発生部100よりアドレスが発生することはない。
【0055】一方、図6の領域Bでの二次ガンマ補正を
実施する直線近似補正演算部32Bとして、入力画像デ
ータをビットシフトさせる例えば3つのビットシフタ1
04A,104B,104Cと、設定される傾きデータ
a,d,gに基づいて、少なくとも一つのビットシフタ
出力を選択する第1セレクタ106と、第1セレクタ1
06の出力に加算又は減算されるオフセットデータb,
eおよびhを格納したレジスタと、第1セレクタ106
の出力とレジスタ122からのオフセットデータとを加
算又は減算して、例えばY=a・X+bを演算する加算
器108とを有する。
【0056】ビットシフタ104Aは、入力画像データ
Xを上位側に1ビットシフトさせて、2・Xの値を出力
する。ビットシフタ104Bは、入力画像データXを下
位側に1ビットシフトさせて、(1/2)・Xの値を出
力する。ビットシフタ104Cは、入力画像データXを
下位側に2ビットシフトさせて、(1/4)・Xの値を
出力する。
【0057】第1セレクタ106では、傾きデータa,
d,gが“1/4”,“1/2”,“3/4”,
“2”,“2+1/4”,“2+3/4”のいずれかで
あるときに、ビットシフタ104A〜104Cのうちの
対応する一又は複数の出力を選択する。
【0058】領域判断部110は、入力画像データの値
と境界データcとを比較し、X≦cであれば領域Aと判
断し、c<X<mであれば領域Bであると判断し、X≧
jであれば領域Cと判断する。この領域判断部110で
の判断結果に基づいて、第2セレクタ112は、領域
A,Cの時にはRAM102の出力を選択し、領域Bの
時には加算器108の出力を選択して出力する。
【0059】さらに、この領域判断部110は、境界デ
ータc,f,i及びjに基づいて、c<X≦fの時に、
レジスタ122より傾きデータa及びオフセットデータ
bを出力させる。また領域判断部110は、f<X≦i
の時に、レジスタ122より傾きデータd及びオフセッ
トデータeを出力させる。領域判断部110はさらに、
i<X<jの時に、レジスタ122より傾きデータg及
びオフセットデータhを出力させる。
【0060】本実施例では、図6の補正特性にて曲線の
変化率が一様でない領域A,Cは、RAM102を用
い、曲線の変化率がほぼ一定で直線に近い特性となる領
域Bでは、直線近似演算にて補正データを得ている。
【0061】この二次ガンマ補正の目的の一つは、液晶
表示パネルの印加電圧Vと光透過率Tとの相関を示す図
13のT−Vカーブが、階調値の低い黒レベル付近の領
域Aでは、印加電圧の変化に対して透過率の変化が少な
く、これに起因して生ずる黒レベル付近の領域での解像
度の低下を防止することにある。
【0062】さらに、二次ガンマ補正の目的の他の一つ
として下記のことが上げられる。図13に示す従来の第
1の駆動範囲のうちの透過率の上限近辺及びその上限を
超えた範囲も、印加電圧の変化に対して透過率の変化が
少なくなっている。このため、従来の第1の駆動範囲の
上限を越えた範囲は直線近似することはできず、その上
限付近も直線近似では正確に補正できなかった。本実施
例は、白レベル領域でもRAMテーブルによる二次ガン
マ補正を実施することで、従来の第1の駆動範囲よりも
広い第2の駆動範囲を確保している。そして、図13に
示す白レベル側の曲率の大きな低電圧駆動領域に向け
て、図13に示す第1の駆動範囲を第2の駆動範囲に拡
大しても、その曲率に合わせて補正できる利点がある。
すなわち、直線近似では実現できなかった範囲まで駆動
範囲を拡大できる。このように、白レベル側により駆動
範囲を範囲を拡大することで、透過率の上限が広がって
コントラスト比がさらに大きくなる。これにより、バッ
クライトのパワーを落としても以前と同じ明るさが確保
でき、その分消費電力を低減できる効果がある。さら
に、駆動電圧範囲が広がるため、一階調あたりの電圧の
きざみが広がり、S/N比が大きくなる利点もある。
【0063】このために、本実施例では、領域A,Cの
補正データのみをRAM102に格納しているので、R
AM102の容量を小さくして消費電力を少なくし、R
AM102をICに内蔵させることができる。
【0064】なお、本実施例は、B領域を1本の直線で
近似した図7の二次ガンマ補正特性に基づいてガンマ補
正する場合にも同様に適用できる。
【0065】(二次ガンマ補正データの変更について)
個々の液晶表示パネルの特性はそれぞれ異なるため、少
なくとも工場用での出荷前に、個々の液晶表示パネルの
特性に合わせて、ガンマ補正データを調整する必要があ
る。このために、図8に示すように、調整のためのデー
タを入力する操作部300と、個々のパネルのT−V特
性が記憶される記憶部例えばPROM302と、操作入
力部300及びPROM302からの情報に基づいて、
種々の調整データを演算して求めるCPU304とを有
する。なお、これら操作入力部300、PROM302
及びCPU304は、このような調整を工場出荷段階で
のみ可能とする場合には工場に設置された調整用機器に
内蔵され、ユーザが調整可能である場合には全体制御用
基板10、液晶表示用基板30Rあるいはそれ以外の内
蔵基板に搭載される。それらの動作について、場合分け
して説明する。
【0066】この装置の工場出荷前の調整工程では、個
々の液晶表示パネル50R,50G,50BのT−V特
性が測定され、それぞれPROM302に記憶される。
その後、所定のパターンを液晶表示パネル50R,50
G,50Bに表示して、該パネル上あるいはR,G,B
が合成されたプロジェクタスクリーン上にて、例えば目
視にてそれを観察して検査する。
【0067】この検査の結果、図6の領域Aでの二次ガ
ンマ補正データを変更するには、RAM102の内容及
び直線近似演算部に供給されるデータa〜jを変更すれ
ばよい。例えば、図6の領域Aの階調度を上げる指令及
びその量が操作入力部300の例えば回転ノブを介して
入力された場合について説明する。この場合、CPU3
04は、PROM302内のT−V特性に基づいて、第
2のガンマ補正部32内のRAM102の補正データを
演算し、その演算結果に基づいてRAM102内の補正
データを書き換える。また、CPU304は、領域Aの
補正データの変更に伴って、領域Bの少なくとも境界
c,f間の補正データも変更する。この変更は、傾きデ
ータaとオフセットデータbとを変更設定することで行
われる。必要により、他の直線近似区間も変更しても良
い。さらに、領域A,B,Cの境界位置あるいは直線近
似区間の境界位置を、操作入力部300からの指令に基
づき変更することも可能であり、この場合CPU304
が境界データc,f,i,jを変更すればよい。
【0068】(一次ガンマ補正データの変更について)
本実施例では、画面全体に関する一次ガンマ補正データ
を変更することで、画面全体に及ぶコントラスト比及び
輝度調整を可能としている。
【0069】このコントラスト比の調整は、操作入力部
300のコントラスト比調整用の例えば回転ノブを操作
することで実施される。例えば、図3の実線の一次ガン
マ補正特性から、それよりも傾きの大きな図3の破線の
一次ガンマ補正特性に変更できる。このように、一次ガ
ンマ補正回路24内のRAMテーブルの補正データを、
コントラスト比調整データを含むように書き換えること
で、コントラスト比が大きくなる。
【0070】一方、輝度調整は、操作入力部300の輝
度調整用の例えば回転ノブを操作することで実施され
る。例えば、図4の実線の一次ガンマ補正特性の傾きを
維持したまま、図4の破線の一次ガンマ特性になるよう
に全体をシフトさせることができる。このように、一次
ガンマ補正回路24内のRAMテーブルの補正データ
を、輝度調整用データを含むように書き換えることで、
画面全体の輝度が低くなる。
【0071】このように、画面全体のコントラスト比、
輝度を調整するには、一部の領域の補正データを記憶し
た二次ガンマ補正用RAMテーブル102でなく、全領
域に関する一次ガンマ補正データを記憶した一次ガンマ
補正用RAMテーブルの内容を書き換えることで容易に
対応できる。
【0072】(二次ガンマ補正回路の第1変形例につい
て)図9に、二次ガンマ補正回路のさらに他の変形例を
示している。図9の二次ガンマ補正回路は、図5のRA
M102の容量を少なくするために改良された回路を示
している。図9の回路では、図7の二次ガンマ補正特性
と同様な特性を示す図10にて、領域A内に第1の基準
直線Y’を、領域C内に第2の基準直線Y″をそれぞれ
想定し、図10のRAM102内には、第1,第2の基
準直線Y’,Y″と最終補正データとの差分データのみ
を記憶するようにしている。このことは、図10の領域
Aについての部分拡大図である図11を用いて説明する
と、領域A内の第1の基準直線Y’上のデータは直線近
似演算で求めるとともに、それに加算又は減算される差
分データΔ1,Δ2…のみをRAM102に記憶してい
る。領域C内の第2の基準直線Y″上のデータも直線近
似演算で求めるとともに、それに加算又は減算される差
分データのみがRAM102に記憶されている。
【0073】このために、図9に示す二次ガンマ補正回
路では、例えば3つのビットシフタ104A〜104C
と固定データの中から、第1,第2のの基準直線Y’,
Y″に一致するデータを選択する第3セレクタ130
と、この第3セレクタ130の出力とRAM102から
の差分データとを加算又は減算する加算器132とをさ
らに設けている。すなわち、3つのビットシフタ104
A〜104Cの出力は、図10の領域Bでの直線近似演
算に用いられると共に、領域A,C内の第1,第2の基
準直線Y’,Y″を用いた直線近似演算にも兼用され
る。第3セレクタ130に入力される固定データとは、
第1又は第2の基準直線Y’,Y″がX軸と平行すなわ
ち傾きが零の場合に単独で用いられ、あるいは3つのビ
ットシフタ104A〜104Cの演算結果に加算される
第1,第2の基準直線Y’,Y″のためのオフセットデ
ータとして用いられる。
【0074】図9の回路によれば、入力画像データXが
図10の領域A又はCに属することが領域判断部110
にて判定されると、その判定信号が入力される第3セレ
クタ130では、図10の第1の基準直線Y’又は第2
の基準直線Y″に一致するデータを、3つのビットシフ
タ104A〜104Bと固定データとのうちの中から、
いずれか一つ又は複数選択する。また、その入力画像デ
ータXと対応してアドレス発生部110にて発生するア
ドレスに基づいて、RAM102より図11の差分デー
タが出力される。これらは加算器132にて加算又は減
算され、この加算器132の出力が第2セレクタ112
にて選択される。
【0075】このようにすると、差分データのビット数
が図5の場合の補正データのビット数より小さくなるの
で、図9のRAM102の容量は図5の場合に比べて少
なくて済む。
【0076】なお、領域A,Cに設定される基準直線
Y’はそれぞれ1本の場合に限らず、複数本設定するこ
とができる。この場合、領域判断部110では、画像デ
ータXが、異なる直線が用いられるいずれの区間に属す
るかを判断し、その判断結果に基づいて第3セレクタ1
30にて対応する基準直線にあったデータを上記と同様
にして選択すればよい。
【0077】(電子機器の説明)上述の実施例の液晶表
示装置を用いて構成される電子機器は、図16に示す表
示情報出力源1000、表示情報処理回路1002、表
示駆動回路1004、液晶パネルなどの表示パネル10
06、クロック発生回路1008及び電源回路1010
を含んで構成される。表示情報出力源1000は、RO
M、RAMなどのメモリ、テレビ信号を同調して出力す
る同調回路などを含んで構成され、クロック発生回路1
008からのクロックに基づいて、ビデオ信号などの表
示情報を出力する。表示情報処理回路1002は、クロ
ック発生回路1008からのクロックに基づいて表示情
報を処理して出力する。この表示情報処理回路1002
は、上述したデータ処理ボード10にて構成される。表
示駆動回路1004は、上述した液晶表示専用ボード3
0R,30G,30Bに加えて、走査側駆動回路及びデ
ータ側駆動回路を含んで構成され、液晶パネル1006
を表示駆動する。電源回路1010は、上述の各回路に
電力を供給する。
【0078】このような構成の電子機器として、図17
に示す液晶プロジェクタ、図18に示すマルチメディア
対応のパーソナルコンピュータ(PC)などを挙げるこ
とができる。
【0079】図17に示す液晶プロジェクタは、透過型
液晶パネルをライトバルブとして用いた投写型プロジェ
クタであり、例えば3板プリズム方式の光学系を用いて
いる。
【0080】図17において、プロジェクタ1100で
は、白色光源のランプユニット1102から射出された
投写光がライトガイド1104の内部で、複数のミラー
1106および2枚のダイクロイックミラー1108に
よってR、G、Bの3原色に分けられ、それぞれの色の
画像を表示する3枚の液晶パネル1110R、1110
Gおよび1110Bに導かれる。そして、それぞれの液
晶パネル1110R、1110Gおよび1110Bによ
って変調された光は、ダイクロイックプリズム1112
に3方向から入射される。ダイクロイックプリズム11
12では、レッドRおよびブルーBの光が90°曲げら
れ、グリーンGの光が直進するので各色の画像が合成さ
れ、投写レンズ1114を通してスクリーンなどにカラ
ー画像が投写される。
【0081】図18に示すパーソナルコンピュータ12
00は、キーボード1202を備えた本体部1204
と、液晶表示画面1206とを有する。
【0082】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が
可能である。
【0083】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をプロジョクタに適用した実施例であっ
て、液晶表示パネルを駆動するためのデータ処理/液晶
表示駆動回路のブロック図である。
【図2】一次ガンマ補正回路のRAMテーブルに記憶さ
れる一次ガンマ補正データの特性図である。
【図3】一次ガンマ補正回路のRAMテーブルに書き換
えられるコントラスト比調整用データを含む一次ガンマ
補正データを説明するための特性図である。
【図4】一次ガンマ補正回路のRAMテーブルに書き換
えられる輝度調整用データを含む一次ガンマ補正データ
を説明するための特性図である。
【図5】図1に示す液晶専用ボードに搭載される液晶表
示駆動ICのブロック図である。
【図6】図5に示す二次ガンマ補正回路のRAMテーブ
ルに記憶される二次ガンマ補正データの特性図である。
【図7】1本の直線を用いて直線近似演算を行う図5の
二次ガンマ補正回路の変形例を示すブロック図である。
【図8】一次,二次ガンマ補正回路のRAMテーブル内
データを書き換えるための構成を示すブロック図であ
る。
【図9】RAMに差分データのみ記憶させた図5の二次
ガンマ補正回路の変形例を示すブロック図である。
【図10】図9の回路にて用いられる二次ガンマ補正特
性を示す特性図である。
【図11】図10を部分的に拡大して差分データと基準
直線との関係を説明するための特性図である。
【図12】図1、図5の相展開回路での動作を示すタイ
ミングチャートである。
【図13】液晶表示パネルの印加電圧−透過率(T−
V)特性を示す特性図である。
【図14】図13のT−V特性を補償するための理想的
な二次ガンマ補正特性を示す特性図である。
【図15】従来の1点折れの直線近似を用いたアナログ
ガンマ補正特性を示す特性図である。
【図16】本発明の電子機器のブロック図である。
【図17】本発明の電子機器の一例であるカラープロジ
ェクタの概略断面図である。
【図18】本発明の電子機器の一例であるパーソナルコ
ンピュータの概略斜視図である。
【符号の説明】
10 信号処理用ボード 12,14 入力端子 16 ADコンバータ 18 デジタルデコーダ 20 フレームメモリ 22 スイッチ 24 一次ガンマ補正回路 24 RAM 30R,30G,30G 液晶表示専用ボード 32 二次ガンマ補正回路 34 相展開回路 36 極性反転回路 38 DAコンバータ 40 増幅器 42 バッファ 50R,50G,50B 液晶表示パネル 100 アドレス発生部 102 RAM(メモリテーブル) 104A〜104B ビットシフタ 106 第1セレクタ 108 加算器(第1の演算器) 110 領域判断部 112 第2セレクタ 122 レジスタ 130 第3セレクタ 132 加算器(第2の演算器)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力デジタル画像データを、液晶表示部
    での表示駆動に適したデジタル画像データに補正するデ
    ジタルガンマ補正回路において、 入力デジタル画像データの階調値が、低階調領域側の第
    1の領域と、高階調領域側の第2の領域と、前記第1,
    第2の領域間の第3の領域とのいずれの領域に属するか
    を判断する領域判断部と、 前記第1,第2の領域に属する前記入力デジタル画像デ
    ータに対応した補正データを記憶し、前記入力デジタル
    画像データに対応する補正データが読み出されるメモリ
    テーブルと、 前記第3の領域に属する前記入力デジタル画像データ
    を、所定の傾きとオフセットを持つ少なくとも一つの直
    線に従って直線近似演算して補正する直線近似演算部
    と、 を有することを特徴とするデジタルガンマ補正回路。
  2. 【請求項2】 請求項1おいて、 前記直線近似演算部は、 入力デジタル画像データをそれぞれビットシフトさせ
    て、前記入力デジタル画像データを2n又は1/2n(n
    は自然数)倍する複数のビットシフタと、 前記少なくとも一つの直線の傾きデータに従って、前記
    複数のビットシフタの出力から少なくも一つを選択して
    出力するセレクタと、 前記セレクタの出力に、前記少なくとも一つの直線のオ
    フセットデータを加算又は減算する第1の演算器と、 を有することを特徴とするデジタルガンマ補正回路。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記直線近似演算部は、前記第3の領域にて複数種の直
    線を用いて複数の直線近似区間毎に直線近似するもので
    あり、 前記直線近似演算部は、複数の傾きデータと、複数のオ
    フセットデータと、を記憶するレジスタをさらに有し、 前記領域判断部は、各直線近似区間の境界データと入力
    されたデジタル画像データとを比較し、前記レジスタよ
    り対応する前記直線近似区間の前記傾きデータ及びオフ
    セットデータを読み出し制御することを特徴とするデジ
    タルガンマ補正回路。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3において、 前記第1,第2の領域のガンマ補正データが、それぞれ
    少なくとも一つの基準直線上に位置する前記第1,第2
    の領域内の各々の基準直線データと、各々の前記少なく
    とも一つの基準直線データに加算又は減算される前記第
    1,第2の領域内の各々の差分データとに分割され、 前記メモリテーブルは、前記第1,第2の領域内の各々
    の前記差分データを記憶し、 前記直線近似演算部は、前記第1,第2の領域内の各々
    の前記基準直線データを出力し、 前記メモリテーブルから出力される前記差分データと、
    前記直線近似演算部より出力される前記基準直線データ
    とを加算又は減算する第2の演算器をさらに設けたこと
    を特徴とするデジタルガンマ補正回路。
  5. 【請求項5】 液晶表示部と、 請求項1乃至4のずれかに記載のデジタルガンマ補正回
    路を含み、デジタルガンマ補正がなされた画像データに
    基づいて、前記液晶表示部に画像を表示駆動する液晶表
    示駆動回路と、 を有することを特徴とする液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の液晶表示装置と、 前記液晶表示装置に電源を供給する電源回路と、 を有することを特徴とする電子機器。
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