JP3674297B2 - 液晶表示装置のダイナミックレンジ調整方法並びに液晶表示装置及び電子機器 - Google Patents

液晶表示装置のダイナミックレンジ調整方法並びに液晶表示装置及び電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力されたデジタル画像データを、液晶表示部の印加電圧−透過率特性にあったデジタル画像データに補正するデジタルガンマ補正回路を有する液晶表示装置及び電子機器での、ダイナミックレンジの調整方法及びその装置に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】
電子機器の画像表示部は、従来の比較的大型なCRTに代わって、薄型の液晶表示パネルが普及している。液晶表示パネルは、図17に示すように印加電圧Vと透過率Tとの関係で示されるT−V特性がリニアでない。特に、階調値の低い黒レベル付近では、印加電圧Vの変化に対して透過率Tの変化が少なくなっている。従って、黒レベル付近では、画像データ(印加電圧V)の変化に対して階調(光透過率T)の変化が少なく、この領域での解像度が低下してしまう。これを補正して全領域で適正な解像度とするように補正するのが、液晶表示装置でのガンマ補正と呼ばれている。
【0003】
一方、テレビ受像器を含むCRTにおいても、入力信号電圧と発光出力とがリニアにならないという同様な現象があるため、例えばNTSC方式にて伝送されるテレビ信号は、予め撮影カメラの段階などでCRT用のガンマ補正が施されている。従って、CRTを用いたテレビ受像器側ではガンマ補正が不要となる。
【0004】
ここで、撮影カメラでのガンマ補正をデジタルで実施することは公知である。撮影カメラにて、直線近似演算してガンマ補正する例が、特許第2542864号、特開平8−32837号に開示されている。特開平2−230873には、直線近似演算とメモリとを併用して、撮影カメラにてデジタルガンマ補正することが開示されている。
【0005】
ここで、テレビ信号に基づいて液晶表示パネルに画像表示するには、CRT用のガンマ補正はかえって不要であり、最終的には液晶表示パネルのT−V特性に合わせてガンマ補正を実施しなければなない。
【0006】
液晶表示パネルをライトバルブとして用いたプロジェクタにて、テレビ信号に基づいて画像表示する際に、ガンマ補正を実施することは、特開平8−186833号に開示されている。しかし、この公報の発明では、前段にてガンマ補正を実施している一方で、その後段のガンマ補正はアナログにて実施しているので、ガンマ補正回路を含む液晶駆動回路のIC化ができなかった。
【0007】
このアナログによるガンマ補正はダイオードなどを用いて、図19に示すような1点折れのガンマ補正特性により補正していた。
【0008】
しかし、ダイオード個々にて特性がばらつくため、個々の液晶表示装置にて均一な特性のための調整が煩雑となっていた。また、カラープロジェクタのように、R,G,Bで計3枚の液晶表示パネルを同一機器内にて使用するものにあっては、その3枚の液晶表示パネル間での調整も必要となり煩雑であった。
【0009】
さらには、図19のように1点折れのガンマ補正特性では、図18に示す理想的なガンマ補正特性と比較して、図17に示すT−V特性の黒レベル領域しか補正できず、その黒レベル領域での補正も直線近似による補正であるので、T−V特性に合った正確な補正を確保するには自ずから限界が生じていた。
【0010】
本発明者等は、デジタル画像データに対してガンマ補正を実施するデジタルガンマ補正回路を含む液晶駆動回路のIC化を進めるにあたり、ガンマ補正後の画像データにより、液晶表示画面のダイナミックレンジが狭くなる場合が生じ、そのの調整方法及びその装置について検討した。
【0011】
図23,図24は、ダイナミックレンジ調整の必要性を説明する特性図である。図23及び図24では共に、ガンマ補正時の入力データの階調値(8ビット)を横軸に、出力データ(9ビット)を縦軸に表している。
【0012】
図23はダイナミックレンジが狭い例を示している。図23の通り、入力データの最大階調値255のとき、出力データは最大階調値511とはならず、階調値500に止まっている。
【0013】
一方、図24では入力データの階調値が250の時既に出力データの最大階調値511に達している。換言すれば、入力データが階調値250〜255に変化しても、出力データが一定の最大階調値511に飽和してしまう、いわゆるサチレーションが生じている。
【0014】
本発明の目的は、ガンマ補正特性等に起因して生ずる液晶表示画面でのダイナミックレンジの変動を、簡易に調整することができる液晶表示装置のダイナミックレンジ調整方法並びに液晶表示時装置及び電子機器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る液晶表示装置のダイナミックレンジ調整方法は、デジタル画像データをデジタルガンマ補正回路にて補正して、液晶表示部での印加電圧−透過率特性に適したデジタル画像データとする工程と、
前記デジタルガンマ補正回路にて補正されたデジタル画像データを、DA変換器にてアナログ画像データに変換する工程と、
前記アナログ画像データを増幅器にて増幅する工程と、
増幅された前記アナログ画像データに基づいて前記液晶表示部に画像を表示する工程と、
前記ガンマ補正回路への入力デジタル画像データの階調値が最大であり、かつ、前記ガンマ補正回路からの出力デジタル画像データの階調値が最大値よりも小さいときに、前記増幅器での増幅率を変更して、表示画像のダイナミックレンジを拡げる調整工程と、
を有することを特徴とする。また、請求項6の発明は請求項1の方法を実施する液晶表示装置を、請求項9の発明はそれを用いた電子機器を定義している。
【0016】
請求項1,6,9の発明によれば、デジタルガンマ補正回路でのガンマ補正特性が例えば図23の通りであったとしても、そのデジタルガンマ補正回路の後段の増幅器にて、全階調範囲で画像データの増幅率を変更することで、表示画像のダイナミックレンジを拡げることができる。
【0017】
ここで、請求項2に示すように、前記増幅器がオペアンプにて構成される場合には、前記調整工程では前記オペアンプに供給される前記バイアス電位を変更することで、ダイナミックレンジを調整できる。
【0018】
また、請求項3に示すように、前記ガンマ補正回路と前記DA変換器との間に、ガンマ補正されたデジタル画像データの論理を反転させるデータ反転回路をさらに有する場合には、前記調整工程では、バイアス電位の振幅を小さくすることで、ダイナミックレンジを拡げることができる。
【0019】
請求項4の発明に係る液晶表示装置のダイナミックレンジ調整方法は、デジタル画像データをデジタルガンマ補正回路にて補正して、液晶表示部での印加電圧−透過率特性に適したデジタル画像データとする工程と、
前記デジタルガンマ補正回路にて補正されたデジタル画像データを、基準電圧に基づいて、DA変換器にてアナログ画像データに変換する工程と、
前記アナログ画像データを増幅器にて増幅する工程と、
前記アナログ画像データに基づいて前記液晶表示部に画像を表示する工程と、前記ガンマ補正回路への入力デジタル画像データの階調値が最大であり、かつ、前記ガンマ補正回路からの出力デジタル画像データの階調値が最大値よりも小さいときに、前記DAコンバータの前記基準電圧を変更して、表示画像のダイミックレンジを拡げる調整工程と、
を有することを特徴とする。また、請求項7の発明は請求項4の方法を実施する液晶表示装置を、請求項9の発明はそれを用いた電子機器を定義している。
【0020】
請求項4,7,9の発明によれば、請求項1の発明と同様な問題が生じた場合に、DAコンバータの基準電圧を変更して、表示画像のダイミックレンジを拡げることができる。
【0021】
請求項5の発明に係る液晶表示装置のダイナミックレンジ調整方法は、デジタル画像データを、液晶表示部での印加電圧−透過率特性に適したデジタル画像データに補正するために、複数段のデジタルガンマ補正回路にて複数回に分けてデジタルガンマ補正を順次実施する工程と、
最終段の前記デジタルガンマ補正回路にて補正されたデジタル画像データを、基準電圧に基づいて、DA変換器にてアナログ画像データに変換する工程と、
前記アナログ画像データを増幅器にて増幅する工程と、
前記アナログ画像データに基づいて前記液晶表示部に画像を表示する工程と、前記最終段のガンマ補正回路への入力デジタル画像データの階調値が最大に達する前に、前記最終段のガンマ補正回路からの出力デジタル画像データの階調値が最大値に達するサチレーションが生じたときに、前記最終段のガンマ補正回路よりも前段側の前置ガンマ補正回路にて、該前置ガンマ補正回路への入力デジタル画像データの階調値が最大のときの前置ガンマ補正回路からの出力デジタル画像データの階調値が最大値よりも低くなるように設定して、表示画像のダイナミックレンジを調整する調整工程と、
を有することを特徴とする。また、請求項8の発明は請求項5の方法を実施する液晶表示装置を、請求項9の発明はそれを用いた電子機器を定義している。
【0022】
請求項5,8,9の発明によれば、最終段のガンマ補正回路でのガンマ補正特性が、例えば図24の通りとなった場合に、前置ガンマ補正回路のガンマ補正特性を図2の実線の特性から図32の特性に変更することで、表示画像のダイナミックレンジを調整することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0024】
(データ処理回路の全体説明)
図1は、液晶表示パネルを駆動するためのデータ処理/液晶表示駆動回路を概略的に示すブロック図である。図1に示す本実施例は、3枚の液晶表示パネルをそれぞれR,G,B用のライトバルブとして用いたプロジェクタに適用したものである。なお、本実施例では、3枚の液晶表示パネルを、TFTをスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス基板にて構成しているが、他の液晶表示基板を用いることも可能である。
【0025】
図1において、このプロジェクタの液晶表示装置は、大別して、各色R,G,Bのデータ処理に共用される信号処理用ボード10と、各色R,G,B毎に設けられた液晶表示専用ボード30R,30G,30Bと、3枚のライトバルブとしてそれぞれ機能する液晶表示パネル50R,50G,50Bと、を有する。
【0026】
信号処理用ボード10は、本実施例の電子機器であるプロジェクタ用の各種回路(図示せず)の他、下記の機能を実現する素子、回路が搭載される全体制御用ボードとすることもできる。まず、画像データの入力端子として、NTSC,PALなどのアナログのテレビ信号を入力する第1の入力端子12と、コンピュータ出力、CDROM出力などのデジタルの画像信号を入力する第2の入力端子14とを有する。ここで、第1の入力端子12に入力されるアナログのテレビ信号は、CRTの特性を考慮してガンマ補正が施されているが、第2の入力端子14に入力されるデジタルの画像信号にはガンマ補正は施されていない。なお、CCDカメラ出力など、CRT用のガンマ補正が施されたデジタルの画像信号を入力する他の端子を設けることも可能である。
【0027】
第1の入力端子12にはADコンバータ16が接続され、テレビ信号をアナログ−デジタル変換する。さらに、ADコンバータ16にはデジタルデコーダ18が接続されている。このデジタルデコーダ18 は、テレビ信号中の輝度信号Y及び色差信号U,Vを、3色のR,G,B信号にデコードするものである。
【0028】
デジタルデコーダ18の後段には、フレームメモリ20が設けられている。第1の入力端子12を介して入力されたデータは、ADコンバータ16、デジタルデコーダ18を介してフレームメモリ20内に、1フレーム分書き込まれる。第2の入力端子14を介して入力されてデジタルR,G,Bデータは、フレームメモリ20に直接書き込まれる。なお、液晶表示パネル50R,50G,50Bにて飛び越し走査が実施される場合には、1フレーム分のR,G,Bの各データが奇数ライン、偶数ラインの順で、フレームメモリ20より、2フィールドに分けて読み出される。
【0029】
フレームメモリ20の後段には、スイッチ22を介して一次ガンマ補正回路24が接続されている。このスイッチ22は、フレームメモリ20からのデータが、第1の入力端子12を介して入力されたデータであるとき、そのデータを一次ガンマ補正回路24に出力させる。上述したCCDカメラ出力であるR,G,Bのデジタル画像データも、同様に一次ガンマ補正回路24に入力される。一方、フレームメモリ20からのデータが、第2の入力端子14を介して入力されたデータであるときには、スイッチ22はそのデータを一次ガンマ補正回路24には導かず、バイパス線26を介して直接に液晶表示専用ボード30R,30G,30Bに導く。なお、一次ガンマ補正回路24の詳細については後述する。
【0030】
次に、液晶表示専用ボード30Rと液晶表示パネル50Rについて、図5を参照して説明する。図5は、液晶表示専用ボード30Rに搭載される液晶駆動用ICのブロック図を示し、他の色G,Bに関する液晶駆動用ICの構成も、色Rの構成と同一である。
【0031】
液晶表示専用ボード30Rには、二次ガンマ補正回路32が設けられている。この二次ガンマ補正回路32の詳細についても後述する。
【0032】
二次ガンマ補正回路32の後段には、相展開回路34が設けられている。この相展開回路34は、液晶表示パネル50Rでの駆動周波数を下げるためにデータの相展開を実施している。このために、図5に示すように、シフトレジスタ200と、ラッチ回路202とを有する。図5では、説明の便宜上、N=4の場合の4相展開を行う例となっている。この図5の相展開回路34の動作を、図16のタイミングチャートを参照して説明する。
【0033】
この相展開回路34には、図16のドットクロックに対応して各画素のデータが時系列的に入力される。シフトレジスタ200からの出力としては、図16に示すと通り、R色データの出力線をN本に分け、第1の出力線には0,0+N,0+2N,…の画素のデータを割り当て、第2の出力線は1,1+N,1+2N,…の画素のデータを割り当て、同様に残りの2本の出力線に画素のデータを割り当てて出力する。こうすると、各出力線の画素のデータ時間は、元のデータ時間のN倍とすることができる。これをN相展開と称する。このように、各画素のデータ時間が長くなるため、液晶表示パネル50Rにてデータサンプリングする際のサンプリング周波数が1/Nとなり、特に画素密度が高い液晶表示パネルの時に、スイッチング素子の応答性に合わせたサンプリング周波数とすることができる。なお、液晶表示パネル50RがXGAと称される高画素密度のものである場合、相展開を実施しないと、液晶表示パネルでのデータサンプリング周波数は65MHzもの高周波数となり、TFTでは応答できない。そこで、N=12とした12相展開を実施して、TFTにて応答できるサンプリング周波数まで下げている。これよりも低画素密度であるVGA,SVGAの場合には、N=6とした6相展開により、TFTにて応答可能なサンプリング周波数が得られる。
【0034】
本実施例では、4相展開の場合の4本の出力線のデータを、ラッチ回路202にて同じタイミングにてラッチしている。この結果、ラッチ回路202の出力は図16に示す通りとなり、各出力線のデータの位相が揃えられる。このラッチ回路202を設けずに、液晶表示パネル50Rにて4本の出力線の各データを異なるタイミング又は同じタイミングにてサンプリングしてもよい。
【0035】
相展開回路34の後段には、極性反転回路36が設けられている。この極性反転回路36は、液晶表示パネル50Rの各画素の液晶に印加される電界の極性をを所定の周期で反転させて極性反転駆動するために設けられている。本実施例では、液晶表示パネルのスイッチング素子をTFTにて構成しているため、TFT基板と対向する基板に形成された共通電極の電位を基準として、画素に供給されるデータ電位の極性が反転されて駆動される。
【0036】
この極性反転のためのデジタルデータの処理としては、デジタルデータの論理を反転させれば良い。このために、極性反転回路36は、図5に示すように、4本の出力線のデータ論理を反転させる4つのインバータ210A〜210Dと、反転前後の一方のデータを選択して出力する4つのセレクタ212A〜212Dを有する。一画素毎に極性反転駆動する場合には、例えば第1,第3のセレクタ212A,212Cにて反転前のデータが選択され、第2,第4のセレクタ212B,212Dにて反転後のデータが選択される。
【0037】
極性反転回路36の後段には、4つのコンバータ38A〜38Dを有するDAコンバータ38が設けられ、相展開されたNラインの極性反転データをそれぞれデジタル−アナログ変換する。このアナログ信号が、液晶表示駆動ICの出力となる。
【0038】
なお、液晶表示駆動ICにはタイミング発生回路220が設けられ、上述の相展開回路34,極性反転回路36及びDAコンバータ38にて必要なタイミング信号が、画像同期信号に基づいて発生される。
【0039】
液晶表示専用ボード30Rには、図1に示すように、さらに増幅器40とバッファ42とが設けられている。増幅器例えばオペアンプ40にて正、負の極性反転駆動に対応したバイアス電圧が重畳されたデータは、バッファ42を介して、液晶表示パネル50Rに供給され、このデータに基づいて液晶表示パネル50Rが所定の1ドット又は1ライン毎などの所定周期毎に極性反転駆動される。
【0040】
(一次ガンマ補正と二次ガンマ補正との関係)
本実施例では、ガンマ補正を2回に分けて実施している。最初に実施されるガンマ補正を一次ガンマ補正と称し、2回目の補正を二次ガンマ補正と称する。ただし、本実施例ではいずれもデジタル補正であるので、補正順序を逆にしても同じ結果が得られる。しかし、本実施例のように、液晶表示専用ボード30R,30G,30B側に二次ガンマ補正回路32を搭載した方が、後述する液晶表示パネルの調整工程が簡便となり、液晶表示専用ボードに搭載される回路のIC化が可能となる。
【0041】
ここで、本実施例の一次ガンマ補正は、主としてCRT用ガンマ補正が施された画像データを、CRT用ガンマ補正前の元のデータに戻すことにある。従って、個々の液晶パネルの特性とは本来無関係に補正データを決定でき、後述する二次ガンマ補正とこの点が相違する。一次ガンマ補正にてCRT用ガンマ補正の解除のみを目的とする場合であって、CRT用ガンマ補正がなされていない画像データが入力された場合には、上述の通りバイパス線26を利用して、一次ガンマ補正回路24を通過させる必要はなくなる。これに代えて、例えば常にCRT用ガンマ補正が施された画像データが入力される場合には、一次ガンマ補正回路24に、図17に示すT−V特性の一部の領域(例えば白レベル側)にあった補正などの他の機能を付加しても良い。本実施例の一次ガンマ補正回路24はRAMテーブルを用いるので、RAMテーブルに記憶される補正データに、それら機能が付加されるのみで対応できる。
【0042】
一方、二次ガンマ補正回路32は、図17に示す個々の液晶表示パネルのT−V特性に合ったガンマ補正を実施することを主目的としている。このT−V特性は、液晶表示パネル毎に区々であるので、必ず調整を要する点で一次ガンマ補正と相違する。このように、個々の液晶表示パネルに合わせてガンマ補正データの変更を要するので、変更の必要性が低いCRT用ガンマ補正の解除を主目的とする補正(一次ガンマ補正)とは別個に、変更の必要性の高い補正内容を二次ガンマ補正として実施している。しかも、この二次ガンマ補正回路32を液晶表示専用ボートに搭載して、表示パネルと一体の構成とすることで、調整工程が簡便となる。さらに、このように変更の必要性の高い二次ガンマ補正を、一次ガンマ補正とは別個に実施することで、二次ガンマ補正データの変更の際の演算が単純化されるので、精度の高い補正を実施することができる。
【0043】
(一次ガンマ補正回路の説明)
次に、一次ガンマ補正回路24の詳細について、図2を参照して説明する。
【0044】
図2は、一次ガンマ補正回路24にて実施される一次ガンマ補正の変換特性の一例を示し、横軸に入力データを、縦軸に出力データをそれぞれ256階調(8ビット)で表している。この一次ガンマ補正の目的は上述の通り、第1の入力端子を介して入力されたテレビ信号に施されたCRT用のガンマ補正(図2の一点鎖線)が施されているため、これに図2の実線の一次ガンマ補正を施して、CRT用ガンマ補正前の元のデータ(図2の破線で示すリニアな特性)に実質的に戻すことにある。
【0045】
この一次ガンマ補正回路24は、入力された画像データに基づいてアドレス指定される補正データを記憶したRAMにて構成される。すなわち、図2の横軸上のデータXが入力されると、この入力データXに従って発生したアドレスと対応付けて予め記憶されたデータYが、RAMより読み出されて、一次ガンマ補正が実施される。これにより、一次ガンマ補正後の画像データは、図2に破線で示すようにほぼリニアな特性となる。
【0046】
ここで、一次ガンマ補正回路24を、信号処理用ボード10に搭載した理由は下記の通りである。すなわち、一次ガンマ補正の目的が上述の通りであるので、この一次ガンマ補正は、液晶表示パネルの特性とは本来無関係に実施でき、個々の液晶パネルの特性を無視して生産、検査しておくことが可能であるからである。
【0047】
ただし、本実施例では、信号処理用ボード10と3つの液晶表示用ボード30R,G,Bとを電気的に接続した後に、個々の液晶表示パネル50R,G,Bの特性との関係で、一次ガンマ補正回路24を構成するRAMテーブルのデータを書換可能としている。このRAMのデータ書換は、装置の出荷前の工場での調整工程にて実施できるほか、ユーザが操作部を操作して行うようにしても良い。このRAMのデータ書換については後述する。
【0048】
(二次ガンマ補正回路の説明)
図1に示す二次ガンマ補正回路32の一例を、図5に示す。また、図5に示す二次ガンマ補正回路にて実施される二次ガンマ補正の補正特性を図6に示す。図6の補正特性では、主として黒レベル側のT−V特性を補償するようになっている。このため、黒レベル付近以外の領域のガンマ補正の機能を、一次ガンマ補正回路24にて持たせることも可能である。
【0049】
また図6は、横軸に256階調(8ビット)の入力データを、縦軸に512階調(9ビット)の出力データをそれぞれ表している。このように、二次ガンマ補正では、入力データのビット数よりも大きなビット数にて出力することで、変化率の少ない領域でも異なる階調を表現できるようにしている。今回は、入力データに対して出力データの階調数を2倍の512階調としたが、必要に応じて4倍の1024階調などにすることも可能である。
【0050】
なお、出力データのビット数を入力データのビット数の整数倍とすると、もしこの出力データの全てを一次ガンマ補正と同様にRAMに格納するとすれば、そのRAMの容量が増大し、消費電力が増大してRAMをICに内蔵することは困難となる。そこで、本実施例では、下記の通り、図6の領域Aのみの出力データをRAMに格納させ、その容量を少なくしている。
【0051】
図5において、この二次ガンマ補正回路32は、大別して、図6のハッチング部の領域Aの二次ガンマ補正に用いられるRAMを用いた補正部32Aと、図6のそれ以外の領域Bの二次ガンマ補正に用いられる直線近似補正演算部32Bとを有する。ここで、図6の領域Bの直線はY=a・X+bで表され、aを傾きデータと称し、X=0の時のYの値bをオフセットデータと称する。また、領域A,Bの境界に位置する入力データcを境界データと称する。
【0052】
この二次ガンマ補正回路32は、図5に示すとおり、領域Aでの二次ガンマ補正を実施するための補正部32Aとして、アドレス発生部100と、RAM102とを有する。アドレス発生部100は、入力された画像データXに基づいてアドレスを発生し、そのアドレスと対応するRAM102内の補正データYが読み出される。アドレス発生部100には境界データcが入力されるので、境界データcよりも大きい値の画像データが入力される場合には、アドレス発生部100よりアドレスが発生することはない。従って、この場合にはRAM102にアクセスされず、その分消費電力を低減できる。
【0053】
一方、図6の領域Bでの二次ガンマ補正を実施する直線近似補正演算部32Bとして、入力画像データをビットシフトさせる例えば3つのビットシフタ104A,104B,104Cと、設定される傾きデータaに基づいて、少なくとも一つのビットシフタ出力を選択する第1セレクタ106と、第1セレクタ106の出力にオフセットデータbを加算して、Y=a・X+bを演算する加算器108とを有する。
【0054】
ビットシフタ104Aは、入力画像データXを上位側に1ビットシフトさせて、
2・Xの値を出力する。ビットシフタ104Bは、入力画像データXを下位側に1ビットシフトさせて、(1/2)・Xの値を出力する。ビットシフタ104Cは、入力画像データXを下位側に2ビットシフトさせて、(1/4)・Xの値を出力する。
【0055】
第1セレクタ106では、傾きデータaが“1/4”,“1/2”,“3/4”,“2”,“2+1/4”,“2+3/4”であるときに、ビットシフタ104A〜104Cのうちの対応する一又は複数の出力を選択する。
【0056】
領域判断部110は、入力画像データの値と境界データcとを比較し、X≦cであれば領域Aと判断し、X>cであれば領域Bであると判断する。この領域判断部110での判断結果に基づいて、第2セレクタ112は、領域Aの時にはRAM102の出力を選択し、領域Bの時には加算器108の出力を選択して出力する。
【0057】
本実施例では、図6の印加電圧−透過率の変化率が一様でない領域Aは、RAM102を用い、印加電圧−透過率の変化率がほぼ一定で直線に近い特性となる領域Bでは、直線近似演算にて補正データを得ている。この二次ガンマ補正の目的は、液晶表示パネルの印加電圧Vと光透過率Tとの相関を示す図17のT−Vカーブが、階調値の低い黒レベル付近の領域では、印加電圧の変化に対して透過率の変化が少なく、これに起因して生ずる黒レベル付近の領域での解像度の低下を防止することにある。このために、本実施例では、領域Aの補正データのみをRAM102に格納しているので、RAM102の容量を小さくして消費電力を少なくし、RAM102をICに内蔵させることができる。
【0058】
(二次ガンマ補正データの変更について)
個々の液晶表示パネルの特性はそれぞれ異なるため、少なくとも工場用での出荷前に、個々の液晶表示パネルの特性に合わせて、ガンマ補正データを調整する必要がある。このために、図7に示すように、調整のためのデータを入力する操作部300と、個々のパネルのT−V特性が記憶される記憶部例えばPROM302と、操作入力部300及びPROM302からの情報に基づいて、種々の調整データを演算して求めるCPU304とを有する。なお、これら操作入力部300、PROM302及びCPU304は、このような調整を工場出荷段階でのみ可能とする場合には工場に設置された調整用機器に内蔵され、ユーザが調整可能である場合には全体制御用基板10、液晶表示用基板30Rあるいはそれ以外の内蔵基板に搭載される。それらの動作について、場合分けして説明する。
【0059】
この装置の工場出荷前の調整工程では、個々の液晶表示パネル50R,50G,50BのT−V特性が測定され、それぞれPROM302に記憶される。その後、所定のパターンを液晶表示パネル50R,50G,50Bに表示して、該パネル上あるいはR,G,Bが合成されたプロジェクタスクリーン上にて、例えば目視にてそれを観察して検査する。
【0060】
この検査の結果、図6の領域Aでの二次ガンマ補正データを変更するには、RAM102の内容及び直線近似演算部に供給されるデータa,b,cを変更すればよい。例えば、図6の領域Aの階調度を上げる指令及びその量が操作入力部300の例えば回転ノブを介して入力された場合について説明する。この場合、CPU304は、PROM302内のT−V特性に基づいて、第2のガンマ補正部32内のRAM102の補正データを演算し、その演算結果に基づいてRAM102内の補正データを書き換える。また、CPU304は、領域Aの補正データの変更に伴って、領域Bの補正データも変更する。この変更は、傾きデータaとオフセットデータbとを変更設定することで行われる。さらに、領域A,Bの境界位置を、操作入力部300からの指令に基づき変更することも可能であり、この場合CPU304が境界データcを変更すればよい。
【0061】
(一次ガンマ補正データの変更について)
本実施例では、画面全体に関する一次ガンマ補正データを変更することで、画面全体に及ぶコントラスト比及び輝度調整を可能としている。
【0062】
このコントラスト比の調整は、操作入力部300のコントラスト比調整用の例えば回転ノブを操作することで実施される。例えば、図3の実線の一次ガンマ補正特性から、それよりも傾きの大きな図3の破線の一次ガンマ補正特性に変更できる。このように、一次ガンマ補正回路24内のRAMテーブルの補正データを、コントラスト比調整データを含むように書き換えることで、コントラスト比が大きくなる。
【0063】
一方、輝度調整は、操作入力部300の輝度調整用の例えば回転ノブを操作することで実施される。例えば、図4の実線の一次ガンマ補正特性の傾きを維持したまま、図4の破線の一次ガンマ特性になるように全体をシフトさせることができる。このように、一次ガンマ補正回路24を構成するRAMの補正データを、輝度調整用データを含むように書き換えることで、画面全体の輝度が低くなる。
【0064】
このように、画面全体のコントラスト比、輝度を調整するには、一部の領域の補正データを記憶した二次ガンマ補正用RAMテーブル102でなく、全領域に関する一次ガンマ補正データを記憶した一次ガンマ補正用RAMテーブルの内容を書き換えることで容易に対応できる。
【0065】
(液晶表示画面のダイナミックレンジ調整について)
まず、ダイナミックレンジ調整の必要性については、図23及び図24を参照して既に説明した。
【0066】
そこで、まず図23の場合の狭いダイナミックレンジを拡げる調整について説明する。このために、図7の調整装置を図25又は図26のいずれかに改良する。なお、以下のダイナミックレンジ調整は、工場出荷前又はユーザが操作入力部300を操作して手動にて行うものの他、二次ガンマ補正の内容をCPU304が異常と認識できるため、CPU304がその認識結果に基づき自動的に調整指令を発することも可能である。
【0067】
図25は、図7の調整装置の構成に加えて、CPU304からの指令に基づき、増幅器40にて重畳されるバイアス電圧を変更するバイアス発生回路306を有する。なお、図25の操作入力部300は、ダイナミックレンジ調整用操作部を有し、その操作入力に基づくかあるいは自動的にCPU300よりバイアス発生回路306にバイアス電圧変更指令がなされる。
【0068】
ここで、増幅器40の構成及びその動作を図27及び図28を用いて説明する。図27はN=4の4相展開の場合の増幅器40の回路構成を示している。4つのDAコンバータ38A〜38Dには、オペアンプ40A〜40Dが接続されている。そして、4つのオペアンプ40A〜40Dのバイアス入力線に、バイアス発生回路306の出力が共通接続されている。
【0069】
1ドット毎の極性反転駆動の場合の隣り合う2つのオペアンプ40A,40Bの動作を、図28を参照して説明する。
【0070】
一ライン期間内で全階調範囲にわたって表示をするように、画像データを右上がりの斜線で示すと、図28に示す通り、ディジタル極性反転されずにDA変換された波形310に対して、1ライン毎にディジタル極性反転されたデータをDAコンバータ38A、38BにてDA変換すると、それぞれ波形312、314の通りとなる。
【0071】
図28には、オペアンプ40Aにて出力波形312に重畳されるバイアス波形316と、その出力波形318とが図示され、同様に、オペアンプ40Bにて出力波形314に重畳されるバイアス波形320と、その出力波形322が図示されている。なお、バイアス波形316,320は、オペアンプ40A,40Bの反転入力端子に入力されるため、反転した波形として示してある。
【0072】
バイアス波形316,320の比較から明らかなように、それらの位相は180°ずれている。しかも、バイアス波形316,320の振幅センターの電位V1は、出力波形の振幅センターの電位V2(TFT液晶の場合の共通電極電位)からオフセットされている。
【0073】
ここで、図28で説明した各波形により適正なダイナミックレンジが確保できるとした場合、図29に示すように、ダイナミックレンジの狭くなる場合のDAコンバータ38Aの出力波形は312aとなる。この波形312aに、図28と同じバイアス波形316を重畳させると、その出力波形は318aとなる。この出力波形318aは、図28の出力波形318との対比から分かるように、ダイナミックレンジは狭くなる。
【0074】
そこで、オペアンプ40Aのバイアス波形316を、それよりも振幅の小さいバイアス波形319に変更する。波形312aとバイアス波形319とを重畳させると、その出力波形は図29に示す通りの波形321となる。このバイアス変更後の出力波形321は、変更前の出力波形318aよりも、駆動電圧の絶対値が下がっている。
【0075】
図30は、液晶への印加電圧とその透過率との関係を示す特性図であり、出力波形318aに基づく駆動電圧範囲をΔVと、調整後の出力波形321に基づく駆動電圧範囲をΔV’とが示されている。図30から分かるように、出力波形318aに基づく駆動電圧範囲をΔVと対応する透過率範囲はΔTであり、出力波形321に基づく駆動電圧範囲をΔV’と対応する透過率範囲はΔT’である。液晶の印加電圧−透過率特性上、黒レベル側の透過率は印加電圧の変化に対してほとんど変化しないのに対して、白レベル側では透過率の変化が大きい。従って、ΔT<ΔT’となり、ダイナミックレンジを拡げることができる。
【0076】
このように、バイアス電位の振幅を小さくなるように調整すれば、図23のように狭い階調範囲の出力データの場合でも、液晶の透過率変化範囲が拡げられるため、液晶表示画面でのダイナミックレンジを拡大することができる。
【0077】
図26は、図23の場合の狭いダイナミックレンジを拡げるための他の調整装置を示している。図26の調整装置では、図25のバイアス発生回路306の代わりに、DAコンバータ38の基準電圧を変更する基準電圧発生回路308を設けている。
【0078】
例えば、図23に示す出力データの階調値511がDAコンバータ38に入力され、DAコンバータ38の初期の基準電圧の時のアナログ出力電位が1Vであったと仮定する。この場合、DAコンバータ38の基準電圧を基準電圧発生回路308にて変更し、図23に示す出力データの階調値500がDAコンバータ38に入力された時の該DAコンバータ38のアナログ出力電位が1Vとなるように調整する。こうすると、上記の場合と同様に、図23の出力データのようにように狭い階調範囲の出力が、その全階調範囲全体で均一に増幅されたことと同じとなる。従って、図23に示す二次ガンマ補正出力特性となっていても、その後のDAコンバータ38の基準電圧を変更することで、最大階調に対応するアナログ電位の画像データを出力できる。この結果、液晶表示画面でのダイナミックレンジが拡げられる。
【0079】
ここで、図28で説明した各波形により適正なダイナミックレンジが確保できるとした場合、図31に示すように、ダイナミックレンジが狭い場合には、デジタル極性反転なしの場合のDAコンバータ38Aの出力は波形310aとなり、デジタル極性反転ありの場合のDAコンバータ38Aの出力は波形312aとなる。この波形312aにバイアス波形316を重畳すると、出力波形は318aとなる。これに対して、DAコンバータ38Aでの基準電圧を上げると、デジタル極性反転なしの場合のDAコンバータ38Aの出力は波形310となり、デジタル極性反転ありの場合のDAコンバータ38Aの出力は波形312となる。この波形312にバイアス波形316を重畳すると、出力波形は318となる。出力波形318a,318の比較から明らかなように、出力波形318に基づいて駆動した方がダイナミックレンジの広い画像を表示することができる。
【0080】
なお、図31に示す調整は、DAコンバータの基準電圧を変更するものに限らず、増幅器の増幅率を上げることでも可能である。
【0081】
次に、図24に示すサチレーション対策について説明する。この場合は、入力データが階調値250〜255の範囲で白レベル側にて6階調変化しても、出力データが一定の最大階調値511に飽和している。従って、二次ガンマ補正回路32の後段のDAコンバータ38及び増幅器40の設定条件をいかに変えても、上記の白側の6階調領域では階調値が変化しないことになる。
【0082】
そこで、この対策として、一次ガンマ補正回路24のRAMに格納された補正データを書き換えている。このRAMのデータを書き換えるには、図7の調整装置を使用できる。
【0083】
図24のサチレーションを防止するための一次ガンマ補正特性を図32に示す。図32に示すように、正常の場合の図2に示す一次ガンマ補正特性とは異なり、入力データが最大階調値255のときに、出力データが最大階調値255に達しない例えば階調値250となっている。
【0084】
こうすると、一次,二次ガンマ補正を経由することで、図24のサチレーションが相殺され、図6に示す正規の出力特性を得ることができる。しかも、一次ガンマ補正特性を変更することで、全階調データがほぼ均一に圧縮され、白レベル側の例えば6階調分を他の領域と同様の解像度にて表示することができる。なお、このダイナミックレンジ調整方法は、結果的に上述した画面全体のコントラストを調整する場合と同じとなる。
【0085】
(二次ガンマ補正回路の第1変形例について)
図8に、二次ガンマ補正回路の他の例を示している。図8の二次ガンマ補正回路が図5の回路と機能上相違する点は、図9(A)に示すように、領域Bにて異なる複数種例えば3本の直線を用いた直線近似演算を実施している点である。
【0086】
ここで、液晶表示パネルの実際のT−V特性が図17の通りであった場合、理想的な二次ガンマ補正特性は図18に示す通りとなる。従って、図6の二次ガンマ補正特性よりも、図9(A)の二次ガンマ補正特性の方が、理想に近い特性となる。
【0087】
このために、図8の二次ガンマ補正回路は、複数の直線近似区間の境界データc,f及びiと、入力画像データXとを比較し、入力画像データXがいずれの直線近似区間に属するかを判定するコンパレータ120を有している。なお、図8の回路構成例では、図5の回路構成例との比較を明瞭にするために、コンパレータ120を新たに追加している。ただし、このコンパレータ120は、入力画像データXの領域判断を行う点で、領域判断部110の機能と同じである。従って、境界データc,f及びiを領域判断部110に入力させれば、領域判断部110にてコンパレータ120の機能を兼用できる。この場合コンパレータ120が不要となり、コンパレータ120は広義の領域判断部110の機能の一部を実現する回路として把握できる。
【0088】
図8の二次ガンマ補正回路はさらに、各直線ついての傾きデータa,dおよびgと、オフセットデータb,e及びhを格納したレジスタ122を有する。このレジスタ122からは、コンパレータ120にて判定された直線近似区間と対応する傾きデータ及びオフセットデータが出力される。例えば、c<X≦fであるとコンパレータ120に判定された場合、レジスタ122からは直線Y=a・X+bの直線の傾きデータaとオフセットデータbとが出力される。
【0089】
図8の第1セレクタ106は、レジスタ122からの傾きデータに基づいて、第1〜第3のビットシフタ104A〜104Cの一又は複数の出力を選択して出力する。図8の加算器108は、レジスタ122からのオフセットデータを加算して、入力画像データXが属する直線近似区間と対応する演算を実施することになる。
【0090】
(二次ガンマ補正回路の第2変形例について)
この実施例は、図8の回路を用い、図9(B)の二次ガンマ補正特性に従って補正するものである。図9(B)の二次ガンマ補正特性は、上述の図9(A)の二次ガンマ補正特性よりも、白レベル付近を曲線で補正することで、理想的な図18の二次ガンマ補正特性により近づく利点がある。また、図9(B)の二次ガンマ補正特性を利用することで、図17に示す白レベル側の曲率の大きな低電圧駆動領域に向けて、図17に示す第1の駆動範囲を第2の駆動範囲に拡大しても、その曲率に合わせて補正できる利点がある。すなわち、直線近似では実現できなかった範囲まで駆動範囲を拡大できる。このように、白レベル側の駆動範囲を拡大することで、透過率の上限が広がってコントラスト比がさらに大きくなる。これにより、バックライトのパワーを落としても以前と同じ明るさが確保でき、その分消費電力を低減できる効果がある。さらに、駆動電圧範囲が広がるため、一階調あたりの電圧のきざみが広がり、S/N比が大きくなる利点もある。
【0091】
図9(B)の二次ガンマ補正特性にて補正を実施にあたって、図9(B)の領域A,Bについては、図9(A)の二次ガンマ補正特性に従った上述の実施例と同様にして実施できる。
【0092】
本実施例では、図9(B)の白レベル側領域Cについても、RAM102に補正データを格納としている。従って、図8の二次ガンマ補正回路の領域判断部110にて、入力画像データXが、X>jであると判断されると、アドレス発生部100より出力されるアドレス指定に従って、図9(B)の領域Cの補正データが読み出される。さらに、第2セレクタ112にてRAM102の出力が選択される。
【0093】
なお、この実施例は、図9(B)のA,C領域間のB領域にて、1本の直線を用いて直線近似する二次ガンマ補正特性の場合にも適用できる。
【0094】
(二次ガンマ補正回路の第3変形例について)
図10に、二次ガンマ補正回路のさらに他の変形例を示している。図10の二次ガンマ補正回路は、図5のRAM102の容量を少なくするために改良された回路を示している。図10の回路では、図5の回路での二次ガンマ補正特性と同様な特性を示す図11にて、領域A内に基準直線Y’を想定し、図10のRAM102内には、基準直線Y’と最終補正データとの差分データのみを記憶するようにしている。このことを、図11の部分拡大図である図12を用いて説明すると、領域A内の基準直線Y’上のデータは直線近似演算で求めるとともに、それに加算される差分データΔ1,Δ2…のみをRAM102に記憶している。
【0095】
このために、図10に示す二次ガンマ補正回路では、例えば3つのビットシフタ104A〜104Cと固定データの中から、基準直線Y’に一致するデータを選択する第3セレクタ130と、この第3セレクタ130の出力とRAM102からの差分データとを加算する加算器132とをさらに設けている。すなわち、3つのビットシフタ104A〜104Cの出力は、図11の領域Bでの直線近似演算に用いられると共に、必要により領域A内の基準直線Y’を用いた直線近似演算にも兼用される。第3セレクタ130に入力される固定データとは、基準直線Y’がX軸と平行すなわち傾きが零の場合に単独で用いられ、あるいは3つのビットシフタ104A〜104Cの演算結果に加算される基準直線Y’のためのオフセットデータとして用いられる。
【0096】
図10の回路によれば、入力画像データXが図11の領域Aに属することが領域判断部110にて判定されると、その判定信号が入力される第3セレクタ130では、図11の基準直線Y’に一致するデータを、3つのビットシフタ104A〜104Bと固定データとのうちの中から、いずれか一つ又は複数選択する。また、その入力画像データXと対応してアドレス発生部110にて発生するアドレスに基づいて、RAM102より図12の差分データが出力される。これらは加算器132にて加算され、この加算器132の出力が第2セレクタ112にて選択される。
【0097】
このようにすると、差分データのビット数が図5の場合の補正データのビット数より小さくなるので、図10のRAM102の容量は図5の場合に比べて少なくて済む。
【0098】
なお、領域Aに設定される基準直線Y’は1本の場合に限らず、複数本設定することができる。この場合、領域判断部110では、画像データXが、異なる直線が用いられるいずれの直線近似区間に属するかを判断し、その判断結果に基づいて第3セレクタ130にて対応する基準直線にあったデータを上記と同様にして選択すればよい。
【0099】
さらにこの実施例は、図9(A)(B)の二次ガンマ補正特性を用いる実施例にも適用できる。
【0100】
(二次ガンマ補正回路の第4変形例について)
この実施例は、全階調範囲に亘って二次ガンマ補正をRAMを用いて直線近似にて実施し、しかもRAMの容量を低減するものである。本実施例の二次ガンマ補正回路を図13に、その二次ガンマ補正特性を図14に示す。
【0101】
図13において、この二次ガンマ補正回路は、RAM140、レジスタアドレス発生部142、レジスタ144及び加算器146を有する。
【0102】
RAM140には、図14に基準補正データD(0),D(4),D(8),…D(n),D(n+4),…のみが格納されている。この基準補正データとは、入力画像データの2k(kは自然数)階調毎例えば4階調毎の補正データである。一直線に関して言えば、入力画像データの4階調範囲の各直線近似区間では、基準補正データが共用される。図14のnは4の倍数の数であり、4の倍数の階調毎の基準データを、図14に示すように、D(0),D(4),D(8),…,D(n),D(n+4),…と表している。
【0103】
入力画像データの4階調毎にRAM140から基準補正データが出力されればよいので、8ビットの入力画像データの上位6ビットのみが、RAM140のアドレスとして使用される。
【0104】
レジスタ144には、図14に示す差分データΔ1,Δ2,Δ3,…,Δ15,…が格納される。同一の直線に対する2k階調範囲の各直線近似区間では、2k−1個の差分データのみであり、例えば図14の直線f1(X)の各直線近似区間では、差分データはΔ1,Δ2,Δ3の3種類である。同様に、図14の直線f2(X)の各直線近似区間では、差分データはΔ7,Δ8,Δ9の3種類であり、図14の直線f3(X)の各直線近似区間では、差分データはΔ13,Δ14,Δ15の3種類である。また、本実施例では、直線同士の境界点が、入力画像データの4階調毎の位置が不一致となる例としている。従って、この境界点を含む4階調範囲の直線近似区間でも独立した差分データが必要となる。図14のΔ4,Δ5,Δ6の差分データと、Δ10,Δ11,Δ12の差分データが、境界点を含む4階調範囲の差分データとなる。なお、直線同士の境界点が、入力画像データの4階調毎の位置と一致する場合には、これらの差分データは不要となる。
【0105】
このレジスタ144内の各種差分データを読み出すために、レジスタアドレス発生部142が設けられている。このレジスタアドレス発生部142は、8ビットの入力画像データに基づき、対応する差分データを読み出すアドレスを発生する。なお、4の倍数となる階調値の画像データに対応する差分データは存在しないため、このときにはレジスタアドレス発生部142からはアドレスが発生しなし。そして、読み出された差分データは、加算器146にて、RAM140からの基準補正データと加算され、これが二次ガンマ補正後の画像データとなる。
【0106】
次に、この二次ガンマ補正回路の動作について説明すると、例えば図14において、4の倍数となる階調値nの画像データが二次ガンマ補正回路に入力されると、RAM140から基準補正データD(n)が読み出される一方で、レジスタアドレス発生部142ではアドレスが発生しない。従って、加算器146から基準補正データD(n)が出力される。階調値(n+1)の画像データが二次ガンマ補正回路に入力されると、RAM140から先と同じ基準補正データD(n)が読み出され、レジスタアドレス発生部142でのアドレスに基づいてレジスタ144から差分データΔ10が出力される。従って、加算器146からはD(n)+Δ10が出力される。
【0107】
このように、本実施例では二次ガンマ補正を直線近似を用いて実施しながらも、上述の各実施例で用いたビットシフトを要することなく、しかもRAM140、レジスタ144の記憶容量が低減している。しかも、本実施例では各直線の傾きを固定設定するためのビットシフトを用いてなく、各直線の傾きはRAM140、レジスタ144の記憶内容によってのみ決定できるので、直線の傾きの自由度が高まる。
【0108】
なお、個々の基準補正データと対応する入力画像データの階調値の間隔が、2k階調毎であると、RAM140のアドレス指定を入力画像データの一部のビット数をそのまま用いて行うことができる点で好ましい。この間隔は、4階調毎または8階調毎が最適である。間隔を2階調毎とすると、基準補正データの種類が多くなり、RAM140の容量が増大するからである。間隔を16階調毎とすると、差分データの種類が増え、レジスタ144の容量が増大してしまうからである。
【0109】
さらに、この実施例は図9(A)(B)の領域Bのガンマ補正データを求める場合にも適用できる。
【0110】
(二次ガンマ補正回路の第5変形例について)
本実施例は図13の二次ガンマ補正回路の変形例であり、その回路構成が図15に示されている。図15において、RAM140及び加算器146は図13と同一機能を有する。図13のレジスタアドレス発生部142及びレジスタ144に代えて、図15の回路は下記の構成を有している。
【0111】
まず、傾きデータレジスタ150が設けられ、図14に示す各直線f1(x),f2(X),f3(x),…の差分データのうち、境界点を含む直線近似区間以外の区間での最小の差分データΔ1,Δ7,Δ13,…を、各直線の傾きデータ1,2,3…として記憶している。
【0112】
ここで、直線f1(X)の差分データΔ1以外の他の差分データΔ2,Δ3について考察すると、
Δ2=2×Δ1 …(1)
Δ3=Δ1+Δ2 …(2)
となる。他の直線についても、差分データ間の関係は同様である。
【0113】
このことから、図15に示すように、最小の差分データΔ1,Δ7,Δ13以外の他の差分データを演算する差分データ演算部152,154,156を設けている。各差分データ演算部は共に同一の構成から成り、傾きデータ(Δ1,Δ7又はΔ13)を2倍するためのビットシフタ160と、このビットシフタ160の出力及び傾きデータを加算する加算器162とを有する。ビットシフタ162は上記の式(1)の演算を行い、加算器162は上記の式(2)の演算を行う。
【0114】
直線同士の境界付近の差分データΔ4〜Δ6,Δ10〜Δ12は、境界近傍データレジスタ170に格納されている。そして、差分データ演算部160,162,164〜の各々3種類の差分データと、境界近傍データレジスタ170からの差分データが入力され、いずれか一つの差分データを選択するセレクタ172が設けられている。
【0115】
さらに、入力画像データと境界データとから、セレクタ172にていずれか一つの差分データを選択するためのセレクト信号を出力する領域判断部174が設けられている。
【0116】
この実施例においても、図13の実施例と同様に、各直線の傾きをレジスタ150への記憶内容に基づき設定できるので、直線近似に用いられる直線の傾きの自由度が高まる。
【0117】
さらに、この実施例は図9(A)(B)の領域Bのガンマ補正データを求める場合にも適用できる。
【0118】
(電子機器の説明)
上述の実施例の液晶表示装置を用いて構成される電子機器は、図20に示す表示情報出力源1000、表示情報処理回路1002、表示駆動回路1004、液晶パネルなどの表示パネル1006、クロック発生回路1008及び電源回路1010を含んで構成される。表示情報出力源1000は、ROM、RAMなどのメモリ、テレビ信号を同調して出力する同調回路などを含んで構成され、クロック発生回路1008からのクロックに基づいて、ビデオ信号などの表示情報を出力する。表示情報処理回路1002は、クロック発生回路1008からのクロックに基づいて表示情報を処理して出力する。この表示情報処理回路1002は、上述したデータ処理ボード10にて構成される。表示駆動回路1004は、上述した液晶表示専用ボード30R,30G,30Bに加えて、走査側駆動回路及びデータ側駆動回路を含んで構成され、液晶パネル1006を表示駆動する。電源回路1010は、上述の各回路に電力を供給する。
【0119】
このような構成の電子機器として、図21に示す液晶プロジェクタ、図22に示すマルチメディア対応のパーソナルコンピュータ(PC)などを挙げることができる。
【0120】
図21に示す液晶プロジェクタは、透過型液晶パネルをライトバルブとして用いた投写型プロジェクタであり、例えば3板プリズム方式の光学系を用いている。
【0121】
図21において、プロジェクタ1100では、白色光源のランプユニット1102から射出された投写光がライトガイド1104の内部で、複数のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってR、G、Bの3原色に分けられ、それぞれの色の画像を表示する3枚の液晶パネル1110R、1110Gおよび1110Bに導かれる。そして、それぞれの液晶パネル1110R、1110Gおよび1110Bによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。ダイクロイックプリズム1112では、レッドRおよびブルーBの光が90°曲げられ、グリーンGの光が直進するので各色の画像が合成され、投写レンズ1114を通してスクリーンなどにカラー画像が投写される。
【0122】
図22に示すパーソナルコンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、液晶表示画面1206とを有する。
【0123】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0124】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をプロジョクタに適用した実施例であって、液晶表示パネルを駆動するためのデータ処理/液晶表示駆動回路のブロック図である。
【図2】一次ガンマ補正回路のRAMテーブルに記憶される一次ガンマ補正データの特性図である。
【図3】一次ガンマ補正回路のRAMテーブルに書き換えられるコントラスト比調整用データを含む一次ガンマ補正データを説明するための特性図である。
【図4】一次ガンマ補正回路のRAMテーブルに書き換えられる輝度調整用データを含む一次ガンマ補正データを説明するための特性図である。
【図5】図1に示す液晶専用ボードに搭載される液晶表示駆動ICのブロック図である。
【図6】図5に示す二次ガンマ補正回路のRAMテーブルに記憶される二次ガンマ補正データの特性図である。
【図7】一次,二次ガンマ補正回路のRAMテーブル内データを書き換えるための構成を示すブロック図である。
【図8】複数本の直線を用いて直線近似演算を行う図5の二次ガンマ補正回路の変形例を示すブロック図である。
【図9】図9(A)(B)はそれぞれ、図8の回路にて用いられる二次ガンマ補正特性を示す特性図である。
【図10】RAMに差分データのみ記憶させた図5の二次ガンマ補正回路の変形例を示すブロック図である。
【図11】図10の回路にて用いられる二次ガンマ補正特性を示す特性図である。
【図12】図11を部分的に拡大して差分データと基準直線との関係を説明するための特性図である。
【図13】直線近似により二次ガンマ補正を実施する二次ガンマ補正回路のブロック図である。
【図14】図13の回路にて用いられる二次ガンマ補正特性を示す特性図である。
【図15】図13の二次ガンマ補正回路の変形例を示すブロック図である。
【図16】図1、図5の相展開回路での動作を示すタイミングチャートである。
【図17】液晶表示パネルの印加電圧−透過率特性(T−V特性)を示す特性図である。
【図18】図17のT−V特性を補償する理想的な二次ガンマ補正特性の特性図である。
【図19】従来のアナログガンマ補正特性を示す特性図である。
【図20】本発明の電子機器のブロック図である。
【図21】本発明の電子機器の一例であるカラープロジェクタの概略断面図である。
【図22】本発明の電子機器の一例であるパーソナルコンピュータの概略斜視図である。
【図23】ダイナミックレンジが狭くなる場合の二次ガンマ補正特性を示す特性図である。
【図24】所定の階調値以上の領域でサチレーションが生ずる場合の二次ガンマ補正特性を示す特性図である。
【図25】ダイナミックレンジを拡げる調整装置のブロック図である。
【図26】ダイナミックレンジを拡げる他の調整装置のブロック図である。
【図27】4相展開の場合の増幅器の構成例を示す回路図である。
【図28】2つの増幅器での増幅動作を説明するための波形図である。
【図29】増幅器のバイアス電圧を変更してダイナミックレンジを拡げる動作を説明するための波形図である。
【図30】図29に示す出力波形の変更によりダイナミックレンジが広がる理由を説明するための特性図である。
【図31】DAコンバータの基準電圧を変更してダイナミックレンジを拡げる動作を説明するための波形図である。
【図32】図24のサチレーションを防止するための一次ガンマ補正特性を示す特性図である。
【符号の説明】
10 信号処理用ボード
12,14 入力端子
16 ADコンバータ
18 デジタルデコーダ
20 フレームメモリ
22 スイッチ
24 一次ガンマ補正回路(前置ガンマ補正回路)
24 RAM(第1のメモリテーブル)
30R,30G,30B 液晶表示専用ボード
32 二次ガンマ補正回路(最終段のガンマ補正回路)
34 相展開回路
36 極性反転回路
38,38A〜38D DAコンバータ
40,40A〜40D 増幅器
42 バッファ
50R,50G,50B 液晶表示パネル
100 アドレス発生部
102 RAM(第2のメモリテーブル)
104A〜104C ビットシフタ
106 第1セレクタ
108 加算器
110 領域判断部
112 第2セレクタ
120 コンパレータ
122 レジスタ
130 第3セレクタ
132 加算器
300 操作入力部
302 PROM
304 CPU
306 バイアス発生回路
308 基準電圧発生回路

Claims (9)

  1. mビットのデジタル画像データをデジタルガンマ補正回路にて(m+n)ビット(nは1または2の整数)に補正して、液晶表示部での印加電圧−透過率特性に適したデジタル画像データとする工程と、
    前記デジタルガンマ補正回路にて補正されたデジタル画像データを、DA変換器にてアナログ画像データに変換する工程と、
    前記アナログ画像データを増幅器にて増幅する工程と、
    増幅された前記アナログ画像データに基づいて前記液晶表示部に画像を表示する工程と、
    前記デジタルガンマ補正回路への入力デジタル画像データの階調値が最大であり、かつ、前記デジタルガンマ補正回路からの出力デジタル画像データの階調値が最大値よりも小さくなるように設定されているときに、前記増幅器での増幅率を変更して、表示画像のダイナミックレンジを拡げる調整工程と、
    を有することを特徴とする液晶表示装置のダイナミックレンジ調整方法。
  2. 請求項1において、
    前記増幅器はオペアンプにて構成され、前記調整工程では前記オペアンプに供給されるバイアス電位を変更することを特徴とする液晶表示装置のダイナミックレンジ調整方法。
  3. 請求項2において、
    前記デジタルガンマ補正回路と前記DA変換器との間に、ガンマ補正されたデジタル画像データの論理を反転させるデータ反転回路をさらに有し、
    前記調整工程では、前記バイアス電位の振幅を小さくすることを特徴とする液晶表示装置のダイナミックレンジ調整方法。
  4. mビットのデジタル画像データをデジタルガンマ補正回路にて(m+n)ビット(nは1または2の整数)に補正して、液晶表示部での印加電圧−透過率特性に適したデジタル画像データとする工程と、
    前記デジタルガンマ補正回路にて補正されたデジタル画像データを、基準電圧に基づいて、DA変換器にてアナログ画像データに変換する工程と、
    前記アナログ画像データを増幅器にて増幅する工程と、
    前記アナログ画像データに基づいて前記液晶表示部に画像を表示する工程と、
    前記デジタルガンマ補正回路への入力デジタル画像データの階調値が最大であり、かつ、前記デジタルガンマ補正回路からの出力デジタル画像データの階調値が最大値よりも小さくなるように設定されているときに、前記DAコンバータの前記基準電圧を変更して、表示画像のダイミックレンジを拡げる調整工程と、
    を有することを特徴とする液晶表示装置のダイナミックレンジ調整方法。
  5. mビットのデジタル画像データを、液晶表示部での印加電圧−透過率特性に適した(m+n)ビット(nは1または2の整数)のデジタル画像データに補正するために、複数段のデジタルガンマ補正回路にて複数回に分けてデジタルガンマ補正を順次実施する工程と、
    最終段の前記デジタルガンマ補正回路にて補正されたデジタル画像データを、基準電圧に基づいて、DA変換器にてアナログ画像データに変換する工程と、
    前記アナログ画像データを増幅器にて増幅する工程と、
    前記アナログ画像データに基づいて前記液晶表示部に画像を表示する工程と、
    前記最終段のデジタルガンマ補正回路への入力デジタル画像データの階調値が最大に達する前に、前記最終段のデジタルガンマ補正回路からの出力デジタル画像データの階調値が最大値に達するサチレーションが生じるように設定されているときに、前記最終段のデジタルガンマ補正回路よりも前段側の前置デジタルガンマ補正回路にて、該前置デジタルガンマ補正回路への入力デジタル画像データの階調値が最大のときの前置デジタルガンマ補正回路からの出力デジタル画像データの階調値が最大値よりも低くなるように設定して、表示画像のダイナミックレンジを調整する調整工程と、
    を有することを特徴とする液晶表示装置のダイナミックレンジ調整方法。
  6. 液晶表示部と、
    mビットのデジタル画像データを、液晶表示部での印加電圧−透過率特性に適した(m+n)ビット(nは1または2の整数)のデジタル画像データに補正するデジタルガンマ補正回路と、
    前記デジタルガンマ補正回路にて補正されたデジタル画像データを、アナログ画像データに変換するDA変換器と、
    前記アナログ画像データを増幅する増幅器と、
    前記デジタルガンマ補正回路への入力デジタル画像データの階調値が最大であり、かつ、前記デジタルガンマ補正回路からの出力デジタル画像データの階調値が最大値よりも小さくなるように設定されているときに、前記増幅器での増幅率を変更して、表示画像のダイナミックレンジを拡大する手段と、
    を有することを特徴とする液晶表示装置。
  7. 液晶表示部と、
    mビットのデジタル画像データを、液晶表示部での印加電圧−透過率特性に適した(m+n)ビット(nは1または2の整数)のデジタル画像データに補正するデジタルガンマ補正回路と、
    前記デジタルガンマ補正回路にて補正されたデジタル画像データを、基準電圧に基づいてアナログ画像データに変換するDA変換器と、
    前記アナログ画像データを増幅する増幅器と、
    前記デジタルガンマ補正回路への入力デジタル画像データの階調値が最大であり、かつ、前記デジタルガンマ補正回路からの出力デジタル画像データの階調値が最大値よりも小さくなるように設定されているときに、前記DAコンバータの前記基準電圧を変更して、表示画像のダイナミックレンジを拡大する手段と、
    を有することを特徴とする液晶表示装置。
  8. 液晶表示部と、
    mビットのデジタル画像データを、液晶表示部での印加電圧−透過率特性に適した(m+n)ビット(nは1または2の整数)のデジタル画像データに補正するために、複数回に分けてデジタルガンマ補正を順次実施する複数段のデジタルガンマ補正回路と、
    最終段の前記デジタルガンマ補正回路にて補正されたデジタル画像データを、基準電圧に基づいてアナログ画像データに変換するDA変換器と、
    前記アナログ画像データを増幅する増幅器と、
    前記最終段のデジタルガンマ補正回路への入力デジタル画像データの階調値が最大に達する前に、前記最終段のデジタルガンマ補正回路からの出力デジタル画像データの階調値が最大値に達するサチレーションが生じるように設定されているときに、前記最終段のデジタルガンマ補正回路よりも前段側の前置デジタルガンマ補正回路にて、該前置デジタルガンマ補正回路への入力デジタル画像データの階調値が最大のときの前置デジタルガンマ補正回路からの出力デジタル画像データの階調値が最大値よりも低くなるように設定して、表示画像のダイナミックレンジを調整する手段と、
    を有することを特徴とする液晶表示装置。
  9. 請求項6乃至8のいずれかに記載の液晶表示装置を有することを特徴とする電子機器。
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