JPH10311785A - 粒子測定装置 - Google Patents

粒子測定装置

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JPH10311785A
JPH10311785A JP9119846A JP11984697A JPH10311785A JP H10311785 A JPH10311785 A JP H10311785A JP 9119846 A JP9119846 A JP 9119846A JP 11984697 A JP11984697 A JP 11984697A JP H10311785 A JPH10311785 A JP H10311785A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は粒子測定装置に関し、血小板領域
に存在する血小板以外の粒子を取り除いて、正確な血小
板を計数することを課題とする。 【解決手段】 粒子の流れをシース液で取り囲んだ細い
試料流に形成するシースフローセルと、前記試料流に光
を照射する光照射手段と、照射された粒子から得られる
光を検出する検出手段と、検出された光から粒子の特徴
パラメータを算出する算出手段と、算出された特徴パラ
メータの分布図を作成する分布図作成手段と、作成され
た分布図において血小板が含まれる第1の領域を分画す
る第1分画手段と、前記第1の領域内において、***赤
血球が含まれる第2の領域を分画する第2分画手段と、
前記第1の領域から前記第2の領域を除いた領域に含ま
れる粒子の個数を計数する第1計数手段とから構成され
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、粒子測定装置に
関し、特に、血小板の計数を高精度に行う粒子測定装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、フローサイトメータを利用し
て、血液中に含まれる赤血球や白血球などの計数・解析
が盛んに行われている。フローサイトメータを用いた粒
子測定では、目的の粒子を含む細い試料流に光を照射し
て、粒子に当たって散乱した前方散乱光の強度と蛍光の
強度を計測して、目的の粒子の計数・解析を行う。
【0003】通常、得られた前方散乱光の強度(FS
C)と蛍光の強度(FL)を特徴パラメータとして2次
元スキャッタグラムを作成し、このスキャッタグラムを
基に種々の解析処理をして赤血球等の粒子が含まれる領
域の分画及び粒子の計数が行われる。たとえば、赤血球
と血小板はその大きさ、形状が異なっているため、スキ
ャッタグラム上では明確に異なるクラスタとして分離可
能である。
【0004】また、網血小板は、血小板のうち、比較的
RNAの含有量の多いものである。網血小板は、再生不
良性貧血や急性骨髄性白血病などで、その数が減少する
ことが知られている。したがって網血小板をの計数・解
析をすることは、血液疾患の骨髄における血小板造成の
指標に有用であると考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、フロー
サイトメータを用いて作成した2次元スキャッタグラム
を用いれば血小板の計数が可能であるが、特徴パラメー
タを得るための受光素子の感度のばらつき等によって
は、精度よく測定できない場合もあった。また、フロー
サイトメータで細流化された試料流中の粒子の画像を撮
影する測定装置(FIC)によって、2次元スキャッタ
グラムで求められた血小板の分布集団(クラスタ)の近
傍には、血小板とは異なる粒子(***赤血球など)が含
まれていることがわかった。***赤血球とは赤血球がち
ぎれてできた断片のことである。すなわち、従来の方法
では、***赤血球などの非血小板粒子が血小板として計
数されていたため、正確な血小板数が算出できなかっ
た。また、2次元スキャッタグラムの血小板の領域中に
***白血球(臣核球を含む)が含まれている場合もあ
り、これは、血小板の誤計数の要因となっていた。
【0006】そこで、この発明は、以上のような事情を
考慮してなされたものであり、2次元スキャッタグラム
上の血小板の領域から非血小板の属する領域を排除して
血小板の正確な計数を行うことのできる粒子測定装置を
提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、粒子の流れ
をシース液で取り囲んだ細い試料流に形成するシースフ
ローセルと、前記試料流に光を照射する光照射手段と、
照射された粒子から得られる光を検出する検出手段と、
検出された光から粒子の特徴パラメータを算出する算出
手段と、算出された特徴パラメータの分布図を作成する
分布図作成手段と、作成された分布図において血小板が
含まれる第1の領域を分画する第1分画手段と、前記第
1の領域内において、***赤血球が含まれる第2の領域
を分画する第2分画手段と、前記第1の領域から前記第
2の領域を除いた領域に含まれる粒子の個数を計数する
第1計数手段とから構成されることを特徴とする粒子測
定装置を提供するものである。ここで、前記第2分画手
段は、作成された分布図上の血小板が含まれる第1の領
域内の分布集団の度数分布を求める分布演算手段と、こ
の度数分布の統計学的パラメータに基づいて前記***赤
血球が含まれる第2の領域を分画する第1分画線を設定
する第1分画線描画手段とから構成されるようにしても
よい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に基
づいてこの発明を詳述する。なお、これによってこの発
明が限定されるものではない。この発明のシースフロー
セルは、対象粒子を含む試料液をシース液で包んで流す
ことにより流体力学的効果によって細い試料液の流れを
形成させることのできるフローセルであり、これには、
従来公知のものを用いることができる。この発明が対象
とする粒子は、血液や尿に含まれる血球や細胞を主とし
ているが、酵母菌や乳酸菌等の微生物等を測定対象とし
てもよい。血球や細胞の種類を分類するために、細胞内
の顆粒や核酸等を特異的な蛍光試薬と反応させ、その蛍
光強度を計測するようにすることがある。特に、この発
明では、血液中に含まれる血小板の正確な計数を主目的
とする。使用可能な蛍光試薬としては、オーラミンO、
アクリジンオレンジ、プロピディウムアイオダイド、エ
チジウムブロマイド、ヘキスト33342、ピロニン
Y、ローダミン123などがある。
【0009】光照射手段には、レーザ、ハロゲンランプ
又はタングステンランプのような連続的に光を照射する
連続光源を用いることができる。検出手段としては、電
気的検出によるもの、光学的検出によるものなどを用い
ることができる。例えば、光照射手段によって照明され
た粒子を光学的に検出し粒子の散乱光や蛍光などの光の
強度を出力する光検出手段(例えば、フォトダイオー
ド,フォトトランジスタまたはフォトマルチプライヤチ
ューブ)を用いることができる。算出手段は、検出され
た光から散乱光信号強度,蛍光信号強度,散乱光信号パ
ルス幅,蛍光信号パルス幅などの必要な特徴パラメータ
を算出する。
【0010】算出手段、分布図作成手段、第1、第2、
第3及び第4分画手段、第1、第2及び第3計数手段、
第1及び第2分画線描画手段、及び分布演算手段は、C
PU,ROM,RAM,タイマー,I/Oインタフェー
ス等からなるマイクロコンピュータによって構成でき、
各手段の機能は、CPUがRAM等に記憶されたプログ
ラムの手順に従って動作することによって実行される。
【0011】また、分布図作成手段によって作成される
分布図は、特徴パラメータの分布状態を表わすものであ
り、たとえば、縦軸に前方散乱光強度、横軸に蛍光強度
を表した2次元スキャッタグラムである。2次元スキャ
ッタグラム上の各軸の強度は、フォトダイオードの最高
感度を255チャンネルとしたときの相対強度(チャン
ネル)で表わされる。
【0012】この2次元スキャッタグラムにおいて、分
裂赤血球は、第1分画手段で分画された血小板が含まれ
る第1の領域内であって、血小板の分布集団の近傍、か
つ蛍光強度が小さい側に表れることが、特開平8−17
8826号公報に示すフローサイトメータで撮影した画
像によって確かめられている。
【0013】また、一般に、***赤血球は健常人では表
れないことが知られているので、健常人の2次元スキャ
ッタグラムを作成し血小板を含む第1の領域を分画し、
血小板の分布集団をその度数分布の統計学パラメータに
基づいて特定すれば、***赤血球の表れる第2の領域が
決定できる。
【0014】また、同様に、***白血球も健常人では出
現しないことが知られている。出現する場合には、血小
板を含む第1の領域の蛍光強度のかなり大きい領域に表
れることが、前記したフローサイトメータの画像撮影に
より確かめられている。したがって、***白血球の表れ
る領域も、血小板の分布集団の度数分布の統計学パラメ
ータによって決定することが可能である。
【0015】また、網血小板は、その性質上その内部に
含まれる核酸と顆粒量が単一血小板よりも多いことが知
られており、このため網血小板は、2次元スキャッタグ
ラム上では、蛍光強度が血小板の分布集団よりも大きい
領域に表れることが確かめられている。この網血小板が
含まれる領域も、同様に血小板の分布集団の度数分布の
統計学パラメータによって決定することが可能である。
【0016】この発明の測定装置の一実施例における光
学系の部分を図1に示す。この実施例では、散乱光や蛍
光を検出するための連続発生レーザ光源21と、粒子画
像を撮像するためのパルス光源8との2つの光源を設け
ている。この2つの光源21,8からの光L1,L2
は、シースフローセル5(図1では紙面に直角方向に試
料流が流れる)に対して互いに直交するように90°交
差させて照射している。
【0017】また、この実施例では、粒子画像を撮像す
るためのパルス光は、図2に示すようにシースフローセ
ル5内の試料流に対して、連続発生レーザ光源21の照
射位置より(例えば0.5mm程度)下流側に照射するよ
うにしている。このような照射位置をずらすことによっ
て、細胞による散乱光や蛍光に影響されない明瞭な粒子
画像を撮像することができる。
【0018】連続発生レーザ光は、コンデンサレンズ2
4によって細く絞られてシースフローセル5に導かれた
試料流に照射される。この照射領域に粒子が流れてくる
と、その粒子による散乱光や蛍光が集光レンズ25によ
って集められ、散乱光はダイクロイックミラー26によ
って反射され、フォトダイオード27で受光される。緑
色,赤色の蛍光は、それぞれダイクロイックミラー2
8,ミラー29によって反射され、光電子増倍管30,
31で受光,増倍される。
【0019】フォトダイオード27,光電子増倍管3
0,31によって検出された散乱光強度信号S1および
蛍光強度信号S2,S3は、図示していない信号処理装
置に渡され、各検出信号パルスの高さ,面積,巾等の情
報がA/D変換されたデータとして得られる。たとえ
ば、信号処理装置により、散乱光強度a,信号パルス巾
b,緑蛍光強度c,赤蛍光強度dの4つの特徴パラメー
タが得られる。そして、それらのパラメータを用いて各
粒子の種類を実時間で同定する。
【0020】ビデオカメラによる粒子画像の撮影は、あ
らかじめ撮像対象として指定された種類の粒子(たとえ
ば血小板)だけを選別して行うようにすることもでき
る。すなわち、ある粒子の特徴パラメータが、撮像対象
としている種類の粒子の特徴パラメータに合致している
かどうかを実時間で比較し、その結果撮像対象としてい
る粒子であると判定されれば、その粒子を撮像するため
の発光トリガ信号をパルス光源8に対して供給する。
【0021】パルス光源8は、発光トリガ信号Tsによ
って一瞬だけ(数十ナメ秒程度)発光するタイプの光源
であり、試料流の流速が数m/秒と高速であっても、流
れる粒子をブレ無く撮像することができる。パルス光は
図2に示すように、光ファイバー22でシースフローセ
ル5へ導かれ、コンデンサレンズ23によって細く絞ら
れて試料流に照射される。光ファイバー22を介して照
射することにより、パルス光のコヒーレンシーが落ち、
回折縞の少ない粒子画像を撮像することができる。試料
流を透過したパルス光は、投影レンズ24によってビデ
オカメラ10の受光面に結像され、細胞の透過光像が撮
像される。ビデオカメラ10からのビデオ信号Vsは画
像処理装置11に渡され、ディジタル画像として記憶,
保存される。
【0022】また、画像処理装置では、記憶された粒子
画像を解析し、粒子像のエッジ抽出,面積,円相当径,
円形度などの画像パラメータが算出される。なお、この
発明では、パルス光源8,ビデオカメラ10,画像処理
装置11は、粒子の画像を撮影して、測定された粒子が
血小板,***赤血球,あるいは***白血球であるかどう
かを確認するために用いられる付随的な装置であり、2
次元スキャッタグラムの作成や各粒子領域の分画処理に
直接寄与するものではない。
【0023】散乱光強度や蛍光強度等の特徴パラメータ
a〜dのパラメータが組合せられ、2次元スキャッタグ
ラムの作成,表示が行われ、さらに所定の粒子の分画,
粒子数の算出が行われる。以上が、この発明の粒子測定
装置の構成の概要である。
【0024】次に、この発明において、スキャッタグラ
ム上での各粒子領域の分画,及び血小板等の個数を計数
する実施例について述べる。図3に、この発明の血小板
及び網血小板数の計数のフローチャートを示す。主とし
て、次のS1からS4までの4つの処理からなる。
【0025】前処理S1:全血試料200μLが、この
発明の測定装置内に吸引され、そのうちの10μLがこ
の測定に使用される。測定に使用される試料は、直ちに
40μLの2.6%オーラミンO溶液(95.9% エ
チレングリコール)と、1950μLの希釈液(バッフ
ァ)と混合される。この混合によって、血小板は非常に
短い時間内に蛍光染色される。
【0026】検出処理S2:前処理にて混合された試料
液2.8μLは、シースフローセルにおいて、488n
mのアルゴンイオンレーザ光線が照射される。試料液中
の各粒子で散乱されたレーザ光は、フォトダイオードと
フォトマルチプライヤにおいて、光電変化され、前方散
乱光強度(FSC:Forward ScatterIntensity)と前方
蛍光強度(FL:Fluorescence Intensity)とが測定さ
れる。光電変換された電気信号は、ピータ値においてサ
ンプルホールドされ、さらにA/D変換されて、特徴パ
ラメータとして信号処理装置に与えられる。
【0027】解析処理S3:前方蛍光強度FLをX軸
に、前方散乱光強度FSCをY軸にとった2次元スキャ
ッタグラムを作成し、2次元スキャッタグラム上におい
て前記検出処理で測定された特徴パラメータをもとに、
粒子集団の分画、血小板の計数等が行われる。この解析
処理の詳細については後述する。
【0028】出力処理S4:解析処理S3で算出された
血小板の計数の結果や2次元スキャッタグラムを、表示
装置あるいは印刷装置に出力する。以上が、この発明の
フローチャートであるが、4つの処理(S1からS4)
が、各検体ごとに繰り返され、各検体ごとに血小板の計
数等が行われる。これらの4つの処理は、信号処理装置
内のマイクロコンピュータによって実現できる。
【0029】図4に、解析処理S3のフローチャートを
示す。信号処理装置において、検出処理S2で求められ
た各粒子の特徴パラメータを用いて、前方蛍光強度FL
をX軸、前方散乱光強度FSCをY軸としたスキャッタ
グラムをRAM上に展開して作成する(ステップS
5)。図5に、スキャッタグラムの一実施例を示す。縦
軸(Y軸)の前方散乱光強度は、粒子のサイズに対応し
たものである。また、横軸(X軸)の前方蛍光強度は、
RNA含有量に対応したものである。
【0030】ステップS6において、スキャッタグラム
を赤血球領域と血小板領域の2つに分画する。ここで、
分画する方法としては、特願平1−308964号公報
に記載された「二次元分布分画方法」を用いることがて
きる。この方法によれば、図5に示すように、スキャッ
タグラムの左上に存在する赤血球領域と下方部分に存在
する血小板領域を分画する分画線を引くことができる。
図5において、曲線Eが分画線である。
【0031】ステップS7において、血小板領域の分布
角度を算出する。ここで分布角度とは、粒子の分布集団
の重心とスキャッタグラムの原点を結んだ直線(図5に
おける直線A)の傾き(tanθ)である。血小板の分
布集団の重心は、血小板領域内に存在する各粒子の散乱
光強度(FSC)と蛍光強度(FL)のそれぞれの平均
値から求められる。
【0032】ステップS8において、***赤血球用の分
画線を決定する。***赤血球のない健常人の血液では、
血小板の分布集団は、その重心と原点を結んだ直線の直
角方向に投影した度数分布において、平均値−標準偏差
×3(AV−3SD)におさまると統計学的に推定でき
る。また、***赤血球は、このAV−3SDをこえる部
分に存在することが撮影画像により確認されている。
【0033】そこで、血小板の分布集団の重心と原点を
結んだ直線と平行で、AV−3SDに相当する位置の直
線を***赤血球用の分画線と決定する。具体的には、蛍
光強度を示すX軸上の−23チャネルを通る傾きtan
θの直線を求め、これを分画線とする。図5において、
直線Bが、***赤血球用の分画線である。図5では、血
小板領域内で、直線Bの左側に位置する領域に属する粒
子が***赤血球(Frag)とみなされる。この***赤
血球が存在する領域をFrag領域と呼ぶ。
【0034】ステップS9において、***白血球用の分
画線を決定する。***白血球も健常人では出現せず、特
定の疾患の検体でのみ出現することが知られている。こ
のような検体を測定し、粒子画像を撮影した場合、蛍光
強度を示すX軸上の164チャネルを超える領域に***
白血球が表れることが確認されている。
【0035】そこで、X軸上の164チャネルを通る傾
きtanθの直線を求め、これを***白血球の分画線と
する。図5において、直線Cがこの分画線であり、血小
板領域内で、直線Cの右側に位置する領域に属する粒子
が***白血球(Other)とみなされる。この***白
血球が存在する領域をOther領域と呼ぶ。
【0036】ステップS6、ステップS8及びステップ
S9によって求められた血小板領域と、分画線B,Cに
よって、高純度の血小板が含まれる領域が特定される。
すなわち、血小板領域内に含まれる粒子のうち、Fra
g領域の粒子とOther領域の粒子を取り除いたもの
が、高純度の血小板であると決定できる。
【0037】次に、ステップS10において、網血小板
用の分画線を決定する。網血小板は、蛍光強度が通常の
単一血小板よりも大きい値を示すことが知られており、
ここでは、前記した度数分布の平均値+標準偏差×2
(AV+2SD)に相当する位置の直線を網血小板用の
分画線と定義する。
【0038】具体的には、スキャッタグラムのX軸上の
20チャネルを通る傾きtanθの直線を分画線とし、
この直線の右側に位置する血小板を網血小板と判断す
る。図5において、直線Dがこの分画線であり、血小板
領域内で、直線Dと直線Cとで囲まれた領域に属する粒
子が網血小板(RP)とみなされる。この網血小板が存
在する領域をRP領域と呼ぶ。以上のようにして、スキ
ャッタグラム上の粒子は、Frag領域,RP領域,O
ther領域と血小板の分布集団の領域とに分画され
る。
【0039】図6に、***赤血球が出現している検体の
スキャッタグラムの一実施例を示す。図6(a)は、赤
血球領域と血小板領域とを分画したスキャッタグラムを
示しており、図6(b)は、図6(a)からFrag領
域を除去した後のスキャッタグラムを示している。血小
板領域内で直線BとCとで囲まれた領域が高純度の血小
板領域である。
【0040】次に、ステップS11において、各領域内
の粒子の計数を行う。粒子の計数は、RAM上に展開さ
れたスキャッタグラム上のドット数を、CPUが領域ご
とにカウントすることによって行われる。ここで、Fr
ag領域,RP領域及びOther領域のドット数の計
数値を、それぞれ$Frag,$RP及び$Other
と呼ぶ。
【0041】ステップS12において、上記の計数値
と、血小板領域の総ドット数($PLT)とから、それ
ぞれの領域内の粒子数の、血小板領域の全粒子数に対す
る比率が、次式により求められる。 Frag% =$Frag /$PLT×100 ……(1) RP% =$RP /$PLT×100 ……(2) Other%=$Other/$PLT×100 ……(3) ここで、Frag%は***赤血球の全血小板数に対する
比率、RP%は網血小板の全血小板数に対する比率、O
ther%は***白血球の全血小板数に対する比率を表
わす。
【0042】また、全血における血小板濃度PLT#
(個数/μL)は、分析された試料容積と希釈倍率を用
いて、次式により算出される。 PLT#=$PLT÷分析試料容積(μL)÷希釈倍率 ……(4) さらに、全血における***赤血球濃度(Frag#)、
網血小板濃度(RP#)及び***白血球濃度(Othe
r#)が、次式により算出される。 Frag# =PLT#× Frag%÷100 ……(5) RP# =PLT#× RP% ÷100 ……(6) Other#=PLT#×Other%÷100 ……(7) また、***赤血球及び***白血球を除いた高純度の血小
板の個数(P−PLT#)は、次式によって求められ
る。 P−PLT#=PLT#−Frag#−Other# ……(8)
【0043】図6に示した検体について、この発明の解
析処理を行って求めた各計数値を以下に示す。 $PLT =1059(ドット) #PLT =195×103(個/μL) RP% =0.27(%) Frag% =0.5(%) Other%=0.0(%) RP# =0.53×103(個/μL) Frag# =0.98×103(個/μL) Other#=0.0(個/μL) P−PLT#=194×103(個/μL) 以上のような解析により、高純度の血小板数(P−PL
T#)の計数が可能となり、さらに、網血小板の数(R
P#)も算出できる。
【0044】
【発明の効果】この発明によれば、スキャッタグラム上
において所定の粒子が存在する領域を分画する分画線を
引いて、血小板領域から***赤血球等の血小板でない粒
子を除去しているので、正確な血小板数の計数が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の測定装置における光学系の部分の構
成図である。
【図2】この発明の測定装置におけるフローセル部分の
構成図である。
【図3】この発明の血小板の分画・計数のフローチャー
トである。
【図4】この発明の解析処理S3のフローチャートであ
る。
【図5】この発明に関するスキャッタグラムの一実施例
である。
【図6】この発明の***赤血球が出現している検体のス
キャッタグラムの一実施例である。
【符号の説明】
5 フローセル 8 パルス光源 9 投影レンズ 10 ビデオカメラ 11 画像処理装置 21 連続発光レーザ 22 光ファイバー 23 コンデンサレンズ 24 コンデンサレンズ 25 集光レンズ 26 ダイクロイックミラー 27 フォトダイオード 28 ダイクロイックミラー 29 ミラー 30 光電子増倍管 31 光電子増倍管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子の流れをシース液で取り囲んだ細い
    試料流に形成するシースフローセルと、 前記試料流に光を照射する光照射手段と、 照射された粒子から得られる光を検出する検出手段と、 検出された光から粒子の特徴パラメータを算出する算出
    手段と、 算出された特徴パラメータの分布図を作成する分布図作
    成手段と、 作成された分布図において血小板が含まれる第1の領域
    を分画する第1分画手段と、 前記第1の領域内において、***赤血球が含まれる第2
    の領域を分画する第2分画手段と、 前記第1の領域から前記第2の領域を除いた領域に含ま
    れる粒子の個数を計数する第1計数手段とから構成され
    ることを特徴とする粒子測定装置。
  2. 【請求項2】 前記第2分画手段が、作成された分布図
    上の血小板が含まれる第1の領域内の分布集団の度数分
    布を求める分布演算手段と、この度数分布の統計学的パ
    ラメータに基づいて前記***赤血球が含まれる第2の領
    域を分画する第1分画線を設定する第1分画線描画手段
    とから構成されることを特徴とする請求項1記載の粒子
    測定装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の領域内において、***白血球
    が含まれる第3の領域を分画する第3分画手段と、第1
    計数手段によって計数された粒子の個数から前記第3の
    領域の粒子の個数を除く第2計数手段とをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の粒子測定装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の領域内において、網血小板が
    含まれる第4の領域を分画する第4分画手段と、前記第
    2計数手段によって計数された粒子の個数から、前記第
    4の領域に含まれる粒子の個数のみを計数する第3計数
    手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項3記載の
    粒子測定装置。
  5. 【請求項5】 前記第4分画手段が、前記度数分布の統
    計学的パラメータに基づいて網血小板が含まれる第4の
    領域を分画する第2分画線を設定する第2分画線描画手
    段を含むことを特徴とする請求項4記載の粒子測定装
    置。
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