JPH10309788A - プロピレン系樹脂フィルム及びその製造方法 - Google Patents

プロピレン系樹脂フィルム及びその製造方法

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JPH10309788A
JPH10309788A JP9120858A JP12085897A JPH10309788A JP H10309788 A JPH10309788 A JP H10309788A JP 9120858 A JP9120858 A JP 9120858A JP 12085897 A JP12085897 A JP 12085897A JP H10309788 A JPH10309788 A JP H10309788A
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propylene
film
weight
resin film
vinyl aromatic
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JP9120858A
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Masahiro Asuka
政宏 飛鳥
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 包装用フィルム等として適した柔軟性を有す
るプロピレン系樹脂フィルム及びその製造方法を得る。 【解決手段】 ランダムポリプロピレンよりなる外層
1、オレフィン系樹脂を20〜100重量%含有するラ
ンダムポリプロピレンよりなる中間層2、及びランダム
ポリプロピレンよりなる内層3を順に積層してなるプロ
ピレン系樹脂フィルムであり、中間層2に用いられるオ
レフィン系樹脂がプロピレン系共重合体であり、エチレ
ン−プロピレン成分よりなるゴム成分が30〜60重量
%で、該ゴム成分中のエチレン含有量が20重量%以上
であり、かつ結晶化度40〜70%、密度0.885〜
0.915g/cm3 、MFR5g/10分以下である
ことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維、衣料、パ
ン、麺、トイレットペーパー等の各種包装用フィルム等
として適した柔軟性を有するプロピレン系樹脂フィルム
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】繊維、
衣料、パン、麺、トイレットペーパー等の各種包装用フ
ィルムとしては、従来より、可塑剤の添加された軟質塩
化ビニル等が用いられていたが、これらのフィルムは有
害な塩素を含むため、衛生上、及び公害上の問題があ
り、これらのフィルムと同等あるいはそれ以上の透明感
及び光沢感があり、柔軟で風合いのよい他の材料が模索
されている。
【0003】このような材料として、オレフィン系フィ
ルムが検討されている。包装用フィルムとして適した柔
軟性を付与する方法としては、コポリマーからなるオレ
フィン系フィルムを用いる方法や、ブレンドポリマーか
らなるオレフィン系フィルムを用いる方法が考えられ
る。しかしながら、コポリマーの場合、共重合段階にお
いて、α−オレフィンの含有量を多くすることが難し
く、得られるフィルムは過度の柔軟性を有するものとな
る。またブレンドポリマーの場合、両方の樹脂を所定の
配合割合で均一に混合することが技術上極めて難しく、
所望する機械的強度特性を具備したものが得られないと
いう問題点があった。
【0004】また、より柔軟なEPR(エチレン−プロ
ピレンラバー)を用いる場合には、少量の添加により柔
軟化することが可能であるが、樹脂への分散性が悪く、
単軸押出設備では均一なフィルムを得ることが難しかっ
た。
【0005】特開平7−290649号公報では、ラン
ダムポリプロピレンよりなる外層、全体の50〜90%
の厚さを占める水添ジエン系共重合体を10〜50重量
%含有するランダムポリプロピレンよりなる中間層、及
びランダムポリプロピレンよりなる内層を順に積層する
ことにより得られる霞度5%未満(30μm換算)のオ
レフィン系フィルムが提案されている。
【0006】しかしながら、このような水添ジエン系共
重合体の配合においても、汎用のポリプロピレンとの配
合では、最低でも10重量部以上配合しなければ十分な
柔軟性が得られず、かつ材料配合により均一な分散性の
問題で光学的な物性低下をまねいたり、大量配合による
水添ジエン系共重合体の低分子物のブリードによる品質
劣化を生じたりするという問題があった。また、一般に
水添ジエン系共重合体は高価なものが多く、実用化され
ていないのが現状である。
【0007】本発明の目的は、このような従来の問題点
を解消し、包装用フィルム等として適した柔軟性を有す
るプロピレン系樹脂フィルム及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ランダムポリプロピレン0〜80重量%とこれを除
くオレフィン系樹脂20〜100重量%よりなる中間層
の両面にランダムポリプロピレンよりなる表面層が積層
されてなるプロピレン系樹脂フィルムであって、中間層
に用いられるオレフィン系樹脂がプロピレン系共重合体
であり、エチレン−プロピレン成分よりなるゴム成分が
30〜60重量%で、かつ該ゴム成分中のエチレン含有
量が20重量%以上であり、結晶化度40〜70%、密
度0.885〜0.915g/cm3 、MFR5g/1
0分以下であることを特徴としている。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、表面層の少なくとも一方に、好ましく
は外側の表面層(外層)にビニル芳香族系エラストマー
が含まれることを特徴としている。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、ビニル芳香族系エラストマーが、水添
スチレン−ブタジエンランダム共重合体または水添スチ
レン−イソプロレンブロック共重合体であることを特徴
としている。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか1項に記載のフィルムを、Tダイ法により成膜
し、表面温度が40℃以下の冷却ロールで冷却すること
により製造することを特徴とする製造方法である。
【0012】以下、請求項1〜4に記載の各発明に共通
の構成については、「本発明」として説明する。本発明
において、中間層に用いられるオレフィン系樹脂は、プ
ロピレン系共重合体である。このようなプロピレン系共
重合体としては、リアクターブレンド法により共重合さ
れたプロピレン系共重合体が好ましい。ここで、リアク
ターブレンド法とは、重合が1回で終了するのではな
く、2段階以上の多段階の重合を行うことにより複数の
種類のポリマーを連続して製造することができる重合法
であり、機械的な手法を用いて異なる種類のポリマーか
らなる混合樹脂を得る、いわゆる通常のポリマーブレン
ド法とは全く異なる手法であり、分子レベルでのブレン
ドタイプの共重合樹脂を生産する方法である。
【0013】リアクターブレンド法により得られる樹脂
は、各成分が微細に分散することにより、各樹脂が具備
する、性質の異なる機械加工性を忠実に具現したものを
得ることができる。具体的な製造方法としては、例え
ば、特開平3−205439号公報に記載された方法が
挙げられる。
【0014】本発明において中間層に用いられるプロピ
レン系共重合体は、エチレン−プロピレン成分よりなる
ゴム成分(以下、単に「ゴム成分」という)が30〜6
0重量%であり、該ゴム成分中のエチレン含有量が20
重量%以上である。ゴム成分が30重量%未満である
と、柔軟性が不足し、60重量%を超えると、過度の柔
軟性を帯びたものとなって、機械的強度が全般的に不足
し、機械加工性に乏しいものとなる。また、ゴム成分中
のエチレン含有量が、20重量%未満であると、フィル
ムが硬くなり風合いが不足する。
【0015】また、プロピレン系重合体は、結晶化度が
40〜70%、好ましくは40〜60%であり、密度が
0.885〜0.915g/cm3 であり、MRFが5
g/10分以下である。
【0016】結晶化度が40%未満であると、基材の弾
性率が低下するため、強度が低下し、フィルム成形時に
おける成形性及び作業性が悪くなる。また結晶化度が7
0%を超えると、硬くなって柔軟性が得られない。
【0017】密度が0.885g/cm3 未満である
と、機械的特性が全般的に低くなり、0.915g/c
3 を超えると、柔軟性に乏しくなる。また、MFRが
5g/10分を超えると、機械的強度が低くなる。
【0018】本発明において用いるプロピレン系共重合
体を上述のリアクターブレンド法によって得る場合、さ
らに他の機能を付与するため、重合釜内に他のα−オレ
フィンを含めてもよい。
【0019】本発明において、中間層に含有させるプロ
ピレン系重合体の含有量は、20〜100重量%であ
る。プロピレン系重合体の含有率が20重量%未満であ
ると、得られるフィルムの風合いが不十分になる。
【0020】本発明においては、中間層及び表面層のい
ずれにも、ランダムポリプロピレンが用いられる。本発
明において、ランダムポリプロピレンは、ポリプロピレ
ンとα−オレフィンとの共重合体を用いることができ
る。α−オレフィンの含有量は20重量%以下が好まし
く、さらに好ましくは15重量%以下である。α−オレ
フィンの種類としては、炭素数2及び4〜10の直鎖状
あるいは分岐状のα−オレフィンが好適に用いられる。
具体的に使用されるα−オレフィンは、エチレン、1−
ブテン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−
ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、ネ
オヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン
等を挙げることができる。これらの中でも、エチレン、
1−ブテンが好ましく用いられる。ランダムポリプロピ
レンは上記の1種または2種以上のα−オレフィンとプ
ロピレンとの共重合体、あるいはこのような共重合体が
2種以上混合された混合体であってもよい。
【0021】本発明に従う好ましい実施形態の一つにお
いては、ランダムポリプロピレンが、エチレン含有量3
〜4重量%であり、MFRが0.5〜5の範囲にあるラ
ンダムポリプロピレンである。エチレン含有量がこのよ
うな範囲内にあることにより、十分な風合いと高い透明
性が得られる。またMFRが0.5未満であると、成膜
時の面状態が悪くなりやすく、透明感が低下する。MF
Rが5を超えると、フィルムとしての強度が不足する場
合がある。
【0022】請求項2に記載の発明においては、表面層
の少なくとも一方に、ビニル芳香族系エラストマーが含
まれる。ここで、ビニル芳香族系エラストマーは、ビニ
ル芳香族化合物重合体ブロック(A)及び共役ジエン重
合体ブロック(B)のA−(B−A)mまたは(A−
B)n(ただしm,nは1以上の整数)で表され、好ま
しくはA−B−A型、あるいはA−B型であるブロッ
ク、もしくはランダム共重合体、あるいはこれらの水添
物である。
【0023】上記ビニル芳香族化合物としては、スチレ
ン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン等が挙げられる。特に、スチレン、α−メ
チルスチレンが好ましい。
【0024】共役ジエンとしては、1,3−ブタジエ
ン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3ブタジエ
ン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペン
タジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−
1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジ
エン、クロロプレン等が挙げられるが、1,3ブタジエ
ン、イソプレンが特に好ましい。
【0025】特に好ましいビニル芳香族系エラストマー
としては、水添スチレン−ブタジエンランダム共重合体
及び水添スチレン−イソプレンブロック共重合体が挙げ
られる。
【0026】ビニル芳香族系エラストマーにおいては、
ビニル芳香族化合物の含有量が5〜40重量%であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは10〜30重量%であ
る。ビニル芳香族化合物の含有量が少なすぎると、耐熱
性が不十分になると共に、ビニル芳香族化合物によるプ
ロピレンの球晶の生成を抑制する効果が少なくなり、不
透明になる。またビニル芳香族化合物の含有量が多すぎ
ると、エラストマー性が低下し、風合いが低下すると共
に、均一な分散性が得られにくく、透明性も低下する。
【0027】請求項2に記載の発明において、表面層に
含有されるビニル芳香族系エラストマーの含有率は、
2.5〜50重量%が好ましい。2.5重量%未満であ
ると、ビニル芳香族系エラストマーの添加の効果が少な
くなり、高い光沢性が得られにくくなる傾向にある。ま
たビニル芳香族系エラストマーの含有率が高すぎると、
フィルムの降伏強度が小さくなりすぎて、強度的に弱く
なりすぎ、しわの発生が起こり易くなる。また、コスト
的にも高くなる。ビニル芳香族系エラストマーのさらに
好ましい含有率は、2.5〜10重量%である。
【0028】本発明において、中間層の厚みは、特に限
定されるものではないが、フィルム全体の厚みの50〜
90%が好ましい。中間層の厚みをこのような範囲とす
ることにより、フィルムの風合いを改善することができ
る。
【0029】本発明のプロピレン系樹脂フィルムの表面
形状においては、フィルム表層の中心線平均粗さRaが
0.5〜3μm、平均間隔Smが1〜3mmの範囲であ
ることが好ましい。このような表面形状とすることによ
り、OPP(配向ポリプロピレン)のように一方向にの
み光を反射するのではなく、入射した光に対して、広い
角度領域に光を反射し得るポリプロピレンフィルムとす
ることができ、見た目のきらめき感が得られ、高い透明
性でビニロンライクな高い光沢性を有するポリプロピレ
ンフィルムとすることができる。
【0030】中心線平均粗さRaが上記範囲より小さい
かまたは平均間隔Smが上記範囲より大きいと、表面が
平滑すぎて、光が一方向にのみ反射するOPPライクな
光沢性を有し、きらめき感が得られない。また、中心線
平均粗さRaが上記範囲を超えたり、あるいは平均間隔
Smが上記範囲より小さいと、反射光が散乱してフィル
ムの透明像がぼやけて不透明感がでる。
【0031】本発明のプロピレン系樹脂フィルムは、単
軸押出機、二軸押出機、バンバリミキサ、混練ロール、
ブラベンダ、ニーダー等の混練機を用いて、170〜2
50℃、好ましくは190〜230℃で加熱溶融して混
練し、多層押出することにより得られる。特に、請求項
4に記載の発明に従い、Tダイ法により成膜し、表面温
度が40℃以下の冷却ロールで冷却することにより成膜
することが好ましい。これにより、表面を平滑にし、結
晶の生成を抑制し、透明で光沢のあるフィルムを得るこ
とができる。
【0032】Tダイ法で成膜する際、フィルムの冷却を
高度に行うことにより、より透明性を向上することがで
きるが、高速化に連れて、高度の冷却が必要になる。そ
こで、成膜を水冷インフレーション法により行い、水に
よる急激な冷却を行うことにより、Tダイ法より高度な
透明性を得ることもできる。水冷インフレーション法
は、一般的に使用されている設備でよく、30℃以下の
水で冷却することにより十分な効果を得ることができ
る。従って、より高度な透明性を有するフィルムを得る
ためには、このような下向き水冷インフレーション成形
も有効な製造方法である。
【0033】本発明のプロピレン系樹脂フィルムには、
さらにその改質を目的として、透明性を劣化させない範
囲で、少量のタルク、炭酸カルシウム等の無機充填剤、
ガラス繊維、カーボン繊維等のような強化材、熱安定
剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止
剤、離型剤、発泡剤、滑剤、抗ブロッキング剤など添加
することができる。
【0034】作用 請求項1に記載の発明によれば、見栄え、風合いの良い
ビニロンフィルムや軟質塩化ビニルに酷似した、優れた
外観品質及び触感を有するフィルムとすることができ
る。
【0035】請求項2に記載の発明によれば、さらに高
い光沢を有し、きらめき感のあるフィルムとすることが
できる。請求項4に記載の発明によれば、結晶の成長を
抑制し、より透明で光沢のあるフィルムを得ることがで
きる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下の実施例及び比較例において
は、図1に示すような一方の表面層である外層1(厚さ
9μm)、中間層2(厚さ27μm)、及び他方の表面
層である内層3(厚さ9μm)の3層からなるフィルム
を、多層押出Tダイ法で、全体の厚さが45μmとなる
ように成膜して、フィルムを作製した。
【0037】使用するランダムポリプロピレンとして
は、表1に示すものを用いた。
【0038】
【表1】
【0039】実施例1 内外層を構成するランダムポリプロピレンがPP1から
なり、中間層がリアクターブレンド法により共重合され
たプロピレン系重合体である、ハイモント社製のKS−
059P(商品名、ゴム成分=45重量%、ゴム成分中
のエチレン含量=20重量%以上、結晶化度=40%、
密度=0.89g/cm3 、MFR=10g/10分)
からなるフィルムを、3層押出Tダイ法にて成形し、冷
却ロール20℃で冷却して作製した。
【0040】実施例2 内外層を構成するランダムポリプロピレンがPP2から
なり、中間層がリアクターブレンド法により共重合され
たプロピレン系重合体である、前記ハイモント社製のK
S−059Pからなるフィルムを、3層押出Tダイ法に
て成形し、冷却ロール20℃で冷却して作製した。
【0041】実施例3 内外層を構成するランダムポリプロピレンがPP2から
なり、中間層がPP2、50重量%と、リアクターブレ
ンド法により共重合されたプロピレン系重合体である、
前記ハイモント社製のKS−059P、50重量%との
混合組成物層からなるフィルムを、3層押出Tダイ法に
て成形し、冷却ロール20℃で冷却して作製した。
【0042】比較例1 内外層を構成するランダムポリプロピレンがPP2から
なり、中間層がPP2、95重量%と、リアクターブレ
ンド法により共重合されたプロピレン系重合体である、
前記ハイモント社製のKS−059P、5重量%との混
合組成物層からなるフィルムを、3層押出Tダイ法にて
成形し、冷却ロール20℃で冷却して作製した。
【0043】ヘイズ JIS K 7105に準拠して測定した。
【0044】降伏点及び弾性率 JIS K 7113に準拠して測定した。
【0045】触感評価 以下の基準で、フィルムの風合いとしわの発生しやすさ
を評価し、触感評価として表2に示した。
【0046】 4:柔らかく良好でしわの発生が少ない 3:柔らかく良好だが、しわの発生が起こり易い 2:やや硬い 1:硬く、しゃりしゃり感が残る
【0047】
【表2】
【0048】表2に示すように、本発明に従う実施例1
〜3のフィルムは、包装用フィルムとして適した外観品
質及び触感を有するフィルムである。以下の実施例4〜
7においては、外層に含有させるビニル芳香族系エラス
トマーとして、表3に示すものを用いた。
【0049】
【表3】
【0050】表3において、「HSBR」は、水添スチ
レン−ブタジエンランダム共重合体であり、「SEP
S」は水添スチレン−エチレンプロピレン−スチレンブ
ロック共重合体であり、「SIPS」は水添スチレン−
イソプレン−スチレンブロック共重合体である。
【0051】実施例4 内外層を構成するランダムポリプロピレンがPP1から
なり、中間層がリアクターブレンド法により共重合され
たプロピレン系重合体である、前記ハイモント社製のK
S−059Pからなり、外層にビニル芳香族系エラスト
マーとして、HSBRを5重量%含有する構成のフィル
ムを、3層押出Tダイ法にて成形し、冷却ロール20℃
で冷却して作製した。
【0052】実施例5 内外層を構成するランダムポリプロピレンがPP2から
なり、中間層がリアクターブレンド法により共重合され
たプロピレン系重合体である、前記ハイモント社製のK
S−059Pからなり、外層にビニル芳香族系エラスト
マーとして、SIPSを5重量%含有する構成のフィル
ムを、3層押出Tダイ法にて成形し、冷却ロール20℃
で冷却して作製した。
【0053】実施例6 内外層を構成するランダムポリプロピレンがPP1から
なり、中間層がリアクターブレンド法により共重合され
たプロピレン系重合体である、前記ハイモント社製のK
S−059Pからなり、外層にビニル芳香族系エラスト
マーとして、SEPSを5重量%含有する構成のフィル
ムを、3層押出Tダイ法にて成形し、冷却ロール20℃
で冷却して作製した。
【0054】実施例7 内外層を構成するランダムポリプロピレンがPP2から
なり、中間層がPP2、50重量%とリアクターブレン
ド法により共重合されたプロピレン系重合体である、前
記ハイモント社製のKS−059P、50重量%との混
合組成物層からなり、外層にビニル芳香族系エラストマ
ーとして、SIPSを5重量%含有する構成のフィルム
を、3層押出Tダイ法にて成形し、冷却ロール20℃で
冷却して作製した。
【0055】グロス JIS K 7105に準拠して測定した。
【0056】きらめき感の評価 以下の基準で、フィルムのきらめき感を評価した。 ○:ビニロンライクなきらめき感が得られる。 △:OPPライクな光沢を示す。 ×:全く光沢感がない。
【0057】以上の実施例4〜7及び比較例2の評価結
果を表4に示す。また、外層にビニル芳香族系エラスト
マーを含有していない上記実施例1と上記比較例1の評
価結果を表4に併せて示す。
【0058】
【表4】
【0059】表4から明らかなように、請求項2の記載
の発明に従う実施例4〜7は、包装用フィルムとして適
した外観品質及び触感を示すフィルムである。また実施
例1との比較から明らかなように、外層にビニル芳香族
系エラストマーを含むことにより、高い光沢が得られ、
良好なきらめき感が得られることがわかる。
【0060】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、見栄
え、風合いの良いビニロンフィルムや軟質塩化ビニルに
酷似した、優れた外観品質及び触感を有するフィルムと
することができる。
【0061】請求項2に記載の発明によれば、さらに高
い光沢を有し、きらめき感のあるフィルムとすることが
できる。請求項4に記載の発明によれば、結晶の成長を
抑制し、より透明で光沢のあるフィルムを得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロピレン系樹脂フィルムの実施例を
示す断面図。
【符号の説明】
1…外層 2…中間層 3…内層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29L 9:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランダムポリプロピレン0〜80重量%
    とこれを除くオレフィン系樹脂20〜100重量%より
    なる中間層の両面にランダムポリプロピレンよりなる表
    面層が積層されてなるプロピレン系樹脂フィルムであっ
    て、中間層に用いられるオレフィン系樹脂がプロピレン
    系共重合体であり、エチレン−プロピレン成分よりなる
    ゴム成分が30〜60重量%で、かつ該ゴム成分中のエ
    チレン含有量が20重量%以上であり、結晶化度40〜
    70%、密度0.885〜0.915g/cm3 、MF
    R5g/10分以下であることを特徴とするプロピレン
    系樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 前記表面層の少なくとも一方にビニル芳
    香族系エラストマーが含まれることを特徴とする請求項
    1に記載のプロピレン系樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 前記ビニル芳香族系エラストマーが、水
    添スチレン−ブタジエンランダム共重合体または水添ス
    チレン−イソプレンブロック共重合体である請求項2に
    記載のプロピレン系樹脂フィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のフ
    ィルムを、Tダイ法により成膜し、表面温度が40℃以
    下の冷却ロールで冷却することにより製造することを特
    徴とするプロピレン系樹脂フィルムの製造方法。
JP9120858A 1997-05-12 1997-05-12 プロピレン系樹脂フィルム及びその製造方法 Withdrawn JPH10309788A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100634734B1 (ko) 2006-07-10 2006-10-16 손영기 유연성 인쇄회로기판의 적층구조
KR100708005B1 (ko) 2006-11-24 2007-04-16 주식회사 피앤테크 연성인쇄회로기판 라미네이션 공정용 이형필름
CN102873955A (zh) * 2012-09-29 2013-01-16 浙江强盟实业股份有限公司 一种高亮度聚酯薄膜及制备方法

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