JPH1030765A - 燃料ホース - Google Patents

燃料ホース

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JPH1030765A
JPH1030765A JP18644696A JP18644696A JPH1030765A JP H1030765 A JPH1030765 A JP H1030765A JP 18644696 A JP18644696 A JP 18644696A JP 18644696 A JP18644696 A JP 18644696A JP H1030765 A JPH1030765 A JP H1030765A
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JP
Japan
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layer
inner layer
tubular inner
fluororesin
fuel hose
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Pending
Application number
JP18644696A
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English (en)
Inventor
Koyo Murakami
公洋 村上
Hiroaki Ito
弘昭 伊藤
Kazutaka Katayama
和孝 片山
Minoru Kawasaki
実 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】より厳しい耐熱性および振動耐久性が要求され
る環境下においても、熱老化後および振動屈曲後の接着
性が優れ、接着信頼性の高い燃料ホースを提供する。 【解決手段】フッ素樹脂製管状内層1の外周に、熱可塑
性樹脂製外層2が積層形成された燃料ホースであって、
上記フッ素樹脂製管状内層1の外周表層部1aがプラズ
マ処理され、かつ、このプラズマ処理済み外周表層部1
aと上記熱可塑性樹脂製外層2とが、アルミニウム系カ
ップリング剤を介して積層形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の燃料配
管に用いられる燃料ホースに関するものであり、詳しく
は、フッ素樹脂製管状内層と熱可塑性樹脂製外層とから
構成される燃料ホースであって、上記両層の接着強度が
高い燃料ホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等の燃料配管に用いられ
る燃料ホースは、種々のゴム層や樹脂層を組み合わせた
多層構造となっている。この多層構造の燃料ホースのな
かでも、内層がフッ素樹脂から形成され、この内層の外
周面に熱可塑性樹脂製外層が積層形成された2層構造の
燃料ホースが賞用されている。これは、フッ素樹脂が、
薬品およびガソリン等に対する耐腐食性を有するととも
に、ガソリンが酸化されて生成するサワーガソリンに対
する耐性(耐サワーガソリン性)にも優れているため、
燃料と直接接するホース内層の形成材料として最適だか
らである。そして、上記熱可塑性樹脂製外層は、ホース
の補強層として形成されるものであり、これにより、燃
料ホースに耐圧性等の力学的特性が付与される。
【0003】上記構成の燃料ホースの製造において、フ
ッ素樹脂製内層をそのままの状態で用いるのではなく、
上記熱可塑性樹脂製外層と接合するフッ素樹脂製内層の
外周面を改質処理することが行われている。これは、通
常、フッ素樹脂が、他の構成材料に対する接着性が著し
く低いという特性を有しており、例えば、接着剤を用い
た接着処理だけでは上記両層が強固に接着しないからで
ある。そこで、フッ素樹脂製内層の表面をコロナ放電処
理等で処理し、この処理済みフッ素樹脂製内層の外周に
上記熱可塑性樹脂製外層を積層形成した燃料ホースが提
案されている(特公平8−5167号公報)。このよう
な燃料ホースは、実際に自動車等の燃料配管に実用化さ
れており、例えば、ガソリンタンク用配管等として使用
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の燃料ホースを、例えば、エンジンルーム内の配管等
に使用する場合、熱老化後および振動屈曲後の接着性に
関して充分とは言えない。これは、従来の燃料ホースを
エンジンルーム内の配管等に使用する場合には、ガソリ
ンタンク用配管等に使用する場合に比べて、雰囲気温度
の上昇や、エンジン振動の影響を燃料ホースが直接受け
やすいためである。したがって、より高度な耐熱性およ
び振動耐久性が要求される環境下、例えば、上記のよう
に、エンジンルーム内の配管等においては、上記従来の
燃料ホースでは、熱老化後および振動屈曲後の接着性等
が不充分であることから、層間が剥離し、結果、燃料ホ
ースが閉塞する等の問題が生じる。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、より厳しい耐熱性および振動耐久性が要求され
る環境下においても、熱老化後および振動屈曲後の接着
性が優れ、接着信頼性の高い燃料ホースの提供をその目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の燃料ホースは、フッ素樹脂製管状内層の
外周に、熱可塑性樹脂製外層が積層形成された燃料ホー
スであって、上記フッ素樹脂製管状内層の外周表層部が
プラズマ処理され、かつ、このプラズマ処理済み外周表
層部と上記熱可塑性樹脂製外層とが、アルミニウム系カ
ップリング剤を介して積層形成されているという構成を
とる。
【0007】すなわち、本発明者らは、フッ素樹脂の他
の構成材料に対する接着強度の向上を目的として、一連
の研究を重ねた。その過程で、フッ素樹脂の接着性の発
現機構を詳細に調べたところ、フッ素樹脂層の表層部を
プラズマ処理すれば、他の材料に対する接着性が発現す
ることを突き止めた。これは、フッ素樹脂層の表層部
を、プラズマ処理により活性化すれば、フッ素樹脂の分
子骨格からフッ素原子と水素原子とが離脱して、炭素ラ
ジカルが生成し、ついで空気中の酸素と反応して官能基
が生成すると同時に表面が凹凸形状になるためと推察さ
れる。しかし、このプラズマ処理のみでは、先に述べた
より厳しい耐熱性および振動耐久性の要求に対して、極
度な評価を行うと接着の低下が認められる。そこで、さ
らに研究を重ねた結果、プラズマ処理後の表層部にアル
ミニウム系カップリング剤を用い、これを介して、上記
フッ素樹脂層の表層部と熱可塑性樹脂層とを積層形成す
れば、より厳しい耐熱性および振動耐久性が要求される
環境下においても、熱老化後および振動屈曲後の接着性
が優れ、接着信頼性が向上することを見いだし、本発明
に到達した。
【0008】また、上記アルミニウム系カップリング剤
として、上記一般式(1)で表されるものを用いた場合
には、より厳しい耐熱性および振動耐久性が要求される
環境下においても、熱老化後および振動屈曲後の接着性
がより一層向上することを突き止めた。
【0009】さらに、プラズマ処理を施した上記フッ素
樹脂製管状内層の外周表層部を、フッ素原子数(F)と
炭素原子数(C)との比(F/C)が前記式(2)を満
足する値に設定された処理層に形成することにより、よ
り厳しい耐熱性および振動耐久性が要求される環境下に
おいても、熱老化後および振動屈曲後の接着性がより一
層向上することを突き止めた。なお、本発明において、
上記フッ素樹脂のフッ素原子数(F)および炭素原子数
(C)は、X線光電子分光法(ESCA)で測定した値
をいう。
【0010】そして、上記フッ素樹脂製管状内層および
熱可塑性樹脂製外層の少なくとも一方が、一層もしくは
多層構造であり、かつ、これら層のうち少なくとも一層
が導電性を有していれば、燃料(ガソリン等)がホース
内部を流れた際に発生する静電気をホース外部へ放電し
て逃がすことが可能となるため、静電気による燃料への
引火等の事故を未然に防止することが可能となることを
突き止めた。
【0011】また、上記フッ素樹脂製管状内層と熱可塑
性樹脂製外層との組み合わせにおいて、上記フッ素樹脂
製管状内層が、エチレンとテトラフルオロエチレンの共
重合体からなる層であり、かつ、上記熱可塑性樹脂製外
層が、ポリアミド樹脂からなる層であれば、より厳しい
耐熱性および振動耐久性が要求される環境下において
も、特に熱老化後および振動屈曲後の接着性がより一層
向上することを突き止めた。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0013】本発明の燃料ホースは、例えば、図1に示
すように、フッ素樹脂製管状内層1の外周に、熱可塑性
樹脂製外層2が積層形成されたものであり、上記フッ素
樹脂製管状内層1の外周表層部がプラズマ処理され、か
つ、このプラズマ処理済み外周表層部と上記熱可塑性樹
脂製外層2とが、アルミニウム系カップリング剤を介し
て積層形成されたものである。図において、1aは、上
記フッ素樹脂製管状内層1の外周表層部であって、プラ
ズマ処理およびアルミニウム系カップリング剤が塗布さ
れている状態を示している。
【0014】上記フッ素樹脂製管状内層1の形成材料で
あるフッ素樹脂としては、エチレンとテトラフルオロエ
チレンの共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオ
ライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン
(CTFE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレン
の共重合体(ECTFE)、ヘキサフルオロプロピレン
とテトラフルオロエチレンの共重合体(FEP)、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロ
エチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重
合体(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフル
オロプロピレンとパーフルオロアルコキシエチレンの3
元共重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレ
ンの共重合体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロ
ピレンの共重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロ
エチレンとヘキサフルオロプロピレンの3元共重合体等
があげられ、これらは単独であるいは2種以上併せて用
いられる。なかでも、耐ガソリン透過性、成形加工性が
優れるという理由から、ETFE、PVDF、ECTF
Eが好ましく、特に好ましくは、ETFEである。
【0015】上記フッ素樹脂には、物性改良等の目的に
より充填剤を適宜に配合することが可能である。このよ
うな充填剤としては、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸
カルシウム、シリカ、カーボンブラック、ケイ酸マグネ
シウム、ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、アルミナ、硫
酸カルシウム、硫酸アルミニウム、水酸化カルシウム、
水酸化アルミニウム、タルク、二酸化モリブデン、ウィ
スカー、短繊維類、黒鉛、金属粉等があげられる。この
充填剤の配合割合は、フッ素樹脂100重量部(以下
「部」と略す)に対し、30部以下の範囲である。
【0016】また、上記フッ素樹脂製管状内層1を形成
するフッ素樹脂には、燃料(ガソリン等)がホース内部
を流れた際に発生する静電気を逃がす目的で導電性を付
与することが好ましい。このフッ素樹脂への導電性の付
与は、例えば、フッ素樹脂に導電剤を配合することによ
り、その目的を達成することができる。上記導電剤とし
ては、カーボンブラック、微細なステンレス繊維等の導
電剤があげられる。この導電剤の配合割合は、フッ素樹
脂100部に対し、0.5〜30部の範囲に設定するこ
とが好ましい。この範囲で導電剤を配合することによ
り、得られる燃料ホースのフッ素樹脂製管状内層1の体
積抵抗率が1010Ω・cm以下となって、発生する静電
気をホース外部へ放電して逃がすことが可能となる。こ
の結果、静電気による燃料への引火等の事故を未然に防
止することが可能となる。
【0017】そして、このような充填剤や導電剤を配合
したフッ素樹脂のみを使用して管状内層(単層)を形成
する他、充填剤等を配合したフッ素樹脂から形成された
層と充填剤等の無配合フッ素樹脂から形成された層とを
積層して多層構造の管状内層としてもよい。なお、上記
導電剤を配合する場合の多層構造のフッ素樹脂製管状内
層の態様としては、通常、燃料と接触する最内層が導電
剤配合フッ素樹脂を用いて形成されるが、本発明は、こ
れに限定されない。すなわち、多層構造のフッ素樹脂製
管状内層において、その最内層(導電剤無配合)を薄肉
に形成し、この最内層の外周に直接形成される層を、導
電剤が配合されたフッ素樹脂を用いて形成することによ
っても、発生する静電気を燃料ホース外部に逃がすこと
が可能である。
【0018】上記フッ素樹脂製管状内層1は、上記フッ
素樹脂を用いて、例えば、押出成形等により形成され、
このフッ素樹脂製管状内層1の外周表層部に対し、プラ
ズマ処理が施される。このプラズマ処理としては、放電
用ガスを導入しながら、減圧に保ったチャンバーに高周
波をかけて発生したプラズマ雰囲気にさらす減圧プラズ
マ処理や、常圧で放電用ガスを導入したチャンバーに高
周波をかけて発生したプラズマ雰囲気にさらす常圧プラ
ズマ処理等があげられるが、均一な処理が得られやすい
という理由から、減圧プラズマ処理が特に好ましい。
【0019】上記プラズマ処理は、上記フッ素樹脂製管
状内層1の外周表層部が、フッ素原子数(F)と炭素原
子数(C)との比(F/C)が下記の式(2)を満足す
る値に設定された処理層に形成されるように設定するこ
とが好ましい。すなわち、上記処理層において、フッ素
原子数(F)と炭素原子数(C)との比(F/C)が上
記式(2)の値を満足しなければ、接着信頼性が不充分
となるからである。
【0020】
【数2】(F/C)≦a×0.9 …(2) 〔上記式(2)において、aは(F/C)の初期値であ
る。〕
【0021】このように、上記プラズマ処理によって、
フッ素樹脂製管状内層1の外周表層部のフッ素原子数
(F)と炭素原子数(C)との比(F/C)が、プラズ
マ処理前におけるフッ素原子数と炭素原子数との比(初
期F/C)に対して90%以下となることによって、プ
ラズマ処理後の表層部に施されるアルミニウム系カップ
リング剤との相互作用が強固となり、熱老化後および振
動屈曲後の接着性が優れるようになる。さらに、70%
未満となることによって、この接着性は良好になる。
【0022】上記熱可塑性樹脂製外層2は、ホースに構
造強度を付与するために、上記フッ素樹脂製管状内層1
の外周に積層形成されるものである。この熱可塑性樹脂
製外層2の形成材料としては、特に限定するものではな
く、例えば、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ウレ
タン樹脂、ポリオレフィン樹脂等の樹脂や、これらの樹
脂を変性した変性樹脂等があげられる。なかでも、耐熱
性および加水分解性に優れるという理由から、ポリアミ
ド樹脂が特に好ましい。このポリアミド樹脂としては、
例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナ
イロン12等があげられ、これらは単独でもしくは2種
以上併せて用いられる。なかでも、成形加工性に優れる
という理由から、ナイロン11、ナイロン12が特に好
ましい。
【0023】そして、上記熱可塑性樹脂製外層2の形成
材料であるポリアミド樹脂等には、加工特性の改善およ
び柔軟性の向上のために、必要に応じて、可塑剤が配合
される。この可塑剤としては、スルホンアミド類、オキ
シ安息香酸エステル類等があげられる。この可塑剤の配
合割合は、通常、ポリアミド樹脂100部に対して、2
0部以下の範囲に設定される。
【0024】また、上記熱可塑性樹脂製外層2の形成材
料であるポリアミド樹脂等に対しても、導電性付与等の
目的により、前述した導電剤を配合することが可能であ
る。そして、この導電剤の配合割合や導電剤を配合した
ポリアミド樹脂等の使用態様は、前述のフッ素樹脂製管
状内層の場合と同様である。
【0025】そして、上記フッ素樹脂製管状内層1と上
記熱可塑性樹脂製外層2とは、アルミニウム系カップリ
ング剤を介して積層形成される。このアルミニウム系カ
ップリング剤としては、特に限定するものではないが、
下記の一般式(1)で表されるものが特に好ましい。こ
れらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0026】
【化2】
【0027】上記一般式(1)で表されるアルミニウム
系カップリング剤のなかでも、R1が−OC2 5 また
は−OC1835であり、Aが
【化3】 であり、R2 が−CH3 、−C4 9 または−C8 17
であり、xが1または2であり、yが1であるアルミニ
ウム系カップリング剤が好ましく、特に好適なのはR1
が−OC1835、xが2、yが1であるアルミニウム系
カップリング剤(味の素社製プレンアクトAL−M)で
ある。
【0028】上記アルミニウム系カップリング剤は、通
常、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、n−プロパノール、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、n−ヘキサン、トルエ
ン、キシレン等の有機溶剤に希釈して使用される。ま
た、必要に応じてフェノール等との混合溶液に希釈して
使用することもできる。この場合、上記アルミニウム系
カップリング剤を希釈したトルエン等の溶液の濃度とし
ては、1〜20重量%(以下「%」と略す)が好まし
く、特に好ましくは、1〜10%である。すなわち、上
記溶液の濃度が1〜20%の範囲外であれば、接着性が
劣るからである。
【0029】そして、上記アルミニウム系カップリング
剤溶液は、例えば、上記プラズマ処理が施されたフッ素
樹脂製管状内層1の外周表層部の表面に塗布される。こ
の塗布方法としては、上記所定濃度に調製されたアルミ
ニウム系カップリング剤溶液が充填された溶液槽中に、
上記フッ素樹脂製管状内層1を浸漬させる方法が特に好
ましいが、これ以外にも、上記アルミニウム系カップリ
ング剤溶液を、フッ素樹脂製管状内層1のプラズマ処理
済み外周表層部の表面にはけやスプレー等で塗布する方
法や、上記アルミニウム系カップリング剤溶液を滴下す
る方法等があげられる。上記アルミニウム系カップリン
グ剤の塗布量(トルエン等の溶液を除く)は、上記フッ
素樹脂製管状内層1のプラズマ処理済み外周表層部1c
2 に対して、1×10-9〜1×10-4g/cm2 が好
ましく、特に好ましくは1×10 -8〜1×10-5g/c
2 である。すなわち、アルミニウム系カップリング剤
の塗布量が、1×10-9g/cm2 未満であれば、アル
ミニウム系カップリング剤の付着量が少なすぎるため上
記フッ素樹脂製管状内層と熱可塑性樹脂製外層との接着
性が劣るからであり、逆に、1×10-4g/cm2 を超
えると、アルミニウム系カップリング剤が何層にも付着
するため付着性が劣るからである。
【0030】本発明の燃料ホースは、上記各材料を用
い、例えば、つぎのようにして作製することができる。
これを図2にもとづいて説明する。
【0031】まず、内層押出成形機3により上記フッ素
樹脂が押し出されてフッ素樹脂製管状内層1が形成され
る。このフッ素樹脂製管状内層1は、通常、内径4〜5
0mm程度、厚み0.05〜1mm程度の範囲に設定さ
れる。
【0032】つぎに、上記フッ素樹脂製管状内層1は、
シール部4を通過し、減圧プラズマ処理装置5の反応室
6に導かれる。この反応室6内は、安定したプラズマを
発生させるために、真空装置(真空ポンプ)7により減
圧状態にされた後、ガス供給装置8により放電用ガスが
導入され、0.005〜8Torrの減圧状態に維持さ
れる。上記放電用ガスとしては、Arガスを単独で使用
することが好ましいが、ArガスとN2 ガスとの混合ガ
ス、あるいはN2 ガス単独でもよい。
【0033】そして、電極9a間がプラズマ処理ゾーン
であり、この電極9a間にフッ素樹脂製管状内層1が導
かれ、このフッ素樹脂製管状内層1の外周表層部に対し
てプラズマ処理が施される。このプラズマ処理は、高周
波電源10およびマッチングボックス11を用いて、マ
ッチングのとられた高周波高出力電流を電極9aに所定
時間加えることにより上記電極9a間で放電を行い、上
記放電用ガスを電離させてプラズマ状態を生成すること
により行われるものである。このときの周波数は、0.
1〜1000MHzの範囲であり、好ましくは、1〜1
00MHzの範囲である。また、高周波電源の出力は、
2〜400Wの範囲であり、好ましくは、5〜300W
である。処理時間は、フッ素樹脂の種類やサイズ等によ
って適宜決定されるものであるが、通常1〜180秒の
範囲であり、好ましくは、3〜60秒の範囲である。こ
のような減圧プラズマ処理を施すことにより、フッ素樹
脂製管状内層1の外周表層部を、上記特定の処理層
(A)とすることができる。
【0034】なお、この処理層(A)の形成のためのプ
ラズマ処理条件は、用いるフッ素樹脂等の種類等により
適宜決定されるものである。また、この処理層(A)形
成のための減圧プラズマ処理としては、含Arガス雰囲
気下のグロー放電プラズマ処理が好ましい。このグロー
放電プラズマ処理によれば、上記処理層(A)を容易に
形成することが可能だからである。また、このグロー放
電プラズマ処理は、減圧条件も厳しくする必要がないた
め、用いる減圧プラズマ処理装置5も高性能のものでは
なく、通常のものを用いることができるという利点もあ
る。含Arガスとしては、Arガス単独の他、Arガス
とN2 ガス、H2 ガス、O2 ガス等との混合ガスを用い
ることができる。この混合ガスの場合、Arガスの割合
は、ガス全体に対し、Arガスが50容量%以上である
ことが好ましい。
【0035】ついで、上記プラズマ処理が施されたフッ
素樹脂製管状内層1は、シール部4を通過して減圧プラ
ズマ処理装置5外に導出され、上記所定濃度に調製され
たアルミニウム系カップリング剤溶液が充填されたアル
ミニウム系カップリング剤溶液槽12に導かれる。そし
て、上記フッ素樹脂製管状内層1が、上記アルミニウム
系カップリング剤溶液槽12を通過する間に、上記フッ
素樹脂製管状内層1のプラズマ処理済み外周表層部の表
面にアルミニウム系カップリング剤溶液が塗布されるこ
とになる。この場合、アルミニウム系カップリング剤の
塗布量(トルエン等の溶液を除く)は、前述のように、
上記フッ素樹脂製管状内層1のプラズマ処理済み外周表
層部1cm2 に対して、1×10-9〜1×10-4g/c
2 の範囲に設定するのが好ましい。そして、このアル
ミニウム系カップリング剤の塗布量は、アルミニウム系
カップリング剤溶液の濃度や、上記フッ素樹脂製管状内
層1の上記アルミニウム系カップリング剤溶液槽12中
への浸漬時間や通過速度等を制御することにより適宜に
調整される。
【0036】つづいて、上記アルミニウム系カップリン
グ剤溶液が塗布された上記フッ素樹脂製管状内層1は、
乾燥機13に導かれ、アルミニウム系カップリング剤溶
液中のメタノール等の溶媒が除去される。上記乾燥機1
3は、上記アルミニウム系カップリング剤溶液が塗布さ
れた上記フッ素樹脂製管状内層1の表面から上記溶媒を
迅速に除去できるものであれば特に限定はなく、例え
ば、赤外線ランプ、熱風乾燥機、減圧乾燥機等があげら
れる。なかでも、乾燥効率が良いという理由から、熱風
乾燥機、減圧乾燥機を用いることが好ましい。そして、
熱風乾燥機を用いる場合には、40〜180℃×1〜6
0秒間程度の条件で、上記溶媒を除去することができ
る。また、減圧乾燥機を用いる場合には、室温〜80℃
×0.5〜30秒間程度の条件で上記溶媒を除去するこ
とができる。そして、減圧乾燥の場合は、つぎに述べる
熱可塑性樹脂製外層押出成形機14で通常使用する減圧
を利用することができるため、複雑な設備を必要とする
ことなく、連続化が容易であるという点で好ましい。
【0037】そして、上記溶媒が除去され、アルミニウ
ム系カップリング剤のみが塗布された上記フッ素樹脂製
管状内層1は、上記乾燥機13外に導出され、直ちに外
層押出成形機14により熱可塑性樹脂が上記管状内層1
の外周に押し出されて熱可塑性樹脂製外層2が形成され
る。この熱可塑性樹脂製外層2の厚みは、0.2〜4m
mの範囲、好ましくは0.5〜3mm程度の範囲であ
る。そして、上記フッ素樹脂製管状内層1および熱可塑
性樹脂製外層2は、巻き取り機15によって巻き取られ
る。このような一連の連続した工程を経て、本発明の燃
料ホースが作製される。
【0038】上記燃料ホースの製法では、マンドレルを
使用せずに燃料ホースを作製する製法について説明した
が、本発明の燃料ホースの製法は、例えば、図3に示す
ように、マンドレル供給装置16から上記内層押出成形
機3にマンドレル17を供給し、マンドレル17上にフ
ッ素樹脂製管状内層1を形成することによっても上記と
同様の燃料ホースを製造することも可能である。図3に
おいて、マンドレル供給装置16、マンドレル17を用
いる以外は基本的に図2と同じ構成であり、同一部分に
は同一符号を付している。ホースの製造において、マン
ドレル17を使用するのは、ホースの形状を保持しなが
ら工程を進めるためであり、特に、本発明の燃料ホース
のフッ素樹脂製管状内層1は、0.05〜1.00mm
の薄肉であるため、マンドレル17を使用しないとホー
スに潰れが生じその中空状態を保持することが困難とな
る。このように、フッ素樹脂製管状内層1が潰れてしま
うと、この外周への熱可塑性樹脂製外層2等の形成が困
難となる。しかし、前述のように、減圧プラズマ処理を
行えば、マンドレル17を使用しなくとも、このような
問題は生じない。すなわち、フッ素樹脂製管状内層1
は、その内部が大気圧であり、一方、減圧プラズマ処理
装置5内は、前述のように0.005〜8Torrの低
圧条件であるため、上記管状内層1を上記減圧プラズマ
処理装置5内に導入すると、その圧力差により、フッ素
樹脂製管状内層1は、マンドレル17なしでもそのホー
ス形状を保持することができる。また、マンドレル17
の使用が省略されると、ホースからのマンドレル17抜
き取り工程が必要なくなり、燃料ホースの製造効率がよ
り一層向上するようになる。
【0039】また、上記燃料ホースの製法において、管
状内層形成工程、減圧プラズマ処理工程、カップリング
剤塗布工程、溶媒乾燥工程、上記管状内層1の外周に熱
可塑性樹脂製外層2を形成する工程の5つの工程を連続
して行う例をあげたが、これに限定されるものではな
い。例えば、内層押出成形機3からフッ素樹脂を押出し
てフッ素樹脂製管状内層1を形成し、これを巻き取り機
(図示せず)に直ちに巻きとる。そして、この巻き取り
機に巻き取った管状内層1を、改めて、減圧プラズマ処
理装置5に供給し、減圧プラズマ処理、カップリング剤
塗布処理、溶媒乾燥処理および熱可塑性樹脂製外層形成
処理を施してもよい。これは、一部バッチ式の工程をと
るほうが製造効率の点で有利な場合があるからである。
さらに、この一部バッチ式の工程をとることにより、管
状内層1や熱可塑性樹脂製外層2の材料種類の変更が簡
便になるという利点があるからである。
【0040】そして、上記燃料ホースの製法において、
2層構造の燃料ホースの製法について説明したが、本発
明は、これに限定するものでない。すなわち、本発明の
燃料ホースの基本構造は、フッ素樹脂製管状内層1の外
周に熱可塑性樹脂製外層2が形成された2層構造(図1
参照)であるが、この熱可塑性樹脂製外層2上にさらに
補強糸層やゴム製外層もしくは熱可塑性エラストマー製
外層を形成した、3層構造、4層構造等の多層構造燃料
ホースとしてもよい。
【0041】上記3層構造の燃料ホースの例としては、
図4に示すような、フッ素樹脂製管状内層1の外周表層
部1a上に、熱可塑性樹脂製外層2が形成され、この熱
可塑性樹脂製外層2の外周にゴム製外層18もしくは熱
可塑性エラストマー製外層18が形成された燃料ホース
があげられる。
【0042】上記ゴム製外層18の形成材料としては、
特に限定するものではないが、例えば、エピクロルヒド
リンゴム(CO)、エピクロルヒドリンとエチレンンオ
キシドとの等モルのコポリマー(通称ECO、別名CH
C)、アクリルニトリルブタンジエンゴム(NBR)と
ポリ塩化ビニル(PVC)とのブレンドゴム(NBR/
PVC)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン
化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CP
E)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPD
M)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)等があげら
れる。このなかでも、耐熱性や耐オゾン性等の特性が優
れるという理由から、CO、ECO、NBR/PVC、
CSM、EPDM、EPM等が好ましい。
【0043】また、上記熱可塑性エラストマー製外層1
8の形成材料としては、ウレタン系、オレフィン系、ニ
トリル系、アミド系等の熱可塑性エラストマーがあげら
れる。
【0044】そして、上記ゴム製外層18もしくは熱可
塑性エラストマー製外層18の厚みは、通常0.5〜
5.0mm、好ましくは0.5〜3.0mm程度であ
る。このように、外層18を形成した燃料ホースは、耐
火炎性や耐チッピング性を備えるようになる。
【0045】また、上記4層構造の燃料ホースの例とし
ては、図5に示すような、フッ素樹脂製管状内層1の外
周表層部1a上に、熱可塑性樹脂製外層2が形成され、
この熱可塑性樹脂製外層2の外周に補強糸層19が形成
され、この補強糸層19の外周にゴム製外層18もしく
は熱可塑性エラストマー製外層18が形成された燃料ホ
ースがあげられる。上記補強糸層19は、麻や綿等の天
然素材の糸や、ポリエステル糸、ビニロン糸、ナイロン
糸等の合成糸、あるいはワイヤー等の金属製糸を用い、
編組機により形成される。このように、補強糸層19を
形成すれば、燃料ホースの耐圧性が向上するようにな
る。また、この4層構造の燃料ホースの外層18の厚み
や形成材料は、上記3層構造の燃料ホースの外層18と
同様である。
【0046】上記のような、補強糸層19や外層18を
形成する場合は、図2に示す外層押出成形機14の後
に、編組機や押出成形機等を配置し、これらの装置によ
る編組工程や、押出工程を経ることにより、上記補強糸
層19や外層18が形成された多層構造の燃料ホースを
製造することができる。
【0047】また、図6に示すように、減圧プラズマ処
理装置5にフッ素樹脂製管状内層1を導入する前に、冷
却ゾーン20を通過させて冷却することが好ましい。こ
れは、押出成形直後のフッ素樹脂製管状内層1が高温で
あるため柔らかく、その管状形状の保形性が悪いからで
ある。また、同様の理由から、熱可塑性樹脂製外層2の
押出成形機14の直後にも冷却ゾーン(図示せず)を設
け、これを通過させて冷却することが最も好ましい。な
お、図6において、図2と同一部分には同一符号を付し
ている。
【0048】つぎに、本発明において使用する減圧プラ
ズマ処理装置について詳しく説明する。
【0049】上記燃料ホースの製造の説明において、図
2に示すように、内部電極9aを有する減圧プラズマ処
理装置5をあげたが、これに限定するものではない。こ
の内部電極の装置の他、例えば、図7に示すような、減
圧プラズマ処理装置5の外周に誘導コイル電極9bを備
えた減圧プラズマ処理装置5があげられる。なお、図7
において、図2と同一部分には同一符号を付している。
【0050】また、上記のように、本発明のプラズマ処
理は、大気圧より低い減圧状態で行うことが好ましく、
減圧プラスマ処理装置5のシール部4のシール性が悪い
と、装置内の減圧状態を一定状態に制御することが困難
となり、安定したプラズマを発生させることができなく
なる。特に、長さが長いホースを連続して製造する場合
は、この問題は深刻である。前述のように、従来の減圧
プラズマ処理装置5を用いる場合は、バッチ式の処理を
施すか、あるいは、装置のホース導入、導出部分に、差
動排気方式を利用した減圧ゾーンを、多段階に設置する
必要があった。この場合、前者のバッチ式処理を施すこ
とは、著しく製造効率を低下させることとなり、また後
者の場合は、特殊な装置(減圧ゾーン)を減圧プラズマ
処理装置5に設置する必要があるため、設備コストがか
かるという問題がある。
【0051】そこで、本発明では、減圧プラズマ処理装
置5のシール部4をゴム弾性体により形成することによ
り、減圧プラズマ処理装置5の気密性を保持して上記製
造効率低下の問題や設備コストの問題を解決している。
【0052】上記ゴム弾性体としては、硬度45〜80
(JIS A)のものを使用することが好ましい。ゴム
弾性体の種類は、特に限定するものではないが、シリコ
ーンゴムやNBRを用いると好結果が得られる。すなわ
ち、このような好適の種類や硬度のゴム弾性体を用いて
形成されたシール部4は、一定速度で減圧プラズマ処理
装置5内に導入、導出されるホース(フッ素樹脂製管状
内層1)に対する密着追従性に優れるため、上記ホース
の導入、導出速度を高速度(約5〜20m/分)として
も、減圧プラズマ処理装置5内の気密性が保たれる。
【0053】そして、このようにホースの導入、導出速
度を高速度とすることにより、燃料ホースの製造効率を
向上させることが可能となる。そして、このゴム弾性体
製シール部の形状は、例えば、図8に示すシール4aお
よび図9に示すシール4bがあげられる。両図におい
て、1はフッ素樹脂製管状内層を示す。図8に示すよう
に、ゴム弾性体(シール4a)を、外形状が略円錐台形
状で全体形状をカップ形状とすると、ホース(フッ素樹
脂製管状内層1)との接触部分が小さくなって接触摩擦
が低下しホースを円滑に装置内に導入あるいは装置外に
導出することが可能となるとともに、装置の気密性も充
分保持することが可能となる。なお、同図において、矢
印は、ホース進行方向を示す。また、図9に示すよう
に、ゴム弾性体(シール4b)を円盤状としてもよい。
このように、シール部4を円盤状のゴム弾性体を用いて
形成すると、減圧プラズマ処理装置5の気密性をさらに
高めることができるようになる。
【0054】また、図10に示すように、シール部4を
シール室としてもよい。図示のように、このシール室
は、筒状体21の両端部に、円盤状ゴム弾性体製シール
4bが形成されている。また、上記筒状体21の胴部に
は、配管22が連結しており、この配管22を介して、
このシール室内と真空ポンプ(図示せず)が連結されて
いる。また、図において、1は、フッ素樹脂製管状内層
である。このシール室は、上記真空ポンプにより、後述
する予備真空室23の減圧状態と略同じ減圧状態となっ
ている。このように、シール部4が、シール室の態様を
とることにより、減圧プラズマ処理装置5の気密性が向
上するようになる。なお、上記筒状体21の両端部に
は、図8にしめすシール4aを形成しても同様の好結果
が得られる。
【0055】そして、シール部4のその他の態様として
は、図11に示すように、シール部4を二段階として予
備真空室23を設けてもよい。この予備真空室23は、
仕切り板24によって、反応室6と隔てられた気密空間
となっており、またこの予備真空室23は、配管22を
介して真空ポンプ26と連結されている。図において、
25は、上記配管22の途中に設けられたバルブを示
す。そして、この予備真空室23のホース(フッ素樹脂
製管状内層1)が出入りするシール部4は、上記ゴム弾
性体製シールにより形成されている。このゴム弾性体製
シールの形状としては、特に限定するものではなく、上
記の2種類の形状4a、4bのものや上記シール室の形
態があげられるが、好ましくは円盤状ゴム弾性体製シー
ル4b(図9参照)である。なお、図11において、図
2と同一部分には同一符号を付している。
【0056】上記予備真空室23を介したフッ素樹脂製
管状内層1のプラズマ処理装置5に対する導入、導出
は、つぎのようにして行われる。まず、導入の場合は、
フッ素樹脂製管状内層1が、予備真空室23の一端側か
らシール部4を通して予備真空室23内に導入されてこ
れを通過し、この予備真空室23の他端側のシール部4
を通って減圧プラズマ処理装置5内に導入される。ま
た、上記管状内層1の導出は、これと逆の順序で行われ
る。そして、上記フッ素樹脂製管状内層1が予備真空室
23内を通過する際には、真空ポンプ26の作用によ
り、配管22を通して、予備真空室23内が反応室6よ
りも穏やかな減圧状態(約0.1〜10Torr)とな
っている。このように、予備真空室23を設けることに
より、ホース導入、導出部からの外部空気の減圧プラズ
マ処理装置5内への混入が完全に防止されるようにな
る。この結果、反応室6内の減圧状態を正確に制御する
ことができ、安定したプラズマを発生させることが可能
となる。
【0057】このように、上記所定の条件で減圧プラズ
マ処理を施すことにより、フッ素樹脂製管状内層1の外
周表層部1aを、特定のF/C比の範囲の処理層(A)
に形成することができる。このF/C比は、前述のよう
に、ESCAで測定した値をいう。このESCAは、光
電子分光装置(例えば、5600Ci、ULVACPH
I社製)を用い、減圧プラズマ処理されたフッ素樹脂製
管状内層1の外周面を分析する方法である。そして、こ
の光電子分光装置の測定条件は、例えば、下記に示す通
りである。
【0058】 励起X線:Al、Kα1,2 線(1486.6eV) X線出力:10kV、20mA 温 度:20℃ 真空度 :3×10-8Torr
【0059】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0060】まず、実施例および比較例に先立ち、下記
の表1に示すアルミニウム系カップリング剤A〜Fを準
備した。
【0061】
【表1】
【0062】
【実施例1〜6】上記フッ素樹脂製管状内層および上記
熱可塑性樹脂製外層の形成材料として、後記の表2およ
び表3に示す材料を用い、かつ、上記アルミニウム系カ
ップリング剤として、後記の表2に示す種類のアルミニ
ウム系カップリング剤A〜Fを用い、前述の図2に示す
方法に従って燃料ホースを製造した。
【0063】すなわち、まず、上記内層押出成形機3に
よりETEFを押し出して、内径6.0mm、厚み0.
25mmのETFE製管状内層1を形成した。ついで、
このETFE製管状内層1を減圧プラズマ処理装置5内
の放電室(反応室)6まで導入した。この放電室6は、
真空ポンプ7により10-3Torrに減圧された後、ガ
ス供給装置8からArガス(放電用ガス)が供給されて
0.07Torrの減圧状態とした。
【0064】そして、上記放電室6の電極9a間に、E
TFE製管状内層1を導入し、高周波電源10およびマ
ッチングボックス11によりインピーダンス整合させた
周波数13.56MHz、出力250Wの高周波電力を
電極9aに印加してグロー放電を発生させてプラズマを
生成し、上記ETFE製管状内層1の外周表層部1aに
対してプラズマ処理を行い処理層を形成した。
【0065】つぎに、上記プラズマ処理を施したフッ素
樹脂製管状内層1を、上記アルミニウム系カップリング
剤の3%トルエン溶液が充填されたアルミニウム系カッ
プリング剤溶液槽12に導入し、上記フッ素樹脂製管状
内層1のプラズマ処理済み外周表層部1aの表面に、上
記アルミニウム系カップリング剤溶液を塗布した。な
お、このアルミニウム系カップリング剤溶液の塗布にお
いて、アルミニウム系カップリング剤の塗布量(トルエ
ン溶液を除く)は、上記フッ素樹脂製管状内層1のプラ
ズマ処理済み外周表層部1aに対して、6×10-7g/
cm2 となるように行った。
【0066】つづいて、上記アルミニウム系カップリン
グ剤溶液が塗布された上記フッ素樹脂製管状内層1を、
乾燥機13に導入し、上記フッ素樹脂製管状内層1の表
面から上記トルエン溶媒を除去した。なお、乾燥機13
として減圧乾燥機を用い、室温×3秒間の条件で上記ト
ルエン溶媒を除去した。
【0067】そして、上記溶媒除去後のアルミニウム系
カップリング剤のみが塗布されたフッ素樹脂製管状内層
1を外層押出成形機14へ供給し、厚み0.75mmの
ナイロン12(PA12:可塑剤7%含有)製外層2を
積層形成し、これを巻き取り機15に巻き取ることによ
り目的とする燃料ホースを得た。なお、上記ナイロン1
2製外層2の形成は、ナイロン12を240℃に設定し
た外層押出成形機14により形成した。
【0068】
【実施例7】上記フッ素樹脂製管状内層1を2層構造と
し、その最内層および最外層の形成材料として、それぞ
れ後記の表3に示す材料を用いた。すなわち、2台の押
出し成形機を用いて、最内層である導電ETFE層の厚
みが0.08mm、最外層であるETFE層の厚みが
0.17mmの2層構造のフッ素樹脂製管状内層1を形
成した。それ以外は、実施例1と同様にして燃料ホース
を製造した。
【0069】なお、上記最内層である導電ETFE層の
形成材料としては、下記に示す組成からなる形成材料を
用いた。
【0070】〔導電ETFE層の形成材料〕導電性カー
ボンブラックとしてケッチェンEC(ケッチェンブラッ
ク・インターナショナル社製)を用い、このケッチェン
ECをETFEに15%配合した。
【0071】
【実施例8】上記フッ素樹脂製管状内層1の外周に形成
する熱可塑性樹脂製外層2の形成材料として、後記の表
3に示す導電ナイロン12を用いた以外は、実施例1と
同様にして燃料ホースを製造した。
【0072】なお、上記導電ナイロン12は、下記に示
す組成からなるものである。 〔導電ナイロン12の形成材料〕導電性カーボンブラッ
クとしてケッチェンEC(ケッチェンブラック・インタ
ーナショナル社製)を用い、このケッチェンECをナイ
ロン12に13%配合した。
【0073】
【実施例9】減圧状態を0.12Torrとした以外
は、実施例1と同様にして燃料ホースを製造した。
【0074】
【比較例1】上記フッ素樹脂製管状内層1および上記熱
可塑性樹脂製外層2の形成材料として、後記の表4に示
す材料を用い、アルミニウム系カップリング剤の塗布処
理を施さない以外は、実施例1と同様にして燃料ホース
を製造した。
【0075】
【比較例2】上記フッ素樹脂製管状内層1および上記熱
可塑性樹脂製外層2の形成材料として、後記の表4に示
す材料を用い、かつ、上記アルミニウム系カップリング
剤として、後記の表4に示す種類のアルミニウム系カッ
プリング剤を用い、プラズマ処理を施さない以外は、実
施例1と同様にして燃料ホースを製造した。
【0076】
【比較例3,4】上記フッ素樹脂製管状内層1および上
記熱可塑性樹脂製外層2の形成材料として、後記の表4
に示す材料を用い、かつ、上記アルミニウム系カップリ
ング剤として、後記の表4に示す種類のアルミニウム系
カップリング剤を用い、上記プラズマ処理に代えてコロ
ナ処理を施した以外は、実施例1と同様にして燃料ホー
スを製造した。上記コロナ処理は図14に示す装置を用
い、周波数20kHz、出力0.4kwの条件にて、大
気中で行った。なお、図14において、31は高周波電
源、39は電極である。
【0077】
【比較例5】上記フッ素樹脂製管状内層1および上記熱
可塑性樹脂製外層2の形成材料として、後記の表4に示
す材料を用い、上記アルミニウム系カップリング剤に代
えて、エポキシ樹脂系接着剤(東亜合成化学工業社製、
BX−60)の20%エタノール溶液を用いた以外は、
実施例1と同様にして燃料ホースを製造した。
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】 *:実施例7のF/C比は、2層構造であるフッ素樹脂製内層のうち、外層で あるETFE層の表面における値である。
【0080】
【表4】 *:アルミニウム系カップリング剤に代えて、エポキシ樹脂系接着剤を用いた。
【0081】以上のようにして製造した実施例1〜9品
および比較例1〜5品の燃料ホースを用いて、フッ素樹
脂製管状内層1の処理層の原子組成(F/C)、初期の
接着強度、ガソリン浸漬後の接着強度、熱老化後の接着
強度および屈曲試験での剥離性について、下記の基準に
従い比較評価を行った。その結果を、下記の表5〜7に
併せて示す。
【0082】〔フッ素樹脂製管状内層の処理層の原子組
成〕ESCAにより調べた。すなわち、光電子分光装置
(5600Ci ULVAC PHI社製)を用い、下
記に示す条件で測定を行った。
【0083】 励起X線:Al、Kα1,2 線(1486.6eV) X線出力:10kV、20mA 温 度:20℃ 真空度 :3×10-8Torr
【0084】〔初期の接着強度〕接着強度の測定は、J
IS K 6301に準拠して行った。すなわち、図1
2に示すように、燃料ホースを長さ(L)10mmとな
るようにリング状に切断し、さらに長手方向に切開して
試験サンプルとした。この試験サンプルの切開面よりフ
ッ素樹脂製管状内層1および熱可塑性樹脂製外層2を一
部剥離し、これら各剥離端を引張試験機の挟み治具によ
って固定し、この引張試験機により引張速度25mm/
分で引張試験を行った。この引張試験により得られた荷
重を、上記両層間の接着強度とした。
【0085】〔ガソリン浸漬試験後の接着強度〕上記接
着強度の測定に用いる試験サンプルを、40℃、168
時間の条件でガソリン(Fuel C)に浸漬後、上記
接着強度の測定と同様にして、フッ素樹脂製管状内層1
とこの内層の外周に形成された熱可塑性樹脂製外層2と
の接着強度を測定した。
【0086】〔熱老化試験の接着強度〕上記接着強度の
測定に用いる試験サンプルを、125℃、240時間の
条件で加熱処理した後、上記接着強度の測定と同様にし
て、フッ素樹脂製管状内層1とこの外周に形成された熱
可塑性樹脂製外層2との接着強度を測定した。
【0087】〔屈曲試験での剥離性〕図13に示すよう
に、燃料ホース41(250mm)の両端を振動試験機
のジョイント42に固定し、雰囲気温度80℃中で燃料
ホース41内に擬似ガソリン(Fuel C:メタノー
ル=85:15、体積比)液を循環させ、燃料ホース4
1の片端41aを矢印方向に振巾±10mm、周波数1
000cpmの条件で500時間振動耐久試験を実施し
た後、上記接着強度の測定と同様にして、フッ素樹脂製
管状内層1とこの外周に形成された熱可塑性樹脂製外層
2との接着強度を測定した。
【0088】
【表5】
【0089】
【表6】
【0090】
【表7】
【0091】上記表5および表6の結果から、実施例1
〜9品の燃料ホースは、初期の接着強度、ガソリン浸漬
後の接着強度、および熱老化後の接着強度の全てにおい
て優れており、しかも屈曲試験での剥離性も優れている
ことが分かった。
【0092】これに対して、上記表7の結果から、比較
例1〜5品の燃料ホースは、初期の接着強度、ガソリン
浸漬後の接着強度、および熱老化後の接着強度の全ての
特性において実施例品よりも劣り、特に熱老化後の接着
強度が著しく劣ることが分かった。
【0093】
【発明の効果】以上のように、本発明の燃料ホースは、
フッ素樹脂製管状内層の外周に、熱可塑性樹脂製外層が
積層形成された燃料ホースであって、上記フッ素樹脂製
管状内層の外周表層部がプラズマ処理され、かつ、この
プラズマ処理済み外周表層部と上記熱可塑性樹脂製外層
とが、アルミニウム系カップリング剤を介して積層形成
されている。そのため、より厳しい耐熱性および振動耐
久性が要求される環境下においても、熱老化後および振
動屈曲後の接着性が優れ、接着信頼性が向上する。
【0094】また、上記アルミニウム系カップリング剤
として、上記一般式(1)で表されるものを用いた場合
には、より厳しい耐熱性および振動耐久性が要求される
環境下においても、熱老化後および振動屈曲後の接着性
がより一層向上する。
【0095】さらに、プラズマ処理を施した上記フッ素
樹脂製管状内層の外周表層部を、フッ素原子数(F)と
炭素原子数(C)との比(F/C)が前記式(2)を満
足する値に設定された処理層に形成することにより、よ
り厳しい耐熱性および振動耐久性が要求される環境下に
おいても、熱老化後および振動屈曲後の接着性がより一
層向上する。
【0096】そして、上記フッ素樹脂製管状内層および
熱可塑性樹脂製外層の少なくとも一方が、一層もしくは
多層構造であり、かつ、これら層のうち少なくとも一層
が導電性を有していれば、燃料(ガソリン等)がホース
内部を流れた際に発生する静電気をホース外部へ放電し
て逃がすことが可能となるため、静電気による燃料への
引火等の事故を未然に防止することが可能となる。
【0097】また、上記フッ素樹脂製管状内層と熱可塑
性樹脂製外層との組み合わせにおいて、上記フッ素樹脂
製管状内層が、エチレンとテトラフルオロエチレンの共
重合体からなる層であり、かつ、上記熱可塑性樹脂製外
層が、ポリアミド樹脂からなる層であれば、より厳しい
耐熱性および振動耐久性が要求される環境下において
も、特に熱老化後および振動屈曲後の接着性がより一層
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料ホースの構成図である。
【図2】本発明の燃料ホースの製法を説明する模式図で
ある。
【図3】本発明の燃料ホースの製法において、マンドレ
ルを用いた例を説明する模式図である。
【図4】本発明の燃料ホースにおいて、外層を設けた例
を示す構成図である。
【図5】本発明の燃料ホースにおいて、補強糸層および
外層を設けた例を示す構成図である。
【図6】本発明の燃料ホースの製法において、冷却ゾー
ンを設けた例を説明する模式図である。
【図7】本発明の燃料ホースの製法において、誘電コイ
ル電極を有する減圧プラズマ処理装置を用いた例を説明
する模式図である。
【図8】本発明における減圧プラズマ処理装置のシール
部を説明する構成図である。
【図9】本発明における減圧プラズマ処理装置のその他
のシール部を説明する構成図である。
【図10】本発明における減圧プラズマ処理装置のその
他のシール部を説明する構成図である。
【図11】本発明の燃料ホースの製法において、予備真
空室を有する減圧プラズマ処理装置を用いた例を説明す
る模式図である。
【図12】燃料ホースの接着強度を測定する際に使用す
る試験サンプルの構成図である。
【図13】燃料ホースの屈曲試験での剥離性の測定を説
明する模式図である。
【図14】比較例におけるコロナ放電処理装置の構成図
である。
【符号の説明】
1 フッ素樹脂製管状内層 1a プラズマ処理およびカップリング剤塗布処理を施
した外周表層部 2 熱可塑性樹脂製外層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 実 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素樹脂製管状内層の外周に、熱可塑
    性樹脂製外層が積層形成された燃料ホースであって、上
    記フッ素樹脂製管状内層の外周表層部がプラズマ処理さ
    れ、かつ、このプラズマ処理済み外周表層部と上記熱可
    塑性樹脂製外層とが、アルミニウム系カップリング剤を
    介して積層形成されていることを特徴とする燃料ホー
    ス。
  2. 【請求項2】 上記アルミニウム系カップリング剤が、
    下記の一般式(1)で表されるものである請求項1記載
    の燃料ホース。 【化1】
  3. 【請求項3】 上記フッ素樹脂製管状内層の外周表層部
    が、上記プラズマ処理により下記(A)の処理層に形成
    されている請求項1または2記載の燃料ホース。 (A)フッ素原子数(F)と炭素原子数(C)との比
    (F/C)が、下記の式(2)を満足する値に設定され
    ている。 【数1】(F/C)≦a×0.9 …(2) 〔上記式(2)において、aは(F/C)の初期値であ
    る。〕
  4. 【請求項4】 上記フッ素樹脂製管状内層および熱可塑
    性樹脂製外層の少なくとも一方が、一層もしくは多層構
    造であり、かつ、これら層のうち少なくとも一層が導電
    性を有している請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃
    料ホース。
  5. 【請求項5】 上記フッ素樹脂製管状内層が、エチレン
    とテトラフルオロエチレンの共重合体からなる層であ
    り、かつ、上記熱可塑性樹脂製外層が、ポリアミド樹脂
    からなる層である請求項1〜4のいずれか一項に記載の
    燃料ホース。
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