JPH1030676A - 制振器 - Google Patents

制振器

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JPH1030676A
JPH1030676A JP8185926A JP18592696A JPH1030676A JP H1030676 A JPH1030676 A JP H1030676A JP 8185926 A JP8185926 A JP 8185926A JP 18592696 A JP18592696 A JP 18592696A JP H1030676 A JPH1030676 A JP H1030676A
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
    • F16F13/26Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper characterised by adjusting or regulating devices responsive to exterior conditions
    • F16F13/264Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper characterised by adjusting or regulating devices responsive to exterior conditions comprising means for acting dynamically on the walls bounding a working chamber

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さな供給エネルギによって大きな制振効果
を制振対象に及ぼすことが可能である、小型で且つ新規
な構造の制振器を提供することにある。 【解決手段】 制振対象に取り付けられる取付部材10
に対して、第一の弾性部材18を介して第一のマス部材
35を弾性支持せしめると共に、第一のマス部材35に
対して、第二の弾性部材48を介して第二のマス部材5
2を弾性支持せしめ、且つ第一のマス部材35と第二の
マス部材52の間に相対的な変位力を及ぼす加振手段を
設ける一方、取付部材10と第二のマス部材52の間に
おいて、壁部の一部が第一及び第二の弾性部材18,4
8にて構成された流体室62を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、制振対象に装着されて該制振対
象における振動を低減せしめる制振器に関するものであ
り、特に内部に加振手段を備えた新規な構造の制振器に
関するものである。
【0002】
【従来技術】自動車の車体等のように振動が問題となる
部材である制振対象において、その振動を低減するため
の手段としては、従来から、動的吸振器(ダイナミック
ダンパ)が広く知られている。また、近年では、より高
度な制振効果を得るために、特開昭61−220925
号公報や特開平3−292219号公報等に記載されて
いる如く、アクチュエータによる加振力を制振対象に及
ぼすことにより、制振対象の振動を抑制乃至は制御する
ようにした能動型の制振装置も提案されている。
【0003】ところが、従来からの動的吸振器では、エ
ンジン回転数や車速によって発生振動が異なる自動車の
車体等のように、状況によって防振すべき振動周波数が
変化する場合に、有効な防振効果を得ることが極めて困
難であると共に、単に副振動系の振動エネルギの吸収効
果によって、主振動系である制振対象の振動を低減する
ものであることから、十分な制振効果を得ることが難し
かったのである。
【0004】また、能動型の制振装置では、有効な制振
効果を得るためには、それに見合うだけの加振力を制振
対象に及ぼし得るアクチュエータを採用する必要がある
ことから、特に自動車の車体等のように制振対象が大型
且つ高剛性で、振動エネルギが大きい場合には、アクチ
ュエータが大型化したり、アクチュエータの消費電力が
大きくなったりすることが避けられないことに加えて、
十分な加振力を及ぼすことが難しく、満足できる制振効
果を得ることのできない場合があったのである。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は上述の如き事情を
背景として為されたものであって、請求項1乃至9に記
載の発明の解決課題とするところは、何れも、小さな供
給エネルギによって大きな制振効果を制振対象に及ぼす
ことが可能であり、複数のまたは広い周波数域の振動に
対して有効な低減効果を発揮し得る、小型で且つ新規な
構造の制振器を提供することにある。
【0006】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明の特徴とするところは、
(a)制振対象に取り付けられる取付部材と、(b)該
取付部材に対して前記制振対象からの振動入力方向に相
対変位可能に配設された第一のマス部材と、(c)該第
一のマス部材を前記取付部材に対して弾性的に連結する
第一の弾性部材と、(d)前記取付部材および前記第一
のマス部材に対してそれぞれ前記制振対象からの振動入
力方向に相対変位可能に配設された第二のマス部材と、
(e)該第二のマス部材を前記第一のマス部材に対して
弾性的に連結する第二の弾性部材と、(f)前記第一の
マス部材と前記第二のマス部材の間に前記制振対象から
の振動入力方向における相対的な変位力を及ぼす加振手
段と、(g)前記第一の弾性部材および前記第二の弾性
部材によって壁部の一部が構成されて、前記取付部材と
前記第二のマス部材の間に設けられ、内部に非圧縮性流
体が封入された流体室とを、有する制振器にある。
【0007】このような請求項1に記載の発明に従う構
造とされた制振器においては、第一のマス部材が第一の
弾性部材等によって取付部材に弾性支持されることによ
り、第一の振動系が構成されていると共に、第二のマス
部材が流体室の壁ばね等によって取付部材に弾性支持さ
れることにより、第二の振動系が構成されている。そし
て、加振手段による力が、第一のマス部材と第二のマス
部材の間に相対的変位力として作用せしめられることか
ら、該加振手段による力が、第一の振動系および第二の
振動系を介して、取付部材ひいては制振対象に及ぼされ
ることとなる。
【0008】それ故、第一の振動系の共振周波数と第二
の振動系の共振周波数をそれぞれ適当にチューニングす
ることにより、それら第一及び第二の振動系における各
共振周波数域においては、第一及び第二の振動系の共振
現象に基づき、加振手段による力が増幅されて、取付部
材に及ぼされることとなる。
【0009】その結果、かかる制振器を能動型の制振装
置に採用することにより、加振手段への供給エネルギに
対して、大きな加振力を制振対象に及ぼすことが可能と
なるのであり、小さな出力の加振手段、即ち小型で消費
エネルギの小さい加振手段によって、有効な制振効果を
得ることができるのである。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明に従う構造とされた制振器において、前記
第一のマス部材における前記取付部材側の端部をリング
状部として、該リング状部の先端部分を該取付部材に対
して前記第一の弾性部材により連結せしめる一方、前記
第二のマス部材における前記取付部材側の端部を、該リ
ング状部の内部に位置せしめられて該取付部材に対向す
る対向部とし、該対向部の外周縁部を該リング状部に対
して前記第二の弾性部材により連結せしめると共に、該
第二のマス部材の対向部と該取付部材との対向面間に前
記流体室を形成したことを、特徴とする。
【0011】このような請求項2に記載の発明に従う構
造とされた制振器においては、第一及び第二のマス部材
と第一及び第二の弾性体が効率的に配設されて、取付部
材と第二のマス部材の間に流体室が有利に形成され得る
のであり、それによって、構造の簡略化と小型化が有利
に図られ得る。
【0012】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の発明に従う構造とされた制振器におい
て、前記第一のマス部材を含むマス系と前記第一の弾性
部材を含むバネ系とによって構成された第一の振動系に
おける共振周波数を、前記第二のマス部材を含むマス系
と前記流体室の壁ばねを含むバネ系とによって構成され
た第二の振動系における共振周波数よりも低周波数域に
チューニングしたことを、特徴とする。
【0013】このような請求項3に記載の発明に従う構
造とされた制振器においては、互いに異なる周波数域に
設定された第一の振動系の共振周波数域と第二の振動系
の共振周波数域とにおいて、何れも、加振手段による力
が共振現象によって増幅されて取付部材に及ぼされるこ
とにより、有効な制振力が発揮され得る。そして、特
に、第一の振動系の共振周波数よりも高い第二の共振周
波数域では、第一の振動系の取付部材に対する振動が制
限されることから、第二の振動系の共振現象によって増
幅された制振力が、流体室の壁ばねを介してだけでな
く、第二の弾性体から第一のマス部材と第一の弾性体を
経る経路によっても、制振対象に対して有効に及ぼされ
て、より一層優れた制振効果が発揮され得る。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
乃至3の何れかに記載の発明に従う構造とされた制振器
において、前記第一の弾性部材および前記第二の弾性部
材の少なくとも一方をゴム弾性体により構成したことを
特徴とする。
【0015】このような請求項4に記載の発明に従う構
造とされた制振器においては、第二のマス部材を含むマ
ス系を取付部材に対して弾性支持せしめるバネ系を構成
する流体室の壁ばねが有利に形成され得ると共に、かか
るバネ系におけるばね定数等のチューニングも容易とな
る。
【0016】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
乃至4の何れかに記載の発明に従う構造とされた制振器
において、前記加振手段を、前記第一のマス部材と前記
第二のマス部材の間に及ぼす相対的な変位力の周期を調
節可能な可制御型加振手段にて構成したことを特徴とす
る。
【0017】このような請求項5に記載の発明に従う構
造とされた制振器においては、制振対象における防振す
べき振動周波数が変化する場合等にも、有効な制振力を
及ぼすことが可能であり、特に、第一のマスを含んで構
成される振動系と、第二のマスを含んで構成される振動
系とを、互いに異なる共振周波数にチューニングした場
合には、加振手段によって及ぼされる変位力の周期をそ
れら各振動系の共振周波数に合わせることにより、各振
動系の共振効果を、防振すべき振動に応じて選択的且つ
有効に利用することが可能となる。また、第一のマスを
含んで構成される振動系と第二のマスを含んで構成され
る振動系とを互いに異なる周波数域にチューニングした
場合には、それら両共振周波数域間でも、各振動系の共
振現象に基づく加振力の増大効果が発揮されることか
ら、かかる両共振周波数域間で、加振手段によって及ぼ
される変位力の周期を連続的に可変とすれば、より一層
広い周波数域の振動に対して、有効な制振力を得ること
が可能となる。
【0018】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
乃至5の何れかに記載の発明に従う構造とされた制振器
において、前記加振手段を、前記第一のマス部材と前記
第二のマス部材の間に電磁力を及ぼす電磁駆動手段とし
たことを特徴とする。
【0019】このような請求項6に記載の発明に従う構
造とされた制振器においては、第一のマス部材と第二の
マス部材に対する相対的な変位力を、第一のマス部材と
第二のマス部材の相対的接触を回避しつつ及ぼすことが
出来ることから、第一のマス部材および第二のマス部材
における変位が有利に許容され得て振動系が有利に構成
され得る。また、電磁駆動手段を採用することにより、
供給エネルギとしての供給電力を制御することにより、
第一のマス部材と第二のマス部材に及ぼされる相対的な
変位力の大きさや周期等を容易に且つ有利に調節するこ
とも可能となり、それによって制振力の制御が可能とな
る。
【0020】また、請求項7に記載の発明は、請求項6
に記載の発明に従う構造とされた制振器において、前記
第一のマス部材および前記第二のマス部材の何れか一方
のマス部材に永久磁石を組み付けて磁路を形成すると共
に、何れか他方のマス部材にコイルを組み付けて、該一
方のマス部材の磁路に設けたギャップ部に配設せしめる
ことにより、該コイルへの給電にて該第一のマス部材と
該第二のマス部材の間に電磁力を及ぼす前記電磁駆動手
段を構成したことを特徴とする。
【0021】このような請求項7に記載の発明に従う構
造とされた制振器においては、第一のマス部材において
略閉磁路形態の磁路が有利に形成されて、該磁路上のギ
ャップ部に、第二のマス部材に組み付けられたコイルが
配設されることから、コイルの配設領域において大きな
磁束密度が得られて、第一のマス部材と第二のマス部材
に対して相対的な変位力が効率的に及ぼされ得るのであ
る。しかも、コイルへに供給される電流の大きさと周波
数を制御することにより、第一のマス部材と第二のマス
部材の間に及ぼされる相対的変位力を容易に制御するこ
とも出来る。
【0022】さらに、請求項7に記載の発明に従う構造
とされた制振器においては、磁路形成用部材の質量を利
用することによって、第一のマス部材を含んで構成され
た振動系の共振周波数を低周波数域に有利にチューニン
グすることが出来るといった利点もあり、それによっ
て、例えば自動車の車体におけるアイドル振動等の加振
力が大きい振動に対しても、大きな制振力を作用せしめ
ることにより有効な制振効果を得ることが可能となる。
【0023】また、請求項8に記載の発明は、請求項1
乃至7の何れかに記載の制振器において、壁部の一部が
可撓性膜で構成されて内部に非圧縮性流体が封入された
容積可変の平衡室を形成すると共に、該平衡室を前記流
体室に連通せしめるオリフィス通路を設けたことを特徴
とする。
【0024】このような請求項8に記載の発明に従う構
造とされた制振器においては、オリフィス通路を通じて
流動せしめられる流体の共振作用等の流動作用を利用す
ることにより、制振対象に対する制振力を調節すること
が可能となり、制振特性のチューニング自由度が一層向
上され得ることとなる。
【0025】また、請求項9に記載の発明は、請求項8
に記載の制振器において、前記平衡室を、前記取付部材
の内部に形成したことを特徴とする。
【0026】このような請求項9に記載の発明に従う構
造とされた制振器においては、スペースを有効に利用し
て平衡室を形成することが出来、流体室を形成するに際
しての制振器の大型化が軽減乃至は回避され得る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施の形態としての具体例に
ついて、図面を参照しつつ、詳細に説明する。なお、以
下の説明中では、図中の上下方向を、単に上下方向とい
う。
【0028】図1には、本発明に従う構造とされた制振
器の第一の具体例が示されている。かかる図中、10
は、取付部材としての取付金具であって、厚肉円板形の
ブロック状とされており、軸方向一方の面(上面)に
は、中心部に開口するボルト穴11が設けられている。
そして、図面に明示はされていないが、このボルト穴1
1に螺着される取付ボルトによって、取付金具10が、
振動を低減すべき振動体である制振対象に対して、直接
に固着されるようになっている。
【0029】また、この取付金具10の径方向外方に
は、所定距離を隔てて、円環ブロック状の連結金具12
が配設されている。この連結金具12は、取付金具10
の軸方向下方に所定量だけ偏倚しており、取付金具10
の軸方向下部の外周面14と、連結金具12の軸方向上
部の内周面16とが、それぞれテーパ面とされて互いに
所定距離を隔てて対向せしめられている。そして、これ
ら取付金具10のテーパ外周面14と連結金具12のテ
ーパ内周面16の対向面間に、第一の弾性部材としての
第一のゴム弾性体18が介装されており、この第一のゴ
ム弾性体18によって、取付金具10と連結金具12が
弾性的に連結されている。即ち、第一のゴム弾性体18
は、実質的に略テーパ筒形状を有しており、その小径側
端部内周面が取付金具10のテーパ外周面14に対し
て、また大径側端部外周面が連結金具12のテーパ内周
面16に対して、それぞれ加硫接着された一体加硫成形
品とされている。なお、取付金具10の下面は、第一の
ゴム弾性体18に一体形成された薄肉の被覆ゴム層20
によって覆われている。
【0030】更にまた、連結金具12の軸方向下面に
は、円環ブロック状の支持金具22が軸方向に重ね合わ
され、図示しないボルトによって固着されている。そし
て、この支持金具22の軸方向下面に対して、鉄等の強
磁性体で形成されたヨーク24が重ね合わされ、ボルト
26により固着されている。このヨーク24は、全体と
して略円形ブロック形状を有しており、中心部分には、
中心軸上を軸方向に貫通して延びる貫通孔28が形成さ
れている。また、ヨーク24の径方向中間部分には、周
方向に連続して延びる円環状の凹溝30が、軸方向上面
に開口して形成されており、この凹溝30に永久磁石3
2が収容配置せしめられ、凹溝30の外周壁面に密接し
て固着されている。かかる永久磁石32は、周方向に連
続した円筒形状であっても、或いは周方向に分割された
分割形状であっても良いが、凹溝30の外周壁面に密接
される外面側と、凹溝30の内周壁面に対して所定距離
を隔てて対向位置せしめられる内面側とに、両磁極を有
するものが採用されている。これにより、ヨーク24に
よって、永久磁石32の一方の磁極から他方の磁極に至
る略閉磁路形態の磁路が形成されているのであり、ま
た、かかる磁路上には、凹溝30により、永久磁石32
の内面側と凹溝30の内周壁面との対向面間において、
所定間隙の空隙である磁気ギャップ34が、周方向に連
続して延びる全体として略円筒形状をもって形成されて
いる。
【0031】すなわち、連結金具12と支持金具22、
永久磁石32が装着されたヨーク24は、互いに固着さ
れて一体化されており、それによって、実質的に単一体
としての第一のマス35が構成されている。そして、こ
の第一のマス35は、取付金具10に対して、第一のゴ
ム弾性体18により、弾性的に連結せしめられている。
また、本具体例では、それぞれ円環ブロック状を有する
連結金具12と支持金具22によって、第一のマス35
の取付金具10側端部に位置するリング状部が構成され
ている。
【0032】さらに、ヨーク24の凹溝30には、該凹
溝30の周方向に巻回されたコイル36が収容され、磁
気ギャップ34内に位置せしめられている。また、この
コイル36のボビン38は、逆カップ形状を有してお
り、その筒壁部の外周面上にコイル36が装着されて、
該筒壁部がヨーク24の凹溝30に差し込まれた状態
で、その底壁部40が、ヨーク24の軸方向一方の側
(凹溝30が開口する軸方向上側)に突出して位置せし
められている。
【0033】なお、コイル36が装着されたボビン38
は、ヨーク24の磁気ギャップ34を形成する内外周壁
面に対して僅かな隙間を隔てて挿入配置される内外径寸
法を有している。また、ボビン38の底壁部40の中央
には、軸方向下方に突出するガイドピン42がボルト固
定されている。そして、このガイドピン42が、ヨーク
24の貫通孔28に挿通されて、該貫通孔28に嵌着さ
れた摺動スリーブ43の内周面で軸方向に案内されるこ
とにより、ボビン38の軸直角方向の振れが防止され
て、コイル36の装着された筒壁部が、ヨーク24の磁
気ギャップ34内を軸方向に導かれて滑らかに移動せし
められるようになっている。
【0034】また、ヨーク24の上方に位置せしめられ
たボビン38の底壁部40には、僅かに上方に突出せし
められた中央部分に対して、金属等の剛性材で形成され
た円板形状の加振板44が重ね合わされ、ボルト46に
より、同軸的に固着されている。この加振板44は、支
持金具22の内径寸法よりも所定量だけ小さな外径寸法
を有しており、支持金具22の中央孔内に配設されて、
取付金具10に対して軸方向下方に所定距離を隔てて対
向位置せしめられている。そして、これら加振板44と
支持金具22の径方向対向面間に、第二の弾性部材とし
ての第二のゴム弾性体48が介装されており、この第二
のゴム弾性体48によって、加振板44と支持金具22
が弾性的に連結されている。即ち、第二のゴム弾性体4
8は、実質的に略円環板形状を有しており、その外周面
が支持金具22の内周面に対して、また内周面が加振板
44の外周面に対して、それぞれ加硫接着された一体加
硫成形品とされており、加振板44が支持金具22によ
り第二のゴム弾性体48を介して弾性的に支持せしめら
れている。なお、加振板44の上面は、第二のゴム弾性
体48に一体形成された薄肉の被覆ゴム層50によって
覆われている。
【0035】すなわち、コイル36が装着されたボビン
38と加振板44、ガイドピン42、ボルト46は、互
いに固着されて一体化されており、それによって、実質
的に単一体としての第二のマス52が構成されている。
そして、この第二のマス52は、第一のマス35を構成
する支持金具22に対して、第二のゴム弾性体48によ
り、弾性的に連結せしめられている。また、本具体例で
は、加振板44によって、取付金具10に対向位置する
対向部が構成されている。
【0036】なお、ヨーク24の軸方向上面には、スト
ッパゴム54が、貫通孔28の周りに形成された嵌着溝
54に嵌め込まれることによって装着されており、この
ストッパゴム54を介して、ボビン38がヨーク24に
当接することにより、第一のマス35と第二のマス52
の接近方向における相対的変位量が制限されるようにな
っている。また一方、ボビン38に固設されたガイドピ
ン42の先端部には、貫通孔28よりも大径の当接部5
6が形成されており、この当接部56が、ヨーク24の
軸方向下面中央に設けられた凹所58内において、該凹
所58の底面に対して軸方向に所定距離を隔てて対向位
置せしめられている。そして、当接部56が、凹所58
の底面に対して、該底面に配設された緩衝ゴム60を介
して当接することにより、第一のマス35と第二のマス
52の離隔方向における相対的変位量が制限されるよう
になっている。
【0037】また、取付金具10と加振板44の対向面
間には、密閉されて内部に所定の非圧縮性流体が充填封
入されてなる流体室62が形成されている。この流体室
62は、壁部の一部が、取付金具10,加振板44,第
一のゴム弾性体18,第二のゴム弾性体48によってそ
れぞれ構成されており、連結金具12の中心孔内に位置
して形成されている。なお、封入流体は、特に限定され
るものでなく、水やアルキレングリコール,ポリアルキ
レングリコール,シリコーン油等が何れも採用可能であ
るが、高周波数域の加振力伝達特性が特に問題となる場
合には、0.1Pa・s以下の低粘性のものを採用する
ことが望ましい。
【0038】このような構造とされた制振器において
は、コイル36に通電すると、磁気ギャップ34におけ
る磁界との関係で電磁力が発生して、ヨーク24とコイ
ル36の間、ひいては第一のマス35と第二のマス52
の間に、相対的な変位力が及ぼされる。特に、コイル3
6に脈流や交流の電流を通電すると、第二のゴム弾性体
48の弾性力とも相まって、第一のマス35と第二のマ
ス52の間に軸方向の相対的な往復変位力、即ち加振力
が及ぼされるのであり、更に、コイル36に通電する電
流の周波数および大きさを調節することによって、第一
のマス35と第二のマス52の間に及ぼされる加振力の
周波数および大きさを制御することが出来るのである。
なお、このことから明らかなように、本実施例では、第
一のマス35側に設けられた永久磁石32とヨーク24
を含む磁界形成部材と、第二のマス52側に設けられた
コイル36を含む通電部材とによって、第一のマス35
と第二のマス52の間に電磁力を及ぼす電磁駆動手段が
構成されている。
【0039】ここにおいて、本具体例としての制振器の
概略モデルを示す図2からも明らかなように、第一のマ
ス35は、第一のゴム弾性体18のばねや流体室62の
壁ばね,第二のゴム弾性体48のばねを含む第一のばね
系により、取付金具10に対して弾性的に連結支持せし
められており、それによって、第一の振動系が構成され
ている一方、第二のマス52は、流体室62の壁ばねや
第二のゴム弾性体48のばねを含む第二のばね系によ
り、取付金具10および第一のマス35に対して弾性的
に連結支持せしめられており、それによって、第二の振
動系が構成されている。また、第一のマス35と第二の
マス52の間には、コイル36の通電によって加振力:
Fが及ぼされるようになっている。
【0040】また、これら第一の振動系および第二の振
動系は、何れも、各マス系の質量とばね系のばね定数に
応じて固有の共振周波数を有している。特に本具体例で
は、第一のマス35が、質量が大きいヨーク24や永久
磁石32を含んで構成されていることから、第一の振動
系の共振周波数が、第二の振動系の共振周波数よりも低
く設定されている。
【0041】従って、上述の如き構造とされた制振器に
おいて、コイル36に交番電流を通電して第一のマス3
5と第二のマス52の間に軸方向の加振力:Fを及ぼす
と、第一の振動系の共振周波数域では、第一の振動系が
共振して第一のマス35の振幅:x1および振動加速
度:x1″が大きくなることから、この第一のマス35
の振動が第一のばね系を介して取付金具10に伝達され
ることにより、制振対象に対して大きな制御力(即ち、
加振力)が及ぼされることとなる。また一方、第二の振
動系の共振周波数域では、第一のマス35の振幅:x1
および振動加速度:x1″は小さくなるが、第二の振動
系が共振して第二のマス52の振幅:x2および振動加
速度:x2″が大きくなることから、この第二のマス5
2の振動が、第二のばね系および実質的に略静止状態と
された第一の振動系(第一のマス35と第一のばね系)
を介して、取付金具10に伝達されることにより、制振
対象に対して大きな制御力が及ぼされることとなる。
【0042】さらに、これら第一の振動系の共振作用と
第二の振動系の共振作用により、両共振周波数域間にお
いても、加振力:Fの増大効果が発揮されて、取付金具
10ひいては制振対象に対して有効な制御力が及ぼされ
得るのである。
【0043】それ故、このような制振器を、自動車の車
体等の制振対象に対して適当な箇所に装着することによ
って、大きな加振力を制御対象に及ぼすことが出来るの
であり、それによって、制振対象の振動抑制効果乃至は
振動制御効果を有利に得ることが出来る。しかも、コイ
ル36への通電周波数を調節することにより、第一の振
動系と第二の振動系との両共振周波数域間の広い範囲に
おいて、大きな加振力を制御対象に及ぼすことが出来る
ことから、広い周波数域における各種の入力振動に対し
て、何れも有効な制振効果が発揮され得るのである。
【0044】しかも、かかる制振器においては、第一及
び第二のマス35,52の質量や、第一及び第二のゴム
弾性体18,48のばね特性等を調節し、第一及び第二
の振動系の共振周波数を調節することによって、大きな
制御力が発揮される周波数域を容易に変更,設定するこ
とが出来ることから、要求される制振特性等に応じたチ
ューニングが容易であり、各種の制振対象において有利
に採用され得るといった利点がある。
【0045】また、そこにおいて、かかる制振器は、第
一及び第二の振動系における共振作用を利用して大きな
加振力を生ぜしめるものであることから、小型の電磁駆
動手段を用い且つ小さな供給電流によって、有効な加振
力を制振対象に及ぼすことが出来るのであり、制振器の
小型化や軽量化と、消費エネルギ(電流)の軽減が図ら
れ得る。
【0046】更にまた、特に本実施例では、ボイスコイ
ル形の電磁駆動手段(VCMタイプ)が採用されている
ことから、第一のマス35と第二のマス52に対して、
大きな加振力を大きな振幅範囲に亘って安定して及ぼす
ことが可能であり、優れた加振力制御特性を得ることが
出来るのである。
【0047】次に、図3には、本発明の実施の形態とし
ての別の具体例である制振器が、示されている。なお、
本具体例は、上記第一の具体例としての制振器に対し
て、制振力のチューニング手段としてのオリフィス通路
を設けたものであり、第一の具体例と同様な構造とされ
た部材および部位については、図中に、第一の具体例と
同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を
省略する。
【0048】すなわち、本具体例としての制振器におい
ては、取付金具10が軸方向上下に分割構造とされてお
り、上板金具70と下板金具72が軸方向に重ね合わさ
れてボルト74で相互に固着されることによって取付金
具10が構成されている。また、下板金具72の中央部
分には、上方に開口する円形凹所76が設けられてお
り、この円形凹所76の開口部が上板金具70で覆蓋さ
れることによって、取付金具10に対して内部空間が形
成されている。
【0049】さらに、この取付金具10の内部空間に
は、薄肉円板形状のゴム弾性膜78が収容配置されてお
り、該ゴム弾性膜78の外周縁部が上下板金具70,7
2間で流体密に挟持されることによって、かかる取付金
具10の内部空間が、ゴム弾性膜78により、円形凹所
76の底部側と開口部側とに流体密に二分されている。
それにより、ゴム弾性膜78と円形凹所76の底壁部と
の間には、所定の非圧縮性流体が封入された平衡室80
が形成されている一方、ゴム弾性膜78を挟んで平衡室
80と反対側には所定容積の空気室82が形成されてい
る。即ち、平衡室80は、壁部の一部がゴム弾性膜78
にて構成されており、該ゴム弾性膜78の変形が空気室
82にて許容されることにより、ゴム弾性膜78の変形
に基づいて平衡室80の容積変化が容易に生ぜしめられ
るようになっているのである。
【0050】また、平衡室80の壁部を構成する円形凹
所76の底壁部の内面には、円板形状のオリフィス金具
84が重ね合わされ、ボルト固定されている。そして、
このオリフィス金具84と円形凹所76の底壁部との重
ね合わせ面間において、外周部分を周方向に所定長さで
延びるオリフィス通路86が形成されており、このオリ
フィス通路86の一方の端部が円形凹所76の底壁部を
貫通して流体室62に接続されていると共に、他方の端
部がオリフィス金具84を貫通して平衡室80に接続さ
れている。これにより、流体室62と平衡室80の間
で、オリフィス通路86を通じての流体の流動が許容さ
れるようになっている。
【0051】このような構造とされた制振器において
は、コイル36に通電して第一のマス35と第二のマス
52の間に加振力を及ぼした際、第一の振動系および第
二の振動系の振動に伴う流体室62の内圧変動に基づい
て、流体室62と平衡室80の間に内圧差が生ぜしめら
れ、それら両室62,80間でオリフィス通路86を通
じての流体流動が惹起されることとなる。
【0052】従って、このオリフィス通路86を流動せ
しめられる流体の共振作用を利用することが可能とな
り、それによって、第一の振動系や第二の振動系におけ
る振動特性ひいては制振器の制御力特性のチューニング
自由度が一層向上され得るのである。
【0053】以上、本発明の具体的な実施形態について
詳述してきたが、これらは文字通りの例示であって、本
発明は、これらの実施形態によって何等限定的に解釈さ
れるものでない。
【0054】例えば、第一のマス35と第二のマス52
の間に加振力を及ぼす加振手段として、例示のVCMタ
イプ以外の電磁駆動手段や、更には電磁駆動手段以外の
ものを採用することも可能であり、また、前記実施形態
に示すように、第二のゴム弾性体48によって第二のマ
ス52の所定位置への復元力が発揮されるような場合に
は、第一のマス35に対して第二のマス52を軸方向一
方の側にだけ変位せしめる力を及ぼす加振手段を採用す
ることも可能である。
【0055】また、第一の弾性部材および第二の弾性部
材として、例示の如きゴム弾性体の他、板ばね等の弾性
部材を採用することも可能である。
【0056】更にまた、二つ以上のオリフィス通路を形
成せしめて、それらを選択的に作用せしめることによ
り、制振特性のチューニング自由度の更なる向上を図る
ことも可能である。
【0057】また、第一の弾性部材を介して取付部材に
弾性支持された第一のマス部材の共振周波数よりも、第
二の弾性部材を介して第一のマス部材に弾性支持された
第二のマス部材の共振周波数を、低周波数域に設定する
ことも可能である。
【0058】更にまた、前記実施形態においては、本発
明を、制振対象に加振力を及ぼす制振器に適用したもの
の具体例を示したが、その他、本発明は、動的吸振器の
如き作用によって制振対象の振動エネルギを低減せしめ
る制振器などに対しても、適用可能である。
【0059】
【実施例】前記実施形態において第一の具体例として示
した構造の制振器であって、第一のマス(35)の質量
を2.2kg,第一のばね系のばね定数を600N/mm
とすることにより、第一の振動系の共振周波数をfn=
83Hzに設定すると共に、第二のマス(52)の質量を
0.16kg,第二のばね系のばね定数を300N/mm
とすることにより、第二の振動系の共振周波数をfn=
218Hzに設定したものを、実際に製造し、かかる制振
器を用いて、コイル(36)に1Aの交番電流を通電し
た場合の制御力の周波数特性を実測した。その結果を、
実施例として図4に示す。
【0060】また、実施例と同一構造の制振器におい
て、流体室(62)に非圧縮性流体を充填しなかったも
のを別に製造し、同一条件下に制御力の周波数特性を測
定した結果を、比較例1として、図4に併せ示す。更に
また、実施例の制振器で採用したものと同一構造の電磁
駆動手段の単体において、コイル(36)に1Aの交番
電流を通電した場合の制御力(即ち、実施例の制振器に
おいて、取付金具10と連結金具12を含む第一のゴム
弾性体18の一体加硫成形品を取り外し、コイル36に
通電した場合の、第一のマス35と第二のマス52の間
に生ぜしめられる加振力)の周波数特性を測定した結果
を、比較例2として、図4に併せ示す。
【0061】かかる実施例結果からも、本発明に従う構
造とされた制振器によれば、第一及び第二の振動系の各
共振周波数域およびそれら両共振周波数域間において、
電磁駆動手段単体での出力の数倍以上の制御力を制振対
象に及ぼすことが可能であり、優れた制振効果を発揮し
得ることが、明らかに認められる。
【0062】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、請求項
1乃至9に記載の発明に従う構造とされた制振器におい
ては、何れも、第一及び第二の振動系における各共振周
波数域で、加振手段による力が増幅されるのであり、そ
れ故、加振手段の大型化や消費エネルギの増大を抑えつ
つ、有効な制振効果を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態として、第一の具体例である
制振器を示す縦断面図である。
【図2】図1に示された制振器における振動系の概略モ
デル図である。
【図3】本発明の実施形態として、別の具体例である制
振器を示す縦断面図である。
【図4】本発明の一実施例としての制振器における制御
力の周波数特性を実測した結果を、比較例と共に示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10 取付金具 18 第一のゴム弾性体 24 ヨーク 32 永久磁石 34 磁気ギャップ 35 第一のマス 36 コイル 44 加振板 48 第二のゴム弾性体 52 第二のマス 62 流体室 80 平衡室 86 オリフィス通路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制振対象に取り付けられる取付部材と、 該取付部材に対して前記制振対象からの振動入力方向に
    相対変位可能に配設された第一のマス部材と、 該第一のマス部材を前記取付部材に対して弾性的に連結
    する第一の弾性部材と、 前記取付部材および前記第一のマス部材に対してそれぞ
    れ前記制振対象からの振動入力方向に相対変位可能に配
    設された第二のマス部材と、 該第二のマス部材を前記第一のマス部材に対して弾性的
    に連結する第二の弾性部材と、 前記第一のマス部材と前記第二のマス部材の間に前記制
    振対象からの振動入力方向における相対的な変位力を及
    ぼす加振手段と、 前記第一の弾性部材および前記第二の弾性部材によって
    壁部の一部が構成されて、前記取付部材と前記第二のマ
    ス部材の間に設けられ、内部に非圧縮性流体が封入され
    た流体室とを、有することを特徴とする制振器。
  2. 【請求項2】 前記第一のマス部材における前記取付部
    材側の端部をリング状部として、該リング状部の先端部
    分を該取付部材に対して前記第一の弾性部材により連結
    せしめる一方、前記第二のマス部材における前記取付部
    材側の端部を、該リング状部の内部に位置せしめられて
    該取付部材に対向する対向部とし、該対向部の外周縁部
    を該リング状部に対して前記第二の弾性部材により連結
    せしめると共に、該第二のマス部材の対向部と該取付部
    材との対向面間に前記流体室を形成した請求項1に記載
    の制振器。
  3. 【請求項3】 前記第一のマス部材を含むマス系と前記
    第一の弾性部材を含むバネ系とによって構成された第一
    の振動系における共振周波数が、前記第二のマス部材を
    含むマス系と前記流体室の壁ばねを含むバネ系とによっ
    て構成された第二の振動系における共振周波数よりも低
    周波数域にチューニングされている請求項1又は2に記
    載の制振器。
  4. 【請求項4】 前記第一の弾性部材および前記第二の弾
    性部材の少なくとも一方をゴム弾性体により構成した請
    求項1乃至3の何れかに記載の制振器。
  5. 【請求項5】 前記加振手段が、前記第一のマス部材と
    前記第二のマス部材の間に及ぼす相対的な変位力の周期
    を調節可能な可制御型加振手段である請求項1乃至4の
    何れかに記載の制振器。
  6. 【請求項6】 前記加振手段が、前記第一のマス部材と
    前記第二のマス部材の間に電磁力を及ぼす電磁駆動手段
    である請求項1乃至5の何れかに記載の制振器。
  7. 【請求項7】 前記第一のマス部材および前記第二のマ
    ス部材の何れか一方のマス部材に永久磁石を組み付けて
    磁路を形成すると共に、何れか他方のマス部材にコイル
    を組み付けて、該一方のマス部材の磁路に設けたギャッ
    プ部に配設せしめることにより、該コイルへの給電にて
    該第一のマス部材と該第二のマス部材の間に電磁力を及
    ぼす前記電磁駆動手段を構成した請求項6に記載の制振
    器。
  8. 【請求項8】 壁部の一部が可撓性膜で構成されて内部
    に非圧縮性流体が封入された容積可変の平衡室を形成す
    ると共に、該平衡室を前記流体室に連通せしめるオリフ
    ィス通路を設けた請求項1乃至7の何れかに記載の制振
    器。
  9. 【請求項9】 前記平衡室を、前記取付部材の内部に形
    成した請求項8に記載の制振器。
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