JPH10305461A - スクリュインプランジャ式射出装置およびその作動制御方法 - Google Patents

スクリュインプランジャ式射出装置およびその作動制御方法

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JPH10305461A
JPH10305461A JP11710297A JP11710297A JPH10305461A JP H10305461 A JPH10305461 A JP H10305461A JP 11710297 A JP11710297 A JP 11710297A JP 11710297 A JP11710297 A JP 11710297A JP H10305461 A JPH10305461 A JP H10305461A
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JP
Japan
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injection
plunger
screw
injection plunger
cylinder
Prior art date
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Application number
JP11710297A
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English (en)
Inventor
Ryozo Morita
良三 盛田
Rei Tomita
聆 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiki Seisakusho KK
Original Assignee
Meiki Seisakusho KK
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクリュインプランジャ式射出装置におい
て、連続射出成形に際しての射出シリンダ内への樹脂材
料の滞留を軽減乃至は防止し、樹脂材料の熱劣化防止等
を達成すること。 【解決手段】 射出シリンダ14内における射出プラン
ジャ12の前進作動に際して、予め設定された切換位置
に達した後は射出プランジャ12の前進駆動力と前進速
度を予め設定された制限値以下に調節し、射出プランジ
ャ12を低力且つ低速で前進させて、その軸方向先端面
28を射出シリンダ14の内面に対して密に当接させる
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、射出シリンダに前進・後退可能
に挿入配置された筒状の射出プランジャに対して、更に
スクリュを回転可能に内挿し、スクリュの回転によって
射出シリンダの先端側に導かれた成形樹脂材料を、射出
プランジャおよびスクリュの前進によって射出せしめる
スクリュインプランジャ式射出装置とその作動制御方法
に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、所定の金型の成形キャビティに
溶融された成形樹脂材料を射出充填して目的とする成形
品を製造するための射出装置の一種として、特公昭46
−2909号公報や実開昭60−171319号公報等
に記載されているように、射出シリンダに挿入配置され
た筒状の射出プランジャにスクリュを回転可能に内挿せ
しめて、スクリュの回転により成形樹脂材料を射出プラ
ンジャ先端側の貯留部に送り込むと共に、射出シリンダ
内で射出プランジャとスクリュを軸方向に同時に一体的
に前進させることにより、貯留部内の樹脂材料を射出す
るようにしたスクリュインプランジャ式射出装置が知ら
れている。
【0003】ところで、かかるスクリュインプランジャ
式射出装置における射出プランジャは、成形サイクルの
向上等の趣旨から、射出等に際して軸方向に高速作動せ
しめられることとなるが、射出プランジャが高速で前進
作動せしめられた際に、その先端部が射出シリンダに接
触すると機械部品の損傷等の不具合が生ずるおそれがあ
る。そこで、従来では、一般に、射出プランジャの先端
部が射出シリンダに接触しないように、射出プランジャ
の前進端位置において、射出プランジャの先端部と射出
シリンダの間に僅かな隙間が設定されている。また、こ
こにおいて、かかる隙間の大きさは、部品の公差による
交換時の寸法ばらつきや温度変化に伴う部品の熱膨張・
収縮による寸法変化等も考慮して、射出プランジャと射
出シリンダの接触が完全に回避されるように設定する必
要があることから、十分に小さくすることが難しく、現
実的には、1mm程度の大きさで隙間が形成されている。
【0004】ところが、このような大きさの隙間が射出
プランジャと射出シリンダの間に存在すると、かかる隙
間に入り込んだ成形樹脂材料が射出作動によっても抜け
きれずに、次の射出作動まで残留することとなる。そし
て、この隙間に残留した成形樹脂材料は、熱履歴時間が
長くなって熱劣化し易いために、成形樹脂材料ひいては
製品の品質が低下してしまうおそれがあった。また、成
形樹脂材料が隙間に残留するために、成形樹脂材料の色
や材質を変更するに際して、多くの時間と樹脂が必要と
されるという不具合もあった。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、特に請求項1乃至
4に記載の発明の解決課題とするところは、射出プラン
ジャと射出シリンダの間への成形樹脂材料の侵入および
残留に起因する問題が解消されて、優れた品質の製品を
安定して成形することが出来ると共に、成形樹脂材料の
変更等も容易に行うことの出来るスクリュインプランジ
ャ式射出装置を提供することにある。
【0006】また、請求項5に記載の発明は、射出プラ
ンジャと射出シリンダの接触に起因する部品の損傷を防
止しつつ、射出プランジャと射出シリンダの間への成形
樹脂材料の侵入および残留に起因する問題を解消し、以
て、優れた品質の製品を安定して成形することが出来る
と共に、成形樹脂材料の変更等の作業性も有利に向上さ
れるスクリュインプランジャ式射出装置の作動制御方法
を提供することを、目的とする。
【0007】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明の特徴とするところは、射出
シリンダに対して筒状の射出プランジャが軸方向に前進
および後退可能に挿入されると共に、該射出プランジャ
に対してスクリュが内挿されており、該スクリュの回転
によって、成形樹脂材料が該射出プランジャの先端側の
貯留部に送り込まれると共に、かかる射出シリンダ内で
の該射出プランジャおよび該スクリュの前進によって、
前記貯留部内の成形樹脂材料が射出せしめられるように
したスクリュインプランジャ式射出装置において、前記
射出プランジャの軸方向先端面が、その前進端位置にお
いて、前記射出シリンダの内面に対して密に当接される
ようにすると共に、該射出プランジャの前進駆動に際し
て、予め設定された切換位置を境として、該射出プラン
ジャの前進駆動力と前進速度を、何れも、予め設定され
た制限値以下となるように調節するプランジャ駆動制御
装置を設けたことにある。
【0008】このような請求項1に記載の発明に従う構
造とされたスクリュインプランジャ式射出装置において
は、少なくとも射出プランジャが射出シリンダに当接す
る前に、射出プランジャの前進駆動力と前進移動速度が
低くされることとなり、その結果、射出プランジャの先
端面が射出シリンダの前方内面に低速で接近,接触せし
められ、小さな力で密に当接されることとなる。
【0009】従って、かかる射出装置においては、射出
プランジャの射出シリンダに対する当接衝撃に起因する
部品損傷を回避しつつ、射出プランジャを射出シリンダ
に密に当接させて保持せしめることが出来るのであり、
射出プランジャと射出シリンダの間への成形樹脂材料の
残留が有利に防止されることから、熱履歴時間の増大に
よる樹脂材料の熱劣化が軽減乃至は回避されると共に、
成形樹脂材料の色や材質を変更するに際の作業性の向上
と作業時間の短縮化が有利に達成され得るのである。
【0010】しかも、射出プランジャの駆動力と速度の
切換位置を適当に調節することによって、成形サイクル
も有利に確保することが出来る。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明に従う構造とされた射出装置において、前
記射出シリンダの先端側内面が、先窄まり状のテーパ内
面とされていると共に、前記射出プランジャの先端面
が、該射出シリンダのテーパ内面に対応した先細り状の
テーパ端面とされており、該射出プランジャが前進せし
められることにより、該テーパ端面が該射出シリンダの
テーパ内面に対して密に当接されるようになっているこ
とを、特徴とする。このように、互いに当接される射出
シリンダの先端側内面と射出プランジャの先端面を対応
したテーパ面とすることにより、それら射出シリンダと
射出プランジャの当接面が、より確実に安定して密接せ
しめられるのである。
【0012】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の発明に従う構造とされた射出装置におい
て、前記スクリュの先端面が、前記射出シリンダの先端
側内面に対応した形状とされていると共に、該スクリュ
の前進端位置で、それらスクリュの先端面と射出シリン
ダの先端側内面との間に隙間が介在せしめられるように
なっていることを、特徴とする。このような隙間を設定
することにより、スクリュの射出シリンダの当接に起因
する部品の損傷等も有利に回避される。なお、隙間の大
きさは、部品の寸法誤差や熱収縮等を考慮して、十分に
小さくなるように設定されることとなり、例えば、一般
的な射出装置においては、1mm程度に設定される。ま
た、好適には、スクリュの先端面が先鋭状のテーパ端面
とされると共に、射出シリンダの先端側内面が先窄まり
状のテーパ内面とされる。このようなテーパ形状を採用
すれば、スクリュ先端面と射出シリンダ内面との間の隙
間を十分に小さく設定することが出来ると共に、万一接
触した場合の損傷が有利に抑えられるのであり、特に、
それらテーパ端面とテーパ内面の間の隙間を、先端側に
行くに従って僅かに大きくなるように設定すれば、樹脂
材料の射出がより有利に為され得ることとなる。
【0013】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
乃至3の何れかに記載の発明に従う構造とされた射出装
置において、前記スクリュが前記射出プランジャに対し
て軸方向に相対移動可能とされており、該射出プランジ
ャの軸方向先端面を前記射出シリンダの内面に当接させ
た状態下で該スクリュを後退させることにより、該射出
シリンダにおける該射出スクリュの先端側に縮小貯留部
が形成されるようになっていると共に、該スクリュを該
射出プランジャに対して軸方向に駆動するスクリュ駆動
手段が設けられており、該スクリュの回転によって前記
縮小貯留部に送り込まれて貯留された前記成形樹脂材料
が、該スクリュの軸方向の前進作動によって射出せしめ
られるようになっていることを、特徴とする。
【0014】このような請求項4に記載の発明に従う構
造とされた射出装置においては、射出プランジャの先端
面を射出シリンダ内面に密に当接させて固定した状態下
でスクリュを回転および軸方向移動させることにより、
一般的なインラインスクリュ式の射出成形を行うことが
出来る。即ち、かかる射出装置においては、射出シリン
ダ内で射出プランジャとスクリュを前進させることによ
り、貯留部内の溶融樹脂を射出せしめる従来からのプラ
ンジャ式の射出作動と、射出プランジャを射出シリンダ
に当接固定せしめた状態下でスクリュを回転および軸方
向移動させることにより、縮小貯留部内の溶融樹脂を射
出せしめるインラインスクリュ式の射出作動とを、選択
的に実施することが出来るのである。そこにおいて、射
出プランジャに内挿されたスクリュは、その外径寸法が
射出プランジャに比して小さく設定されていることか
ら、インラインスクリュ式の射出作動時には、射出量が
少ない場合でも、スクリュにおける計量ストロークが有
利に確保されて、良好なる制御性と成形安定性を得るこ
とが可能となるのであり、プランジャ式の射出作動とイ
ンラインスクリュ式の射出作動を選択することによっ
て、射出量が多い大型製品と射出量が少ない小型製品の
何れをも、射出量等の優れた制御性をもって安定して連
続成形することが出来るのである。
【0015】そして、特に、かかる請求項4に記載の発
明に従う構造とされた射出装置においては、インライン
スクリュ式の射出作動を行わしめる際、射出プランジャ
の先端部が射出シリンダに対して有利に密接されること
から、それら射出プランジャの先端部と射出シリンダの
間の隙間を通っての樹脂材料の逆流が極めて有利に防止
されるのであり、樹脂漏れ等の不具合とそれに起因する
ヒケ等の成形不良も効果的に解消され得るのである。な
お、インライン式の射出作動時における射出圧に対して
十分に耐えるように、射出プランジャの射出シリンダへ
の当接後において射出プランジャの前進作動が停止した
後、再び射出プランジャの前進駆動力を上げて、射出プ
ランジャの射出シリンダに対する当接圧を高く設定する
ようにしても良い。
【0016】なお、かかる請求項4に記載の発明におい
て、射出シリンダにおける射出プランジャの挿入孔の断
面積:Saと、射出プランジャにおけるスクリュの内挿
孔の断面積:Sbの比:Sa/Sbの値が、2≦Sa/
Sb≦8となるように、或いは、射出プランジャの先端
側に形成される貯留部の最大容量:Qaと、スクリュの
先端側に形成される縮小貯留部の最大容量:Qbの比:
Qa/Qbの値が、3≦Qa/Qb≦10となるように
設定すれば、プランジャ式の射出作動とインラインスク
リュ式の射出作動を選択することによって、特に大きな
必要射出量の幅(範囲)に亘り、良好なる成形性を得る
ことが可能となる。即ち、2≦Sa/Sbとすることに
よって、比較的小型の射出プランジャを使って大容量の
溶融樹脂を貯留し成形することが出来るという効果が一
層有利に達せられるのであり、また3≦Qa/Qbとす
ることによって、必要射出量(成形キャビティ容量)の
対応範囲が一層有利に確保されて、優れた経済的効果お
よびコストパフォーマンスが発揮されるのである。また
一方、Sa/Sb≦8またはQa/Qb≦10とするこ
とによって、樹脂材料の貯留部における貯留時間が長く
なり過ぎたり、貯留部を温調する外部ヒータから貯留樹
脂中心部への距離が長くなり過ぎたりすることが防止さ
れるのであり、それによって、貯留の初めの部分と終わ
りの部分、或いは中心部と外延部とにおける貯留樹脂の
温度差が抑えられて、より安定した成形性が確保される
のである。しかも、Sa/Sb≦8またはQa/Qb≦
10とすれば、貯留容量が多くなって貯留に要する時間
が長くなり過ぎることに起因するサイクルタイムの延長
も一層有利に防止され得る。
【0017】さらに、請求項5に記載の発明は、前述の
如き課題を解決するために為されたものであって、その
特徴とするところは、射出シリンダに対して筒状の射出
プランジャが軸方向に前進および後退可能に挿入される
と共に、該射出プランジャに対してスクリュが内挿され
ており、該スクリュの回転によって、成形樹脂材料が該
射出プランジャの先端側の貯留部に送り込まれると共
に、かかる射出シリンダ内での該射出プランジャおよび
該スクリュの前進によって、前記貯留部内の成形樹脂材
料が射出せしめられるようにしたスクリュインプランジ
ャ式射出装置において、前記射出プランジャを前進駆動
せしめるに際して、かかる射出プランジャが予め設定さ
れた切換位置にまで達した際に、該射出プランジャの前
進駆動力と前進速度を、何れも、予め設定された制限値
以下に調節することにより、該射出プランジャを低力且
つ低速で前進作動せしめて、該射出プランジャの軸方向
先端面を前記射出シリンダの内面に対して密に当接させ
るようにしたスクリュインプランジャ式射出装置の作動
制御方法にある。
【0018】このような請求項5に記載の発明方法に従
えば、射出プランジャの前進作動時において、切換位置
に達するまでは射出プランジャが高速前進可能であり、
低速,低力に切り換えられた後に、射出プランジャの先
端面が射出プランジャに対して密に当接せしめられるこ
ととなる。それ故、優れた成形サイクルを十分に確保し
つつ、射出プランジャの先端面を射出シリンダの前方内
面に対してスムーズに当接させて密接させることが出来
るのであり、それによって、射出プランジャと射出シリ
ンダの間における成形樹脂材料の残留が防止されること
から、樹脂材料の熱劣化等の不良回避や、樹脂材料の変
更作業性の向上等が、極めて有利に達成され得るのであ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0020】先ず、図1には、本発明の一実施形態とし
てのスクリュインプランジャ式射出装置の具体的構成例
が、概略的に示されている。この射出装置は、スクリュ
10が内挿された筒状の射出プランジャ12を備えてお
り、該射出プランジャ12の先端側が、中空状の射出シ
リンダ14の内孔16に対して出し入れ可能に挿入され
ている。なお、図1には、スクリュ10および射出プラ
ンジャ12を、何れも、射出シリンダ14への挿入方向
である前進端に位置せしめた状態での水平方向の切断面
による縦断面図が示されている。なお、以下の説明で
は、図1中の左方および右方を、それぞれ、前方および
後方と言う。
【0021】より詳細には、射出シリンダ14は、厚肉
円筒形状を有しており、その内孔14の先端部分が、先
窄まりの漏斗状のテーパ内面18とされている。また、
射出シリンダ14の先端部分には、小径のノズル部20
が設けられており、このノズル部20を貫通して、内孔
16の先端部から前方に延びるノズル孔22が形成され
ている。更にまた、射出シリンダ14には、内孔16を
挟んだ両サイドに位置して、第一の油圧シリンダ機構2
4,24が一体的に設けられている。なお、射出シリン
ダ14の外周面には、加熱用のバンドヒータ26が巻回
装着されている。
【0022】また、この射出シリンダ14は、図示はさ
れていないが、所定の基台によって軸方向に移動可能に
支持されており、その先端部が、図示しない型締装置に
対して対向位置するように配設されている。そして、図
示しないノズルタッチ用油圧シリンダ機構によって、射
出シリンダ14が、型締装置で支持された金型に対して
接近,離隔方向に駆動せしめられて、ノズル部20が金
型に対してノズルタッチされた状態で固定的に支持せし
められるようになっている。
【0023】また一方、射出プランジャ12は、略円筒
形状を有していると共に、その外径寸法が射出シリンダ
14における内孔16の内径よりも僅かに小さくされて
おり、射出シリンダ14の内孔16に対して、軸方向に
移動可能に嵌め込まれている。また、射出プランジャ1
2の軸方向先端面は、先細り状のテーパ端面28とされ
ており、かかるテーパ端面28の傾斜角度が、射出シリ
ンダ14のテーパ内面18の傾斜角度と略同一とされ
て、射出プランジャ12が前進端に位置せしめられた
際、その先端面(テーパ端面)28が、射出シリンダ1
4のテーパ内面18に密接されるようになっている。更
に、射出プランジャ12の基端側は、射出シリンダ14
から後方に所定長さで突出せしめられており、図面上に
明示はされていないが、この突出部分に設けられた材料
投入孔を通じて、樹脂材料が、射出プランジャ12の内
孔30内に供給されるようになっている。
【0024】また、射出プランジャ12の基端部には、
移動ブロック32が固着されており、この移動ブロック
32に対して、射出シリンダ14に設けられた第一の油
圧シリンダ機構24,24のピストンロッド34,34
が、それぞれ固定されている。これにより、第一の油圧
シリンダ機構24,24によって、射出プランジャ12
が、射出シリンダ14の内孔16内を前進/後退移動せ
しめられるようになっており、特に、各第一の油圧シリ
ンダ機構24において、ピストン38が前進側(ピスト
ンロッド34の引込側)移動端に達するまでに、射出プ
ランジャ12の先端面28が射出シリンダ14のテーパ
内面18に当接して射出プランジャ12の前進端位置が
規定されるようになっている。それによって、射出プラ
ンジャ12が前進端に位置せしめられた際には、第一の
油圧シリンダ機構24,24によって、射出プランジャ
12と射出シリンダ14の当接面18,28間に当接圧
が及ぼされるようになっているのである。
【0025】さらに、射出プランジャ12の内孔30に
内挿されたスクリュ10は、従来から一般にインライン
スクリュ式射出装置におけるスクリュに用いられている
ものと同様な構造のものであり、外周面を螺旋状に延び
るスクリュのねじ山36を一体的に備えており、このス
クリュのねじ山36の外径寸法が、射出プランジャ12
の内孔30の内径寸法よりも僅かに小さくせしめられ、
射出プランジャ12の内孔30に対して、軸方向に移動
可能に且つ中心軸回りに回転可能に嵌め込まれている。
【0026】また、スクリュ10の基端部には、円形ロ
ッド状の連結軸40が固着されている。また、この連結
軸40には、ピストンブロック42と案内板44が、そ
れぞれ、連結軸40の中心軸回りの回転を許容する状態
で、軸方向に相対変位不能に取り付けられている。そし
て、ピストンブロック42が、射出プランジャ12の基
端部に固着された移動ブロックに形成されたシリンダ4
6に対して滑動可能に嵌合されることにより、スクリュ
10を軸方向に往復駆動せしめる第二の油圧シリンダ機
構48が構成されている。また、案内板44に対して、
第一の油圧シリンダ機構24,24のピストンロッド3
4,34が挿通せしめられ、ピストンロッド34,34
の軸方向に案内板44が摺動せしめられることによっ
て、スクリュ10が軸方向にガイドされるようになって
いる。更に、連結軸40には、ピストンブロック42の
基端部に固設された油圧モータ50の出力軸52が取り
付けられており、油圧モータ50の回転駆動力が、連結
軸40を介して、スクリュ10に伝達されることによ
り、スクリュ10が中心軸回りに回転駆動されるように
なっている。
【0027】要するに、スクリュ10は、油圧モータ5
0により、射出プランジャ12内で中心軸回りに回転駆
動されるようになっていると共に、第二の油圧シリンダ
機構48により、射出プランジャ12内を軸方向に相対
移動せしめられるようになっているのである。そして、
射出プランジャ12内でのスクリュ10の回転作動によ
って、射出プランジャ12の内孔30内に供給された樹
脂材料が前方に送られながら加熱,溶融せしめられるよ
うになっている。なお、スクリュ10の先端部分には、
射出プランジャ12内における溶融樹脂の逆流を防止す
るための逆流防止弁54が設けられている。
【0028】また、スクリュ10の先端面は、射出シリ
ンダ14の内孔16のテーパ内面18に対応した先鋭状
のテーパ端面56とされていると共に、射出プランジャ
12が前進端に位置せしめられた状態下で、第二の油圧
シリンダ機構48におけるピストンブロック42が前進
側端部まで移動せしめられて、スクリュ10が前進端に
位置せしめられた際、スクリュ10のテーパ端面56と
射出シリンダ14のテーパ内面18の間に、僅かな隙間
が形成されるように、スクリュ10の長さが設定されて
いる。これにより、スクリュ10の射出シリンダ14に
対する接触が回避されるようになっている。
【0029】なお、スクリュ10のテーパ端面56と射
出シリンダ14のテーパ内面18の間の隙間の大きさ
は、部品の寸法公差や熱膨張等を考慮しつつ、部品交換
時や加熱時においても接触が防止される範囲内で、十分
に小さく設定されることが望ましく、一般に1mm程度の
大きさで隙間が形成される。また、スクリュ10のテー
パ端面56の傾斜角度は、射出シリンダ14のテーパ内
面18の傾斜角度よりも僅かに大きくされて、スクリュ
10のテーパ端面56と射出シリンダ14のテーパ内面
18の間の隙間が、先端側に行くに従って次第に大きく
なるように設定されていることにより、スクリュ10が
前進駆動せしめられた際、樹脂材料がノズル孔22から
効率的に押し出されるようになっている。
【0030】すなわち、上述の如き構造とされた射出装
置においては、図2に示されているように、第一の油圧
シリンダ機構24,24により、射出プランジャ12を
軸方向に駆動せしめて射出シリンダ14に対して所定量
だけ挿入することにより、射出シリンダ14内における
射出プランジャ12の先端側に所定容積の貯留部58が
形成されるのであり、かかる状態下に、油圧モータ50
によってスクリュ10を回転させることにより、射出プ
ランジャ12の内孔30内に供給された樹脂材料が、加
熱,溶融され、前方に送られて貯留部58に導かれるこ
ととなる。そして、この貯留部58に所定量の溶融樹脂
が貯留された後、第一の油圧シリンダ機構24,24と
第二の油圧シリンダ機構48を同時に作動せしめて、図
2に仮想線で示されているように、射出プランジャ12
とスクリュ10を同時に前進駆動せしめることにより、
これら射出プランジャ12とスクリュ10が協働してプ
ランジャとして機能して、貯留部58に貯留された溶融
樹脂がノズル孔22を通じて射出せしめられることとな
り、以て、プランジャ式射出機構による成形が行われる
ようになっているのである。
【0031】なお、このようなプランジャ式射出機構に
よる成形を行う場合には、一般に、スクリュ10が射出
プランジャ12に対して相対的に前進端に位置せしめら
れて、射出に際して、スクリュ10と射出プランジャ1
2が軸方向に同時に移動せしめられることとなるが、よ
り大きな射出樹脂量が必要とされる場合等には、スクリ
ュ10を射出プランジャ12に対して軸方向に相対的に
後退位置せしめて貯留部58の容積を大きく確保し、射
出時にスクリュ10を射出プランジャ12に対して軸方
向前方に相対移動せしめるようにしても良い。
【0032】また一方、上述の如き構造とされた射出装
置においては、図3に示されているように、射出プラン
ジャ12を射出シリンダ14に挿入し、第一の油圧シリ
ンダ機構24,24により、射出プランジャ12を軸方
向に駆動せしめて、射出プランジャ12の先端部のテー
パ端面28が射出シリンダ14の内孔16のテーパ内面
18に対して当接する前進端にまで移動させ、それらテ
ーパ端面28とテーパ内面18を密接状態に保持せしめ
ることによって、射出シリンダ14の内孔16の内径
が、実質的に、射出プランジャ12の肉厚分だけ小さく
されるようになっており、それによって、スクリュ10
の先端側において、上記貯留部58よりも容積の小さい
縮小貯留部60が形成されるようになっている。そし
て、このように射出プランジャ12を前進端に位置せし
めた状態下で、スクリュ10を回転させることにより、
樹脂材料が射出プランジャ12内で加熱,溶融され、前
方に送られて縮小貯留部60に導かれることとなる。更
に、この縮小貯留部60に導かれた樹脂材料の圧力でス
クリュ10が所定量だけ後退せしめられて、縮小貯留部
60に所定量の溶融樹脂が貯留された後、第二の油圧シ
リンダ機構48を作動せしめて、図3に仮想線で示され
ているように、スクリュ10を前進駆動せしめることに
より、スクリュ10がプランジャとして機能して、縮小
貯留部60に貯留された溶融樹脂がノズル孔22を通じ
て射出せしめられることとなり、以て、インラインスク
リュ式射出機構による成形が行われるようになっている
のである。
【0033】要するに、上述の如き構造とされた射出装
置においては、プランジャ式射出機構による成形と、イ
ンラインスクリュ式射出機構による成形とを適宜に選択
実施することが出来るのであり、しかも、プランジャ式
射出機構における有効プランジャ径(射出プランジャ1
2の外径)を、インラインスクリュ式射出機構における
有効スクリュ径(スクリュ10の外径)に比して十分に
大きく設定して、プランジャ式射出機構における射出プ
ランジャ12の最大計量樹脂量(即ち、貯留部58の最
大容量)に比して、インラインスクリュ式射出機構にお
けるスクリュ10の最大計量樹脂量(即ち、縮小貯留部
60の最大容量)を小さく設定することが出来ることか
ら、成形品の大きさに応じて、プランジャ式射出機構に
よる成形とインラインスクリュ式射出機構による成形を
選択することにより、必要射出樹脂量の異なる小型製品
と大型製品の何れの成形に際しても、射出プランジャ1
2またはスクリュ10の計量ストロークを好ましい範囲
に設定することが可能となるのである。
【0034】また、かかる射出装置において、プランジ
ャ式射出機構による成形に際しての射出時や、プランジ
ャ式射出機構による成形からインラインスクリュ式射出
機構による成形への変更時等には、射出プランジャ12
が前進駆動させられて、射出プランジャ12のテーパ端
面28が射出シリンダ14のテーパ内面18に対して密
に当接せしめられる。これにより、射出プランジャ12
のテーパ端面28と射出シリンダ14のテーパ内面18
との間の隙間が実質的に消失せしめられて、かかる隙間
への樹脂材料の入り込みが防止されることとなる。
【0035】それ故、プランジャ式射出機構による連続
射出成形に際しても、射出プランジャ12のテーパ端面
28と射出シリンダ14のテーパ内面18との間への成
形樹脂材料の残留が防止されるのであり、そのような残
留に起因する樹脂材料の熱劣化が回避されて、優れた製
品の品質が有利に確保され得るのである。しかも、射出
シリンダ14内における射出後の残留樹脂量が抑えられ
ることから、成形樹脂材料の色や材質を変更するに際し
ての時間や労力も有利に軽減されるといった利点もあ
る。
【0036】特に、インラインスクリュ式射出機構によ
る射出成形に際しては、射出プランジャ12のテーパ端
面28と射出シリンダ14のテーパ内面18との間の隙
間を通じての成形樹脂材料の漏れが有利に防止されるの
であり、そのような漏れに起因するヒケ等の成形不良の
発生や漏れ樹脂による作動不良や汚染等の問題が効果的
に解消され得るのである。
【0037】また、ここにおいて、射出プランジャ12
の前進駆動は、図1に示されている如き油圧回路によ
り、往復動シリンダである第一の油圧シリンダ機構2
4,24に対する作動油の給排を、電磁切換弁62で切
り換えることによって行われることとなるが、その際、
射出プランジャ12の前進速度が、制御装置74によっ
て変更,調節されるようになっている。即ち、各第一の
油圧シリンダ機構24における前進駆動側シリンダ室6
6と後退駆動側シリンダ室68には、油圧ポンプ70と
油タンク72(ドレン)が、電磁切換弁62を介して、
選択的に接続されるようになっており、この電磁切換弁
62を制御装置74で切り換えることによって、射出プ
ランジャ12が前進および後退作動せしめられるように
なっている。なお、図面上に明示はされていないが、ス
クリュ10を前進および後退駆動せしめる第二の油圧シ
リンダ機構48やスクリュ10を回転駆動せしめる油圧
モータ50に対して作動油を給排する油圧回路も設けら
れており、目的とする射出成形作動が実用されるよう
に、それら第二の油圧シリンダ機構48や油圧モータ5
0に対する作動油の給排が、制御装置74により、第一
の油圧シリンダ機構24,24に対する作動油の給排と
関連して行われるようになっている。
【0038】さらに、油圧ポンプ70から第一の油圧シ
リンダ機構24への作動油の供給路には、流量制御弁7
6が設けられており、制御装置74による制御に基づい
て、第一の油圧シリンダ機構24への作動油の供給流量
ひいては第一の油圧シリンダ機構24による射出プラン
ジャ12の駆動速度が調節可能とされている。また、油
圧ポンプ70から第一の油圧シリンダ機構24への作動
油の供給路には、圧力制御弁78が設けられており、制
御装置74による制御に基づいて、第一の油圧シリンダ
機構24への作動油の供給圧力ひいては第一の油圧シリ
ンダ機構24による射出プランジャ12の駆動力が調節
可能とされている。
【0039】要するに、これら流量制御弁76と圧力制
御弁78の制御装置74による作動制御に基づいて、射
出プランジャ12の駆動速度と駆動力が調節されるよう
になっているのである。そして、射出プランジャ12の
駆動速度と駆動力が、射出プランジャ12を前進作動さ
せて射出シリンダ14のテーパ内面18に当接させるに
際して、射出プランジャ12が射出シリンダ14に当接
する前に、予め設定された制限値以下となるように切り
換えられて調節されるようになっている。即ち、図面上
に明示はされていないが、射出プランジャ12と射出シ
リンダ14の間には、射出プランジャ12の位置を検出
するための位置センサが設けられており、射出プランジ
ャ12の前進作動時において、射出シリンダ14のテー
パ内面18に当接するまでの予め設定された切換位置に
まで射出プランジャ12が前進作動せしめられた際、か
かる位置センサからの出力信号が制御装置74に入力さ
れることにより、第一の油圧シリンダ機構24に供給さ
れる作動油の流量と圧力が予め定められた制限値以下と
なるように、流量制御弁76と圧力制御弁78が作動制
御されるようになっているのである。
【0040】例えば、図4に示されたフローチャートに
従って、射出作動時における制御装置74による射出プ
ランジャ12の前進駆動制御の一具体例を説明する。先
ず、ステップ1で射出制御指令が入力されて、第一の油
圧シリンダ機構24の前進駆動側シリンダ室66に作動
油が供給されることにより射出プランジャ12が前進作
動せしめられると、ステップ2において、図示しない位
置センサによって検出された射出プランジャ12の現在
位置:ADが、予め設定記憶された切換位置:SDにま
で達しているか否かが判断される。なお、この切換位
置:SDは、射出プランジャ12が射出シリンダ14の
テーパ内面18に当接するまでの位置に設定されること
は勿論であるが、成形サイクルの確保等の点から、かか
る当接位置に十分に近く設定されることが望ましく、例
えば、射出シリンダ14に当接する射出プランジャ12
の前進端位置の手前1〜3mm程度に設定されることが望
ましい。
【0041】そして、射出プランジャ12の現在位置:
ADが切換位置:SDに達していない場合には、ステッ
プS3およびステップS4において、予め成形条件とし
て設定された射出作動用の前進制御圧力値:CPと前進
制御流量値:CFが選択され、それぞれ、圧力制御弁7
8と流量制御弁76に出力せしめられて、終了する。
【0042】一方、射出プランジャ12の現在位置:A
Dが切換位置:SDに達した場合には、ステップS5に
おいて、予め成形条件として設定された射出作動用の前
進制御圧力値:CPが、予め設定記憶された前進制限圧
力値:LPと比較され、ステップS6またはステップS
7において、それら前進制御圧力値:CPと前進制限圧
力値:LPの何れか小さい方が選択されて、圧力制御弁
78に出力せしめられる。
【0043】更に、続いて、ステップS8において、予
め成形条件として設定された射出作動用の前進制御流量
値:CFが、予め設定記憶された前進制限流量値:LF
と比較され、ステップS9またはステップS10におい
て、それら前進制御流量値:CFと前進制限流量値:L
Fの何れか小さい方が選択されて、流量制御弁76に出
力せしめられて、終了する。
【0044】なお、前進制限圧力値:LPおよび前進制
限流量値:LFは、第一の油圧シリンダ機構24,24
による射出プランジャ12の前進駆動圧力および速度を
考慮して、射出プランジャ12の先端面(テーパ端面)
28が射出シリンダ14のテーパ内面18に当接する際
の衝撃力が、部材の損傷等を生ぜしめない程度に十分に
低く抑えられるように設定されるものであり、例えば、
射出作動に際して設定可能な前進制御圧力値:CPおよ
び前進制御流量値:CFの最大値の各50%程度に設定
される。
【0045】このような作動制御により、射出プランジ
ャ12の前進作動時には、射出プランジャ12が予め設
定された切換位置を過ぎると、射出プランジャ12の前
進作動が自動的に低速,低力で行われることとなり、そ
の結果、射出プランジャ12が、射出シリンダ14のテ
ーパ内面18に対して、低速且つ低圧(低力)で密接せ
しめられることとなるのである。特に、切換位置を過ぎ
た後に射出プランジャ12の前進速度も制限されること
から、樹脂材料の射出作動を伴わない空打ち作動のよう
な場合でも、射出プランジャ12の射出シリンダ14に
対する衝撃的な当接が有利に回避されることとなる。
【0046】それ故、部品寸法の精度が高くなくても、
また部品の熱膨張による寸法変化等があっても、射出プ
ランジャ12の射出シリンダ14に対する衝撃的な当接
が完全に回避されて、有利に密接されるのであり、以
て、前述の如き、それら射出プランジャ12と射出シリ
ンダ14との間への樹脂材料の入り込み防止に基づく樹
脂材料の熱劣化の回避や成形樹脂材料の変更容易化、或
いは成形樹脂材料の漏れ防止などといった効果が、何れ
も、極めて有利に且つ安定して発揮され得るのである。
【0047】以上、本発明の一実施形態について詳述し
てきたが、これは文字通りの例示であって、本発明は、
かかる実施形態における具体的な記載によって限定的に
解釈されるものではない。
【0048】例えば、前記実施形態における第一の油圧
シリンダ機構24や第二の油圧シリンダ機構48或いは
油圧モータ50として、電動モータ等を用いた電動駆動
手段などの油圧駆動手段以外の駆動手段を採用すること
も可能である。なお、電動駆動手段を採用する場合に
は、電動駆動手段への供給電圧や供給電流を制限するこ
とによって、射出プランジャ12の前進速度や駆動力を
制限することが出来る。
【0049】また、前記実施形態では、射出プランジャ
12に対してスクリュ10が軸方向に相対変位可能とさ
れることにより、プランジャ式射出機構による成形とイ
ンラインスクリュ式射出機構による成形とを選択実施す
ることができるようになっていたが、特公昭46−29
09号公報等に記載されているように、射出プランジャ
12に対してスクリュ10が軸方向に相対変位不能とさ
れてプランジャ式射出機構のみを備えたスクリュインプ
ランジャ式射出装置にも、本発明は、同様に適用され得
るものである。なお、そのような射出装置は、例えば、
前記実施形態に示された射出装置において、第二の油圧
シリンダ機構48を設けることなく、スクリュ10を移
動ブロック32によって中心軸回りに回転可能に支持せ
しめると共に、該スクリュ10を回転駆動せしめる油圧
モータ50を移動ブロック32に対して固定的に取り付
けること等によって、実現可能である。
【0050】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、請求項
1〜4に記載の発明に従う構造とされたスクリュインプ
ランジャ式射出装置においては、何れも、射出プランジ
ャの前進作動に際し、当接衝撃を抑えて低速且つ低圧
(低力)で、射出プランジャを射出シリンダに対して密
接,保持せしめることが出来ることから、連続的な射出
成形に際しての射出シリンダ内における残留樹脂材料が
減少せしめられて樹脂材料の熱劣化が有利に軽減される
と共に、成形樹脂材料の変更作業性も有利に向上される
のである。
【0052】また、請求項5に記載の発明方法に従え
ば、射出プランジャが切換位置に達するまでは、射出プ
ランジャを高速前進作動させることが可能であると共
に、切換位置を過ぎた後は、射出プランジャが低速,低
力で前進作動せしめられて、その先端面が射出プランジ
ャに対して密に当接せしめられることとなる。それ故、
優れた成形サイクルを確保しつつ、射出プランジャの先
端面を射出シリンダの前方内面に対してスムーズに当接
させて密接させることが出来、連続的な射出成形に際し
ての樹脂材料の射出シリンダ内残留量の減少に基づく樹
脂材料の熱劣化の軽減や、成形樹脂材料の変更作業性の
向上等が、有利に達成され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのスクリュインプラ
ンジャ式射出装置を概略的に示す縦断面説明図である。
【図2】図1に示されたスクリュインプランジャ式射出
装置の一作動状態を説明するための要部拡大図である。
【図3】図1に示されたスクリュインプランジャ式射出
装置の別の作動状態を説明するための要部拡大図であ
る。
【図4】図1に示されたスクリュインプランジャ式射出
装置における射出作動時の射出プランジャの前進駆動制
御の一具体例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 スクリュ 12 射出プランジャ 14 射出シリンダ 18 テーパ内面 24 第一の油圧シリンダ機構 28 テーパ端面 48 第二の油圧シリンダ機構 50 油圧モータ 62 電磁切換弁 70 油圧ポンプ 76 流量制御弁 78 圧力制御弁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出シリンダに対して筒状の射出プラン
    ジャが軸方向に前進および後退可能に挿入されると共
    に、該射出プランジャに対してスクリュが内挿されてお
    り、該スクリュの回転によって、成形樹脂材料が該射出
    プランジャの先端側の貯留部に送り込まれると共に、か
    かる射出シリンダ内での該射出プランジャおよび該スク
    リュの前進によって、前記貯留部内の成形樹脂材料が射
    出せしめられるようにしたスクリュインプランジャ式射
    出装置において、 前記射出プランジャの軸方向先端面が、その前進端位置
    において、前記射出シリンダの内面に対して密に当接さ
    れるようにすると共に、該射出プランジャの前進駆動に
    際して、予め設定された切換位置を境として、該射出プ
    ランジャの前進駆動力と前進速度を、何れも、予め設定
    された制限値以下となるように調節するプランジャ駆動
    制御装置を設けたことを特徴とするスクリュインプラン
    ジャ式射出装置。
  2. 【請求項2】 前記射出シリンダの先端側内面が、先窄
    まり状のテーパ内面とされていると共に、前記射出プラ
    ンジャの先端面が、該射出シリンダのテーパ内面に対応
    した先細り状のテーパ端面とされており、該射出プラン
    ジャが前進せしめられることにより、該テーパ端面が該
    射出シリンダのテーパ内面に対して密に当接されるよう
    になっている請求項1に記載のスクリュインプランジャ
    式射出装置。
  3. 【請求項3】 前記スクリュの先端面が、前記射出シリ
    ンダの先端側内面に対応した形状とされていると共に、
    該スクリュの前進端位置で、それらスクリュの先端面と
    射出シリンダの先端側内面との間に隙間が介在せしめら
    れるようになっている請求項1又は2に記載のスクリュ
    インプランジャ式射出装置。
  4. 【請求項4】 前記スクリュが前記射出プランジャに対
    して軸方向に相対移動可能とされており、該射出プラン
    ジャの軸方向先端面を前記射出シリンダの内面に当接さ
    せた状態下で該スクリュを後退させることにより、該射
    出シリンダにおける該射出スクリュの先端側に縮小貯留
    部が形成されるようになっていると共に、該スクリュを
    該射出プランジャに対して軸方向に駆動するスクリュ駆
    動手段が設けられており、該スクリュの回転によって前
    記縮小貯留部に送り込まれて貯留された前記成形樹脂材
    料が、該スクリュの軸方向の前進作動によって射出せし
    められるようになっている請求項1乃至3の何れかに記
    載のスクリュインプランジャ式射出装置。
  5. 【請求項5】 射出シリンダに対して筒状の射出プラン
    ジャが軸方向に前進および後退可能に挿入されると共
    に、該射出プランジャに対してスクリュが内挿されてお
    り、該スクリュの回転によって、成形樹脂材料が該射出
    プランジャの先端側の貯留部に送り込まれると共に、か
    かる射出シリンダ内での該射出プランジャおよび該スク
    リュの前進によって、前記貯留部内の成形樹脂材料が射
    出せしめられるようにしたスクリュインプランジャ式射
    出装置において、前記射出プランジャを前進駆動せしめ
    るに際して、 かかる射出プランジャが予め設定された切換位置にまで
    達した際に、該射出プランジャの前進駆動力と前進速度
    を、何れも、予め設定された制限値以下に調節すること
    により、該射出プランジャを低力且つ低速で前進作動せ
    しめて、該射出プランジャの軸方向先端面を前記射出シ
    リンダの内面に対して密に当接させることを特徴とする
    スクリュインプランジャ式射出装置における作動制御方
    法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2196298A1 (de) * 2008-12-15 2010-06-16 Klöckner Desma Elastomertechnik GmbH Plastifizier- und Einspritzaggregat mit Rückströmsperre
JP2019104153A (ja) * 2017-12-12 2019-06-27 株式会社名機製作所 射出装置
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CN113840714A (zh) * 2020-07-10 2021-12-24 南京三迭纪医药科技有限公司 高精度增材制造装置和高产量增材制造***
CN114055701A (zh) * 2020-08-05 2022-02-18 伊之密精密机械(苏州)有限公司 储料注射一体的塑化结构及注塑机

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