JPH10302349A - 磁気記録再生装置の制御方法および磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置の制御方法および磁気記録再生装置

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JPH10302349A
JPH10302349A JP9109680A JP10968097A JPH10302349A JP H10302349 A JPH10302349 A JP H10302349A JP 9109680 A JP9109680 A JP 9109680A JP 10968097 A JP10968097 A JP 10968097A JP H10302349 A JPH10302349 A JP H10302349A
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JP9109680A
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Masataka Kouno
正隆 甲能
Masao Iwakura
正雄 岩倉
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報の記録再生時における種々の誤差要因に
影響されることなく、正確なトラッキングを行う。 【解決手段】 磁気テープ上に傾斜した複数のトラック
38を配置して情報の記録再生を行うとともに、磁気ヘ
ッドが搭載される回転ドラムの位相信号等の基準信号6
からトラック38内の任意の再生同期信号5までの時間
間隔Δtを制御することによってトラッキングを行う磁
気記録再生装置において、記録時の磁気テープの送り速
度にオフセットをかけた状態で前記時間間隔と任意の再
生信号のエンベロープとをサンプリングし、エンベロー
プレベルの最大値付近の複数のサンプリング値の中央値
に対応する時間間隔を目標値(JUST対応)として設
定し、以降、記録時の磁気テープの送り速度に戻し、こ
の目標値に時間間隔Δtが一致するように再生時の磁気
テープの送り速度を制御してトラッキングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録再生装置
の制御技術および磁気記録再生技術に関し、特に、ヘリ
カルスキャン方式の磁気記録再生装置におけるトラッキ
ング制御に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、映像や音声、さらには一般の
ディジタル情報を磁気テープ等の媒体に記録する方式と
して、回転磁気ヘッドにより、磁気テープ上に傾斜トラ
ック(ヘリカルトラック)として記録する、いわゆるヘ
リカルスキャン方式の磁気記録再生装置が知られてい
る。このような装置においては、傾斜トラックと回転磁
気ヘッドとの位置合わせ、すなわちトラッキングを行う
方法として、従来から、以下に例示されるような各種の
方法が用いられてきた。
【0003】たとえば、現在、ヘリカルスキャン方式の
記録再生装置で広く普及しているVHS方式のビデオテ
ープレコーダーに代表される方式は、情報記録時に長手
方向のトラックにコントロール信号(以下、CTL信号
と記す)を記録し、情報再生時に基準信号と再生された
CTL信号の時間差を利用して位相を合わせる制御をか
けている。しかしこの方法ではテープの経年変化、テー
プ走行系の機械精度のバラツキ、そして記録再生時のテ
ープテンションのバラツキ等により再生されるヘリカル
トラックと長手方向に記録されたCTL信号において相
対位置にずれが生じる。たとえばトラック幅を狭くする
ことでテープの記録密度を向上する際にCTL信号を利
用したトラッキング方式を適用すると、トラック幅の狭
いヘリカルトラックを正確に走査できないという技術的
課題がある。また、高記録密度化においてテープ上のC
TL信号を記録するスペースを考慮するとCTL方式は
好ましくない。さらにCTL方式は専用磁気ヘッドが必
要なのでコスト高であり、装置の小型化が困難である。
【0004】また、8mmVTRでは情報記録時にヘリ
カルトラックに情報、音声、そしてトラッキング用信号
を重ねて記録し、情報再生時にトラッキング用信号を抽
出して隣接トラックからのトラッキング用信号の漏れ込
みが等しくなるように制御するATFトラッキング制御
を採用している。しかし記録再生時に使用する磁気ヘッ
ドの記録再生における性能のバラツキ等により実際のト
ラック位置とトラッキング信号の漏れ込みより得られる
トラック位置とにずれが生じ、トラックを正確に走査で
きないことがある。また、たとえばテープの記録密度を
向上する一手段として記録周波数を上げる際に、周波数
の低いトラッキング信号を重ね書きすることは記録信号
の相互干渉の面から、またオーバライト時のATFの前
信号の消し残り等の技術的課題がある。それを解消する
ためにイレーズヘッドで前信号を消去することで対処し
ているが、ATFトラッキング専用のICを使用するの
で、省スペースとコストの点で不利になるという技術的
課題がある。
【0005】たとえば、特開平6−162615号公報
には、特定のスイープ信号を隣接するヘッドでトラック
の所定位置に記録し、再生トラッキング時に隣接トラッ
クから再生される再生スイープ信号の時間間隔を測定
し、この測定結果に基づいてテープ走行系のキャプスタ
ンにサーボをかけることにより、トラッキングを行う技
術が開示されているが、通常の情報以外に特定のスイー
プ信号を記録/再生するハードウェアを必要とする、と
いう技術的課題がある。
【0006】また、再生信号のエンベロープのレベル変
動のみを利用してトラッキング制御する方法がある。構
成されるハードウェアはシンプルであるが、トラックに
対しヘッドを左右に振らせレベルの差分を検知すること
でトラッキング制御しているので、再生信号のレベル変
動が起きやすく、特にナロートラックをトラッキングす
る場合には適さない。さらにトラッキング用の目標値を
持っていないので、引込時間の短縮化に限界がある。
【0007】一方、ヘリカルトラック上の信号を直接利
用しトラッキングする方法として、タイミング信号を再
生する時間差をトラッキング用誤差信号としてフィード
バック制御する方法がある。たとえば、媒体上のトラッ
クに書かれた情報を再生するための再生同期信号と、磁
気ヘッドが搭載された回転ドラムの回転に同期した位相
信号パルスとの時間差を測定し、磁気ヘッドがジャスト
トラックを走査する時間差を予めプリセットしておき、
これを時間目標値とし、この時間目標値と測定した時間
差との差分をフィードバックしてトラッキングする方式
がある。この方式は、記録された信号を直接読み、また
低周波で特別な信号を書くこともないので記録エリアを
有効に活用することができ、オーバライト時の消し残り
の懸念もない。また、トラッキング制御用の目標値を持
っているので引込時間の短縮化も可能である等、前述の
各種従来技術に比較して種々の利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドラム
の回転位相偏差、記録時のトラック高さの偏差、温度変
化、テープの伸縮等の種々の誤差要因で記録時と再生時
のトラッキング制御のためのタイミングの検出が異なっ
てくるので、トラッキング制御のための時間目標値を一
律には定められないという技術的課題がある。
【0009】すなわち、情報の再生に用いられる再生同
期信号と回転ドラムの位相信号の時間差をトラッキング
用誤差信号としてフィードバック制御する方法では、ト
ラッキング制御のための時間目標値をどのように定めれ
ばよいかが技術的課題であった。
【0010】本発明の目的は、情報の記録再生時におけ
る種々の誤差要因に影響されることなく、正確なトラッ
キングを行うことが可能な磁気記録再生装置の制御技術
を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、再生同期信号と回転
ドラムの位相信号の時間差をトラッキング制御に用いる
磁気記録再生装置において、時間差の目標値を的確に設
定することが可能な磁気記録再生装置の制御技術を提供
することにある。
【0012】本発明の他の目的は、情報の記録再生時に
おける種々の誤差要因に影響されることなく、正確なト
ラッキングを行うことが可能な磁気記録再生装置を提供
することにある。
【0013】本発明の他の目的は、再生同期信号と回転
ドラムの位相信号の時間差をトラッキング制御に用いる
磁気記録再生装置において、時間差の目標値を的確に設
定することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、情報を媒体上
に記録または再生する磁気ヘッドと、この磁気ヘッドが
搭載された回転ドラムと、媒体上に書かれた情報の再生
手段とからなる磁気記録再生装置において、媒体上のト
ラックにかかれた任意の情報を再生するための任意の再
生同期信号と、回転ドラムの回転位相を制御するための
位相信号のタイミングを比較し、両者の時間間隔が所定
の関係となるようにトラッキングをかける手段を有する
磁気記録再生装置において、たとえば磁気記録再生装置
に対する媒体のロード時等の契機にて、媒体上のトラッ
クに書かれた信号のエンベロープレベルと前記タイミン
グの関係を使用することにより最適な時間間隔の目標値
を決定し、以降は、この時間間隔の目標値に前記タイミ
ングが一致するようにトラッキング制御を行うようにし
たものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の磁気記録再生装置の制御
方法および磁気記録再生装置の作用の一例を示す概念図
であり、図2は、その作用の一例を示すフローチャー
ト、図3は、その作用の一例を示す概念図、図4は、本
実施の形態の磁気記録再生装置におけるテープ媒体上の
記録フォーマットの一例を示す概念図、図5は、本発明
の磁気記録再生装置の一実施の形態の構成の一例を示す
概念図、図6は、本発明の磁気記録再生装置の一実施の
形態におけるテープ媒体の走行系の構成の一例を示す概
念図である。
【0017】まず、図5、図6等を参照して、本実施の
形態の磁気記録再生装置の構成の一例について説明す
る。
【0018】本実施の形態の磁気記録再生装置は、磁気
テープ37の供給リール21および巻取リール32、テ
ープガイド22、テープガイド23、テープガイド2
4、テープガイド25、テープガイド26、テープガイ
ド28、テープガイド29、テープガイド30、テープ
ガイド31、記録磁気ヘッド33、再生磁気ヘッド34
を搭載した回転ドラム27等で構成されされる図6に例
示されるようなテープ媒体走行系と、図示しない記録再
生本体回路、および、これらを制御する図5に例示され
る制御系とを備えている。
【0019】磁気テープ37に情報を磁気記録する場合
には、たとえば供給リール21および巻取リール32を
駆動させることによって磁気テープ37を走行させる。
磁気テープ37を走行させると磁気テープ37はテープ
ガイド22、23、24、25および26によって案内
され、回転ドラム27に所定の角度で巻き付き、図示し
ない記録再生本体回路から各種の制御信号によって回転
ドラム27が図6を正面に見て左回りで回転し、これと
ともに記録磁気ヘッド33に記録すべき信号が供給さ
れ、再生磁気ヘッド34によって磁気テープ37に磁気
記録した後、テープガイド28、29、30および31
によって磁気テープ37が案内された後、巻取リール3
2によって巻取られる。これにより、磁気テープ37に
は、図7に例示されるような複数のトラック38が、磁
気テープ37の走行方向に対して所定の角度に傾斜した
状態で記録される。
【0020】磁気テープ37より情報を再生する場合に
は、たとえば供給リール21および巻取リール32を駆
動させることによって磁気テープ37を走行させる。磁
気テープ37を走行させると磁気テープ37はテープガ
イド22、23、24、25および26によって案内さ
れ、回転ドラム27に所定の角度で巻き付き、図示しな
い記録再生本体回路から各種の制御信号によって回転ド
ラム27が図6を正面に見て左回りで回転し、これとと
もに再生磁気ヘッド34によって磁気テープ37に記録
した信号が順次再生された後、テープガイド28、2
9、30および31によって磁気テープ37が案内され
た後、巻取リール32によって巻取られる。
【0021】記録された情報を再生するにあたり、たと
えば図7に示すように磁気テープ37上に傾斜して記録
された複数のトラック38を図6の再生磁気ヘッド34
が正確に走査するように、本実施の形態では、図5に例
示される情報再生制御系にて後述のようなトラッキング
制御を行う。
【0022】図7に例示される複数のトラック38の各
々における情報の記録方法は一例として図4に例示され
るようになる。すなわち、個々のトラック38は、先頭
側の372バイトのプリアンブルと、後端側の96バイ
トのポストアンブルとの間に、No.0〜No.7の8
個のブロックを配置した構成となっている。個々のブロ
ックの後端には、エラー訂正のための冗長データ(C
2)が配置されている。各ブロックは、21個のセグメ
ント(0〜20、サイズ:116バイト)からなり、冗
長データ(C2)は3個のセグメント(21〜23、サ
イズ:116バイト)で構成されている。また、各ブロ
ック内には、再生同期信号の記録領域が設けられてい
る。
【0023】本実施の形態の場合には、図4の、、
およびの少なくとも一つの各ブロックのセグメント:
14に格納されている再生同期信号と、冗長データ(C
2)のセグメント:22に格納されているデータのエン
ベロープを用いて、後述のような、トラッキング制御に
おける目標値59の演算および設定を行う。
【0024】次に、本実施の形態における情報再生制御
系の一例について、図5を参照して説明する。読取対象
のトラック38に書かれた情報を再生するためには、た
とえば図5の磁気ヘッド55(34)によって磁気テー
プ37上の磁気情報を読み取り、その信号を波形増幅器
56で増幅したあと同期信号検出部68で磁気情報から
再生同期信号5を抽出し、同時に、読み取った信号のエ
ンベロープ検波をエンベロープ検波部70にて行う。再
生同期信号5は、マイクロコンピュータ等のトラッキン
グ制御部69の時間間隔測定部58に入力される。エン
ベロープは、トラッキング制御部69内のA/D変換部
64にてディジタル化された後にレベル測定部65に入
力される。時間間隔測定部58には、再生同期信号5の
他に、回転ドラム27の位相信号検出器53にて検出さ
れる回転位相同期信号が、基準信号6として入力され、
時間間隔測定部58は、両者の時間間隔Δtを演算す
る。時間間隔測定部58で得られた時間間隔Δtと目標
値59の差分を比較部60で求め、これを誤差増幅部6
1で増幅する。
【0025】一方、供給リール21や巻取リール32を
駆動するモータ等からなり、磁気テープ37の送り動作
を行うテープ駆動装置51の回転周期を、周波数発生器
52により検出することにより回転周期情報を得て速度
制御部54に入力し、速度制御部54は、磁気テープ3
7が規定速度で走行するように、モータドライバ63を
介してテープ駆動装置51に位相制御信号を出力するこ
とで磁気テープ37の送り速度を制御する。
【0026】そして、時間間隔測定部58から入力され
る現在の時間間隔Δtと、目標値59との差分を比較部
60にて求め、この差分を誤差増幅部61で増幅したト
ラッキング用信号を加算器62で前記速度制御ループに
対して重畳し、トラッキング用信号が重畳された位相制
御信号をトラッキング制御部69からモータドライバ6
3に出力することにより、モータドライバ63を介して
テープ駆動装置51のモータ駆動力を発生し、テープ駆
動装置51を所望の送り速度にて駆動することによりト
ラッキング制御を行う。
【0027】本実施の形態では、このトラッキング制御
における目標値59の決定は、以下のようにして行われ
る。すなわち、図5において、速度制御部54に対し、
磁気テープ37の記録時の送り速度に対し、適当なオフ
セットを加えた送り速度を設定するように指示する。こ
れにより、再生磁気ヘッド34に対して、記録済のトラ
ック38はオフセットの大きさに応じて走行スピードが
変化する。この状態にて、トラッキング制御部69内の
時間間隔測定部58から出力される現在の時間間隔Δt
の値と、レベル測定部65から得られる再生信号のエン
ベロープの値を使用して、後述のようにして目標値の演
算を目標値演算部66で行ったあと、決定した値を目標
値59に設定する。以後、時間間隔測定部58にて得ら
れた時間間隔Δtが、目標値59に一致するように制御
すれば、再生磁気ヘッド34は常に読取対象のトラック
38に対して正確に追従する最適なトラッキング制御が
可能になる。
【0028】以下、本実施の形態の磁気記録再生装置の
制御方法および磁気記録再生装置の作用の一例を、図
1、図2、図3等を参照して説明する。
【0029】図1は、たとえば図6の記録磁気ヘッド3
3などで記録されたトラック38を、図6の再生磁気ヘ
ッド34で読み取る場合の概念図である。この図1は、
上下方向にパート1、パート2およびパート3の三つに
区分され、各パートは相互に対応関係にある。
【0030】再生磁気ヘッド34は図1のパート1で示
した斜線部のトラック38をなぞることで信号を読み取
ることが可能になる。再生磁気ヘッド34が読取る対象
のトラック38に対して矢印4の方向にずれると信号が
読み取れなくなる。
【0031】パート2は読取対象のトラック38をトラ
ッキングする一例を示したものである。斜線部のトラッ
ク38の情報を再生するための数ある同期信号の代表す
る一つである再生同期信号5と、たとえば回転ドラム2
7の位相の基準となる信号である基準信号6の時間間隔
Δtを測定し、これが図1のパート2のJUSTとなる
時間間隔になるよう常に制御すれば、再生磁気ヘッド3
4は読取対象のトラック38上に正確に位置付けられ、
情報の正確な読取が可能となる。
【0032】再生磁気ヘッド34が読取対象のトラック
38に対してずれると、図1のパート2において代表す
る再生同期信号5の検出タイミングが図1のパート2の
LATEまたはFASTとなり、JUSTに対して時間
差をもつ。この時間的な差分を算出して位相制御系にフ
ィードバックすることによりトラッキング制御し、再生
磁気ヘッド34がトラック38に書かれた信号が読取可
能となる。
【0033】ところで、回転ドラム27の回転位相偏
差、記録時のトラック高さの偏差、温度変化、磁気テー
プ37の伸縮等に応じて図1のパート2のJUSTの位
置は変化する。よって、トラッキング制御のための時間
目標値である図1のパート2のJUSTの位置を一律に
プリセットできないという技術的課題がある。
【0034】そこで、本実施の形態では、図1のパート
2のJUSTの位置を決める方法の一例を示す。まず、
JUSTの位置を決定する際に使用する情報を、基準信
号6と再生同期信号5のタイミング差とのみで決定する
方法を述べる。図1のパート1のように読取対象のトラ
ック38に対して再生磁気ヘッド34が矢印4のように
双方向にずれると、再生同期信号5の検出タイミングも
2に示したようにJUSTに対してLATEまたはFA
STとなる。これをグラフ化したものを図8に示す。図
8では図6にて供給リール21と巻取リール32が動作
し、磁気テープ37を記録時の速度にて走行している時
の、基準信号6から再生同期信号5までの時間間隔10
を縦軸に、経過時間11を横軸に示したものである。こ
のときトラッキング制御はしていない。図8のように、
再生磁気ヘッド34が読取対象のトラック38の付近を
走査しているときにはデータ16が採取可能であり、再
生磁気ヘッド34が完全に読取対象のトラック38を外
れた場合には、点線で囲まれた空白領域15のようにデ
ータは採取できない。図8により、基準信号6から再生
同期信号5までの時間間隔によるトラッキング制御(タ
イミングトラッキング)では、目標値を決めるためには
図8のようにある一定時間、基準信号6から再生同期信
号5までの時間間隔10をサンプリングし、これらの平
均をとれば時間目標値を定めることができる。しかし、
再生磁気ヘッド34が読取対象のトラック38からかな
り外れた所(オフトラック位置17)にてのタイミング
データは、再生磁気ヘッド34の特性、磁気テープ37
の走行状態、様々な外乱要因等で再現性にバラつきがあ
り、時間目標値は平均値12、平均値13、平均値14
のようにバラつきがでる。また、これらのタイミングデ
ータ(時間間隔10)は再生磁気ヘッド34がトラック
38を読むための間接的なものであり、エラーレートが
低い状態で再生磁気ヘッド34が読取対象のトラック3
8をトレースするためには、再生磁気ヘッド34が読取
対象のトラック38を読み込んだときの信号のエンベロ
ープが最大であることが理想であり、そのようなトラッ
キング制御に対する目標値を定めることが重要である。
図8のようにデータ16の平均値12,13,14等の
みを目標値としても、再生磁気ヘッド34が読取対象の
トラック38を読み込んだときの信号のエンベロープが
最大であるとは限らない。
【0035】そこで、本実施の形態では、この目標値を
再生磁気ヘッド34が読取対象のトラック38を読み込
んだときの任意の再生信号のエンベロープを使用するこ
とにより、より最適な時間目標値を決定する。以下、そ
の方法を述べる。
【0036】図1のパート1のように再生磁気ヘッド3
4が読取対象のトラック38を矢印4のように移動する
と、パート2のLATE、FASTのようにタイミング
(Δt)が変化する。それと同時に再生磁気ヘッド34
が読取対象のトラック38を読み込んだときの再生信号
のエンベロープの出力レベルはパート3のように変化す
る。図1でのパート2のJUSTではエンベロープは最
大に近い所となり、それ以外のFASTやLATEでは
エンベロープの出力レベルは低くなる。そこで、後述の
図2および図3に例示されるような方法にて、エンベロ
ープの最大値に近いところの時間間隔Δtを目標値Rt
として設定する。
【0037】磁気テープ37の磁気記録再生装置に対す
るロード後(ステップ101)、磁気テープ37のデー
タ記録部をサーチし(ステップ102)する。その後、
先ず、記録時のテープ速度に対し、目標値決定時には、
数%のオフセット速度を加算して走行させる(ステップ
103)。これにより、再生磁気ヘッド34は読取対象
のトラック38のある一定位置に留まることならず、位
相関係は絶えず変化する。そこで、その時のエンベロー
プデータのみを一定時間サンプリングし、最大値46を
決定する(ステップ104)。さらに、その最大値46
のレベルよりも低い閾値41(たとえば、最大値46の
70%の値)を演算する(ステップ105)。
【0038】その後、図3のように横軸を基準信号6か
ら再生同期信号5までの時間間隔10(Δt)、縦軸を
エンベロープレベル47とし、一定時間、サンプリング
データ40を採取する(ステップ106、ステップ10
7)。採取が終了したら、閾値41以上である、基準信
号6から再生同期信号5までの時間間隔10(閾値41
以下のサンプリングデータ42を除いたサンプリングデ
ータ40)を抽出し、それを演算して、最適な時間目標
値を決定する(ステップ108)。この際、決定方法と
しては、たとえば、閾値41以上の各エンベロープレベ
ル(サンプリングデータ40)に対応する時間間隔10
を、当該時間間隔10の値でソートし、これらの中で、
FAST43(最短)およびLATE45(最長)のほ
ぼ中央の値を持つ時間間隔10(JUST44)を最適
な時間間隔の目標値59と決定する、等の方法が考えら
れる。
【0039】以降は、目標値59の決定時の磁気テープ
37の送り速度のオフセットを解除して通常の、記録ト
ラッキングと同じ送り速度に戻し(ステップ109)、
基準信号6から再生同期信号5までの時間間隔Δtが、
目標値59(Rt)に一致するように、時間間隔測定部
58、比較部60、誤差増幅部61にて制御量を生成
し、この制御量を加算器62にて、速度制御部54、加
算器62、モータドライバ63、等からなる磁気テープ
37の速度制御ループに重畳することにより、磁気ヘッ
ド55(34)が読取対象のトラック38上を正確に走
査するようにトラッキング制御を行う(ステップ11
0)。
【0040】このように、本実施の形態によれば、基準
信号6から再生同期信号5までの時間間隔Δtの制御に
よるトラッキング制御(タイミングトラッキング)にお
いて、トラック38上の任意の再生信号のエンベロープ
のレベルと、回転ドラム27の回転位相同期信号等の基
準信号6から、データ再生のための任意の再生同期信号
5までの時間間隔Δtとの関係に基づいて、当該時間間
隔Δtの目標値59を設定し、この目標値59に時間間
隔Δtが一致するように、磁気テープ37の送り速度の
制御を行うことにより、たとえば回転ドラム27の回転
位相偏差、記録時のトラック高さΔHの偏差、温度変
化、磁気テープ37の伸縮等の多様な誤差要因に影響さ
れることなく、常に、最適なトラッキング制御を実現す
ることが可能になる。
【0041】以上本発明者によってなされた発明を実施
の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施
の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0042】たとえば、トラック38におけるデータの
記録形式としては、図4に例示したものに限らず、任意
の情報の再生同期信号を含む一般の記録形式に広く適用
することができる。
【0043】
【発明の効果】本発明の磁気記録再生装置の制御方法に
よれば、情報の記録再生時における種々の誤差要因に影
響されることなく、正確なトラッキングを行うことがで
きる、という効果が得られる。
【0044】本発明の磁気記録再生装置の制御方法によ
れば、再生同期信号と回転ドラムの位相信号の時間差を
トラッキング制御に用いる磁気記録再生装置において、
時間差の目標値を的確に設定することができる、という
効果が得られる。
【0045】本発明の磁気記録再生装置によれば、情報
の記録再生時における種々の誤差要因に影響されること
なく、正確なトラッキングを行うことができる、という
効果が得られる。
【0046】本発明の磁気記録再生装置によれば、再生
同期信号と回転ドラムの位相信号の時間差をトラッキン
グ制御に用いる磁気記録再生装置において、時間差の目
標値を的確に設定することができる、という効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録再生装置の制御方法および磁
気記録再生装置の作用の一例を示す概念図である。
【図2】本発明の磁気記録再生装置の制御方法および磁
気記録再生装置の作用の一例を示すフローチャートであ
る。
【図3】本発明の磁気記録再生装置の制御方法および磁
気記録再生装置の作用の一例を示す概念図である。
【図4】本発明の一実施の形態である磁気記録再生装置
におけるテープ媒体上の記録フォーマットの一例を示す
概念図である。
【図5】本発明の磁気記録再生装置の一実施の形態の構
成の一例を示す概念図である。
【図6】本発明の磁気記録再生装置の一実施の形態にお
けるテープ媒体の走行系の構成の一例を示す概念図であ
る。
【図7】本発明の磁気記録再生装置の一実施の形態にお
けるテープ媒体上のトラック配置の一例を示す概念図で
ある。
【図8】本発明の磁気記録再生装置の制御方法および磁
気記録再生装置において、トラッキング制御を行わない
状態でのエンベロープのサンプリング状態の一例を示す
概念図である。
【符号の説明】
5…再生同期信号、6…基準信号、21…供給リール、
22,23,24,25,26…テープガイド、27…
回転ドラム、28,29,30,31…テープガイド、
32…巻取リール、33…記録磁気ヘッド、34…再生
磁気ヘッド、37…磁気テープ、38…トラック、51
…テープ駆動装置、52…周波数発生器、53…位相信
号検出器、54…速度制御部、55…磁気ヘッド、56
…波形増幅器、58…時間間隔測定部、59…目標値、
60…比較部、61…誤差増幅部、62…加算器、63
…モータドライバ、64…A/D変換部、65…レベル
測定部、66…目標値演算部、68…同期信号検出部、
69…トラッキング制御部、70…エンベロープ検波
部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドを搭載して回転する回転ドラ
    ムに対してテープ媒体を接触させつつ走行させることに
    より、前記磁気ヘッドによる前記テープ媒体に対する情
    報の記録または再生動作を行うとともに、前記回転ドラ
    ムの回転位相を示す位相信号と、前記テープ媒体に記録
    された前記情報の再生に用いられる任意の再生同期信号
    との時間間隔を制御することによってトラッキング制御
    を行う磁気記録再生装置の制御方法であって、 前記テープ媒体から再生される任意の前記情報のエンベ
    ロープレベルと前記再生同期信号との関係に基づいて、
    前記時間間隔の目標値を設定し、前記時間間隔が前記目
    標値に一致するようにトラッキング制御を行うことを特
    徴とする磁気記録再生装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気記録再生装置の制御
    方法において、前記テープ媒体の前記回転ドラムに対す
    る走行速度を前記情報の記録時の値から意図的に変化さ
    せた状態で、複数の前記再生同期信号の前記位相信号に
    対する前記時間間隔および対応する複数の前記エンベロ
    ープレベルのサンプリングを行い、所定の閾値以上の前
    記エンベロープレベルに対応する複数の前記時間間隔の
    うち、ほぼ中央の値を有する前記時間間隔を前記目標値
    として選択することを特徴とする磁気記録再生装置の制
    御方法。
  3. 【請求項3】 情報をテープ媒体上に記録または再生す
    る磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドが搭載された回転ドラ
    ムと、前記テープ媒体を前記回転ドラムに接触させつつ
    走行させるテープ媒体駆動手段と、前記回転ドラムの回
    転位相を示す位相信号を検出する位相信号検出手段と、
    前記テープ媒体に記録された前記情報の再生に用いられ
    る任意の再生同期信号を検出する再生同期信号検出手段
    と、前記位相信号と前記再生同期信号の時間間隔が所定
    の目標値に一致するように制御することによってトラッ
    キングを行うトラッキング制御手段と、前記テープ媒体
    から再生される前記情報のエンベロープレベルを検出す
    るエンベロープ検出手段と、前記エンベロープレベルと
    前記再生同期信号の関係から前記時間間隔の目標値を設
    定する目標値設定手段と、を含むことを特徴とする磁気
    記録再生装置。
JP9109680A 1997-04-25 1997-04-25 磁気記録再生装置の制御方法および磁気記録再生装置 Pending JPH10302349A (ja)

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