JPH10300382A - 積層型熱交換器 - Google Patents

積層型熱交換器

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JPH10300382A
JPH10300382A JP10627997A JP10627997A JPH10300382A JP H10300382 A JPH10300382 A JP H10300382A JP 10627997 A JP10627997 A JP 10627997A JP 10627997 A JP10627997 A JP 10627997A JP H10300382 A JPH10300382 A JP H10300382A
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JP
Japan
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center rib
refrigerant
tube
rib
static pressure
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JP10627997A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Sato
広之 佐藤
Eiichi Torigoe
栄一 鳥越
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換部のチューブを金属薄板4、4の積層
構造により形成するとともに、熱交換部のチューブ内の
流体通路を金属薄板に一体成形したセンターリブ49に
て複数の通路2a、2bに仕切るようにした積層型熱交
換器において、センターリブ部分のろう付け不良を静圧
破壊検査で発見できるようにする。 【解決手段】 インナーフィン53、54の接合部端部
53a、54aと、センターリブ49の接合部端部49
aとの間隔Lを5mm≦L≦7mmの範囲に設定する。
間隔Lを、5mm未満にした場合は、インナーフィン5
3、54の接合部による補強作用によって、静圧破壊法
による静圧破壊が起こらず、センターリブ49部のろう
付け不良を発見できない。また、上記間隔Lを、7mm
を越える大きな値にすると、ろう付け不良のない良品の
耐圧強度を低下させるので、好ましくない。従って、間
隔Lを上記範囲に設定することにより、良品の耐圧強度
の低下を押さえつつ、静圧破壊検査にてセンターリブ部
分の接合不良を発見できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体通路としてのチ
ューブを金属薄板の積層構造により形成する積層型熱交
換器に関するもので、特に、チューブ内部の流体通路を
複数の通路に仕切るようにしたものにおいて、この仕切
り部における内部漏れを静圧破壊検査にて的確に検出で
きるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】この種の積層型熱交換器として、本出願
人は、先に、特願平8−182307号の特許出願にお
いて、図6に示す冷媒流路構成を持った冷媒蒸発器を提
案している。この先願の冷媒蒸発器1においては、その
上下両端部に、入口タンク43、44と出口タンク4
7、48とを区画形成して、冷媒に吸熱されて冷却され
る送風空気Aの流れに対して、空気下流側に冷媒入口側
熱交換部Xを、また、空気上流側に冷媒出口側熱交換部
Yを区画形成している。
【0003】そして、この蒸発器1では、冷媒が流れる
チューブを図3に示す金属薄板4を2枚最中合わせ状に
接合して構成している。図7はこの2枚の金属薄板4の
組み合わせからなるチューブ2の分解斜視図である。チ
ューブ2内部の冷媒通路は、センターリブ49により風
上側の冷媒通路2aと風下側の冷媒通路2bとに仕切ら
れている。
【0004】このような構成の蒸発器1では、その内部
を冷媒が次の経路により流れる。すなわち、図6におい
て、冷媒は、冷媒入口パイプ8aから蒸発器側面の冷媒
通路15を経て下側入口タンク44の第1入口タンク部
aに入る。そして、この第1入口タンク部aから、冷媒
は、チューブ2内の風下側冷媒通路2bを上昇して上側
入口タンク43に入る。次に、冷媒は上側入口タンク4
3からチューブ2内の風下側冷媒通路2bを下降して下
側入口タンク44の第2入口タンク部bに入る。
【0005】次に、冷媒は第2入口タンク部bから蒸発
器側面の冷媒通路13を経て上側出口タンク47の第1
出口タンク部cに入り、ここからチューブ2内の風上側
冷媒通路2aを下降して下側出口タンク48に入る。次
に、冷媒は、この下側出口タンク48からチューブ2内
の風上側冷媒通路2aを上昇して上側出口タンク47の
第2出口タンク部dに入る。
【0006】次に、冷媒は第2出口タンク部dから蒸発
器側面の冷媒通路14を経て冷媒出口パイプ8bへと流
れ、蒸発器外部へ流出する。このように、送風空気Aの
流れに対して、空気下流側に冷媒入口側熱交換部Xを、
また、空気上流側に冷媒出口側熱交換部Yをそれぞれ区
画形成するとともに、冷媒入口側熱交換部Xと冷媒出口
側熱交換部Yにおいて冷媒の流れ方向を一致させてい
る。すなわち、図6において仕切り部51、52より右
側では、両熱交換部X、Yの冷媒流れ方向を上方向と
し、仕切り部51、52より左側では、両熱交換部X、
Yの冷媒流れ方向を下方向としている。
【0007】このような冷媒通路構成とすることによ
り、気液2相冷媒の液相冷媒と気相冷媒がチューブ2内
の冷媒通路2a、2bに対して不均一に分配されても、
矢印A方向に流れる空気の蒸発器吹出空気温度を蒸発器
1の全域にわって均一化できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記先願の
ものの実用化に際して、本発明者らが実際に試作検討し
たところ、その製造上次のごとき問題が発生することが
判明した。すなわち、上記した蒸発器では、金属薄板4
をアルミニュウム合金で成形して、この金属薄板4を積
層して所定の蒸発器形状に組付けた後に、炉中にて蒸発
器全体を一体ろう付けして製造する。この一体ろう付け
の際に、チューブ2内部の冷媒通路を風上側の冷媒通路
2aと風下側の冷媒通路2bとに仕切るセンターリブ4
9の部分にてろう付け不良が発生すると、この部分で通
路の短絡が発生して、上記両通路2a、2bが直結して
しまうので、図6に示す所定の経路にて蒸発器全体に冷
媒を流すことができず、蒸発器の冷却性能が著しく低下
する。
【0009】しかるに、上記センターリブ49の部分に
おけるろう付け不良に起因する通路の短絡はチューブ2
内部の通路2a、2b相互間での短絡(内部漏れ)であ
るので、通常の外部漏れに対する漏れ検査(蒸発器の内
部通路に漏れ検査用ガスを圧入して、その漏れ検査用ガ
スの接合部からの漏れ有無を測定する検査)を実施して
も発見できない。
【0010】そこで、本発明者らは、蒸発器内部に所定
圧力の検査流体を圧入して、ろう付け不良品を静圧破壊
させる静圧破壊法によりセンターリブ49部のろう付け
不良を発見することを試みた。ところが、以下の理由か
ら、静圧破壊法ではセンターリブ49部のろう付け不良
を発見できないことが分かった。すなわち、蒸発器のチ
ューブ内部の通路2a、2bには伝熱性能および耐圧強
度の向上を目的として、インナーフィン53、54(図
8参照)が内蔵されており、しかもこのインナーフィン
54がセンターリブ49に隣接する部位まで配置されて
いるので、このインナーフィン53、54と金属薄板4
とのろう付け部がセンターリブ49の隣接部位を補強す
ることになる。
【0011】その結果、センターリブ49に部分的にろ
う付け不良(ろう切れ部)が発生しても、静圧破壊法に
よる静圧破壊が起こらず、センターリブ49部のろう付
け不良を発見できないことが分かった。インナーフィン
53、54の代わりに、蒸発器のチューブ内部通路2
a、2bに補強リブ56〜61(図12〜図14参照)
の接合部を設けるものにおいても、この補強リブ56〜
61の接合部の存在により同様にセンターリブ49部の
ろう付け不良を発見できないことが分かった。
【0012】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
熱交換部のチューブを金属薄板の積層構造により形成す
るとともに、熱交換部のチューブ内の流体通路を金属薄
板に一体成形したセンターリブにて複数の通路に仕切る
ようにした積層型熱交換器において、センターリブ部分
の接合不良を静圧破壊検査で発見できるようにすること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述したように、インナ
ーフィン(53、54)や補強リブ(56〜61)の接
合部による補強作用によって、センターリブ(49)の
ろう付け不良があっても、所定の検査圧力による静圧破
壊が阻止されるという実験検討事項に着目して、本発明
では、インナーフィン(53、54)や補強リブ(56
〜61)の接合部端部と、センターリブ(49)の接合
部端部との間隔(L)を変化させて、静圧破壊検査を実
施したところ、この間隔(L)を所定範囲に設定するこ
とにより、センターリブ部分の接合不良を静圧破壊検査
で発見できることを見いだした。
【0014】すなわち、本発明では、上記間隔(L)
を、5mm≦L≦7mmの範囲に設定するものである。
上記間隔(L)を、5mm未満にした場合は、インナー
フィン(53、54)や補強リブ(56〜61)の接合
部による補強作用によって、静圧破壊法による静圧破壊
が起こらず、センターリブ(49)部の接合不良を発見
できない。また、上記間隔(L)を、7mmを越える大
きな値にすると、接合不良のない良品の耐圧強度を低下
させるので、好ましくない。
【0015】従って、本発明により間隔(L)を上記所
定範囲に設定することにより、良品の耐圧強度の低下を
押さえつつ、静圧破壊検査にてセンターリブ部分の接合
不良を発見できるのである。また、間隔(L)は、請求
項3に記載のように6mm≦L≦7mmの範囲に設定す
ることにより、静圧破壊検査にてセンターリブ部分の接
合不良をより一層的確に発見できる。
【0016】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。 (第1実施形態)図1〜図8は本発明蒸発器を自動車用
空調装置の冷凍サイクルにおける冷媒蒸発器に適用した
第1実施形態を示している。
【0018】図1、図2は蒸発器1の全体構成は示して
おり、この全体構成は特願平8−182307号の先願
と同じであるので、概要を説明する。蒸発器1は図1、
2の上下方向を上下にして、図示しない自動車用空調装
置のクーリングユニットケース内に設置される。蒸発器
1の左右方向の一端側(右端側)には配管ジョイント8
が配設され、この配管ジョイント8の入口パイプ8aに
は、図示しない温度作動式膨張弁(減圧手段)の出口側
配管が連結され、この膨張弁で減圧され膨張した低温低
圧の気液2相冷媒が流入するようになっている。
【0019】この蒸発器1は、多数のチューブ2を並列
配置し、このチューブ2内の冷媒通路を流れる冷媒とチ
ューブ2の外部を流れる空調用送風空気とを熱交換させ
る熱交換部3を備えている。図中、矢印Aは送風空気の
流れ方向を示す。上記チューブ2は、図3に示す金属薄
板4の積層構造により形成されており、以下この積層構
造を説明すると、熱交換部3では、金属薄板4として、
例えば、アルミニュウム心材(A3000番系の材料)
の両面にろう材(A4000番系の材料)をクラッドし
た両面クラッド材(板厚:0.4〜0.6mm程度)を
用い、この両面クラッド材を図3に示す所定形状に成形
して、これを2枚1組として多数組積層した上で、ろう
付けにより接合することにより多数のチューブ2を並列
に形成する。
【0020】従って、各チューブ2は、図7に示すよう
に、金属薄板4を2枚1組として最中合わせの状態に接
合することにより形成されており、そして、各チューブ
2の内部には風上側の冷媒通路2aと風下側の冷媒通路
2bが、金属薄板長手方向に沿って平行に形成される。
図3に示す金属薄板4は大部分のチューブ2を構成する
基本の薄板であり、その上下両端部には、上記冷媒通路
2a相互の間、冷媒通路2b相互の間をそれぞれ連通さ
せる連通穴41、42を持った入口タンク部43、4
4、および連通穴45、46を持った出口タンク部4
7、48が2個づつ並んで形成されている。これらのタ
ンク部43、44、47、48はそれぞれ金属薄板4の
外方側へ突出する楕円筒状の突出部にて形成されてい
る。
【0021】そして、入口タンク部43、44の断面積
は、本例では、出口タンク部47、48の断面積より小
さく設定してある。49は風上側の冷媒通路2aと風下
側の冷媒通路2bとを仕切るセンターリブであり、本例
では冷媒通路2aと冷媒通路2bとを同一幅寸法となる
ように仕切っている。また、熱交換部3において、隣接
するチューブ2の外面側相互の間隙にコルゲートフィン
(フィン手段)7を接合して空気側の伝熱面積の増大を
図っている。このコルゲートフィン7はA3003のよ
うな、ろう材をクラッドしてないアルミニュウムベア材
にて波形状に成形されている。
【0022】熱交換部3の金属薄板積層方向の一端部
(図1の左端部、図2では右端部)に位置する金属薄板
からなるサイドプレート9およびこれに接合されるエン
ドプレート10、さらに金属薄板積層方向の他端部(図
1の右端部、図2では左端部)に位置する金属薄板から
なるサイドプレート11およびこれに接合されるエンド
プレート12も、本例では、上記金属薄板4と同様に両
面クラッド材から成形されている。但し、これらの板材
9、10、11、12は強度確保のため、上記金属薄板
4より厚肉であり、例えば1.0〜1.6mm程度の板
厚にしてある。
【0023】エンドプレート10、12は、図4、5に
示すように、外方側へ突出する複数の張出部10a、1
2aを有している。この張出部10a、12aは、図5
の例では断面矩形状に成形されており、エンドプレート
10、12の長手方向に沿って並列に成形されている。
そして、この張出部10a、12aとサイドプレート
9、11の平坦面との間に形成される空間により、冷媒
通路(流体通路)13、15が形成される。この冷媒通
路(流体通路)13、15の具体的役割については、図
6により後述する。
【0024】一方、複数の張出部10a、12aの間に
は帯状に延びる接合部10b、12bが形成され、この
接合部10b、12bは、サイドプレート9、11の平
坦面に当接し、サイドプレート9、11に接合される。
図2左端部のサイドプレート11の上下の端部には、そ
れぞれタンク部11a、タンク部11bが形成されてお
り、この両タンク部11a、11bはサイドプレート1
1の幅方向に沿って延びる細長の1つの椀状部から形成
されており、かつ、タンク部11aには連通穴11c
が、また、タンク部11bには連通穴11dがそれぞれ
開口形成されている。
【0025】張出部12aにより構成される冷媒通路1
3の下端部はサイドプレート11の下端部のタンク部1
1bの連通穴11dを介して、図3の金属薄板4の下端
部の入口タンク部44の連通穴42と連通する。また、
冷媒通路13の上端部はサイドプレート11の上端部の
タンク部11aの連通穴11cを介して、図3の金属薄
板4の上端部の出口タンク部47の連通穴45と連通す
る。
【0026】図1左端部のサイドプレート9は上記図2
左端部のサイドプレート11と略同一形状であるので、
詳細な説明は省略する。また、図1左端部のエンドプレ
ート10は、図1に示すように、配管ジョイント8の下
方側に上記張出部10aが形成され、また、配管ジョイ
ント8の上方側に別の張出部10cが形成されている。
この別の張出部10cは上記張出部10aとは異なり、
1つの椀状部から形成されている。
【0027】張出部10cと張出部10aとの間は、冷
媒通路的には分断されている。そして、張出部10cの
内側と図1左端部のサイドプレート9との間に形成され
る空間により冷媒通路14(図6参照)を形成してい
る。この冷媒通路14は、サイドプレート9の出口タン
ク部9aの連通穴(図示せず)を介して金属薄板4の上
側出口タンク部47の連通穴45と連通するとともに、
配管ジョイント8の冷媒出口パイプ8bに連通する。下
側の張出部10aにより構成される冷媒通路15の上端
部は、配管ジョイント8の冷媒入口パイプ8aに連通
し、冷媒通路15の下端部は、サイドプレート9の入口
タンク部9bの連通穴(図示せず)を介して金属薄板4
の下側入口タンク部44の連通穴42に連通する。
【0028】ここで、サイドプレート9の出口タンク部
9aおよび入口タンク部9bの形状は図1に明瞭に図示
してないが、サイドプレート11の上下のタンク部11
a、11bと同様の形状である。なお、配管ジョイント
8は例えば、A6000番系のアルミニュウムベア材に
て冷媒入口パイプ8aと冷媒出口パイプ8bを一体成形
してあり、この両パイプ8a、8bの通路端部をエンド
プレート10の穴部(図示せず)内に嵌入してろう付け
している。この配管ジョイント8の冷媒入口パイプ8a
には、前述した通り図示しない膨張弁の出口側冷媒配管
が連結され、一方、冷媒出口パイプ8bには、蒸発器1
で蒸発したガス冷媒を圧縮機(図示せず)へ吸入させる
圧縮機吸入配管が連結される。
【0029】図6は蒸発器1内における冷媒通路の構成
を示す概要図であり、図2の図示状態に対応して作成し
てある。金属薄板4の下側入口タンク部44の途中およ
び上側出口タンク部47の途中に、それぞれ仕切り部5
1、52を設けている。一方の仕切り部51は、金属薄
板として、図3に示す下側入口タンク部44の連通穴4
2を閉塞したものを用いることにより形成できる。ま
た、他方の仕切り部52は、金属薄板として、図3に示
す上側出口タンク部47の連通穴45を閉塞したものを
用いることにより形成できる。
【0030】上記仕切り部51、52の配置により、金
属薄板4の下側入口タンク部44を第1入口タンク部a
と第2入口タンク部bとに仕切るとともに、金属薄板4
の上側出口タンク部47を第1出口タンク部cと第2出
口タンク部dとに仕切ることができる。以上により、蒸
発器1内を冷媒は、冷媒入口パイプ8a→冷媒通路15
→下側入口タンク部44の第1入口タンク部a→チュー
ブ2の冷媒通路2b→上側入口タンク部43→チューブ
2の冷媒通路2b→下側入口タンク部44の第2入口タ
ンク部b→冷媒通路13→上側出口タンク部47の第1
出口タンク部c→チューブ2の冷媒通路2a→下側出口
タンク部48→チューブ2の冷媒通路2a→上側出口タ
ンク部47の第2出口タンク部d→冷媒通路14→冷媒
出口パイプ8bの経路で流れる。
【0031】このように、冷媒経路を構成することによ
り、矢印A方向に流れる空気の蒸発器吹出空気温度を熱
交換部3の全域にわって均一化できる。本実施形態の冷
媒蒸発器の製造方法を簡単に説明すると、最初に、金属
薄板4、コルゲートフィン7、サイドプレート9、1
1、およびエンドプレート10、12を積層し、さら
に、配管ジョイント8をエンドプレート10に組付け
て、図1、2に示す所定の熱交換器構造に組付ける。
【0032】次に、金属薄板4の積層方向に延びるワイ
ヤー60、61によりエンドプレート10、12の外側
から熱交換器構造の組付体を締めつけて、この組付体の
組付姿勢を保持する。次に、この組付姿勢を保持した状
態で、ろう付け炉内に組付体を搬入し、このろう付け炉
内にて、組付体をアルミニュウム両面クラッド材のろう
材の融点まで加熱して、組付体各部の接合箇所を一体ろ
う付けする。これにより、蒸発器1全体の組付を完了す
る。
【0033】ところで、本実施形態では、チューブ2内
部の冷媒通路を風上側の冷媒通路2aと風下側の冷媒通
路2bとに仕切るセンターリブ49の部分におけるろう
付け不良に起因する内部漏れを静圧破壊検査にて的確に
検出できるようにするため、次のごとき工夫をしてい
る。図8〜図10はチューブ2内の風上側の冷媒通路2
aおよび風下側の冷媒通路2b内にそれぞれ波形状に成
形されたインナーフィン53、54を配設して、冷媒側
の伝熱性能を向上させるとともに、チューブ2の通路厚
み方向(図8の紙面垂直方向)をインナーフィン53、
54により補強して、耐圧強度を高めている。ここで、
インナーフィン53、54もアルミニュウム合金、例え
ば、A3003のような、ろう材をクラッドしてないア
ルミニュウムベア材にて成形され、チューブ2を構成す
る金属薄板4の内壁面に接合される。
【0034】また、チューブ2を構成する2枚の金属薄
板4の外周部にはその全周にわたって外周縁リブ55が
それぞれ同一高さで打ち出し成形されており、この外周
縁リブ55同志を接合するようになっている。図10に
示すセンターリブ49の接合部端部49aと、インナー
フィン53、54のうち、センターリブ49側の接合部
端部53a、54aとの間隔Lは、チューブ2の耐圧強
度向上のため、通常、1〜2mm程度の極く小さな値に
設定している。しかし、間隔Lをこのような僅少値に設
定すると、インナーフィン53、54の接合部によって
センターリブ49の接合部が補強されるため、センター
リブ49の接合不良(ろう切れ)があっても、これを静
圧破壊検査にて発見できない。
【0035】そこで、本発明者は、上記間隔Lに注目し
て、この間隔Lおよぶセンターリブ49接合部の接合不
良部(ろう切れ部)Zの長さM(図8参照)をパラメー
タとして、静圧破壊検査によるセンターリブ49接合部
の不良品発見の可能性について、実際に試作検討し、評
価を行った。図11は本発明者が行った試作品の評価結
果を示すもので、横軸に上記間隔Lをとり、縦軸にチュ
ーブ2が静圧破壊するときの静圧破壊強度(圧力)をと
ったものである。図11において、P0 は静圧破壊検査
の所定の検査圧力値で、例えば、30kg/cm2 であ
る。
【0036】試作品は、接合不良長さM=50mmの
接合不良品であり、この試作品は間隔Lが5mm未満
であると、インナーフィン53、54の接合部の補強作
用によって、チューブ2の静圧破壊強度が検査圧力値P
0 より高くなってしまうので、センターリブ49の接合
不良(ろう切れ)を静圧破壊検査にて発見できない。し
かし、間隔Lを5mm以上にすると、インナーフィン5
3、54の接合部の補強作用が低下するので、所定の検
査圧力値P0 においてチューブ2の静圧破壊が起こり、
センターリブ49の接合不良を発見できる。ここで、チ
ューブ2の静圧破壊は次のようにして起こる。すなわ
ち、センターリブ49の接合部の一部にろう切れがある
と、静圧破壊検査の検査圧力値P0 を蒸発器内部に加え
た際、まず、センターリブ49のろう切れ部から膨らみ
が発生し、この膨らみが次第に発達してチューブ2全体
が大きく膨らんで、最後には外周縁リブ55の接合部で
破壊が起こり、静圧破壊状態となる。
【0037】次に、試作品は、接合不良長さM=20
mmの接合不良品であり、この試作品については間隔
L=5mmであると、静圧破壊検査の検査圧力値P0
はチューブ2の静圧破壊が起こらないので、接合不良を
発見できない。しかし、試作品では接合不良長さMが
短いので、接合不良部Zを通る冷媒量が僅少であり、従
って、蒸発器の性能低下分は僅少であり、実用上、支障
のない程度である。
【0038】この試作品においても、この間隔L=6
mm以上に設定することにより、所定の検査圧力値P0
にてチューブ2の静圧破壊が起こり、センターリブ49
の接合不良を発見できる。次に、試作品は、接合不良
部のない(M=0mm)良品であり、間隔Lを7mmを
越える大きい値に設定すると、この良品の試作品で
も、耐圧強度の低下に伴って、所定の検査圧力値P0
てチューブ2の静圧破壊が起こるので、間隔Lを7mm
以下とする必要がある。
【0039】以上述べた、図11の評価結果から、間隔
Lを、5mm≦L≦7mmの範囲Eに設定する必要があ
る。 (第2実施形態)図12は第2実施形態を示すものであ
り、上記した第1実施形態では、チューブ2内の風上側
冷媒通路2aおよび風下側冷媒通路2bにそれぞれ波形
状に成形されたインナーフィン53、54を配設する場
合について説明したが、このインナーフィン53、54
を廃止して、その代わりに第2実施形態では図12に示
すように、チューブ2を構成する2枚の金属薄板4、4
にそれぞれ風上側冷媒通路2aおよび風下側冷媒通路2
b内に突出する補強リブ56、57を一体成形してい
る。
【0040】この補強リブ56、57はそれぞれ冷媒通
路2a、2bの冷媒流れ方向(センターリブ49の長手
方向)と平行に延びるストレートな補強リブ形状にして
ある。このストレート状の補強リブ56、57は断面コ
字状に突出成形され、2枚の金属薄板4、4の補強リブ
56、57の頂部は互いに当接して接合される。 (第3実施形態)図13は第3実施形態を示すものであ
り、冷媒通路2a、2b内に突出する補強リブとして、
多数の円形状突起からなるディンプル状の補強リブ5
8、59を形成し、2枚の金属薄板4、4の補強リブ5
8、59の頂部は互いに当接して接合される。
【0041】(第4実施形態)図14は第4実施形態を
示すものであり、冷媒通路2a、2b内に突出する補強
リブとして、チューブ2を構成する2枚の金属薄板4、
4からそれぞれ異なる方向に斜めに突出するクロス補強
リブ60、61を形成し、このクロス補強リブ60、6
1の頂部は互いに当接して接合される。図14におい
て、実線で示すクロス補強リブ60、61は一方の金属
薄板4の冷媒通路2a、2b内に突出するように形成し
た補強リブであり、2点鎖線で示すクロス補強リブ6
0、61は他方の相手側の金属薄板4(図示せず)の冷
媒通路2a、2b内に突出するように形成した補強リブ
である。
【0042】上記した第2〜4実施形態のいずれにおい
ても、各種補強リブ56、57、58、59、60、6
1の接合部のうち、センターリブ49側の接合部端部と
センターリブ49の接合部端部との間隔Lを前述の範囲
E(すなわち、5mm≦L≦7mm)に設定することに
より、第1実施形態と同様に、センターリブ49の接合
不良を静圧破壊検査にて発見できる。
【0043】(他の実施形態)なお、本発明の要部は、
センターリブ49、49による仕切り部での接合不良を
静圧破壊検査にて発見できるようにすることであるか
ら、熱交換部3における冷媒通路構成は図6に示す例に
限定されることなく、種々変更可能である。また、図
3、8の金属薄板4では、センターリブ49を金属薄板
幅方向の中央に設定して、冷媒通路2a、2bの幅を同
一に設定しているが、上記センターリブ49を金属薄板
幅方向の中央から左右にずれた位置に設定してもよい。
【0044】また、上記した第1〜第4実施形態では、
センターリブ49、49および外周縁リブ55、55を
2枚の金属薄板4、4にそれぞれ成形し、センターリブ
49、49の頂部相互および外周縁リブ55、55の頂
部相互を接合しているが、2枚の金属薄板4、4の一方
のみに、センターリブ49および外周縁リブ55を成形
して、このセンターリブ49および外周縁リブ55をそ
れぞれ相手側の金属薄板4の内壁面に接合するようにし
ても、本発明は実施できる。この場合は、第2〜第4実
施形態における各種補強リブを2枚の金属薄板4、4の
一方のみに形成して、各種補強リブの頂部を相手側の金
属薄板4の内壁面に接合することになる。
【0045】また、本発明は冷媒蒸発器に限定されるこ
となく、種々な流体の熱交換を行う熱交換器一般に広く
適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する蒸発器の斜視図である。
【図2】図1の蒸発器を空気流れ方向Aの反対側から見
た斜視図である。
【図3】図1の蒸発器に用いられるチューブ用の金属薄
板の正面図である。
【図4】図1、2のB部の拡大図である。
【図5】図1、2のC−C断面図である。
【図6】図1の蒸発器における冷媒通路構成を示す概略
斜視図である。
【図7】図1の蒸発器におけるチューブ部分の分解斜視
図である。
【図8】本発明の第1実施形態において、チューブの片
側の金属薄板を取り外した状態を示す正面図である。
【図9】図8のD−D断面図である。
【図10】第1実施形態においてチューブの要部拡大断
面図である。
【図11】蒸発器の静圧破壊強度とインナーフィン位置
との関係を示すグラフである。
【図12】本発明の第2実施形態において、チューブの
片側の金属薄板を取り外した状態を示す正面図である。
【図13】本発明の第3実施形態において、チューブの
片側の金属薄板を取り外した状態を示す正面図である。
【図14】本発明の第4実施形態において、チューブの
片側の金属薄板を取り外した状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1…蒸発器、2…チューブ、2a…風上側冷媒通路、2
b…風下側冷媒通路、4…金属薄板、49…センターリ
ブ、53、54…インナーフィン、55…外周縁リブ、
56〜61…補強リブ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の金属薄板(4)の少なくとも一方
    に外周縁リブ(55)およひセンターリブ(49)を成
    形し、 前記外周縁リブ(55)の部分および前記センターリブ
    (49)の部分で前記2枚の金属薄板(4)を接合して
    チューブ(2)を形成し、 前記チューブ(2)内部を前記センターリブ(49)に
    より複数の流体通路(2a、2b)に仕切るとともに、
    前記複数の流体通路(2a、2b)内にそれぞれインナ
    ーフィン(53、54)を配置し、 前記チューブ(2)を多数個積層し、前記複数の流体通
    路(2a、2b)相互の間を連通させる積層型熱交換器
    であって、 前記センターリブ(49)の接合部端部(49a)と、
    前記インナーフィン(53、54)のうち、前記センタ
    ーリブ(49)側の接合部端部(53a、54a)との
    間隔(L)を、5mm≦L≦7mmの範囲に設定するこ
    とを特徴とする積層型熱交換器。
  2. 【請求項2】 2枚の金属薄板(4)の少なくとも一方
    に外周縁リブ(55)、センターリブ(49)および補
    強リブ(56〜61)を成形し、 前記外周縁リブ(55)の部分、前記センターリブ(4
    9)の部分および前記補強リブ(56〜61)部分で前
    記2枚の金属薄板(4)を接合してチューブ(2)を形
    成し、 前記チューブ(2)内部を前記センターリブ(49)に
    より複数の流体通路(2a、2b)に仕切るとともに、
    前記補強リブ(56〜61)は前記複数の流体通路(2
    a、2b)内に突出するように配置し、 前記チューブ(2)を多数個積層し、前記複数の流体通
    路(2a、2b)相互の間を連通させる積層型熱交換器
    であって、 前記センターリブ(49)の接合部端部(49a)と、
    前記補強リブ(56〜61)のうち、前記センターリブ
    (49)側の接合部端部との間隔(L)を、5mm≦L
    ≦7mmの範囲に設定することを特徴とする積層型熱交
    換器。
  3. 【請求項3】 前記間隔(L)を、6mm≦L≦7mm
    の範囲に設定することを特徴とする請求項1または2に
    記載の積層型熱交換器。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1つに記載
    の積層型熱交換器にて構成され、前記チューブ(2)の
    外部に送風される空気と冷凍サイクルの冷媒とを熱交換
    して、冷媒を蒸発させる蒸発器であって、 前記チューブ(2)内の前記複数の流体通路(2a、2
    b)の一方は風上側の冷媒通路(2a)であり、他方は
    風下側の冷媒通路(2b)であり、 前記チューブ(2)の長手方向の両端部には、前記風上
    側の冷媒通路(2a)相互間および前記風下側の冷媒通
    路(2b)相互間を連通させるタンク部(43、44、
    47、48)が形成されていることを特徴とする蒸発
    器。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9316448B2 (en) 2010-11-15 2016-04-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle heat exchanger

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