JPH10293137A - 走査型静電容量顕微鏡および静電容量測定装置 - Google Patents

走査型静電容量顕微鏡および静電容量測定装置

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JPH10293137A
JPH10293137A JP9101665A JP10166597A JPH10293137A JP H10293137 A JPH10293137 A JP H10293137A JP 9101665 A JP9101665 A JP 9101665A JP 10166597 A JP10166597 A JP 10166597A JP H10293137 A JPH10293137 A JP H10293137A
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JP
Japan
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frequency
capacitance
sample
resonance
scanning
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JP9101665A
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English (en)
Inventor
Takuma Yamamoto
▲琢▼磨 山本
Masayuki Miyashita
正之 宮下
Nobuyuki Nakagiri
伸行 中桐
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電容量を測定するための高周波の周波数設
定を、共振部の共振特性に対応して行うことを容易にす
る。 【解決手段】 試料5と探針520との間の静電容量
が、その周波数特性に反映される共振部204に、発振
部210により高周波信号を印可し、出力される信号の
強度を、測定部211により測定し、上記発振部210
により印可した高周波信号の周波数と、上記測定された
信号の強度とを対応させて、情報処理装置100により
表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型プローブ顕
微鏡、および、静電容量測定装置に係り、特に、試料表
面および内部の状態を静電容量を用いて高空間分解能で
検出することに好適な走査型静電容量顕微鏡、および、
これに好適に用いることができる静電容量測定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】試料表面を、原子レベルの高い空間分解
能で調べるために走査型プローブ顕微鏡(Scanning Pro
be Microscope;SPM)が提案されている。走査型プ
ローブ顕微鏡は、鋭い先端を有する探針によって、試料
の表面を走査して、試料の表面の状態の分布を取得する
ものである。
【0003】走査型プローブ顕微鏡としては、探針と試
料との間に流れるトンネル電流を用いる走査型トンネル
顕微鏡(Scanning Tunneling Microscope;STM)、
および、探針と試料間に働く微小な力を用いる原子間力
顕微鏡(Atomic Force Microscope;AFM)などが挙
げられる。また、探針と試料との間の静電容量(以下、
被検容量という。)を用いる走査型静電容量顕微鏡(Sc
anning Capacitance Microscope;SCaM)が提案さ
れ、その実用化が進められている。
【0004】従来の走査型静電容量顕微鏡では、上記被
検容量(tip-sample capacitance)の情報を取得するた
めの静電容量測定装置として、RCA( Radio Corpora
tionof America )によりビデオディスク用に開発され
たキャパシタンスセンサーが使用されている。このキャ
パシタンスセンサーは、高周波信号を発振するための発
振回路と、回路定数に被検容量を有するLC共振回路
と、該LC共振回路を通過した上記高周波信号を検波す
るための検波回路と、検波信号の大きさを測定する強度
測定回路とを有して構成される。そして、上記キャパシ
タンスセンサーは、探針−試料間の容量の変化を、上記
LC共振回路の共振周波数の変化として検出する。
【0005】また、上記発振回路は、可変容量コンデン
サを有し、このトリマーをドライバー等を用いて回すこ
とで、発振周波数を、およそ930〜1050MHzの
範囲で調整することができる。
【0006】また、上記LC共振回路は、上記被検容量
に並列に接続される状態でバリキャップダイオードを備
えている。そして、このバリキャップダイオードに、上
記検波回路で検波された信号の電圧をフィードバックし
ている。これは、共振周波数を調節する機構として用い
られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した形式の静電容
量測定装置を用いる走査型静電容量顕微鏡では、LC共
振回路の共振特性(インピーダンスの周波数依存性)に
おける傾きが最大になる周波数を用いて測定を行うと
き、感度が最もよくなる。ところが、LC共振回路の共
振特性は、探針および試料の間だけでなく、カンチレバ
ーおよび試料の間に寄生する容量にも依存する。従っ
て、カンチレバー、試料を変更することに伴って共振特
性が変動し得る。また、試料の観察部位を変更するなど
して、試料とカンチレバーの相対位置関係が変化すると
き、これに伴う共振特性の変動等が生じることが考えら
れる。このため、上記共振特性の変動が想定される測定
条件の変更が行われるときは、発振回路の発振周波数を
設定し直す必要がある。
【0008】上記発振周波数の設定は、従来のキャパシ
タンスセンサーでは、検波回路の出力の大きさを測定し
つつ、発振回路の可変容量コンデサの容量を変化させて
行っている。可変容量コンデンサの容量は、それに設け
られたトリマーをドライバー等により手動調整して、変
化させている。すなわち、この発振周波数を設定する作
業は、トリマーの角度位置の操作量に対する応答(検波
回路の出力の大きさの変化)を最大とするように行われ
ている。従って、共振特性の局所的な変化に基づいて、
感度が向上する向きに、発振周波数を変化させることに
なる。
【0009】しかし、この作業においては、作業者が、
大局的な共振特性を把握することが困難である。このた
め、発振回路の発振周波数が、共振回路の共振周波数よ
りも、高いか低いかすら曖昧な状態で、作業が行われて
いる。このような作業は、幾度もの試行錯誤を繰り返す
ことが必要であり、面倒なものとなっている。
【0010】また、トリマー調整による可変容量コンデ
ンサの容量設定は、その分解能が低く、再現性に乏しい
という問題がある。さらに、トリマーの角度位置と、容
量との間の直線性が十分に確保されていないことが多
い。
【0011】本発明の第1の目的は、共振回路の共振特
性を作業者が把握することが容易な静電容量計測装置、
および、それを備えた走査型静電容量顕微鏡を提供する
ことにある。
【0012】本発明の第2の目的は、発振回路における
発振周波数の設定を支援するための支援機能を有する静
電容量計測機構、および、それを備えた走査型静電容量
顕微鏡を提供することにある。
【0013】本発明の第3の目的は、感度を設定する分
解能が高く、かつ、その再現性に優れた静電容量測定装
置、および、それを備えた走査型静電容量顕微鏡を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の第1の態様によれば、試料に対して
直流的に絶縁された状態で支持される探針と、上記探針
を、上記試料上を走査させるための移動機構と、上記探
針および試料の間に接続される検出部と、上記検出部の
応答の大きさを、上記移動機構の走査量と共に表示する
ための表示装置とを有し、上記検出部は、静電容量を測
定するための静電容量測定装置において、信号を生成す
るための信号生成部と、上記探針および試料の間の静電
容量が、その周波数特性に反映される共振回路と、上記
信号生成部により生成された信号が、上記共振回路を通
過する大きさを測定するための信号測定部とを有し、上
記信号測定部は、上記信号の大きさを、その信号の周波
数と共に表示することを特徴とする走査型静電容量顕微
鏡が提供される。
【0015】上記第2の目的を達成するために、本発明
の第2の態様によれば、試料に対して直流的に絶縁され
た状態で支持される探針と、上記探針を、上記試料上を
走査させるための移動機構と、高周波を発振するための
発振回路と、上記探針および試料の間の静電容量が、そ
の周波数特性に反映される共振回路と、上記発振回路で
発振され、上記共振回路を通過する高周波を検波するた
めの検波回路と、上記検波回路からの検波出力の大きさ
が、上記発振回路の発振周波数に対してプロットされた
グラフを作成するための情報処理装置とを有することを
特徴とする走査型静電容量顕微鏡が提供される。
【0016】上記第3の目的を達成するために、本発明
の第3の態様によれば、試料に対して直流的に絶縁され
た状態で支持される探針と、上記探針を、上記試料上を
走査させるための移動機構と、上記探針および試料の間
の被検容量を測定するための静電容量測定部とを有し、
上記静電容量測定部は、信号を生成するための信号生成
部と、上記被検容量が、その周波数特性に反映される共
振回路と、上記信号生成部により生成された信号が、上
記共振回路を通過する大きさを測定するための信号測定
部と、上記共振回路の周波数特性を計測するための計測
手段とを有し、上記共振回路は、その素子定数が制御さ
れたている素子、および、固定定数の素子を有して構成
される共振回路を有することを特徴とする走査型静電容
量顕微鏡が提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
の実施の形態について説明する。
【0018】先ず、図1から図4、および、図6から図
9を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明
する。
【0019】図1において、走査型静電容量顕微鏡10
00は、試料の状態を探査するための探査部500と、
探査部位を走査可能に試料を支持するための試料支持部
400と、静電容量を測定するための静電容量測定部2
00と、試料の平面形状を測定するための撓み検知部3
00と、上記各部を制御し、また、上記測定された結果
を処理するための情報処理装置100とを有して構成さ
れる。
【0020】上記探査部500は、探針520と、カン
チレバー501と、カンチレバーホルダー502とを有
して構成される。
【0021】上記カンチレバー501は、その先端付近
に、探針520として用いられる錘状の突起が形成され
る。カンチレバー501は、少なくともその表面が導電
性であって、かつ、少なくとも一部に反射面501aを
有して構成される。そして、導線によって静電容量測定
部200に電気的に接続されている。カンチレバー50
1は、例えば、上記探針520を有する形状の窒化シリ
コンで形成される。そして、その表面に、例えば、まず
ニッケルクロムが、その上に金がコートされる。
【0022】カンチレバーホルダー502は、上記カン
チレバー501を支持するためのものであり、絶縁体で
構成される。カンチレバーホルダー502が絶縁体で構
成されることにより、カンチレバーホルダー502とカ
ンチレバー501との間に生じる浮遊容量を低減するこ
とができる。カンチレバーホルダー502を構成するた
めの絶縁体としては、例えば、デルリン、セラミック等
が挙げられる。
【0023】上記試料支持部400は、試料ホルダー4
06と、ステージ407と、ステージ制御装置412と
を有して構成される。
【0024】上記試料ホルダー406は、試料5を、そ
れと導通する状態で支持するためのものであり、少なく
ともその表面が導電性に構成される。試料ホルダー40
6は、例えば、無垢の良導体で形成される。具体的に
は、アルミニウム、銅などの金属によって形成される。
試料ホルダー406への試料5の取り付けは、導電性ペ
ーストにより行われる。試料ホルダー406は、試料5
をカンチレバー501に対して走査させるためのステー
ジ407に取り付けられている。ステージ407は、微
動駆動手段と、粗動駆動手段とを有して構成される。上
記微動駆動手段は、例えば、チューブ型ピエゾ素子を用
いたチューブスキャナーを有して構成される。上記粗動
駆動手段は、ステージ全体を移動させるためのものであ
る。例えば、顕微鏡により試料表面を観察しながら、上
記粗動駆動機構を手動で操作することによって、試料の
計測部分を探針に対応するように、ステージ全体を移動
させることができる。
【0025】上記静電容量測定部200は、発振部21
0と、共振部204と、測定部211とを有する。
【0026】上記発振部210は、高周波信号を、その
発振周波数を変更可能に発振するためのものである。こ
の発振周波数の変更幅は、上記共振部204の共振の鋭
さQに応じて設定される。例えば、上記共振特性の半値
全幅程度に選ぶことができる。より具体的には、例え
ば、発振周波数の中心値を1GHzとし、その変更幅を
10%とすることができる。すなわち、上記発振部21
0は、0.9〜1.1GHzの高周波を発振可能とする
ように構成される。
【0027】上記共振部204は、被検容量が共振特性
に反映される共振回路を有して構成される。そして、被
検容量の変化によって共振特性(共振の周波数特性)が
変化することを用いて、共振特性の変化から逆に被検容
量の変化を測定するためのものである。共振部204
は、上記共振回路に被検容量を反映させるための端子を
有する。この端子は、上記カンチレバー501に接続さ
れ、カンチレバー501と試料ホルダー406との間の
静電容量が、共振特性に反映される。ここで、カンチレ
バー501および試料ホルダー406は、導体であるか
ら、上記静電容量は、探針520と試料5との間の被検
容量となる。
【0028】上記測定部211は、上記共振部204に
おいて共振する高周波の強度を測定するためのものであ
る。そして、これと、共振部204に入力された高周波
の強度とから、その周波数における共振の程度が求めら
れる。
【0029】このような静電容量測定部200が構成さ
れることにより、被検容量の変化は、上記共振の程度の
変化として測定される。
【0030】ここで、被検容量の変化は、微小量である
ため、これをノイズから区別して測定するために、その
測定には、ロックインアンプが用いられる。すなわち、
上記試料5に印可されるバイアス電圧を参照信号により
変調し、この参照信号に同期して変化する成分を抽出し
て測定する。参照信号の周波数は、例えば、10〜10
0kHzのいずれかの周波数とすることができる。
【0031】上記撓み検出部300は、光源308と、
光位置検出器309とを有する。撓み検出部300は、
光てこ法を用いてカンチレバーの撓みを検出するための
ものである。すなわち、光源308から射出されて、カ
ンチレバー501の反射面501aで反射される光線の
位置を、光位置検出器309によって検出する。上記光
源308としては、例えば、半導体レーザーが、上記光
位置検出器309は、例えば、2分割光検出器を用いて
構成することができる。
【0032】次に、図2および図3を参照して、本走査
型静電顕微鏡1000における、静電容量を測定する作
用について説明する。
【0033】先ず、図2を参照して、本走査型静電顕微
鏡1000における静電容量測定部200の構成例につ
いて詳細に説明する。
【0034】図2において、発振部210で発振された
高周波は、共振部204を経て、測定部211に送られ
る。測定部211において、検波回路211cで高周波
の振幅がピーク検波され、その大きさが、強度測定器2
11mで測定される。
【0035】なお、発振部210は、発振回路を備えて
いる。この発振部は、発振周波数を選択するための可変
定数の素子が組み込まれており、上記可変定数の素子と
しては、例えば、可変コンダクタンス素子、可変インダ
クタンス素子を用いることができる。
【0036】上記可変コンダクタンス素子としては、例
えば、可変容量ダイオード(バリキャップダイオー
ド)、導体板相互の相対位置関係を変更可能なコンデン
サ、導体板間に変位可能な誘電体が介在するコンデンサ
等を用いることができる。
【0037】上記可変インダクタンス素子としては、例
えば、コアが挿入される深さを変更可能な有芯コイル等
を用いることができる。
【0038】上記可変定数の素子の操作量(例えば、可
変容量ダイオードに印可される逆バイアス電圧)と、発
振回路210cにおいて発振される発振周波数との関係
を予め校正しておくことにより、周波数設定の精度を向
上させることができる。この校正は、上記操作量を変更
しつつ、スペクトラムアナライザーによって発振周波数
を観測すること等によって行うことができる。
【0039】共振部204は、例えば、204cに示さ
れるような共振回路を有して構成される。被検容量CT
(Tip-sample Capacitance)の変化は、共振回路204
cの共振特性の変化に反映される。
【0040】測定部211は、例えば、211cに示さ
れるような検波回路、および、検波回路により検波され
た出力の強度(例えば、変調周波数での交流電圧振幅)
を測定するための強度測定器211mを有して構成され
る。
【0041】次に、図2および図3を参照して、図2に
構成を示した静電容量測定部200の動作について詳細
に説明する。
【0042】図3は、共振回路204cの共振特性を示
すグラフであって、横軸に周波数、縦軸にそれぞれの周
波数における信号強度を示す。これは、発振部210に
よって発振される高周波に対する、それぞれの周波数に
おける検波回路211cの振幅に相当する。ここで、発
振部210によって発振される高周波の振幅が、周波数
に依存して変化する場合には、高周波の振幅に対する信
号の強度、すなわち、通過率を用いる。
【0043】すなわち、検波回路211cに伝わる高周
波の振幅は、高周波の周波数が共振回路204cの共振
周波数ωrに一致したときに最大となる。また、高周波
の周波数が共振周波数ωrからずれるに従って小さくな
る。例えば、高周波の発振周波数がωoであるとき、図
3における共振特性は、発振周波数ωoにおいて右下が
りの傾きを有する。
【0044】次に、被検容量CTが増加した場合につい
て説明する。共振回路204cにおける被検容量CT
増加に伴い、共振周波数および共振特性のカーブが左
(低周波)側にシフトし、破線に示すような共振特性と
なる。上記のように発振周波数がωOであるとき、強度
測定器211mで測定される検波信号の大きさは、小さ
くなる。
【0045】一方、発振周波数が、共振周波数ωrより
も小さい(図中左側の)ωO’である場合は、被検容量
Tの増加に伴って、検波出力の振幅が逆に大きくな
る。
【0046】また、被検容量CTの変化を検出する感度
は、共振特性のカーブの傾きの絶対値に依存し、この傾
きの絶対値が急なところほど高くなる。そして、共振特
性のカーブの傾きの絶対値が極大のとき、この感度は極
大となり、かつ、感度の周波数依存性は極小となる。
【0047】従って、上記共振特性のカーブの傾きの絶
対値が極大となる周波数において測定を行うことが、被
検容量CTを精度良く測定するために効果的である。
【0048】次に、図1および図9を参照して、本実施
の形態における走査型静電容量顕微鏡1000の共振特
性計測機能について説明する。
【0049】本共振特性計測機能は、上述した情報処理
装置100によって実現される。
【0050】すなわち、本実施の形態における走査型静
電容量顕微鏡1000では、情報処理装置100は、試
料5の走査に先だって、試料5と探針520との相対位
置関係を固定した状態で、上記発振部210が発振する
周波数を掃引させる。そして、上記掃引された各周波数
における上記測定部211において測定される信号強度
を取得し、各周波数ごとに格納する。
【0051】次に、上記格納されている信号強度を、そ
の周波数ごとにプロットし、図3に示すような信号強度
の周波数依存性を表すグラフを作成する。すなわち、こ
のグラフは、共振部204について計測された共振特性
を示す。上記作成したグラフを、情報処理装置100に
組み込まれた表示部によって表示する。上記共振特性を
示すグラフを表示することによって、作業者が、共振部
204の共振特性を容易に把握することができるように
なる。
【0052】また、情報処理装置100は、共振特性の
カーブに対応して発振周波数を選択することを支援する
ことができる。すなわち、この支援のために、情報処理
装置100は、格納されている信号強度、および、その
周波数の情報に基づいて、周波数変化Δωに対する信号
強度の変化ΔMの比(ΔM/Δω)を、各周波数ごとに
求める。そして、上記比の値の絶対値|ΔM/Δω|が
最大になる点を示す表示を上記表示部によって行う。
【0053】これによって、作業者に、測定を、高感度
かつ安定して行うために選択すべき発振周波数を認知さ
せることができる。このとき、上記図3に示すような、
共振特性を示すグラフと共に表示することによって、こ
の周波数を選択することの妥当性が把握しやすい状態で
表示することができる。
【0054】なお、上記比の値の絶対値|ΔM/Δω|
が最大となる周波数を、情報処理装置100が、発振周
波数として選択し、この選択の可否を確認することを促
す表示を行い、情報処理装置100に備えられている入
力手段により、可否を示す指示を受け付けてもよい。こ
れによって、作業者の作業量を減らし、また、発振周波
数を設定する際のミスを防止することができる。
【0055】次に、図1、図4、図6、および、図7を
参照して、上述のように構成される走査型静電容量顕微
鏡1000を用いた測定について説明する。この説明で
は、試料5として、表面が酸化膜で覆われているシリコ
ン基板が用いられる場合について説明する。
【0056】先ず、図1を参照して、測定のためのセッ
トアップについて説明する。
【0057】先ず、試料5のシリコン基板の裏面(測定
しようとする面の反対側)に、アルミニウムの電極を予
め形成しておく。
【0058】試料5を、導電性ペーストによって試料ホ
ルダー406に取り付ける。この状態で、予め定められ
た電圧だけ、直流バイアスされ、かつ、変調信号を、発
振部120により試料ホルダー406を介して試料5に
印加する。一方、カンチレバー501は、アース電位に
接続する。
【0059】このように、試料5に電圧を印可すると、
試料5の内部に形成される空乏層の厚みが変化し、この
変化に伴って、探針520と試料5との間の静電容量が
変化する。この静電容量の変化は、上記変調信号の周波
数(モジュレーション周波数)に追従して生じる。
【0060】上記静電容量変化を、共振部204および
測定部211により測定する。測定部211が、ロック
インアンプを有して構成されることにより、上記参照信
号に追従して変化する変化分が抽出されて測定される。
測定された信号の大きさは、情報処理装置100に送ら
れる。
【0061】次に、図4、および、図6を参照して、試
料表面を走査するための初期設定について説明する。
【0062】上述のようにして、探針520(図1参
照)と試料5(図1参照)との間の静電容量の変化が測
定されている状態で、先ず、共振特性の計測を行い、次
に、発振周波数の設定を行う。
【0063】先ず、図4を参照して、共振特性の計測に
ついて説明する。
【0064】図4を参照して、情報処理装置100と、
静電容量測定部200との間の情報、および信号の送受
について説明する。
【0065】先ず、情報処理装置100が、発振周波数
ωiを、静電容量測定部200の発振部210に指示す
る。
【0066】静電容量測定部200において、発振部2
10は、上記指示された周波数ωで発振する。そし
て、周波数ωの高周波を、共振部204に送る。測定
部211は、共振部204を経て到来した高周波の強度
mを測定する。そして、この測定値mを情報処理装置1
00に送る。情報処理装置100では、静電容量測定部
200から送られる強度mを、上記指定した周波数ωi
における信号強度miとして蓄積する。
【0067】上記のようにして、静電容量測定部200
における発振周波数ωi、および、それに対応する信号
強度miをモニターしている状態で、情報処理装置10
0は、指定する周波数ωiを逐次変更し、予め定められ
た範囲の周波数ωS〜ωEについて、スイープ(掃引)す
る。そして、スイープすべき周波数範囲の信号強度が取
得されたら、これら、周波数ωi、信号強度mi(i=
S、…、E)の情報に基づいて共振特性を示すグラフを
作成する。
【0068】情報処理装置100は、図6に示すように
作成したグラフを表示装置(図示せず)によって表示さ
せる。そして、周波数を指定する指示を入力装置(図示
せず)により受け付ける。
【0069】次に、図1を参照して、試料5の表面の走
査について説明する。
【0070】ステージ制御装置412により、ステージ
407の位置を制御して、試料5をカンチレバー501
に対して走査させる。走査は、試料5の表面に沿って行
われる。
【0071】ステージ407の高さ方向については、ス
テージ制御装置412が、撓み検知部300の検知信号
に基づいて、カンチレバー501の撓みが一定になるよ
うに制御を行う。この高さ方向の制御は、例えば、ステ
ージ制御装置412が、ステージ407の高さを、撓み
検知部300の検知信号に対して帰還制御することがで
きる。このとき、ステージ407の高さ方向の移動量
は、試料5の表面形状の情報として、静電容量の情報と
共に、情報処理装置100に送られる。
【0072】このようにして、予め定められた走査領域
について、試料5に走査が行われ、その各位置における
表面形状の情報、および、静電容量が、その位置ごと
に、上記情報処理装置100に格納される。上記走査領
域を設定する指示は、例えば、図10のイメージ範囲指
定領域730に対する操作として受け付けることができ
る。このインタフェースについては後述する。
【0073】そして、情報処理装置100は、上記表面
形状の情報、および、静電容量の情報を、イメージング
して、各情報が示す試料5の状態の分布図を作成し、こ
れを表示する。
【0074】次に、図6、図7および図10を参照し
て、上記のようにして行われる測定における、情報処理
装置100の処理例を、ユーザインタフェース処理を中
心に説明する。
【0075】情報処理装置100は、ウィンドウ形式の
ユーザインタフェースシステムを備え、ウインドウ内の
表示によりユーザに情報を与え、また、アイコン(ウイ
ンドウ内のボタン状に表示される指示領域(クリッカブ
ルボタン))をポインタで指定することにより、指示を
受ける機能を有する。
【0076】先ず、図10を参照して、ベース画面につ
いて説明する。ベース画面は、測定のメニューを選択す
るためのものである。図10において、ベース画面70
0には、イメージングにおける高周波の周波数を指定す
る入力を受け付けるための周波数指定領域710と、共
振特性を計測する指示を受け付けるための共振特性計測
領域指定領域720と、イメージングを行う際の、ステ
ージ407(図1参照)を走査する範囲を指定するため
のイメージング範囲指定領域730と、オフライン解析
ボタン741と、終了ボタン751と、イメージングボ
タン780とが表示される。
【0077】上記イメージング周波数指定領域710に
は、イメージング周波数を作業者が入力することを指示
するためのボタン711と、周波数を入力するための領
域713が表示される。
【0078】上記共振特性計測領域720には、共振特
性計測機能を起動させるためのボタン721と、共振特
性を計測する周波数範囲を指定するための領域723が
表示される。
【0079】上記イメージング範囲指定領域730に
は、イメージング範囲指定領域機能を起動させるための
ボタン731と、走査領域を表示するため、および、走
査領域を指示する走査を受け付けるための領域732、
733が表示される。イメージング範囲指定領域730
において、例えば、イメージングを行う範囲を、ステー
ジ407(図1参照)が移動する2つの方向における座
標によって指定する表示を行うことができる。領域73
2は、X軸方向の始点の座標(Xstart)、および、終
点の座標(Xend)を指定するためのユーザインタフェ
ース表示である。同様に領域733は、Y軸方法につい
て、始点および終点の座標を指定するためのユーザイン
タフェース表示である。
【0080】上記ボタン741は、既に、情報処理装置
100(図1参照)に格納されている情報について、表
示、解析等を行うためのユーザインタフェース表示であ
る。
【0081】上記ボタン751は、本測定プログラムを
終了させる指示を受け付けるためのものである。
【0082】上記イメージングボタン780は、試料の
走査、および、走査によって得られた情報を画像化(イ
メージング)を開始する指示を受け付けるためのもので
ある。このボタン780が指定されたとき、その状態で
表示されている条件で、測定を開始する。すなわち、静
電容量情報、表面形状情報を取得しつつ、試料5の走査
を行う。走査が終了したら、取得した情報を、空間分布
を整理してイメージングし、その結果を表示する。
【0083】以下に、図6および図7を参照して、上記
共振特性計測ボタン721によって、共振特性を計測す
ることが指示された場合について詳細に説明する。
【0084】図7において、上記ベース画面700(図
10参照)における共振特性計測ボタン721を指定す
るクリック操作を受け付けたとき(ステップS40
0)、共振特性の計測を支援を開始する。
【0085】先ず、図6に示すウィンドウ800を表示
する(ステップS410)。
【0086】図6において、ウインドウ800には、周
波数のスイープを開始させるためのスイープボタン81
0と、表示さている周波数を、イメージングを行うため
の周波数として入力することを指示するためのOKボタ
ン820と、共振特性を示すグラフを表示するための領
域860と、共振周波数、すなわち、共振特性のピーク
の周波数を表示するための領域830と、共振の鋭さQ
の値を表示するための領域840と、領域860に表示
されるグラフ上で指定されている周波数、ならびに、そ
の周波数における、検波信号の強度、および、共振特性
の傾きを表示するための領域850とが表示される。
【0087】上記ウインドウ800において、スイープ
ボタン810についてのクリック指示を受け付けたとき
(ステップS430)、発振部210(図1参照)に、
発振すべき周波数を示す命令を与える。
【0088】このステップS430において、発振部2
10に与える発振周波数の指示値を変化させることで発
振周波数のスイープを行う。
【0089】情報処理装置100は、測定部204の検
波回路でピーク検波される高周波の振幅を、上記発振周
波数の指示値に対応させてプロットする。そして、プロ
ットされたグラフを、上記ウィンドウ800の領域86
0に表示する(ステップS440)。さらに、このグラ
フのピーク周波数を領域830に、Q値を領域840に
それぞれ表示する(ステップS450)。
【0090】そして、ステップS460において、領域
860に表示しているグラフ上に、ポインタ880が置
かれた状態で、クリックされ、その点を指定する操作を
受け付けたとき、当該指定されている点における、周波
数、検波信号の振幅電圧、共振特性の傾きを、領域85
0に表示する。
【0091】指定される点の変更は、グラフ上の他の点
にポインタ880が置かれた状態でクリックされること
により受け付け、このクリックされたことを契機とし
て、上記領域850に表示する情報を更新する。
【0092】次に、OKボタン820を指定する操作を
受け付ける(ステップS470)。
【0093】そして、上記領域850に表示している周
波数を、イメージングのための発振周波数として格納す
る(ステップS480)。周波数を格納したら、ウイン
ドウ800を閉じ、イメージングを行う(ステップS4
90)。
【0094】次に、図8、および、図9を参照して、本
発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形
態において、上記試料5に印可されるバイアス電圧Vの
変化と、それに伴う探針−試料間の静電容量Cの変化と
の関係(dC/dV)が測定される。
【0095】なお、本実施の形態における画面表示の基
本構成、および、プロセスの基本的な手順は、図6およ
び図7を参照して上述した、画面表示および、手順とそ
れぞれ、同様であるので、ここでは、相違点を中心にし
て説明する。
【0096】先ず、図8および9を参照して、作業者の
操作手順を中心に説明する。
【0097】ベース画面から、共振特性測定を指示する
ためのアイコンがクリックされることを契機に、共振特
性の計測機能が起動される(ステップS500)。
【0098】共振特性の計測を支援するためのウインド
ウ900(図8参照)を表示する(ステップS51
0)。
【0099】ウインドウ900のスイープボタン910
に対するクリック操作を受け付け(ステップS52
0)、情報処理装置100は、静電容量測定部200に
おける発振部210に指示を与え、試料5に印可するバ
イアス電圧を、参照信号の周波数で振幅変調する。ま
た、予め定められた範囲(例えば、図10における領域
723で指示された周波数範囲)において発振周波数を
スイープさせる(ステップS530)。
【0100】逆バイアス電圧を振幅変調する参照信号の
周波数は、例えば、50kHzの変調周波数とすること
ができる。
【0101】また、共振部204を経て測定部211に
到達した信号は、上記バイアス電圧の変調に追従する変
化成分(dC/dV )、すなわち、上記バイアス電圧
の変調幅(dV)に対する、試料−探針間の静電容量の
変化(dC)が、ロックインアンプ211Lによって抽
出される。そして、抽出された変化成分が、情報処理装
置100に送られる。
【0102】情報処理装置100は、各発振周波数にお
ける上記dC/dVをプロットする(ステップS54
0)。そして、プロットしたグラフを、ウインドウ90
0における領域960に表示する。このグラフ表示は、
周波数の掃引と共に、逐次、表示点を加えてもよいし、
周波数掃引後、まとめて、曲線を描画してもよい。
【0103】また、このようにして求めた各周波数にお
けるdC/dVの、最大値および最大値を与える周波
数、ならびに、最小値および最小値を与える周波数を求
め、これらを領域930に表示する。また、領域940
には、変調周波数を表示する。
【0104】グラフ上にポインタを表示し、そのポイン
タが指定するグラフ上の位置に対応して、選択された周
波数、および、その周波数におけるdC/dVの値を、
領域950に表示する(S550)。ポインタを移動す
る指示を受け付けたとき、そのポインタ位置における周
波数、dC/dVの値に表示を更新する。(ステップS
560) 以下、OKボタン920が、指定される指示を受け付け
た以降の処理は、上述した図7におけるプロセスと同様
であるので、詳細な説明は省略する。
【0105】次に、図5を参照して、本発明の第3の実
施の形態について説明する。
【0106】本実施の形態における走査型静電容量顕微
鏡の基本的な構成は、上述した第2の実施の実施の形態
における走査型静電容量顕微鏡と同様であり、情報処理
装置が行う処理において異なる。従って、ここでは、相
違点を中心に説明する。
【0107】本実施の形態における走査型静電容量顕微
鏡は、試料の表面を走査する際の構成は、上記第2の実
施の形態における静電容量顕微鏡と同様であり、図1に
示すように構成される。また、この状態における動作も
同様である。
【0108】本実施の形態における走査型静電容量顕微
鏡は、共振特性の計測において、共振部204の共振特
性に摂動を与えて、この摂動に対する応答によって各周
波数における微分共振特性を計測する。
【0109】図5を参照して、共振特性の測定におけ
る、静電容量測定部200および情報処理装置100の
間のデータおよび信号の流れについて説明する。
【0110】先ず、静電容量測定部200の構成につい
て相違点を中心に説明する。
【0111】共振部204は、共振回路204cには、
可変容量コンデンサが、被検容量に並列に可変容量器が
接続される。従って、静電容量測定部200によって測
定された信号の大きさは、被検容量CTと、この可変容
量器の容量CMとの和である、CT+CMに対応する量と
なる。
【0112】そして、共振部204には、上記可変容量
コンデンサの容量CMを変調するための容量制御部20
4vが備えられる。
【0113】また、測定部211は、検波回路211c
と、その検波出力を測定するためのロックインアンプ2
11Lとを有して構成される。
【0114】次に、本実施の形態における、微分共振特
性を計測するための動作について説明する。
【0115】情報処理装置100から、発振周波数を指
定する指示(D100)が、発振部210に与えられ
る。
【0116】発振部210は、予め定められた周波数
(例えば、50kHz)の参照信号、および、指示D1
00により指定された周波数の高周波を共振部204に
送る。
【0117】上記参照信号は、容量制御部204vに送
られ、共振回路204Cの共振特性に摂動を与える。こ
の状態で、上記高周波信号が、共振回路204cを経
て、測定部211に送られる。
【0118】測定部211では、共振回路204を経て
与えられる高周波信号を、検波回路211cによって検
波する。そして、検波された信号の振幅を、ロックイン
アンプ211Lで測定する。このとき、上記発振部21
0で生成された参照信号に追従して変化する成分が抽出
される。
【0119】このようにして、上記共振回路の共振特性
の摂動に対する、応答の変化が測定される。これは、各
発振周波数(高周波信号の搬送波周波数)における、微
分共振特性に対応する。
【0120】このようにして、微分共振特性を測定する
ことによって、より直接的に感度を測定することができ
る。
【0121】
【発明の効果】本発明によれば、共振回路の共振特性を
計測し、これをグラフとして表示することが可能にな
る。このため、共振回路の共振特性を作業者が目視で把
握することが容易になる。
【0122】また、上記計測した共振特性における予め
定義された点、すなわち、感度が極大となる点を候補と
して表示することができる。これによって、発振周波数
の設定を支援することができる。
【0123】さらに、共振回路における回路定数を、電
気的に変更し、かつ、その指示をソフトウエアによって
おこなうことができる。これによって、静電容量測定装
置における、感度を設定する分解能が高く、かつ、その
再現性に優れたものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の走査型静電容量顕微鏡の構成を示す
ブロック図である。
【図2】 静電容量測定部における回路例を示す回路図
である。
【図3】 共振部の共振特性と、発振部の発振周波数と
の関係を示すグラフである。
【図4】 第1の実施の形態における共振特性計測のた
めのデータ、信号の流れを示す機能チャートである。
【図5】 第2の実施の形態における共振特性計測のた
めのデータ、信号の流れを示す機能チャートである。
【図6】 第1の実施の形態における共振特性計測を支
援するための画面表示例を示す説明図である。
【図7】 第1の実施の形態における共振特性計測のプ
ロセスを中心とするフローチャートである。
【図8】 第2の実施の形態における共振特性計測を支
援するための画面表示例を示す説明図である。
【図9】 第2の実施の形態における共振特性計測のプ
ロセスを中心とするフローチャートである。
【図10】 走査型静電容量顕微鏡の操作を支援するた
めの画面表示例を示す説明図である。
【符号の説明】
5…試料、100…情報処理装置、200…静電容量測
定部、204…共振部、204c…共振回路、204v
…容量制御部、210…発振部、210c…発振回路、
211…測定部、211c…検波回路、211L…ロッ
クインアンプ、211m…強度測定回路、300…撓み
検知部、308…光源、309…光位置検出器、400
…試料支持部、406…試料ホルダー、407…ステー
ジ、412…ステージ制御装置、500…探査部、50
1…カンチレバー、501a…反射面、502…カンチ
レバーホルダー、520…探針。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料に対して直流的に絶縁された状態で支
    持される探針と、 上記探針を、上記試料上を走査させるための移動機構
    と、 高周波を発振するための発振回路と、 上記探針および試料の間の静電容量が、その周波数特性
    に反映される共振回路と、 上記発振回路で発振され、上記共振回路を通過する高周
    波を検波するための検波回路と、 上記検波回路からの検波出力の大きさが、上記発振回路
    の発振周波数に対してプロットされたグラフを作成する
    ための情報処理装置とを有することを特徴とする走査型
    静電容量顕微鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の走査型静電容量顕微鏡に
    おいて、 上記情報処理装置は、 上記作成したグラフを表示するための表示部と、 上記表示部において表示されるグラフ上のいずれかの周
    波数を指定する指示を受け付けるための入力部とを有
    し、 上記受け付けた周波数の高周波を発振する指示を、上記
    発振回路に与えることを特徴とする走査型静電容量顕微
    鏡。
  3. 【請求項3】試料に対して直流的に絶縁された状態で支
    持される探針と、 上記探針を、上記試料上を走査させるための移動機構
    と、 上記探針および試料の間の被検容量を測定するための静
    電容量測定部とを有し、 上記静電容量測定部は、 信号を生成するための信号生成部と、 上記被検容量が、その周波数特性に反映される共振回路
    と、 上記信号生成部により生成された信号が、上記共振回路
    を通過する大きさを測定するための信号測定部と、 上記共振回路の周波数特性を計測するための計測手段と
    を有することを特徴とする走査型静電容量顕微鏡。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の走査型静電容量顕微鏡に
    おいて、 上記計測手段は、上記共振回路を通過する信号の大きさ
    の、上記信号生成部に生成される信号の周波数変化に対
    する応答を測定することを特徴とする走査型静電容量顕
    微鏡。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の走査型静電容量顕微鏡に
    おいて、 上記共振回路の周波数特性の計測は、 上記探針を、上記試料上を走査させるに先だって行われ
    ることを特徴とする走査型静電容量顕微鏡。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の走査型静電容量顕微鏡に
    おいて、 上記共振回路の周波数特性の計測は、 上記探針が、上記試料上を走査されている状態で行われ
    ることを特徴とする走査型静電容量顕微鏡。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の走査型静電容量顕微鏡に
    おいて、 上記共振回路は、 その素子定数が制御されている素子、および、固定定数
    の素子を有して構成されることを特徴とする静電容量測
    定装置。
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