JPH10291520A - 薬液容器 - Google Patents

薬液容器

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JPH10291520A
JPH10291520A JP10190897A JP10190897A JPH10291520A JP H10291520 A JPH10291520 A JP H10291520A JP 10190897 A JP10190897 A JP 10190897A JP 10190897 A JP10190897 A JP 10190897A JP H10291520 A JPH10291520 A JP H10291520A
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JP
Japan
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container
pfa
terminal
fep
tetrafluoroethylene
Prior art date
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Pending
Application number
JP10190897A
Other languages
English (en)
Inventor
Kozo Asano
興三 浅野
Hideo Kaneko
秀雄 金子
Yasuyuki Yamaguchi
安行 山口
Ken Okanishi
謙 岡西
Minoru Yoshida
稔 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体製造用の薬液容器として好適なフッ素
樹脂製の容器を提供する。 【解決手段】 容器壁が、分子末端の不安定基を安定化
したPFAもしくはFEPの単一層、または該末端安定
化PFAもしくはFEPの層を最内層とする複層からな
る薬液容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高純度の薬液の保
管、輸送に適したフッ素樹脂製の薬液容器に関する。特
に半導体製造用に使用される薬液の保管輸送用に好適で
あり、かつ大型化が可能な薬液容器に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素樹脂は耐薬品性に優れており、従
来より各種の薬液の保管、輸送用の薬液容器として使用
されている。
【0003】これらのうち半導体製造用に用いられる薬
液、たとえば界面活性剤、強酸(フッ酸など)、強アル
カリなどについては、デバイスの高集積化に伴い高純度
化の要求が強まっており、薬液製造工程での汚染(陰イ
オン、金属不純物、微粒子などの混入)を可能な限り少
なくすることが求められている。たとえば、金属不純物
の許容混入単位がppbからpptへ、微粒子の許容粒
子径が0.2μmから0.1μmへと厳しくなって来て
おり、この高純度化の要求はさらに高くなると予想され
る。
【0004】しかし、薬液の製造過程でいかに高純度と
しても、製造された薬液を容器に入れ保管、輸送してい
る間に汚染が生じてしまっては、すべて無駄になる。
【0005】こうした半導体製造用の薬液容器には、つ
ぎの要件が求められている。
【0006】(1)材質面:強酸、強アルカリ、界面
活性剤などの各種の薬液に対して幅広く耐薬品性をも
ち、経時劣化がないこと。
【0007】容器自体から(金属)不純物、陰イオン
などが溶出しないこと。
【0008】(2)製造面:製造段階で汚染物質が付着
しないこと。
【0009】(3)形状面:容器の内面が平滑で微粒子
などが付着しないこと。
【0010】こうした要求に対し、現在、材質面からは
フッ素樹脂(PFA、FEP、ETFE、EPEなど)
およびポリエチレンが使用されている。また製造面から
はブロー成形法、回転成形(ロト・モールディング)
法、溶接ライニング法が採用されている。
【0011】ポリエチレン製の薬液容器が価格、成形の
しやすさなどの点から最も広く使用されているが、耐環
境性に劣り(たとえば界面活性剤などの一部の薬液に対
する耐薬品性に劣る点、耐候性に劣り経時劣化を生ずる
点、環境応力割れを起こす点など)、ポリエチレン製造
時に使用する触媒が原因とされるシリカ(Si)の溶出
が生ずる点、前記経時劣化を防止するために配合する添
加剤の溶出が生ずる点などの問題点が指摘されている。
【0012】これらの問題点を解消するため、PFA、
FEP、ETFE、EPEなどのフッ素樹脂を材料とす
る薬液容器も提案されている。フッ素樹脂を用いると、
確かに耐薬品性や経時劣化は改善されるが、成形加工時
に樹脂の分解によるフッ素イオンの発生や、薬液へのフ
ッ素イオンの溶出などの問題が残る。
【0013】フッ素樹脂、特に溶融成形可能なフッ素樹
脂であるテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)共重合体(PFA)やテトラフル
オロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(F
EP)などには、その重合の際に使用する重合開始剤
(APS、KPSなど)に由来する−COOHや分子量
調整剤(低級アルコールなど)に由来する−CH2OH
や−COOCH3などの末端基が残存している。
【0014】これらの末端基は熱的に不安定であり溶融
成形時に熱分解して−COFを生成する。さらにこの−
COFが加水分解し、フッ素イオンなどを溶出する原因
にもなる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種の薬液
に対して耐薬品性に優れ、経時劣化を生じず、しかも不
純物の溶出を抑え、内面の平滑化を高度に達成しうる薬
液容器を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、分子
末端の不安定基を安定化したPFAまたはFEPの単一
層よりなる薬液容器に関する。
【0017】また、該PFAまたはFEPの層を最内層
とする複層化された容器壁を有する薬液容器に関する。
【0018】これらの薬液容器は半導体製造用の薬液の
保管や輸送用の容器として最適である。
【0019】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)本発明の薬液容器の実施の形態の1つ
は、末端安定化されたPFAまたはFEPの単一層を容
器壁とする容器である。
【0020】本発明で用いるPFAまたはFEPは、テ
トラフルオロエチレン(TFE)と式(I): CF2=CF−Rf (I) (式中、Rfは−OR1 f(R1 fは炭素数1〜5のパーフ
ルオロアルキル基)または−CF3)で示される単量体
との共重合体であり、分子末端の不安定基が安定化され
たものである。式(I)の単量体のRfが−ORf 1のと
き、すなわちパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)
のときえられる共重合体がPFAであり、Rfが−CF3
のとき、すなわちヘキサフルオロプロピレン(HFP)
のときえられる共重合体がFEPである。PFAのばあ
いTFE/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の
比率はモル比で99.7/0.3〜85/15、好まし
くは99/1〜95/5であり、FEPのばあいTFE
/HFPはモル比で99.7/0.3〜85/15、好
ましくは95/5〜90/10である。
【0021】これらのうち、耐環境性(特に機械的強
度)の点からPFAが好ましい。
【0022】PFAまたはFEPは前記のとおり、その
分子末端に−COF、−COOH、−CH2OH、−C
OOCH3などの不安定基を不可避的に有しているが、
これらの不安定基をフッ素化し、さらに要すればアンモ
ニアガスなどで処理することにより−CF3、−CON
2などの安定な基に変化させ、本発明で使用する末端
安定化PFAまたはFEPがえられる。末端安定化する
方法としては、たとえば特開昭60−240713号、
特開昭61−98709号、特開昭62−104822
号、特開平3−250008号、特開平4−20507
号、特開平6−128335号、特開平8−28333
8号公報などに記載されている公知の方法が採用でき
る。たとえば、PFAやFEPをフッ素ガスに接触させ
たのちアンモニアガスに再度接触させることにより末端
不安定基を安定な−CONH2に変換する方法(特開平
4−20507号公報)などがあげられる。
【0023】末端安定化されたPFAまたはFEPは、
通常、樹脂の炭素数106個あたり−COFと−COO
Hと−CH2OHとをそれらの合計が50個以下、好ま
しくは30個以下しか含んでいない。
【0024】このような末端安定化されたPFAまたは
FEPは溶融成形可能であり、ブロー成形法、回転成形
法、溶接ライニング法などにより、所定の薬液容器に成
形できる。
【0025】本発明の容器を特に半導体製造用の薬液容
器として用いるばあいは、上記の成形法のうちブロー成
形法を用いることが、平滑な内表面をえやすい、成形コ
ストが安いなどの点で有利である。ブロー成形法として
は従来のブロー成形法を採用することができる。
【0026】なお、他の成形法、たとえば回転成形法、
溶接ライニング法なども、従来の方法を転用すればよ
い。
【0027】つぎに実施の形態1の薬液容器の形状や寸
法について説明する。
【0028】形状は球状または円筒状が一般的である
が、これらに限られない。
【0029】寸法としては、通常0.1〜1000リッ
トル用のものが製造でき、容器壁の厚さは約0.1〜5
mm、好ましくは1〜3mm程度である。
【0030】本発明の薬液容器は各種の薬液に対して使
用できる。代表的な薬液としては、たとえば半導体製造
用として硫酸、塩酸、アンモニア水、過酸化水素水、フ
ッ酸、フッ化アンモニウム、界面活性剤入りバッファー
ドフッ酸、リン酸、硝酸、酢酸、イソプロピルアルコー
ル、酢酸n−ブチル、モノエタノールアミンなどがあげ
られる。その他、医薬品中間体や血液の保管輸送用の容
器としても有用である。
【0031】このようにして製造される本発明の薬液容
器は、そのままで各種の薬液容器として使用できるが、
たとえば半導体製造用の薬液容器として使用するばあ
い、多くのばあいコンテナと称される別の外装容器に入
れて使用される。コンテナは内部の容器の補強や運搬を
目的とするものであり、金属製、FRP製、ポリプロピ
レン製などのものが知られている。
【0032】(実施の形態2)本発明における実施の形
態2は、薬液容器の容器壁が2層以上に複層化されてお
り、その最内層が前記末端安定化されたPFAまたはF
EPで作製されている薬液容器に関する。
【0033】この実施の形態に用いる末端安定化された
PFAまたはFEPは実施の形態1と同じである。
【0034】最内層以外の層の材料は、最内層の材料と
同じであっても異なっていてもよい。異種の材料として
は、たとえば末端安定化前のPFAやFEP;これらに
フィラーを配合して補強した樹脂;反応性基を有するP
FAやFEP;ETFEやECTFE、PVdFなどの
その他公知のフッ素樹脂;FRPなどがあげられる。特
にブロー成形においては、パリソンの上下のロス部分を
再粉砕し外層の材料として用いると、さらに経済的に有
利である。
【0035】複層構造は最内層が末端安定化されたPF
AまたはFEPであれば、2層または3層以上の構造で
もよい。好ましい層構造としては、内面側から、末端安
定化PFA/末端安定化されていないPFA、末端安定
化PFA/末端安定化されていないFEP、末端安定化
PFA/ETFE、末端安定化PFA/PVdF、末端
安定化PFA/ECTFEなどの2層構造があげられる
が、これらのみに限られるものではない。
【0036】成形法は実施の形態1と同様の成形法が採
用できる。たとえばブロー成形法により複層化するに
は、共押出法でパリソンを押出し、ブロー成形を行なえ
ばよい。
【0037】実施の形態2における容器の形状は実施の
形態1と同様である。寸法については、複層化すること
により容器全体の強度、耐久性が向上するので、さらに
大型化、最内層の薄肉化が達成できる。複層化したばあ
い容器壁の厚さは、全体で約0.1〜10mm、通常1
〜5mm程度である。特に最内層のPFAまたはFEP
層の厚さは約0.05〜2mm、好ましくは約0.1〜
1mmとすることができ、低コストや軽量化も図れる。
【0038】実施の形態2の薬液容器も、実施の形態1
と同様の用途に使用でき、特に半導体製造用の薬液容器
として好適である。
【0039】
【発明の効果】本発明の薬液容器(実施の形態1)によ
れば、 強酸、強アルカリ、各種界面活性剤などに対する耐薬
品性に優れる、 金属やフッ素イオンなどの不純物の溶出が少ない、 耐候性、耐環境劣化性に優れ、経時劣化が少なく、長
期間使用できる、 容器内面が高度に平滑であり、微粒子などの付着、残
留がない(特にブロー成形法)、 成形が容易で低コストで製造できる(特にブロー成形
法)という利点があり、実施の形態2によれば、これら
の利点に加えて、 機械的強度が大きく、さらに耐久性が向上する、 軽量化が図れる、 比較的高価なPFAやFEPの使用量を減らすことが
でき、容器の低コスト化が図れる などの利点が奏される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 安行 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 岡西 謙 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 吉田 稔 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子末端の不安定基を安定化したテトラ
    フルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエー
    テル)共重合体またはテトラフルオロエチレン/ヘキサ
    フルオロプロピレン共重合体の単一層よりなる薬液容
    器。
  2. 【請求項2】 分子末端の不安定基を安定化したテトラ
    フルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエー
    テル)共重合体層またはテトラフルオロエチレン/ヘキ
    サフルオロプロピレン共重合体層を最内層とする複層化
    された容器壁を有する薬液容器。
  3. 【請求項3】 半導体製造用の薬液の容器として用いる
    請求項1または2記載の薬液容器。
JP10190897A 1997-04-18 1997-04-18 薬液容器 Pending JPH10291520A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006115728A (ja) * 2004-10-20 2006-05-11 Asahi Glass Co Ltd レシチン化スーパーオキシドディスムターゼ製品
WO2008001894A1 (fr) * 2006-06-30 2008-01-03 Daikin Industries, Ltd. Procédé de production de polymère contenant du fluor
WO2021182336A1 (ja) * 2020-03-10 2021-09-16 ダイキン工業株式会社 樹脂組成物、成形品及び成形品の製造方法

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