JPH10287712A - (メタ)アクリレート、重合体、フォトレジスト組成物およびそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
(メタ)アクリレート、重合体、フォトレジスト組成物およびそれを用いたパターン形成方法Info
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- JPH10287712A JPH10287712A JP9099064A JP9906497A JPH10287712A JP H10287712 A JPH10287712 A JP H10287712A JP 9099064 A JP9099064 A JP 9099064A JP 9906497 A JP9906497 A JP 9906497A JP H10287712 A JPH10287712 A JP H10287712A
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Abstract
く、且つエッチング耐性が向上した化学増幅型フォトレ
ジスト組成物を提供する。 【解決手段】 一般式 【化1】 (式中、R4、R6、R9は水素原子またはメチル基、
R5、R7は有橋環式炭化水素基を有する炭素数17〜2
3の2価の炭化水素基、R8は酸により分解する基、R
10は水素原子または炭素数1〜12の炭化水素基を表
す。x十y+z=1、xは0〜1、yは0〜1、zは0
〜0.9を表す。)で示され、重量平均分子量が100
0〜500000である重合体と光酸発生剤を含有する
フォトレジスト組成物。
Description
ート、重合体、フォトレジスト組成物およびパターン形
成方法に関する。さらに詳しくは、半導体素子の製造に
おけるフォトリソグラフィー工程において、特に波長が
220nm以下の光を露光光とするリソグラフィーに好
適なフォトレジスト組成物およびパターン形成方法に関
するものである。
ロンオーダーの微細加工を必要とする各種電子デバイス
製造の分野では、デバイスのより一層の高密度・高集積
化の要求が高まっている。そのため、微細パターン形成
のためのフォトリソグラフィー技術に対する要求がます
ます厳しくなっている。
て、レジストのパターン形成の際に使用される露光光を
短波長化する方法がある。256Mビット(加工寸法が
0.25μm以下)DRAMの量産プロセスには、i線
(波長=365nm)に代えて、より短波長のKrFエ
キシマレーザ(波長=248nm)を露光光源として利
用することが現在積極的に検討されている。
が0.18μm以下)を必要とする1Gビット以上の集
積度を持つDRAMの製造には、より短波長の光源が必
要とされており、特にArFエキシマレーザ(193n
m)を用いたフォトリソグラフィーの利用が最近提案さ
れている(ドナルド C.ホッファーら、ジャーナル・
オブ・フォトポリマー・サイエンス・アンド・テクノロ
ジー(Journal of Photopolymer Science and Technolog
y)、9巻(3号)、387〜397頁(1996
年))。
ラフィーに対応するレジストの開発が望まれている。こ
のArF露光用レジストは、レーザ発振の原料であるガ
スの寿命が短いことやレーザ装置自体が高価であること
等から、レーザのコストパフォーマンスの向上を満たす
ものである必要がある。
寸法の微細化に対応する高解像性に加え、高感度化ヘの
要求も高い。レジストの高感度化の方法としては、感光
剤である光酸発生剤を利用した化学増幅型レジストがよ
く知られており、代表的な例として特開平2−2766
0号公報には、トリフェニルスルホニウム・ヘキサフル
オロアーセナートとポリ(p−tert−ブトキシカル
ボニルオキシ−α−メチルスチレン)の組み合わせから
なるレジストが記載されている。化学増幅型レジストは
現在、KrFエキシマレーザ用レジストに広く用いられ
ている(例えば、ヒロシ イトー、C.グラントウイル
ソン、アメリカン・ケミカル・ソサイアティ・シンポジ
ウム・シリーズ242巻、11〜23頁(1984
年))。化学増幅型レジストの特徴は、含有成分である
光酸発生剤から光照射により発生したプロトン酸が、露
光後の加熱処理によりレジスト樹脂などと酸触媒反応を
起こすことである。このようにして、光反応効率(1光
子あたりの反応)が1未満の従来のレジストに比ベて飛
躍的な高感度化を達成している。現在では、開発される
レジストの大半が化学増幅型であり、露光光源の短波長
化に対応した高感度材料の開発には、化学増幅機構の採
用が必須となっている。
エキシマレーザに代表される220nm以下の短波長光
を用いたリソグラフィーにおいては、微細パターンを形
成するための化学増幅型フォトレジストの樹脂成分に対
して、従来の材料では満足できない新たな特性、すなわ
ち220nm以下の露光光に対する高透明性とドライエ
ッチング耐性が必要とされている。
m)、KrFエキシマレーザ(248nm)を用いる従
来のリソグラフィーにおいては、フォトレジスト組成物
の樹脂成分は、ノボラック樹脂あるいはポリ(p−ビニ
ルフェノール)など構造単位中に芳香環を有する樹脂が
利用されており、この芳香環のドライエッチング耐性に
より樹脂のエッチング耐性を維持できた。しかし、芳香
環を有する樹脂は220nm以下の波長の光に対する光
吸収が極めて強い。そのため、レジスト表面で大部分の
露光光が吸収され、露光光が基板まで透過せず、微細な
レジストパターン形成ができない。よって、従来の樹脂
は、そのまま220nm以下の短波長光を用いたフォト
リソグラフィーに適用できない。このため、芳香環を含
まず且つエッチング耐性を有し、220nm以下の波長
に対して透明な樹脂材料が切望されている。
対し透明性を持ち、なおかつドライエッチング耐性を持
つ高分子化合物としては、脂環族高分子であるアダマン
チルメタクリレート単位を持つ共重合体(武智ら、ジャ
ーナル・オブ・フォトポリマー・サイエンス・アンド・
テクノロジー(Journal of Photopolymer Science andTe
chnology)、5巻(3号)、439〜446頁(199
2年))や、イソボルニルメタクリレート単位を持つ共
重合体(R.D.アレン(R.D.Allen)ら、ジャーナル・
オブ・フォトポリマー・サイエンス・アンド・テクノロ
ジー、8巻(4号)、623〜636頁(1995
年)、同9巻(3号)、465〜474頁(1996
年))、或いはメンチルメタクリレート単位を持つ共重
合体(信田ら、ジャーナル・オブ・フォトポリマー・サ
イエンス・アンド・テクノロジー、9巻(3号)、45
7〜464頁(1996年))等が提案されている。
ッチング耐性を有するアダマンタン含有残基単位、イソ
ボルニル含有残基単位またはメンチル含有残基単位中
に、露光前後での溶解度差を発現しうる残基を有してい
ない。さらにこれら脂環基には、アルカリ水溶液に対す
る溶解性を発現し、また基板密着性を有する基(例え
ば、カルボキシル基等)を有していない。このため、脂
環基を有するモノマーの単独重合体では、疎水性が高く
被加工基板(例えば、シリコン基板)との密着性が悪
く、均一な塗布膜を再現性よく形成することは困難であ
り、しかも露光前後での溶解速度差を発現しうる残基を
持たないため、露光によりパターン形成できない。その
ため上記の樹脂では、t−ブチルメタクリレートやテト
ラヒドロメタクリレート等の溶解度差を発揮し得るコモ
ノマーやメタクリル酸のような基板密着性を持つコモノ
マーとの共重合体とすることにより初めてレジストの樹
脂成分として利用できる。しかし、このコモノマーはド
ライエッチング耐性が著しく低く、しかもその含有率は
約50モル%必要である。そのためドライエッチング耐
性が著しく低下し、耐ドライエッチング性樹脂としての
実用性に乏しい。
透明性が高く、エッチング耐性が高く、且つ露光前後の
溶解度差を発揮しうる官能基を有し、さらに露光後にア
ルカリ水溶液で現像でき、基板密着性の向上した新しい
レジスト用樹脂材料が切望されている。
本発明者らは以前、特開平8−259626号公報に開
示の樹脂を開発したが、ドライエッチング耐性のさらな
る向上が望まれている。
露光光、特に180〜220nmの露光光を用いたリソ
グラフィーに用いられる化学増幅型フォトレジスト組成
物において、露光前後に溶解度差が発現し、さらに露光
後にアルカリ水溶液で現像でき、また高い基板密着性を
有し、且つ、220nm以下の光に対する光透明性が高
く、さらにエッチング耐性が向上したフォトレジスト組
成物を提供することである。
的を達成するために種々の検討を重ねた結果、本発明を
完成した。
炭化水素基を有する炭素数17〜23の2価の炭化水素
基、R3は酸により分解する基または水素原子を表
す。)で示される(メタ)アクリレートに関する。
で示される(メタ)アクリレートを単独で重合、あるい
は他の共重合性化合物と共重合させて成る重量平均分子
量が1000〜500000である重合体に関する。
R5、R7は有橋環式炭化水素基を有する炭素数17〜2
3の2価の炭化水素基、R8は酸により分解する基、R
10は水素原子または炭素数1〜12の炭化水素基を表
す。x十y+z=1、xは0〜1、yは0〜1、zは0
〜0.9を表す。)で示され、重量平均分子量が100
0〜500000である重合体に関する。
発明の重合体を70〜99.8重量%、及び露光により
酸を発生する光酸発生剤を0.2〜30重量%含有する
フォトレジスト組成物に関する。
ト組成物を被加工基板上に塗布する工程、180〜22
0nmの波長の光で露光する工程、べークを行う工程、
及び現像を行う工程を少なくとも有することを特徴とす
るパターン形成方法に関する。上記方法においては、所
望により、塗布工程の後にプリベークを行ってもよい。
ーザ光である第5の発明のパターン形成方法に関する。
て詳細に説明する。
たはメチル基であり、R2は有橋環式炭化水素基を有す
る炭素数17〜23の2価の炭化水素基である。R2の
具体例としては、表1に示すような、へキサシクロ
[6.6.1.13,6.110,13.0 2,7.09,14]ヘプ
タデカンジイル基、メチルヘキサシクロ[6.6.1.
13,6.110,13.02,7.09,14]ヘプタデカンジイル
基、オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.1
11,18.113,16.03,8.012,17]ドコサンジイル基、
メチルオクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.1
11,18.113,16.03,8.012, 17]ドコサンジイル基な
どが挙げられる。
る基であり、具体的には、t−ブチル基、テトラヒドロ
ピラン−2−イル基、テトラヒドロフラン−2−イル
基、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル基、1
−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−プロ
ポキシエチル基、3−オキソシクロヘキシル基などが挙
げられる。
ートを単独で重合、あるいは他の共重合性化合物と共重
合させて成る重合体の一例としては、一般式(2)で示
される樹脂が挙げられる。
水素原子またはメチル基を表わす。R5、R7は有橋環式
炭化水素基を有する炭素数17〜23の2価の炭化水素
基であり、具体的には、表1に示すような、へキサシク
ロ[6.6.1.13,6.11 0,13.02,7.09,14]ヘ
プタデカンジイル基、メチルヘキサシクロ[6.6.
1.13,6.110,13.02,7.09,14]ヘプタデカンジ
イル基、オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.1
11,18.113,16.03,8.012,17]ドコサンジイル基、
メチルオクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.1
11,18.113,16.0 3,8.012,17]ドコサンジイル基な
どが挙げられる。
には、t−ブチル基、テトラヒドロピラン−2−イル
基、テトラヒドロフラン−2−イル基、4−メトキシテ
トラヒドロピラン−4−イル基、1−エトキシエチル
基、1−ブトキシエチル基、1−プロポキシエチル基、
3−オキソシクロヘキシル基などが挙げられる。
炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、ジメチル
シクロヘキシル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]
デシル基、ノルボニル基、アダマンチル基、イソボルニ
ル基などを表す。
R1がメチル基、R2がへキサシクロ[6.6.1.1
3,6.110,13.02,7.09,14]ヘプタデカンジイル
基、R3がテトラヒドロピラン−2−イル基であるビニ
ルモノマーは、例えば以下のようにして合成される。
ロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンとジ
シクロペンタジエンを170〜180℃で17時間反応
させることでメトキシカルボニルヘキサシクロ[6.
6.1.13,6.110,13.02, 7.09,14]ヘプタデセ
ンを得た。
ロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]ヘ
プタデセンをアルカリ加水分解した後、カルボキシル基
をテトラヒドロピラニル基で保護することでテトラヒド
ロピラニルオキシカルボニルヘキサシクロ[6.6.
1.13,6.110,13.02,7.09,14]ヘプタデセンを
得た。
を用いてヒドロキシル基を導入し、さらにメタクリルロ
イルクロリドと反応させて、目的とするメタクリレート
を得た。
ートの単独重合体、および一般式(1)で示される(メ
タ)アクリレートと他の重合性化合物とを共重合させて
成る重合体は、ラジカル重合やイオン重合などの通常の
重合方法によって得ることが可能である。例えば、乾燥
テトラヒドロフラン中、不活性ガス(アルゴン、窒素な
ど)雰囲気下、適当なラジカル重合開始剤(例えば、ア
ゾビスイソブチロニトリル、モノマー/開始剤の仕込み
モル比=8〜200)を加え、50〜70℃で0.5〜
12時間加熱撹件することにより行われる。
1000〜500000であり、より好ましくは500
0〜200000である。また共重合体のモノマーの仕
込み割合およびその他の重合条件を選定することによ
り、組成・分子量など任意の共重合体を得ることができ
る。
である光酸発生剤は、400nm以下、好ましくは18
0nm〜220nmの範囲の光の照射により酸を発生す
る光酸発生剤であることが望ましく、なおかつ先に示し
た本発明における高分子化合物等との混合物が有機溶媒
に十分に溶解し、かつその溶液がスピンコートなどの製
膜法で均一な塗布膜が形成可能なものであれば、いかな
る光酸発生剤でもよい。また、単独でも、2種以上を混
合して用いてもよい。
ては、例えば、ジャーナル・オブ・ジ・オーガニック・
ケミストリー(Journal of the Organic Chemistry)、4
3巻、15号、3055〜3058頁(1978年)に
記載されているJ.V.クリベロ(J.V.Crivello)らのト
リフェニルスルホニウム塩誘導体、およびそれに代表さ
れる他のオニウム塩(例えば、スルホニウム塩、ヨード
ニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、アンモニ
ウム塩などの化合物)や、2、6−ジニトロベンジルエ
ステル類(O.ナラマス(O.Nalamasu)ら、SPIEプロ
シーディング、1262巻、32頁(1990年))、
1,2,3−トリ(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン
(タクミ ウエノら、「プロシーディング・オブ・PM
E'89」、1990年、講談社、413〜424
頁)、特開平5−134416号公報で開示されたスル
ホサクシンイミドなどがある。
構成成分100重量部に対して通常0.2〜30重量
部、好ましくは1〜15重量部である。この含有率が
0.2重量部未満では本発明の感度が著しく低下し、パ
ターンの形成が困難である。また30重量部を超える
と、均一な塗布膜の形成が困難になり、さらに現像後に
は残さ(スカム)が発生し易くなるなどの問題が生ず
る。
含む全構成分100重量部に対して通常70〜99.8
重量部、好ましくは85〜99重量部である。
は、高分子化合物と光酸発生剤が充分に溶解し、かつそ
の溶液がスピンコート法などの方法で均一な塗布膜が形
成可能な有機溶媒であればいかなる溶媒でもよい。ま
た、単独でも2種類以上を混合して用いてもよい。具体
的には、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコ
ール、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ
アセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル
アセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸2−メトキ
シブチル、酢酸2−エトキシエチル、ピルビン酸メチ
ル、ピルビン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチ
ル、3−メトキシプロピオン酸エチル、N−メチル−2
−ピロリジノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノ
ン、シクロヘキサノール、メチルエチルケトン、1,4
−ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル等が挙げられるが、もちろんこれらだけに
限定されるものではない。
本的な」構成成分は、上記の光酸発生剤、樹脂および溶
剤であるが、必要に応じて溶解阻止剤、界面活性剤、色
素、安定剤、塗布性改良剤、染料などの他の成分を添加
してもよい。
nm以下の光の透明性が高く、ドライエッチング耐性が
高く、且つ基板密着性の向上した新しいフォトレジスト
材料として利用できる。そして本発明のフォトレジスト
組成物を、220nm以下の遠紫外線を露光光としたリ
ソグラフィーに用いることで微細パターン形成が可能と
なる。
が、本発明はこれらに限定するものではない。
がメチル基、R2がへキサシクロ[6.6.1.1 3,6.
110,13.02,7.09,14]ヘプタデカンジイル基、R3
がテトラヒドロピラン−2−イル基であるメタクリレー
ト
ラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセ
ン65gとジシクロペンタジエン87g、メチルヒドロ
キノン0.14gを加え、170〜180℃で17時間
反応させた。
シカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセンとジシクロペンタジエンを除去し
た。次いで、残さに熱メタノールを加え、不溶物を濾別
し、濾液を減圧下で濃縮した。残さをメタノールから再
結晶することで白色結晶の12−メトキシカルボニルヘ
キサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.0
9,14]ヘプタデセンを10g得た。
サシクロ[6.6.1.13,6.11 0,13.02,7.0
9,14]ヘプタデセン3.6gを95%エタノール30m
lに溶解し、そこに水酸化カリウム1.25gを加え、
加熱還流させた。2時間後に放冷し、エバポレーターで
溶液を1/3量まで濃縮した。水50ml及びエーテル
50mlを加えて水層を分離した。この水層を3%HC
lで酸性にすると白色沈殿が生成した。これを濾別し、
中性になるまで水で洗浄することで12−カルボキシヘ
キサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.0
9,14]ヘプタデセン2.2gを得た。
[6.6.1.13,6.110,13.0 2,7.09,14]ヘプ
タデセン2.1gと3,4−ジヒドロ−2H−ピラン
1.71gをテトラヒドロフラン50mlに溶解し、そ
こにp−トルエンスルホン酸0.03g加え、室温で2
時間反応させた。そして、エーテル100mlで希釈
し、3%Na2CO3飽和食塩水、水の順で洗浄し、有機
層をMgSO4で乾燥した。エーテルと未反応の3,4
−ジヒドロ−2H−ピランを減圧下エバポレーターで留
去させることで粘性液体の12−テトラヒドロピラニル
オキシカルボニルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.
110,13.02,7.09,14]ヘプタデセンを2g得た。
キシカルボニルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.1
10,13.02,7.09,14]ヘプタデセン2gを乾燥THF
8mlに溶解し、0℃に冷却した。雰囲気をアルゴン置
換した後、1Mボラン−THF錯塩THF溶液6mlを
滴下した。0℃で1時間撹件後、室温でさらに1時間撹
件した。その後、0℃に冷却し、水0.5mlを滴下
し、さらに3MNaOH水溶液1.1ml、30%H2
O20.7mlを20℃以下で滴下した。その後、室温
で1.5時間撹件した後、NaClで水層を飽和し、エ
ーテル100mlで希釈した。このエーテル層を飽和食
塩水および水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、エーテル
を留去することでヒドロキシ−テトラヒドロピラニルオ
キシカルボニル−ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.
110,13.02,7.09,14]ヘプタデカン2gを得た。
ニルオキシカルボニル−ヘキサシクロ[6.6.1.1
3,6.110,13.02,7.09,14]ヘプタデカン2gとピ
リジン0.53gを乾燥THF8mlに溶解した。これ
を0℃に冷却後、メタクリロイルクロリド0.7gをT
HF1mlに溶解したものを滴下した。1時間撹件後、
さらに室温で1晩反応させた。析出したピリジン塩酸塩
を濾別し、この濾液をエーテル20mlで希釈し、0.
5N塩酸、飽和食塩水、3%Na2CO3、飽和食塩水の
順で洗浄し、MgSO4で乾燥した。エーテルを減圧下
で留去し、カラム分離(ヘキサン/酢酸エチル=5/1
(容量比)、吸着体:シリカゲル)することで目的とす
るメタクリレートを2g得た(粘性液体)。IR(cm
-1):3048,2940(νCH)、1740,171
3(νC=O)、1640(νC=C)、1168(νC-O) (実施例2)一般式(1)において、R1がメチル基、
R2がへキサシクロ[6.6.1.1 3,6.110,13.0
2,7.09,14]ヘプタデカンジイル基、R3が水素原子で
あるメタクリレート
ヒドロフラン/水(4/2/1(容量比))混合溶媒1
4mlに溶解し、40〜45℃で45分間反応させた。
この溶液を氷水250mlに注ぎ、折出した結晶を濾別
し、水で数回洗浄し、さらにへキサンで洗浄することで
目的物0.79gを得た。1H−NMR(CDCl3、内
部標準物質:テトラメチルシラン)ppm:1.0−
1.88(m)、1.93−2.75(m)、1.91
(3H,S)、4.99(1H,s)、5.51(1
H,S)、6.04(1H,S)、9.5−11.3
(1H、br)、IR(cm-1):2800−3600
(νOH)、2950,3048(νCH)、1712(ν
C=O)、1634(νC=C)、1172(νC-O)。
がメチル基、R2がへキサシクロ[6.6.1.1 3,6、
110,13.02,7.09,14]ヘプタデカンジイル基、R3
がt−ブチル基であるメタクリレート
に溶解し、0℃に冷却した。そこにトリフルオロ酢酸無
水物5.9gを滴下し、さらにt−ブチルアルコール
6.2gを滴下した。氷冷下で1時間反応させ、混合物
を氷水100mlに注ぎ、有機層をエーテル100ml
で抽出し、5%NaOH水溶液、飽和食塩水、水の順で
洗浄した。そして有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、
エーテルを減圧下で留去し、残さをシリカゲルカラム
(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=5/1(容量
比))で精製することで目的物を2g得た(粘性液
体)。IR(cm-1):3040,2959(νCH)、
1720(νC=O)、1631(νC=C)、1156(ν
C-O)。
がメチル基、R2がへキサシクロ[6.6.1.1 3,6.
110,13.02,7.09,14]ヘプタデカンジイル基、R3
がエトキシエチル基であるメタクリレート
テル1gを塩化メチレン10mlに溶解し、そこにp−
トルエンスルホン酸ピリジニウム0.028gを加え、
室温で反応させた。2時間後、エーテル40mlで希釈
し、3%炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水、水の順で
洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下
でエーテルと未反応のエチルビニルエーテルを留去する
ことで目的物を2g得た(粘性液体)。IR(c
m-1):3040,2950(νCH)、1720(νC=
O)、1634(νC=C)、1170(νC-O)。
が水素原子、R2がへキサシクロ[6.6.1.1 3,6.
110,13.02,7.09,14]ヘプタデカンジイル基、R3
がテトラヒドロピラン−2−イル基であるアクリレート
て塩化アクリロイルを用いて合成し、上記目的物を得た
(粘性液体)。IR(cm-1):3050,2940
(νCH)、1739,1710(νC=O)、1636,
1618(νC=C)、1170(νC-O)。
がメチル基、R2がメチルヘキサシクロ[6.6.1.
13,6.110,13.02,7.09,14]ヘプタデカンジイル
基、R3がテトラヒドロピラン−2−イル基であるメタ
クリレート
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
に代えて8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンを
用いて合成し、上記目的物を得た。IR(cm-1):3
050,2945(νCH)、1739,1713(νC=
O)、1640(νC=C)、1168(νC-O)。
がメチル基、R2がオクタシクロ[8.8.0.1 2,9.
14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]ドコサン
ジイル基、R3がテトラヒドロピラン−2−イル基であ
るメタクリレート
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
に代えて実施例1の合成中間体である12−メトキシカ
ルボニルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.
02,7.09,14]ヘプタデセンを用いて合成し、上記目
的物を得た。IR(cm-1):3050,2940(ν
CH)、1740、1715(νC=O)、1636(νC=
C)、1170(νC-O)。
レートの重合体(一般式(2)においてR4がメチル
基、R5がへキサシクロ[6.6.1.13,6.
110,13.02,7.09,14]ヘプタデカンジイル基、y=
0、z=0)
クリレート3.9gを乾燥テトラヒドロフラン30ml
に溶解し、そこにAIBN196mgを加え、アルゴン
雰囲気下60〜65℃で撹件した。10時間後に放冷
し、反応混合物をリグロイン300mlに注ぎ、析出し
た沈殿物を濾別した。さらにもう一度、再沈精製するこ
とにより目的物を2.34g得た(収率60%)。GP
Cによる重量平均分子量(Mw)は24300(ポリス
チレン換算)であった。
レートと実施例2で得られたメタクリレートの共重合体
(一般式(2)においてR4、R6がメチル基、R5、R7
がへキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.
02,7.09,14]ヘプタデカンジイル基、R8がテトラヒ
ドロピラン−2−イル基、x=0.5、y=0.5、z
=0)
クリレート2gと実施例2で得られたメタクリレート
1.62gを乾燥テトラヒドロフラン30mlに溶解
し、そこにAIBN196mg(40mmol・l-1)
を加え、アルゴン雰囲気下60〜65℃で撹件した。1
時間後に放冷し、反応混合物をリグロイン300mlに
注ぎ、析出した沈殿物を濾別した。さらにもう一度、再
沈精製することにより目的物を1.92g得た(収率5
3%)。GPCによる重量平均分子量は21500であ
った。組成x、yは1H−NMRにより決定した。
に、但し実施例1で得たメタクリレートと実施例3で得
たメタクリレートの仕込み比を変えて重合した。得られ
た重合体の共重合比(x/y)、及び重量平均分子量を
表2に示す。
Nの量(濃度)を変えて重合した。表3に重合体の共重
合比(x/y)と重量平均分子量を示す。
施例5で得られたアクリレートの共重合体(一般式
(2)においてR4がメチル基、R6が水素原子、R5、
R7がへキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.0
2,7.09,14]ヘプタデカンジイル基、R8がテトラヒド
ロピラン−2−イル基、x=0.5、y=0.5、z=
0)
に代えて実施例5で得たアクリレートを用いて合成し
た。重量平均分子量は22000であった。
リレートと実施例6で得られたメタクリレートの共重合
体(一般式(2)においてR4、R6がメチル基、R5が
へキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.
09,14]ヘプタデカンジイル基、R7がメチルヘキサシ
クロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]
ヘプタデカンジイル基、R8がテトラヒドロピラン−2
−イル基、x=0.5、y=0.5、z=0)
に代えて実施例6で得たメタクリレートを用いて合成し
た。重量平均分子量は21200であった。
リレートと実施例3で得られたメタクリレートの共重合
体(一般式(2)においてR4、R6がメチル基、R5、
R7がへキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.0
2,7.09,14]ヘプタデカンジイル基、R8がt−ブチル
基、x=0.5、y=0.5、z=0)
に代えて実施例3で得たメタクリレートを用いて合成し
た。重量平均分子量は23500であった。
リレートと実施例4で得られたメタクリレートの共重合
体(一般式(2)においてR4、R6がメチル基、R5、
R7がへキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.0
2,7.09,14]ヘプタデカンジイル基、R8がエトキシエ
チル基、x=0.5、y=0.5、z=0)
に代えて実施例4で得たメタクリレートを用いて合成し
た。重量平均分子量は20600であった。
リレートと実施例7で得られたメタクリレートの共重合
体(一般式(2)においてR4、R6がメチル基、R5が
へキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.
09,14]ヘプタデカンジイル基、R7がメチルオクタシ
クロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.
03,8.012,17]ドコサンジイル基、R8がテトラヒド
ロピラン−2−イル基、x=0.5、y=0.5、z=
0)
に代えて実施例7で得たメタクリレートを用いて合成し
た。重量平均分子量は24300であった。
リレート、実施例2で得られたメタクリレート、及びト
リシクロ[5.2.1.02,6]デシルメタクリレート
の三元共重合体(一般式(2)においてR4、R6、R9
がメチル基、R5、R7がへキサシクロ[6.6.1.1
3,6.110,13.02,7.09,14]ヘプタデカンジイル
基、R8がテトラヒドロピラン−2−イル基、R10がト
リシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、x=0.
5、y=0.3、z=0.2)
クリレート3g、実施例2で得られたメタクリレート
4.05g、及びトリシクロ[5.2.1.02, 6]デ
シルメタクリレート(日立化成(株)製、商品番号FA
−513M)1gを乾燥テトラヒドロフラン66mlに
溶解し、そこにAIBN433mg(40mmol・1
-1)を加え、アルゴン雰囲気下60〜65℃で撹件し
た。1時間後に放冷し、反応混合物をリグロイン700
mlに注ぎ、析出した沈殿を濾別した。さらにもう一
度、再沈精製することにより目的物を4.2g得た(収
率52%)。重量平均分子量は23800であった。
ジエチレングリコールジメチルエーテル10gに溶解
し、0.2μmのテフロンフィルターを用いてろ過し
た。次に、3インチシリコン基板上にスピンコート塗布
し、90℃、60秒間ホットプレート上でべーキングを
行い、膜厚0.7μmの薄膜を形成した。
1リアクティブイオンエッチング(RIE)装置を用い
てCF4ガスに対するエッチング速度を測定した。エッ
チング条件は、Power=100W、圧力=5Pa、
ガス流量=30sccmとした。結果を表4に示す。
た樹脂についてもエッチング速度を測定した。参考例と
して特開平8−259626号公報に開示の下記構造の
樹脂(有橋環式炭化水素基の炭素数は10)
FI−15A)、KrFレジストのべース樹脂として使
用されているポリ(ビニルフェノール)、及び分子構造
に有橋環式炭化水素基も持たない樹脂であるポリ(メチ
ルメタクリレート)塗布膜の結果も示す。なお、各樹脂
のエッチング速度はノボラックレジストを1とした場合
の相対値を示す。
ッチング速度が遅く、ドライエツチング耐性に優れてい
ることわかる。また、参考例との比較から一般式(2)
においてR5、R7で表される有橋環式炭化水素基の炭素
数を増大させる(本願発明では炭素数17〜23)こと
で、さらにエッチング耐性を向上できることがわかる。
るレジストを調製した。 (a)樹脂(実施例9):2g (b)光酸発生剤(トリフェニルスルホニウムトリフレート):0.02g (c)ジエチレングリコールジメチルエーテル:10.5g 上記混合物を0.2μmのテフロンフィルターを用いて
ろ過し、レジストを調製した。3インチ石英基板上にこ
のレジストをスピンコート塗布し、90℃で1分間ホッ
トプレート上でべークし、膜厚1μmの薄膜を形成し
た。
可視分光光度計を用いて測定した。ArFエキシマレー
ザの中心波長である193.4nmにおける透過率を表
5に示す。
ても測定した。
ト組成物は、単層レジストとして十分な透明性を示すこ
とを確認した。
ジストを用い、窒素で充分パージされた密着型露光実験
機中に、それぞれSi基板上に0.5μm厚に成膜した
ウェハーを静置した。石英板上にクロムでパターンを描
いたマスクをレジスト膜上に密着させ、そのマスクを通
してArFエキシマレーザ光を照射した。その後すぐさ
ま90℃、60秒間ホットプレート上でべークし、液温
23℃の0.238%TMAH(テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシド)水溶液で60秒間浸漬法による現像
をおこない、続けて60秒間純水でリンス処理をそれぞ
れ行った。
像液に溶解し除去され、ポジ型のパターンが得られた。
また、走査電子顕微鏡(SEM、日立製作所製、SE−
4100)にて解像したパターンを観察したが、パター
ン剥がれ等の現象はみられなかった。表6に感度および
解像度の結果を示す。
れた解像特性を有することが分かった。またパターン剥
がれ等の現象がなかったことから、基板密着性にも優れ
ていることが確認できた。
よれば、露光前後に溶解度差が発現し、さらに露光後に
アルカリ水溶液で現像でき、また高い基板密着性を有
し、且つ220nm以下の光に対する光透明性が高く、
さらにエッチング耐性に優れたフォトレジスト材料が提
供でき、半導体素子の製造においてArFエキシマレー
ザ光を用いた微細パターン形成が可能である。
Claims (6)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は有橋環式
炭化水素基を有する炭素数17〜23の2価の炭化水素
基、R3は酸により分解する基または水素原子を表
す。)で示される(メタ)アクリレート。 - 【請求項2】 請求項1記載の一般式(1)で示される
(メタ)アクリレートを単独で重合、あるいは他の共重
合性化合物と共重合させて成る重量平均分子量が100
0〜500000である重合体。 - 【請求項3】 一般式(2) 【化2】 (式中、R4、R6、R9は水素原子またはメチル基、
R5、R7は有橋環式炭化水素基を有する炭素数17〜2
3の2価の炭化水素基、R8は酸により分解する基、R
10は水素原子または炭素数1〜12の炭化水素基を表
す。x十y+z=1、xは0〜1、yは0〜1、zは0
〜0.9を表す。)で示され、重量平均分子量が100
0〜500000である重合体。 - 【請求項4】 少なくとも請求項2又は3記載の重合体
を70〜99.8重量%、及び露光により酸を発生する
光酸発生剤を0.2〜30重量%含有するフォトレジス
ト組成物。 - 【請求項5】 請求項4記載のフォトレジスト組成物を
被加工基板上に塗布する工程、180〜220nmの波
長の光で露光する工程、べークを行う工程、及び現像を
行う工程を少なくとも有することを特徴とするパターン
形成方法。 - 【請求項6】 露光光がArFエキシマレーザ光である
請求項5記載のパターン形成方法。
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