JPH10287687A - ホスホリルコリン基含有ジオール、製造方法、ポリウレタン及び用途 - Google Patents

ホスホリルコリン基含有ジオール、製造方法、ポリウレタン及び用途

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JPH10287687A
JPH10287687A JP9157738A JP15773897A JPH10287687A JP H10287687 A JPH10287687 A JP H10287687A JP 9157738 A JP9157738 A JP 9157738A JP 15773897 A JP15773897 A JP 15773897A JP H10287687 A JPH10287687 A JP H10287687A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明で強固なフィルムなどの成型体を容易に
成形することができる新規かつ有用なホスホリルコリン
基含有ジオール、その製造方法、およびそのジオールを
用いたホスホリルコリン基含有ポリウレタンを提供す
る。 【解決手段】 下記の一般式(1) 【化1】 〔式中、R1 は水素原子またはメチル基、m1 は1〜
6、m2 は0〜6、m3 は0〜1の整数を表す。〕で表
される特定のホスホリルコリン基含有ジオール、及びそ
れを用いたジイソシアネートと反応してなるポリウレタ
ン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホスホリルコリン
基含有ジオール、該ジオールの前駆体としての2−オキ
ソ−1,3,2−ジオキサホスホラニル基を有するジオ
ール、これら2種のジオールの製造方法、および該ジオ
ールとジイソシアネート化合物とを反応して得られるホ
スホリルコリン基含有ポリウレタンに関する。さらに該
ポリウレタンを用いることを特徴とする生体適合性材料
に関する。
【0002】
【従来の技術】生体内には多種のリン脂質が含まれてお
り、これらのリン脂質は生体が生命を維持するために重
要な役割を演じていることが明らかになっている。例え
ば、リン脂質は細胞膜などの細胞質の構成要素であり、
生体の種々な代謝過程と密接な関係があり、またその他
にも脳組織のエネルギー源、脂肪の運搬および吸収、血
液の凝固、食物の味覚などにも非常に重要な役割を果た
している。このようにリン脂質は生体全体の生命維持に
おいて多くの機能をもつため、人工臓器用等の医用材
料、バイオセンサー等のセンサー類などに応用する試み
が数多くなされている。
【0003】しかし、一般にこれらの試みに用いられて
いるリン脂質はレシチン、ホスファチジルエタノールア
ミン、ホスファチジルセリンなどのいずれも生体から抽
出した天然物であり、低分子量であるため、均一で強固
な膜を得ることは著しく困難である。このため、医用材
料やセンサーなどの分野でいわゆる生体適合性材料とし
て利用するための比較的高分子量で、かつ強固な膜また
は繊維などに成形でき、しかも容易に製造できるリン脂
質化合物が要望されている。
【0004】このような背景のなかで、これまでもリン
脂質類似構造を有するポリマーが合成されているが、前
記要望を満たす化合物は得られていないのが現状であ
る。例えば、 (1)特開昭54−63025号公報にはホスホリルコ
リン基含有アクリレートのポリマーが開示されている
が、この化合物を用いて得られるポリマーはラジカル重
合によるものに限定される欠点がある。 (2)特開昭63−96200号公報にはリン脂質化ポ
リペプチドがリン脂質類似構造を有する重付加・重縮合
系ポリマーとして記載されているが、この化合物の出発
原料となるポリ−γ−ジメチルヘキシルグルタミン酸は
入手しにくいという問題点がある。 (3)特開昭61−207395号公報にはジオールと
ジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得ら
れるリン脂質類似構造をもつポリウレタンが開示されて
いるがフィルムを形成した場合に強度が低く、生体適合
性が十分でないという問題があった。 (4)特表昭62−500726号公報にはジイソシア
ネートとグリセロホスファチジルコリンとを、あるいは
トリメチロールプロパンのホスホリルコリンエステルと
を反応させて得られるポリウレタンが開示されている
が、そのグリセロホスファチジルコリンあるいはトリメ
チロールプロパンのホスホリルコリンエステルの製造方
法については全く触れられておらず、これらの重付加に
よって得られるポリウレタン化合物はフィルムを形成し
た場合に強度が低く、生体適合性が十分でなく、また透
明性が劣るという問題があった。 (5)特許第2593993号公報には、一旦、3個の
水酸基のうちの2個をブロックして、残った分子当たり
一個の水酸基とブロモアルキルホスホロジクロリデート
を反応させ、続いてトリメチルアミンと反応させること
によってグリセロホスファチジルコリンを製造する記述
があるが、該製造方法ではプロセスが複雑になることに
よる効率、収率、純度の低下があった。該製造方法によ
り得られたグリセロホスファチジルコリンは必然的に1
級と2級の水酸基を一個づつ持つことになり、反応性が
異なる水酸基であった(したがって、ポリウレタンの製
造原料としては適切ではない。ただし、該特許にはグリ
セロホスファチジルコリンよりポリウレタンを製造する
記述はない。)。
【0005】以上のようにホスホリルコリン基含有樹脂
としては、フィルム強度、フィルム透明性、生体適合性
を兼ね備えた十分に満足できるものはなかった。またこ
れらの機能を得るためのキィマテリアルであるホスホリ
ルコリン基を持ち、且つ反応性の等価な2個の水酸基を
有する化合物の高純度で簡便な合成方法についても知ら
れていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、フィルム形成能およびフィルム強度が高く、フィル
ム透明性に優れ、かつ生体適合性に優れたポリマーの原
料となり、かつ製造が容易な新規のホスホリルコリン基
含有ジオールを提供することにある。
【0007】本発明の第2の目的は、該ジオールの製造
方法を提供することある。
【0008】本発明の第3の目的は、該ジオールとジイ
ソシアネートの反応により得られるフィルム形成能およ
びフィルム強度が高く、フィルム透明性に優れ、かつ生
体適合性の優れたポリウレタンを提供することにある。
【0009】さらに本発明の第4の目的は、該ポリウレ
タンを用いることを特徴とする生体適合性材料を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
に鑑み鋭意検討した結果、等価な第1級のジオール基を
有する特定のホスホリルコリン基含有ジオールを高純度
で製造し、この化合物を用い重付加・重縮合によって得
られたポリマーのフィルム形成能およびフィルム強度が
高いこと、優れた生体適合性を有していることを見出
し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は次の
(1)〜(6)である。 (1) 下記の一般式〔1〕
【0011】
【化13】 〔式中、R1 は水素原子またはメチル基、m1 は1〜
6、m2 は0〜6、m3 は0〜1の整数を表す。〕で表
されるホスホリルコリン基含有ジオール。 (2) 下記の一般式〔2〕
【0012】
【化14】 〔式中、R1 は水素原子またはメチル基、m1 は1〜
6、m2 は0〜6、m3 は0〜1の整数を表す。〕で表
される2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラニル
基を有するジオール。 (3) 下記の一般式〔3〕
【0013】
【化15】 〔式中、R1 は水素原子またはメチル基、m1 は1〜
6、m2 は0〜6、m3 は0〜1の整数を表す。〕で表
されるトリオールと、下記の一般式〔4〕
【0014】
【化16】 で表される2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジオ
キサホスホランとを塩基性化合物存在下、1:0.8〜
2の範囲のモル比で反応させて、前記一般式〔2〕で表
される2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラニル
基を有するジオールを含む粗生成物を得、該粗生成物を
酢酸エチル或いはアセトニトリルを用いた再沈殿、洗
浄、及びシリカゲルカラム精製から選ばれた1種以上の
精製手段により精製して純度を高めたことを特徴とする
2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラニル基を有
するジオールの製造方法。
【0015】(4) 前記一般式〔2〕で表される2−
オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラニル基を有する
ジオールをトリメチルアミンと反応させて、その後溶媒
で精製することを特徴とする前記一般式〔1〕で表され
るホスホリルコリン基含有ジオールを得る製造方法。
【0016】(5) 前記一般式〔1〕で表されるホス
ホリルコリン基含有ジオールと、下記の一般式〔5〕
【0017】
【化17】 〔式中、R2 は水素原子または炭素数1〜22の炭化水
素基、n1 、n2 、n3は0〜6の整数を表し同一であ
っても異なっていてもよい。〕で表されるジオールと、
下記の一般式〔6〕
【0018】
【化18】 〔式中、R3 は炭素数4〜16の2価の脂肪族炭化水素
基または炭素数6〜16の2価の芳香族炭化水素基ある
いは炭素数7〜16の2価の芳香族基置換炭化水素基、
4 は−O(AO)k−(ただしAは炭素数2〜12の
アルキレン基を表し、kはオキシアルキレン基の平均付
加モル数で1〜100の数を示す。)で表されるオリゴ
オキシアルキレン基、または−O(B)j−O−(ただ
しBは炭素数2〜6の2価の炭化水素基を表し、jは平
均付加モル数で1〜100の整数を示す。)、あるい
は、−O(C)i−(ただしCは−(R5 OCOO)−
で表されるR5 が炭素数2〜18のアルキルカーボネー
ト基を示し、iは平均付加モル数で1〜100の数を示
す。)であり、各々A、B、Cの繰り返し単位は同一物
の繰り返しでも異なったものの組み合わせでもよく、ま
た、hは1〜100の整数を示す。〕で表されるジイソ
シアネートオリゴマーとを、前記一般式〔1〕と前記一
般式〔5〕の合計の全ジオール:前記一般式〔6〕のジ
イソシアネート=1:0.8〜1.2のモル比で、か
つ、前記一般式〔1〕と前記一般式〔5〕の全ジオール
中で、一般式〔1〕の割合が1〜100モル%で、反応
させることによって得られる下記の一般式〔7〕
【0019】
【化19】 〔式中、R1 、m1 、m2 、m3 は前記一般式〔1〕
と、R2 、n1 、n2 、n3 は前記一般式〔5〕と、R
3 、R4 、hは前記一般式〔6〕と同じで、pは5〜1
000の繰り返し単位数を示す。〕で表されるホスホリ
ルコリン基含有ポリウレタン。
【0020】ここで、前記一般式〔1〕で示されるジオ
ールを用いてなるポリマーはポリウレタンに限定される
ものではなく、例えば、脂肪族アルキルまたは芳香族ア
ルキルのジカルボン酸エステルとのエステル交換反応、
あるいは同じく脂肪族アルキルまたは芳香族アルキルの
ジアシルクロリドとのエステル化反応等の重縮合反応に
よってなるポリエステル等のポリマーであってもよい。 (6) 前記一般式〔7〕で表されるホスホリルコリン
基含有ポリウレタンを用いることを特徴とする生体適合
性材料、または前記一般式〔7〕で表されるホスホリル
コリン基を含有するポリエステル等のポリマーを用いる
ことを特徴とする生体適合性材料。
【0021】
【発明の実施の形態】一般式〔1〕、〔2〕、〔3〕に
おいて、R1 は水素原子、またはメチル基を示す。R1
の炭素数が3以上の場合は、一般式〔1〕に対応したジ
オール化合物の精製が困難で不純物の混入が避けられず
得られたポリマーの不透明さ、ポリウレタン化した際の
フィルムの成膜性の悪さ、フィルムの物性が弱さが生じ
るので好ましくない。
【0022】また、一般式〔1〕、〔2〕、〔3〕にお
いて、m1 は1〜6、m2 は0〜6、m3 は0〜1の整
数を表し、より好ましくは、各々1〜3である。
【0023】一般式〔5〕において、R2 は水素原子ま
たは炭素数1〜22の炭化水素基であり、これらの炭化
水素基は直鎖であっても分岐していてもよい。このよう
な基の具体的なものとしては、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ド
デシル基、オクタデシル基、エイコシル基、ベヘニル基
などが挙げられる。
【0024】また、一般式〔5〕において、n1
2 、n3 は0〜6の整数を表し同一であっても異なっ
ていてもよい。より好ましくは、0〜3である。
【0025】一般式〔6〕において、R3 は炭素数4〜
16の2価の脂肪族炭化水素基または炭素数6〜16の
2価の芳香族炭化水素基あるいは炭素数7〜16の2価
の芳香族基置換炭化水素基であり、これらの基は直鎖で
あっても分岐していてもよい。このような基の具体的な
ものとしては、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、
ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、ヘキサデカメチ
レン基、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニ
ル基、ビフェニル基、メチレンビスフェニル基、エチレ
ンビスフェニル基などが挙げられる。
【0026】一般式〔6〕において、R4 は、−O(A
O)k−(ただしAは炭素数2〜12のアルキレン基を
表し、kはオキシアルキレン基の平均付加モル数で1〜
100の数を示す。)で表されるオリゴオキシアルキレ
ン鎖であり、これらの繰り返し単位基は直鎖であっても
分岐していてもよい。
【0027】このような繰り返し単位基の具体的なもの
としては、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、ト
リメチレンオキシ基、ブチレンオキシ基、テトラメチレ
ンオキシ基などのアルキレンオキシ基等の2価の炭化水
素基などが挙げられる。
【0028】また、R4 は−O(B)j−O−(ただし
Bは炭素数2〜6の2価の炭化水素基を示し、jは平均
付加モル数で1〜100の数を示す。)で表される2価
のアルキレン基を表し、(B)で表される繰り返し単位
基は直鎖であっても分岐していてもよい。また飽和基で
あっても不飽和基であってもよい。このような繰り返し
単位基の具体的なものとしては、2−メチル−1,4−
ブタンジイル基、ビニルエチレン基、2−ブテン−1,
4−ジイル基、2−メチル−2−ブテン−1,4−ジイ
ル基等の2価の炭化水素基、または1,2−エチルカー
ボネート、1,3−プロピルカーボネート、1,4−ブ
チルカーボネート、1,5−ペンチルカーボネート、
1,6−ヘキシルカーボネート、1,8−オクチルカー
ボネート、1,10−デシルカーボネート、1,18オ
クタデシルカーボネート、1,20−エイコシルカーボ
ネート、1,22−ベヘシルカーボネートなどが挙げら
れる。あるいは、R4 は、−O(C)i−R6 −O−
(ただしCは−(R5 OCOO)−で表されるR5 が炭
素数2〜18のアルキルカーボネート基を示し、iは平
均付加モル数で1〜100の数、R6 は炭素数1〜12
のアルキル基を示す。)である。
【0029】このような繰り返し単位基の具体的なもの
としては、メチルカーボネート、エチルカーボネート、
n−プロピルカーボネート、イソプロピルカーボネー
ト、ブチルカーボネート、ペンチルカーボネート、ヘキ
シルカーボネート、ヘプチルカーボネート、オクチルカ
ーボネート、ノニルカーボネート、デシルカーボネー
ト、ウンデシルカーボネート、ドデシルカーボネート、
トリデシルカーボネート、テトラデシルカーボネート、
ペンタデシルカーボネート、ヘキサデシルカーボネー
ト、ヘプタデシルカーボネート、オクタデシルシーボネ
ートなどが挙げられる。
【0030】なお前記R4 の各々A、B、Cで表される
基は、各々k、jまたはiの数だけ繰り返されるが、こ
の場合同じ基の繰り返しでもよいし、異なる組み合わせ
であってもよい。また、hは1〜100の整数を示す。
【0031】一般式〔7〕において、pはポリウレタン
化合物の重合度を示し5〜1000の数を示す。
【0032】次の(a)および(b)に本発明の化合物
の製造方法を示す。
【0033】(a)ホスホリルコリン基含有ジオールの
製造 一般式〔1〕
【0034】
【化20】 〔式中、R1 は水素原子またはメチル基、m1 は1〜
6、m2 は0〜6、m3 は0〜1の整数を表す。〕で表
されるホスホリルコリン基含有ジオールは、次のような
方法によって製造することができる。
【0035】原料として、一般式〔3〕
【0036】
【化21】 〔式中、R1 、m1 は1〜6、m2 は0〜6、m3 は0
〜1の整数を表す。〕で表されるトリオールと、一般式
〔4〕
【0037】
【化22】 で表される2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジオ
キサホスホラン(以下、COPと略す。)とを塩基性化
合物の存在下で反応させて、一般式〔2〕
【0038】
【化23】 〔式中、R1 、m1 は1〜6、m2 は0〜6、m3 は0
〜1の整数を表す。〕で表される2−オキソ−1,3,
2−ジオキサホスホラニル基を有するジオールを得る。
【0039】その後、前記の化合物をさらにトリメチ
ルアミンと反応させることによって前記一般式〔1〕の
ホスホリルコリン基含有ジオールを製造する。
【0040】前記一般式〔1〕で表されるホスホリルコ
リン基含有ジオール(以下PCジオールと略す)の原料
としては、次のものが挙げられる。
【0041】すなわち、具体的には、たとえば、トリヘ
キシロールメタン、ジメチロールモノヘキシロールエタ
ン、ジエチロールモノペンチロールメタン、ジプロピロ
ールモノブチロールエタン、ジブチロールモノプロピロ
ールメタン、ジペンチロールモノエチロールエタン、ジ
ヘキシロールモノメチロールメタン、メチロールエチロ
ールプロピロールメタン、エチロールプロピロールブチ
ロールエタン、プロピロールブチロールペンチロールメ
タン、ブチロールペンチロールヘキシロールエタン等の
トリオール、特に好ましいのはトリメチロールエタン、
トリメチロールメタン等の主鎖がメタン、エタンである
炭素数2以下のアルキル鎖をもつ等価な1級のトリオー
ル化合物である。
【0042】2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホ
ラニル基を含有するジオールを製造する際の溶媒として
は、反応物および精製するCOP誘導体が溶解し得るも
のであればよい。例えば、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン(THF)等の溶媒が挙げられる。
【0043】2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホ
ラニル基を含有するジオールを製造する際の塩基性化合
物としては、脱塩化水素能があればよい。例えば、トリ
エチルアミン、トリメチルアミン等のトリアルキルアミ
ン;ルチジン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等の
芳香族アミンなどの三級アミンが挙げられる。
【0044】2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホ
ラニル基を含有するジオールを製造する際の反応条件と
しては、トリオール:COP:三級アミンの仕込みモル
比は1:0.8〜2:0.8〜3、より好ましくは1:
0.8〜1:1〜1.5であり、反応温度は−20〜5
0℃、より好ましくは−10〜室温であり、反応時間は
1〜10時間、より好ましくは2〜5時間であるのが望
ましい。
【0045】2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホ
ラニル基を含有するジオールの反応後の精製条件として
は、COPを滴下して反応した後、生成した塩を濾別
し、濃縮する。次に精製する溶媒としては、酢酸エチル
あるいはアセトニトリルが挙げられる。これらの溶媒中
に反応生成物を分散させ、数回洗浄することによって未
反応トリオール化合物等の不純物を除去し、高純度の2
−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラニル基を含有
するジオールを製造することができる。また、洗浄以外
で、精製溶媒の溶液をデカンテーションした後、そのま
ま次のトリメチルアミンとの反応に用いてもよい。ある
いは溶媒で再結晶してもよい。またさらにこれらの操作
を併用しても良い。
【0046】精製の際に、一般式〔1〕のR1 が炭素数
2以上であると精製が困難となり、好ましくない。
【0047】次いで、濃縮して得られた2−オキソ−
1,3,2−ジオキサホスホラニル基を含有するジオー
ルをトリメチルアミンと開環反応させて、ホスホリルコ
リン基を生成させることによって一般式〔1〕のものが
得られる。
【0048】その際の溶媒としては、酢酸エチル、アセ
トニトリル、THF等の有機溶媒が挙げられる。前記の
一般式〔4〕の化合物に対してトリエチルアミンのモル
比は、1〜5倍モル、より好ましくは1.05〜2倍モ
ル、反応温度は、室温〜80℃、好ましくは40〜60
℃であり、反応時間は、3〜100時間、好ましくは6
〜48時間である。
【0049】(b)ホスホリルコリン基含有ポリウレタ
ンの製造 一般式〔8〕
【0050】
【化24】 〔式中、R3 は前記と同じものを示す。〕で表されるジ
イソシアネートと、一般式
〔9〕
【0051】
【化25】 〔式中、R4 は前記と同じものを示す。〕で表されるジ
オールを反応させることによって、一般式〔6〕
【0052】
【化26】 で表されるジイソシアネートオリゴマー化合物を製造す
る。
【0053】この一般式〔6〕のジイソシアネート化
合物と、前記した一般式〔1〕のPCジオールと一般式
〔5〕で表されるジオール(PC基を含有しないジオー
ル、以下、N−PCジオールと略す)を反応させること
によって本発明のポリウレタンを製造することができ
る。
【0054】またその際には、一般式〔5〕のN−PC
ジオールは、一種もしくは2種以上の異なったものを反
応させてもよい。前記の各ジオールとジイソシアネート
との反応条件は、公知の技術を用いて行うことができ
る。反応の触媒としては、ジアルキルアミノピリジンや
錫のラウレートなどの触媒の存在下、または無触媒下で
行うことができる。
【0055】本発明に用いられる原料のジイソシアネー
トは、一般式〔8〕で表されるものであれば、特に制限
はないが、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリ
レンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、パラフェニレンジイソシアネート、あるいは両末
端にイソシアネート基を有するプレポリマー等が挙げら
れる。
【0056】本発明に用いる一般式〔6〕のジイソシア
ネートに用いる原料のジオールは一般式
〔9〕で表され
る一級水酸基を有するジオールであれば、特に制限はな
い。具体的な例としては、エチレングリコール、1,3
−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、2−(n−ヘキサデシル)−1,
3−プロパンジオール等の低分子量のジオール;ポリエ
チレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の
ポリアルキレングリコール;両末端ヒドロキシル基含有
ポリブタジエン、ポリ(1,6−ヘキシル−1,2−エ
チルカーボネート)ジオールなどの高分子量のジオール
を挙げることができる。
【0057】ここで、基材との密着性を高めるために
は、前記の高分子量(数平均分子量2000ないし20
000)のジオールを併用することが好ましい。また、
本発明には、第1級でない水酸基を有するジオールを併
用することもできる。
【0058】前記の一般式〔6〕で表されるジイソシア
ネートオリゴマーの製造に際して、用いる溶媒は、反応
物、生成物を溶解するものであればよい。具体的には、
たとえば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド(D
MAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの公
知の溶媒を用い反応を円滑に行うことができる。また、
それらの混合溶媒が挙げられる。
【0059】一般式〔6〕で表されるジイソシアネート
オリゴマーの製造の際の反応条件としては、次のとおり
である。
【0060】一般式
〔9〕で表されるジオール:一般式
〔8〕で表されるジイソシアネートオリゴマーのモル比
は、1:1.1〜10であり、好ましくは、1:1.5
〜3である。反応温度は室温〜120℃であり、好まし
くは、60〜80℃である。反応時間は、10分〜5時
間であり、好ましくは30分〜2時間である。
【0061】このようにして得られた一般式〔6〕で表
されるジイソシアネートオリゴマーの反応液中に前記の
一般式〔1〕のPCジオールと一般式〔5〕のN−PC
ジオールを加えて反応させる。その後、反応液をメタノ
ール等の有機溶媒に投入して再沈殿を繰り返し行い、得
られた固形分を室温〜35℃で減圧乾燥して本発明のポ
リウレタンが得られる。
【0062】なお、前記の反応において、一般式〔8〕
のジイソシアネート:一般式
〔9〕のジオール:一般式
〔1〕のPCジオール:一般式〔5〕のN−PCジオー
ルの仕込みモル比は、1:0.1〜0.91:0.01
〜0.8:0.01〜0.8であり、より好ましくは、
1:0.33〜0.67:0.1〜0.5:0.1〜
0.5である。また、反応温度は、60〜150℃であ
り、好ましくは80〜100℃である。またさらに、反
応時間は、1〜10時間であり、好ましくは2〜6時間
である。
【0063】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお各実施例で製造したポリウレタンの数平均分子
量は、ジメチルアセトアミド(DMAc)を展開溶媒と
してゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)
法でポリスチレンカラムによって標準ポリスチレンを用
いて測定した。
【0064】〔実施例1−1〕トリメチロールエタン1
0g(0.083mol)をTHF250mLに溶か
し、トリエチルアミン14.9mL(0.108mo
l)を加え、COP7.65mL(0.083mol)
を攪拌しながら室温でゆっくり滴下した。滴下終了後、
3時間反応させたのち、塩酸塩を濾別したのち濃縮し
た。この濃縮後淡黄色の粘ちょうな液体に、50mLの
酢酸エチルを加えて攪拌分散させデカンテーションを行
い、その後50mLの酢酸エチルでの洗浄を3回行っ
た。生成物14g(収率75%)を得た。該生成物のN
MRおよびIRの測定結果を次に示す。
【0065】1 H−NMR(δ(ppm):TMA/CDCl3 ) 0.9 −C−CH3 3.5−3.6 −C(CH2 −O)2 4.3−4.5 C−CH2 −OP31 P−NMR(δ(ppm):CDCl3 、リン酸/D
2 Oを0ppmとした) 19ppm
【0066】次いでこれをアセトニトリル30mLに溶
かし、5倍過剰のトリメチルアミン25gを加えて40
〜50℃の湯浴中で1夜反応させた。この反応溶液から
アセトニトリルおよび過剰のトリメチルアミンを留去し
た後、脱水アセトンで5回洗浄し、生成物12g(収率
50%)を得た。次に 1H−NMRおよびIRの測定結
果を示した。
【0067】1 H−NMR(δ(ppm):DSS/D2 O) 0.65−0.7 −C−CH3 3.3 −N+ ( CH3 3 3.5−3.6 −C(CH2 −O)2 1H−NMR(C−CH3 とN(CH3 3 )より算出
した純度は99%であった。
【0068】 IR(液セル(cm-1)) 1050 −P−O−C 1200 −P=O 2900 −CH 3400 −OH 以上の結果から生成物は次式の化合物と同定した。
【0069】
【化27】
【0070】〔実施例1−2〕前記実施例1−1の工程
において、50mLの酢酸エチルを使用したデカンテー
ション、その後の50mLの酢酸エチルでの洗浄に換え
て、50mLのアセトニトリルを使用したデカンテーシ
ョン、その後の50mLのアセトニトリルでの洗浄を行
った以外は全て前記実施例1−1と同じ工程を行い、2
−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラニル誘導体生
成物15g(収率80%)を得た。またホスホリルコリ
ン誘導体生成物12g(収率50%)を得た。 1H−N
MRおよびIRの測定を行ったところ、両者とも前記実
施例1−1と同様の結果を示した。
【0071】〔比較例1−1〕前記実施例1−2の「5
0mLのアセトニトリルを加えて攪拌分散させデカンテ
ーションを行い、その後50mLのアセトニトリルでの
洗浄を3回行った。」の精製工程を行わない以外はまっ
たく前記実施例1−1と同様にして反応を行った。
【0072】すなわち、トリメチロールエタン10g
(0.083mol)をTHF250mLに溶かし、ト
リエチルアミン14.9mL(0.108mol)を加
え、COP7.65mL(0.083mol)を攪拌し
ながら室温でゆっくり滴下した。滴下終了後、3時間反
応させたのち、塩酸塩をろ別したのち濃縮した。この濃
縮後に淡黄色の粘ちょうな液状生成物16g(収率85
%)を得た。該液状生成物のNMRおよびIRの測定結
果を次に示す。
【0073】1 H−NMR(δ(ppm):TMA/CDCl3 ) 0.9 −C−CH3 3.5−3.6 −C(CH2 −O)2 4.3−4.5 C−CH2 −OP31 P−NMR(δ(ppm):CDCl3 、リン酸/D
2 Oを0ppmとした) 19ppm
【0074】ついで、この濃縮後の淡黄色の粘ちょうな
液体をアセトニトリル30mLに溶かし、5倍当量のト
リメチルアミン25g(0.415mol)を加えて4
0〜50℃の湯浴中で1夜反応させた。アセトリニトル
を留去した後、脱水アセトンで5回洗浄し、生成物15
g(収率63%)を得た。次に 1H−NMRおよびIR
の測定した結果、スペクトルの位置は、実施例1とほと
んど同じ結果を示した。なお、 1H−NMR(C−CH
3 とN(CH3 3 )より算出した積分値からの純度は
85%であった。
【0075】〔比較例1−2〕グリセリン7.6g
(0.083mol)をTHF250mLに溶かし、ト
リエチルアミン14.9mL(0.108mol)を加
え、COP7.65mL(0.083mol)を攪拌し
ながら室温でゆっくり滴下した。滴下終了後、3時間反
応させたのち、塩酸塩を濾別したのち濃縮した。この濃
縮後淡黄色の粘ちょうな液状生成物13g(収率82
%)を得た。該液状生成物のNMRおよびIRを測定し
た結果を次に示す。
【0076】1 H−NMR(δ(ppm):TMA/CDCl3 ) 3.5−3.6 −CH(CH2 −O)2 4.3−4.5 C−CH2 −OP31 P−NMR(δ(ppm):CDCl3 、リン酸/D
2 Oを0ppmとした) 19ppm
【0077】ついで、この濃縮後の淡黄色の粘ちょうな
液体をアセトニトリル30mLに溶かし、5倍量のトリ
メチルアミン25gを加えて40〜50℃の湯浴中で1
夜反応させた。アセトニトリルおよび過剰のトリメチル
アミンを留去した後、脱水アセトンで5回洗浄し、生成
物13g(収率60%)を得た。該生成物の 1H−NM
RおよびIRの測定結果を次に示す。
【0078】1 H−NMR(δ(ppm):DSS/D2 O) 3.3 −N+ ( CH3 3 1H−NMR(N(CH3 3 とその他のH)より算出
した純度は85%であった(1位置換体と2位置換体の
比に関しては不明で、実際の純度はこれ以下)。
【0079】 IR(液セル(cm-1)) 1050 −P−O−C 1200 −P=O 2900 −CH 3400 −OH 以上の結果から生成物は次式の化合物と同定した。
【0080】
【化28】
【0081】〔比較例1−3〕トリメチロールプロパン
11g(0.083mol)をTHF250mLに溶か
し、トリエチルアミン14.9mL(0.108mo
l)を加え、COP7.65mL(0.083mol)
を攪拌しながら室温でゆっくり滴下した。滴下終了後、
3時間反応させたのち、塩酸塩を濾別したのち濃縮し
た。この濃縮後淡黄色の粘ちょうな液状生成物17g
(収率85%)を得た。該液状生成物のNMRおよびI
Rを測定した結果を次に示す。
【0082】1 H−NMR(δ(ppm):TMA/CDCl3 ) 0.9 −C−CH3 1.3 −C−CH2 −C− 3.5−3.6 −C(CH2 −O)2 4.3−4.5 C−CH2 −OP31 P−NMR(δ(ppm):CDCl3 、リン酸/D
2 Oを0ppmとした) 19ppm
【0083】ついで、この濃縮後の淡黄色の粘ちょうな
液体をアセトニトリル30mLに溶かし、5倍量のトリ
メチルアミン25gを加えて40〜50℃の湯浴中で1
夜反応させた。アセトニトリルおよび過剰のトリメチル
アミンを留去した後、脱水アセトンで5回洗浄し、生成
物15g(収率63%)を得た。次に 1H−NMRおよ
びIRの測定結果を示した。
【0084】1 H−NMR(δ(ppm):DSS/D2 O) 0.65−0.7 −C−CH3 1.2 −C−CH2 −C 3.3 −N+ ( CH3 3 3.5−3.6 −C(CH2 −O)2 1H−NMR(C−CH3 とN(CH3 3 )より算出
した純度は110%であった(ホスホリルコリン基が複
数導入されているものとの混合物で、分離は困難、実際
の純度は低い)。
【0085】 IR(液セル(cm-1)) 1050 −P−O−C 1200 −P=O 2900 −CH 3400 −OH 以上の結果から生成物は次式の化合物と同定した。
【0086】
【化29】
【0087】〔実施例2−1〕ポリブタジエングリコー
ル(分子量2840)3g(1.06×10-3mol)
とジフェニルメタンジイソシアネート0.8g(3.1
7×10-3mol)をN−メチル−2−ピロリドン:D
MAc=10:1の混合溶媒20mL中窒素気流下、7
5℃、1時間反応させた。これに前記実施例1−1で合
成したPCジオール0.15g(0.53×10-3mo
l)、2−セチルプロパン−1,3−ジオール0.16
g(5.3×10-4mol)を加え、95℃で3時間反
応させた。さらに1,4−ブタンジオールを0.1g
(1.06×10-3mol)を加え、105℃で1時間
反応させた。反応溶液をメタノール中に注ぎ再沈殿を行
い、得られた試料を減圧乾燥し、実施例2−1のポリウ
レタン2.87g(収率68%)を得た。得られたポリ
ウレタンの 1H−NMRおよびIRの測定結果を次に示
した。
【0088】1 H−NMR(δ(ppm):TMS/CDCl3 ) 0.7−1.2 −C−CH3 1.4−2.2 −C−(CH2 )n−C 3.2−3.3 −N+ ( CH3 3 3.5−4.4 −C(CH2 )n IR(KBr−Tablet(cm-1)) 1050 −P−O−C 1200 −P=O 2900 −CH 3400 −OH 重量平均分子量110,000であった。以上の結果か
ら生成物は次式の化合物と同定した。
【0089】
【化30】 なお、計算値からp=10.3であった。
【0090】〔実施例2−2〕前記実施例2−1の製造
方法において、原料として前記実施例1−1のPCジオ
ールの代わりに前記実施例1−2のPCジオールを用い
た以外は、全く前記実施例2−1と同様にして反応を行
い実施例2−2のポリウレタンを製造した。得られたポ
リウレタンを 1H−NMRおよびIRで測定した結果は
前記実施例2−1とほとんど同様な結果を示した。以上
の結果から生成物は前記実施例2−1で得られた化合物
と同一であると同定した。
【0091】〔実施例2−3〕ポリ〔1,6−ヘキシル
−1,2−エチルカーボネート〕ジオール(分子量20
00)2.1g(1.05×10-3mol)とジフェニ
ルメタンジイソシアネート0.75g(3.0×10-3
mol)をDMF15mL中に溶かし加え、70〜75
℃で1時間反応させた。さらに前記実施例1−2で合成
したPCジオール0.285g(1.0×10-3mo
l)をDMF0.5mLに溶かして加え、95〜100
℃で3時間反応させた。続いて1,4−ブタンジオール
0.09g(1.0×10-3mol)をDMF0.5m
Lに溶かして加え、105〜110℃で1時間反応させ
た。続いて、反応液をメタノール中に注ぎ再沈殿を行
い、得られた試料を減圧乾燥してポリウレタン2.07
g(収率64%)を得た。次に1H−NMRおよびIR
の測定結果を示した。
【0092】1 H−NMR(δ(ppm):TMS/CDCl3 ) 0.7−1.2 −C−CH3 1.4−2.2 −C−(CH2 )n−C 3.2−3.3 −N+ ( CH3 3 3.5−4.4 −C(CH2 )n IR(KBr−Tablet(cm-1)) 1050 −P−O−C 1200 −P=O 2900 −CH 3400 −OH 重量平均分子量93,000であった。以上の結果から
生成物は次式の化合物と同定した。
【0093】
【化31】 計算値からp=17.3であった。
【0094】〔実施例2−4〕ポリテトラメチレングリ
コール(分子量2000)2g(1.0×10-3mo
l)とジフェニルメタンジイソシアネート0.75g
(3.0×10-3mol)をDMF15ml中70〜7
5℃で1時間反応させた。前記実施例1−2で合成した
PCジオール0.285g(1.0×10-3mol)を
DMF5mlに溶かし、反応溶液に加え、95〜100
℃で3時間反応させた。さらにブタン−1,4−ジオー
ルを0.09g(1.0×10-3mol)をDMF0.
5mLに溶かして加え、105〜110℃で1時間反応
させた。続いて、反応液をメタノール中に注ぎ再沈殿を
行い、得られた試料を減圧乾燥してポリウレタン1.9
7g(収率63%)を得た。次に 1H−NMRおよびI
Rの測定結果を示した。
【0095】1 H−NMR(δ(ppm):TMS/CDCl3 ) 0.7−1.2 −C−CH3 1.4−2.2 −C−(CH2 )n−C 3.2−3.3 −N+ ( CH3 3 3.5−4.4 −C(CH2 )n IR(KBr−Tablet(cm-1)) 1050 −P−O−C 1200 −P=O 2900 −CH 3400 −OH 重量平均分子量73,000であった。以上の結果から
生成物は次式の化合物と同定した。
【0096】
【化32】 計算値からp=13.7であった。
【0097】〔比較例2−1〕ポリブタジエングリコー
ル(分子量2840)3g(1.06×10-3mol)
とジフェニルメタンジイソシアネート0.8g(3.1
7×10-3mol)をN−メチル−2−ピロリドン:D
MAc=10:1の混合溶媒20mL中窒素気流下、7
5℃、1時間反応させた。これに前記比較例1−1で合
成したPCジオール0.135g(0.53mol)、
2−セチルプロパン−1,3−ジオール0.16g
(5.3×10-4mol)を加え、95℃で3時間反応
させた。さらに1,4−ブタンジオールを0.1g
(1.06×10-3mol)を加え、105℃で1時間
反応させた。反応溶液をメタノール中に注ぎ再沈殿を行
い、得られた試料を減圧乾燥しポリウレタン1.5g
(収率36%)を得た。次に 1H−NMRおよびIRの
測定結果を示した。
【0098】1 H−NMR(δ(ppm):TMS/CDCl3 ) 0.7−1.2 −C−CH3 1.4−2.2 −C−(CH2 )n−C 3.2−3.3 −N+ ( CH3 3 3.5−4.4 −C(CH2 )n IR(KBr−Tablet(cm-1)) 1050 −P−O−C 1200 −P=O 2900 −CH 3400 −OH 重量平均分子量8,500であった。以上の結果から生
成物は前記実施例2−1の化合物でp=0.794と同
定した。
【0099】〔比較例2−2〕ポリブタジエングリコー
ル(分子量2840)3g(1.06×10-3mol)
とジフェニルメタンジイソシアネート0.8g(3.1
7×10-3mol)をN−メチル−2−ピロリドン:D
MAc=10:1の混合溶媒20mL中窒素気流下、7
5℃、1時間反応させた。これに前記比較例1−2で合
成したPCジオール0.135g(0.53mol)、
2−セチルプロパン−1,3−ジオール0.16g
(5.3×10-4mol)を加え、95℃で3時間反応
させた。さらに1,4−ブタンジオールを0.1g
(1.06×10-3mol)を加え、105℃で1時間
反応させた。反応溶液をメタノール中に注ぎ再沈殿を行
い、得られた試料を減圧乾燥しポリウレタン1.1g
(収率26%)を得た。次に 1H−NMRおよびIRの
測定結果を示した。
【0100】1 H−NMR(δ(ppm):TMS/CDCl3 ) 0.7−1.2 −C−CH3 1.4−2.2 −C−(CH2 )n−C 3.2−3.3 −N+ ( CH3 3 3.5−4.4 −C(CH2 )n IR(KBr−Tablet(cm-1)) 1050 −P−O−C 1200 −P=O 2900 −CH 3400 −OH 重量平均分子量11,000であった。以上の結果から
生成物は次式の化合物でp=1.03と同定した。
【0101】
【化33】
【0102】〔比較例2−3〕ポリブタジエングリコー
ル(分子量2840)3g(1.06×10-3mol)
とジフェニルメタンジイソシアネート0.8g(3.1
7×10-3mol)をN−メチル−2−ピロリドン:D
MAc=10:1の混合溶媒20mL中窒素気流下、7
5℃、1時間反応させた。これに前記比較例1−3で合
成したPCジオール0.135g(0.53mol)、
2−セチルプロパン−1,3−ジオール0.16g
(5.3×10-4mol)を加え、95℃で3時間反応
させた。さらに1,4−ブタンジオールを0.1g
(1.06×10-3mol)を加え、105℃で1時間
反応させた。反応溶液をメタノール中に注ぎ再沈殿を行
い、得られた試料を減圧乾燥しポリウレタン1.0g
(収率24%)を得た。次に 1H−NMRおよびIRの
測定結果を示した。
【0103】1 H−NMR(δ(ppm):TMS/CDCl3 ) 0.7−1.2 −C−CH3 1.4−2.2 −C−(CH2 )n−C 3.2−3.3 −N+ ( CH3 3 3.5−4.4 −C(CH2 )n IR(KBr−Tablet(cm-1)) 1050 −P−O−C 1200 −P=O 2900 −CH 3400 −OH 重量平均分子量6,800であった。以上の結果から生
成物は次式の化合物と同定した。
【0104】
【化34】 計算値からP=1.03であった。
【0105】〔実施例3−1〜3−4、比較例3−1〜
3−3〕キャストの製膜性試験1 前記実施例2−1〜2−4および比較例2−1〜2−3
で得られたポリウレタンをDMAcに溶解し、キャスト
法によってガラスプレート上に製膜してポリウレタンの
製膜性を次の評価により比較した。
【0106】 ◎ : ガラスプレート上できれいな膜となり充分な強
度のフィルムとして得られる。 ○ : ガラスプレート上できれいな膜となりフィルム
として得られる。 △ : ガラスプレート上でなんとか膜となりフィルム
状のものとして得られる。
【0107】キャストの製膜性試験2 前記実施例2−1〜2−4および比較例2−1〜2−3
で得られたポリウレタンを目視で観察して、透明性を次
の評価で調べた。
【0108】 ○ : 充分な透明性のあるフィルム × : 透明性がなく、白濁しているフィルム抗血栓性試験 前記実施例2−1〜2−4、比較例2−1〜2−3の試
験で得られたフィルムおよび塩化ビニルの板上にPRP
(血小板多血漿)を滴下し1時間放置した後洗浄し、フ
ィルム及び塩化ビニル板上に粘着した血小板数を電子顕
微鏡下でカウントした。なお、塩化ビニル板上では、血
小板数は20個/1000μm2 であった。その結果を
下記の表1に示した。
【0109】
【表1】 なお、用いた略号はつぎのとおりである。
【0110】DSS:ソジウム2,2−ジメチル−2−
シラペンタン−5−スルホネート TMS:テトラメチルシラン 以上の結果から本発明のホスホリルコリン基含有ジオー
ルを用いたポリウレタンはフィルム状となり、充分な強
度と透明性および抗血栓性を有することがわかる。
【0111】
【発明の効果】本発明の一般式〔1〕のPCジオール
は、原料一般式〔2〕のトリオールが全て一級の水酸基
で、特にトリメチロールエタン、トリメチロールメタン
の場合全く等価な3個の一級水酸基を有しており、また
モノ付加体となるとその立体障害のためにジ、トリ付加
体は著しく生成しにくくなると考えられるため、ホスホ
リルコリン基を含有する等価なジオールである。
【0112】また、本発明の一般式〔1〕のPCジオー
ルは、反応性の高い一級水酸基を2個有しているため、
イソシアネート基、アシルクロライド基、アシル基など
公知の反応性物質との反応性に優れ、高分子量のポリマ
ーを与えることができると共に、他の一級水酸基を有す
るジオールを併用することによって、ホスホリルコリン
基のポリマー中における濃度を調整でき、かつその分布
をランダムで均一にすることができる。このために、フ
ィルム形成能およびフィルム強度を高めるだけでなく、
ホスホリルコリン基が基材表面で均一に配向した構造を
とることができるようになり優れた生体適合性を発現で
きる。
【0113】また、本発明の一般式〔1〕のPCジオー
ルにおいてR1 がC2 以上のものを除外し、水素原子ま
たはメチル基とすることによって、一般式〔1〕に表さ
れるジオール化合物の精製を容易にした。そのため、一
般式〔1〕のPCジオールを使用して製造された本発明
のポリウレタンは透明性に優れたものとなり、生体適合
性材料等への応用に適した材料となる。
【0114】また、本発明の一般式〔1〕のPCジオー
ルの製造方法により、一般式〔1〕のPCジオールを高
純度、高収率で得ることができる。
【0115】本発明のPCポリウレタンは、前述のよう
に一般式〔1〕のPCジオールを構成成分とする新規か
つ有用なホスホリルコリン基を含有するポリウレタンで
ある。
【0116】また、本発明のPCポリウレタンは、一般
式〔1〕のPCジオールを構成成分としているため、ま
た、一般式〔5〕のN−PCジオールを含有するため
に、従来に比べ製膜性に優れ、例えば溶媒キャスト法な
どの極めて簡単な方法により、容易にフィルムを成形す
ることができる。しかも得られたフィルムなどの成型品
は強固であり、生体適合性の優れた材料として、人工臓
器等の医用材料、バイオセンサー等のセンサー類などの
幅広い分野への利用が可能である。
【0117】以上のように本発明によれば、本発明のポ
リウレタンは、プレポリマーを構成するモノマーの種
類、組成を容易に変えることによって、膜の物性、溶解
性等を幅広くまた望むように設計することが可能で、強
固なフィルムなどの成形体を容易に成形することができ
る。
【0118】従って、本発明のPCポリウレタンは、容
易な製膜性、十分な強度、抗血栓性により、生体成分や
生体と長期接触が可能な材料として、カテーテル、人工
臓器等の生体適合性の要求される医療用材料や、コンタ
クトレンズとして利用可能である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔1〕 【化1】 〔式中、R1 は水素原子またはメチル基、m1 は1〜
    6、m2 は0〜6、m3 は0〜1の整数を表す。〕で表
    されるホスホリルコリン基含有ジオール。
  2. 【請求項2】 一般式〔2〕 【化2】 〔式中、R1 は水素原子またはメチル基、m1 は1〜
    6、m2 は0〜6、m3 は0〜1の整数を表す。〕で表
    される2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラニル
    基を有するジオール。
  3. 【請求項3】 一般式〔3〕 【化3】 〔式中、R1 は水素原子またはメチル基、m1 は1〜
    6、m2 は0〜6、m3 は0〜1の整数を表す。〕で表
    されるトリオールと、一般式〔4〕 【化4】 で表される2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジオ
    キサホスホランとを塩基性化合物存在下、1:0.8〜
    2の範囲のモル比で反応させて、一般式〔2〕 【化5】 〔式中、R1 、m1 、m2 、m3 は前記と同じものを示
    す。〕で表される2−オキソ−1,3,2−ジオキサホ
    スホラニル基を有するジオールを含む粗生成物を得、 該粗生成物を酢酸エチル或いはアセトニトリルを用いた
    再沈殿、洗浄、及びシリカゲルカラム精製から選ばれた
    1種以上の精製手段により精製して純度を高めたことを
    特徴とする2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラ
    ニル基を有するジオールの製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式〔2〕 【化6】 〔式中、R1 は水素原子またはメチル基、m1 は1〜
    6、m2 は0〜6、m3 は0〜1の整数を表す。〕で表
    される2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラニル
    基を有するジオールをトリメチルアミンと反応させて、
    その後溶媒で精製することを特徴とする一般式〔1〕 【化7】 〔式中、R1 は水素原子またはメチル基、m1 は1〜
    6、m2 は0〜6、m3 は0〜1の整数を表す。〕で表
    されるホスホリルコリン基含有ジオールを得る製造方
    法。
  5. 【請求項5】 一般式〔1〕 【化8】 〔式中、R1 は水素原子またはメチル基、m1 は1〜
    6、m2 は0〜6、m3 は0〜1の整数を表す。〕で表
    されるホスホリルコリン基含有ジオールと、一般式
    〔5〕 【化9】 〔式中、R2 は水素原子または炭素数1〜22の炭化水
    素基、n1 、n2 、n3は0〜6の整数を表し同一であ
    っても異なっていてもよい。〕で表されるジオールと、
    一般式〔6〕 【化10】 〔式中、R3 は炭素数4〜16の2価の脂肪族炭化水素
    基または炭素数6〜16の2価の芳香族炭化水素基ある
    いは炭素数7〜16の2価の芳香族基置換炭化水素基、
    4 は−O(AO)k−(ただしAは炭素数2〜12の
    アルキレン基を表し、kはオキシアルキレン基の平均付
    加モル数で1〜100の数を示す。)で表されるオリゴ
    オキシアルキレン基、または−O(B)j−O−(ただ
    しBは炭素数2〜6の2価の炭化水素基を表し、jは平
    均付加モル数で1〜100の整数を示す。)、あるい
    は、−O(C)i−(ただしCは−(R5 OCOO)−
    で表されるR5 が炭素数2〜18のアルキルカーボネー
    ト基を示し、iは平均付加モル数で1〜100の数を示
    す。)であり、各々A、B、Cの繰り返し単位は同一物
    の繰り返しでも異なったものの組み合わせでもよく、ま
    た、hは1〜100の整数を示す。〕で表されるジイソ
    シアネートオリゴマーとを、一般式〔1〕と一般式
    〔5〕の合計が全ジオール:一般式〔6〕のジイソシア
    ネート=1:0.8〜1.2のモル比で、かつ、一般式
    〔1〕と一般式〔5〕の全ジオール中で、一般式〔1〕
    の割合が1〜100モル%で、反応させることによって
    得られる一般式〔7〕 【化11】 〔式中、R1 、m1 、m2 、m3 は前記一般式〔1〕
    と、R2 、n1 、n2 、n3 は前記一般式〔5〕と、R
    3 、R4 、hは前記一般式〔6〕と同じで、pは5〜1
    000の繰り返し単位数を示す。〕で表されるホスホリ
    ルコリン基含有ポリウレタン。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の一般式〔7〕 【化12】 〔式中、R1 は水素原子またはメチル基、m1 は1〜
    6、m2 は0〜6、m3 は0〜1の整数、R2 は水素原
    子または炭素数1〜22の炭化水素基、n1 、n2、n
    3 は0〜6の整数を表し同一であっても異なっていても
    よく、R3 は炭素数4〜16の2価の脂肪族炭化水素基
    または炭素数6〜16の2価の芳香族炭化水素基あるい
    は炭素数7〜16の2価の芳香族基置換炭化水素基、R
    4 は−O(AO)k−(ただしAは炭素数2〜12のア
    ルキレン基を表し、kはオキシアルキレン基の平均付加
    モル数で1〜100の数を示す。)で表されるオリゴオ
    キシアルキレン基、または−O(B)j−O−(ただし
    Bは炭素数2〜6の2価の炭化水素基を表し、jは平均
    付加モル数で1〜100の整数を示す。)、あるいは、
    −O(C)i−(ただしCは−(R5 OCOO)−で表
    されるR5 が炭素数2〜18のアルキルカーボネート基
    を示し、iは平均付加モル数で1〜100の数を示
    す。)であり、各々A、B、Cの繰り返し単位は同一物
    の繰り返しでも異なったものの組み合わせでもよく、ま
    た、hは1〜100の整数を示し、pは5〜1000の
    繰り返し単位数を示す。〕で表されるホスホリルコリン
    基含有ポリウレタンを用いることを特徴とする生体適合
    性材料。
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CN114213615A (zh) * 2021-12-29 2022-03-22 广东粤港澳大湾区黄埔材料研究院 一种耐溶胀的磷酰胆碱改性聚氨酯材料及其制备方法

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