JPH10287358A

JPH10287358A - プラスチック蓋

Info

Publication number: JPH10287358A
Application number: JP9090716A
Authority: JP
Inventors: Kiyoshi Wada; 潔和田; Minoru Nagae; 実永江; Takashi Takagi; 高志高木; Koichi Momokawa; 公一桃川; Nobukazu Fujiwara; 伸数藤原
Original assignee: Toppan Printing Co Ltd
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 1997-04-09
Filing date: 1997-04-09
Publication date: 1998-10-27

Abstract

(57)【要約】【課題】内容物の保護性がよく、開封し易く、口部の形
状を飲み易く改善し、そのうえ、容器内の減圧を吸収可
能なプラスチック蓋を提供する。【解決手段】熱可塑性樹脂を射出成形した断面が逆Ｕ字
状の飲み口リング100 の内周側表面に、内層にガスバリ
ヤ層をもち表裏の最外層に熱融着層を有する積層フィル
ムを凹状に絞り加工した天板200 の外周縁部の裏面を、
剥離可能な強度に熱融着したプラスチック蓋であって、
天板の中央部に、上方へ突起する減圧吸収部210 を形成
し、表面の外周縁部の内側付近の一側に、プルリング30
0 にヒンジ320 を介して接続する支柱310 を強固に熱融
着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、果汁飲料や清酒な
どの内容物をホット充填したカップ状複合容器などに装
着するプラスチック蓋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ホット充填システムで内容物を充
填する容器として、図３に示すように、プラスチックの
補強枠（２２）を、紙層を主体とした積層材料で作製さ
れたカップ状紙容器（２１）の口部、背貼り部及び底部
の合わせ目に熱融着して補強したカップ状複合容器（２
０）が使用されていたが、このカップ状複合容器の口部
は、積層フィルムやプラスチック蓋など蓋材（３０）で
開封可能に熱融着されて封止されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
カップ状複合容器の蓋材は、容器を開封するために、容
器との熱融着部を剥離して蓋材を容器の口部から取り外
すときに、取り外しにくかったり、容器の口部の形状が
飲み口として適さない場合などがあった。また、内容物
をホット充填して密封したのちに、容器内の減圧によっ
て容器が変形して外観を損ない、製品の商品価値を低下
させることがあった。

【０００４】本発明は、上述の従来の問題を解決したも
のであり、内容物の保護性がよく、開封し易く、口部の
形状を飲み易く改善し、そのうえ、容器内の減圧を吸収
可能なプラスチック蓋を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の発明は、
図１（ａ）及び（ｂ）に示すように、熱可塑性樹脂を射
出成形した断面が逆Ｕ字状の飲み口リング（１００）の
内周側表面に、内層にガスバリヤ層をもち表裏の最外層
に熱融着層を有する積層フィルムを凹状に絞り加工した
天板（２００）の外周縁部の裏面を、剥離可能な強度に
熱融着したプラスチック蓋（１０）であって、前記天板
の中央部に、上方へ突起する減圧吸収部（２１０）を形
成し、表面の外周縁部の内側付近の一側に、プルリング
（３００）に接続する支柱（３１０）を強固に熱融着し
たことを特徴とするプラスチック蓋（１０）である。

【０００６】次に、本発明の第２の発明は、熱可塑性樹
脂を射出成形した断面が逆Ｕ字状の飲み口リングの内周
側表面に、内層にガスバリヤ層をもち表裏の最外層に熱
融着層を有する積層フィルムを凹状に絞り加工した天板
の外周縁部の裏面を、強固に熱融着したプラスチック蓋
であって、前記天板の中央部に、上方へ突起する減圧吸
収部を形成し、表面の外周縁部の内側付近の一側に、プ
ルリングに接続する支柱を強固に熱融着し、且つ、前記
天板を飲み口リングから取り外すときに、飲み口リング
に熱融着する部分が、前記天板から層間で剥離して分離
することを特徴とするプラスチック蓋である。

【０００７】

【作用】本発明のプラスチック蓋は、厚みをもつ熱可塑
性樹脂の飲み口リングと、内層にガスバリヤ層をもつ積
層フィルムの天板とから構成されているため、容器の内
容物の保護性が良好である。

【０００８】また、本発明のプラスチック蓋を熱融着し
て口部に装着したカップ状複合容器は、容器を開封する
ときに、天板の表面の外周縁部の内側の一側に支柱を強
固に熱融着しているプルリングを上方に引っ張ると、飲
み口リングの内周側表面に、剥離可能な強度で熱融着し
ている天板の外周縁部の裏面が容易に剥離するか、また
は、飲み口リングに熱融着する部分が、天板から層間で
剥離して容易に分離するため、容器が開封し易い。

【０００９】また、開封されたカップ状複合容器の口部
には、断面がＵ字状の飲み口が被さった状態で残るた
め、容器の口部の形状が改善されて内容物が飲み易くな
る。

【００１０】また、ホット充填後の容器内の減圧に対し
ては、天板の中央部に形成されている上方へ突起する減
圧吸収部が、下方に変形して減圧を吸収するため、容器
の変形が極めて少ない。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明のプラスチック蓋の一実施
形態について、図面を用いて詳細に説明する。図１
（ａ）は、本発明のプラスチック蓋の一実施形態の平面
図であり、（ｂ）は、そのＡ−Ａ’線断面図でり、図２
は、その要部の拡大断面図である。また、図４（ａ）
は、カップ状複合容器の口部に装着したときの状態を示
す説明図であり、（ｂ）は、そのカップ状複合容器を開
封したときの状態を示す説明図である。

【００１２】本発明の一実施形態のプラスチック蓋（１
０）は、図１（ａ）及び（ｂ）に示すように、ポリプロ
ピレンやポリエチレンなどの熱可塑性樹脂を射出成形し
た断面が逆Ｕ字状の飲み口リング（１００）と、内層に
エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリアミドなどのガスバリヤ層をもち表裏の最外
層にポリプロピレンやポリエチレンなどの熱融着層を有
する積層フィルムを真空成形法や圧空成形法で凹状に絞
り加工した天板（２００）とから構成するものであり、
飲み口リングの内周側表面に、天板の外周縁部の裏面を
剥離可能な強度にインサート射出成形法などで熱融着し
たものである。なお、断面が逆Ｕ字状の飲み口リングの
表面形状は、内容物を飲み易い曲面形状にし、裏面の上
方に、通常、容器の口部との超音波溶着用リブ（１１
０）を形成するものである。また、剥離可能な強度に熱
融着する方法としては、例えば、飲み口リングの材質が
ポリプロピレンの場合には、天板の裏面の最外層の熱融
着層の材質としてポリエチレンをブレンドしたポリプロ
ピレンを用い、飲み口リングとの熱融着強度を剥離可能
な強度に調整するものである。

【００１３】また、天板（２００）の中央部には、容器
内の減圧時に下方へ変形する減収吸収部（２１０）を上
方へ突起させて形成し、表面の外周縁部の内側付近の一
側の適宜の位置に、プルリング（３００）を、折り曲げ
可能にヒンジ（３２０）を介して接続する支柱（３１
０）をインサート射出成形法などで強固に熱融着したも
のである。なお、この強固に熱融着する方法としては、
例えば、天板の表面の最外層の熱融着層の材質がポリプ
ロピレンの場合には、プルリングの材質にもポリプロピ
レンを用いるものである。また、指が入るプルリングが
好ましいが、必要に応じては、替わりに撮みなどのプル
オープンができるものであれば良い。

【００１４】次に、本発明の他の一実施形態のプラスチ
ック蓋としては、同様にポリプロピレンやポリエチレン
などの熱可塑性樹脂を射出成形した断面が逆Ｕ字状の飲
み口リングと、内層にエチレン・ビニルアルコール共重
合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドなどのガスバリ
ヤ層をもち表裏の最外層にポリプロピレンやポリエチレ
ンなどの熱融着層を有する積層フィルムを真空成形法や
圧空成形法で凹状に絞り加工した天板とから構成するも
のであるが、飲み口リングの内周側表面に、天板の外周
縁部の裏面をインサート射出成形法などで強固に熱融着
したものである。

【００１５】また、天板の中央部には、容器内の減圧時
に下方へ変形する減収吸収部を上方へ突起させて形成
し、表面の外周縁部の内側付近の一側の適宜の位置に、
プルリングを折り曲げ可能にハーフカット線を介して接
続する支柱をインサート射出成形法などで強固に熱融着
したものである。そして、天板を飲み口リングから取り
外すときに、飲み口リングに熱融着する部分が、天板か
ら層間で剥離して分離するようにするものであり、例え
ば、天板の積層フィルムの層間の接着剤層から剥離し易
くしたものである。

【００１６】そして、上述の本発明のプラスチック蓋
（１０）は、図４（ａ）に示すように、内容物をホット
充填したカップ状複合容器（２０）の口部に、断面が逆
Ｕ字状の飲み口リング（１００）を被せて、超音波シー
ル法などで強固に熱融着して装着するものであり、プル
リング（３００）を上方へ引っ張って天板（２００）を
取り外して容器を開封したときには、図４（ｂ）に示す
ように、カップ状複合容器（２０）の口部に断面が逆Ｕ
字状の飲み口（１００）が被さった状態で残るものであ
る。

【００１７】

【発明の効果】本発明のプラスチック蓋は、肉厚の飲み
口リングと内層にガスバリヤ層をもつ積層フィルムの天
板とから構成されており、内容物の保護性が良好であ
る。

【００１８】また、本発明のプラスチック蓋は、カップ
状複合容器の口部に装着して使用したときに、天板に取
り付けられているプルリングを上方に引っ張ることによ
り、天板の外周縁部を飲み口リングの内周側表面から容
易に剥離して容器を開封することができる。

【００１９】また、開封されたカップ状複合容器の口部
には、飲み口が被さった状態で残り、容器の口部の形状
が飲み易く改善される。

【００２０】そのうえ、ホット充填後の容器内の減圧
を、天板の中央部に設けられた上方へ突起する減圧吸収
部が変形して吸収し、従来の蓋材を装着したときのよう
な容器の変形が防げ、製品の商品価値が低下することが
ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は、本発明のプラスチック蓋の一実施形
態の平面図であり、（ｂ）は、そのＡ−Ａ’線断面図で
ある。

【図２】図１に示す本発明のプラスチック蓋の要部の拡
大断面図である。

【図３】従来の一例のカップ状複合容器の断面図であ
る。

【図４】（ａ）は、図１に示す本発明のプラスチック蓋
をカップ状複合容器の口部に装着したときの状態を示す
説明図であり、（ｂ）は、そのカップ状複合容器を開封
したときの状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１０……プラスチック蓋２０……カップ状複合容器２１……カップ状紙容器２２……補強枠３０……蓋材１００……飲み口リング１１０……超音波溶着用リブ２００……天板２１０……減圧吸収部３００……プルリング３１０……支柱３２０……ヒンジ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者桃川公一東京都台東区台東１丁目５番１号凸版印刷株式会社内 (72)発明者藤原伸数埼玉県越谷市大間野町１丁目８番地トッパンプラスチック株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】熱可塑性樹脂を射出成形した断面が逆Ｕ字
状の飲み口リングの内周側表面に、内層にガスバリヤ層
をもち表裏の最外層に熱融着層を有する積層フィルムを
凹状に絞り加工した天板の外周縁部の裏面を、剥離可能
な強度に熱融着したプラスチック蓋であって、前記天板
の中央部に、上方へ突起する減圧吸収部を形成し、表面
の外周縁部の内側付近の一側に、プルリングに接続する
支柱を強固に熱融着したことを特徴とするプラスチック
蓋。
【請求項２】熱可塑性樹脂を射出成形した断面が逆Ｕ字
状の飲み口リングの内周側表面に、内層にガスバリヤ層
をもち表裏の最外層に熱融着層を有する積層フィルムを
凹状に絞り加工した天板の外周縁部の裏面を、強固に熱
融着したプラスチック蓋であって、前記天板の中央部
に、上方へ突起する減圧吸収部を形成し、表面の外周縁
部の内側付近の一側に、プルリングに接続する支柱を強
固に熱融着し、且つ、前記天板を飲み口リングから取り
外すときに、飲み口リングに熱融着する部分が、前記天
板から層間で剥離して分離することを特徴とするプラス
チック蓋。