JPH10284872A - 電磁波シールド構造 - Google Patents

電磁波シールド構造

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JPH10284872A
JPH10284872A JP9045197A JP9045197A JPH10284872A JP H10284872 A JPH10284872 A JP H10284872A JP 9045197 A JP9045197 A JP 9045197A JP 9045197 A JP9045197 A JP 9045197A JP H10284872 A JPH10284872 A JP H10284872A
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JP
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electromagnetic wave
wave shielding
metal plate
building
ceiling
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JP9045197A
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Yasuhisa Kitani
泰久 木谷
Hidetada Yoshihara
英忠 葭原
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Tomoe Corp
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Tomoe Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制約された狭い空間での設置が可能で設計上
の自由度が大きく、部品点数が少なく簡素な構造であり
ながら高い電磁波シールド性能を発揮する電磁波シール
ド構造を提供することを目的とする。 【解決手段】 建屋内内側に所定間隔をおいて配置され
たシールド板受部材4を介して電磁波シールド用金属板
5を取り付け、該電磁波シールド用金属板5によって室
内を包囲する形で形成された電磁波シールド室の電磁波
シールド構造において、前記電磁波シールド室内に建屋
天井1面および壁面から離れて配置した天井組9等の内
装材は前記シールド板受部材4を貫通した吊りボルト
3、7を介し建屋内に支持固定されると共に、電磁波シ
ールド用金属板5の接合部をも構成し前記シールド板受
部材4には断面C形状をした比較的短尺の両側部4Bが
前記建屋の天井1面および壁面とほぼ直交して配置した
ことを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建屋内内側に所定
間隔をおいて配置されたシールド板受部材を介し電磁波
シールド用金属板を取り付け、該電磁波シールド用金属
板によって室内を包囲する形で形成された電磁波シール
ド室の電磁波シールド構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、建築建屋内に形成される電子制
御や電磁波の発生実験等は、電磁波シールド室や電波暗
室として、室外からの電磁波の影響を受けないように、
また室外に対しても電磁波が漏れないように、壁や床お
よび天井等は導電性に優れた電磁波シールド用金属板等
によって形成され、これら電磁波シールド用金属板によ
って室内は良好な電磁波シールド状態が保たれるように
工夫されている。ところが、前記壁等を折角導電性に優
れた電磁波シールド用金属板によって電磁波シールド室
を形成しても、建屋内内側に所定間隔をおいて配置され
たシールド板受部材に取り付けられた電磁波シールド用
金属板やその内側に所定間隔離れて配置される天井組等
の内装材を建屋内に支持固定するために、各種の電力線
や信号線の他に吊りボルト等の支持固定具を前記シール
ド板受部材を貫通して設置する必要がある。このうち前
記電力線や信号線についてはケーブルにノイズフィルタ
ーを設置する等して漏洩電磁波の発生を防止できるもの
の、前記吊りボルト等の支持固定具については、電磁波
シールド用金属板および支持固定具を通じて電磁波が侵
入ないし漏洩してしまう虞れがあった。そこで、通常、
図9に示したような方法によってこの種の吊りボルト等
の支持固定具を電磁波シールド室等に取り付けていた。
【0003】図9(A)に示した従来例のものでは、建
屋天井31内に埋設されたインサート32によって上部
吊りボルト33の下端部に螺合された連結金具36に下
部吊りボルト37の上端部が螺合連結される一方、前記
連結金具36に固定されたハンガー38Aに下地用ボー
ド40等に貼り付けられた電磁波シールド用金属板(鋼
箔等)35が支持固定される。電磁波シールド用金属板
35を貫通して吊り下げられた下部吊りボルト37の下
端部には吊元金物41を介して天井吊りボルト43の上
端部の掛金具42が係止される。そして、天井吊りボル
ト43の下端部にはハンガー38Bによって天井組39
等の内装材が設置されるものである。符号44は天井組
39の内側(下方)に吊金具46によって吊下された天
井内装材を示す。また符号45は建屋天井31を構成す
るデッキプレートを示している。
【0004】また、図9(B)に示した従来例のもので
は、建屋天井31内に埋設されたインサート32によっ
て上部吊りボルト33の下端部にC型材34のフランジ
部が支持固定されている。つまりC型材34が縦形に起
立して設置され、下部フランジ部において電磁波シール
ド用金属板35を下面に貼着した石膏ボード等の仕上材
40を介在させて下部吊りボルト37がナット等により
固定される。該下部吊りボルト37の下端部にはハンガ
ー38を介して図示外の天井組等の仕上材が張設され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の建屋内内側に所定間隔をおいて配置されたシール
ド受部材に取り付けられた電磁波シールド用金属板やそ
の内側に所定間隔離れた天井組等の内装材が配置され、
電磁波シールド用金属板によって室内を包囲する形で形
成された所定間隔離れて配置される電磁波シールド室の
電磁波シールド構造にあっては、図9(A)の例では連
結金具36やハンガー38Aの数多くの部品の設置によ
り、図9(B)の例では起立配置したC型材の設置等に
より、建屋の天井あるいは上層階の床等を構成するデッ
キプレート45等の存在によって窮屈な建屋天井31と
電磁波シールド用金属板35との間の狭い空間において
ゆとりがなくなり、さらに設計上の制約も窮屈なものと
なっていた。また、電磁波シールド用金属板35を支持
固定するために該電磁波シールド用金属板35を下部吊
りボルト37が貫通して設置されることになるが、一般
に、ボルト等が前記電磁波シールド用金属板35を貫通
させた場合には、該ボルトと前記電磁波シールド用金属
板35の取付孔の間に生じる微細な空隙から電磁波が漏
洩あるいは侵入してしまうために、前記下部吊りボルト
37の取付部においてナットと電磁波シールド用金属板
との間を編組材等の電磁波シールド材47によってシー
ルドすることにより、下部吊りボルト37取付部におけ
る電磁波シールド用金属板35と下部吊りボルト37と
の間を隙なく遮蔽すると共に電気的に接続することで遮
蔽し、室内を良好な電磁波シールド状態に保つようにし
ていた。このように電磁波シールド用金属板35を貼着
した仕上材40を予め工場であるいは建築現場にて下部
吊りボルト37に電磁波シールド材を介してナット止め
する必要があり、このために取付け作業に手間取ること
が多く、また、施工後に電磁波シールド室等の改修等に
よって吊りボルト37等を取り替える必要が生じた場合
には、電磁波シールド用金属板35の上方に取り付けら
れている連結金具から取り外さなければならず、その解
体作業はきわめて面倒であった。
【0006】このため、本発明では従来の電磁波シール
ド室の電磁波シールド構造における諸課題を解決して、
制約された狭い空間での設置が可能で設計上の自由度が
大きく、部品点数が少なく簡素な構造でありながら高い
電磁波シールド性能を発揮する電磁波シールド構造を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、建屋
内内側に所定間隔をおいて配置されたシールド板受部材
を介して電磁波シールド用金属板を取り付け、該電磁波
シールド用金属板によって室内を包囲する形で形成され
た電磁波シールド室の電磁波シールド構造において、前
記電磁波シールド室内に建屋天井面および壁面から離れ
て配置した天井組等の内装材は前記シールド板受部材を
貫通した吊りボルトを介し建屋内に支持固定されると共
に、電磁波シールド用金属板の接合部をも構成し前記シ
ールド板受部材には断面C形状をした比較的短尺の両側
部が前記建屋の天井面および壁面とほぼ直交して配置さ
れたことを特徴とするものである。また本発明は、前記
シールド板受部材に用いられるC型材の平板部が前記吊
りボルトへの支持固定部を構成するとともに、該C型材
の両端の返し部が前記電磁波シールド用金属板の端縁部
の接合部を構成し、かつこれらの支持固定部および接合
部に電磁波シールド材を介在させたことを特徴とするも
のである。また本発明は、前記シールド板受部材に用い
られるC型材の平板部が前記吊りボルトへの支持固定部
および前記電磁波シールド用金属板の端縁部の接合部を
構成するとともに、これらの支持固定部および接合部に
電磁波シールド材を介在させたことを特徴とするもので
ある。また本発明は、前記シールド板受部材に用いられ
るC型材の両端の返し部間にスライド金物を装着し、該
スライド金物に吊りボルトを支持固定することによっ
て、建屋内における前記天井組等の内装材あるいは前記
電磁波シールド用金属板の位置を調整可能に構成したこ
とを特徴とするものである。また本発明は、前記シール
ド板受部材に用いられるC型材に支持固定されて電磁シ
ールド室内側に位置する吊りボルトに、前記天井組等の
内装材を吊下するための下部吊りボルトを下部に螺合し
た連結金物の上部を螺合したことを特徴とするもので、
これらを課題解決のための手段とするものである。
【0008】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1は本発明の第1実施の形態を示すも
ので、図1(A)は吊りボルトを含む面での縦断面図、
図1(B)は図1(A)のA部拡大図、図1(C)は図
1(A)のB部拡大図である。図1(A)に示すよう
に、建屋天井1等の建屋内において亜鉛メッキ鋼板等よ
りなる電磁波シールド用金属板5によって室内を包囲さ
れて電磁波シールド室が形成される。建屋天井1等の建
屋の壁面と電磁波シールド用金属板5との間には建屋の
天井や上層階の床面を構成するデッキプレート15が組
み込まれている。さらに前記電磁波シールド用金属板5
の内側(図面下方)には下部吊りボルト7およびハンガ
ー8によって所定間隔離れて天井組9が吊下され、さら
にその下側には吊金具16によって天井仕上材10等の
内装材が配置される。本発明では、基本的には前記電磁
波シールド用金属板5および天井組9等の内装材を吊り
ボルトを介して建屋内に支持固定するためにC型材4を
使用するものであるが、該C型材4が前記吊りボルトや
電磁波シールド用金属板5におけるボルト孔等への電磁
波シールド材12、11による電磁波シールド部の接合
材を構成し、かつ前記C型材4における比較的短尺の両
側部4Bが前記建屋天井1等の建屋の壁面とほぼ直交し
て配置されたことを特徴とするものである。
【0009】詳述すると、建屋天井1内に上端のインサ
ート部2が埋設された上部吊りボルト3の下端部近傍に
おいて、図1(B)に拡大して示したように、上部吊り
ボルト3を断面C字形の鋼材等からなるC型材4の平板
部4Aのボルト孔4Dに挿通し、該平板部4Aを上部吊
りボルト3に螺合される上部の固定ナット13と下部の
長ナットからなる連結金具6とによって挟持して固定す
る。その際、C型材4の平板部4Aと連結金具6の上端
部のフランジ部6Aとの間には、上部吊りボルト3と平
板部4Aのボルト孔4Dとの間の電磁波シールドのため
の銅製等の編組材からなる電磁波シールド材12が緊密
に、しかも電気的に接合するように配設される。前記C
型材4の平板部4Aは比較的長尺であり、これに直交す
る両側部4Bは比較的短尺に形成され、さらにそれらの
両端部は折り曲げられて前記平板部4Aとほぼ平行な返
し部4Cとされている。図1(C)に示すように、C型
材4における平板部4Aとほぼ平行な両端の返し部4C
に沿って、前記電磁波シールド用金属板5の端縁部が重
合して接合されて接合部を構成する。この接合部には前
記電磁波シールド用金属板5の端縁部をC型材4の返し
部4Cに接合ビス14によって接合するために生じたC
型材4のビス孔4Eや電磁波シールド用金属板5におけ
るビス孔を電磁波シールドするための電磁波シールド材
11が緊密にしかも電気的に接合するように配設され
る。なお、本実施の形態における接合ビス14として好
適にはタッピングビスが用いられる。また、これらの接
合ビス14のピッチPは、図2(B)に示すように、電
磁波シールド効果の点からは100mm程度が好適であ
る。実験によれば、65dB以上の遮蔽率が計測され
た。
【0010】前記長ナットからなる連結金具6は、後述
する図2に拡大して明示されるように、内部に雌螺子部
6Bが刻設されており、前記上部吊りボルト3の下端部
の螺子部が螺入されるとともに、前記下部吊りボルト7
の上端部の螺子部が螺入される。該下部吊りボルト7の
下端部にはハンガー8が挿入固定され、前記天井組9が
吊下されるとともに、その内側には吊金具16を介して
石膏ボードや化粧材等の天井仕上材10が吊下される。
【0011】以上のように構成したことにより、電磁波
シールド用金属板5および天井組9等の内装材を吊りボ
ルト3、7を介して建屋天井1等の建屋内に支持固定す
るために配置されるC型材4が、前記吊りボルト3の貫
通部における電磁波シールド材12による電磁波シール
ド部(図1(A)のA部)や電磁波シールド用金属板5
における電磁波シールド材11による電磁波シールド部
(図1(A)のB部)の接合材を構成するので、すなわ
ちC型材4を貫通する吊りボルト3の支持固定とC型材
4の返し部4Cによる電磁波シールド接合材としての電
磁波シールド用金属板5の端縁部との接合とが効果的に
兼用でき、このような部品の兼用によって建屋の天井面
や壁面と電磁波シールド用金属板5との間に充分な余裕
がない場合でも数少ない部品によって空間設計上の自由
度が向上する。特に、C型材4の平板部4Aと吊りボル
ト3との電磁波シールド材12による電磁波シールド部
においては天井組等の仕上材の重量が効果的に電磁波シ
ールド材12を挟持して充分な電磁波シールド作用を行
うことができる。しかも、前記C型材における比較的短
尺の両側部4Bを前記建屋の天井面や壁面とほぼ直交し
て配置することにより、建屋天井1等の建屋の天井面や
壁面と電磁波シールド用金属板5との間の距離をより小
さくすることが可能で、電磁波シールド室をより広く採
ることができる。また、前記C型材4に支持固定されて
電磁シールド室内側に位置する吊りボルトに、前記天井
組9等の内装材を吊下するための下部吊りボルト7を下
部に螺合した連結金物6の上部を螺合するように構成し
たことによって、すなわち、連結金物6が電磁シールド
室内側に位置しているので、連結金物6と下部吊りボル
ト7との螺合部における微細な間隙を通じて電磁波が漏
れることに対して無頓着でよいので、建屋1や電磁波シ
ールド用金属板5に対する天井組9等の天井仕上材の位
置の調節や補修等が電磁波シールド室内側から行える
等、施工後の保守、管理の点からも設計の自由度が向上
する。
【0012】図2は図1を拡大して示すもので、図2
(A)は要部断面図、図2(B)は図2(A)のC矢視
平面図である。図2(A)に示すように、C型材4にお
ける平板部4Aとほぼ平行な両端の返し部4Cに沿っ
て、前記電磁波シールド用金属板5の端縁部が重合して
接合されて接合部を構成するに際し、該接合部には前記
電磁波シールド用金属板5の端縁部をC型材4の返し部
4Cにタッピングビス等の接合ビス14によって接合
し、C型材4のビス孔4Eや電磁波シールド用金属板5
におけるボルト孔を電磁波シールドするための電磁波シ
ールド材11が緊密に配設されたものである。図2
(B)に示すように、電磁波シールド用金属板5のそれ
ぞれの端縁に沿ってC型材4における両端の返し部4
C、4Cとの間に帯状の編組材からなる電磁波シールド
材11、11が緊密にしかも電気的に接合するように配
設される。これらC型材4の返し部4C、電磁波シール
ド材11および電磁波シールド用金属板5を接合する接
合ビス14として好適にはタッピングビスが用いられ、
これらの多数配置される接合ビス14のピッチPについ
ては、電磁シールド効果の点からは100mm程度が好
適である。
【0013】図3は本発明の第2実施の形態を示すもの
で、本実施の形態では、前記第1実施の形態のものにお
けるC型材4の平板部4Aとほぼ平行な両端の返し部4
Cに沿って、前記電磁波シールド用金属板5の端縁部が
重合して接合されて接合部を構成するに際し、一部拡大
して示すように、C型材4の返し部4Cと電磁波シール
ド用金属板5の端縁部とを符号19にて示すスポット溶
接によって接合したものである。本実施の形態のものの
ようにC型材4の返し部4Cと電磁波シールド用金属板
5の端縁部とをスポット溶接によって接合する場合は、
前述の各実施の形態のもののように電磁波シールド材1
1を設置せずとも、充分な電磁波シールド効果を有す
る。本実施の形態では、さらに、前記C型材4の両端の
返し部4C、4C間に、その両端部においてこれらの返
し部4C、4Cを抱持するごとく一対のL形外板18A
および内板18Bを重合してなるスライド金物18を装
着し、該スライド金物18に下部吊りボルト7を支持固
定したものである。このように構成したので、本実施の
形態によれば、前述の各実施の形態のものが有する効果
に加えて、電磁波シールドされた室内において建屋天井
1等の建屋内における前記天井組9等の仕上材あるいは
前記電磁波シールド用金属板5の位置を何ら電磁波の漏
洩に頓着することなく、施工時の設計誤差に基づく寸法
のずれ等のみならず、施工後においても自由にそれらの
位置の個別に調整を行うことができる。
【0014】図4は本発明の施工中の作業形態例を示す
もので、前述した実施の形態によって建屋天井1等に上
部吊りボルト3によりC型材4を介して電磁波シールド
用金属板5を支持固定した後に、前記C型材4に吊下さ
れた複数の下部ボルト7を利用し、これらの複数の下部
ボルト7、7間に適宜のハンガー等を介して設備架台を
橋渡しして設置するものである。これらの設備架台の上
に電線や配管等を載置するものである。
【0015】図5および図6は本発明の第3実施の形態
を示すもので、図5(A)は平面図で図5(B)のE矢
視図、図5(B)は図5(A)のD矢視図である。図6
は図5(B)における固定ナットおよび接合ビスを締め
付けた状態の断面図である。本実施の形態のものは、前
述した各実施の形態のものと異なり、C型材4の平板部
4Aが吊りボルト(上部吊りボルト3)への支持固定部
を構成するとともに、電磁波シールド用金属板5の端縁
部の接合部を構成するものである。つまり、図5(B)
にて明らかなように、平板部4Aとほぼ平行な両側端部
の返し部4Cが建屋側すなわち上方に位置する。C型材
4の平板部4Aに接合される電磁波シールド用金属板5
については、図5(A)の平面図で示すように、図面左
側のものを5A、図面右側のものを5Bとすると、C型
材4の部分における突合せ部位においてそれら電磁波シ
ールド用金属板5A、5Bのそれぞれの端縁には台形状
の切欠部5Cおよび5Dが設けられて上部吊りボルト3
を回避するごとく設置される。C型材4の平板部4Aと
電磁波シールド用金属板5Aとの間には上部電磁波シー
ルド材12Aが、電磁波シールド用金属板5Aと電磁波
シールド用金属板5Bとの間には下部電磁波シールド材
12Bがそれぞれ配置され、電磁波シールド用金属板5
Bの内側(下方)には当て板20が添設されて下方の固
定ナット13によって緊締される。なお、符号6は連結
金物、7は下部吊りボルトである。また、符号14Cは
電磁波シールド用金属板5Aと5Bとの重合端縁部同士
を長さ方向に渡って接合する接合ビスを示している。図
6は、固定ナット13および接合ビス14Bの緊締によ
って電磁波シールド材12Bが電磁波シールド用金属板
5A、5Bにおける台形状の切欠部5Cおよび5D内に
食い込んだ状態を示しており、これによって確実に締付
け固定され吊りボルト3近辺における電磁波シールド機
能を達成できるものである。このように構成したことに
より、本実施の形態では、C型材4の平板部4Aが電磁
波シールド用金属板5の建屋内での支持固定部材と電磁
波シールド用金属板5A、5Bにおける電磁波シールド
接合部材とを兼用することができて、より簡潔な構成で
ありながら、高い電磁波シールド性能を発揮することが
できる。
【0016】図7は本発明の第4実施の形態を示すもの
で、本実施の形態のものは、前記第3実施の形態のもの
において、上部(電磁波シールド室外)に開口部が位置
するC型材4の両端の返し部4C、4C間に、前記図3
の第3実施の形態のものと同様に、その両端部において
これらの返し部4C、4Cを抱持するごとく一対の外板
21AおよびL形内板21Bを重合してなるスライド金
物21を装着し、該スライド金物21に上部吊りボルト
3の下端部を支持固定したものである。このように構成
したので、本実施の形態によれば、前記第3実施の形態
のものが有する効果に加えて、電磁波シールドされた室
外において建屋天井1等の建屋内に対する前記天井組9
等の仕上材および前記電磁波シールド用金属板5の位置
を何ら電磁波の漏洩に頓着することなく、施工時の設計
誤差に基づく寸法のずれ等の調整のみならず、施工後に
おいても自由に電磁波シールド室全体の位置をも調整す
ることができる。
【0017】図8は、建屋の壁面に適用された本発明の
電磁波シールド構造の第5実施の形態を示す要部断面図
である。図8(A)に示したものは、建屋の側壁面1A
内に右端のインサート部2Aが埋設された側壁吊りボル
ト3Aに断面C字形の鋼材等からなるシールド板受部材
に用いられるC型材4の平板部4Aのボルト孔を挿通
し、該平板部4Aを側壁吊りボルト3Aに螺合される固
定ナット13Aによって挟持して固定する。C型材4の
平板部4Aと固定ナット13Aとの間には、側壁吊りボ
ルト3Aと平板部4Aのボルト孔との間の電磁波シール
ドのための銅製等の編組材からなる電磁波シールド材1
2Aが緊密にしかも電気的に接合するように配設され
る。前記C型材4の平板部4Aは比較的長尺であり、こ
れに直交する両側部4Bは比較的短尺に形成され、さら
にそれらの両端部は折り曲げられて前記平板部4Aとほ
ぼ平行な返し部4Cとされている。C型材4における平
板部4Aとほぼ平行な両端の返し部4Cに沿って、電磁
波シールド用金属板5の端縁部が重合して接合されて接
合部を構成する。この接合部は接合ビスあるいはスポッ
ト溶接等により緊密にしかも電気的に接合するようにさ
れる。側壁吊りボルト3Aの左端には固定ナット8Aに
よって壁9Aやその表面に貼設される壁仕上材等の内装
材が固定される。図8(B)に示したものは、シールド
板受部材に用いられるC型材4の平板部4Aが幾分建屋
の側壁面1Aから離れて設置される例である。これによ
って、建屋の側壁面においても前述の実施の形態のもの
と同様に有効な電磁波シールド室の電磁波シールド構造
が得られる。
【0018】以上、本発明の各実施の形態について説明
してきたが、本発明の趣旨の範囲内で、シールド板受部
材に用いられるC型材の形状、材質、電磁波シールド用
金属板および電磁波シールド材の形状、材質、上部吊り
ボルト、下部吊りボルトおよび連結金具の形状ならびに
それらの組合せ関連構成、C型材と電磁波シールド用金
属板および電磁波シールド材との接合形態および関連構
成、上部吊りボルトと建屋、下部吊りボルトと天井組お
よび天井仕上材とのそれぞれの関連構成、接合ビスのピ
ッチ、スライド金物の構成等については適宜採用が可能
である。また、前述の各実施の形態では電磁波シールド
用金属板や天井組等の仕上材が建屋の天井に吊下された
例について説明されているが、これらの電磁波シールド
用金属板や仕上材が建屋の側壁や床面部に対して前述の
各実施の形態のものと同様に設置される場合も含まれる
ことは言うまでもないことである。
【0019】
【発明の効果】以上、詳細に説明してきたように本発明
によれば、電磁波シールド用金属板および天井組等の仕
上材を吊りボルトを介して建屋天井等の建屋内に支持固
定するために配置されるC型材が、前記吊りボルトとの
電磁波シールド材による電磁波シールド部や電磁波シー
ルド用金属板における電磁波シールド材による電磁波シ
ールド部の接合材を構成するので、電磁波シールド用金
属板の支持固定と電磁波シールド接合材としての電磁波
シールド用金属板の端縁部との接合とが電気的な接合も
含めて効果的に兼用できる。しかも、前記C型材におけ
る比較的短尺の両側部が前記建屋の壁面とほぼ直交して
配置されることにより、建屋天井等の建屋の壁面と電磁
波シールド用金属板との間の距離をより小さくすること
が可能で、電磁波シールド室をより広く採ることができ
る。このように、部品点数が少なく簡素な構造でありな
がら、建屋天井等の建屋の壁面と電磁波シールド用金属
板との間に充分な余裕がなく制約された狭い空間におい
て高い電磁波シールド性能を発揮できて、空間設計上の
自由度も向上する建屋内に形成された電磁波シールド室
の電磁波シールド構造が提供される。
【0020】また、前記C型材に支持固定されて電磁シ
ールド室内側に位置する吊りボルトに、前記天井組等の
仕上材を吊下するための下部吊りボルトを下部に螺合し
た連結金物の上部を螺合するように構成した場合には、
連結金物と下部吊りボルトとの螺合部における微細な間
隙を通じて電磁波が漏れることに対して無頓着でよいの
で、建屋や電磁波シールド用金属板に対する天井組等の
天井仕上材の位置の調節や補修等が電磁波シールド室内
側から行える等、施工後の保守、管理の点からも設計の
自由度が向上する他、C型材の平板部と吊りボルトとの
電磁波シールド材による電磁波シールド部においては天
井組等の仕上材等の重量が効果的に電磁波シールド材を
挟持して充分な電磁波シールド作用を行うことができ
る。さらに、前記C型材の両端の返し部間に、その両端
部においてこれらの返し部を抱持するごとくスライド金
物を装着したものでは、電磁波シールドされた室内外に
おいて建屋天井等の建屋に対する天井組等の仕上材や電
磁波シールド用金属板の位置を何ら電磁波の漏洩に頓着
することなく、施工時の設計誤差に基づく寸法のずれ等
や、施工後における位置調整を行うこともできる。ま
た、前記C型材の平板部が前記吊りボルトへの支持固定
部および前記電磁波シールド用金属板の端縁部の接合部
を構成するものでは、部品点数をさらに削減することが
できて、より簡潔な構成でありながら、高い電磁波シー
ルド性能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波シールド構造の第1実施の形態
を示すもので、図1(A)は吊りボルトを含む面での縦
断面図、図1(B)は図1(A)のA部拡大図、図1
(C)は図1(A)のB部拡大図である。
【図2】図1を拡大して示すもので、図2(A)は要部
断面図、図2(B)は図2(A)のC矢視平面図であ
る。
【図3】本発明の電磁波シールド構造の第2実施の形態
を示す要部断面図である。
【図4】本発明の施工中の作業形態例を示す図である。
【図5】本発明の電磁波シールド構造の第3実施の形態
を示すもので、図5(A)は平面図で図5(B)のE矢
視図、図5(B)は図5(A)のD矢視図である。
【図6】図5(B)における固定ナットおよび接合ビス
を締め付けた状態の断面図である。
【図7】本発明の電磁波シールド構造の第4実施の形態
を示す要部断面図である。
【図8】建屋の壁面に適用された本発明の電磁波シール
ド構造の第5実施の形態を示す要部断面図である。
【図9】従来の電磁波シールド構造の要部断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・建屋天井 2・・・インサート 3・・・上部吊りボルト 4・・・C型材 4A・・・平板部 4B・・・両側部 4C・・・返し部 4D・・・ボルト孔 4E・・・ビス孔 5・・・電磁波シールド用金属板 6・・・連結金具 7・・・下部吊りボルト 8・・・ハンガー 9・・・天井組 10・・・天井仕上材 11・・・電磁波シールド材 12・・・電磁波シールド材 13・・・固定ナット 14・・・接合ビス 15・・・デッキプレート 16・・・吊金具 18・・・スライド金物 19・・・スポット溶接部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建屋内内側に所定間隔をおいて配置され
    たシールド板受部材を介して電磁波シールド用金属板を
    取り付け、該電磁波シールド用金属板によって室内を包
    囲する形で形成された電磁波シールド室の電磁波シール
    ド構造において、前記電磁波シールド室内に建屋天井面
    および壁面から離れて配置した天井組等の内装材は前記
    シールド板受部材を貫通した吊りボルトを介し建屋内に
    支持固定されると共に、電磁波シールド用金属板の接合
    部をも構成し前記シールド板受部材には断面C形状をし
    た比較的短尺の両側部が前記建屋の天井面および壁面と
    ほぼ直交して配置されたことを特徴とする電磁波シール
    ド構造。
  2. 【請求項2】 前記シールド板受部材に用いられるC型
    材の平板部が前記吊りボルトへの支持固定部を構成する
    とともに、該C型材の両端の返し部が前記電磁波シール
    ド用金属板の端縁部の接合部を構成し、かつこれらの支
    持固定部および接合部に電磁波シールド材を介在させた
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールド構
    造。
  3. 【請求項3】 前記シールド板受部材に用いられるC型
    材の平板部が前記吊りボルトへの支持固定部および前記
    電磁波シールド用金属板の端縁部の接合部を構成すると
    ともに、これらの支持固定部および接合部に電磁波シー
    ルド材を介在させたことを特徴とする請求項1に記載の
    電磁波シールド構造。
  4. 【請求項4】 前記シールド板受部材に用いられるC型
    材の両端の返し部間にスライド金物を装着し、該スライ
    ド金物に吊りボルトを支持固定することによって、建屋
    内における前記天井組等の内装材あるいは前記電磁波シ
    ールド用金属板の位置を調整可能に構成したことを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電磁波シー
    ルド構造。
  5. 【請求項5】 前記シールド板受部材に用いられるC型
    材に支持固定されて電磁シールド室内側に位置する吊り
    ボルトに、前記天井組等の内装材を吊下するための下部
    吊りボルトを下部に螺合した連結金物の上部を螺合した
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
    電磁波シールド構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107836373A (zh) * 2017-09-19 2018-03-27 浙江大学城市学院 一种圈舍养羊采食饲料的物联网数据采集装置

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