JPH10277848A - コネクティングロッドの軸受部の分割方法及び装置並びにワーク押え治具 - Google Patents

コネクティングロッドの軸受部の分割方法及び装置並びにワーク押え治具

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JPH10277848A
JPH10277848A JP8519497A JP8519497A JPH10277848A JP H10277848 A JPH10277848 A JP H10277848A JP 8519497 A JP8519497 A JP 8519497A JP 8519497 A JP8519497 A JP 8519497A JP H10277848 A JPH10277848 A JP H10277848A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コネクティングロッドにおけるビグエンドの
軸受部の軸受孔に外方向への内圧を付与し、上記軸受部
に内方向への外圧を付与して軸受部の変形を抑制し、上
記外圧を急激に解放して内圧により瞬間的に軸受部を分
割する方法及び装置並びにワーク押え治具を提供する。 【解決手段】 コネクティングロッド1の軸受部の軸受
孔5Hに外方向への内圧を付与する内圧付与装置23を
設け、この内圧付与装置23により付与される内圧によ
って前記軸受部を分割する方法において、前記軸受部に
外圧を付与する外圧付与装置25,27を設け、前記外
圧付与装置によって前記軸受部に外圧を付与すると共に
前記内圧付与装置23によって前記軸受部に内圧を付与
し、内圧付与装置23による内圧が前記軸受部を分割し
得る内圧にあるときに前記外圧付与装置の外圧を瞬間的
に開放し前記内圧によって前記軸受部を瞬間的に分割す
る軸受部の分割方法及び装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関における
ピストンとクランク軸とを連接するコネクティングロッ
ドにおけるビグエンドの軸受部のビグエントキャップを
分割する分割方法及び装置並びに分割方法に使用するワ
ーク押え治具に係り、さらに詳細には、分割のための内
圧によるワークの変形を抑制するための外圧を付与し、
この外圧を瞬間的に解放してビグエンドキャップの分割
を瞬間的に行う方法及び装置並びにそのワーク押え治具
に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に係る先行例として、例えば特開
昭64−64729号公報および特開平6−42527
号公報等がある。
【0003】上記各先行例より明らかなように、コネク
ティングロッドにおけるビグエンドの軸受部のビグエン
ドキャップを分割するには、先ず、上記軸受部の軸受孔
内に外周面が半円弧状の一対のダイスを内装する。次
に、上記一対のダイス間に楔部材を挿入して上記一対の
ダイスを互に離反せしめることによってビグエンドキャ
ップの分割が行われている。
【0004】前述のごとく、コネクティングロッドにお
けるビグエンドのビグエンドキャップを分割する際、軸
受部の軸受孔内に内装した一対のダイス間に楔部材を挿
入すると、一対のダイスは互に離反する方向への押圧力
を受け、ビグエンドの軸受部には内圧が作用し、この内
圧が次第に大きくなる。そして、上記内圧が所定の高圧
に達するとビグエンドキャップが軸受部の軸受孔の中心
を通る線(以下分割線と称す)に略沿って分割されるこ
とになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、コネク
ティングロッドにおけるビグエンドの軸受部の内圧が次
第に上昇され、所定の高圧に達してビグエンドキャップ
が分割されるとき、軸受部に内圧が作用してから所定の
高圧に達するまでの時間が長いと、軸受部に変形を生じ
易く精度維持に問題があるので、前記所定の高圧を瞬間
的に与えるようにしている。
【0006】したがって、従来は、所定の高圧を瞬間的
に与えるために高速、大容量のプレスを必要とするとい
う問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前述のごとき従
来の問題に鑑みてなされたもので、請求項1に係る発明
は、コネクティングロッドの分割すべき軸受部の軸受孔
に当該軸受部を分割するために外方向への内圧を付与す
る内圧付与装置を設け、この内圧付与装置により付与さ
れる内圧によって前記軸受部を分割する方法において、
前記軸受部の分割を抑制すべく内方向への外圧を前記軸
受部に付与する外圧付与装置を設け、前記外圧付与装置
によって前記軸受部に外圧を付与すると共に前記内圧付
与装置によって前記軸受部に内圧を付与し、内圧付与装
置により付与される内圧が前記軸受部を分割し得る内圧
にあるときに前記外圧付与装置の外圧を瞬間的に開放し
前記内圧によって前記軸受部を瞬間的に分割するコネク
ティングロッドの軸受部の分割方法である。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
発明において、外圧付与装置によって軸受部に付与する
外圧と内圧付与装置によって軸受部に付与する内圧はほ
ぼ等しいコネクティングロッドの軸受部の分割方法であ
る。
【0009】請求項3に係る発明は、ワーク載置台上に
セットされたコネクティングロッドの軸受部の分割線に
対して直交する方向から外圧を付与する第1,第2の外
圧付与装置を設け、前記軸受部の軸受孔内に前記分割線
に対して交差する方向の内圧を付与する内圧付与装置を
設け、前記内圧付与装置によって付与される内圧が前記
軸受部を分割し得る内圧にあるときに前記第1,第2の
少なくとも一方の外圧付与装置の外圧を瞬間的に解放す
る構成としてなるものである。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項3に記載の
発明において、内圧付与装置による内圧の付与および第
1,第2の外圧付与装置による外圧の付与が行われてい
ることを検出するための検出装置を設けてなるものであ
る。
【0011】請求項5に係る発明は、請求項3又は4に
記載の発明において、第1,第2の外圧付与装置による
外圧の付与及び内圧付与装置による内圧の付与が共に行
なわれて所定時間経過後に第1,第2の少なくとも一方
の外圧付与装置の外圧を瞬間的に解放する構成である。
【0012】請求項6に係る発明は、請求項3,4又は
5に記載の発明において、第1,第2の外圧付与装置お
よび内圧付与装置は流体圧装置からなり、かつ共通の圧
力源に接続してある。
【0013】請求項7に係る発明は、ワーク載置台上に
セットされたコネクティングロッドの軸受部の分割線に
対して直交する方向から前記軸受部の外側を押圧固定可
能の第1,第2のクランプジョーを設け、上記第1,第
2のクランプジョーを、前記軸受部に対して接近離反す
る方向へ移動可能に設けると共に、少なくとも一方のク
ランプジョーを、前記分割線およびコネクティングロッ
ドの長手方向に対し直交する方向の軸心回りに回動可能
に設けてなるものである。
【0014】
【発明の効果】以上のごとき説明より理解されるよう
に、請求項1に係る発明は、コネクティングロッドの分
割すべき軸受部の軸受孔に当該軸受部を分割するために
外方向への内圧を付与する内圧付与装置を設け、この内
圧付与装置により付与される内圧によって前記軸受部を
分割する方法において、前記軸受部の分割を抑制すべく
内方向への外圧を前記軸受部に付与する外圧付与装置を
設け、前記外圧付与装置によって前記軸受部に外圧を付
与すると共に前記内圧付与装置によって前記軸受部に内
圧を付与し、内圧付与装置により付与される内圧が前記
軸受部を分割し得る内圧にあるときに前記外圧付与装置
の外圧を瞬間的に開放し前記内圧によって前記軸受部を
瞬間的に分割するコネクティングロッドの軸受部の分割
方法であるから、前記軸受部の変形を抑制した状態での
分割が容易であり、精度維持が容易である。また、加圧
装置は、内圧付与装置による内圧を、軸受部を分割し得
る内圧に上昇せしめることのできる能力があれば良く、
例えば加圧装置としてのプレスは小型で良いことになる
ものである。
【0015】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
発明において、外圧付与装置によって軸受部に付与する
外圧と内圧付与装置によって軸受部に付与する内圧はほ
ぼ等しいものであるから、内圧の大き過ぎ或は外圧の大
き過ぎ等によって軸受部を変形せしめるようなことがな
いものである。
【0016】請求項3に係る発明は、ワーク載置台上に
セットされたコネクティングロッドの軸受部の分割線に
対して直交する方向から外圧を付与する第1,第2の外
圧付与装置を設け、前記軸受部の軸受孔内に前記分割線
に対して交差する方向の内圧を付与する内圧付与装置を
設け、前記内圧付与装置によって付与される内圧が前記
軸受部を分割し得る内圧にあるときに前記第1,第2の
少なくとも一方の外圧付与装置の外圧を瞬間的に解放す
る構成としてなるものであるから、内圧、外圧による軸
受部の変形を抑制できる。また、外圧を急激に解放する
ことにより、高圧の内圧によって軸受部を瞬間的に分割
することができる。
【0017】したがって、内圧付与装置による内圧を、
軸受部を分割し得る内圧に上昇せしめることのできる加
圧装置であれば良く、瞬間的に内圧を上昇せしめる必要
がないので、加圧装置を小型にすることができる。
【0018】請求項4に係る発明は、請求項3に記載の
発明において、内圧付与装置による内圧の付与および第
1,第2の外圧付与装置による外圧の付与が行われてい
ることを検出するための検出装置を設けてなるものであ
るから、内圧の付与及び外圧の付与の有無を検出するこ
とができ、内圧又は外圧のみが付与される不都合を防止
し得るものである。
【0019】請求項5に係る発明は、請求項3又は4に
記載の発明において、第1,第2の外圧付与装置による
外圧の付与及び内圧付与装置による内圧の付与が共に行
なわれて所定時間経過後に第1,第2の少なくとも一方
の外圧付与装置の外圧を瞬間的に解放する構成であるか
ら、内圧付与装置による内圧が軸受部を分割可能な圧力
に上昇した後に外圧が瞬間的に解放されることになり、
内圧の圧力不足を生じることがなく、確実に分割するこ
とができるものである。
【0020】請求項6に係る発明は、請求項3,4又は
5に記載の発明において、第1,第2の外圧付与装置お
よび内圧付与装置は流体圧装置からなり、かつ共通の圧
力源に接続してあるから、内圧と外圧との均衡を図るこ
とが容易である。
【0021】請求項7に係る発明は、ワーク載置台上に
セットされたコネクティングロッドの軸受部の分割線に
対して直交する方向から前記軸受部の外側を押圧固定可
能の第1,第2のクランプジョーを設け、上記第1,第
2のクランプジョーを、前記軸受部に対して接近離反す
る方向へ移動可能に設けると共に、少なくとも一方のク
ランプジョーを、前記分割線およびコネクティングロッ
ドの長手方向に対し直交する方向の軸心回りに回動可能
に設けてなるものであるから、例えばコネクティングロ
ッドのセットあるいはクランプジョーとの当接部に多少
の誤差等がある場合であっても、各部を均衡を保持して
押圧固定することができるものである。
【0022】
【発明の実施の形態】図1,図2を参照するに、コネク
ティングロッド1におけるビグエンド3の軸受部5のビ
グエンドキャップ7を分割するための分割装置9は、プ
レスにおけるボルスタ上に取付け可能のベースプレート
11を備えている。
【0023】上記ベースプレート11上には、複数のボ
ルト、固定ピン等の適宜の固定具を介してワーク載置台
としての固定プレート13が一体に固定してあり、この
固定プレート13には、コネクティングロッド1におけ
るスモールエンドのピストンピン穴15に係合してコネ
クティングロッド1の位置決めを行うための位置決めピ
ン17が立設してある。上記固定プレート13の一端部
は、前記位置決めピン17にコネクティングロッド1の
ピストンピン穴15を嵌合して位置決めしたとき、上記
コネクティングロッド1のビグエンドキャップ7を分割
する分割線CLに近接した位置に設けてある。
【0024】また、前記ベースプレート11上には、前
記固定プレート13における前記一端部の両コーナ部に
連結した一対のガイド部材19が固定してあり、このガ
イド部材19にはスライドプレート21が移動可能に支
持されている。このスライドプレート21は、コネクテ
ィングロッド1のビグエンド3から分割されるビグエン
ドキャップ7を支持するもので、前記分割線CLに対し
て直交する方向で前記固定プレート13に対して接近離
反する方向へ移動可能に前記ガイド部材19に支持され
ている。
【0025】前記コネクティングロッド1の軸受部5の
ビグエンドキャップ7を前記分割線CLに沿って分割す
るために、上記軸受部5の軸受孔5Hに外方向への内圧
を付与するための内圧付与装置23が設けてあると共
に、上記内圧付与装置23に抗して前記軸受部5に内方
向の外圧を付与するための第1,第2の外圧付与装置2
5,27が対向して設けてある。
【0026】より詳細には、前記内圧付与装置23は、
前記固定プレート13上にセットされた前記コネクティ
ングロッド1における軸受部5の軸受孔5Hの内周面と
接合するように上記軸受孔5H内に配置される一対のダ
イス29A,29Bを備えている。
【0027】上記一対のダイス29A,29Bは、前記
分割線CLに沿って分割した態様の半円盤状をなしてお
り、その互の対向面には、上記各ダイス29A,29B
を互に離反せしめるための楔部材31が挿入される係合
凹部33A,33Bがそれぞれ形成してあり、ビグエン
ドキャップ7に対応する一方のダイス29Bの係合凹部
33Bには前記楔部材31の傾斜面31Sと接合する傾
斜面33Sが形成してある。また、ダイス29A,29
Bの円弧状の外周面は前記軸受孔5Hの内周面に面接触
するように形成してある。
【0028】前記楔部材31は、例えば油圧プレス(図
示省略)等における流体圧シリンダ35に上下動可能に
備えたピストンロッド35Pに適宜に連結してある。
【0029】上記構成により、流体圧シリンダ35を作
動して楔部材31を一対のダイス29A,29Bの係合
凹部33A,33Bに挿入すると、上記楔部材31の傾
斜面31Sと一方のダイス29Bにおける傾斜面33S
とが接合し、各ダイス29A,29Bを離反せしめよう
とする分力が作用し、軸受部5の軸受孔5Hには分割線
CLに対し直交する外方向の内圧が作用することにな
る。
【0030】そして、上記内圧が所定の高圧になると、
コネクティングロッド1におけるビグエンド3からビグ
エンドキャップ7が分割線CLに沿って分割されるもの
である。
【0031】前記第1の外圧付与装置25は、前記分割
線CLに対し直交しかつコネクティングロッド1の長手
方向でスモールエンド側からビグエンド3側方向へビグ
エンド3を押圧すべく、軸受部5の軸受孔5Hに対し内
方向へ向う外圧を付与する作用をなすものである。
【0032】上記第1の外圧付与装置25は、例えばベ
ースプレート11等の固定部に固定した固定ブラケット
39に取付けた流体圧シリンダ41を備えており、この
流体圧シリンダ41に往復動可能に備えたピストンロッ
ド41Pには支持プレート43が適宜に連結してある。
この支持プレート43の下部には、前記分割線CLと平
行な方向およびコネクティングロッド1の長手方向の両
方に対して直交する方向の枢軸45を介してクランプジ
ョー47が揺動可能に支持されている。
【0033】上記クランプジョー47は、前記コネクテ
ィングロッド1におけるビグエンド3の両側部を押圧す
る作用をなすもので、図2に示すように、コネクティン
グロッド1の長手方向に対し直交する方向の両側に、先
端部を円弧面状に形成した押圧突出部47A,47Bを
備えたほぼコの字形状に形成してある。
【0034】上記構成により、流体圧シリンダ41を作
動して前記クランプジョー47の押圧突出部47A,4
7Bをビグエンド3の両側に当接せしめるとき、例えば
ビグエンド3の両側の当接部位にバラツキがあるような
場合であっても、枢軸45を中心としてクランプジョー
47が揺動することにより、前記ビグエンド3の両側部
に均等に外圧を付与することができるものである。
【0035】前記第2の外圧付与装置27は、前記コネ
クティングロッド1におけるビグエンド3から分割され
るビグエンドキャップ7に外圧を付与する作用をなすも
のであって、前記第1の外圧付与装置25と対向して設
けてある。
【0036】上記第2の外圧付与装置27は前述した第
1の外圧付与装置25と同様の構成であって、例えばベ
ースプレート11等の固定部に固定した固定ブラケット
49に取付けた流体圧シリンダ51を備えている。この
流体圧シリンダ51に往復動可能に備えたピストンロッ
ド51Pに適宜に連結した支持プレート53の下部に
は、前記枢軸45同様の枢軸55を介してクランプジョ
ー57が揺動可能に支持されている。
【0037】上記クランプジョー57は、前記ビグエン
ド3から分割されるビグエンドキャップ7の両側部を押
圧する押圧突出部57A,57Bを両側に備えたほぼコ
の字形状をなしており、上記両押圧突出部57A,57
Bの間には、前記ビグエンドキャップ7の外周面に面接
触した押圧接触片59を押圧する押圧突出部57Cを備
えている。
【0038】上記構成により、クランプジョー57は、
前記クランプジョー47と同様に機能してビグエンドキ
ャップ7の両側部に均等に外圧を付与することができる
と共にビグエンドキャップ7の外周面のほぼ中央部に外
圧を付与することができるものである。
【0039】図3は、前記内圧付与装置23における流
体圧シリンダ35および第1,第2の外圧付与装置2
5,27における流体圧シリンダ41,51の作動を制
御するための流体圧回路を概念的、概略的に示したもの
である。上記各流体圧シリンダ35,41,51と圧力
源Pおよびリターン回路Rとの間にはそれぞれ4ポート
2位置の回路切換弁としてのソレノイドバルブ61,6
3,65が配置してあり、かつ各流体圧シリンダ35,
41,51に流体圧を供給して、前記内圧付与装置23
によって前記軸受孔5Hに内圧を付与した状態にあるか
否か、また第1,第2の外圧付与装置25,27によっ
て前記ビグエンド3の軸受部5に外圧を付与したか否か
を検出する検出装置が設けられている。
【0040】上記検出装置としては、各流体圧シリンダ
35,41,51の内圧を検出する構成とすることも可
能であるが、本例においては、各流体圧シリンダ35,
41,51における各ピストンロッド35P,41P,
51Pの伸張状態を検出するリミットスイッチLS35
A,LS41A,LS51Aおよび各ピストンロッド3
5P,41P,51Pの収縮状態を検出するリミットス
イッチLS35B,LS41B,LS51Bにて例示し
てある。
【0041】なお、図3は各流体圧シリンダ35,4
1,51の作動の理解を容易にするために、あくまでも
概略的、概念的に例示したにすぎないものであり、実際
的には、前述の楔部材31の形状や各流体圧シリンダ3
5,41,51の受圧面積等に対応して圧力制御弁を設
けて各流体圧シリンダ35,41,51の内圧を最適な
圧力に制御し得るものである。
【0042】以上のごとき構成において、初期状態にお
いては、ソレノイドバルブ61,63,65におけるソ
レノイド61A,63A,65Aが励磁され、各流体圧
シリンダ35,41,51における各流体圧室35A,
41A,51Aに作動流体が供給され、各リミットスイ
ッチLS35B,LS41B,LS51Bが各ピストン
ロッド35P,41P,51Pに連動するように設けた
各ドグ35D,41D,51Dによって作動された状態
にある。
【0043】上述のごとき初期状態にあるときに、コネ
クティングロッド1におけるスモールエンドのピストン
ピン穴15を位置決めピン17と嵌合し、固定プレート
13上にコネクティングロッド1をセットする。次に、
図2に示すように、上記コネクティングロッド1におけ
るビグエンド3の軸受部5における軸受孔5H内に一対
のダイス29A,29Bを内装する。
【0044】上述のごとく軸受孔5H内に一対のダイス
29A,29Bを内装した状態にあるときに、第1の外
圧付与装置25のソレノイドバルブ63のソレノイド6
3Bを励磁して回路を切換えて、流体圧シリンダ41に
おける流体圧室41Bへ作動流体を供給すると、クラン
プジョー47の押圧突出部47A,47Bが、図2に示
すように、コネクティングロッド1におけるビグエンド
3の両側に当接し押圧することになり、リミットスイッ
チLS41Aがドグ41Dによって作動される。
【0045】また、ソレノイドバルブ61におけるソレ
ノイド61Bを励磁すると、内圧付与装置23における
流体圧シリンダ35の流体圧室35Bに作動流体が供給
され、楔部材31が一対のダイス29A,29Bにおけ
る係合凹部33A,33Bに挿入され、リミットスイッ
チLS35Aがドグ35Dによって作動される。
【0046】さらに、第2の外圧付与装置27における
ソレノイドバルブ65のソレノイド65Bを励磁する
と、流体圧シリンダ51における流体圧室51Bに作動
流体が供給され、クランプジョー57における押圧突出
部57A,57B,57Cによってコネクティングロッ
ド1におけるビグエンド3のビグエンドキャップ7側の
両側および中央部に当接し押圧することになり、ドグ5
1DによってリミットスイッチLS51Aが作動され
る。
【0047】上述のごとく、各流体圧シリンダ35,4
1,51における各流体圧室35B,41B,51Bに
作動流体が供給され、各ドグ35D,41D,51Dに
よって各リミットスイッチLS35A,LS41A,L
S51Aが作動された状態になると、各流体圧シリンダ
35,41,51が共通の圧力源Pに接続されているこ
とにより、各流体圧室35B,41B,51B内の圧力
が共に次第に上昇する。
【0048】前述のごとく、流体圧シリンダ35の作動
によって楔部材31が一対のダイス29A,29Bにお
ける係合凹部33A,33B内に挿入されると、軸受部
5の軸受孔5Hに内圧が付与され、ビグエンド3からビ
グエンドキャップ7を分割線CLに沿って分割する傾向
にある。
【0049】しかし、流体圧シリンダ41,51の作動
によって各クランプジョー47,57がビグエンド3を
挾み込むように押圧するので、各クランプジョー47,
57によって前記ビグエンドキャップ7の分割を抑制す
べく内方向へのほぼ均衡する外圧が付与され、前記軸受
部5の変形が抑制されると共にビグエンドキャップ7の
分割が抑制された状態にある。
【0050】前述のごとく、各ドグ35D,41D,5
1Dによって各リミットスイッチLS35A,LS41
A,LS51Aが作動されると、タイマ(図示省略)が
セットされる。このタイマは、内圧付与装置23におけ
る流体圧シリンダ35の流体圧室35B内の圧力が上昇
し始めて、上記内圧が前記軸受部5のビグエンドキャッ
プ7を分割線CLに沿って分割し得る内圧になるまで待
つ時間を設定するものであって、このタイマの設定時間
になると、第1,第2の外圧付与装置25,27におけ
るソレノイドバルブ63,65のソレノイド63A,6
5Aの励磁に切換えられる。
【0051】上述のごとく、第1,第2の外圧付与装置
25,27におけるソレノイドバルブ63,65のソレ
ノイド63A,65Aの励磁に切換えられると、各クラ
ンプジョー47,57による押圧が急激に解消されるの
で、ビグエンド3の軸受部5に対する外圧が解放される
こととなり、内圧付与装置23における流体圧シリンダ
35によって軸受孔5Hに付与されていた外方向への内
圧と前記クランプジョー47,57による内方向への外
圧との均衡が崩れ、前記内圧によってビグエンド3のビ
グエンドキャップ7が分割線CLに沿って瞬間的に分割
されることになる。上述のごとくビグエンドキャップ7
を分割した後、ソレノイドバルブ61におけるソレノイ
ド61Aを励磁することにより、前述した初期状態に復
帰することになる。
【0052】したがって、本例によれば、内圧付与装置
23における流体圧シリンダ35は、ビグエンドキャッ
プ7を分割可能な圧力に上昇し得る程度の能力があれば
良く、例えば油圧プレスとしては比較的小型のプレスで
良いことになる。
【0053】また、前記ビグエンドキャップ7を分割す
る際には内圧に抗して外圧を付与した状態において外圧
を急激に解放し、瞬間的にビグエンドキャップ7の分割
を行うものであるから、前記軸受部5の変形を効果的に
阻止することができ精度維持が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコネクティングロッドの軸受部分
割装置を示すもので、図2におけるI−I線に沿った断
面説明図である。
【図2】図1におけるII−II線に沿った矢視説明図であ
る。
【図3】流体圧シリンダの動作を説明するために概略的
に示した流体圧回路の説明図でる。
【符号の説明】
1 コネクティングロッド 3 ビグエンド 5 軸受部 5H 軸受孔 7 ビグエンドキャップ 23 内圧付与装置 25,27 外圧付与装置 29A,29B ダイス 31 楔部材 35 流体圧シリンダ 41 流体圧シリンダ 47 クランプジョー 51 流体圧シリンダ 57 クランプジョー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクティングロッドの分割すべき軸受
    部の軸受孔に当該軸受部を分割するために外方向への内
    圧を付与する内圧付与装置を設け、この内圧付与装置に
    より付与される内圧によって前記軸受部を分割する方法
    において、前記軸受部の分割を抑制すべく内方向への外
    圧を前記軸受部に付与する外圧付与装置を設け、前記外
    圧付与装置によって前記軸受部に外圧を付与すると共に
    前記内圧付与装置によって前記軸受部に内圧を付与し、
    内圧付与装置により付与される内圧が前記軸受部を分割
    し得る内圧にあるときに前記外圧付与装置の外圧を瞬間
    的に開放し前記内圧によって前記軸受部を瞬間的に分割
    することを特徴とするコネクティングロッドの軸受部の
    分割方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、外圧付
    与装置によって軸受部に付与する外圧と内圧付与装置に
    よって軸受部に付与する内圧はほぼ等しいことを特徴と
    するコネクティングロッドの軸受部の分割方法。
  3. 【請求項3】 ワーク載置台上にセットされたコネクテ
    ィングロッドの軸受部の分割線に対して直交する方向か
    ら外圧を付与する第1,第2の外圧付与装置を設け、前
    記軸受部の軸受孔内に前記分割線に対して交差する方向
    の内圧を付与する内圧付与装置を設け、前記内圧付与装
    置によって付与される内圧が前記軸受部を分割し得る内
    圧にあるときに前記第1,第2の少なくとも一方の外圧
    付与装置の外圧を瞬間的に解放する構成としてなること
    を特徴とするコネクティングロッドの軸受部分割装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の発明において、内圧付
    与装置による内圧の付与および第1,第2の外圧付与装
    置による外圧の付与が行われていることを検出するため
    の検出装置を設けてなることを特徴とするコネクティン
    グロッドの軸受部分割装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の発明において、
    第1,第2の外圧付与装置による外圧の付与及び内圧付
    与装置による内圧の付与が共に行なわれて所定時間経過
    後に第1,第2の少なくとも一方の外圧付与装置の外圧
    を瞬間的に解放する構成であることを特徴とするコネク
    ティングロッドの軸受部分割装置。
  6. 【請求項6】 請求項3,4又は5に記載の発明におい
    て、第1,第2の外圧付与装置および内圧付与装置は流
    体圧装置からなり、かつ共通の圧力源に接続してあるこ
    とを特徴とするコネクティングロッドの軸受部分割装
    置。
  7. 【請求項7】 ワーク載置台上にセットされたコネクテ
    ィングロッドの軸受部の分割線に対して直交する方向か
    ら前記軸受部の外側を押圧固定可能の第1,第2のクラ
    ンプジョーを設け、上記第1,第2のクランプジョー
    を、前記軸受部に対して接近離反する方向へ移動可能に
    設けると共に、少なくとも一方のクランプジョーを、前
    記分割線およびコネクティングロッドの長手方向に対し
    直交する方向の軸心回りに回動可能に設けてなることを
    特徴とするワーク押え治具。
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DE112006002937T5 (de) 2005-11-09 2008-09-25 Honda Motor Co., Ltd. Verfahren und Vorrichtung zur Kurbelstangenherstellung
DE112007003018T5 (de) 2006-12-13 2009-09-24 Honda Motor Co., Ltd. Herstellungsvorrichtung für eine Pleuelstange
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