JPH10275980A - 多層配線板の製造方法、および多層配線板 - Google Patents

多層配線板の製造方法、および多層配線板

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JPH10275980A
JPH10275980A JP9290297A JP9290297A JPH10275980A JP H10275980 A JPH10275980 A JP H10275980A JP 9290297 A JP9290297 A JP 9290297A JP 9290297 A JP9290297 A JP 9290297A JP H10275980 A JPH10275980 A JP H10275980A
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JP
Japan
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interlayer insulating
insulating layer
layer
wiring board
substrate
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JP9290297A
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English (en)
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Toru Takahashi
亨 高橋
Kenji Tazawa
賢二 田沢
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Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】層間絶縁層と配線パターンとの接合性に優れ、
信頼性が高く、しかも製造効率の向上した多層配線板の
製造方法、及び前記製造方法で得られた高品質の多層配
線板を提供することを目的とする。 【解決手段】基板の少なくとも一方の面上に、層間絶縁
層と配線パターンとを複数積層し、層間絶縁層の所定箇
所に配線パターンを互いに電気的に接続するためのバイ
アホールを設けた多層配線板の製造方法において、前記
バイアホールを層間絶縁層の所定箇所にレーザー光を照
射してその一部を選択的に熱分解したのち、サンドブラ
スト処理することで形成し、次いでめっき処理を施して
導電層を付着し、それを配線パターン化することを特徴
とする多層配線板の製造方法、及びレーザー光を照射し
たのちサンドブラスト処理して形成したバイアホールを
有する層間絶縁層と配線パターンとが複数積層したこと
を特徴とする多層配線板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多層配線板の製造方法、
及び多層配線板に係り、さらに詳しくは、複数層の導電
性パターンを互いに電気的に接続するためのバイアホー
ルを形成した層間絶縁層を有する多層配線板の製造方
法、及び多層配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子技術の進歩に伴い、コンピュ
ータ等の電子機器に対する高密度化や演算機能の高速化
が進められているが、多層配線板においても例外でな
く、高密度配線や高密度実装が可能な多層配線板が盛ん
に開発されている。前記多層配線板の形成方法としては
上層配線パターンと下層配線パターンとを電気的に接続
するためのバイアホールを設けるビルドアップ法による
多層配線板の製造方法が知られている。前記ビルドアッ
プ法による多層配線板の製造方法は、例えば図2にみる
ように基板21上に導電性物質からなる下層の配線パタ
ーン22を設け、この上に絶縁性を有するセラミックペ
ースト組成物をスクリーン印刷法でパターン印刷する
か、或は感光性樹脂組成物を用いてホトリソグラフィー
により露光、現像処理を行って層間絶縁層23を設け、
それを選択的にエッチング除去するなどの方法でバイア
ホール24を形成し、次いで無電解めっき処理を施し
て、バイアホール24内に導電層26を設けるか、ある
いは該バイアホール24内と層間絶縁層23上に導電層
26を一体的に設け、それをエッチング処理して上層配
線パターン(図示せず)を形成し、この上層配線パター
ンと下層の配線パターン22をそれぞれ電気的に接続す
る方法である。
【0003】上記ビルドアップ法による多層配線板の製
造方法はバイアホールの形成に時間がかかり作業効率が
悪いところから、樹脂組成物で形成した層間絶縁層を炭
酸ガスレーザー光やエキシマレーザー光等の高出力レー
ザー光を選択的に照射し、層間絶縁層の任意箇所をレー
ザー光で熱分解、揮散、消失させてバイアホールを形成
するレーザービーム走査直接描画システムが提案され
た。前記レーザービーム走査直接描画システムではバイ
アホールの形成が比較的短時間で終了し作業効率が大幅
に向上したが、その反面、図3に示すように分解、揮散
により消失した層間絶縁層がバイアホール内、またはバ
イアホール周縁部に再付着または堆積しスミア25を形
成し、めっき処理時に下層配線パターンとの導通不良を
起こしたり、或は層間絶縁層の膜厚を変化させるなどの
欠点があった。この欠点を解決するためバイアホールが
形成された基板をスミア除去液に浸漬する方法が提案さ
れたが、従来のスミア除去液ではスミアの完全な除去が
困難である上に、層間絶縁層を変質するなどの問題があ
った。さらに、高出力レーザー光をガラスなどの無機繊
維を含有するエポキシ樹脂組成物で形成した層間絶縁層
に照射すると、図4に示すように樹脂部分のみが除去さ
れ無機繊維27がバイアホール内に表出し、導電層の形
成を困難にした。この表出した繊維の除去にスミア除去
液を使用しても取り除くことが困難で良好な導電層の形
成ができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした事情に鑑み、
本発明者等は、レーザービーム走査直接描画システムの
利点を生かした高品質の多層配線板の製造方法について
鋭意研究を重ねた結果、高出力レーザー光照射後に基板
全面にサンドブラスト処理を短時間施すことで、スミア
や表出無機繊維をきれいに取り除き、形状に優れたバイ
アホールを形成し層間絶縁層とめっき導電層との密着性
を良好にし、信頼性の高い多層配線板を製造できること
を見出し、本発明を完成したものである。すなわち、
【0005】本発明は、層間絶縁層とめっき導電層との
密着性に優れ、信頼性が高く、製造効率のよい多層配線
板の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】また、本発明は、多層配線板を安価に製造
する方法を提供することを目的とする。
【0007】さらに、本発明は、多層配線板を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、基板の少なくとも一方の面上に、層間絶縁層と配
線パターンとを複数積層し、層間絶縁層の所定箇所に配
線パターンを互いに電気的に接続するためのバイアホー
ルを設けた多層配線板の製造方法において、前記バイア
ホールを層間絶縁層の所定箇所にレーザー光を照射して
その一部を選択的に熱分解したのち、サンドブラスト処
理することで形成し、次いでめっき処理を施して導電層
を付着し、それを配線パターン化することを特徴とする
多層配線板の製造方法、及びレーザー光を照射したのち
サンドブラスト処理して形成したバイアホールを有する
層間絶縁層と配線パターンとが複数積層したことを特徴
とする多層配線板に係る。
【0009】上記製造方法で使用する基板としては、ガ
ラス繊維/エポキシ樹脂積層板、ガラス繊維/ビスマレ
イミドトリアジン樹脂積層板、ガラス繊維/ポリイミド
樹脂積層板、紙/フェノール樹脂積層板、紙/クレゾー
ル樹脂積層板、紙/フェノールノボラック型エポキシ樹
脂積層板、紙/クレゾールノボラック型エポキシ樹脂積
層板等からなる絶縁基板が挙げられるが、これらに限定
されるものでない。また、基板の上に形成される配線パ
ターンは、例えばCu、Al、Ag、Au、Ni等の導
電性物質を用いて公知の方法で形成されるが、特に好ま
しい導電性物質としては、ある程度の弾性を有し、安価
である上にサンドブラスト処理時に食刻されにくいC
u、Alが好ましい。前記配線パターンの上に形成され
る層間絶縁層は、層間絶縁組成物を3本ロールミル、ボ
ールミル、サンドミル等でよく溶解、分散、混練し、そ
れをスクリーン印刷、バーコータ、ロールコータ、リバ
ースコータ、カーテンフローコータ、スプレーコーター
等の塗布手段で基板上に乾燥膜厚10〜100μm程度
に塗布し、それを温風ヒーター、赤外線ヒーター中で乾
燥したのち、硬化処理して形成される。層間絶縁層を形
成する層間絶縁組成物としては、バインダー樹脂、熱ま
たは光重合開始剤あるいは架橋剤、および熱または光重
合性モノマーからなる樹脂組成物等が挙げられる。前記
バインダー樹脂中に熱または光により重合あるいは架橋
可能な基が存在する場合には熱または光重合性モノマー
成分を省略してもよい。バインダー樹脂としては、例え
ばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチル
アクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアク
リレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアク
リレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、エチレ
ングリコールモノメチルエーテルモノアクリレート、エ
チレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート、
エチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート、
エチレングリコールモノエチルエーテルメタクリレー
ト、グリセロールモノアクリレート、グリセロールモノ
メタクリレート、アクリル酸ジメチルアミノエチルエス
テル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、テ
トラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフル
フリルメタクリレート、アクリル酸アミド、メタクリル
酸アミド、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等
から選ばれたモノマーの共重合体、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリ
トールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメ
タクリレート、カルドエポキシジアクリレート、カルド
エポキシジメタクリレート、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノ
ール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒド
との縮合物によるエポキシ化樹脂、尿素樹脂、メラミン
樹脂、トリス−(2,3−ジエポキシプロピル)イソシ
アヌレート等のトリアジン樹脂、ダウ・ケミカル(株)
製のサイクロテン樹脂、ポリフェノール樹脂、ポリノボ
ラック樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を挙げ
ることができる。中でも、エポキシ樹脂、ポリフェノー
ル樹脂、ポリノボラック樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイ
ミド樹脂は、150〜200℃程度の高温状態でも変質
や分解することがなく、ピール強度で1kg/cmを超
える引っ張り強度を有し、耐熱性や耐薬品性に優れるた
め好適に用いられる。前記モノマーの共重合成分として
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロ
トン酸、アンジェリカ酸、チグリン酸、2−エチルアク
リル酸、3−プロピルアクリル酸、3−イソプロピルア
クリル酸、コハク酸モノヒドロキシエチルアクリレー
ト、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、ジヒ
ドロフタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、テト
ラヒドロフタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、
ヘキサヒドロフタル酸モノヒドロキシエチルアクリレー
ト、アクリル酸ダイマー、アクリル酸トリマーなどカル
ボキシル基を有するモノマーを用いることができる。
【0010】熱または光重合開始剤としては、例えば1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−
ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2
−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−
モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−
ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−
ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチル
ベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、1−〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2,4−ジ
エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、
2,4−ジメチルチオキサントン、3,3−ジメチル−
4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾフェノン、1−ク
ロロ−4−プロポキシチオキサントン、1−(4−イソ
プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
パン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−
ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−ベン
ゾイル−4’−メチルジメチルスルフィド、4−ジメチ
ルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチ
ル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチル
アミノ安息香酸ブチル、4−ジメチルアミノ安息香酸−
2−エチルヘキシル、4−ジメチルアミノ安息香酸−2
−イソアミル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベ
ンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチ
ルアセタール、1−フェニル−1,2−プロパンジオン
−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、o−ベン
ゾイル安息香酸メチル、ビス(4−ジメチルアミノフェ
ニル)ケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフ
ェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ベンジ
ル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチ
ルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、p−ジメチル
アミノアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロ
ロアセトフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセ
トフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサント
ン、2−イソプロピルチオキサントン、ジベンゾスベロ
ン、α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノ
ン、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート等を挙
げることができる。これら熱または光重合開始剤は、層
間絶縁組成物中の熱または活性光線により硬化する性質
を有する樹脂およびモノマー100重量部中に、0.1
〜40重量部の範囲で含有することができる。
【0011】架橋剤としては、ジシアンジアミド;2−
エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−
2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジアミ
ノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1)]−エチ
ル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−
エチル−4−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−
s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2−メチル−
イミダゾール、1−フェニル−2−メチル−イミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチル
イミダゾール等のイミダゾール化合物;2,4−ジアミ
ノ−6−ビニル−s−トリアジン−イソシアヌル酸付加
物、2−ビニル−4,6−ジアミノ−s−トリアジン、
2−メトキシエチル−4,6−ジアミン−s−トリアジ
ン、2−o−シアノフェニル−4,6−ジアミノ−s−
トリアジン等のトリアジン化合物;3−(3,4−ジク
ロロフェニル)−1,1’−ジメチルウレア、1,1’
−イソホロン−ビス(3−メチル−3−ヒドロキシエチ
ルウレア)、1,1’−トリレン−ビス(3,3−ジメ
チルウレア)等のウレア化合物;4,4’−ジアミノ−
ジフェニルメタン等の芳香族アミン化合物;トリフェニ
ルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェ
ニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフ
ェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ト
リフェニルセレニウムヘキサフルオロホスフェート、ト
リフェニルセレニウムヘキサフルオロアンチモネート、
ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネー
ト、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェー
ト、2,4−シクロペンタジェン−1−イル−[(1−
メチルエチル)−ベンゼン]−Fe−ヘキサフルオロホ
スフェート(「イルガキュアー261」;チバ・ガイギ
ー(株)製、など)等の光カチオン重合触媒等を挙げる
ことができる。中でも、ジシアンジアミド、2,4−ジ
アミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1)]−
エチル−s−トリアジン、2−エチル−4−メチルイミ
ダゾール、1,1’−イソホロン−ビス(3−メチル−
3−ヒドロキシエチルウレア)、1,1’−トリレン−
ビス(3,3−ジメチルウレア)、3−(3,4−ジク
ロロフェニル)−1,1’−ジメチルウレアおよび光カ
チオン重合触媒の市販品(「SP−150」、「SP−
170」;いずれも旭電化工業(株)製)等が好適に用
いられる。
【0012】熱または光重合性モノマーとしては、例え
ば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、エチレングリコールモノメチル
エーテルアクリレート、エチレングリコールモノメチル
エーテルメタクリレート、エチレングリコールモノエチ
ルエーテルアクリレート、エチレングリコールモノエチ
ルエーテルメタクリレート、グリセロールアクリレー
ト、グリセロールメタクリレート、アクリル酸アミド、
メタクリル酸アミド、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、
エチルアクリレート、エチルメタクリレート、イソブチ
ルアクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリ
レート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレー
ト等の単官能モノマーや;エチレングリコールジアクリ
レート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレー
ト、ブチレングリコールジメタクリレート、プロピレン
グリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テト
ラメチロールプロパンテトラアクリレート、テトラメチ
ロールプロパンテトラメタクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメ
タクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、
カルドエポキシジアクリレート等の多官能モノマーを使
用することができる。これら熱または光重合性モノマー
を添加する場合には、層間絶縁組成物100重量部中に
50重量部までの範囲で配合することができる。
【0013】上記に加えて、層間絶縁組成物には、寸法
安定性や耐薬品性、耐熱性、絶縁性を保持するために、
シリカ、アルミナ、マイカ、タルク等の無機フィラー
や、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化カ
ルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、窒化ケ
イ素などの難燃剤、サンドブラスト処理後に形成された
バイアホールが容易に識別できるようにフタロシアニン
グリーンなどの耐熱性有機着色顔料、あるいは蛍光染料
を添加することができる。前記フィラーの粒径は0.0
1〜100μm程度の範囲で選ばれるが、サンドブラス
ト処理後、導電層を形成する際に、層間絶縁層と導電層
との密着強度を上げるために上記粒径範囲内で粒径、形
状の異なるフィラーを複数、選択的に含有することが好
ましい。
【0014】また、必要に応じてスクリーン印刷、ディ
ップコーター、ロールコーター、スピンコーター、カー
テンコーター、スプレーコーター等で塗布する際、均一
にコーティングするためにレベリング剤、消泡剤、溶剤
等を含有することができる。前記溶剤としては、メチル
エチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、ジ
エチルケトン、シクロヘキサノン、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチ
レングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコ
ールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレング
リコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノエチルエーテル、3−メトキシブチルアセテート、
4−メトキシブチルアセテート、2−メチル−3−メト
キシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチ
ルアセテート、3−エチル−3−メトキシブチルアセテ
ート、2−エトキシブチルアセテート、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテルアセテート等を挙げることが
でき、中でも特にプロピレングリコールモノメチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプ
ロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート等の溶剤が、人体に対する安全性が高
く、塗布性が良好であるため好適に用いられる。
【0015】上記層間絶縁層はまた含硫黄有機化合物を
触媒毒として含有する樹脂組成物で形成することができ
る。前記触媒毒を含有する樹脂組成物で層間絶縁層を形
成すると、めっき処理において導電層が層間絶縁層上に
付着せず、バイアホール内のみに付着するところから多
層の形成が容易となる。前記含硫黄有機化合物として
は、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジ
ルジスルフィド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチ
アゾリルスルフェンアミド、テトラメチルチウラムジス
ルフィド等を挙げることができる。
【0016】本発明の層間絶縁層の形成方法は上記の方
法にとどまらず、ガラス繊維/エポキシ樹脂プリプレ
グ、ガラス繊維/フェノール樹脂プリプレグ、ガラス繊
維/クレゾール樹脂プリプレグなど無機繊維を含有する
層間絶縁組成物を基板上に圧着し、それを圧力0.5〜
180kg、温度85〜200℃程度で加熱/加圧硬化
する方法であってもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の多層配線板の製造方法を
図1の製造工程図に従って以下に詳述する。
【0018】図1(a)に示すように基板1上に、厚さ
1〜200μm程度の配線パターン2を形成し、この上
に層間絶縁組成物を塗布し、層間絶縁塗膜層を形成す
る。前記層間絶縁塗膜層を乾燥、硬化して図1(b)に
示す層間絶縁層3を形成する。次いで層間絶縁層3の任
意の箇所に短パルス炭酸ガスレーザー光やエキシマレー
ザー光などの高出力レーザー光を選択的に照射し、層間
絶縁層を部分的に熱分解、蒸発、揮散させ、図1(c)
に示すバイアホール4を形成する。前記レーザー光出力
装置としては、短時間でバイアホール形成が可能な炭酸
ガスレーザー発振器、エキシマガスレーザー発振器など
が好適である。特に短パルス炭酸ガスレーザー発振器は
入手が容易である上に加工が迅速にできて好ましい。こ
こで、レーザー光をパルス的に照射するのは、層間絶縁
層に対して過剰な熱熱エネルギーを加えることなく、層
間絶縁層の熱変形を防止できる程度の熱エネルギーを加
えることができることによる。前記レーザー光の照射で
バイアホール4の底部、周辺部には図1(c)の25で
示すような熱分解したものが再付着し、いわゆるスミア
5が形成される。
【0019】上記スミア5が形成された基板全面をサン
ドブラスト処理して、バイアホール4内、またはその周
縁部に付着または堆積したスミア5を図1(d)に示す
ように取り除く。前記サンドブラスト処理は粒径0.1
〜150μmの微粒子をブラスト圧0.5〜5kg/c
2で吹き付けるのがよい。使用するブラスト材として
はガラスビーズ、アルミナ、シリカ、炭化ケイ素、酸化
ジルコニウム等を挙げることができる。このサンドブラ
スト処理は、無機繊維を含有する層間絶縁組成物で層間
絶縁層を形成し、レーザー光処理でバイアホールを形成
する際に表出する繊維の除去にも有効である。さらに、
前記サンドブラスト処理は層間絶縁層表面やバイアホー
ル側壁部の表面の平均粗さRaを0.05〜10μm程
度に粗面化するところから、めっき処理時に接着強度を
高くでき密着性に優れた導電層を形成できる。このサン
ドブラスト処理は、バイアホールの形成に限らず、例え
ば溝状をなすものやスルーホール(貫通孔)など複数層
の配線パターンを互いに電気的に接続するための導通部
の形成にも有効である。
【0020】本発明の製造方法にあっては、上記サンド
ブラスト処理後、さらに導電層の密着性改善のため層間
絶縁層3の表面に従来より公知の機械的研磨、化学的研
磨、あるいは機械的研磨と化学的研磨の併用等を行う粗
面化処理を施すことができる。前記機械的研磨方法とし
ては、例えばスコッチブライトや真鍮ブラシ等を用いて
層間絶縁層3の表面にブラッシング研磨を行う方法等が
挙げられる。また化学的研磨方法としては、過マンガン
酸ナトリウムまたは過マンガン酸カリウム溶液によるマ
イクロエッチング処理などが挙げられる。前記化学的研
磨方法の処理浴としては具体的に、例えば過マンガン酸
ナトリウムまたは過マンガン酸カリウム1〜10%、水
酸化カリウムまたは水酸化ナトリウム0.5〜5%の水
溶液からなる処理浴が挙げられ、該処理浴中に基板を温
度50〜95℃で1〜15分間程度浸漬することで化学
的研磨が行える。前記処理浴には必要に応じて界面活性
剤を添加することもできる。
【0021】上記サンドブラスト処理した基板に図1
(e)に示すように導電層6をめっき法で形成する。め
っき法としては、無電解めっき法や直接電解めっき法等
が挙げられる。直接電解めっき法は、無電解めっき法に
比べてめっき時間が少なくて済み、製造効率上有利であ
る。一方、無電解めっき法は、めっき時間が長くなるも
のの、めっき液の調製、供給等を簡便に行うことができ
る利点がある。前記無電解めっき法の1例として、硫酸
銅/ホルムアルデヒド/EDTA/水酸化ナトリウム溶
液などの無電解めっき浴に基板を10分〜10時間程度
浸漬する方法などが挙げられる。また、直接電解めっき
法の1例として、基板を酸化処理、中和処理、水洗処理
をした後、パラジウムコロイドを分散した水分散液を塗
布し基材表面を活性化し、その上に直接電解めっき法に
よるめっき層を形成する方法などが挙げられる。この直
接電解めっき法は導電層と基材との密着性が優れ好適で
ある。
【0022】上記直接電解めっき法のパラジウムコロイ
ドの良好な分散性を得るにはパラジウムコロイドを粒径
0.01〜1μm程度、濃度0.5〜10g/l程度と
するのがよい。このパラジウムコロイド分散液には所望
により、さらに銀、錫、インジウム、ニッケル、銅、
金、コバルト、亜鉛またはカドミウムの中から選ばれる
少なくとも1種の金属の酸化物、または硫化物等の水溶
性金属化合物を添加することができる。中でも硫化錫が
好適である。また、キレート化剤を添加してパラジウム
コロイドや水溶性金属化合物をキレート化してもよい。
前記キレート化剤としては、塩化パラジウム、水溶性金
属化合物をキレート化し得るものであれば、特に限定さ
れるものでなく、具体的には、例えばケリダム酸、オロ
チン酸、ヒダントインカルボン酸、スクシンイミドカル
ボン酸、2−ピロリドン−5−カルボン酸、カルボキシ
ヒドロキシピリジン、カルボキシカプロラクタム、ピコ
リン酸またはジピコリン酸、カルボキシキサンチン、キ
ノリンカルボン酸またはジカルボン酸、リグニン、バニ
リン、9−イミダゾリドン−4−カルボン酸、アンモニ
ア、アミン、アミノ酸、EDTA塩化ナトリウム、水酸
化アンモニウムや他の水酸化化合物(例えば、水酸化ア
ルカリなど)のような塩基等が挙げられ、中でもケリダ
ム酸、オロチン酸、2−ピロリドン−5−カルボン酸が
好ましい。これらキレート化剤は1種あるいは2種以上
を組み合わせて用いることができる。キレート化剤の濃
度は、パラジウムコロイドおよび水溶性金属化合物が分
散されている状態を維持できる程度であればよい。ま
た、パラジウムコロイド分散液は、キレート化剤と金属
錯体を可溶化するに必要な程度のアルカリ性とするのが
よく、pH8〜14程度、望ましくは12〜14の範囲
で選ばれる。基板のパラジウムコロイドへの接触は、温
度10〜60℃、好ましくは30〜50℃で接触時間5
〜10分の範囲がよい。
【0023】直接電解めっき法では上記パラジウムコロ
イド処理に続いて、電解めっき処理が施されるが、該電
解めっき処理としては従来より行われている公知の方法
が使用できる。電解めっき浴組成としては、例えば硫酸
銅、ピロリン酸銅等の各種めっき浴が挙げられる。電解
めっき処理は基板を電解めっき浴に0.5〜2時間程度
浸漬し、1〜150A/ft2程度の電流を流す処理が
よい。この電解めっき処理で均一な導電層6の形成が可
能となる。
【0024】本発明の多層配線板の製造方法において、
層間絶縁層3を触媒毒を含有した層間絶縁組成物で形成
すると、図1(e’)に示すようにバイアホール4内の
みに導電層6が形成される。そのため層間絶縁層上3に
新たな上層配線パターンを形成し、さらにその上に層間
絶縁層、バイアホール、導電層を順次形成(以上、いず
れも図示せず)するなどして容易に多層配線板を製造で
きる。
【0025】次に、実施例により本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれによってなんら限定されるも
のでない。
【0026】
【実施例】
実施例1〜3 表1に示す各成分を3本ロールミルを用いて混練し、層
間絶縁組成物を得た。この層間絶縁組成物を100メッ
シュ/インチのポリエステル製スクリーンを用いて、あ
らかじめ銅配線パターンが形成された、厚さ1mmのガ
ラス繊維−エポキシ樹脂積層基板上に、乾燥後の膜厚が
50μmとなるようにスクリーン印刷して塗膜を形成し
た。実施例1および2では前記塗膜を150℃で40分
間加熱硬化させ、実施例3では塗膜を150℃、30分
間加熱硬化させて層間絶縁層を形成する。
【0027】
【表1】
【0028】なお、表1中の商品名は、以下の各組成を
示す。 ・「N−673」:o−クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製) ・「エピコート828」:ビスフェノールA型エポキシ
樹脂(シェル化学(株)製) ・「DPHA」:ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート(日本化薬(株)製) ・「TMPTA」:トリメチロールプロパントリアクリ
レート(日本化薬(株)製) ・「DICY」:ジシアンジアミド(エポキシ硬化剤)
(日本カーバイド(株)製) ・「2MZ・A」:2−メチルイミダゾールアジン(エ
ポキシ硬化剤)(四国化成(株)製) ・「イルガキュアー907」:2−メチル−[4−(メ
チルチオ)]フェニル−2−モルホリノ−1−プロパン
(チバ・ガイギー(株)製) ・「カヤキュアーDTEX」:ジエチルチオキサントン
(日本化薬(株)製) ・「スワゾール1500」:ソルベントナフサ (丸
善石油化学(株)製) ・「PGMAc」:プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート(ダウ・ケミカル(株)製) ・「KS−66」:シリコーンオイル (信
越化学工業(株)製) ・「モダフロー」:レベリング剤
(モンサント(株)製) ・「リオノールグリーン2YS」:着色顔料 (東洋
インキ製造(株)製) ・「ミクロエースP−4」:タルク(無機フィラー)
(日本タルク(株)製) ・「アエロジル#200」:微粉末シリカ (日本
アエロジル(株)製) ・「硫酸バリウムB−31」:無機フィラー
(堺化学(株)製)
【0029】上記に形成した層間絶縁層3上の所定箇所
に短パルス炭酸ガスレーザー発振器「Impact L
AVIA」(住友重機械工業(株)製)を用いて孔径1
00μmのバイアホールを穿設した。次いで、サンドブ
ラスト機「SC−202」((株)不二製作所製)を用
いて、粒径25μmの炭化ケイ素を研削材として、ブラ
スト圧1.5kg/cm2で30秒間のサンドブラスト
処理を行った。形成されたバイアホールの形状は良好で
あり、ホール周辺部、およびホール内のスミアはきれい
に取り除かれていた。
【0030】得られた基板を、前処理として温度50
℃、10g/lの水酸化ナトリウム水溶液に5分間浸漬
させ、下記組成の水溶液に80℃で6分間浸漬させてマ
イクロエッチング処理を施した。 〈水溶液組成〉 過マンガン酸カリウム 50g 水酸化カリウム 20g 水 1000g
【0031】処理済基板に、実施例1および実施例2で
は下記組成のめっき浴による無電解めっき処理を施し、
厚さ25μmの導電層を形成した。なお、めっき時間は
15時間であった。
【0032】〈無電解めっき浴組成〉 銅(硫酸銅として供給) 2.8g/l ホルムアルデヒド 3.5g/l 水酸化ナトリウム 10〜11g/l EDTA 適量
【0033】また、実施例3においては、パラジウムコ
ロイド水溶液(コロイド粒径0.05μm、濃度は2g
/l)に10分間浸漬し、下記組成のピロリン酸銅浴中
で、下記条件での銅めっき処理を施し、厚さ25μmの
導電層を形成した。なお、めっき時間は35分間であっ
た。
【0034】 〈ピロリン酸めっき浴〉 ピロリン酸銅 60〜80g/l ピロリン酸カリウム 250〜400g/l アンモニア水 0.5〜1ml/l 光沢剤 適量
【0035】 〈処理条件〉 処理温度 50〜60℃ 陰極電流密度 30〜50A/ft2
【0036】得られた基板について、バイアホール形
状、アンダーカット、絶縁抵抗値、はんだ耐熱性および
ピール強度を評価した。その結果を表2に示す。
【0037】なお、評価方法は次のとおりである。 [バイアホール形状]基板を切断し、バイアホールの断
面形状を観察した。
【0038】[アンダーカット]切断した基板のバイア
ホールについて、層間絶縁層と配線パターンとの接面部
分のバイアホールの状態を観察した。
【0039】[はんだ耐熱性]フラックスを塗布後、2
60℃のはんだ浴中に10秒間浸漬を5回繰り返した後
の感光性樹脂層の状態を観察し、下記基準により評価し
た。
【0040】(評価基準) 良好: はんだ浴を5回行った後もまったく変化がみら
れなかった 不良: はんだ浴を1回行った後、硬化した感光性樹脂
層の一部にハガレが発生した。
【0041】[絶縁抵抗値]得られた基板を85℃、湿
度90%、DC100Vの条件で1000時間曝した
後、「ハイ・レジスタンス・メーター(High Re
sistance Meter )4339 A」(ヒ
ューレットパッカード(株)製)を用いて抵抗値を測定
した。 >1012: 1×1012Ω・cmを超える絶縁抵抗値を
有する <1011: 1×1011Ω・cm未満の絶縁抵抗値であ
った
【0042】[ピール強度]JIS H 8646に準
じて測定した。
【0043】
【表2】
【0044】比較例1 実施例1において、あらかじめ銅配線パターンが形成し
た厚さ1mmのガラス繊維−エポキシ樹脂積層基板上
に、乾燥後の膜厚が50μmとなるようにスクリーン印
刷法で層間絶縁塗膜を形成し、硬化したのち、その層間
絶縁層上の所定箇所に短パルス炭酸ガスレーザー発振器
「Impact LAVIA」(住友重機械工業(株)
製)を用いて孔径100μmのバイアホールを穿設し
た。次いでサンドブラスト処理を行う代わりに、重クロ
ム酸/硫酸/フッ化ナトリウム混液を用いてスミア取り
をし、よく水洗、乾燥した。得られた基板を実施例1と
同様にして、前処理、マイクロエッチング処理、および
無電解めっき処理し、基材表面に厚さ25μmの導電層
を形成した。なお、めっき時間は15時間であった。得
られた基板について、バイアホール形状、アンダーカッ
ト、絶縁抵抗値、はんだ耐熱性およびピール強度を評価
した。結果を表3に示す。なお、評価方法は実施例1〜
3の評価方法による。
【0045】
【表3】
【0046】実施例4 実施例1の層間絶縁組成物にさらに2−メルカプトベン
ゾチアゾール触媒毒10重量部を加えて3本ロールミル
を用いて混練し、層間絶縁組成物とし、この層間絶縁性
組成物を100メッシュ/インチのポリエステル製スク
リーンを用いて、あらかじめ銅配線パターンが形成され
た厚さ1mmのガラス繊維−エポキシ樹脂積層基板上
に、乾燥後の膜厚が25μmとなるようにスクリーン印
刷し、硬化したのちサンドブラスト処理を3分間行った
以外は、実施例1と同様にして、層間絶縁層の所要箇所
にバイアホールを形成した。次に、得られた基板を実施
例1と同様にして、前処理、マイクロエッチング処理、
および無電解めっきし、バイアホール底部部分に厚さ2
5μmの導電層を形成した。層間絶縁層表面には無電解
めっきによる銅の付着や変色はみられず、きわめて平坦
な表面であった。なお、めっき時間は5時間であった。
【0047】実施例5 あらかじめ銅配線パターンが形成された、厚さ1mmの
ガラス繊維−エポキシ樹脂積層基板上に、加圧/加熱硬
化後の厚さが1.2mmとなるようなガラス繊維/エポ
キシ樹脂プリプレグを真空圧着し、ついで5kg/cm
2の圧力を加えながら200℃で30分間、加圧/加熱
硬化した。短パルス炭酸ガスレーザー発振器「Impa
ct LAVIA」(住友重機械工業(株)製)を用い
層間絶縁層の任意の箇所に孔径500μmのバイアホー
ルを穿設した。エポキシ樹脂部分は取り除かれていた
が、ガラス繊維がバイアホール内に表出していた。次い
で、サンドブラスト機「SC−202」((株)不二製
作所製)を使用して、粒径25μmの炭化ケイ素を研削
材として、ブラスト圧1.5kg/cm2で3分間サン
ドブラスト処理を行った。エポキシ樹脂スミアと表出ガ
ラス繊維は取り除かれバイアホールの形状は良好であっ
た。
【0048】比較例2 実施例5において、任意箇所に孔径500μmのバイア
ホールを穿設した後、重クロム酸/硫酸/フッ化ナトリ
ウム混液を用いて処理しエポキシ樹脂スミアと表出ガラ
ス繊維の取除き作業を行ったところ、スミアは取り除く
ことができたが、表出ガラス繊維は完全に取り除くこと
ができなかった。
【0049】
【発明の効果】本発明の製造方法では、層間絶縁層にス
ミアや表出した繊維がなく、形状良好なバイアホールを
形成できる。この層間絶縁層にめっき導電層を形成する
場合には両者の密着性を良好にでき、信頼性の高い多層
配線板を安価に、しかも効率よく製造、供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線板の製造工程図である。
【図2】ビルドアップ法により形成した多層配線板の概
略図である。
【図3】スミアの発生した多層配線板用基板の概略図で
ある。
【図4】ガラス繊維が表出したバイアホールを有する基
板の概略図である。
【符号の説明】 1、21 基板 2、22 配線パターン 3、23 層間絶縁層 4、24 バイアホール 5、25 スミア 6、26 導電層 27 無機繊維

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の少なくとも一方の面上に、層間絶縁
    層と配線パターンとを複数積層し、層間絶縁層の所定箇
    所に配線パターンを互いに電気的に接続するためのバイ
    アホールを設けた多層配線板の製造方法において、前記
    バイアホールを層間絶縁層の所定箇所にレーザー光を照
    射してその一部を選択的に熱分解したのち、サンドブラ
    スト処理することで形成し、次いでめっき処理を施して
    導電層を付着し、それを配線パターン化することを特徴
    とする多層配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】層間絶縁層が含硫黄有機化合物を含有する
    層間絶縁組成物で形成されたことを特徴とする請求項1
    に記載の多層配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】サンドブラスト処理が粒径0.1〜150
    μmの微粒子をブラスト圧0.5〜5kg/cm2で吹
    き付ける処理であることを特徴とする請求項1または2
    に記載の多層配線板の製造方法。
  4. 【請求項4】めっき処理が無電解めっき処理であること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
    多層配線板の製造方法。
  5. 【請求項5】めっき処理が直接電解めっき処理であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の多層配線板の製造方法。
  6. 【請求項6】レーザー光を照射したのちサンドブラスト
    処理して形成したバイアホールを有する層間絶縁層と配
    線パターンとが複数積層したことを特徴とする多層配線
    板。
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